JP5231392B2 - 酸化発色化合物またはその塩およびその製造方法、ならびに試薬組成物およびこれを用いた試験具 - Google Patents

酸化発色化合物またはその塩およびその製造方法、ならびに試薬組成物およびこれを用いた試験具 Download PDF

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Description

本発明は、酸化発色化合物およびその製法、ならびに試薬組成物およびこれを用いた試験具に関し、さらに詳細には、生体成分測定に好適に使用される酸化発色化合物およびその製法、ならびに試薬組成物およびこれを用いた試験具に関する。
今日、血液や尿をはじめとする体液(検体)中の生体成分の測定法の1つとして、酵素を用いた比色分析法が広く用いられている。これらの方法は、測定キット、自動分析機、ドライケミストリー試験具等に組み込まれ、日常的な臨床検査に数多く用いられている(例えば、特開2004−223115号公報参照)。
このような測定法の1つとして、被測定物質に特異的なオキシダーゼ(酸化酵素)を作用させて発生する過酸化水素をさらにペルオキシダーゼの作用で活性酸素とし、これで発色試薬を酸化して生成する色素を比色定量する定量法がある。
ここで使用される酵素としては、例えば、グルコースの測定にはグルコースオキシダーゼ、コレステロールの測定にはコレステロールオキシダーゼ、尿酸の測定にはウリカーゼ、ピルビン酸の測定にはピルベートオキシダーゼ等が用いられる。これらの酵素は披測定物質の基質のみを特異的に酸化するために、色々な成分を含む検体からそれぞれの測定対象物のみを限定して定量することができる。
また、発色試薬としては、活性酸素で酸化されることによってその吸収波長特性や吸収強度等が変化する色素もしくは色素の前駆体(色原体)が用いられる。すなわち、活性酸素の量に応じて変化する色を測定することによって、被測定物質の量を定量することができる。これらの色素や色原体には、1分子だけで機能するものや、異なる2分子がカップリングして機能するものがある。
これらのうち、1分子で機能するものには、ロイコ型色素等があげられる。化合物としては、ベンチジン、o−トリジン、o−ジアニシジン、2,2’−アミノ−ビス(3−エチルベンゾチアゾリノン−6−スルホン酸)(ABTS)、ビス−(4−ジエチルアミノ)−2−スルホフェニルメタン(BSPM)、ビス[3−ビス(4−クロロフェニル)メチル−4−ジメチルアミノフェニル]アミン(BCMA)、10−N−メチルカルバモイル−3,7−ジメチルアミノ−10H−フェノチアジン(MCDP)、3,3’,5,5’−テトラメチルベンチジン(TMBZ)、ビス[4−(N−アルキル−N−スルホプロピル)−2,6−ジメチルフェニル]メタン(Bis−MAPS)、N,N,N’,N’,N”,N”−ヘキサ(3−スルホプロピル)−4,4’,4”−トリアミノトリフェニルメタン(TMP)などが挙げられる。
また、2分子で機能する代表的なものには、カプラー化合物とトリンダー試薬とを酸化的にカップリングさせる方法がある(例えば、Trinder,P.,Ann.Clin.Biochem.,6,24,1969、およびBarham,D. and Trinder,P.,Analyst(London),97,142,1972 参照)。
カプラー化合物としては、4−アミノアンチピリン(4−AA)、バニリンジアミンスルホン酸、メチルベンズチアゾリノンヒドラゾン(MBTH)、スルホン化メチルベンズチアゾリノンヒドラゾン(SMBTH)、アミノジフェニルアミンまたはその誘導体などが用いられる。
トリンダー試薬としては、例えば、フェノール誘導体、アニリン誘導体が用いられる。フェノール誘導体の例としては、フェノール、4−クロロフェノール、2,4−ジクロロフェノール、2,6−ジクロロフェノール、3,5−ジクロロフェノール、2,4−ジブロモフェノール、2,6,4−トリクロロフェノール、2,6,4−トリブロモフェノール、3,5−ジクロロ−2−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、3−ヒドロキシ−2,4,6−トリヨードベンゾイル酸などが挙げられる。