JP5235776B2 - コンタクトプローブ - Google Patents

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Description

本発明は、コンタクトプローブに係り、さらに詳しくは、基板上に立設されるコンタクトプローブの改良に関する。
半導体装置の製造工程には、半導体ウェハ上に形成された電子回路の電気的特性を検査する検査工程がある。この電気的特性の検査は、検査対象とする電子回路にテスト信号を入力し、その応答を検出するテスター装置を用いて行われる。通常、テスター装置から出力されたテスト信号は、プローブカードを介して半導体ウェハ上の電子回路に伝達される。プローブカードは、電子回路の微小な端子電極にそれぞれ接触させてテスター装置からのテスト信号を当該電子回路に伝達する多数のコンタクトプローブと、これらのコンタクトプローブが配設されるプローブ基板などからなる。
コンタクトプローブは、検査対象物に当接させる探針であり、一端をプローブ基板に固着することにより、他端が弾性的に支持される。例えば、半田付けによってコンタクトプローブの一端をプローブ基板に固着する場合、コンタクトプローブをプローブ基板に垂直な高さ方向に立てた状態で当該一端をプローブ基板に押し付ける必要がある。このため、コンタクトプローブをプローブ基板上に立設する際には、実装チャックと呼ばれる保持装置が用いられる。具体的には、まず、コンタクトプローブの側面を実装チャックの爪部で挟むことにより、コンタクトプローブを立てた状態で実装チャックに保持させる。そして、コンタクトプローブを実装チャックに保持させたまま、当該実装チャックをプローブ基板側へ移動させれば、コンタクトプローブの一端をプローブ基板に押し付けることができる。
一般に、実装チャックを用いてコンタクトプローブの一端をプローブ基板に押し付ける際のプローブ基板に対するコンタクトプローブの高さ方向の位置は、実装チャックにコンタクトプローブを挟ませる際の高さ方向の相対的な位置関係によって決定される。しかしながら、従来のコンタクトプローブでは、実装チャックに把持させる際に、実装チャックに対する高さ方向の位置にバラツキが生じ易いので、一端をプローブ基板に押し付ける際のプローブ基板に対する高さ方向の位置にもバラツキが生じてしまうという問題があった。例えば、コンタクトプローブが規定の位置よりも高い位置で実装チャックに把持された場合、実装チャックを所定の位置に移動させたとしても、コンタクトプローブの一端をプローブ基板に十分に押し付けることができず、コンタクトプローブの他端の高さが規定よりも高くなってしまう。一方、コンタクトプローブが規定の位置よりも低い位置で実装チャックに把持された場合には、実装チャックを所定の位置に移動させる際に、コンタクトプローブの一端がプローブ基板と衝突し、コンタクトプローブを倒してしまう。
さらに、従来のコンタクトプローブでは、規定の位置で実装チャックに把持されたとしても、一端をプローブ基板に押し付ける際に、プローブ基板からの応力によってコンタクトプローブが実装チャックに対して滑ってしまうという問題もあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、一端を基板に固着させる際に他端の高さにバラツキが生じるのを抑制することができるコンタクトプローブを提供することを目的としている。特に、コンタクトプローブの側面を実装チャックに挟ませる際に、実装チャックに対するコンタクトプローブの高さ方向の位置にバラツキが生じるのを抑制することができるコンタクトプローブを提供することを目的としている。また、コンタクトプローブの一端を基板に押し付ける際に、プローブ基板からの応力によってコンタクトプローブが実装チャックに対して滑るのを抑制することができるコンタクトプローブを提供することを目的としている。
第1の本発明によるコンタクトプローブは、一端を基板に固着することによって他端が弾性的に支持されるコンタクトプローブであって、側面に形成された凹部からなるチャック係合部を備え、上記チャック係合部が、上記凹部の内壁が上記一端側又は上記他端側において開放側に向けて傾斜させたテーパー面からなるように構成される。この様な構成によれば、実装チャックに挟ませる際、チャック係合部のテーパー面が実装チャックからの押圧力によって高さ方向に付勢され、チャック係合部と実装チャックとの高さ方向の相対的な位置関係を一定にすることができる。従って、コンタクトプローブの側面を実装チャックに挟ませる際に、コンタクトプローブの実装チャックに対する高さ方向の位置にバラツキが生じるのを抑制することができる。また、コンタクトプローブの一端を基板に押し付ける際に、テーパー面が実装チャックと当接することによってチャック係合部の高さ方向への移動が規制されるので、基板からの応力によってコンタクトプローブが実装チャックに対して滑るのを抑制することができる。
第2の本発明によるコンタクトプローブは、上記構成に加え、上記チャック係合部が、上記凹部の内壁が上記一端側及び上記他端側において開放側にそれぞれ向けて傾斜させたテーパー面からなるように構成される。この様な構成によれば、実装チャックに挟ませる際、実装チャックが一端側のテーパー面に当接する場合と、他端側のテーパー面に当接する場合とのいずれにおいても、チャック係合部と実装チャックとの高さ方向の相対的な位置関係を一定にすることができる。従って、コンタクトプローブの実装チャックに対する高さ方向の位置ずれについて、チャック係合部のテーパー面によって位置ずれの矯正可能な範囲を拡大することができる。
第3の本発明によるコンタクトプローブは、上記構成に加え、上記チャック係合部が、互いに対向して形成された2つの上記凹部からなり、上記基板と平行に伸びる溝状凹部として形成されるように構成される。この様な構成によれば、実装チャックに挟ませる際に、対向して形成された2つの凹部によってチャック係合部と実装チャックとの高さ方向の相対的な位置関係を一定にするので、実装チャックによる把持時の安定性を向上させることができる。また、チャック係合部が基板と平行に伸びる溝状凹部として形成されるので、実装チャックがコンタクトプローブに対して溝状凹部の延伸方向に位置が多少ずれたとしても、実装チャックにチャック係合部を把持させることができる。
第4の本発明によるコンタクトプローブは、上記構成に加え、上記基板と交差する導電層の積層構造を有し、上記チャック係合部が、上記導電層の積層方向に延伸する断面形状がV字状の溝状凹部として形成されるように構成される。この様な構成によれば、導電層のパターニングによってチャック係合部のテーパー面を形成する際に、各導電層で同じ凹部を形成すれば良いので、各導電層のパターニングを低コストで行うことができる。
本発明によるコンタクトプローブによれば、チャック係合部のテーパー面が実装チャックからの押圧力によって高さ方向に付勢され、チャック係合部と実装チャックとの高さ方向の相対的な位置関係を一定にすることができるので、コンタクトプローブの側面を実装チャックに挟ませる際に、コンタクトプローブの実装チャックに対する高さ方向の位置にバラツキが生じるのを抑制することができる。また、コンタクトプローブの一端を基板に押し付ける際に、テーパー面が実装チャックと当接することによってチャック係合部の高さ方向への移動が規制されるので、基板からの応力によってコンタクトプローブが実装チャックに対して滑るのを抑制することができる。従って、一端を基板に固着させる際に他端の高さにバラツキが生じるのを抑制することができるコンタクトプローブを実現することができる。
本発明の実施の形態によるプローブカード100の概略構成の一例を示した平面図である。 図1のプローブカード100の要部の一構成例を示した平面図であり、多数のコンタクトプローブ11が配設されたプローブ基板12が示されている。 図2のコンタクトプローブ11の一構成例を示した斜視図であり、プローブ基板12に取り付ける前のコンタクトプローブ11が示されている。 図3のコンタクトプローブ11におけるチャック係合部4の構成例を示した平面図である。 図3のコンタクトプローブ11をプローブ基板12に取り付ける際に使用する実装チャック30を模式的に示した説明図である。 図5の実装チャック30を用いてコンタクトプローブ11を取り付ける際の動作例を示した図であり、両爪部33が胴体部3bを把持する様子が示されている。 本発明の他の実施の形態によるコンタクトプローブの構成例を示した平面図であり、チャック係合部4が形成されたコンタクトプローブ41,42が示されている。
