JP5234687B1 - タイヤ滑止装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】連結具から生じる振動や騒音等、連結具とタイヤやホイールとの間で発生する摩れ等を抑止でき、さらには滑止装置のさらなる安定保持も図れる新たなタイヤ滑止装置を提供する。
【解決手段】本発明のタイヤ滑止装置Sは、タイヤTのサイドウォール部を跨ぐ第一U形状部112と前延在部111と外後延在部113とからなる第一本体11と、これと同様な形態の第二本体12がタイヤTの内側で連結された単位ユニット1から構成される。この単位ユニットは、サイドウォール部に接触し得る連結具の少なくとも一部を覆う接触部材181、182を有する。この接触部材が連結具とサイドウォール部の間に介在することにより、連結具で生じる振動、騒音、連結具とタイヤやホイールとの摩れ等を抑止する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明のタイヤ滑止装置Sは、タイヤTのサイドウォール部を跨ぐ第一U形状部112と前延在部111と外後延在部113とからなる第一本体11と、これと同様な形態の第二本体12がタイヤTの内側で連結された単位ユニット1から構成される。この単位ユニットは、サイドウォール部に接触し得る連結具の少なくとも一部を覆う接触部材181、182を有する。この接触部材が連結具とサイドウォール部の間に介在することにより、連結具で生じる振動、騒音、連結具とタイヤやホイールとの摩れ等を抑止する。
【選択図】図1
Description
本発明は、自動車等のタイヤに装着され、雪路や凍結路等におけるタイヤのスリップ等を抑止できるタイヤ滑止装置(適宜単に「滑止装置」という。)に関する。
自動車等が雪路や凍結路を走行する場合、スリップ等を回避するために、スタッドレスタイヤの換装や金属チェーンの装着がこれまでなされてきた。しかし、スタッドレスタイはコスト高であると共に夏用タイヤに比べて燃費性で劣る。また従来の金属チェーンは、装着が容易ではなく、特に大型車両の場合、その装着が相当な重労働となっていた。このような従来の問題点を根本的に解決できる画期的なタイヤ滑止装置が、本発明者により既に提案されている。これに関する記載が、例えば下記の特許文献等にある。
特許文献1の滑止装置では、タイヤのサイドウォール部に当接する円筒状のゴム等からなる当接部材(当て部材)を、U形状部材の内側部(車両側)と外側部(非車両側)とに設けることを提案している。これら当接部材により、滑止装置がタイヤに安定的に保持されるようになる。もっとも、特許文献1の滑止装置の場合、U形状部材を連結する鋼製の連結具等は、タイヤのサイドウォール部側に露出されたままであり、またサイドウォール部に対して保持等はされていなかった。滑止装置を装着して車両を走行させたとき、この連結具が振動や騒音の発生源となったり、連結具とタイヤのサイドウォール部との間に擦れが生じたりすることがあった。
本発明はこのような事情に鑑みて為されたものであり、連結具から生じる振動等や連結具とタイヤの間で発生する摩れ等を抑止でき、さらには滑止装置のさらなる安定保持も図れる新たなタイヤ滑止装置を提供することを目的とする。
本発明者はこの課題を解決すべく鋭意研究し、試行錯誤を重ねた結果、従来からあった当接部材とは別に、接触部材をタイヤ滑止装置の連結具に設けることを思いついた。この成果を発展させることにより、以降に述べる本発明を完成するに至った。
《タイヤ滑止装置》
(1)本発明のタイヤ滑止装置(単に「滑止装置」という。)は、車両用のホイールに嵌挿されたタイヤの内側サイドウォール部から該タイヤのトレッド部を跨ぎ該タイヤの外側サイドウォール部に至る第一U形状部と該内側サイドウォール部側で該第一U形状部から連なり該タイヤの前方周方向へ延在した内前延在部と該外側サイドウォール部側で該第一U形状部に連なり該タイヤの後方周方向へ延在した外後延在部とからなる第一本体と、該第一本体の内前延在部に枢設された第一内前連結具と、該第一本体の外後延在部に枢設された第一外後連結具と、該第一本体の前方周方向側にあって該内側サイドウォール部から該トレッド部を跨ぎ該外側サイドウォール部に至る第二U形状部と該内側サイドウォール部側で該第二U形状部から連なり該タイヤの後方周方向へ延在した内後延在部と該外側サイドウォール部側で該第二U形状部に連なり該タイヤの前方周方向へ延在した外前延在部とからなる第二本体と、該第二本体の内後延在部に枢設された第二内後連結具と、該第二本体の外前延在部に枢設された第二外前連結具とを備え、該第一内前連結具と該第二内後連結具が連結されてなる単位ユニットから構成されるタイヤ滑止装置であって、前記単位ユニットは、さらに、前記第一外後連結具よりも軟質な緩衝材からなり該第一外後連結具の少なくとも一部を覆うと共に前記外側サイドウォール部に接触し得る第一外側接触部材と、前記第二外前連結具よりも軟質な緩衝材から該第二外前連結具の少なくとも一部を覆うと共に該外側サイドウォール部に接触し得る第二外側接触部材とを備えることを特徴とする。
(1)本発明のタイヤ滑止装置(単に「滑止装置」という。)は、車両用のホイールに嵌挿されたタイヤの内側サイドウォール部から該タイヤのトレッド部を跨ぎ該タイヤの外側サイドウォール部に至る第一U形状部と該内側サイドウォール部側で該第一U形状部から連なり該タイヤの前方周方向へ延在した内前延在部と該外側サイドウォール部側で該第一U形状部に連なり該タイヤの後方周方向へ延在した外後延在部とからなる第一本体と、該第一本体の内前延在部に枢設された第一内前連結具と、該第一本体の外後延在部に枢設された第一外後連結具と、該第一本体の前方周方向側にあって該内側サイドウォール部から該トレッド部を跨ぎ該外側サイドウォール部に至る第二U形状部と該内側サイドウォール部側で該第二U形状部から連なり該タイヤの後方周方向へ延在した内後延在部と該外側サイドウォール部側で該第二U形状部に連なり該タイヤの前方周方向へ延在した外前延在部とからなる第二本体と、該第二本体の内後延在部に枢設された第二内後連結具と、該第二本体の外前延在部に枢設された第二外前連結具とを備え、該第一内前連結具と該第二内後連結具が連結されてなる単位ユニットから構成されるタイヤ滑止装置であって、前記単位ユニットは、さらに、前記第一外後連結具よりも軟質な緩衝材からなり該第一外後連結具の少なくとも一部を覆うと共に前記外側サイドウォール部に接触し得る第一外側接触部材と、前記第二外前連結具よりも軟質な緩衝材から該第二外前連結具の少なくとも一部を覆うと共に該外側サイドウォール部に接触し得る第二外側接触部材とを備えることを特徴とする。
(2)本発明の滑止装置では、各接触部材が必要に応じてタイヤのサイドウォール部に接触し得る。これにより本発明の滑止装置は、タイヤとの間の密着度が全体的に高まり、タイヤに対してより安定して保持されるようになる。例えば、タイヤが回転中にサイドウォール部を拡縮させても、接触部材はそれに追従して滑止装置をタイヤに安定的に保持するようになる。
また、本発明に係る接触部材と従来からある当接部材とを併せて使用した場合、滑止装置のタイヤに対する保持は、主に当接部材に担わせ、接触部材には補助的に担わせることもできる。この場合、接触部材は緩衝材としての役割を果たし、本発明の滑止装置をタイヤに対してより柔軟的に保持させる。これにより、車両走行中に加わる種々の振動や衝撃等が接触部材で吸収されるようになり、車両走行中に滑止装置に発生する振動、騒音等が低減させ、また滑止装置自体やタイヤへ加わるダメージ等も低減される。
本発明に係る接触部材は少なくとも外側サイドウォール部側にあるが、これを換言すると接触部材はホイールの化粧面側(非車両側)にある。このような接触部材は、鉄鋼等の硬質金属から連結具等がホイールの化粧面に接触しないように空間を形成する柔軟なスペーサーとして機能し、連結具等によるホイールの損傷も抑止する。
《その他》
(1)本発明でいう「内側」とは車両側であり、「外側」はその反対側の非車両側、ホイールでいうと化粧面側となる。また「前方」、「後方」の区別は便宜的な区別に過ぎない。敢えていうと、車両の前進時にタイヤが回転する方向が「前方」となり、その反対方向が「後方」となる。
(1)本発明でいう「内側」とは車両側であり、「外側」はその反対側の非車両側、ホイールでいうと化粧面側となる。また「前方」、「後方」の区別は便宜的な区別に過ぎない。敢えていうと、車両の前進時にタイヤが回転する方向が「前方」となり、その反対方向が「後方」となる。
