JP2005353972A - プラズマ処理方法 - Google Patents

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【課題】 表面波プラズマによる処理においても、プラズマ処理の開始の際にはマイクロ波が処理室に導入された後にプラズマが発生して表面波プラズマが生成するため、表面波プラズマが誘電体窓の処理室側の表面の全面の極近傍に安定的に生成する以前はマイクロ波が被処理物に照射されて、被処理物に悪影響を与える場合があった。
【解決手段】 内部に被処理物を設置して真空排気手段により減圧して一定の圧力を維持できる真空容器と、該真空容器を真空封止すると共にマイクロ波を透過できる分離手段からなるプラズマ処理室に、該分離手段を介してマイクロ波を供給して該分離手段の表面近傍に表面波プラズマを発生させてプラズマ処理を行うプラズマ処理装置において、マイクロ波の供給開始によりプラズマを発生させる際にヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガスを含む気体を該真空容器内に導入してプラズマの発生を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明はマイクロ波を用いて発生させたプラズマによるプラズマ処理に関するものであって、特に被処理物へのマイクロ波の照射を抑制しながらプラズマを発生させプラズマ処理を行うプラズマ処理方法に関するものである。
特定の気体をプラズマ化し、そのプラズマを用いて被処理物をプラズマ処理する処理手段において、特にマイクロ波を用いて発生させたプラズマ中においては、プラズマを構成する電子とイオンが有する運動エネルギーが他の方法により発生させたプラズマに比較して小さいために、特にプラズマからの電気的な影響に敏感な半導体装置をプラズマ処理する場合に多く使用される。さらに、周囲からの電気的な影響に極敏感な半導体装置をプラズマ処理する際には、プラズマ発生のためにプラズマ処理室に導入したマイクロ波が被処理物に照射されることがないように、マイクロ波により表面波プラズマを生成して処理を行うプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法が用いられる。表面波プラズマにおいては、プラズマ処理室へマイクロ波を導入するための導入経路であって処理室の真空をも封止している分離手段である誘電体窓の処理室側の表面の全面の極近傍に一定密度以上のシート状のプラズマを生成させることにより、生成したシート状のプラズマが有する電気伝導性により導入されたマイクロ波がそのシート状のプラズマの表面を伝導することでプラズマが維持されている。マイクロ波プラズマ装置において表面波プラズマを生成するために装置的に特別な構成要件は必要とされず、一般的な空洞共振器から誘電体からなる分離手段を介して真空容器内にマイクロ波を導入するマイクロ波プラズマ処理装置においても、一定以上の強度のマイクロ波を供給することでプラズマ密度を高めることにより表面波プラズマを得ることが可能である。また、誘電体からなる分離手段を介してマイクロ波を真空容器に導入する際に、マイクロ波の導波路に設けた1つ以上のスロットからマイクロ波を放射するスロットアンテナを用いた場合には、電界が局所的に集中するため、プラズマ密度の向上が容易である。
表面波プラズマによりプラズマ処理を行うことで、処理室に導入されたマイクロ波は分離手段の極近傍で全て消費されるために被処理物に照射されることがなく、以って電気的な影響に極敏感な半導体装置をプラズマ処理する際においても、マイクロ波による悪影響を減少できる効果がある。
特開2001−135615号公報
しかしながら、表面波プラズマによる処理においても、プラズマ処理の開始の際にはマイクロ波が処理室に導入された後にプラズマが発生して表面波プラズマが生成するため、表面波プラズマが誘電体窓の処理室側の表面の全面の極近傍に安定的に生成する以前はマイクロ波が被処理物に照射されて、被処理物に悪影響を与える場合があった。
悪影響の具体例としては、たとえば半導体装置の製造工程におけるプラズマ処理においては、製造中の半導体装置の内部に電流を伝導する部位とこれを絶縁する部位が含まれていて、これにマイクロ波が照射されることで半導体装置内に誘導電流を生じて、導電部分に過大な電流が生じて溶断を生じたり、絶縁部分の絶縁破壊が生じたりすることが挙げられる。
この問題を解決する事を目的として、マイクロ波の導入開始直後に表面波プラズマが誘電体窓表面の全面に安定的に生成させるための手段の検討を行った。