<プローブカード>
図1(a)及び(b)は、本発明の実施の形態によるプローブカード100の概略構成の一例を示した平面図であり、図1(a)には、プローブカード100を下側から見た様子が示され、図1(b)には、水平方向から見た様子が示されている。
プローブカード100は、半導体ウェハ上の電子回路の電気的特性を検査する際に用いられる検査装置であり、コンタクトプローブ11、プローブ基板12、メイン基板21及び連結部材24により構成される。メイン基板21は、プローブ装置(図示せず)に着脱可能に取り付けられる円形形状のPCB(プリント回路基板)であり、テスター装置(図示せず)との間で信号の入出力を行うための多数の外部端子22が周縁部に設けられている。
プローブ基板12は、検査対象物に接触させる多数のコンタクトプローブ11が配設された配線基板であり、メイン基板21によって保持されている。連結部材24は、メイン基板21及びプローブ基板12を連結させるFPC(フレキシブル回路基板)であり、その一端がプローブ基板12の周縁部に固着され、他端は着脱可能なコネクタ23を介してメイン基板21に接続されている。
プローブカード100は、プローブ装置によってコンタクトプローブ11が配設されている面を下にして水平に保持され、テスター装置が接続される。この状態で半導体ウェハを下方から近づけ、コンタクトプローブ11を電子回路上の端子電極に当接させれば、当該コンタクトプローブ11を介してテスト信号をテスター装置及び電子回路間で入出力させることができる。
各コンタクトプローブ11は、プローブ基板12の下面中央に配置されている。また、プローブ基板12は、その上面をメイン基板21に対向させてメイン基板21の中央部に配置されている。
コンタクトプローブ11は、電子回路の微小な電極に接触させるプローブ(探針)であり、各コンタクトプローブ11は、電子回路上の電極の配置に合わせてプローブ基板12上に整列配置されている。この例では、直線上に配列された複数のコンタクトプローブ11からなる2つのプローブ列が形成されている。各プローブ列は、コンタクトプローブ11の先端部が対向するように配置されている。
各コンタクトプローブ11は、プローブ基板12、連結部材24、メイン基板21の各配線を介して外部端子22と導通しており、コンタクトプローブ11を検査対象物に当接させることによって、検査対象物とテスター装置とを導通させることができる。
<プローブ基板>
図2は、図1のプローブカード100の要部の一構成例を示した平面図であり、多数のコンタクトプローブ11が配設されたプローブ基板12が示されている。このプローブ基板12は、矩形形状からなり、コンタクトプローブ11が一定ピッチで配列されている。
各コンタクトプローブ11は、互いに平行に配置され、例えば、半田付けによってプローブ基板12上の配線パターン(図示せず)に固着されている。
<コンタクトプローブ>
図3は、図2のコンタクトプローブ11の一構成例を示した斜視図であり、プローブ基板12に取り付ける前のコンタクトプローブ11が示されている。このコンタクトプローブ11は、検査対象物に当接させるコンタクト部1と、コンタクト部1を弾性的に支持するビーム部2と、プローブ基板12に固着されるベース部3からなるカンチレバー(片持ち梁)型のプローブである。
ビーム部2は、プローブ基板12に対し、コンタクト部1を弾性的に支持する弾性変形部である。ベース部3は、一端がビーム部2に連結され、他端がプローブ基板12に固着される固着部である。
この例では、ビーム部2がU字状に延伸させた形状からなり、コンタクト部1がビーム部2の一端に設けられ、ビーム部2の他端にベース部3が設けられている。また、ベース部3は、幅がほぼ一定で高さ方向に延伸する胴体部3bと、胴体部3bよりも幅の広い脚部3aとからなる。胴体部3bは、ビーム部2の屈曲している端部と脚部3aとの間の部分となっている。