また、アニリン誘導体の例としては、N−エチル−N−(3−スルホプロピル)−3−メチルアニリン(TOPS)、N−エチル−N−(3−メチルフェニル)−3−アセチルエチレンジアミン(EMAE)、N−エチル−N−(3−メチルフェニル)−N−サクシニルエチレンジアミン(EMSE)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3−メチルアニリン(TOOS)、N−(2−カルボキシエチル)−N−エチル−3−メチルアニリン(CEMB)、N,N−ビス−(4−スルホブチル)−3−メチルアニリン(TODB)、N−エチル−N−(2−サクシニルアミノエチル)−3−メチルアニリン(ESET)、N−エチル−N−(3−スルホプロピル)−3−メトキシアニリン(ADPS)、N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(HSDA)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピ)−3,5−ジメトキシアニリン(DAOS)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシ−4−フルオロアニリン(FDAOS)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメチルアニリン(MAOS)などが挙げられる。
実際の製品においては、1分子で機能する色素は試薬組成物とした場合の安定性が悪い場合があるため、2分子で機能する色素がより多く用いられる傾向にある。また、2分子で機能する色素のうち、カプラー化合物としては前記のうち最も安定な4−アミノアンチピリン(4−AA)が多く用いられ、トリンダー試薬としては揮発性の高いフェノール誘導体と比べて、安定でかつ発色強度や波長の点でより有利なアニリン誘導体が多く用いられている。
近年、糖尿病や高脂血症といった生活習慣病に罹患した患者の増加に伴って、血中のグルコースやコレステロールの濃度を高い精度で極めて短時間に測定する技術に対するニーズが非常に高まっている。
かような現状に鑑みた場合に、発色原理を用いた試験具の価値を高めるためには、試薬の経時的劣化を低減させる、あるいは測定精度をさらに向上させることが求められる。また、より微量な成分を検出するという観点からも、現存のものと比較してさらに感度のよい検出系が必要となる。発色原理を用いた試験具の分野においては、これらの課題を解決するための手段の開発が望まれているのが現状である。
そこで、本発明は、高精度かつ迅速に、高感度で種々の成分の濃度(例えば、血中濃度)を測定する手段を提供することを目的とする。
本発明者らは、かかる課題を解決すべく種々検討を重ねた結果、これらの課題を解決しうる新規なカプラー化合物を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、下記(1)〜(21)で示される酸化発色化合物およびその製造方法、ならびに試薬組成物およびこれを用いた試験具を提供する。
(1)下記化学式(1);
Figure 0005231392
ただし、RおよびRは、それぞれ独立して、炭素数1〜5の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基であり、
、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、カルボキシル基もしくはスルホン酸基またはこれらの塩であり、この際、R〜Rのうち少なくとも1つは、カルボキシル基もしくはスルホン酸基またはこれらの塩であり、かつ残りは水素原子である、
で示される酸化発色化合物またはその塩。
(2)前記化学式(1)中、RおよびRがメチル基である、前記(1)に記載の化合物またはその塩。
(3)前記化学式(1)中、Rがカルボキシル基もしくはスルホン酸基またはこれらの塩であり、かつR、R、RおよびRが水素原子である、前記(1)または(2)に記載の酸化発色化合物またはその塩。
(4)前記化学式(1)中、Rがカルボキシル基もしくはスルホン酸基またはこれらの塩であり、かつR、R、RおよびRが水素原子である、前記(1)または(2)に記載の酸化発色化合物またはその塩。
(5)前記化学式(1)中、RおよびRがカルボキシル基もしくはスルホン酸基またはこれらの塩であり、かつR、RおよびRが水素原子である、前記(1)または(2)に記載の酸化発色化合物またはその塩。
(6)前記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の酸化発色化合物またはその塩、トリンダー試薬、オキシダーゼ、およびペルオキシダーゼを含む試薬組成物。
