JP5240726B2 - 半導体装置と回路基板との接続構造 - Google Patents

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Description

本発明は、光通信やマイクロ波通信,ミリ波通信等で使用される、特に25GHz以上の高周波信号を伝送する半導体装置と回路基板との接続構造に関する。
光通信や無線通信分野に用いられる従来の半導体装置として、図8に斜視図および断面図で示すような半導体装置がある。この半導体装置は、鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)合金や銅(Cu)−タングステン(W)合金等の金属から成る箱状の金属基体101の底部に、LD(Laser Diode:レーザダイオード)やPD(Photo Diode:フォトダイオ−ド)等の半導体素子109および中継基板110が載置されている。金属基体101の側壁には貫通孔102が形成されており、貫通孔102内に充填された封止材103の中心を貫通して信号端子104が固定されている。金属基体101の内側で信号端子104の一端が中継基板110上の配線の一端に接続され、配線の他端と半導体素子109とがワイヤボンディング111等によって接続されている。中心の信号端子104と金属基体101とで同軸構造の伝送線路が形成されるので、半導体装置の外部へ高周波信号を良好に伝送することができるものである。このような半導体装置では、金属基体101の外側に突出した信号端子104の他端およびグラウンドとして機能する金属基体101に同軸ケーブル(図示せず)を接続することによって外部電気回路(図示せず)に接続されていた(例えば、特許文献1を参照。)。
しかし、同軸ケーブルによって高周波信号を良好に伝送することはできるが、同軸ケーブルが大きくその引き回しが制限されるので、半導体装置、同軸ケーブルおよび外部電気回路を合わせた電子装置が小型化できないという問題がある。
そのため、半導体装置の信号端子104を外部回路基板に直接接続することが行なわれているが、半導体装置の同軸構造から回路基板のマイクロストリップ構造(もしくはコープレナー構造)に変換される部分、即ち半導体装置と回路基板113との境界部分ではグラウンドが弱くなって、この部分においてインピーダンスがステップ状に変化し、反射損失が大きくなってしまうという問題があった。
このような問題に対して、図9に斜視図および断面図で示すような、半導体装置の金属基体101から回路基板113の上面において突出した信号端子104を覆うようにドーム状の金属製の屋根状部106を形成したものがある。(例えば、特許文献2を参照。)。半導体装置と回路基板113との境界部分におけるグラウンドが強化されることで、インピーダンスの急激な変化を抑えて反射損失を小さくすることができ、高周波信号を伝送することが可能となるものである。
特開2003−115630号公報 特開2004−207259号公報
しかしながら、屋根状部106によって半導体装置と回路基板113との境界部分におけるグラウンドが強化され、インピーダンスの変化はある程度小さくなるが、同軸構造からマイクロストリップ構造へ伝播モードが変換される境界部では、伝送する信号の周波数が高くなるにつれて、インピーダンスの急激な変化によって発生する反射損失を充分に抑えることができなくなる場合があった。これは、特に25GHz以上の信号を伝送させる場合により顕著であり、例えば高い周波数で作動する半導体素子を搭載する半導体装置においては、この境界部でのインピーダンスの不整合により信号の反射が起きてしまい、信号を良好に回路基板に伝送させることができなくなってしまうものであった。
本発明は上記問題点に鑑み完成されたものであり、その目的は、25GHz以上の高周波信号においても、接続部でのインピーダンスの変化を緩やかにすることで反射損失を減少させ、信号を良好に伝送させることができるような、半導体装置と回路基板との接続構造を提供することにある。
本発明の半導体装置と回路基板との接続構造は、金属基体を貫通する貫通孔内に充填された封止材を貫通するとともに前記金属基体から突出して固定された信号端子を有する半導体装置の前記信号端子と、主面に信号配線導体が形成された回路基板の前記信号配線導体とを接続する半導体装置と回路基板との接続構造であって、前記金属基体は前記貫通孔に前記封止材が充填されて前記信号端子が固定された第1領域と、該第1領域と前記回路基板との間の第2領域とからなり、該第2領域は、前記信号端子が通る、前記貫通孔より径の小さいエア同軸用貫通孔と、該エア同軸用貫通孔の近傍から前記回路基板側に向かって前記信号端子にかぶさるように突出した屋根状部とを有しており、前記信号端子は前記貫通孔から前記エア同軸用貫通孔を通って前記回路基板側に突出して、前記屋根状部の内側で前記信号配線導体に接続され、前記エア同軸用貫通孔は前記第1領域側で前記貫通孔
と径が一致するように次第に大きくなっており、前記屋根状部は前記信号端子と前記信号配線導体とが平面透視で重なるように接続された接続部の全体を覆っていることを特徴とするものである。
