JP5238644B2 - 自動二輪車 - Google Patents
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この構成によれば、方向指示器を凹部に配置した場合においても、レンズの略全体が、光源の軸線を通る平断面視で車体カバーに重ならず、レンズが車体カバーに遮られることがない。これにより、凹部に方向指示器を配置して方向指示器と車体カバーに一体感を持たせて車両の外観性を向上させながら、方向指示器の被視認性を確保でき、小型の方向指示器を採用することもできる。特に、レンズの略全体が凹部から露出するため、例えば、車両右後方からの左の方向指示器の被視認性も確保することができる。
この場合、脚部及びケース部の一部を凹部に配置したため、脚部及びケース部の車体カバーからの突出量を抑えて目立たないようにして方向指示器を車体カバーにコンパクトに配置できると共に、方向支持器を泥や小石等から保護できる。
この場合、車体カバーの凹部からレンズやベース部材が露出した構成であっても、車体カバーによって方向支持器を保護できる。
さらに、前記リフレクタまたは前記レンズを前記ケース部に固定する締結部材を備え、該締結部材が前記凹部から露出しても良い。
この場合、締結部材が凹部から露出するため、車体カバーの凹部に方向指示器を配置する構成であっても、外側から締結部材を容易に着脱でき、方向指示器のメンテナンス性を向上できる。
この場合、締結部材を方向指示器の下面で締結し、車両の外側から視認され難い位置に締結部材を設けたため、方向指示器の外観性を向上できる。
また、前記リフレクタと前記レンズとは、接着または溶着により結合されて一体に構成されるものであって、前記ケース部と前記リフレクタとを前記締結部材によって締結しても良い。
この場合、リフレクタとレンズとを接着または溶着させて一体にしたので、リフレクタの有効反射面を十分に確保することができ、車体カバーの凹部に方向指示器を配置する場合であっても、十分な被視認性を得ることができる。従って、車体カバーの凹部に方向指示器を配置する場合に、方向指示器の被視認性を確保するためにリフレクタの大型化、ならびに方向指示器の大型化をする必要が無く、外観性を向上できる。
この場合、第1の凹部及び第2の凹部を、脚部及びケース部の形状に沿わせて形成したため、第1の凹部及び第2の凹部の大きさを最小限にすることができ、凹部が視認されにくくなるため、車両の外観性を向上できる。
さらに、前記第1の凹部の後部には、前記車体カバーの一部を車両外方に膨出させた膨出部が設けられても良い。
この場合、車体カバーの湾曲面からレンズだけを離すことができ、方向指示器の被視認性を向上できる。
また、車体カバーの凹部からレンズやベース部材が露出した構成であっても、車体カバーによって方向支持器を保護できる。
さらに、締結部材が凹部から露出するため、外側から締結部材を容易に着脱でき、方向指示器のメンテナンス性を向上できる。
また、リフレクタとレンズとを接着または溶着させて一体にしたので、リフレクタの有効反射面を十分に確保することができる。従って、車体カバーの凹部に方向指示器を配置する場合に、方向指示器の被視認性を確保するためにリフレクタの大型化、ならびに方向指示器の大型化をする必要が無く、外観性を向上できる。
また、第1の凹部及び第2の凹部を、脚部及びケース部の形状に沿わせて形成したため、第1の凹部及び第2の凹部の大きさを最小限にすることができ、凹部が視認されにくくなるため、車両の外観性を向上できる。
さらに、車体カバーの湾曲面からレンズだけを離すことができ、方向指示器の被視認性を向上できる。
サイドカバー38の後部の車幅方向中央には、テールランプ9が設けられ、テールランプ9の下方には、サイドカバー38と連続して後輪16の上方を覆うリヤフェンダ8が取付けられている。リヤフェンダ8にはナンバープレート7が取付けられている。
また、テールランプ9よりも前方側において、左右のサイドカバー38には、車幅方向に左右一対で設けられる方向指示器としての後部ウインカ60がそれぞれ取付けられている。後部ウインカ60は楕円球状に形成され、発光面を車両後方側に向けて配置されている。
バルブ64は、ソケット70に嵌め込まれるようにして支持される胴部64Aと、胴部64Aから後部ウインカ60の前端側へ延びるフィラメントを有する発光部64Bとを備えている。バルブ64の中心を通り後方に延びる光軸線Cは、後部ウインカ60の光軸線に一致している。胴部64Aには、胴部64Aの径方向に突出した凸部64Cが2箇所に形成されている。
また、リフレクタ筒状部92とソケット70との間には、弾性を有するシート状のシール部材79が介装されている。シール部材79によってリフレクタ筒状部92とソケット70との間が密閉され、防水性が確保されている。