(7)前記トリンダー試薬が、N−エチル−N−(3−スルホプロピル)−3−メチルアニリン、N−エチル−N−(3−メチルフェニル)−3−アセチルエチレンジアミン、N−エチル−N−(3−メチルフェニル)−N−サクシニルエチレンジアミン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3−メチルアニリン、N−(2−カルボキシエチル)−N−エチル−3−メチルアニリン、N,N−ビス−(4−スルホブチル)−3−メチルアニリン、N−エチル−N−(2−サクシニルアミノエチル)−3−メチルアニリン、N−エチル−N−(3−スルホプロピル)−3−メトキシアニリン、N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシ−4−フルオロアニリン、およびN−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメチルアニリンからなる群より選択される1種または2種以上である、前記(6)に記載の試薬組成物。
(8)pH緩衝剤または可溶化剤をさらに含む、前記(6)または(7)に記載の試薬組成物。
(9)前記pH緩衝剤が有機酸塩である、前記(8)に記載の試薬組成物。
(10)前記有機酸塩が有機カルボン酸塩である、前記(9)に記載の試薬組成物。
(11)前記有機カルボン酸塩が、酢酸、プロピオン酸、酪酸、フマル酸、マレイン酸、フタル酸、コハク酸、マロン酸、クエン酸およびリンゴ酸からなる群より選択される1種または2種以上の酸の塩である、前記(10)に記載の試薬組成物。
(12)前記pH緩衝剤のpHが4.0〜6.0である、前記(8)〜(11)のいずれか1つに記載の試薬組成物。
(13)前記可溶化剤が、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン−p−t−オクチルフェノール、ソルビタンアルキレート、ソルビタンポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシレン−エチレンオキシルブロックポリマー、ポリオキシエチレンノニルフェノール、およびポリオキシエチレン−n−アルキルエーテルからなる群より選択される1種または2種以上である、前記(8)〜(12)のいずれか1つに記載の試薬組成物。
(14)前記酸化発色化合物またはその塩と前記トリンダー試薬との含有量のモル比が1:1〜2:1である、前記(6)〜(13)のいずれか1つに記載の試薬組成物。
(15)前記オキシダーゼがグルコースオキシダーゼである、前記(6)〜(14)のいずれか1つに記載の試薬組成物。
(16)前記(6)〜(15)のいずれか1つに記載の試薬組成物が担体に保持されてなる、試験具。
(17)前記担体が高分子膜である、前記(16)に記載の試験具。
(18)前記高分子膜を構成する材料が、ポリスルホンまたはポリエーテルスルホンである、前記(17)に記載の試験具。
(19)前記担体1cmあたりの、前記酸化発色化合物またはその塩の含有量が15〜62μmolであり、前記トリンダー試薬の含有量が7.5〜62μmolであり、前記pH緩衝剤の含有量が40〜155μmolであり、前記可溶化剤の含有量が19〜45mgである、前記(16)〜(18)のいずれか1つに記載の試験具。
(20)下記化学式(2);
Figure 0005231392
ただし、Rは、炭素数1〜5の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基である、
で示される化合物と、下記化学式(3);
Figure 0005231392
ただし、R、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、カルボキシル基もしくはスルホン酸基またはこれらの塩であり、この際、R〜Rのうち少なくとも1つは、カルボキシル基もしくはスルホン酸基またはこれらの塩であり、かつ残りは水素原子である、
で示される化合物と、を反応させる工程を有する、前記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の酸化発色化合物またはその塩の製造方法。
(21)下記化学式(4);
Figure 0005231392
ただし、RおよびRは、それぞれ独立して、炭素数1〜5の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基であり、