また、本発明の半導体装置と回路基板との接続構造は、上記各構成において、前記金属基体は、前記第1領域である第1金属基体と、該第1金属基体に分離可能に取り付けられた、前記第2領域である第2金属基体とからなることを特徴とするものである。
本発明の半導体装置と回路基板との接続構造によれば、金属基体は貫通孔に封止材が充填されて信号端子が固定された第1領域と、第1領域と回路基板との間の第2領域とからなり、第2領域は、信号端子が通る、貫通孔より径の小さいエア同軸用貫通孔と、エア同軸用貫通孔の近傍から回路基板側に向かって信号端子にかぶさるように突出した屋根状部とを有しており、信号端子は貫通孔からエア同軸用貫通孔を通って回路基板側に突出して、屋根状部の内側で信号配線導体に接続されていることから、信号の伝送構造が、信号端子、金属基体の貫通孔および封止材による同軸構造と回路基板によるマイクロストリップ構造との間にエア同軸構造を有し、エア同軸構造部分では誘電体である空気の比誘電率はほぼ1と小さいことから信号端子を流れる信号の波長が長くなるので、信号の進行長さに対する信号の変化率が緩やかになって伝送損失も小さくなり、高周波信号を良好に伝送させることができる接続構造となる。
また、本発明の半導体装置と回路基板との接続構造によれば、上記構成において、エア同軸用貫通孔が、信号端子の貫通孔内の部分と第1領域側で貫通孔と径が一致するように次第に大きくなっているときには、貫通孔内の信号端子と第2領域の貫通孔と重なる面との間の電磁結合が小さくなるので貫通孔内のエア同軸用貫通孔側でのインピーダンスの不整合が小さくなるとともに、エア同軸用貫通孔の径が緩やかに変化するのでエア同軸用貫通孔内でのインピーダンスの変化が緩やかになることから、同軸構造とエア同軸構造との境界付近でのインピーダンスの乱れがより小さくなり、伝送損失のより小さい接続構造となる。
また、本発明の半導体装置と回路基板との接続構造によれば、上記構成において、金属基体は、第1領域である第1金属基体と、第1金属基体に分離可能に取り付けられた、第2領域である第2金属基体とからなるときには、第2金属基体を取り外すことで第1金属基体の信号端子が突出した面は信号端子以外に突出するものがない面となることから、突出した信号端子に一般的なコネクタ用ソケットを接続しやすくなり、予め半導体装置の伝送特性の確認が容易にできるようになるので、特性の確認できた半導体装置を用いた伝送特性の良好な電子装置の組み立てが容易となる。
(a)は本発明の半導体装置と回路基板との接続構造の実施の形態の一例を示す斜視図であり、(b)は(a)のA−A線における断面図である。 (a)は図1(b)のA部を拡大して示す断面図であり、(b)は(a)のA−A線における断面図である。 (a)は本発明の半導体装置と回路基板との接続構造の実施の形態の他の例の要部を拡大して示す断面図であり、(b)は(a)のA−A線における断面図である。 (a)は本発明の半導体装置と回路基板との接続構造の実施の形態の他の例を示す斜視図であり、(b)は(a)のA−A線における断面図である。 (a)は図4(b)のA部を拡大して示す断面図であり、(b)は(a)のA−A線における断面図である。 (a)は本発明の半導体装置と回路基板との接続構造の実施の形態のさらに他の例を示す斜視図であり、(b)は(a)のA−A線における断面図である。 (a)は図6(b)のA部を拡大して示す断面図であり、(b)は(a)のA−A線における断面図である。 (a)は従来の半導体装置の実施の形態の一例を示す斜視図であり、(b)は(a)のA−A線における断面図である。 (a)は従来の半導体装置と回路基板との接続構造の実施の形態の一例を示す斜視図であり、(b)は(a)のA−A線における断面図である。
本発明の接続構造について以下に詳細に説明する。図1〜図7において、1は半導体装置の金属基体、1aは第1金属基体、1bは第2金属基体、2aは金属基体1を貫通する貫通孔、2bは貫通孔2aの外側に貫通孔2aと同軸に形成された貫通孔2aより径の小さいエア同軸用貫通孔、3は貫通孔2aに充填された封止材、4は封止材3によって金属基体1から突出して固定された信号端子、5は回路基板の主面に形成された信号配線導体、6は信号端子4の突出した部分にかぶさるように金属基体1から突出した屋根状部、7は貫通孔2aを有する金属基体1の第1領域、8はエア同軸用貫通孔2bと屋根状部6とを有する金属基体1の第2領域、9は半導体装置の半導体素子、10は中継基板、11はボンディングワイヤ、12は蓋、13は回路基板の絶縁基板、14は回路基板の接地導体、15は屋根状部6を接続するための接続端子、15aは接続端子15と接地導体14とを接続するためのビア導体、16は第2金属基体1bを第1金属基体1aに取り付けるためのねじ、17はねじ16を挿入してねじ止めによって固定するためのねじ穴、18は内部に封止材3が充填され、外面が金属基体1の貫通孔2aの内面に接続された信号端子4の外周導体、19は金属基体1の突出部である。
