JP5239021B2 - プラズマ発生装置及びそれを用いたプラズマ生成方法 - Google Patents

プラズマ発生装置及びそれを用いたプラズマ生成方法 Download PDF

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Description

この発明は、プラズマ発生装置及びそれを用いたプラズマ生成方法に関し、特に、大気中においてマイクロ波によるプラズマを生成することを可能とするプラズマ発生装置及びそれを用いたプラズマ生成方法に関する。
従来、大気圧中で発生させたプラズマを、高融点材料の溶接、半導体製造プロセスにおける表面洗浄、金属材料等の表面の改質、微粒子の生成など、各種の工業分野で利用することが行われている。また最近では、医療用器具の滅菌処理にもプラズマが利用されるなど、大気圧プラズマの用途が急速に拡大している。
大気圧中でのプラズマの生成方法としては、アーク放電によるプラズマの生成やマイクロ波によるガスの加熱方法などがある。
特許文献1では、電極間に高周波電圧を印加し、アーク放電によりプラズマを発生させることが開示されており、特に、該プラズマにより、注射針先端を加熱成形すると共に殺菌処理を行うことが開示されている。
特開平6−197930号公報
アーク放電による問題は、電極間に発生した電子やイオンが電極に衝突し、電極自体が高温となり、電極が損耗することであり、また、電極を構成する金属材料の一部がプラズマ中に放出され、プラズマに不純物が混入する可能性があることが挙げられる。
これに対し、特許文献2に示すように、石英パイプなどの非金属パイプにプラズマ用のガスを供給し、該金属パイプの周囲に配置した導体により、パイプ中のガスをマイクロ波加熱する方法では、導体に印加されたマイクロ波がパイプ中に侵入する励起電界を形成し、該励起電界によりガスが加熱され電離状態となる、所謂、無電極放電が可能であり、電極の損耗が無く不純物の混入も生じない。
特開2004−172044号公報
図1に特許文献2のプラズマ発生装置100の概略を示す。石英パイプ101を包囲する同軸形キャビティ102には、キャビティ励振用アンテナ105と内部電磁界検出用ループアンテナ106が接続されている。同軸形キャビティ102内において、石英パイプ101の上部側には石英パイプ101を取り囲む上部中心導体103と、下部側には同様に石英パイプ101を取り囲む下部中心導体104が配置されている。
図1(b)及び(c)は、図1(a)の同軸形キャビティ102内の断面図を示すものであり、上部中心導体103は、上端において同軸形キャビティ102の内面と導通している。また、下部中心導体104は、図1(b)に示すように、内側導体121と外側導体122とが空隙を設けて嵌合されるため、下部中心導体104の内部にチョーク構造が形成され、外部にマイクロ波が放出されるのを抑制している。さらに、下部中心導体104の下端は同軸形キャビティ102の内面と導通している。
次に、プラズマ発生装置100の動作について説明する。同軸形キャビティ102内は、高さがマイクロ波の半波長の整数倍に設定されているため、キャビティ励振用アンテナ105から入射力されたマイクロ波は、同軸形キャビティ102内で共振し、上部中心導体103と下部中心導体104との間に、図1(b)に示すような励起電界112を形成する。この励起電界112の影響により、石英パイプ101内を通過するガス110はプラズマ化されることとなる。この電界分布はTMモードの振動となっている。
石英パイプ101内のガスがプラズマ化されると、プラズマは導体と同様な働きを持つため、励起電界の分布は図1(c)の113に示すように、同軸形キャビティ102の内壁から石英パイプ101内のプラズマ方向に変化し、同軸モード(TEMモード)の電界となり、引き続き励起電界113により、石英パイプ101内のガスはプラズマ化されることとなる。
このプラズマ点火の前後における励起電界の分布変化は、同軸キャビティ102内のインピーダンス変化をもたらし、共振周波数を変化させることとなる。この周波数変化に対応するため、特許文献2では、内部電磁界検出用ループアンテナ106からの検出信号に基づきマイクロ波周波数の可変調整を行っている。また、インピーダンス変化が最小となるようキャビティの形状を選定することが示唆されている。
しかしながら、特許文献2のように、石英パイプの周囲に離間した2つの導体を配置し、
導体間にギャップGを形成する方法では、プラズマ点火前後でインピーダンスの変化が必然的に生じ、上述したような印加するマイクロ波周波数の調整が不可欠となる。このため、周波数調整のための機構が必要となり、装置全体が複雑化し、高コストなものとなる。また、キャビティ102の形状でインピーダンスの変化を最小とする方法を採用する場合には(なお、特許文献2には具体的な構成は開示されていない。)、キャビティ102の形状が限定される上、例えば、石英パイプを複数本配置するなど多様な変化に柔軟に対応することが困難なものとなる。
本発明が解決しようとする課題は、上述した問題を解消し、プラズマ点火前後のキャビティ内のインピーダンス変化が少ない上、キャビティの形状に影響され難く、プラズマの着火性を改善したプラズマ発生装置及びそれを用いたプラズマ生成方法を提供することである。
請求項1に係る発明は、プラズマ生成用のガスを導入し、大気中に排出する非導電性のガス流路管と、該ガス流路管を取り巻く導電性のアンテナ管とを有し、該アンテナ管にマイクロ波を照射し、該ガス流動管中のガスをプラズマ化するプラズマ発生装置において、マイクロ波発生器から発生したマイクロ波を伝播させると共に、断面形状が長方形の空間を有する導波管と、該導波管の一部で、該導波管を形成する対向面を貫通するように、該アンテナ管を配置し、該導波管内に位置する該アンテナ管には、該ガス流管の管軸方向に沿ってスリットが形成されていることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1に記載のプラズマ発生装置において、該スリットは、スリットの一部がスリットの内側に突出した部分を有することを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1又は2に記載のプラズマ発生装置において、該アンテナ管は、該ガス流路管のガスを排出する側の端部が、該ガス流路管に向かって折れ曲がっていることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1乃至のいずれかに記載のプラズマ発生装置において、該スリットの長さは、50mmより長く、60mmより短いことを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1乃至のいずれかに記載のプラズマ発生装置において、該スリットは該ガス流路管の周囲に沿って少なくとも2つ以上配置されていることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1乃至のいずれかに記載のプラズマ発生装置において、該ガス流路管は複数本配置され、各ガス流路管毎に該アンテナ管を備えることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1乃至のいずれかに記載のプラズマ発生装置を用いたプラズマ生成方法において、該ガス流路管内の気圧を大気圧より低い気圧に保持し、マイクロ波を照射してプラズマを点火するプラズマ点火工程と、該プラズマ点火工程の後に、該ガス流路管内の気圧を大気圧状態とする大気圧工程とを有することを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1乃至のいずれかに記載のプラズマ発生装置を用いたプラズマ生成方法において、第1のガスを該ガス流路管内に供給し、マイクロ波を照射してプラズマを点火するプラズマ点火工程と、該プラズマ点火工程後に、該第1のガスよりプラズマ化し難い第2のガスを、第1のガスと共に供給し、第2のガスをプラズマ化することを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項又はに記載のプラズマ生成方法において、大気圧状態でプラズマを点火した後に、該ガス流路管と該アンテナ管とを相対的に移動し、該ガス流路管のガス排出側の端部を該アンテナ管のスリット側の端部に近接させる移動工程を有することを特徴とする。
請求項10に係る発明は、請求項乃至のいずれかに記載のプラズマ生成方法において、該アンテナ管に照射されるマイクロ波はパルス駆動され、該パルス駆動の休止期間が、プラズマ平均残存期間以内であることを特徴とする。
請求項1に係る発明により、アンテナ管に設けたスリットにより、励起電界を該スリット部分に集中させ、ガス流路管内を通過するガスを、該スリット部分で効率的にプラズマ化することが可能となる。しかも、励起電界はプラズマ点火前後においても、常にスリット部分で生じており、従来のようにプラズマ点火前後におけるインピーダンスの変化も抑制することが可能となる。
さらに、アンテナ管は、マイクロ波を伝播する導波管内に、該導波管を貫通して配置されているため、導波管を伝播するマイクロ波のエネルギーを効率良くアンテナ管に供給することが可能となり、プラズマの着火性を改善することが可能となる。しかも、導波管がアンテナ管を収容するシールド手段も兼用するため、プラズマ発生装置をコンパクト化すると共に、製造コストを抑制することが可能となる。
請求項に係る発明により、スリットはスリットの一部がスリットの内側に突出した部分を有しているため、プラズマが点灯するに必要なマイクロ波のエネルギーをより低くすることが可能となり、プラズマの着火性を改善できる。
請求項に係る発明により、アンテナ管は、ガス流路管のガスを排出する側の端部が、該ガス流路管に向かって折れ曲がっているため、アンテナ管の内部にプラズマを安定的に形成することが可能となる。
請求項に係る発明により、アンテナ管のスリットの長さは、照射するマイクロ波の半波長の整数倍に設定されているため、スリット部分で安定した定在波を形成でき、励起電界を効率的に集中させることが可能となる。
請求項に係る発明により、アンテナ管には上記スリットが、ガス流路管の周囲に沿って少なくとも2つ以上配置されているため、励起電界が集中する場所が、ガス流路管の周囲に複数箇所形成され、ガス流路管を通過するガスをより多くの場所でプラズマ化することが可能となり、安定したプラズマを生成することが可能となる。また、ガス流路管の断面形状が大型化した場合でも、より安定したプラズマを生成することができる。
請求項に係る発明により、ガス流路管は複数本配置され、各ガス流路管毎に該アンテナ管を備えるため、複数のガス流路管内に同時にプラズマを生成することが可能となる。しかも、本発明は、スリット部分における励起電界の集中でプラズマが生成されているため、このように複数本のガス流路管及びアンテナを配置しても、プラズマ点火前後におけるインピーダンス変化が抑制される。
請求項に係る発明により、上述したプラズマ発生装置を用いたプラズマ生成方法において、ガス流路管内の気圧を大気圧より低い気圧に保持し、マイクロ波を照射してプラズマを点火するプラズマ点火工程と、該プラズマ点火工程の後に、該ガス流路管内の気圧を大気圧状態とする大気圧工程とを有するため、プラズマの着火性を良好にすることができ、仮に、補助的な着火手段を有しない場合でも、ガス流路管に設置されたアンテナのみでプラズマを点火することが可能となる。プラズマ点火後は、大気圧においても安定的にプラズマを生成維持することが可能である。
請求項に係る発明により、上述したプラズマ発生装置を用いたプラズマ生成方法において、第1のガスを該ガス流路管内に供給し、マイクロ波を照射してプラズマを点火するプラズマ点火工程と、該プラズマ点火工程後に、該第1のガスよりプラズマ化し難い第2のガスを、第1のガスと共に供給し、第2のガスをプラズマ化するため、プラズマ化し難い第2のガスに対しても、プラズマの着火性を改善することが可能となる。
請求項に係る発明により、大気圧状態でプラズマを点火した後に、ガス流路管とアンテナ管とを相対的に移動し、ガス流路管のガス排出側の端部をアンテナ管のスリット側の端部に近接させる移動工程を有するため、ガス流路管内に発生したプラズマを、容易にガス流路管外に導出することが可能となる。
請求項10に係る発明により、アンテナ管に照射されるマイクロ波はパルス駆動され、該パルス駆動の休止期間が、プラズマ平均残存期間以内であるため、パルス駆動によるプラズマ発生量を調整することが可能となると共に、休止期間直後のプラズマ点火も円滑に行うことが可能となる。
