JP5236630B2 - 車両シート用構成要素 - Google Patents

Description

本発明は、車両シート、特に、積載用開口部を備えた、自動車の後部座席ベンチ用背もたれの背もたれ部分用の構造要素に関するものであり、前記構造要素は、補強プレートを載せた板金プレートと補強形材とを含む。

該当するタイプの構造要素は、独国特許出願公開第４４０２８６４Ａ１号明細書で知られる。その構造要素は、打ち抜きによって３次元的に変形された第一板金プレートと、フレームとして埋め込まれかつ板金プレートに接続された補強プレートとを含む。更に、板金から打ち抜き又は折り曲げ加工を施して構造要素の強度を局所的に増加させるインサートが、構成要素の高い荷重がかかる領域に配置される。

従来知られるタイプの補強材による強度の増加は、車両シート用構造要素の剛性に対する、高まり続ける要求を必ずしも満たすものではない。

本発明は、簡単な手段を用いて該当するタイプの構造要素の機械的特性を向上させるという課題に取り組むものである。

この課題は、本発明によれば、Ｕ形状のチャンネルが構造要素内の、少なくともその周囲の部分領域において形成され、前記チャンネルが、チャンネルに挿入される補強形材によって、少なくとも１つの中空室と少なくとも１つの残りのチャンネルとに分割されることから解決される。

従属項は、本発明の好適な実施形態に係るものである。

図面は、例として概略的に本発明の実施形態を表すものである。

図１は、後部座席ベンチ３の背もたれ１及びシート部２の構造要素の概略を示すものであり、この構造要素は、着席方向（又は走行方向−Ｘ）に対して横方向に、４０対６０の割合で背もたれ部分４．１、４．２とシート部分５．１、５．２とに分割される。この分割によって、後部座席ベンチ３の部分領域を図示した使用位置から積載位置に移動させることが可能となる。

６０％である背もたれ部分４．２は、更に溝部６を設けられ、溝部６は通常使用時には、クッション部とフラップによってカバーされ、必要時には溝部６を通じて細長い部材の積載が可能である。溝部６は、車両の横方向Ｙに見て、背もたれ１のほぼ中心に配置され、比較的幅狭のウエブ７のみが、溝部６と、背もたれ部分４．１、４．２間の離隔領域との間に残ることになる。当然ながら、事故によって細長い部材が背もたれ１に衝突した場合、特に前記領域が機械的荷重にさらされることになる。

図２より明らかなように、ウエブ７を通る断面Ａ−Ａに示される、背もたれ部分４．２の構造要素は、背もたれ部分４．２の後方に開口した囲みＵ形チャンネル９．１を外周部上に備えた打ち抜き板金プレート８を含む。シートの製造時には、シートカバーの締付形材が、前記チャンネル９．１の自由リム１０に嵌合する。更に、背もたれ部分４．２の外端領域には、同様に、チャンネル９．１付近に係合し、かつ中空室１６．１が形成された板金プレート８に溶接された、囲み打抜補強プレート１１が設けられている。

本発明によれば、チャンネル９．１は、少なくともウエブ７の領域、好ましくは全体範囲で、シートカバー締付部材を装着するのに必要な幅より十分に広くした設計となっている。従って、Ｚ形状に屈曲した補強形材１２は、チャンネル９．１の領域に挿入され、自由リム１０から向きがそれるように配置し、補強形材のベース１３は、自由リム１０に並行に延在し、リム１４．１がチャンネルベース１５に溶接され、チャンネル９．１の他方においてリム１４．２が板金プレート８に溶接され、更なる中空室１６．２と端側に残るＵ形チャンネル９．２が形成される。

本発明は、特に高荷重を受けるウエブ７に大きな効果を発揮するが、部分的又は全体的に背もたれ部分の外周を囲む補強形材１２はまた背もたれ部分４．２全体を著しく強固にすることが可能である。当然ながら、非分割の背もたれの背もたれ部分４．１又は構造要素、あるいはシート部材の構造要素もまた本発明に基づいて設計することが可能である。必要性があれば、例えば、補強形材１２は、圧延によって形成された異形部材であるか、またＺ形状に打ち抜かれた板金の半完成製品から構成してもよい。

本発明に従って設けられる後部座席ベンチの斜視図を示す。 図１による後部座席ベンチの構造要素の断面Ａ−Ａを示す。

符号の説明

１ 背もたれ
２ シート部
３ 後部座席ベンチ
４．１、４．２ 背もたれ部分
５．１、５．２ シート部分
６ 溝部
７ ウエブ
８ 板金プレート
９．１、９．２ チャンネル
１０ （チャンネル９．１の）リム
１１ 補強プレート
１２ 補強形材
１３ ベース
１４．１、１４．２ （補強形材１２の）リム
１５ チャンネルベース
１６．１、１６．２ 中空室

Claims (5)

1. 自動車の後部座席ベンチ（３）用背もたれ（１）の背もたれ部分（４．２）用の構造要素であって、
   補強プレート（１１）を載置して中空室（１６．１）を形成する板金プレート（８）と、
   補強形材（１２）と
   を含む構造要素において、
   Ｕ形状のチャンネル（９．１）が、前記構造要素内の、少なくともその周囲の部分領域において形成され、前記チャンネルが、前記チャンネル（９．１）に挿入された補強形材（１２）によって、少なくとも１つの中空室（１６．２）と少なくとも１つの残りのチャンネル（９．２）とに分割されることを特徴とする、構造要素。
2. 前記残りのチャンネル（９．２）が、同様にＵ形状のものであり及び／又は前記構成要素の最も外側の端部領域に配置されることを特徴とする、請求項１に記載の構造要素。
3. 前記補強形材（１２）が、Ｚ形状のものであることを特徴とする、請求項１又は２に記載の構造要素。
4. 前記補強形材（１２）の第一リム（１４．１）が、前記チャンネル（９．１）のチャンネルベース（１５）中に接続され、前記補強形材（１２）の第二リム（１４．２）が、前記チャンネル（９．１）の他方の側で前記板金プレート（８）及び／又は前記補強プレート（１１）に接続されることを特徴とする、請求項３に記載の構造要素。
5. 前記残りのチャンネル（９．２）が、シートカバー締付部材を装着するために設けられることを特徴とする、請求項１〜４のいずれか一項に記載の構造要素。

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