(2)本発明の滑止装置が装着される車両は、自動車(貨物車を含む)、産業車両等の他、二輪車等でもよい。なお、二輪車の場合、適宜、前述した「内側」を「右側」、「外側」を「左側」と読み替えればよい。この場合、左右両側に接触部材を設けると好ましい。
上述した本発明の構成要素に、本明細書中から任意に選択した一つまたは二つ以上の構成要素を付加し得る。いずれの実施形態が最良であるか否かは、対象、要求性能等によって異なる。
《接触部材》
本発明の接触部材は、硬質金属からなる連結具等の緩衝材(クッション材)となり得るから、連結具等よりも軟質材からなると好適である。例えば、ゴム類、樹脂類等の弾性体からなると好ましい。
本発明の接触部材は、硬質金属からなる連結具等の緩衝材(クッション材)となり得るから、連結具等よりも軟質材からなると好適である。例えば、ゴム類、樹脂類等の弾性体からなると好ましい。
接触部材の形状は、連結具に嵌挿される筒状であると好適である。この際、連結具全体が接触部材で被覆されている必要はない。接触部材が、少なくともタイヤのサイドウォール部側に存在すれば足る。接触部材の形状は、単純な円筒状、円錐筒状、角筒状、角錐筒状等のいずれでもよい。その肉厚や長さ等も適宜調整される。
この際、接触部材は、連結具に回転可能に保持されていると、接触部材の片減り等を防止できて好ましい。すなわち、本発明に係る第一外側接触部材は第一外後連結具に回転可能に保持され、第二外側接触部材は第二外前連結具に回転可能に保持されていると好適である。
本発明の接触部材は、ホイールの化粧面側(外側)にあれば足るが、その反対面側(内側)にもあると、滑止装置の安定性をより高めることができて好ましい。すなわち、本発明に係る単位ユニットは、さらに、第一内前連結具の少なくとも一部を覆うと共に内側サイドウォール部に接触し得る第一内側接触部材と、第二内後連結具の少なくとも一部を覆うと共に内側サイドウォール部に接触し得る第二内側接触部材と、を備えると好適である。
この場合も同様に、本発明に係る第一内側接触部材は第一内前連結具に回転可能に保持され、第二内側接触部材は第二内後連結具に回転可能に保持されていると、それら接触部材の片減り等を抑止できて好適である。
《当接部材》
本発明の滑止装置は、前述したように、上述した接触部材と共に当接部材を備えると好ましい。従って本発明のタイヤ滑止装置は、第一本体の内前延在部には内側サイドウォール部に当接する第一内側当接部材が設けられ、第一本体の外後延在部には外側サイドウォール部に当接する第一外側当接部材が設けられ、第二本体の内後延在部には内側サイドウォール部に当接する第二内側当接部材が設けられ、第二本体の外前延在部には外側サイドウォール部に当接する第二外側当接部材が設けられていると好適である。
本発明の滑止装置は、前述したように、上述した接触部材と共に当接部材を備えると好ましい。従って本発明のタイヤ滑止装置は、第一本体の内前延在部には内側サイドウォール部に当接する第一内側当接部材が設けられ、第一本体の外後延在部には外側サイドウォール部に当接する第一外側当接部材が設けられ、第二本体の内後延在部には内側サイドウォール部に当接する第二内側当接部材が設けられ、第二本体の外前延在部には外側サイドウォール部に当接する第二外側当接部材が設けられていると好適である。
《単位ユニット》
本発明の滑止装置は、第一本体、第一内前連結具および第一外後連結具(これらをまとめて適宜「第一群部材」という。)と、第二本体、第二内前連結具および第二外後連結具(これらをまとめて適宜「第二群部材」という。)とにより形成された単位ユニットが基本単位となる。通常、この単位ユニットが2つ以上組み合わされて使用される。簡単に分割できるか否かは別にして、内側にある連結具同士(第一内前連結具と第二内後連結具)が当初から連結された状態で、脱着自在な外側にある連結具同士(第一外後連結具と第二外前連結具)の脱着により、滑止装置の取付け、取外しが簡易、迅速に行える。