従来のプラズマ発生装置を示す図である。 本発明のプラズマ生成部の概略を示す図である。 本発明のプラズマ発生装置の概略図である。 本発明のプラズマ発生装置において、複数のプラズマ生成部を有する場合を示す図である。 本発明のプラズマ発生装置において、単一のマイクロ波発生器を用いて複数のプラズマ生成部を駆動する場合を示す図である。 本発明のプラズマ発生装置の一例を示す斜視図である。 図6のプラズマ発生装置の断面図を示し、プラズマの生成時にアンテナ管を移動する方法を説明する図である。 プラズマの生成時にガス流路管を移動する方法を説明する図である。 プラズマの生成時に金属製キャップを用いる方法を説明する図である。 アンテナ管とシールド手段との位置関係を説明する図である。 アーク放電を用いた補助点火手段を説明する図である。 副アンテナ管を用いた補助点火手段を説明する図である。 複数種類のガスを使用してプラズマの点火性を改善する方法を説明する図である。 プラズマの生成時にマイクロ波をパルス駆動で導入する方法を説明するグラフである。 スリットをアンテナ管の内部に形成したプラズマ生成部の概略を示す図である。 アンテナ管の端部を折り曲げた場合のプラズマ生成部の概略を示す図である。 実施例2で使用したプラズマ発生装置の概略図である。 プラズマの生成時の発光スペクトル分布を示すグラフである。 アルゴンガス中の酸素ガス含有量に対するプラズマからの発光強度の変化を示すグラフである。 入力するマイクロ波電力に対するプラズマ化らの発光強度の変化を示すグラフである。 実施例3で使用したプラズマ発生装置の概略図である。 導波管を貫通するアンテナ管や石英管の様子を示す図である。 各種スリットの形状の違いを説明する図である。 スリット長に対する放電開始電力及び最小放電維持電力の変化を示すグラフである。 スリット幅及びスリット形状に対する放電開始電力の変化を示すグラフである。
符号の説明
1 ガス流路管
2 アンテナ管
2’ 副アンテナ管
3 スリット
4 プラズマトーチ
4’ プラズマ
5,40 シールド手段(キャビティ)
6 マイクロ波発生器
7,11,12,13,14,61,62,63,64 マイクロ波
8,70,71 ガス供給源
9,74 ガス
10 マイクロ波強度調整手段
20 シールド板
21 容器
22 導波管
23,24 蓋
26 ガス導入用パイプ
27 ガス排出用パイプ
28 封止手段
30 キャップ
41 マイクロ波導入口
42,43 シールド手段の壁面
50 アーク放電用電極
51 高圧電源
72,73 バルブ
80 マイクロ波入射電力のパルス波形
90 折り曲げ部
本発明のプラズマ発生装置及びそれを用いたプラズマ生成方法について、以下に詳細に説明する。
(プラズマ生成部)
図2(a)には、プラズマ発生装置に使用されるプラズマ生成部の構造を示す。プラズマ生成部は、石英管などの非導電性のガス流路管1と、アルミ製パイプなどの導電性アンテナ管2から構成され、該ガス流路管1を取り巻くように該導電性アンテナ管2が配置されている。
本発明の特徴は、導電性アンテナ管2にスリット3を形成することである。このスリット部分により、プラズマ生成部に照射されたマイクロ波の励起電界が集中することとなり、該電界によりプラズマが生成・維持が可能となる。
該スリット3の形状として、スリット部分の長さLは、プラズマ生成部に照射するマイクロ波の波長λに対し、半波長の整数倍(nλ/2;nは1以上の整数)となるように設定されている。また、スリット部分の幅Dは、特に限定されるものではないが、幅Dが狭くなるに従い、スリット部分に発生する励起電界の強度が増加し、ガス流路管を通過するガスのプラズマ化を促進することが可能となるが、他方、ガス流路管の周囲における励起電界が発生する領域が減少することとなるため、プラズマ化できるガスの量が減少することにもなる。
さらに、スリット部分の幅Dは、照射されるマイクロ波の電力強度やスリット部分近傍の気体の絶縁性なども考慮し、決定することが好ましい。つまり、マイクロ波の照射電力が大きくなるに従い、スリット部分で絶縁破壊が生じ、放電が発生することとなる。このような放電は、ガス流路管内に形成される励起電界を減少させると共に、アンテナ管のスリット部分を損耗する原因となる。このため、照射されるマイクロ波の電力を考慮し、スリット部分の幅Dを、絶縁破壊が生じない程度まで広げることが必要である。また、スリット部分近傍には、通常、プラズマ発生装置外の空気と同じ気体が存在しているが、SFなどの絶縁性の高い気体を充填することで、スリット部分の幅Dを狭くしても絶縁破壊を抑制することも可能である。
プラズマ生成部の動作について説明する。
ガス流路管1にプラズマ化するガス9を導入し、一方向にガスを流し続ける。この状態で、マイクロ波7をプラズマ生成部に照射すると、アンテナ管2のスリット部分でマイクロ波の定在波が生成され、励起電界の集中が発生する。該励起電界は、ガス流路管内に侵入しガスを加熱しプラズマを生成する。生成されたプラズマは、電子温度が数万度以上の高温であるが、イオン温度又はガス温度が数十〜数百度程度の非平衡プラズマである。生成されたプラズマはガスの流れに沿ってガラス流路管1の出口方向(図の左方向)に進み、特に、図2(a)に示した形状のスリットを用いた場合には、流路管1の出口(あるいはアンテナ管2のスリットが形成された端部)よりトーチ状のプラズマ(「プラズマトーチ」という)が放出される。
使用されるガスは、アルゴン、酸素、ヘリウム、水素など各種気体が単独又は混合して利用可能であり、プラズマの用途に応じて必要なガスが選択される。
また、後述するように、プラズマの着火性を改善するため、プラズマ化し易いガス(第1のガス)を最初にガス流路管へ導入し、プラズマ点火後、第1のガス成分の一部を他の種類のガス(第2のガス)に置換したり、あるいは、第1のガス成分を第2のガスに徐々に置換し、最終的に第2のガスのみでプラズマを生成することも可能である。
プラズマトーチの特性である、電子温度、ガス温度、プラズマ密度、ラジカルガスの密度、又はトーチの長さ(ガス流路管の開口部あるいはアンテナ管の端部からプラズマトーチ先端までの長さ)などは、プラズマ生成部に照射するマイクロ波の電力やガス流量等を調整することにより、変化させることが可能である。
アンテナ管2に設けられるスリット3の数は、図2(a)のように一つに限られるものではない。図2(b)は、図2(a)の矢印X−Xにおける断面図を示しており、ガス流路管1に対しアンテナ管2は同心状に配置されており、アンテナ管2の断面形状は、スリット3の関係でC字形状となる。