また、リフレクタ本体部91及びリフレクタ筒状部92の外表面は、反射面91Aの裏側の外側面91Bを構成している。リフレクタ本体部91の前端部には、外側面91Bから径方向に突出したフランジ部95が形成されている。フランジ部95は外側面91Bを一周する円環状に形成され、フランジ部95には、フランジ部95の外径よりも小径に形成された円環状の壁部96が立設されている。
レンズ62は、レンズ側係合部62Aがリフレクタ本体部91のフランジ部95に突き当てられると共に、壁部96に係合することで位置決めされ、レンズ側係合部62Aをフランジ部95及び壁部96に溶着して固定される。レンズ62とリフレクタ90とは、後部ウインカ60の組み立て前に予め溶着により結合されて一体に構成され、リフレクタユニット100を構成している。
また、組み付けられて後部ウインカ60となった状態では、段差部62Bはベース部材61の前端に係合し、段差部62Bの段差が埋められている。これにより、レンズ62とベース部材61との継ぎ目が目立たないため、外観性を向上できる。ここで、レンズ62は、透光性を有する合成樹脂により構成されている。
また、ねじ99は、図3中の下方、すなわち、後部ウインカ60の下面60Aに設けられている。これにより、自動二輪車10を外側から見た場合にねじ99が視認されにくいため、自動二輪車10の外観性を向上できる。
図6及び図7に示すように、リフレクタ係合部94は、リフレクタ筒状部92の外周壁92Aの後端から径方向に突出した柱形状の突起部であり、リフレクタ筒状部92の外周壁92Aを周方向に略4等分する位置に設けられている。すなわち、リフレクタ係合部94は、リフレクタ筒状部92の外周壁92A上の4箇所に設けられ、互いに略90°の間隔をあけて配置されている。
図8及び図9に示すように、貫通孔73の内周面には、貫通孔73の軸方向に貫通する2つの導入溝73Cが形成されている。各導入溝73Cは、貫通孔73の後部側に形成された2つの係合溝73Aにそれぞれ連続しており、バルブ64の凸部64Cは導入溝73Cを通って係合溝73Aに係合される。すなわち、バルブ64は、凸部64Cが導入溝73Cに通りながら胴部64Aが貫通孔73に挿入された後、図8中の時計回転方向にバルブ64が回転されることで、凸部64Cが係合溝73Aに係合されて固定される。
ソケット係合部81は、第2の筒状部72の内周壁72Aを周方向に略4等分する位置に設けられている。すなわち、ソケット係合部81は、リフレクタ係合部94の配置に対応して4箇所に設けられ、互いに略90°の間隔をあけて配置されている。
図8及び図10に示すように、ソケット係合部81は、第2の筒状部72の前端部に形成され、溝状に切り欠かれた切欠き部86を有している。切欠き部86は、第2の筒状部72の前端面72Bに開口して底部80まで延びる縦通路部82と、縦通路部82から底部80に沿って第2の筒状部72の周方向に延びる横通路部83と、横通路部83の端に形成される突起収容部84とを有している。すなわち、ソケット係合部81は、図10中の上下方向に延びる縦通路部82と、縦通路部82の下部から左右方向に延びる横通路部83とを有して、略L字状に形成された溝である。また、この略L字状の溝の径方向の深さは略等しく形成されている。
図10に示すように、リフレクタ係合部94は、縦通路部82の開口から縦通路部82に入り、横通路部83を通過して突起収容部84に達し、曲面状係合部84Aに係合する。詳細には、図2及び図10に示すように、リフレクタ係合部94が縦通路部82に入ると、リフレクタ筒状部92の先端が底部80との間でシール部材79を圧縮し、前壁83Aとシール部材79との間の間隔が広がってリフレクタ係合部94が横通路部83を通れるようになる。そして、リフレクタ係合部94は、曲面部94Aがシール部材79の圧縮の反発力によって前壁83Aに押し付けられながら横通路部83を通り、突起収容部84に係合する。
また、リフレクタ係合部94は、シール部材79の反発力によって突起収容部84に押し付けられた状態で係合されているため、リフレクタ90をソケット70に強固に固定できる。さらに、リフレクタ係合部94がシール部材79によって押し付けられているため、リフレクタ係合部94と突起収容部84との間のガタツキを防止できる。
また、図9に示すように、第2の筒状部72の後面72Dには、ソケット係合部81に連通する型抜き孔81Aが形成されている。型抜き孔81Aは、ソケット70の樹脂成形の際に、空洞部としてのソケット係合部81を形成した金型を抜くための孔である。
さらに、マイナス端子51及びプラス端子52は、ソケット70後端部を窪ませて形成した端子溝76を通っているため、ソケット70の前後長を小型化できる。