以上の課題を解決するために、本発明の発明者は、マイクロ波の供給開始によりプラズマを発生させる際にヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガスを含む気体を該真空容器内に導入してプラズマの発生を行うことで、プラズマの発生とほぼ同時に表面波プラズマが誘電体窓表面の全面に安定的に生成し、以って被処理物へのマイクロ波の照射が抑制可能であることを見出し、半導体装置のように電磁波の照射に対して非常に敏感な被処理物を処理した場合にも上述の悪影響を生じないことを見出した。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、内部に被処理物を設置して真空排気手段により減圧して一定の圧力を維持できる真空容器と、該真空容器を真空封止すると共にマイクロ波を透過できる分離手段からなるプラズマ処理室に、該分離手段を介してマイクロ波を供給して該分離手段の表面近傍に表面波プラズマを発生させてプラズマ処理を行うプラズマ処理装置において、マイクロ波の供給開始によりプラズマを発生させる際にヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガスを含む気体を該真空容器内に導入してプラズマの発生を行うことを特徴としたプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法である。
上記構成によれば、プラズマの発生とほぼ同時に表面波プラズマが誘電体窓表面の全面に安定的に生成し、以って被処理物へのマイクロ波の照射が抑制可能である。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であるプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法において、特にプラズマ発生時に該真空容器内の気体中の希ガスの濃度が50%以上であることを特徴としたプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法である。
上記構成によれば、請求項1の構成の場合と比較して、より広い条件範囲で安定的にプラズマの発生とほぼ同時に表面波プラズマを誘電体窓表面の全面に生成することが可能となり、以って被処理物へのマイクロ波の照射をより確実に抑制可能である。
請求項3に係る発明は、請求項1乃至は請求項2に係る発明であるプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法において、特にプラズマの発生後に、プラズマの発生用に用いた希ガスを含む気体をプラズマ処理に適した気体に置換してプラズマ処理を行うプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法である。
上記構成によれば、希ガス以外の気体であって、表面波プラズマの生成に一定の時間を要するために被処理物へのマイクロ波の照射を生じやすい気体のプラズマによるプラズマ処理が必要な場合に、希ガスを含む気体によりプラズマ発生直後に表面波プラズマを生成した後に目的の処理に適した気体のプラズマに切り替えることで、被処理物へのマイクロ波の照射を抑制しながら目的のプラズマ処理を行うことが可能である。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至は請求項2に係る発明であるプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法において、特にプラズマ発生後に、プラズマの発生用に用いた希ガスを含む気体を用いてプラズマ処理を行うプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法である。
上記構成によれば、目的のプラズマ処理を行うにあたり、特にプラズマの発生に用いた希ガスを含む気体をそのまま用いることが可能な場合に、一種類の混合気体のプラズマにより被処理物へのマイクロ波の照射を抑制しながらプラズマを発生すると共に、目的のプラズマ処理を行うことが可能である。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至は請求項4に係る発明であるプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法により、半導体装置の製造工程におけるアッシング、エッチング、CVD、スパッタリングのいずれかを目的とするプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法である。
上記の構成によれば、電気的な影響に極敏感な半導体装置の製造工程において、被処理物である半導体装置へのマイクロ波の照射を抑制しながらのプラズマ処理が可能であって、半導体の電気的特性に悪影響を与えることなく目的の処理を行うことが可能である。
本発明によれば、表面波プラズマを用いたプラズマ処理装置において、マイクロ波によるプラズマの発生時に希ガスを含む気体を用いることにより、早期に表面波プラズマを生成し、以って被処理物へのマイクロ波照射の極小化を図ることが可能である。
以下、本発明をその実施例を示す図面に基づいて説明する。
(第1の実施例)
本発明の第一実施例に係るプラズマ処理装置の構成を図4に示す。図4は請求項1乃至は請求項5の発明に係るプラズマ処理装置の一例であって、内部に被処理物を設置して真空排気手段27により減圧して一定の圧力を維持できる真空容器21と、該真空容器を真空封止すると共にマイクロ波を透過できる分離手段22と、該分離手段を介してマイクロ波を導入するマイクロ波導波経路23と、マイクロ波発生源26と、マイクロ波導波経路23に設置してインピーダンス調整を行うインピーダンス整合器24と、処理に用いる処理用ガスの供給手段28から構成されるプラズマ処理装置の一例である。
図4に示したプラズマ処理装置においては、マイクロ波発生源26から発生したマイクロ波を、インピーダンス整合器24によりインピーダンス調整を行いつつマイクロ波導波経路23と分離手段22を介して真空容器21内に供給することで、真空容器21内においてガス供給手段28により供給された気体のプラズマを発生させて、被処理物30のプラズマ処理を行う。この時、発生させたプラズマの密度を十分に高くすることで分離手段22の表面の極近傍のみにプラズマが存在する表面波プラズマを生成して処理を行うことが可能である。表面波プラズマが分離手段22の表面の全面にシート状に形成された後は、プラズマが有する電気伝導性により導入されたマイクロ波をシールドされる結果、マイクロ波が真空容器21の内部に浸透することを防止し、以って真空容器内のステージ29上に設置した被処理物30へのマイクロ波の照射を防ぎながらプラズマ処理を行うことが可能となる。
更に本発明によるヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガスを用いたプラズマの発生過程においては、他のガスのプラズマを生成する場合に観察されるプラズマの安定前に生じる被処理物30への微弱なマイクロ波の照射を減少させ、更に実質的に抑制することが可能である。この作用は、希ガスをプラズマ化した場合にはプラズマの密度が高くなり易く、表面波プラズマが容易に生成するためであると推察される。
本発明の第一実施例に係る発明の効果を示す測定の結果を図5から図7に示す。図5から図7は本発明の効果を確認するために被処理物30にマイクロ波検知用のアンテナを取り付けて測定した、プラズマの発生直後に被処理物30へ照射されたマイクロ波の強度を、プラズマの発生に用いたガスが酸素、アルゴン、ヘリウムの場合について示したものである。
図5はマイクロ波の導入により酸素プラズマを発生させた場合に、被処理物30へ照射されるマイクロ波の強度を示している。図5に示されるように、導入するマイクロ波の出力の安定後には表面波プラズマが生成するためにマイクロ波の被処理物30への照射は抑制されるが、マイクロ波の出力が増加している間には一定の強度のマイクロ波が被処理物30において観察される。
図6は本発明に係る希ガスを用いたプラズマ発生の一例であって、マイクロ波の導入によりアルゴン(Ar)プラズマを発生させた場合に、被処理物30へ照射されるマイクロ波の強度を示している。図6に示されるように、酸素プラズマを発生させた場合と比較して、Arプラズマを発生させた場合には早期に表面波プラズマが生成しマイクロ波の被処理物30への照射が抑制され、更に照射されるマイクロ波強度が大幅に減少する。マイクロ波の出力が増加している間には一定の強度のマイクロ波が被処理物30において観察される。
図7は本発明に係る希ガスを用いたプラズマ発生の他の一例であって、マイクロ波の導入によりヘリウム(He)プラズマを発生させた場合に、被処理物30へ照射されるマイクロ波の強度を示している。図7に示されるように、Heプラズマを発生させた場合には実質的に被処理物30へのマイクロ波の照射は発生しない。これは、Heの場合には比較的低強度のマイクロ波によっても表面波プラズマが生成し、マイクロ波のシールド効果を生じるためと推察される。
上記のような、略純粋な希ガスをプラズマ化してプラズマ処理を行う場合の処理手順を図2に示す。図2に示すように、所定流量の希ガスを真空容器21に処理用ガスの供給手段28により導入し、真空容器21内を処理の目的に適した所定圧力に保持した状態でマイクロ波をマイクロ波発生源26からマイクロ波導波経路23を通じて導入し、プラズマを発生させる。所定の時間だけ、又はプラズマの発光状態等により検知された処理の終点に応じた時間だけ、プラズマを保持することにより被処理物30のプラズマ処理を行った後、マイクロ波の導入を停止することでプラズマ処理を完了する。