図1〜図7に示す例では、回路基板は、絶縁基板13の一方の主面に信号配線導体5が形成され、他方の主面には接地導体14が形成されてマイクロストリップ線路が形成されている。金属基体1から突出した信号端子4の端部は回路基板の主面に形成された信号配線導体5の上面に半田等の接合材を用いて接続されており、グラウンドとしても機能する金属基体1から突出している屋根状部6は回路基板の主面の信号配線導体5の両側に形成された接続導体15とはんだや導電性接着剤等の導電性の接合材を用いて接続されている。そして、接続端子15はビア導体15aで接地導体14に接続されており、これによって屋根状部6と接地導体14とが電気的に接続されている。なお、回路基板には信号配線導体5,接地導体14,接続端子15およびビア導体15a以外にも、回路基板の目的用途によって回路配線が形成されたり、電子部品が実装されたりしていてもよい。また、図1,図4および図6においては、回路基板は半導体装置との接合部近傍のみを示している。
本発明の半導体装置と回路基板との接続構造は、図1および図2に示す例のように、金属基体1を貫通する貫通孔2a内に充填された封止材3を貫通するとともに金属基体1から突出して固定された信号端子4を有する半導体装置の信号端子4と、主面に信号配線導体5が形成された回路基板の信号配線導体5とを接続する半導体装置と回路基板との接続構造であって、金属基体1は貫通孔2aに封止材3が充填されて信号端子4が固定された第1領域7と、第1領域7と回路基板との間の第2領域8とからなり、第2領域8は、信号端子4が通る、貫通孔2aより径の小さいエア同軸用貫通孔2bと、エア同軸用貫通孔2bの近傍から回路基板側に向かって信号端子4にかぶさるように突出した屋根状部6とを有しており、信号端子4は貫通孔2aからエア同軸用貫通孔2bを通って回路基板側に突出して、屋根状部6の内側で信号配線導体5に接続されていることを特徴とする。
このような構造であることから、信号の伝送構造が、信号端子4、金属基体1の貫通孔2aおよび封止材3による同軸構造と回路基板によるマイクロストリップ構造との間にエア同軸構造を有し、エア同軸構造部分では誘電体である空気の比誘電率はほぼ1と小さいことから信号端子4を流れる信号の波長が長くなるので、信号の進行長さに対する信号の変化率が緩やかになって伝送損失も小さくなり、高周波信号を良好に伝送させることができる接続構造となる。
また、本発明の半導体装置と回路基板との接続構造は、図3に示す例のように、上記構成において、エア同軸用貫通孔2bは、第1領域7側で貫通孔2aと径が一致するように次第に大きくなっている。このような構成としたことから、信号端子4と、第2領域8の貫通孔2aと重なる面との間の電磁結合が小さくなるので貫通孔2a内のエア同軸用貫通孔2b側でのインピーダンスの不整合が小さくなるとともに、エア同軸用貫通孔2bの径が緩やかに変化するのでエア同軸用貫通孔2b内でのインピーダンスの変化が緩やかになることから、エア同軸構造とエア同軸構造との境界付近でのインピーダンスの乱れがより小さくなり、伝送損失のより小さい接続構造となる。
また、本発明の半導体装置と回路基板との接続構造は、図4〜図7に示す例のように、上記各構成において、金属基体1は、第1領域7である第1金属基体1aと、第1金属基体1aに分離可能に取り付けられた、第2領域8である第2金属基体1bとからなることが好ましい。図9に示すような従来の半導体装置と回路基板との接続構造では、半導体装置と回路基板113とを接続して電子装置を組み立てる前に半導体装置の特性を評価しようとした場合に、信号端子4に一般的なコネクタ用ソケットを接続しようとすると、半導体装置の基体101から突出した信号端子104の近傍には屋根状部106が存在することから、ソケットを接続することができないというものであった。そのため、評価用の回路基板を半導体装置に直接接続して半導体装置の特性を評価しなければならず、評価した後には評価用の回路基板を取り外さなければならなかった。評価用の回路基板と半導体装置とははんだや導電性接着剤等の接合材によって接合されるので、取り外しは容易ではなく、半導体装置に付着した接合材を除去するのも困難であった。これに対して、上記のような構成としたときには、例えばねじ止め等の手段で分離可能に取り付けられた第2金属基体8aを取り外すことによって、第1金属基体1aの信号端子4が突出した面は信号端子4以外に突出するものがない面となるので、突出した信号端子4に一般的なコネクタ用ソケットを接続しやすくなる。コネクタ用ソケットを介して半導体装置をテスト用回路基板に接続して予め半導体装置の特性確認を行なうことが容易に可能となるので、良好な特性を有する半導体装置だけを用いた良好な特性を有する電子装置の組み立が容易にできるので好ましい。
金属基体1は、Fe−Ni−Co合金,Cu−Zn合金,ステンレス鋼等の金属やCu−W焼結材等の金属焼結材から成り、例えば金属インゴットに圧延加工や打ち抜き加工および切削加工等の従来周知の金属加工を施して、またはMIM(Metal Injection Molding)等の方法で射出成形して、あるいは図1に示すような箱状の金属基体1の場合であれば、板状の金属板の外周部に枠状の金属をろう材等で接合することで作製される。金属基体1の材質は、使用する半導体素子9の熱膨張係数に近い熱膨張係数を有するものが好ましい。なお、金属基体1の形状は、図1に示す例のような箱体に限らず、円盤状の基体、いわゆるステムパッケージであってもよい。