コンタクトプローブ11は、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)による微細加工によって作成される薄い平板からなる。ここでは、コンタクトプローブ11が、プローブ基板12と交差する導電層の積層構造を有するものとする。また、コンタクトプローブ11は、脚部3aの胴体部3bとは反対側の端面をプローブ基板12に対向させた状態で、当該脚部3aをプローブ基板12に押し付けて固着することによって、プローブ基板12上に立設される。
ここで、ビーム部2の延伸方向をビーム方向と呼び、ビーム方向がx軸方向であるとすると、コンタクトプローブ11の配列方向は、y軸方向となる。この配列方向は、コンタクトプローブ11を構成する導電層の積層方向と一致している。また、上下方向、すなわち、プローブ基板12に垂直な方向を高さ方向と呼ぶと、高さ方向は、z軸方向となる。
このコンタクトプローブ11は、導電層を配列方向に積層することによって形成されるので、配列方向の厚さを薄くすることができ、配列ピッチを狭小化することができる。
本実施の形態では、コンタクトプローブ11を実装チャックに挟ませる際に、実装チャックに対するコンタクトプローブ11の高さ方向の位置にバラツキが生じるのを抑制するために、ベース部3の胴体部3bにチャック係合部4が設けられている。
このチャック係合部4は、胴体部3bの側面に形成された凹部からなり、当該凹部の内壁が脚部3a側又はビーム部2側において開放側に向けて傾斜させたテーパー面4a,4bからなる。ここでは、チャック係合部4が、導電層と交差する端面であって、胴体部3bの対向する2つの端面にそれぞれ形成されているものとする。上記テーパー面4a,4bは、高さ方向と交差する傾斜面である。
また、各チャック係合部4が、その凹部の内壁が脚部3a側及びビーム部2側において開放側にそれぞれ向けて傾斜させたテーパー面4a,4bからなるものとする。すなわち、各チャック係合部4は、その凹部内壁の上側の傾斜面と下側の傾斜面とがそれぞれ開口に向けて傾斜したテーパー面4a,4bとなっており、高さ方向の幅が深部ほど狭くなっているものとする。
さらに、テーパー面4a,4bは、導電層の積層方向、すなわち、配列方向の交線を有している。つまり、チャック係合部4は、配列方向に延伸する断面形状がV字状の溝状凹部として形成されている。このV字状の溝状凹部は、胴体部3bの一方の主面、すなわち、導電層の積層方向に交差する面から他方の主面にかけて形成されている。
この様にチャック係合部4が導電層の積層方向に延伸する溝状凹部からなるので、導電層のパターニングによってコンタクト部1、ビーム部2及びベース部3と一体的に形成することができ、製造が容易である。特に、導電層のパターニングによってチャック係合部4のテーパー面4a,4bを形成する際に、各導電層で同じ凹部を形成すれば良いので、各導電層のパターニングを低コストで行うことができる。
<チャック係合部>
図4は、図3のコンタクトプローブ11におけるチャック係合部4の構成例を示した平面図である。チャック係合部4は、胴体部3bの右側端面と左側端面とにそれぞれ形成され、開口に向けて傾斜したテーパー面4a,4bを有する。また、各チャック係合部4は、導電層の積層方向に垂直な断面形状がほぼ一定の溝状凹部からなる。
例えば、チャック係合部4は、その深さA1が、A1=0.1mm程度、高さ方向の幅A2が、A2=0.2mm程度、テーパー面4a,4bの交角が、90度程度となっている。
胴体部3bの両端面に形成されるチャック係合部4は、高さ方向の位置を一致させて配置される。具体的には、溝状凹部の最深部の高さ方向の位置を一致させて配置されている。つまり、このベース部3の胴体部3bは、チャック係合部4においてくびれており、ビーム方向の幅が狭くなっている。
