JP5236440B2 - 成形品取出し装置 - Google Patents
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例えばチャックによって成形機内の成形品を適正な位置で把持することを優先して作動アームの長さを設定したとき、成形機から成形品を取出す際に作動アームあるいは成形品がタイバーに干渉する場合がある。これを避けるには、タイバーの下方を通過するときの作動アームの長さを、エアシリンダなどの駆動制御によって短縮させることが必要になる。
第1の発明は、成形機に回動可能に支持された作動アームのチャックにより、該成形機で成形された成形品を把持するとともに、作動アームを回動させて成形品を成形機の外部に取出す形式の成形品取出し装置であって、作動アームは、成形機に支持されている本体と、チャックを備えた可動体とによって構成されている。可動体は、本体に対して作動アームの長さを伸縮させる方向へスライドするように組付けられている。
可動体と、作動アームの回動に対する固定部との間に、作動アームの回動に連動して可動体をスライドさせる連結機構が設けられている。この連結機構は、作動アームがその回動によって成形機におけるタイバーの下方を通過するときに、その長さを短縮させる方向へ可動体をスライドさせるように設定されている。
まず、実施の形態1を図1〜3によって説明する。
図1および図2に示されている成形機10は、例えば自動車用の樹脂製内装品を成形するもので、その架台(図示省略)の上面に固定側のダイプレート12および可動側のダイプレート14が載せられている。可動側のダイプレート14は、4本のタイバー16(図1)に案内されて固定側のダイプレート12に接近したり離れたりする方向へ油圧制御などで駆動される。また、両ダイプレート12,14の相対向する面には、左右に分割された樹脂成形用の金型18,19が個別に組み付けられている。したがって、固定側のダイプレート12に対して可動側のダイプレート14を各タイバー16に沿って駆動することにより、金型18,19の型締め、あるいは型開きが行われる。なお、図2は金型18,19の型開き状態が示されている。
図1の一部を拡大した図3からも明らかなように、作動アーム20はその長さ方向に関して本体20Aと可動体20Bとに分かれた構成になっている。本体20Aの基端部は、環状(パイプ状)の軸支部22にボルト締めによって結合されている。この軸支部22は、成形機10の各タイバー16のうち、成形品60を取出す側の下部に位置するタイバー16aの軸上に支持されている。また、軸支部22の外周には、外方へ突出した連結ブラケット24がボルト締めによって結合されている。
なお、軸支部22の内周面とタイバー16aの外周面とは、オイルレスブッシュなど(図示省略)を介して接触させている。これにより、作動アーム20は、タイバー16aの軸線を支点として円滑に回動することができる。
なお、作動アーム20は、サーボモータなどの駆動源によってタイバー16の軸線と平行な図2の左右方向へ移動制御される移動体(図示省略)に連動し、タイバー16aに沿って移動するようになっている。この移動部材に固定ブラケット46が結合されており、この固定ブラケット46に取付けられているエアシリンダ30も、作動アーム20と共に図2の左右方向へ移動する。
そこで、作動アーム20がタイバー16aの軸線回りに回動すると、これに連動するリンク40のジョイント軸44が作動アーム20に沿って変移し、その変移量に対応した分だけ可動体20Bが本体20Aに対してスライドする。したがって、作動アーム20は、その回動に同期して長さが伸縮することになる。
このようなタイミングで作動アーム20を伸縮させるリンク40は、ジョイント41,42やジョイント軸43,44と共に本発明の「連結機構」を構成している。
いま、成形機10は成形を終えた後の型開き状態(図2)にあり、かつ、作動アーム20は図1あるいは図3の実線で示すように金型18,19の間に進入した回動位置にあるものとする。なお、このときの作動アーム20は、前述のようにその長さが最も伸びた状態になっている。
成形品60は、一方の金型19の型面に保持されている。この成形品60が金型19の型面からエジェクト機能によって押し出されると、これに同調して作動アーム20がタイバー16aの軸線に沿って図2の右方向、つまり金型19に保持されている成形品60に向かう方向へ移動する。ここで、作動アーム20のチャック28によって成形品60を把持した後、作動アーム20はタイバー16aの軸線に沿って図2の左方向へ移動して元の位置に戻る。
作動アーム20が図3の仮想線で示す位置に回動することで成形機10の外部に取出された成形品60は、チャック28による把持が解放されて次工程に移される。このときの作動アーム20の長さは前述のように再び伸びているため、成形品60を成形機10から離れた安全な位置で次工程に移すことができる。
実施の形態2では、作動アーム20の回動に連動して可動体20Bをスライドさせるための「連結機構」が、ガイド50とピン54とによって構成されている。ガイド50は、実施の形態1における固定ブラケット46、あるいは作動アーム20の回動に対する別の固定部に取付けられている。ガイド50は、作動アーム20の回動方向(図2の左右方向)に沿って真っ直ぐに延びた長尺の板状部材であり、かつ、その長さ方向に沿って連続した案内溝52を有する。一方、ピン54は、作動アーム20の可動体20Bに固定されているとともに、ガイド50の案内溝52に対して移動することができるように係合している。
例えば実施の形態1,2では、成形機10におけるタイバー16aの軸線上に作動アーム20の軸支部22が支持されている例を説明したが、この構成に限るのもではない。この軸支部22を、成形機10側に固定された作動アーム20専用のロッドで支持する構成に代えてもよい。
16 タイバー
20 作動アーム
20A 本体
20B 可動体
28 チャック
40 リンク
50 ガイド
54 ピン
60 成形品
Claims (3)
- 成形機に回動可能に支持された作動アームのチャックにより、該成形機で成形された成形品を把持するとともに、作動アームを回動させて成形品を成形機の外部に取出す形式の成形品取出し装置であって、
作動アームは、成形機に支持されている本体と、チャックを備えた可動体とによって構成され、可動体は、本体に対して作動アームの長さを伸縮させる方向へスライドするように組付けられ、この可動体と作動アームの回動に対する固定部との間に、作動アームの回動に連動して可動体をスライドさせる連結機構が設けられ、この連結機構は、作動アームがその回動によって成形機におけるタイバーの下方を通過するときに、その長さを短縮させる方向へ可動体をスライドさせるように設定されている成形品取出し装置。 - 請求項1に記載された成形品取出し装置であって、
連結機構は、一端が作動アームの回動に対する固定部に連結され、他端が作動アームの可動体に連結されたリンクによって構成されている成形品取出し装置。 - 請求項1に記載された成形品取出し装置であって、
連結機構は、作動アームの回動に対する固定部に取付けられ、作動アームの回動方向に沿って真っ直ぐに延びるガイドと、作動アームの可動体に取付けられ、ガイドに案内されるピンとによって構成されている成形品取出し装置。
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2008302353A JP5236440B2 (ja) | 2008-11-27 | 2008-11-27 | 成形品取出し装置 |
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