図2(c)及び(d)は、アンテナ管2の応用例を示すための図2(b)と同様の断面図であり、図2(c)のようにスリット3,3’を2箇所に配置したり、図2(d)のようにスリット3,3’,3”を3箇所に配置するように、複数のスリットをガス流路管1の周囲に沿って配置することが可能である。
このように複数のスリットを形成することで、各スリットにおいて励起電界が形成でき、ガス流路管を通過するガスをより多くの場所でプラズマ化することが可能となる。
図2(c)及び(d)に示すように、スリット部分の幅Dとスリット間のアンテナ管壁の長さRとの関係は、極めて重要であり、比R/Dは1以上、好ましくは2以上であることが励起電界を安定的に集中させる上では好ましい。これは、スリット間のアンテナ管壁は、接地電極として十分に機能する必要があるためである。また、マイクロ波の周波数に対し十分に接地電極として機能するためには、スリット間の長さR、スリット部分の長さL、アンテナ管の管壁の厚みd(不図示)、及びアンテナ管を形成する材料の電気抵抗率ρなども考慮する必要がある。また、これらの条件は、アンテナ管に照射されるマイクロ波の周波数νにも依存する。
また、スリット部の形状としては、スリット内に形成される励起電界の定在波において、電界が集中する箇所の電界強度を高めるような形状を採用することも可能である。具体的には、スリットの長さ方向の形状については、図2(a)に示す長方形のものに限らず、電界が集中する部分を形成するためスリット幅Dを局所的に狭く構成したり、スリットを形成する管壁の断面形状については、図2(b)乃至(d)のように略コ字状とするものに限らず、テーパー状のように、よりテーパー状の先端部分に電界が集中する形状が好ましい。
上述したスリットの形状及び配置については、図2(a)示すように、アンテナ管の端部(ガス流路管のガスを排出する側の端部)に開口端を有するスリットを例示したが、このようなスリットを使用する場合には、アンテナ管の先端より、ガス流路管のガスを排出する側に延びるプラズマトーチを安定的に形成することが可能となる。
他方、アンテナ管の内部にプラズマを安定的に形成するためには、図15のように、アンテナ管2の内部にスリット3を形成する。これにより、スリット3の近傍のガス流路管1の内部にプラズマ4’を生成することが可能となる。アンテナ管から、さらにはガス流路管から外部に延びるプラズマトーチは、プラズマを直接照射する場合には好適に利用可能であるが、プラズマが直接照射されないようにする場合には、ガス流路管の先端とアンテナ管の先端との距離を十分に確保する必要があり、装置が大型化すると共に、該距離の調整も煩雑化する。図15のアンテナ管2を使用することにより、このような不具合を解消することが可能となる。
アンテナ管の内部にプラズマを形成する他の方法として、図16に示すようなアンテナ管の形状を採用することも可能である。図16(a)のアンテナ管は、図2(a)のものと比較的類似した形状を示しているが、図16(a)の矢印X−Xの断面図である図16(c)のように、アンテナ2管の端部(ガス流路管1のガスを排出する側の端部)がガス流路管1に向かって折れ曲がっている。この折れ曲がり部90により、プラズマ4’はアンテナ管2の内部に形成され、アンテナ管から長く突出するプラズマトーチを形成することが抑制される。
さらに、図16(b)に示すアンテナ管は、図15のものに類似し、アンテナ2管の端部に折れ曲がり部90を形成したものである。図16(b)の矢印X−Xの断面図は、図16(c)と同様となる。
図15や図16(b)のように、スリットをアンテナ管の内部に形成したり、アンテナ管の端部に折り曲がり部を形成することで、アンテナ管内部にプラズマを形成するだけで無く、プラズマの着火性を向上できることが、本発明者により確認されている。
また、図15や図16(b)のスリットの形状として、図23(c)に示すように、スリットの一部にスリットの内側に張り出した突出部分を設けることで、電界が集中し易い部分を設けることができ、よりプラズマの着火性を向上することができる。
なお、以下の説明では、図2(a)に示された形状のスリットの例を中心に説明するが、図15又は図16に示すようなスリットであっても同様に適用できることは言うまでもない。
(プラズマ発生装置)
図3に、本発明に係るプラズマ発生装置の基本的構成を概略図で示す。
プラズマ生成部を構成するガス流路管1には、プラズマを生成するガスを蓄積したガスボンベなどのガス供給源8より所定流量のガス9が供給される。ガス流路管1を取り囲むアンテナ管2は、マイクロ波を閉じ込めるためのシールド手段5の中に収容されており、アンテナ管2の一端側(スリット3が形成されていない方の端部側であり、図15のようにアンテナ管の内部にスリットがある場合には両端部側。)は、シールド手段5と電気的に接続されている。シールド手段とは、従来のキャビティに相当する部分を意味し、以下では、キャビティを含む概念として「シールド手段」という表現を用いる。
シールド手段5内には、マイクロ波発生器6よりマイクロ波7が導入され、アンテナ管2にマイクロ波7が照射される。アンテナ管2のスリット3で、マイクロ波は定在波を形成し、励起電界を生成する。該励起電界により、ガス流路管1内を通過するガスはプラズマ化され、ガス流路管1の開口部から排出されるプラズマトーチ4を形成する。
シールド手段5は、マイクロ波を閉じ込めることが可能なものであれば、特に、材質や形状が限定されるものではないが、プラズマ生成部をシールド手段内に保持し、マイクロ波を効率的に反射するものとしてステンレス製の容器を使用することが好ましい。
また、シールド手段5内に効率的にマイクロ波を閉じ込めるためには、マイクロ波が共振し易い形状とすることが好ましく、シールド手段を構成する一部の壁面を移動可能とし、シールド手段内の容積や形状を可変調整可能とすることができる。
図21及び22に示すように、マイクロ波を伝播させる導波管自体をシールド手段として兼用することも可能である。アンテナ管が導波管を貫通するよう構成し、アンテナ管のスリットを導波管内に配置している。これにより、導波管を伝播するマイクロ波のエネルギーを効率良くアンテナ管に供給することが可能となり、プラズマの着火性を一層改善することが可能となる。なお、導波管がアンテナ管を収容するシールド手段も兼用するため、プラズマ発生装置をコンパクト化すると共に、製造コストを抑制することも可能となる。