金属基体1は、LDやPD等の半導体素子9や必要に応じて中継基板10を搭載する搭載部を有しており、図1に示す例では、箱状の金属基体1の底面が搭載部となる。図1に示す例では、貫通孔2aは側壁に形成されている。金属基体1の側壁、即ち金属基体1の貫通孔2aが形成される部分は、封止材3で気密性を保てるように、その厚みは0.5mm〜1mmであればよい。金属基体1の厚み即ち貫通孔2の長さが0.5mm未満の場合は、半導体装置を封止材3で気密に保持し難くなる。また、長さが1mmを超えると、金属基体1の厚みが不要に厚いものとなり、半導体装置を小型化し難くなる。
エア同軸用貫通孔2bの長さは、伝送する信号の波長の1/16〜1/4であるのが好ましい。エア同軸用貫通孔2bの長さが、伝送する信号の波長の1/16より短い場合は、インピーダンスの変化量に対するエア同軸部の長さが短いので、エア同軸用貫通孔2b内でのインピーダンスの変化率が緩やかにする効果が小さくなってしまう。また、エア同軸用貫通孔2bの長さが伝送する信号の波長の1/4より長い場合は、エア同軸用貫通孔2b内で信号が共振して伝送特性を低下させる場合がある。例えば、伝送する信号の周波数が40GHzである場合には信号の波長は約7.5mmであるので、エア同軸用貫通孔2bの長さは約0.5〜1.9mmとするのが好ましい。
屋根状部6の信号端子4にかぶさる部分は、信号端子4との距離が一定となるように、図1〜図7に示す例では、断面が半円形状の溝状になっている。図9に示す、従来の半導体装置と回路基板との接続構造のような、円管を半分にしたような形状のものであってもよい。
屋根状部6は半導体装置と回路基板との境界部分におけるグラウンドを強化するためのものであるので、屋根状部6の突出する長さは、平面視で回路基板の接地導体14と重なる長さとするのが好ましい。すなわち、接地導体14と金属基体1との距離、通常は、回路基板はその端面が金属基体1に接するように配置するので、回路基板の端面から接地導体14までの距離(図2に示すL)より長いことが好ましい。通常、回路基板の端面から接地導体14までの距離Lは0.2〜0.3mm程度である。また、上記と同様に、屋根状部6で覆われた部分において信号が共振して伝送特性が低下しないように、屋根状部6の長さは、伝送する信号の波長の1/4以下であるのが好ましい。
屋根状部6と信号端子4との距離は、回路基板の絶縁基板13の誘電率や信号端子4の径等に応じて、屋根状部6に覆われた部分において所定の特性インピーダンスとなるように設定される。例えば、金属基体1と接地導体14の端部との間(長さLの部分)では特性インピーダンスが大きくなり、一方、信号配線導体5の信号端子4と重なっている部分は、信号配線導体5のその他の部分より厚みが厚く、特性インピーダンスが小さくなるので、屋根状部6内での平均の特性インピーダンスが所定の値、例えば50Ωとなるように屋根状部6と信号端子4との距離を設定すればよい。
また、信号端子4のエア同軸用貫通孔2bから突出した部分の平均の特性インピーダンスを所定の値にしてもよく、その場合は、屋根状部6の長さおよび屋根状部6と信号端子4との距離の両方を調整して行なう。よって、信号端子4の先端は、図1〜図7に示す例のように屋根状部6の端部と同じ位置となる場合だけでなく、信号端子4の先端が屋根状部6から突出する場合あるいは信号端子4の先端が屋根状部6内に位置する場合がある。高周波信号の伝送特性の面からは、信号端子4の先端のエア同軸用貫通孔2bから回路基板上へ突出する部分の長さは短い方が好ましい。しかしながら、信号端子4と信号配線導体5との接続強度の点では、エア同軸用貫通孔2bから回路基板上へ突出する部分の長さは長い方が好ましい。また、信号端子4と信号配線導体5とをはんだ等で接合する場合の作業性や接合状態の確認のしやすさのためには、信号端子4の先端を屋根状部6から突出させるのが好ましい。
金属基体1が第1金属基体1aと第2金属基体1bとからなる場合は、図4〜図7に示す例のように、ねじ止めによって接続すればよい。ねじ16およびねじ穴17の数や配置および形状は特に制限はない。ねじ止めによって第1金属基体1aと第2金属基体1bとが互いに当接して電気的に接続される。第1金属基体1aおよび第2金属基体1bの当接面に凹部や凸部を設けて互いに嵌合するようにしておくと位置決めが容易となる。また、第1金属基体1aの第2金属基体側の面には、コネクタ用ソケットを固定しやすいような凹部等を設けてもよい。
図4〜図7に示す例では、金属基体1は第1領域7と第2領域8との境界で第1金属基体1aと第2金属基体1bとに分離されるが、このようにすると、貫通孔2aおよびエア同軸用貫通孔2bを第1金属基体1aおよび第2金属基体1bのそれぞれ別の金属基体に形成するので、特に、図1〜図7に示す例のような箱型の金属基体1の場合は、内側にエア同軸用貫通孔2bより径の大きい貫通孔2aを形成するのが容易になるので好ましい。また、このとき第1金属基体1aは、図8に示す例のような従来の半導体装置の一部となるので、従来の半導体装置に第2金属基体1bを接続することで第1領域7と第2領域8とを有する半導体装置とすることができる。