プラズマ中に含まれるイオンを被処理物に照射することによる物理的作用により被処理物の表面を改質することを目的とする処理は、図6や図7に示すように発生させた希ガスのプラズマによりマイクロ波の照射を抑制しながら被処理物のプラズマ処理を行うことが可能である。また、ターゲット材にプラズマ中のイオンを衝突させることによるターゲット材の表面からの遊離原子を被処理物表面に堆積させるスッパッタリング処理への適用も有効である。
以上のように、表面波プラズマ装置との組み合わせでプラズマ発生過程において被処理物へのマイクロ波の照射を減少、又は抑制する効果は上記のHe、Ar以外のネオン、クリプトンなどの希ガスについても同様である。
表面波プラズマを発生させる装置において、希ガスをプラズマ化したプラズマを用いてプラズマ処理を行うことにより、特に外部の電磁波に過敏に反応して問題を生じる半導体装置の製造工程においてその歩留まりを高める効果がある。
(第2の実施例)
本発明の第2実施例に係る発明の効果を示す測定の結果を図14に示す。図14は本発明に係る希ガスを含む気体のプラズマを図4に示すプラズマ処理装置を用いて発生させた一例であって、アルゴン(Ar)と酸素がそれぞれ50%づつ含まれる気体に対してマイクロ波導入することによりプラズマを発生させた場合に、被処理物30へ照射されるマイクロ波の強度を示している。図8に示されるように、50%の酸素を含んでいるにも関わらず純粋なArの場合と同程度のマイクロ波照射量が観察されるのみであり、希ガスのプラズマに起因するマイクロ波のシールド効果は、気体中の希ガスの濃度が50%であっても有効に発揮させることが可能である。
上記のような、希ガスとそれ以外のガスの混合気体をプラズマ化してプラズマ処理を行う場合の処理手順を図3に示す。図3に示すように、所定流量の処理の目的に応じたガスと希ガスとの混合気体を真空容器21に処理用ガスの供給手段28により導入し、真空容器21内を処理の目的に適した所定圧力に保持した状態でマイクロ波をマイクロ波発生源26からマイクロ波導波経路23を通じて導入し、プラズマを発生させる。所定の時間だけ、又はプラズマの発光状態等により検知された処理の終点に応じた時間だけ、プラズマを保持することにより被処理物30のプラズマ処理を行った後、マイクロ波の導入を停止することでプラズマ処理を完了する。
処理を行うのに用いる処理の目的に応じたガスと希ガスとの混合気体の混合比率は、典型的には希ガスが50%以上の比率の場合に被処理物へのマイクロ波照射が抑制され良好な結果が得られるが、処理の目的に応じたガスと希ガスの種類によっても良好な結果が得られる混合比率が変化し、希ガスの濃度が10%であっても被処理物へのマイクロ波の照射の抑制が顕著な場合も観察される。希ガスの濃度を50%以下にしようとする場合には、予め被処理物へのマイクロ波照射の抑制効果を検証することで適正な希ガスの濃度を知り、希ガスのマイクロ照射の抑制効果を有効に利用することが可能である。
処理を行うのに用いる処理の目的に応じたガスと希ガスとの混合気体を用いることにより、被処理物へのマイクロ波の照射を抑制しつつ、アッシング、エッチング、CVD、反応性のスパッタリング処理が可能である。
図8に示した測定に使用した酸素とアルゴンの混合気体により、半導体装置の製造工程においてRIEエッチングのマスクに用いたフォトレジストのアッシングを表面波プラズマ装置により行ったところ、純粋な酸素のプラズマでアッシングした場合に比較してアッシングレートの若干の低下が見られたが、一連の製造工程後の製品歩留まりと製品寿命において一定の向上がみられ、希ガスであるアルゴンによるマイクロ波の抑制の効果が確認された。
(第3の実施例)
本発明の第3実施例に係る発明の効果を示す測定の結果を図9に示す。図9は本発明に係る希ガスを含む気体のプラズマを図4に示すプラズマ処理装置を用いて発生させ、その後にプラズマの発生用に用いた希ガスを含む気体をプラズマ処理に適した気体に置換してプラズマ処理を行った場合の一例であって、アルゴン(Ar)に対してマイクロ波導入することによりプラズマを発生させた後にアルゴンを酸素に置換して処理を行った場合に、被処理物30へ照射されるマイクロ波の強度を示している。図9に示されるように、Arを用いて被処理物へのマイクロ波の照射を抑制しながらプラズマを発生して表面波プラズマを生成した後に供給するガスを酸素に切替えることで、被処理物へのマイクロ波の照射は発生しないままに酸素によるプラズマ処理を行うことが可能である。
上記のような、希ガスを用いてプラズマを発生させた後に、処理の目的に応じたそれ以外のガスに置換してプラズマ処理を行う場合の処理手順を図1に示す。図1に示すように、所定流量の処理の目的に応じたガスと希ガスとの混合気体を真空容器21に処理用ガスの供給手段28により導入し、真空容器21内を処理の目的に適した所定圧力に保持した状態でマイクロ波をマイクロ波発生源26からマイクロ波導波経路23を通じて導入し、プラズマを発生させる。その後、マイクロ波発生源26の出力が安定し、生成した表面波プラズマが安定した時点で、導入するガスを希ガスから処理の目的に応じたガスに変更して、所定の時間だけ、又はプラズマの発光状態等により検知された処理の終点に応じた時間だけ、プラズマを保持することにより被処理物30のプラズマ処理を行った後、マイクロ波の導入を停止することでプラズマ処理を完了する。