本発明の滑止装置は、第一本体、第一内前連結具および第一外後連結具(これらをまとめて適宜「第一群部材」という。)と、第二本体、第二内前連結具および第二外後連結具(これらをまとめて適宜「第二群部材」という。)とにより形成された単位ユニットが基本単位となる。通常、この単位ユニットが2つ以上組み合わされて使用される。簡単に分割できるか否かは別にして、内側にある連結具同士(第一内前連結具と第二内後連結具)が当初から連結された状態で、脱着自在な外側にある連結具同士(第一外後連結具と第二外前連結具)の脱着により、滑止装置の取付け、取外しが簡易、迅速に行える。
軽自動車などの小型車両用の滑止装置なら、例えば、2つの単位ユニットが一体的に連結されており、一箇所の外側連結具同士の脱着により、滑止装置の取付け、取外しを行うことができる。逆に産業用自動車などの大型車両用の滑止装置なら、例えば、3つの単位ユニットをそれぞれ分割できるようにしておき、外側連結具同士を三箇所で脱着してもよい。普通車両用の滑止装置なら、例えば、2つの単位ユニットをそれぞれ分割できるようにしておき、外側連結具同士を二箇所で脱着してもよい。
《概要》
本発明の一実施例であるタイヤ滑止装置S(単に「滑止装置S」という。)が大型自動車用のタイヤTに装着されている様子を図1に示した。滑止装置Sは、3つの単位ユニット1、2、3からなる。単位ユニット1、2、3は、それぞれが同形態であり、ホイール(図略)の化粧面側であるタイヤTの外側(図1の紙面表側)で脱着可能に連結される。以下では、そのうちの一つである単位ユニット1について、その拡大図である図2も参照しつつ詳述する。
本発明の一実施例であるタイヤ滑止装置S(単に「滑止装置S」という。)が大型自動車用のタイヤTに装着されている様子を図1に示した。滑止装置Sは、3つの単位ユニット1、2、3からなる。単位ユニット1、2、3は、それぞれが同形態であり、ホイール(図略)の化粧面側であるタイヤTの外側(図1の紙面表側)で脱着可能に連結される。以下では、そのうちの一つである単位ユニット1について、その拡大図である図2も参照しつつ詳述する。
《単位ユニット》
単位ユニット1は、第一本体11と、第二本体12と、内側連結具13(131、132、133)と、外側連結具14(141、142、143、144)と、内側当接部材15(151、152)と、外側当接部材16(161、162)と、内側接触部材17(171、172)と、外側接触部材18(181、182)とからなる。
単位ユニット1は、第一本体11と、第二本体12と、内側連結具13(131、132、133)と、外側連結具14(141、142、143、144)と、内側当接部材15(151、152)と、外側当接部材16(161、162)と、内側接触部材17(171、172)と、外側接触部材18(181、182)とからなる。
第一本体11は、内前延在部111と、第一U形状部112と、外後延在部113とからなる。第一U形状部112は、さらに、内延部112aと、横断部112bと、外延部112cとからなる。
内延部112aは、タイヤTの内側サイドウォール部に沿ってその拡径方向へ延びる。横断部112bは、内延部112aから緩やかに外側へ約90°屈曲して連なり、タイヤTのトレッド部を横断する。この横断部112bの外周には、つるまきバネ状の回転自在なロータリースプリング112rが嵌挿されている。外延部112cは、横断部112bから緩やかに約90°屈曲して外側サイドウォール部に沿ってその縮径方向へ延びる。
内前延在部111は、第一U形状部112の内延部112aの端部から連なり緩やかに前方周方向へ約90°屈曲して内側サイドウォール部に沿って延在している。外後延在部113は、第一U形状部112の外延部112cの端部から連なり緩やかに後方周方向へ約90°屈曲して外側サイドウォール部に沿って延在している。
第二体12は、内後延在部121と、第二U形状部122と、外前延在部123とからなる。第二U形状部122は、さらに、内延部122aと、横断部122bと、外延部122cとからなる。
内延部122aは、タイヤTの内側サイドウォール部に沿ってその拡径方向へ延びる。横断部122bは、内延部122aから緩やかに外側へ約90°屈曲して連なり、タイヤTのトレッド部を横断する。この横断部122bの外周にも、つるまきバネ状の回転自在なロータリースプリング122rが嵌挿されている。外延部122cは、横断部122bから緩やかに約90°屈曲して外側サイドウォール部に沿ってその縮径方向へ延びる。