信号の伝送特性をよくするために信号端子4の先端のエア同軸用貫通孔2bから回路基板上へ突出する部分の長さを短くする場合であっても信号端子4と信号配線導体5との接合部を確認しやすくするためには、屋根状部6を金属基体1とは別に作製し、信号端子4と信号配線導体5とを電気的に接続して接合部の目視検査を行った後に屋根状部6を金属基体1および回路基板の接続端子15に接続するようにすればよい。上述したように、貫通孔2aとそれより径の小さいエア同軸用貫通孔2bを形成するのを容易にするために、金属基体1を第1領域7と第2領域8との境界で第1金属基体1aと第2金属基体1bとに分離する場合は、図6および図7に示す例のように、第2金属基体1bをさらにエア同軸凹貫通孔2bだけが形成された金属基体と屋根状部6だけからなる金属基体とに分離可能にしておくとよい。この場合も、図6および図7に示す例のようにねじ止めによって3つの金属基体が接続されるが、第2領域8の2つの金属基体をねじ止めして接続して第2金属基体1bとした後に、第1金属基体1aに別のねじでねじ止めして接続してもよい。
第1の金属基体1aおよび第2の金属基体1bは、上述した金属基体1と同様の材料および製造方法で作製することができる。第1の金属基体1aと第2の金属基体1bとは、異なる材質の金属で作製してもよいし、同じ材質の金属で作製してもよい。第1の金属基体1aと第2の金属基体1bとを同じ材質の金属もしくは熱膨張係数の近い金属で作製すると、第1の金属基体1aと第2の金属基体1bとの熱膨張係数の違いによってこれらの間の接合部にずれが発生したりしないので好ましい。同様の理由から、第1の金属基体1aと第2の金属基体1bとをねじ止めによって接続する場合は、ねじも同じ材質の金属もしくは熱膨張係数の近い金属からなるものとするのがより好ましい。
図1および図6に示す例では、回路基板の端部において半導体装置と接続している例を示しているが、図4に示す例のように、回路基板に半導体装置が嵌る孔(または凹部)を設けて、半導体装置の金属基体1を孔に挿入して、孔の近傍に形成された信号配線導体5と信号端子4とを接続してもよい。このとき、半導体装置に屋根状部6以外にも突出部19を設け、半導体装置の下面から突出部19までの高さと半導体装置の下面から屋根状部6までの高さとを等しくすることで、半導体装置は屋根状部6の下面と突出部19の下面とで回路基板と接して回路基板に支持されるとともに、信号端子4と信号配線導体5とを平行に配置することができる。信号端子4と信号配線導体5の接続部で傾きが発生しないことで接続部の導体厚みが容易に一定になり、不要なインピーダンス変化が発生しないようになるので、より良好な伝送特性を実現でき、安定して25GHz以上の高周波信号を伝送できる接続構造となる。このときの回路基板の突出部19と対向する位置に接続用パッドを設けて、突出部19の下面と接続パッドとをはんだや導電性接着剤等の接合材を用いて接続するようにするとよい。
金属基体1(第1金属基体1aおよび第2金属基体1b)の表面には、耐食性に優れ、ろう材との濡れ性に優れた厚さが0.5〜9μmのNi層と厚さが0.5〜5μmのAu層とをめっき法により順次被着させておくのがよい。これにより、金属基体1が酸化腐食するのを有効に防止することができるとともに、中継基板10や半導体素子9をはんだにより良好に接合することができる。
信号端子4は、Fe−Ni−Co合金やFe−Ni合金等の金属から成り、例えば信号端子4がFe−Ni−Co合金から成る場合は、この合金のインゴット(塊)に圧延加工や打ち抜き加工等の金属加工方法を施すことによって、長さが1.5〜22mm、直径が0.1〜0.5mmの線状に製作される。
信号端子4の直径が0.1mmより小さい場合は、信号端子4が曲がりやすいものになり取り扱い上の少しの不注意でも信号端子4が曲がってしまうことで、特にエア同軸部分でのインピーダンスが狂いやすくなる。また信号端子4の直径が0.5mmを超えると、インピーダンス整合を行うために必要な貫通孔2aの径が不要に大きくなるため、半導体装置が小型化し難くなるので、信号端子4の直径は0.1〜0.5mmであるのが好ましい。
信号端子4は、高周波信号を伝送する機能を有し、信号配線導体5と接合させるために少なくとも信号端子4の先端がエア同軸用貫通孔2bから屋根状部6側へ0.1〜5mm程度突出するように封止材3を介して固定される。
封止材3は、ガラスやセラミックスなどの無機材料から成り、信号端子4と金属基体1との絶縁間隔を確保するとともに、信号端子4を貫通孔2aに固定する機能を有する。このような封止材3の例としては、ホウケイ酸ガラス,ソーダガラス等のガラスおよびこれらのガラスに封止材3の熱膨張係数や比誘電率を調整するためのセラミックフィラーを加えたものが挙げられ、インピーダンスマッチングのためにその比誘電率を適宜選択する。比誘電率を低下させるフィラーとしては、酸化リチウム等が挙げられる。