図4は、シールド手段5内に複数のプラズマ生成部を配置したものである。本発明の特徴として、プラズマは、アンテナ管2に形成されたスリット3に生じる励起電界により発生するため、シールド手段5内に複数のプラズマ生成部を配置した場合にでも、良好にプラズマを生成・維持することが可能である。なお、プラズマ生成部を構成する各ガス流路管1には、図4に示すように、ガス供給源8より供給されるガスを分岐して供給する方法や、各ガス流路管1に対応してガス供給源を配置することも可能である。
また、図5に示すように、各プラズマ生成部に対応してシールド手段5を個別に設けることも可能である。これは、複数のプラズマ生成部が離散的に配置されたり、各プラズマ生成部のアンテナ管が異なる向きに配置される場合などには、単一のシールド手段で全てのアンテナ管を包囲するより、各プラズマ生成部に対応したシールド手段を設ける方が、マイクロ波の損失を抑制し、効率的にプラズマを生成することができる。
なお、導波管内にアンテナ管を貫通させる場合には、同一の導波管内に離散的にアンテナ管を配置したり、アンテナ管同士の間や分岐した導波管など、導波管の途中にマイクロ波の強度を増幅調整する強度調整手段を配置することも可能である。
複数のシールド手段5内にマイクロ波を供給する方法としては、個々のシールド手段に対応したマイクロ波発生器を設けることも可能であるが、図5に示すように、単一のマイクロ波発生器6からのマイクロ波11を分岐し、分岐したマイクロ波12,13を各シールド手段5に供給するよう構成することができる。ただし、シールド手段内に供給するマイクロ波を最適な強度とするため、少なくとも一方のマイクロ波12を導波する導波管の一部に、マイクロ波の強度を調整するための強度調整手段10を介在させることも可能である。なお、本発明のプラズマ発生装置において、マイクロ波発生器とシールド手段との間には、必要に応じて、アイソレータやチューナーを設置することが可能であることは、言うまでもない。
図6は、プラズマ発生装置の具体例を示す斜視図である。
図6は、シールド手段としてステンレス製の円筒容器21を用いたものであり、容器21の両端はフランジなどを利用して蓋23,24で封止されている。また、容器21の一部にはマイクロ波を導入するための導波管22が接続されている。容器21内には、プラズマ生成部を構成するガス流路管1とアンテナ管2が収容され、ガス流路管1は、蓋23及び24を貫通して配置されている。またアンテナ管2のスリットが形成されていない部分に接するようにシールド板20が配置されている。シールド板20は、容器21内に導入されるマイクロ波を共振させるために、容器21の管軸方向に移動調整が可能なように設定されている。図6においては、容器21の内部を観察できるように、容器21の一部を切除した様子を図示している。
ガス流路管1には、ガス導入用パイプ26が接続され、ガス流路管1に不図示のガス供給源よりガスが供給される。図6に示すように、ガス流路管1と導入用パイプ26とは容器21内で接続するだけでなく、後述する図8又は9で図示するように容器21外で接続するように構成することも可能である。
また、ガス流路管1の排出口側には、シリコンゴムなどの封止手段28を介してガス排出用パイプ27が接続されている。排出用パイプ27の他端は、不図示の真空ポンプに接続され、ガス流路管1内の気圧を所定の圧力状態に設定するために使用される。プラズマ点灯後は、封止手段28及び排出用パイプ27は、ガス流路管1から取り外され、ガス流路管1内の圧力は大気圧状態に設定される。
また、封止手段28などを省略し、図17又は図21に示すように、ガス流路管の排出口側をプロセスチャンバーとし、必要に応じてチャンバーに真空ポンプを接続し、チャンバー内の気圧を可変調整するよう構成することも可能である。
(プラズマ生成方法)
次に、図6のプラズマ発生装置を用いたプラズマ生成方法について説明する。
図7は、図6の矢印X−Xにおける断面図を示したものである。まず、図7(a)のように、ガス流路管1に封止手段28及び排出用パイプ27を接続し、排出用パイプ27の他端に接続される真空ポンプによりガス流路管1内の空気を外部に排出する。そして、引き続き真空ポンプを動作させながら、導入用パイプ26から所定流量のガスをガス流路管1に流し、ガス流路管1内の気圧を大気圧(10Pa程度)より低い圧力(10〜10Pa程度。なお、マイクロ波の周波数や電力、さらにはプラズマ化するガスの種類に応じて設定圧力は変化する。)に保持する。
導波管22よりマイクロ波を入射し、アンテナ管2により、プラズマトーチ4を発生させる。プラズマ点火後に、必要に応じてシールド板20を若干移動し、マイクロ波の共振状態を微調整することも可能である。プラズマの発生が安定状態に達した後、図7(b)のように、封止手段28及び排出用パイプ27をガス流路管1より取り外し、ガス流路管1内を大気と連通状態とする。
次に、図7(c)のようにアンテナ管2を矢印Aの方向に移動させ、プラズマトーチをガス流路管1の開口部から外部に導出させる。プラズマトーチ4は、必ずしもガス流路管1の外に導出する必要はないが、プラズマを使用する用途に応じては、図7(c)のようにプラズマトーチを外部に導出することも可能である。
図8は、図7と異なりガス流路管1を移動させることにより、プラズマトーチをガス流路管1の外部に導出する方法を示したものである。
図8は図7と同様に、プラズマ発生装置の断面図を示しており、図8(a)は図7(a)と同様に、ガス流路管1の内部を大気圧より低い状態に維持してプラズマを点火した状態を示すものである。
プラズマの発生が安定状態に達した後、図8(b)のように、封止手段28及び排出用パイプ27をガス流路管1より取り外し、ガス流路管1内を大気と連通状態とする。そして、図8(c)のようにガス流路管1を矢印Bの方向に移動させ、プラズマトーチ4をガス流路管1の開口部から外部に導出させる。図7又は図8のように、ガス流路管1とアンテナ管2とは相互に相対的に移動させることが可能であり、必要に応じて一方又は両方を移動させ、プラズマトーチをガス流路管の外部に導出させる。
上述したようにプラズマトーチをガス流路管の外部に導出させるだけでなく、プラズマトーチをガス流路管の内部に収容したり、生成したブラズマと外部気体との接触を抑制するため、図7及び8のガス流路管とアンテナ管との相対的な移動方向を逆に設定することも可能である。
