JP5239344B2 - フック - Google Patents
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Description
近年、飲料等を収納する容器としてスパウト付きパウチが広く用いられている。このスパウト付きパウチをフックに吊り下げる場合、スパウト付きパウチにはフックのバー部分を挿入する貫通孔や、フックに吊り下げるためのハンガー部等を有していないため、そのような貫通孔やハンガー部が形成された別部材をスパウト付きパウチに接着したり、貫通孔やハンガー部を有する袋等にスパウト付きパウチを封入しなければならず、コストの増加や、陳列作業に手間がかかる等の問題があった。
請求項1の発明は、スパウト付きパウチ(20)を吊り下げるフックであって、前記スパウト付きパウチのスパウト部(22)を出し入れ可能な第1開口部(11)と、前記第1開口部に連続して形成され、前記スパウト部を保持する第2開口部(12)と、前記第2開口部の前記第1開口部側とは反対側に、前記第2開口部側へ向かって延びるように形成され、前記第2開口部側の端部が可動自在な爪部(13)と、を備え、前記第1開口部と前記第2開口部とが連接される方向に直交する方向において、前記第2開口部の幅(W1)は、前記スパウト部の被保持部分となる管部の幅(W2)と略等しく、前記爪部の幅(W3)は、前記第2開口部の幅よりも大きいこと、を特徴とするフック(10)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載のフックにおいて、前記第1開口部と前記第2開口部とが連接される方向に直交する方向における前記第1開口部(11)の幅は、前記第2開口部(12)の幅(W1)よりも大きいこと、を特徴とするフック(10)である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のフックにおいて、取り付け対象物(20)に取り付けるための取り付け部(17)を有すること、を特徴とするフック(10)である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のフックにおいて、該フックは、複数連結されていること、を特徴とするフックである。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のフックにおいて、該フックは、シート状であること、を特徴とするフック(10)である。
(1)本発明によるフックは、スパウト部を出し入れ可能な第1開口部と、スパウト部を保持する第2開口部と、第2開口部側の端部が可動自在な爪部とを備えている。これにより、スパウト付きパウチを吊り下げる作業が容易に行える。また、スパウト付きパウチをフックから取り外す作業を行う際には、爪部の第2開口部側の端部が、スパウト部を第1開口部側へ押し出すので、取り外し作業をより容易に行うことができる。
(実施形態)
図1は、本実施形態のフック10と、スパウト付きパウチ20とを示す図である。図1(a)は、本実施形態のフック10の平面図であり、図1(b)は、スパウト付きパウチ20を正面から見た図である。なお、図1(a)では、フック10の横方向をx軸方向とし、縦方向(第1開口部11,第2開口部12,爪部13が形成されている方向)をy軸方向とする。
図2は、本実施形態のフック10がスパウト付きパウチ20を吊り下げている状態を示す図である。
本実施形態のフック10は、図2に示すように、スパウト付きパウチ20を吊り下げるフックである。
袋本体部21は、アルミニウムや合成樹脂等を用いて形成された可撓性を有する袋状の部分である。袋本体部21の上部に抽出口となるスパウト部22が設けられている。
スパウト部22は、管部23と、管部23に形成されたフランジ部24,25と、管部23とは別体であって管部23に着脱可能なキャップ26とを備えている。管部23は、その先端部分に不図示のネジ部が形成され、キャップ26の内径側に形成された不図示のネジ部と螺合している。本実施形態の管部23は、袋本体部21の外部に表出している部分のうち、キャップ26と螺合する部分以外の部分は、断面の外形が略矩形である。
このフック10は、合成樹脂等を用いて形成された略シート状の部材である。本実施形態のフック10は、その厚さが0.3mm程度であり、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂を用いて形成されている。なお、本実施形態では、フック10の材料としてPETを用いる例を示したが、これに限らず、例えば、AP(不飽和ポリエステル)樹脂等により形成してもよい。
第1開口部11は、フック部15の略中央に形成され、スパウト付きパウチ20のスパウト部22を容易に出し入れできる大きさを有している。本実施形態の第1開口部11は、図1(a)示すように、略円形状としたが、スパウト部22を容易に出し入れできる大きさであれば、その形状は矩形等でもよく、特に限定しない。
爪部13は、第2開口部12の第1開口部11側とは反対側に、切り込み14によって、第2開口部12側へ向かって延びるように形成されている。爪部13の第2開口部12側の端部13aは、フック10の表面の法線方向に(すなわち、フック10に対して外側方向へ)可動自在であり、第2開口部12とは反対側の端部は、フック10(フック部15)と連続している。本実施形態の爪部13の幅W3は、第2開口部12の幅W1より大きい。
本実施形態のフック10は、PET樹脂のシートを型によって型抜きすることにより形成されている。
(フックの取り付け方法)
図3は、本実施形態のフック10を取り付け対象物へ取り付ける様子を示す図である。
図3(a)は、取り付け対象物の一例である販促用パネル30の正面から見た様子を示す図であり、図3(b)は、販促用パネル30の一部を拡大した図であり、図3(c)は、取り付け部17の固定方法を示す図である。
販促用パネル30は、フック10が取り付けられる取り付け対象物である。本実施形態の販促用パネル30は、略平板状であり、裏面側に不図示の支持部を有し、この支持部によって自立可能となっている。なお、販促用パネル30の表面には、宣伝や広告、意匠性の向上等のための文字や絵柄等を印刷等により設けてもよく、本実施形態では、宣伝のために、樹木の絵が印刷等により設けられている。
なお、本実施形態では、販促用パネル30が略平板状である例を示したが、これに限らず、例えば、略円筒状等の立体形状とし、宣伝や広告効果の向上を図ってもよい。