例えば、図1〜図7に示す例おいて、貫通孔2aやエア同軸用貫通孔2bの特性インピーダンスを50Ωとするには、信号端子4の外径が0.2mmの場合であれば、貫通孔2aの内径を1.75mmとし、エア同軸用貫通孔2bの内径を0.46mmとして、封止材3に比誘電率が6.8であるものを用いればよい。あるいは信号端子4の外径が0.25mmの場合であれば、貫通孔2aの内径を2.2mmとし、エア同軸用貫通孔2bの内径を0.57mmとして、封止材3の比誘電率が6.8であるものを用いればよい。また、同じく信号端子4の外径が0.25mmの場合であれば、貫通孔2aの内径を1.65mmとして、封止材3の比誘電率が5であるものを用いてもよい。
封止材3がガラスから成る場合は、内径が信号端子4の外径より大きく、外径が貫通孔2aの内径より小さい筒状になるように粉体プレス法や押し出し成形法等で成形されたガラスの封止材3を貫通孔2aに挿入し、信号端子4をこの封止材3に挿通し、しかる後、所定の温度に加熱して封止材3を溶融させることにより、信号端子4が同軸状とされて封止材3に埋め込まれるとともに貫通孔2aに金属基体1と絶縁されて気密に固定される。
また、封止材3は金属基体1(第1金属基体1a)を貫通する貫通孔2a内に充填されるが、図7および図8に示す例のように、金属基体1と同じ材質で形成した環状の外周導体18の内側に封止材3を充填して信号端子4を固定することで同軸コネクタを作製し、この同軸コネクタをAu−Snはんだ等の接合材によって金属基体1(第1金属基体1a)の貫通孔2a内に接合してもよい。このようにすると、低誘電率のガラスを封止材3として用いる場合は、低誘電率のガラスは一般的に融点が高いので、低誘電率ガラスを貫通孔2aに充填する際に金属基体1を高温(1000℃程度)に加熱しなければならず、このときに半導体素子9や中継基板10の搭載面が変形してしまう場合があるのに対して、Au−Snはんだによる接合は350℃程度と低く、搭載面の変形が抑えられるので好ましい。また
、図1〜図3に示す例のように第1の領域7と第2の領域8とが一つの金属基体1に形成されている場合には、貫通孔2aとエア同軸用貫通孔2bとが連通しているので、貫通孔2aにガラスからなる封止材3を充填させる際に、溶融したガラスがエア同軸用貫通孔2bに流れ出してしまう場合がある。また、図3に示す例のように、エア同軸用貫通孔2bが第1領域7側で貫通孔2aと径が一致するように次第に大きくなっていることから、ガラスが流れ出しやすくなる。上記のような同軸コネクタを作製して、同軸コネクタを金属基体1に接合するようにすると、ガラスのエア同軸用貫通孔2bへの流れ出しがないので、第1の領域7と第2の領域8とが一つの金属基体1に形成されている場合には、特に好ましい。このときの外周導体18の内側は円形状であるが、外形は四角形状や六角形状等の多角形状としてもよい。
また、上記のような同軸コネクタを作製して、Au−Snはんだ等の接合材によって同軸コネクタを金属基体1に接合する場合には、図6および図7に示す例のように、金属基体1(第1金属基体1a)の貫通孔2aの一部の径を広げて、Au−Snはんだ等の接合材が溜まる部分を設けておくと、同軸コネクタの貫通孔2a内への接合時に、余分な接合材が流れ出て封止材3に付着したり、さらには信号端子4にまで至って金属基体1と信号端子4とが短絡してしまったりすることを防止することができる。
また、金属基体1には、必要に応じて半導体素子9の駆動電力を供給するためのバイアス端子や、半導体素子9の駆動状態をモニターするための素子用の端子等の信号端子4以外の端子を信号端子4と同様の方法で取り付けてもよい。
半導体素子9は、IC(Integrated circuit),LSI(Large Scale Integrated circuit),LD(Laser Diode),PD(Photo Diode)、LN(Lithium Nitride)変調器等であり、金属基体1への搭載は、AgろうやAg−Cuろう等のろう材,Au−SnはんだやPb−Snはんだ等のはんだ,エポキシ樹脂等の接着剤により金属基体1の搭載部に強固に接着固定することによって行なう。
中継基板10は、回路基板と同様に信号端子4が接続される信号配線導体が絶縁基板の上面に形成されたものであり、後述する回路基板と同様にして作製される。
図1に示す例では、半導体素子9と信号端子4とが、それらの間の金属基体1の上面に搭載された中継基板10を介して電気的に接続されている。具体的には、半導体素子9の電極と中継基板10の上面に形成された信号配線導体とがボンディングワイヤ11によって電気的に接続され、中継基板10の信号配線導体と信号端子4とがろう材等から成る導電性接着材を介して電気的に接続される。中継基板10を介さずに、半導体素子9の電極と信号端子4とを直接ボンディングワイヤ11によって接続してもよい。あるいは、中継基板10の上に半導体素子9を搭載して半導体素子9の電極と中継基板10の信号配線導体とをボンディングワイヤ11によって電気的に接続してもよい。