図9には、金属製キャップ30を用いて、プラズマトーチ4をガス流路管1の外部に導出する方法について説明する。
図9もプラズマ発生装置の断面図を示したものであり、図9(a)のように、ガス流路管1の開口端付近には、蓋23又はガス流路管1の端部に密着する金属製キャップ30を配置する。該キャップ30には、排出用パイプ29が接続され、キャップ30が蓋23等に密着した状態で、排出用パイプに接続された真空ポンプを動作させることにより、図7(a)などと同様にガス流路管1の内部を大気圧より低い気圧状態に維持することが可能となる。
マイクロ波を導波管22より導入し、プラズマを点火させる。プラズマの状態が安定した後に、図9(b)のように、該キャップを取り外し、プラズマトーチ4をガス流路管1の外部に導出させる。図9の方法では、ガス流路管1及びアンテナ管2を相対的に移動させる必要が無く、可動部を極力少なく構成することができる。また、キャップ30は、プラズマトーチに近接して配置される可能性があるため、金属などの高融点材料で構成することが好ましい。
図10は、プラズマ生成部を取り囲むシールド手段40とアンテナ管2との位置関係を説明する図である。
シールド手段40には、マイクロ波を導入する開口41が形成されており、また、アンテナ管2のスリット3の開口が配置される側に近接して配置される壁面42と、アンテナ管2のスリット3と反対側に接触する壁面43とを有している。
壁面42と43との間隔Wは、上述したように導入されるマイクロ波がシールド手段40内で共振するように、所定の間隔に設定されている。
また、アンテナ管2と壁面42との間隔Sは、近接させると両者の間に放電が生じやすくなるため、スリットの幅Dよりも大きな距離を維持するよう設定することが好ましい。
(補助点火手段)
図6乃至9においては、プラズマの点火に際して、ガス流路管1の内部の気圧を大気圧より低い状態に維持することで、プラズマの点火を容易に実現する方法について説明したが、本発明は、これらの方法に限定されるものでは無く、例えば、図11に示すようにアーク放電手段や、図12に示すようにマイクロ波加熱手段などの補助的な点火手段を組み合わせて用いることも可能である。このような補助点火手段は、大気圧中でのプラズマの点火を容易にすることが可能であり、図6乃至9で述べたような排気用パイプや真空ポンプなどを不要あるいはその役割を軽減し、プラズマ発生装置の構成を簡便なものとすることができる。
アーク放電手段としては、図11に示すように2つの電極50を、ガス流路管1内に突出するように配置し、両者の間に高電圧源51によりアーク放電を行う。一度放電したガスは、アンテナ管2が形成する励起電界により容易にプラズマ化されるため、ガス流路管1内を大気圧より低い気圧状態に維持する必要が無い。また、アーク放電は連続放電である必要は無く、パルス状の放電であっても良い。当然、アンテナ管2によるプラズマが点灯した後は、アーク放電は停止される。
図12では、ガス流路管1の上流側に補助点火用の副アンテナ管2’を配置し、主アンテナ管2によるプラズマ化に先立ち、ガスの一部をプラズマ化させる方法を示すものである。
各アンテナ管2,2’を取り囲むシールド手段5,5’は、図12のように、個別に設けるだけでなく、単一のシールド手段で共通化することも可能である。ただし、各アンテナ管に適合したマイクロ波を照射させるためには、各シールド手段を別々に設けることが好ましい。
副アンテナ管2’では、ガス流路管内を通過するガスの一部を、プラズマ化することが可能であれば良く、例えば、スリットの幅を主アンテナ管2より狭くし、励起電界を局所的に高めるよう構成することができる。また、ガス流路管1の口径を副アンテナ管2’の場所では狭くし、副アンテナ管2’自体も主アンテナ管より狭い口径として、励起電界を高くする工夫を施すことも可能である。
2つのアンテナ管にマイクロ波を供給するためのマイクロ波発生器6を共有する場合には、図12に示すように、マイクロ波発生器6から出射されるマイクロ波61を分岐し、一方のマイクロ波62を主アンテナ管2に照射する。また、他方のマイクロ波63は、マイクロ波遮断手段60を介してマイクロ波64とし、副アンテナ管2’に照射するよう構成する。マイクロ波遮断手段60は、補助点火を行う際には、マイクロ波63を導波し、補助点火が不要になるとマイクロ波63を遮断する。また、分岐したマイクロ波の導波管には、必要に応じて、マイクロ波の強度を調整するための調整手段(不図示)を配置することも可能である。
図13は、プラズマの点火性を改善するための他の方法を示す図であり、ガスの種類によりプラズマ化するためのエネルギーが異なる特性を利用するものである。
70,71は、異なる種類のガスを供給するためのガス供給源であり、各ガスの供給は、バルブ72,73により制御されている。
最初に、ガス供給源70に入れられた、プラズマ化し易いガスを、バルブ72を介してガス流74として、ガス流路管1に供給する。そして、マイクロ波をアンテナ管2に照射してプラズマトーチ4を生成する。
次に、バルブ72を徐々に閉塞させると同時に、バルブ73を開放し、ガス流路管1に供給するガスを、ガス供給源70からガス供給源71に切り替える。ガス供給源71から供給されるガスはプラズマ化し難い特性を有していても、既にガス供給源70からのガスによりプラズマが発生しているため、容易にプラズマ化することが可能となる。当然、ガス供給源70及び71からのガスを、共に供給し続けることも可能である。
このようなプラズマ化し易いガスとしては、アルゴンガスなどが挙げられる。
(プラズマのパルス駆動)
本発明のプラズマ発生装置では、プラズマ生成部のアンテナ管に供給するマイクロ波の出力を調整することにより、発生するプラズマの量を調整することが可能であるが、スリット幅が固定されている場合には、照射されるマイクロ波の出力が一定以上でないと、プラズマの生成・維持が困難である。このため、プラズマの発生量を連続的に調整することが困難となるため、本発明のプラズマの生成方法では、パルス駆動によりこの欠点を補っている。
図14は、マイクロ波発生器から発生するマイクロ波の電力変化を模式的に示すグラフであり、マイクロ波発生器に供給される駆動電力波形の典型的な形状を示すものである。パルス駆動の周期Tは、ON期間t1とOFF期間(休止期間)t2からなり、パルスのデューティー比t1/Tを調整することにより、プラズマの発生量を連続的に変化させることが可能となる。