内後延在部121は、第二U形状部122の内延部122aの端部から連なり緩やかに後方周方向へ約90°屈曲して内側サイドウォール部に沿って延在している。外前延在部123は、第二U形状部122の外延部122cの端部から連なり緩やかに前方周方向へ約90°屈曲して外側サイドウォール部に沿って延在している。
第一U形状部112の内前延在部111の端部には(第一)内前連結具131が枢設されている。第二U形状部122の内後延在部121の端部には(第二)内後連結具132が枢設されている。内前連結具131と内後連結具132は、リーフチェーン133により内側サイドウォール部に沿った回動が自在となるように連結されている。
第一U形状部112の外後延在部113の端部には(第一)外後連結具141が枢設されている。第二U形状部122の外前延在部123の端部には(第二)外前連結具142が枢設されている。外後連結具141は、その後端部に枢設された容易な脱着を可能とする雄型連結器143を介して、単位ユニット2の雌型連結器244と連結される。外前連結具142は、その前端部に枢設された容易な脱着を可能とする雌型連結器144を介して、単位ユニット3の雄型連結器344と連結される。
第一U形状部112の内前延在部111には硬質ゴムからなる円筒状の第一内側当接部材151が回転自在に嵌挿されている。第二U形状部122の内後延在部121には硬質ゴムからなる円筒状の第二内側当接部材152が回転自在に嵌挿されている。第一U形状部112の外後延在部113には硬質ゴムからなる円筒状の第一外側当接部材161が回転自在に嵌挿されている。第二U形状部122の外前延在部123には硬質ゴムからなる円筒状の第二外側当接部材162が回転自在に嵌挿されている。これらからなる内側当接部材15と外側当接部材16(まとめて「当接部材15、16」と呼ぶ。)は、全て同質で同形態である。
第一U形状部112の内前連結具131には硬質ゴムからなる円筒状の第一内側接触部材171が回転自在に嵌挿されている。第二U形状部122の内後連結具132には硬質ゴムからなる円筒状の第二内側接触部材172が回転自在に嵌挿されている。第一U形状部112の外後連結具141には硬質ゴムからなる円筒状の第一外側接触部材181が回転自在に嵌挿されている。第二U形状部122の外前連結具142には硬質ゴムからなる円筒状の第二外側接触部材182が回転自在に嵌挿されている。
これらからなる内側接触部材17と外側接触部材18(まとめて「接触部材17、18」と呼ぶ。)は、全て同質で同形態である。但し、接触部材17、18は、前述した当接部材15、16よりも、肉厚が少し薄い。このため、タイヤTの内外側のサイドウォール部には当接部材15、16が主に接触し、接触部材17、18は内外側のサイドウォール部に適宜、補助的に接触する。
《接触部材と連結具》
接触部材181を外後連結具141に取付けた様子を拡大して図3または図4に示した。ここで説明する内容は、他の接触部材171、172、182と他の連結具131、132、142の関係についても同様である。
接触部材181を外後連結具141に取付けた様子を拡大して図3または図4に示した。ここで説明する内容は、他の接触部材171、172、182と他の連結具131、132、142の関係についても同様である。
先ず、外後連結具141は、2枚の連結板141a、141bと、それらの両端部を連結する枢軸141c、141dからなる。連結板141a、141bの前方側では、外後延在部113の端部が回動自在に挟持されている。連結板141a、141bの後方側では、雄型連結器143の端部が回動自在に挟持されている。
図3には、第一外側接触部材181が、外後連結具141の連結板141aのみに回転自在に嵌挿されている場合を示した。一方、図4には、第一外側接触部材181が、外後連結具141の連結板141a、141bの外周側を全体的に囲繞するように嵌挿されている場合を示した。
いずれの場合も、第一外側当接部材161は、タイヤTの外側サイドウォール部Tsに強く常時接触しているが、第一外側接触部材181は外側サイドウォール部Tsに緩く適時に接触する。こうして第一外側接触部材181は、外後連結具141が外側サイドウォール部Tsやホイールの化粧面に直接接触することを抑止する。また第一外側接触部材181は、第一外側当接部材161を補助して、外後連結具141ひいては滑止装置SのタイヤTへの安定的保持に寄与する。なお、第一外側接触部材181は、外側サイドウォール部Tsに常時接触している必要はなく、適時に接触し得る状況であればよい。