この販促用パネル30は、図3(a)に示すように、フックを取り付けるための取り付け孔31が設けられている。
使用者は、フック10の取り付け部17を販促用パネル30の取り付け孔31に挿入(図3(b)参照)した後に、折り線16に沿ってフック10を折り、不図示の両面テープや接着テープ等により、取り付け部17を販促用パネル30の裏面側に接合する(図3(c)参照)。これにより、フック10は、販促用パネル30に取り付けられる。
フック10を販促用パネル30に取り付けた後に、フックにスパウト付きパウチ20を取り付ける場合を例に挙げて説明する。
図4は、本実施形態のフック10にスパウト付きパウチ20を吊り下げる様子を示す図である。なお、図4及び以下に示す図5では、理解を容易にするために、販促用パネル30については取り付け孔31のみを示す。
使用者は、フック10の下方から、第1開口部11へスパウト付きパウチ20のスパウト部22を挿入する(図4(a)参照)。
次に、使用者は、スパウト付きパウチ20を第2開口部12側へ移動させ、第2開口部12と管部23とを嵌合させる(図4(b)参照)。このとき、第2開口部12は、スパウト部22のキャップ26とフランジ部25との間(本実施形態では、フランジ部24とフランジ部25との間)の管部23と嵌合し、スパウト部22を保持している。
スパウト部22が第2開口部12の爪部13側へ進むと、フランジ部24により、第2開口部12の幅方向の両端部にスパウト付きパウチ20の自重がかかり、第2開口部12の幅方向の両端部が下方に若干押し下げられ、爪部13の第2開口部12側の端部13aが管部23に沿って上方へ押し上げられる(図4(b)参照)。
これらの動作により、スパウト付きパウチ20は、図2及び図4(c)に示されるような状態でフック10によって吊り下げられる。
図5は、本実施形態のフック10からスパウト付きパウチ20を取り外す様子を示す図である。
使用者は、スパウト付きパウチ20を掴んで、下方へ引っ張る。すると、フランジ部24により第2開口部12の両端部がさらに押し下げられ、爪部13の立ち上がりが大きくなるので、爪部13の端部13aが下方に動こうとする(元の状態に戻ろうとする)力が大きくなる。この力により、爪部13は、スパウト部22を第2開口部12から第1開口部11側へ押し出す。
スパウト部22は、第1開口部11側へ移動し、第1開口部11を通って図5(a)に示す矢印A方向へ移動し、フック10から取り外される(図5(b)参照)。これらの動作により、スパウト付きパウチ20がフック10から取り外される。
また、フック10からスパウト付きパウチ20を取り外す際には、爪部13が発生する力により、フック10にかかる力が低減される。従って、取り外し動作をさらに容易に行うことができ、また、フック10の破損も防止できる。
さらに、ネジ等の金具を用いることなく、フック10を取り付け対象物に取り付けることが可能であり、作業が容易である。
さらにまた、フック10は、シート状の部材であるので、型抜き等により容易に作製でき、保管等の際にもかさ張らない。
加えて、例えば、本実施形態のように販促用パネル30に樹木の絵等を印刷し、果汁入り飲料等が封入されたスパウト付きパウチ20をフック10を用いて吊り下げた場合には、購入者等は、果実をもぎ取るようにスパウト付きパウチ20を取り外すことができるので、訴求効果を高めることができる。
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態では、不図示の接着テープ等を用いて取り付け部17を販促用パネル30に取り付ける例を示したが、これに限らず、例えば、予めフック10の取り付け部17に両面テープや接着剤層等が設けられている形態とし、作業性を高めてもよい。
また、取り付け部17にネジ止め用の孔を形成する等して、ネジ止めによってフック10を取り付け対象物に取り付けてもよい。
図6は、フックの変形形態を示す図である。図6において、実施形態のフック10と同一の機能を有する部分には、同一の符号を付して説明する。
図6(a)に示すように、フック部15は個別に独立しており、取り付け部17によって個々のフック部15が連結されている形態のフック50としてもよい。
また、図6(b)に示すように、フック部15が、縦方向に連結しているフック60としてもよいし、図示しないが横方向に連結している形態のフックとしてもよい。
さらに、図6(c)に示すように、フック部15が、縦方向及び横方向(2次元方向)に連結している形態のフック70としてもよい。
取り付け対象物の形状や所望する配列方法等に合わせて、上述のような形態のフックを選択して用いてよい。
なお、本実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した各実施形態によって限定されることはない。
11 第1開口部
12 第2開口部
13 爪部
17 取り付け部
20 スパウト付きパウチ
22 スパウト部
30 販促用パネル
Claims (5)
- スパウト付きパウチを吊り下げるフックであって、
前記スパウト付きパウチのスパウト部を出し入れ可能な第1開口部と、
前記第1開口部に連続して形成され、前記スパウト部を保持する第2開口部と、
前記第2開口部の前記第1開口部側とは反対側に、前記第2開口部側へ向かって延びるように形成され、前記第2開口部側の端部が可動自在な爪部と、
を備え、
前記第1開口部と前記第2開口部とが連接される方向に直交する方向において、
前記第2開口部の幅は、前記スパウト部の被保持部分となる管部の幅と略等しく、
前記爪部の幅は、前記第2開口部の幅よりも大きいこと、
を特徴とするフック。 - 請求項1に記載のフックにおいて、
前記第1開口部と前記第2開口部とが連接される方向に直交する方向における前記第1開口部の幅は、前記第2開口部の幅よりも大きいこと、
を特徴とするフック。 - 請求項1又は請求項2に記載のフックにおいて、
取り付け対象物に取り付けるための取り付け部を有すること、
を特徴とするフック。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のフックにおいて、
該フックは、複数連結されていること、
を特徴とするフック。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のフックにおいて、
該フックは、シート状であること、
を特徴とするフック。
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