ただし、プラズマの消灯期間となる休止期間t2は、長くなり過ぎるとプラズマの再点火が困難となるため、安定的なパルス駆動を実現するには、該休止期間t2を、プラズマが残存する平均残存期間内とすることが好ましい。プラズマの平均残存期間とは、プラズマが生成されてから、プラズマが周囲のガスと接触しプラズマ状態が消滅するまでの時間の平均値を意味し、ガスの密度やプラズマ化されたガスの運動エネルギーなどに依存して変化する。
本発明に係るプラズマ発生装置を用いた実験結果について、説明する。
図2に示すようなプラズマ生成部として、ガス流路管には石英パイプ(内径20mm,外径22mm)を用い、アンテナ管にはアルミニウム製パイプ(内径26mm,外径28mm)を用いた。アンテナ管には、幅Dが5mm、長さLが60mmのスリットを1つ形成した。
アンテナ管及びガス流路管からなるプラズマ生成部を、シールド手段となる内径160mm、長さ1500mmのチャンバー内に配置した。
ガス流路管内を10Paに減圧すると共に、ガス流量10(l/min)のアルゴンガスをガス流路管に導入し、さらに、マイクロ波入射電力600Wのマイクロ波(周波数
2.45GHz)をチャンバー内に導入した。
プラズマ点火後に、ガス流路管内を大気圧(10Pa)に開放し、アンテナの先端から伸びるプラズマトーチを観察した。プラズマトーチの長さは、約50mmであり、マイクロ波を供給している期間は、安定的に点灯していることを確認した。
次に、図17に示すプラズマ発生装置を用いて実験を行った。
プラズマ発生装置は、大きく二つの部分に分けることができ、一つは、プラズマ生成用チェンバー (Plasma Production Chamber)で、もう一つは、プロセス用チェンバー(Process Chamber)である。プロセスチェンバーを設けたことで、様々な対象物へのラジカル照射が可能となっている。プラズマ生成用チェンバーの内部はアルミニウム製シールド板で仕切られ、その中心軸を、石英管(内径10mm、外径13mm)が通り、プロセス用チェンバー内へ延びている。更に石英管は、円筒状のアルミニウム製アンテナで覆われており、アンテナにはマイクロ波の半波長に相当する長さ60mm(幅は5mm)のスリットが対称位置(図2(c)参照)に二本設けられ、その内の一本がマイクロ波の入射口を向いて設置されている。
プラズマ発生方法の一例は、石英管内及びプロセスチェンバー内をロータリーポンプで排気後、石英管内にアルゴンガスを流し、ガス圧を100〜200Paに維持した後、導波管を通じてマイクロ波(周波数 2.45GHz)を石英管へ向けて照射することで、アルゴンガスプラズマを生成する。その後、ロータリーポンプの切り替えレバーを操作し、ガス圧力を大気圧まで上げると、大気圧下で非平衡プラズマが維持される。プラズマ生成部で発生したプラズマはガス流と伴に、プラズマプロセスチェンバー内へ吹き出す。
(プラズマの発光スペクトル観察)
プラズマを生成維持し、アルゴンガスのみを使用した場合(図18(a))と、アルゴンガスと酸素ガスの混合ガスを使用した場合(図18(b))の発光スペクトルの様子を図18に示す。測定条件は、共にアルゴンガス流量6.0[l/min]とし、図18(b)では酸素ガス流量0.07[l/min](混合比約1%)とした。また、マイクロ波入射電力は、600Wである。
図18(a)では、763.5nmと772.4nmの位置でアルゴン原子のスペクトル線(ArI)が観測されたのに対し、図18(b)では図18(a)のスペクトル線に加えて、777.2nmの位置に酸素原子のかなり強いスペクトル線(OI)が観測された。本装置では酸素混合比が約1%であるにもかかわらず酸素原子からの強い発光が観測されており、これは、効率良く酸素分子の解離が進み、プラズマ中に多くの酸素原子(酸素ラジカル)が存在しているものと考えられる。
次に、ArI(763.5nm)とOI(777.2nm)の発光強度について、酸素ガス混合比、およびマイクロ波入射電力への各依存性を調べた。その結果を図19(酸素ガス混合比への依存性)、図20(マイクロ波入射電力への依存性)に示す。
酸素ガス混合比依存性について調べるため、マイクロ波入射電力を600W、アルゴンガス流量6.0[l/min]とし、酸素ガス流量(酸素の含有量)のみを変化させ、酸素ガス混合比を1〜15%の範囲で変化させた。図19より、酸素濃度が増加するにつれ、アルゴン及び酸素原子の発光強度が共に急激に減少していることが分かる。実際、プラズマ全体の発光強度が酸素ガスを混合することにより減少することが目視でも観測された。これは、酸素が分子状態で存在するため、マイクロ波のエネルギーが電離や励起だけではなく酸素分子の解離にも使われるためと考えられる。
次に、プラズマ発生状態のマイクロ波入射電力への依存性について調べるため、アルゴンガス流量6.0[l/min]、酸素ガス流量0.07[l/min](酸素混合比約1%)とし、マイクロ波入射電力を300〜800Wの範囲で変化させた。図20より、マイクロ波入射電力を増加させた場合、アルゴン原子の発光強度は大きく変化しないのに対して、酸素原子の発光強度はマイクロ波入射電力と共に上昇しているのが分かる。酸素分子の解離エネルギーはアルゴン原子の電離エネルギーよりもかなり低いため、マイクロ波入射電力の増加分がアルゴン原子ではなく酸素分子の解離によって消費されていくためだと考えられる。
次に、図21に示すプラズマ発生装置を用いて実験を行った。
プラズマ発生装置は、ステンレス製の内径160mm、長さ340mmのプロセスチャンバーと、内面が高さ54mm、幅109mmのアルミ製の導波管によって構成されている。導波管を貫通する、内径6mm(外径8mm)の石英管はプロセスチャンバーに接続されており、2本のスリットが切られた外径12mm、内径10mmのアンテナによって覆われている。アンテナ管と導波管との関係を示した断面図を図22に示す。
導波管内には、マイクロ波の電界分布を調節するためのプランジャー(アルミ板)が設置されており、プランジャー位置調節棒でプランジャーの位置を調節できるようになっている。
図21のプラズマ発生装置では、一例として、プラズマは以下の手順で生成される。まず、プロセスチャンバー内及び石英管内の空気をロータリーポンプで排気した後、アルゴンガスをガス流量0.4(l/min)で石英管内に注入する。次に、導波管内にマイクロ波を投入すると、アンテナのスリット付近に電界が集中し、その電界により放電が起き、プラズマを生成することができる。その後、ガス圧を徐々に大気圧まで上昇させることにより大気圧下でのプラズマを生成することができる。