、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、カルボキシル基もしくはスルホン酸基またはこれらの塩であり、この際、R〜Rのうち少なくとも1つは、カルボキシル基もしくはスルホン酸基またはこれらの塩であり、かつ残りは水素原子である、
で示される化合物を出発物質として、ニトロソ化反応および引き続いて還元反応を行なう工程を有する、前記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の酸化発色化合物またはその塩の製造方法。
本発明の酸化発色化合物および試薬組成物は、下記(a)〜(c)の点で従来公知の発色化合物または試薬組成物よりも優れている。
(a)溶解性が高い:特に膜状担体に保持して使用する場合には、検体を付与(提供)した時に本発明の酸化発色化合物は、検体にすばやく溶解して均一化し呈色反応が起こるので、迅速で安定した測定が可能となる。また、その他の試薬成分や検体中成分の影響で化合物が析出するなどして、正しい測定が行なわれない不具合を避けることができる。
上記利点に加えて、高濃度の試薬液が調整可能であり、感度の向上に寄与しうる。その結果、紙や膜状担体に担持して使用する場合、塗布液濃度を高くしてより多くの試薬を担体に保持させることが可能となる。
(b)試薬濃度の変化における測定値への影響が少ない:すなわち、酸化発色化合物が経時的に劣化し、その量が減少した場合でも測定値への影響が少ない。また、紙や膜状担体に担持して使用する場合、塗布のむらによる試薬濃度のばらつきが測定値に与える影響が少なくなる。
(c)感度が高い:本発明の酸化発色化合物または試薬組成物を用いて対象物質を検出・定量すると、従来のカプラー化合物を用いた場合と比較して、吸光度が大きくなり、測定感度が向上することが期待できる。
本発明のさらに他の目的、特徴および特質は、以後の説明および添付図面に例示される好ましい実施の形態を参酌することによって、明らかになるであろう。
は、後述の実施例5において、カプラー濃度に対する反射吸光度変化率を示すグラフである。 は、後述の実施例6において、10秒反射吸光度に対する血糖値を示すグラフである。 は、後述の実施例7において、反射吸光度の時間変化を示すグラフである。 は、後述の実施例8において、血糖値濃度を変化させた場合の反射吸光度値に基づいて作成した検量線を示すグラフである。 は、後述の実施例9において、熱加速後の試験片に含まれる4−AAおよびCP2の残存率を示すグラフである。 は、後述の実施例10において、L18直交表によりpH緩衝剤のpHおよび種類の変化に対する測定感度の変化を測定した結果を示すグラフである。 は、後述の実施例11において、可溶化剤の種類を変化させて相対感度の経時変化を測定した結果を示すグラフである。 は、後述の実施例12において、カプラー化合物の濃度およびトリンダー試薬の濃度の変化に対する測定感度の変化を測定した結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
[酸化発色化合物またはその塩]
本発明の第1は、下記化学式(1);
Figure 0005231392
ただし、RおよびRは、それぞれ独立して、炭素数1〜5の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基であり、
、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、カルボキシル基もしくはスルホン酸基またはこれらの塩であり、この際、R〜Rのうち少なくとも1つは、カルボキシル基もしくはスルホン酸基またはこれらの塩であり、かつ残りは水素原子である、
で示される酸化発色化合物またはその塩(以下、単に「酸化発色化合物/塩」とも称する)を提供するものである。