この例では、チャック係合部4と脚部3aとの間、及び、チャック係合部4とビーム部2の端部との間に、それぞれチャック係合部4の高さ方向の幅よりも長い平坦部が胴体部3bに形成されている。この平坦部は、ビーム方向の幅が一定の領域である。
<実装チャック>
図5は、図3のコンタクトプローブ11をプローブ基板12に取り付ける際に使用する実装チャック30を模式的に示した説明図である。実装チャック30は、コンタクトプローブ11をプローブ基板12上に組み付けるのに用いる組付け用保持装置であり、平行開閉式のチャック部31と、チャック部31を上下方向に移動可能に支持する支持機構32とからなる。
チャック部31は、先端部を対向させて配置された2つの爪部33を有し、各爪部33を互いに反対方向にスライドさせることによって、開閉が行われる。このチャック部31は、支持機構32により、両爪部33の開閉方向を水平にして保持される。
この例では、爪部33が、配列方向に延伸するアーム部と、ビーム方向に延伸する把持部34とからなる。また、この把持部34は、ビーム方向に垂直な断面形状が矩形状であり、先端面の配列方向に垂直な断面形状が円形状となっている。
例えば、上記把持部34の先端面は、配列方向を中心軸とする曲率半径RがR=0.05mmの曲面形状からなる。
両爪部33をビーム方向にスライドさせてコンタクトプローブ11のベース部3を把持部34で挟めば、当該コンタクトプローブ11を高さ方向に立てた状態でチャック部31に保持させることができる。
そして、コンタクトプローブ11をチャック部31に保持させたまま、当該チャック部31をプローブ基板12側へ移動させることによってベース部3をプローブ基板12に押し付けることができる。
図6(a)及び(b)は、図5の実装チャック30を用いてコンタクトプローブ11をプローブ基板12に取り付ける際の動作例を示した図であり、チャック部31の両爪部33がベース部3の胴体部3bを把持する様子が示されている。図6(a)には、爪部33の把持部34がチャック係合部4よりも上側にずれている場合が示され、図6(b)には、把持部34からの押圧力によってチャック係合部4が上側に移動して適正な位置に案内される様子が示されている。
実装チャック30の両爪部33をビーム方向にスライドさせて把持部34にコンタクトプローブ11の胴体部3bを挟ませる際、チャック係合部4の高さ方向の位置が把持部34と概ね一致するように、コンタクトプローブ11の位置が調整される。
このとき、把持部34の位置がチャック係合部4と若干ずれていたとしても、把持部34の先端面がチャック係合部4のテーパー面に当接した際に、把持部34からの押圧力によって胴体部3bが高さ方向に付勢され、高さ方向の位置ずれが矯正される。
例えば、把持部34の位置がチャック係合部4よりも上側にずれている場合、両爪部33をスライドさせることによって、把持部34の先端面が上側のテーパー面4aと当接することになる。その際、把持部34からの押圧力によって胴体部3bが上方向に付勢され、チャック係合部4の位置が把持部34と一致するように、高さ方向の位置ずれが矯正される。
把持部34の位置がチャック係合部4よりも下側にずれている場合には、両爪部33をスライドさせることによって、把持部34の先端面が下側のテーパー面4bと当接することになる。その際、把持部34からの押圧力によって胴体部3bが下方向に付勢され、チャック係合部4の位置が把持部34と一致するように、高さ方向の位置ずれが矯正される。
この様にチャック係合部4のテーパー面4a,4bを上側と下側とに設けたので、上側又は下側のいずれか一方にだけ設ける場合に比べて、コンタクトプローブ11のチャック部31に対する高さ方向の位置ずれについて、テーパー面4a,4bによる位置ずれの矯正可能な範囲を拡大することができる。また、チャック部31に挟ませる際に、胴体部3bの対向する端面に形成された2つのチャック係合部4によってチャック部31との高さ方向の相対的な位置関係を一定にするので、チャック部31による把持時の安定性を向上させることができる。また、チャック係合部4が配列方向に伸びる溝状凹部として形成されるので、チャック部31の爪部33がコンタクトプローブに対して溝状凹部の延伸方向に位置が多少ずれたとしても、チャック部31にチャック係合部4を把持させることができる。