S タイヤ滑止装置
1 単位ユニット
11 第一本体
12 第二本体
141 (第一)外後連結具
142 (第二)外前連結具
181 第一外側接触部材
182 第二外側接触部材
1 単位ユニット
11 第一本体
12 第二本体
141 (第一)外後連結具
142 (第二)外前連結具
181 第一外側接触部材
182 第二外側接触部材
Claims (7)
- 車両用のホイールに嵌挿されたタイヤの内側サイドウォール部から該タイヤのトレッド部を跨ぎ該タイヤの外側サイドウォール部に至る第一U形状部と該内側サイドウォール部側で該第一U形状部から連なり該タイヤの前方周方向へ延在した内前延在部と該外側サイドウォール部側で該第一U形状部に連なり該タイヤの後方周方向へ延在した外後延在部とからなる第一本体と、
該第一本体の内前延在部に枢設された第一内前連結具と、
該第一本体の外後延在部に枢設された第一外後連結具と、
該第一本体の前方周方向側にあって該内側サイドウォール部から該トレッド部を跨ぎ該外側サイドウォール部に至る第二U形状部と該内側サイドウォール部側で該第二U形状部から連なり該タイヤの後方周方向へ延在した内後延在部と該外側サイドウォール部側で該第二U形状部に連なり該タイヤの前方周方向へ延在した外前延在部とからなる第二本体と、
該第二本体の内後延在部に枢設された第二内後連結具と、
該第二本体の外前延在部に枢設された第二外前連結具とを備え、
該第一内前連結具と該第二内後連結具が連結されてなる単位ユニットから構成されるタイヤ滑止装置であって、
前記単位ユニットは、さらに、前記第一外後連結具よりも軟質な緩衝材からなり該第一外後連結具の少なくとも一部を覆うと共に前記外側サイドウォール部に接触し得る第一外側接触部材と、
前記第二外前連結具よりも軟質な緩衝材から該第二外前連結具の少なくとも一部を覆うと共に該外側サイドウォール部に接触し得る第二外側接触部材と、
を備えることを特徴とするタイヤ滑止装置。 - 前記第一外側接触部材は、前記第一外後連結具の一部を構成する前記外後延在部に枢設された第一連結板を覆い、
前記第二外側接触部材は、前記第二外前連結具の一部を構成する前記外前延在部に枢設された第二連結板を覆う請求項1に記載のタイヤ滑止装置。 - 前記第一外側接触部材は、第一連結板を構成する対向する2枚の連結板の一方のみを覆い、
前記第二外側接触部材は、第二連結板を構成する対向する2枚の連結板の一方のみを覆う請求項2に記載のタイヤ滑止装置。 - 前記第一外側接触部材は、前記第一外後連結具に回転可能に保持され、
前記第二外側接触部材は、前記第二外前連結具に回転可能に保持されている請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ滑止装置。 - 前記単位ユニットは、さらに、前記第一内前連結具の少なくとも一部を覆うと共に前記内側サイドウォール部に接触し得る第一内側接触部材と、
前記第二内後連結具の少なくとも一部を覆うと共に該内側サイドウォール部に接触し得る第二内側接触部材と、
を備える請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ滑止装置。 - 前記第一内側接触部材は、前記第一内前連結具に回転可能に保持され、
前記第二内側接触部材は、前記第二内後連結具に回転可能に保持されている請求項5に記載のタイヤ滑止装置。 - 前記第一本体の内前延在部には前記内側サイドウォール部に当接する第一内側当接部材が設けられ、前記第一本体の外後延在部には前記外側サイドウォール部に当接する第一外側当接部材が設けられ、前記第二本体の内後延在部には該内側サイドウォール部に当接する第二内側当接部材が設けられ、前記第二本体の外前延在部には該外側サイドウォール部に当接する第二外側当接部材が設けられている請求項1〜6のいずれかに記載のタイヤ滑止装置。
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