まず、図2及び図5に示すように、バルブ64を、マイナス端子51、プラス端子52、及び、シール部材79が取付けられた状態のソケット70に組み付け、バルブ64とソケット70とが一体に組まれたバルブユニット体110を組み立てる。この際、バルブ64は、凸部64Cを導入溝73Cに挿入して回転させるだけで係合溝73Aに係合され、プラス端子52によって係合溝73A側に押し付けられた状態になるため、簡単にバルブユニット体110を組み立てできる。
このように、リフレクタ90に一体に成形された各リフレクタ係合部94を、ソケット70のソケット係合部81に直接係合させて取付けるため、ソケット70をリフレクタ90に固定するための専用の固定部材を不要として部品点数を削減することができる。
図11は、車両左側のサイドカバー38の斜視図である。図12は、図2のXII−XII断面図であり、後部ウインカ60を車両後方から見た図である。
図2は、図11に2点鎖線で示した後部ウインカ60を、図11におけるII−II線で切断した図であり、すなわち、後部ウインカ60及びサイドカバー38を光軸線Cを通る平面で切断した平断面図である。
サイドカバー38は、全体的に後方に向かうに従って幅狭になるように形成され、図2に上面視で示すように、後部ウインカ60の近傍では、サイドカバー38は車両後方に向かうに連れて漸次幅狭になる湾曲面150を有している。また、図12に示すように、後方視では、湾曲面150は、車両上方に向かうに従って幅狭に形成されている。
また、図2に示すように、後部ウインカ60よりも前方には、左側のサイドカバー38における車幅方向の最も外側の部分であるカバー最大幅部38Cが位置している。図2には、サイドカバー38の最大幅の位置を示す最大幅線Lを2点鎖線で示している。
第1の凹部161の底部には、脚部67の底面67Dを受ける板部161Aが形成されており、この板部161Aは、車両の幅方向の中心線S(図2参照)を通る鉛直面に対して略平行な面である。湾曲面150は後方ほど幅狭、かつ、上方ほど幅狭であるため、第1の凹部161には、湾曲面150と板部161Aの前縁部とを繋ぐ前壁部163、及び、湾曲面150と板部161Aの下縁部とを繋ぐ下壁部164が形成されている。また、第1の凹部161の後部には、板部161Aと湾曲面150とを繋ぐ膨出部165が形成されている。この膨出部165はサイドカバー38の一部を車両外方に膨出させて形成されている。さらに、板部161Aには、配線孔38Bと、固定ねじ38Aが挿通されるねじ孔166とが形成されている。ねじ孔166は、配線孔38Bよりも前方側に形成されている。
第1の凹部161の前壁部163は、脚部67に沿うように形成され、脚部67と前壁部163との間には、脚部67を簡単に第1の凹部161に取り付け可能な程度の大きさのクリアランスGが設けられている。また、脚部67と下壁部164との間にもクリアランスGが設けられている。
図2に示すように、光軸線Cを通る平断面視においては、後部ウインカ60は、レンズ62の略全体が湾曲面150に対して重ならないように、凹部160から露出した状態で取り付けられている。詳細には、レンズ62の全体は、光軸線Cの断面における湾曲面150の外側面の輪郭線よりも車幅方向外側に位置すると共に、凹部160の後端160Aよりも後方に位置している。このため、レンズ62の後方にはレンズ62を遮る部材が存在しない。
本実施の形態では、後部ウインカ60を凹部160に設けた場合でも、レンズ62の後方に凹部160が存在せず、凹部160がレンズ62を遮らないため、凹部160によってレンズ62の被視認性が低下されることが無い。これにより、凹部160に後部ウインカ60を配置して後部ウインカ60の車両の外観性への影響を低減できると共に、後部ウインカ60の視認性を確保できる。
さらに、車両の幅方向の中心線Sを跨いで図2に矢印Xで示すように車両右後方から左側の後部ウインカ60を見た場合においても、レンズ62が凹部160に遮られることが無いため、車両右後方から左側の後部ウインカ60を視認することができ、後部ウインカ60の被視認性を向上できる。この場合、後部湾曲面150Bが、より中心線Sの側に傾くほど、車両右後方からの後部ウインカ60の被視認性が向上する。
さらに、図2に示すように、後部ウインカ60は、その全体が最大幅線Lよりも内側に位置している。このため、カバー最大幅部38Cによって外力等から後部ウインカ60を保護でき、凹部160から後部ウインカ60が露出した構成であっても、サイドカバー38によって後部ウインカ60を保護できる。
また、カバー最大幅部38Cによって外力等から後部ウインカ60を保護でき、凹部160から後部ウインカ60が露出した構成であっても、サイドカバー38によって後部ウインカ60を保護できる。
さらにまた、ねじ99を後部ウインカ60の下面60Aで締結し、車両の外側から視認され難い位置にねじ99を設けたため、後部ウインカ60の外観性を向上できる。