この際、自動動作のインピーダンス調整器24を用いている場合には、希ガスと処理の目的に応じた処理用ガスとで整合点が一般には異なるため、処理用ガスの種類によってはその整合点に至る以前に表面波プラズマの状態が崩れて被処理物にマイクロ波が照射される場合がある。そのような場合には、予めインピーダンス整合器を処理用ガスに適した整合点に固定して置き、ガスの切替え後に自動動作に切替えることで、着火時とガスの切替え時のいずれにも被処理物へのマイクロ波の照射が生じることなく切替えることが可能である。
希ガスを用いて被処理物へのマイクロ波の照射を抑制しながらプラズマを着火した後、処理の目的の応じた処理用のガスに切替えることで、希ガスを混合したままで処理を行う場合と比較して、処理ガスの分圧が増加するためにプラズマ処理の効率を向上することが可能となる。
また、着火に用いるガスとして、希ガスと処理用ガスの混合気体を使用しても同様の効果を得ることが可能である。
半導体装置の製造工程においてRIEエッチングのマスクに用いたフォトレジストのアッシングを表面波プラズマ装置により行うにあたり、図1に示した手順に従い、図9に示したものと同様に、アルゴンを用いてプラズマを発生させ、約1秒後に酸素に切替えて処理を行ったところ、通常の酸素でのプラズマ・アッシングと比較して同等のアッシングレートが得られると共に、一連の製造工程後の製品歩留まりと製品寿命において一定の向上がみられ、希ガスであるアルゴンを使用したプラズマの発生によるマイクロ波の抑制の効果が確認された。
希ガスを用いてプラズマを発生した後に処理用ガスに切替えてプラズマ処理を行う場合の手順。 希ガスを用いてプラズマを発生した後にプラズマ処理を行う場合の手順。 希ガスと処理用ガスの混合気体を用いてプラズマを発生した後にプラズマ処理を行う場合の手順。 本発明の実施に用いた表面波プラズマを使用したプラズマ処理装置。 酸素を用いてプラズマを発生した場合の、導入したマイクロ波の強度と被処理物に照射されるマイクロ波の強度の関係。 アルゴンを用いてプラズマを発生した場合の、導入したマイクロ波の強度と被処理物に照射されるマイクロ波の強度の関係。 ヘリウムを用いてプラズマを発生した場合の、導入したマイクロ波の強度と被処理物に照射されるマイクロ波の強度の関係。 アルゴン(50%)と酸素(50%)の混合気体を用いてプラズマを発生した場合の、導入したマイクロ波の強度と被処理物に照射されるマイクロ波の強度の関係。 アルゴンを用いてプラズマを発生した後に酸素に切替えた場合の、導入したマイクロ波の強度と被処理物に照射されるマイクロ波の強度の関係。
符号の説明
21 真空容器
22 分離手段
23 マイクロ波導波経路
24 インピーダンス制御器
25 アイソレーター
26 マイクロ波発生源
27 排気手段
28 プラズマ処理用ガスの供給手段
29 被処理物の設置手段
30 被処理物

Claims (5)

  1. 内部に被処理物を設置して真空排気手段により減圧して一定の圧力を維持できる真空容器と、該真空容器を真空封止すると共にマイクロ波を透過できる分離手段からなるプラズマ処理室に、該分離手段を介してマイクロ波を供給して該分離手段の表面近傍に表面波プラズマを発生させてプラズマ処理を行うプラズマ処理装置において、マイクロ波の供給開始によりプラズマを発生させる際にヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガスを含む気体を該真空容器内に導入してプラズマの発生を行うプラズマ処理方法。
  2. プラズマ発生時に該真空容器内の気体中の希ガスの濃度が50%以上である、請求項1に記載のプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法。
  3. プラズマ発生後に、プラズマの発生用に用いた希ガスを含む気体をプラズマ処理に適した気体に置換してプラズマ処理を行う請求項1乃至は請求項2に記載のプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法。
  4. プラズマ発生後に、プラズマの発生用に用いた希ガスを含む気体を用いてプラズマ処理を行う請求項1乃至は請求項2に記載のプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法。
  5. プラズマ処理の目的がアッシング、エッチング、CVD、スパッタリングのいずれかである請求項1乃至は請求項4に記載のプラズマ処理方法。
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