上記化学式(1)において、RおよびRは、それぞれ独立して、炭素数1〜5の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基である。好ましくは、RおよびRは、同一のアルキル基である。炭素数1〜5の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基の例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、およびネオペンチル基が挙げられる。なかでも、上記化学式(1)で表される酸化発色化合物/塩の溶解性を考慮すると、Rおよび/またはRは、メチル基、エチル基、プロピル基がより好ましく、RおよびRはともにメチル基であることが最も好ましい。かような形態であれば、上記化学式(1)で表される酸化発色化合物/塩は、十分な溶媒溶解性を示し、担体に担持させた際の塗り斑の発生抑制し、試薬濃度が変動した場合の測定値への影響が最小限に抑えられる。また、適当なトリンダー試薬と組み合わせて酸化発色させる際の測定精度が有意に向上しうる。
また、上記化学式(1)において、R〜Rは、水素原子、カルボキシル基(−COOH)もしくはスルホン酸基(−SOH)またはこれらの塩である。この際、R〜R7のうち少なくとも1つは、カルボキシル基もしくはスルホン酸基またはこれらの塩であり、かつ残りのR〜Rは水素原子である。なお、R〜Rは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。なかでも、上記化学式(1)で表される酸化発色化合物/塩の溶解性を考慮すると、Rがカルボキシル基もしくはスルホン酸基またはこれらの塩であり、R、R、RおよびRが水素原子である;Rがカルボキシル基もしくはスルホン酸基またはこれらの塩であり、R、R、RおよびRが水素原子である;あるいはRおよびRがカルボキシル基もしくはスルホン酸基またはこれらの塩であり、R、RおよびRが水素原子である、といった形態が好ましい。かような形態によれば、上記化学式(1)で表される酸化発色化合物/塩は、十分な溶媒溶解性を示し、担体に担持させた際の塗り斑が抑制され、試薬濃度が変動した場合の測定値への影響が最小限に抑えられる。また、適当なトリンダー試薬と組み合わせて酸化発色させる際の測定精度が有意に向上しうる。
すなわち、本発明の好ましい酸化発色化合物としては、下記の化合物が挙げられる。
・4−アミノ−1−(4−カルボキシフェニル)−2,3−ジメチル−5−ピラゾロン(上記化学式(1)中、R、R=−CH、R=−COOH、R、R、R、R=H)
・4−アミノ−1−(4−スルホフェニル)−2,3−ジメチル−5−ピラゾロン(上記化学式(1)中、R、R=−CH、R=−SOH、R、R、R、R=H)
・4−アミノ−1−(3−カルボキシフェニル)−2,3−ジメチル−5−ピラゾロン(上記化学式(1)中、R、R=−CH、R=−COOH、R、R、R、R=H)
・4−アミノ−1−(3−スルホフェニル)−2,3−ジメチル−5−ピラゾロン(上記化学式(1)中、R、R=−CH、R=−SOH、R、R、R、R7=H)
・4−アミノ−1−(3,5−ジカルボキシフェニル)−2,3−ジメチル−5−ピラゾロン(上記化学式(1)中、R、R=−CH、R、R=−COOH、R、R、R=H)
・4−アミノ−1−(3,5−ジスルホフェニル)−2,3−ジメチル−5−ピラゾロン(上記化学式(1)中、R、R=−CH、R、R=−SOH、R、R、R=H)
・4−アミノ−1−(3−カルボキシ−5−スルホフェニル)−2,3−ジメチル−5−ピラゾロン(上記化学式(1)中、R,R=−CH、R=−COOH、R=−SOH、R、R、R=H)
なかでも、本発明のより好ましい酸化発色化合物としては、下記の化合物が挙げられる。
・4−アミノ−1−(4−カルボキシフェニル)−2,3−ジメチル−5−ピラゾロン(上記化学式(1)中、R,R=−CH、R=−COOH、R、R、R、R=H)
・4−アミノ−1−(4−スルホフェニル)−2,3−ジメチル−5−ピラゾロン(上記化学式(1)中、R、R=−CH、R=−SOH、R、R、R、R=H)
・4−アミノ−1−(3−カルボキシフェニル)−2,3−ジメチル−5−ピラゾロン(上記化学式(1)中、R、R=−CH、R=−COOH、R、R、R、R=H)
・4−アミノ−1−(3−スルホフェニル)−2,3−ジメチル−5−ピラゾロン(上記
式(1)中、R、R=−CH、R=−SOH、R、R、R、R=H)
なお、カルボキシル基およびスルホン酸基は、イオン性官能基であるが、これらの官能基は、遊離の状態であっても、または塩を形成していてもよい、すなわち、R、R、R、RおよびRは、カルボキシル基またはスルホン酸基の塩であってもよい。この際、これらの酸基と塩を形成する対イオンは、無機イオンでもよいし、有機イオンでもよい。例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン等の無機塩基由来の陽イオン;アンモニウムイオン;アルキルアミン類等の有機塩基由来の陽イオン;およびアミノ酸類等の両性化合物由来のイオンなどが挙げられる。なかでも、上記化学式(1)で示される酸化発色化合物が塩の形態である場合には、好ましくはナトリウム塩、カリウム塩、またはアンモニウム塩であり、より好ましくはナトリウム塩である。ここで、本発明の試薬組成物中に、上述した酸化発色化合物/塩は1種のみが含まれてもよいし、2種以上が含まれてもよい。
