JP5240376B2 - 防カビ性を有する発泡壁紙 - Google Patents
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Description
1. 防カビ性を有する発泡壁紙の発泡前の積層体であって、
前記積層体は、紙質基材上に、発泡剤含有樹脂層を有し、
1)前記発泡剤含有樹脂層は、樹脂成分としてカルボキシル基を有する樹脂を含み、
2)前記発泡剤含有樹脂層は、さらに、ジンクピリチオンを含み、
3)前記発泡剤含有樹脂層は、発泡助剤として酸化亜鉛、脂肪酸亜鉛塩及び塩化亜鉛を含まない、
発泡壁紙の発泡前の積層体。
2. 前記カルボキシル基を有する樹脂が、エチレン−メタクリル酸共重合体樹脂である上記項1に記載の発泡壁紙の発泡前の積層体。
3. 前記発泡剤含有樹脂層中における前記ジンクピリチオンの含有量が、発泡剤含有樹脂層中の樹脂成分100重量部に対し、0.05〜10重量部である上記項1又は2に記載の発泡壁紙の発泡前の積層体。
4. 前記紙質基材上に、前記発泡剤含有樹脂層および非発泡樹脂層Aが順に形成されている、上記項1〜3のいずれかに記載の発泡壁紙の発泡前の積層体。
5. 前記紙質基材と前記発泡剤含有樹脂層との間に、さらに非発泡樹脂層Bが形成されている、上記項4に記載の発泡壁紙の発泡前の積層体。
6. 前記非発泡樹脂層A上に、さらに絵柄模様層および表面保護層が順に形成されている、上記項4または5に記載の発泡壁紙の発泡前の積層体。
前記発泡壁紙は、紙質基材上に、発泡剤含有樹脂層を発泡させることにより形成された発泡樹脂層を有し、
1)前記発泡剤含有樹脂層は、樹脂成分としてカルボキシル基を有する樹脂を含み、
2)前記発泡剤含有樹脂層は、さらに、ジンクピリチオンを含み、
3)前記発泡剤含有樹脂層は、発泡助剤として亜鉛化合物を含まない。
紙質基材の材質は、壁紙基材として適した機械強度、耐熱性等を有する限り特に限定されず、繊維質シートが一般に使用できる。
本発明の発泡壁紙の発泡樹脂層は、発泡剤含有樹脂層を発泡させることにより形成される。
発泡剤含有樹脂層を構成する樹脂成分は、カルボキシル基を有する樹脂であればよい。カルボキシル基を有する樹脂としては、例えば、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。特に、本発明では、前記樹脂成分としてEMAAを用いることが好ましい。
発泡剤としては、特に限定されず、例えば無機系発泡剤および有機系発泡剤といった公知の発泡剤を使用できる。
前記発泡剤含有樹脂層は、さらに、ジンクピリチオンを含む。ジンクピリチオンを含有させることにより、防カビ性に優れた発泡壁紙が得られる。すなわち、前記ジンクピリチオンは、防カビ剤として作用する。
前記発泡剤含有樹脂層は、さらに、発泡助剤、無機充填剤、顔料、分散剤、難燃剤、熱安定剤等の公知の添加剤を含んでいてもよい。
前記発泡樹脂層は、例えば、前記紙質基材上に、前記発泡剤含有樹脂層を形成した後、該樹脂層を加熱発泡させることにより形成できる。
本発明の発泡壁紙の層構成については、紙質基材上に発泡樹脂層が積層された構成である限り特に限定されるものではないが、本発明の発泡壁紙は、紙質基材上に、前記発泡樹脂層および非発泡樹脂層Aが順に形成されたものが好ましい。前記紙質基材と前記発泡樹脂層との間には、さらに非発泡樹脂層Bが形成されていてもよい。
非発泡樹脂層Aを構成する樹脂は、特に限定されず、目的とする発泡壁紙の性能等に応じて適宜設定すればよい。特に、本発明においては、非発泡樹脂層Aが、EMAAを含有することが好ましい。EMAAの含有量は70〜100重量%が好ましい。
非発泡樹脂層Bを形成することにより、発泡剤含有樹脂層と紙質基材との密着性が向上する。
の試験方法により測定することができる。試験条件は、JISK 6760記載の「19
0℃、21.18N(2.16kgf)」採用したものである。
上記各樹脂層の形成方法については、特に限定されず、例えば、Tダイ押出し機による多層同時押出しが挙げられる。例えば、複数種の溶融樹脂を同時に押出すことにより複数層の同時成膜が可能なマルチマニホールドタイプのTダイが好適に使用できる。
前記絵柄模様層は、通常、前記発泡剤含有樹脂層の加熱処理前に非発泡樹脂層Aの表面に形成される。
前記表面保護層(オーバーコート層)をさらに設けることにより、艶調整および/または前記絵柄模様層の保護が可能になる。艶調整のためには、シリカなどの既知フィラーを含有する表面保護層の形成が望ましい。表面保護層が密着し難い場合には、必要に応じて、プライマー層を介してもよい。