蓋体12は、Fe−Ni−Co合金やCu−Wの焼結材等の金属や酸化アルミニウム質焼結体,窒化アルミニウム質焼結体等のセラミックスから成る、板状のものである。また、蓋体12がセラミックスから成る場合は、下面の周縁部に厚膜法や薄膜法で金属接合層を形成しておくことにより、ろう材による接合が可能となる。
そして、必要に応じて半導体素子9の駆動電力を供給するバイアス端子と半導体素子9、半導体素子9の駆動状態のモニター素子と、モニター端子等とを電気的に接続した後に、ろう付け法やシームウエルド法等の溶接法により金属基体1に蓋体12を接合して気密に封止することによって、半導体装置となる。
回路基板は酸化アルミニウム(アルミナ:Al)質焼結体,窒化アルミニウム(AlN)質焼結体,ガラスセラミック焼結体等のセラミックスや、エポキシ,ポリイミド,テトラフルオロエチレン,液晶ポリマー等の樹脂から成る絶縁基板13に、信号配線導体5,接地導体14,接続端子15およびビア導体15aが形成されたものである。
絶縁基板13は、例えば酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、まずアルミナ(Al)やシリカ(SiO),カルシア(CaO),マグネシア(MgO)等の原料粉末に適当な有機溶剤,溶媒および有機バインダーを添加混合して泥漿状とし、これを周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等によりシート状に成形してセラミックグリーンシート(以下、グリーンシートともいう。)を得る。その後、グリーンシートを所定形状に打ち抜き加工するとともに必要に応じて複数枚積層して積層体を作製し、これを約1600℃の温度で焼成することにより製作される。または、Al,SiO,CaO,MgO等の原料粉末に必要に応じて有機バインダーを加えたものを金型に充填しプレス成型することによって所定の形状に成形して、この成形体を約1600度の温度で焼成することによって製作される。
このときの信号配線導体5,接地導体14および接続端子15は、タングステン(W),モリブデン(Mo),マンガン(Mn)等の高融点金属粉末に適当な有機バインダーや溶剤を添加混合してペースト状にした金属ペーストを、従来周知のスクリーン印刷法により、セラミックグリーンシートまたはその積層体、あるいはセラミックスの成形体に所定形状に印刷塗布しておき、これらと同時焼成することにより形成される。絶縁基板13を作製した後に、絶縁基板13上に同様の金属ペーストを印刷塗布して焼成することにより、メタライズ層を焼き付けてもよい。ビア導体15aは、信号配線導体5,接地導体14および接続端子15の形成に先立ってセラミックグリーンシートに貫通孔を形成して、この貫通孔を金属ペーストで充填しておくことによって形成することができる。
絶縁基板13が有機樹脂からなる場合は、銅(Cu)等の金属箔をエッチング加工により信号配線導体5,接地導体14および接続端子15の形状に加工したものを転写する方法がある。ビア導体15aは、信号配線導体5,接地導体14および接続端子15の形成に先立って有機樹脂からなる絶縁基板13に貫通孔を形成して、金属ペーストの印刷法やめっき法によって、貫通孔を導体で充填するか、貫通孔の内面に導体膜を形成することによって形成することができる。
また、信号配線導体5,接地導体14および接続端子15を形成する方法としては、ビア導体15aを有する絶縁基板13を作製した後に蒸着法やフォトリソグラフィ法により形成する方法がある。電子装置の小型化を進め、狭い面積に多数の配線を形成するためには、蒸着法やフォトリソグラフィ法により形成する方法が好ましい。この場合は、信号配線導体5,接地導体14および接続端子15の形成前に、必要に応じて絶縁基板13の主面に研磨加工を施す場合もある。
以下、信号配線導体5,接地導体14および接続端子15となる配線導体を蒸着法やフォトリソグラフィ法により形成する場合について詳細に説明する。配線導体は、例えば密着金属層,拡散防止層および主導体層が順次積層された3層構造の導体層から成る。
密着金属層は、セラミックス等から成る絶縁基板13との密着性を良好とするという観点からは、チタン(Ti),クロム(Cr),タンタル(Ta),ニオブ(Nb),ニッケル−クロム(Ni−Cr)合金,窒化タンタル(TaN)等の熱膨張率がセラミックスと近い金属のうちの少なくとも1種より成るのが好ましく、その厚みは0.01〜0.2μm程度が好ましい。密着金属層の厚みが0.01μm未満では、密着金属層を絶縁基板13に強固に密着させることが困難となる傾向がある。一方、密着金属層の厚みが0.2μmを超えると、成膜時の内部応力によって密着金属層が絶縁基板13から剥離し易くなる傾向がある。