本実施の形態によれば、実装チャック30のチャック部31に挟ませる際、チャック係合部4のテーパー面4a,4bが爪部33の把持部34からの押圧力によって高さ方向に付勢され、チャック係合部4とチャック部31との高さ方向の相対的な位置関係を一定にすることができる。従って、コンタクトプローブ11の胴体部3bの端面をチャック部31に挟ませる際に、チャック部31に対するコンタクトプローブ11の高さ方向の位置にバラツキが生じるのを抑制することができる。
また、テーパー面4a,4bが把持部34と当接することによってチャック係合部4の高さ方向への移動が規制されるので、コンタクトプローブ11のベース部3をプローブ基板12に押し付ける際に、プローブ基板12からの応力によってコンタクトプローブ11がチャック部31に対して滑るのを抑制することができる。
なお、本実施の形態では、チャック係合部4のテーパー面4a,4bが上側と下側とに設けられる場合の例について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、テーパー面を上側又は下側のいずれか一方にだけ設けても良い。また、本実施の形態では、チャック係合部4が胴体部3bの互いに対向する端面に設けられる場合の例について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、チャック係合部4を胴体部3bの一方の端面にだけ設けても良い。
図7(a)及び(b)は、本発明の他の実施の形態によるコンタクトプローブの構成例を示した平面図であり、チャック係合部4が胴体部3bに形成されたコンタクトプローブ41,42が示されている。
図7(a)には、チャック係合部4が胴体部3bの右端面にだけ設けられたコンタクトプローブ41が示されている。このコンタクトプローブ41では、チャック係合部4の凹部が胴体部3bの右端面にだけ設けられ、左端面は、平坦部となっている。
図7(b)には、チャック係合部4のテーパー面4aが上側にだけ設けられたコンタクトプローブ42が示されている。このコンタクトプローブ42では、チャック係合部4のテーパー面4aが上側、すなわち、ビーム部2側にだけ設けられ、下側の内壁は、端面に垂直な垂直面となっている。本発明には、この様なコンタクトプローブ41,42も含まれる。
1 コンタクト部
2 ビーム部
3 ベース部
3a 脚部
3b 胴体部
4 チャック係合部
4a,4b テーパー面
11 コンタクトプローブ
12 プローブ基板
21 メイン基板
22 外部端子
23 コネクタ
24 連結部材
30 実装チャック
31 チャック部
32 支持機構
33 爪部
34 把持部
100 プローブカード

Claims (4)

  1. 一端を基板に固着することによって他端が弾性的に支持されるコンタクトプローブにおいて、
    側面に形成された凹部からなるチャック係合部を備え、
    上記チャック係合部は、上記凹部の内壁が上記一端側又は上記他端側において開放側に向けて傾斜させたテーパー面からなることを特徴とするコンタクトプローブ。
  2. 上記チャック係合部は、上記凹部の内壁が上記一端側及び上記他端側において開放側にそれぞれ向けて傾斜させたテーパー面からなることを特徴とする請求項1に記載のコンタクトプローブ。
  3. 上記チャック係合部は、互いに対向して形成された2つの上記凹部からなり、上記基板と平行に伸びる溝状凹部として形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンタクトプローブ。
  4. 上記基板と交差する導電層の積層構造を有し、
    上記チャック係合部が、上記導電層の積層方向に延伸する断面形状がV字状の溝状凹部として形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンタクトプローブ。
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