発泡壁紙のおもて面には、必要に応じてエンボス模様を付してもよい。エンボス模様は、例えば、公知のエンボス版により付与できる。例えば、発泡樹脂層のおもて面を加熱軟化後、エンボス版を押圧することにより所望のエンボス模様を賦型できる。エンボス模様としては、木目板導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチャア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等がある。
(1)発泡剤含有樹脂層が発泡助剤として亜鉛化合物を含まないため、発泡剤含有樹脂層が樹脂成分としてカルボキシル基を有する樹脂を含む場合であっても、発泡樹脂層の変色(黄変)を防止又は抑制できる。
(2)ジンクピリチオンを発泡樹脂層に含有させることにより、防カビ性に優れた発泡壁紙が得られる。
(3)ジンクピリチオンは、熱によって黄色化または黄褐色化しない。
(4)前記ジンクピリチオンは、発泡助剤の作用(発泡剤の分解温度を低下させる作用)を促進させることができる。
(5)前記(1)(3)(4)の結果、意匠性および発泡性に優れた発泡壁紙を作製できる。
発泡剤含有樹脂層を形成するために、下記表1に記載の成分を含む組成物を用意した。
防カビ剤として、ジンクピリチオン(製品名「サンアイゾール200」三愛石油製)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により、発泡壁紙を作製した。
発泡剤含有樹脂層を形成するために、前記表1に記載の成分を含む樹脂組成物を用意した。
得られた積層体の非発泡樹脂層Aの上から電子線照射(エネルギー:200kV、照射量:5Mrad)することにより、EMAA樹脂を架橋させた。
防カビ剤として、ジンクピリチオンの代わりに、ベンズイミダゾール系化合物(製品名「サンアイゾール100」三愛石油製)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により、発泡壁紙を作製した。
防カビ剤を使用しない以外は、実施例1と同様の方法により、発泡壁紙を作製した。
実施例1〜3および比較例1〜2で作製した発泡壁紙の発泡状態を肉眼観察により確認した。
実施例1〜3および比較例1〜2で作製した発泡壁紙が変色しているか否かを肉眼観察により確認した。
実施例1で作製した発泡壁紙をそれぞれ40mm×40mmに切り取り、試験片を作製した。
NaNO32.0g,KH2PO4 0.7g,K2HPO4 0.3g,MgSO4・7H2O 0.5g,KCl 0.5g,FeSO4・7H2O 0.01g, グルコース 30g,寒天 20g,蒸留水 1000ml
[5種類の混合胞子懸濁液]
Aspergillus niger,Penicillium funiculosum,Paecilomyces variotii, Gliocladiumvirens,Chaetomium globusum
肉眼および顕微鏡で菌糸の発育を確認できないものを0、肉眼では菌糸の発育を確認できないが、顕微鏡では確認できるものを1、菌糸の発育を肉眼で確認でき、且つ、菌糸の発育部分の面積が試験片全体の25%を超えないものを2、菌糸の発育を肉眼で確認でき、且つ、菌糸の発育部分の面積が試験片全体の25%を超えるものを3と評価した。
Claims (6)
- 防カビ性を有する発泡壁紙の発泡前の積層体であって、
前記積層体は、紙質基材上に、発泡剤含有樹脂層を有し、
1)前記発泡剤含有樹脂層は、樹脂成分としてカルボキシル基を有する樹脂を含み、
2)前記発泡剤含有樹脂層は、さらに、ジンクピリチオンを含み、
3)前記発泡剤含有樹脂層は、発泡助剤として酸化亜鉛、脂肪酸亜鉛塩及び塩化亜鉛を含まない、
発泡壁紙の発泡前の積層体。 - 前記カルボキシル基を有する樹脂が、エチレン−メタクリル酸共重合体樹脂である請求項1に記載の発泡壁紙の発泡前の積層体。
- 前記発泡剤含有樹脂層中における前記ジンクピリチオンの含有量が、発泡剤含有樹脂層中の樹脂成分100重量部に対し、0.05〜10重量部である請求項1又は2に記載の発泡壁紙の発泡前の積層体。
- 前記紙質基材上に、前記発泡剤含有樹脂層および非発泡樹脂層Aが順に形成されている、請求項1〜3のいずれかに記載の発泡壁紙の発泡前の積層体。
- 前記紙質基材と前記発泡剤含有樹脂層との間に、さらに非発泡樹脂層Bが形成されている、請求項4に記載の発泡壁紙の発泡前の積層体。
- 前記非発泡樹脂層A上に、さらに絵柄模様層および表面保護層が順に形成されている、請求項4または5に記載の発泡壁紙の発泡前の積層体。
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