拡散防止層は、密着金属層と主導体層との相互拡散を防ぐという観点からは、白金(Pt),パラジウム(Pd),ロジウム(Rh),ニッケル(Ni),Ni−Cr合金,Ti−W合金等の熱伝導性の良好な金属のうち少なくとも1種より成ることが好ましく、その厚みは0.05〜1μm程度が好ましい。拡散防止層の厚みが0.05μm未満では、ピンホール等の欠陥が発生して拡散防止層としての機能を果たしにくくなる傾向があり、1μmを超えると、成膜時の内部応力により拡散防止層が密着金属層から剥離し易く成る傾向がある。なお、拡散防止層にNi−Cr合金を用いる場合は、Ni−Cr合金は絶縁基板13との密着性が良好なため、密着金属層を省くことも可能である。
主導体層は、電気抵抗の小さい金(Au),Cu,Ni,銀(Ag)の少なくとも1種より成ることが好ましく、その厚みは0.1〜5μm程度が好ましい。主導体層の厚みが0.1μm未満では、電気抵抗が大きなものとなって配線基板の信号配線導体5および接地導体14となる配線導体に要求される電気抵抗を満足できなくなる傾向があり、5μmを超えると、成膜時の内部応力により主導体層が拡散防止層から剥離し易く成る傾向がある。また、Cuは酸化し易いので、その上にNiおよびAuからなる保護層を被覆してもよい。
信号端子4と信号配線導体5との接続、および半導体装置の屋根状部6の下面と回路基板の接続端子15との接続は、はんだや導電性の接着剤を用いて行なえばよい。
本発明の半導体装置と回路基板との接続構造の具体的な例を、図4に示す例の場合で説明する。半導体装置の信号端子4の外径を0.3mmとして、貫通孔2aの径を1.59mmとし、エア同軸用貫通孔2bの内径を0.7mmとして、封止材3の比誘電率が4であるものを用いると、特性インピーダンスを50Ωとすることができる。また、回路基板の信号配線5の特性インピーダンスを50Ωとするには、厚みが0.2mmで比誘電率が3.0の絶縁基板13上に厚みが0.04mmで幅が0.45mmの信号配線導体5を形成すればよい。このとき、回路基板の端面から接地導体14までの距離(図2に示すL)は0.2mmとする。
上記半導体装置に回路基板の端面を突き当てた状態で、信号端子4と信号配線導体5とを接続する。貫通孔2aの長さを1mmとし、エア同軸用貫通孔2bの長さを1mmとして、半径が0.5mmである断面が半円形状の溝状とした屋根状部6の長さを0.5mmとし、端子4が屋根状部6から1.2mm突出するように接続すると、35GHzまでの反射損失が−15dB未満となって、高周波で信号を良好に伝送させることができる。
なお、本発明は、上述の実施の形態の一例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能である。例えば、回路基板の信号配線導体5はマイクロストリップ構造である場合について説明を行なったが、信号配線導体5の両側に間隔を設けて接地導体14を配置したコプレナー構造や、信号配線導体5の両側と絶縁基板13の一方の主面とに接地導体14を配置して上下の接地導体14をビア導体15aで接続したグラウンド付コプレナー構造としてもよい。信号配線導体5の両側に接地導体14を形成する場合は、接続端子15を設けなくてもよい。
1・・・・・・・金属基体
1a・・・・・・第1金属基体
1b・・・・・・第2金属基体
2a・・・・・・貫通孔
2b・・・・・・エア同軸用貫通孔
3・・・・・・・封止材
4・・・・・・・信号端子
5・・・・・・・信号配線導体
6・・・・・・・屋根状部
7・・・・・・・第1領域
8・・・・・・・第2領域
9・・・・・・・半導体素子
10・・・・・・・中継基板
11・・・・・・・ボンディングワイヤ
12・・・・・・・蓋
13・・・・・・・絶縁基板
14・・・・・・・接地導体
15・・・・・・・接続端子
15a・・・・・・ビア導体
16・・・・・・・ねじ
17・・・・・・・ねじ穴
18・・・・・・・外周導体
19・・・・・・・突出部

Claims (2)

  1. 金属基体を貫通する貫通孔内に充填された封止材を貫通するとともに前記金属基体から突出して固定された信号端子を有する半導体装置の前記信号端子と、主面に信号配線導体が形成された回路基板の前記信号配線導体とを接続する半導体装置と回路基板との接続構造であって、前記金属基体は前記貫通孔に前記封止材が充填されて前記信号端子が固定された第1領域と、該第1領域と前記回路基板との間の第2領域とからなり、該第2領域は、前記信号端子が通る、前記貫通孔より径の小さいエア同軸用貫通孔と、該エア同軸用貫通孔の近傍から前記回路基板側に向かって前記信号端子にかぶさるように突出した屋根状部とを有しており、前記信号端子は前記貫通孔から前記エア同軸用貫通孔を通って前記回路基板側に突出して、前記屋根状部の内側で前記信号配線導体に接続され、前記エア同軸用貫通孔は前記第1領域側で前記貫通孔と径が一致するように次第に大きくなっており、前記屋根状部は前記信号端子と前記信号配線導体とが平面透視で重なるように接続された接続部の全体を覆っていることを特徴とする半導体装置と回路基板との接続構造。
  2. 前記金属基体は、前記第1領域である第1金属基体と、該第1金属基体に分離可能に取り付けられた、前記第2領域である第2金属基体とからなることを特徴とする請求項1記載の半導体装置と回路基板との接続構造。
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