さらに、第1の凹部161及び第2の凹部162を、脚部67及びケース部61Bの形状に沿わせて形成したため、第1の凹部161及び第2の凹部162の大きさを最小限にすることができ、凹部160が視認されにくくなるため、車両の外観性を向上できる。
また、第1の凹部161の後部に膨出部165を設けたため、サイドカバー38の湾曲面150からレンズ62だけを離すことができ、後部ウインカ60の被視認性を向上できる。
上記実施の形態では、レンズ62は、レンズ側係合部62Aがフランジ部95及び壁部96に溶着されるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、接着剤によってレンズ62をフランジ部95及び壁部96に接着しても良い。
また、上記実施の形態では、バルブ64は、フィラメントを有する発光部64Bを備えるものとして説明したが、これに限らず、例えば、後部ウインカ60の光源としてLED(Light Emitting Diode)を用いても良い。また、その他の自動二輪車10の細部構成についても任意に変更可能であることは勿論である。
19 シート
38 サイドカバー(車体カバー)
60 後部ウインカ(方向指示器)
60A 下面
61 ベース部材
61B ケース部
62 レンズ
64 バルブ(光源)
67 脚部
90 リフレクタ
99 ねじ(締結部材)
150 湾曲面
160 凹部
161 第1の凹部
162 第2の凹部
165 膨出部
C 光軸線(軸線)
Claims (8)
- シート(19)と、該シート(19)の下方周囲を覆うとともに車両後方に向かうに連れて漸次幅狭になるように湾曲して形成される車体カバー(38)と、該車体カバー(38)の車幅方向左右に取り付けられる方向指示器(60)とを備え、前記方向指示器(60)は、前記車体カバー(38)に取り付けられるベース部材(61)と、光源(64)と、該光源(64)を覆い車両後方を向いて取り付けられるレンズ(62)とを含み、
左右の前記方向指示器(60)が前記車体カバー(38)に設けられた凹部(160)に配置された自動二輪車において、
前記左右の方向指示器(60)は、前記光源(64)の軸線(C)を通る車両上方からの平断面視で、前記レンズ(62)の略全体が前記車体カバー(38)の湾曲面(150)に対して重ならないように前記凹部(160)から露出させて、前記車体カバー(38)に取り付けられ、
前記湾曲面(150)は、車両後方に向かうに連れて漸次幅狭になるように湾曲する前部湾曲面(150A)と、当該前部湾曲面(150A)よりもさらに大きな角度で車両内側へ幅狭になるように屈曲した後部湾曲面(150B)とを有し、前記凹部(160)は前記前部湾曲面(150A)の後端に設けられ、前記レンズ(62)は、前記凹部(160)の後端(160A)よりも後方に位置していること、を特徴とする自動二輪車。 - 前記ベース部材(61)は、前記車体カバー(38)の取り付け用の脚部(67)と、前記光源(64)及びリフレクタ(90)を収容するケース部(61B)とを含み、前記凹部(160)内に前記脚部(67)及び前記ケース部(61B)の一部が配置されたこと、
を特徴とする請求項1記載の自動二輪車。 - 前記方向指示器(60)の全体が、前記車体カバー(38)の車幅方向の最大幅よりも内側の位置に配置されたこと、
を特徴とする請求項1または2記載の自動二輪車。 - 前記リフレクタ(90)または前記レンズ(62)を前記ケース部(61B)に固定する締結部材(99)を備え、該締結部材(99)が前記凹部(160)から露出すること、
を特徴とする請求項2または3記載の自動二輪車。 - 前記締結部材(99)は、前記方向指示器(60)の下面(60A)で締結されること、
を特徴とする請求項4記載の自動二輪車。 - 前記リフレクタ(90)と前記レンズ(62)とは、接着または溶着により結合されて一体に構成されるものであって、
前記ケース部(61B)と前記リフレクタ(90)とを前記締結部材(99)によって締結したこと、
を特徴とする請求項4または5記載の自動二輪車。 - 前記凹部(160)は、前記脚部(67)を収容する第1の凹部(161)と、前記ケース部(61B)の一部を収容する第2の凹部(162)とを備え、該第1の凹部(161)及び第2の凹部(162)は、前記脚部(67)及び前記ケース部(61B)の形状に沿わせて形成されること、
を特徴とする請求項2記載の自動二輪車。 - 前記第1の凹部(161)の後部には、前記車体カバー(38)の一部を車両外方に膨出させた膨出部(165)が設けられること、
を特徴とする請求項7記載の自動二輪車。
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