次に、スリット長の最適値を求めるために、図23(a)のようなスリット長を変化させることのできるアンテナ管を用いた。図23(a)のアンテナ管は、外管と内管の二重管で構成され、外管は、上述したアンテナ管と同様の条件であり、ただし、スリット長が65mm以上であり、内管は、外管と石英管との間に収容され外管に対して相対的に移動可能なものとした。なお、外管のスリット幅は5mmに設定した。
図24にスリット長に対する放電特性(放電開始電力・最小放電維持電力)を示す。ここで、放電開始電圧とは、マイクロ波入射電力を徐々に上げ、プラズマの放電が開始した電力のことである。また、最小放電維持電力とは、大気圧状態でプラズマ生成後、マイクロ波入射電力を徐々に下げ、プラズマが消滅したときの電力のことである。
図24より、図23(a)のアンテナ管が55mmのスリット長に設定されている場合において、最も低い放電開始電力を持つことが分かった。また、最小放電維持電力はほとんど変化はない。
次に、スリット長を53mmとして、スリットの幅(3,4,5mmの3種類)とスリットの形状が異なるアンテナ用いて、その放電特性を調べた。図25にスリット幅及びスリットの形状に対する放電開始電力の変化を示す。
図25の普通形状スリット(図23(b)のスリット形状)のグラフより、今回実験を行った範囲においては、スリット幅が最も大きい5mmの場合に、放電開始電力が最小になっていることが分かる。また、普通形状スリットと突起形状スリット(図23(c))を比較してみると、突起形状スリットの方が、放電開始電圧が低くなっていることが分かる。なお、放電開始電力が最低となる図25のスリット幅5mmにおける突起形状スリットのサイズは、直径5mmの穴を2mm間隔であけた場合に相当し、対向する突起の間隔は約3mmとなる。
突起による放電開始電力の低下は、突起部に電界が集中するというマイクロ波の性質から、突起形状スリットの方がより電界が集中し、低いエネルギーでもプラズマを生成することができたと考えられる。実施例1や2の装置では、放電開始電力が500W程度であったのに比べ、実施例3のように導波管にアンテナ管を貫通させた場合においては、かなり低い電力でプラズマを生成できることが分かる。つまり、導波管内にアンテナを設置することにより、装置の小型化と同時に、プラズマの生成効率も上げることができた。
また、大気圧プラズマを生成するためには、上述の実験例では、低気圧中(約100Pa)でプラズマを着火させた後、徐々に気圧を上げ、大気圧プラズマを生成していた。これに対し、実施例3の最適化したアンテナでは、マイクロ波入射電力500Wにおいて、直接、大気圧下でのアルゴンガスのプラズマの着火に成功している。
以上説明したように、本発明では、アンテナ管に設けられたスリット部分に形成される励起電界によりプラズマが生成されるため、プラズマ点火前後のキャビティなどのシールド手段内のインピーダンス変化が少ない上、シールド手段の形状に影響され難く、プラズマの着火性を改善したプラズマ発生装置及びそれを用いたプラズマ生成方法を提供することができる。

Claims (10)

  1. プラズマ生成用のガスを導入し、大気中に排出する非導電性のガス流路管と、該ガス流路管を取り巻く導電性のアンテナ管とを有し、該アンテナ管にマイクロ波を照射し、該ガス流動管中のガスをプラズマ化するプラズマ発生装置において、
    マイクロ波発生器から発生したマイクロ波を伝播させると共に、断面形状が長方形の空間を有する導波管と、
    該導波管の一部で、該導波管を形成する対向面を貫通するように、該アンテナ管を配置し、
    該導波管内に位置する該アンテナ管には、該ガス流管の管軸方向に沿ってスリットが形成されていることを特徴とするプラズマ発生装置。
  2. 請求項1に記載のプラズマ発生装置において、該スリットは、スリットの一部がスリットの内側に突出した部分を有することを特徴とするプラズマ発生装置。
  3. 請求項1又は2に記載のプラズマ発生装置において、該アンテナ管は、該ガス流路管のガスを排出する側の端部が、該ガス流路管に向かって折れ曲がっていることを特徴とするプラズマ発生装置。
  4. 請求項1乃至のいずれかに記載のプラズマ発生装置において、該スリットの長さは、50mmより長く、60mmより短いことを特徴とするプラズマ発生装置。
  5. 請求項1乃至のいずれかに記載のプラズマ発生装置において、該スリットは該ガス流路管の周囲に沿って少なくとも2つ以上配置されていることを特徴とするプラズマ発生装置。
  6. 請求項1乃至のいずれかに記載のプラズマ発生装置において、該ガス流路管は複数本配置され、各ガス流路管毎に該アンテナ管を備えることを特徴とするプラズマ発生装置。
  7. 請求項1乃至のいずれかに記載のプラズマ発生装置を用いたプラズマ生成方法において、
    該ガス流路管内の気圧を大気圧より低い気圧に保持し、マイクロ波を照射してプラズマを点火するプラズマ点火工程と、
    該プラズマ点火工程の後に、該ガス流路管内の気圧を大気圧状態とする大気圧工程とを有することを特徴とするプラズマ生成方法。
  8. 請求項1乃至のいずれかに記載のプラズマ発生装置を用いたプラズマ生成方法において、
    第1のガスを該ガス流路管内に供給し、マイクロ波を照射してプラズマを点火するプラズマ点火工程と、
    該プラズマ点火工程後に、該第1のガスよりプラズマ化し難い第2のガスを、第1のガスと共に供給し、第2のガスをプラズマ化することを特徴とするプラズマ生成方法。
  9. 請求項又はに記載のプラズマ生成方法において、大気圧状態でプラズマを点火した後に、該ガス流路管と該アンテナ管とを相対的に移動し、該ガス流路管のガス排出側の端部を該アンテナ管のスリット側の端部に近接させる移動工程を有することを特徴とするプラズマ生成方法。
  10. 請求項乃至のいずれかに記載のプラズマ生成方法において、該アンテナ管に照射されるマイクロ波はパルス駆動され、該パルス駆動の休止期間が、プラズマ平均残存期間以内であることを特徴とするプラズマ生成方法。
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