本発明の酸化発色化合物/塩の製造方法は特に制限されず、従来公知の製造方法が同様にしてあるいは適宜修飾してあるいは適宜組合せて適用されうる。以下、本発明の酸化発色化合物/塩の製造方法の好ましい実施形態を説明するが、本発明の技術的範囲は下記の実施形態に限定されない。
本発明の酸化発色化合物/塩は、例えば、下記化学式(2);
Figure 0005231392
で表される化合物(以下、「化合物(2)」とも称する)と、下記化学式(3);
Figure 0005231392
で示される化合物(以下、「化合物(3)」とも称する)とを反応させる工程(以下、「工程(A)」とも称する)を有する製造方法により製造されることが好ましい。なお、上記化学式(2)および化学式(3)において、RおよびR〜Rの定義は、上記化学式(1)における定義と同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
工程(A)において、化合物(2)と化合物(3)とを反応させる際の混合比は、特に制限されない。好ましくは、化合物(2)と化合物(3)とをそれぞれ等モル混合するか、または化合物(2)を化合物(3)に対してやや多めに混合する。具体的には、化合物(2)の混合量は、化合物(3)1モルに対して、好ましくは0.8〜2モルであり、より好ましくは1〜1.2モルである。また、化合物(2)と化合物(3)との反応条件は、これらの反応が進行する条件であれば特に制限されない。例えば、反応温度は、好ましくは20〜200℃であり、より好ましくは80〜150℃である。また、反応時間は、好ましくは0.5〜5時間であり、より好ましくは1〜1.5時間である。さらに、化合物(2)と化合物(3)との反応は、無溶媒下で行なってもよく、または溶媒中で行なってもよい。後者の場合に使用できる溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類;テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類;ピリジン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の溶媒が挙げられる。これらのうち、THFが好ましく用いられる。化合物(2)と化合物(3)との反応後は、反応混合物を適当な溶媒中に加えて生成物を固化させることによって、生成物を原料化合物から分離し、回収することができる。なお、工程(A)で得られた反応生成物は、後述する化学式(4)において、Rが水素原子(H)である構造を有する。
続いて、上記工程(A)で得られた反応生成物をアルキル化することによって、下記化学式(4);
Figure 0005231392
で示される化合物(以下、「化合物(4)」とも称する)が得られる(工程(B))。
工程(B)において、アルキル化反応は、ヨウ化メチル、ヨウ化エチルなどのハロゲン化アルキルをはじめとするアルキル化剤を用いて行なわれうる。ただし、アルキル化剤はハロゲン化アルキルに限定されず、他の公知のアルキル化剤も同様にして使用されうる。工程(B)の反応には適当な溶媒や塩基を用いてもよい。また、反応は室温または加熱下で行なわれうる。具体的には、用いられうる溶媒としては、上記工程(A)の説明の欄で列挙したのと同様の溶媒が挙げられ、これらのうち、メタノールまたはTHFが好ましく用いられうる。また、塩基としては、トリエチルアミン(TEA)、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)、4−(ジメチルアミノ)ピリジンなどが挙げられ、なかでもTEAが好ましく用いられうる。
工程(B)において、アルキル化剤の使用量は、上記工程(A)で得られた反応生成物を十分にアルキル化することができる量であれば特に制限されない。一例を挙げると、アルキル化剤の使用量は、上記工程(A)で得られた反応生成物1モルに対して、好ましくは0.5〜5モルであり、より好ましくは1〜2モルである。反応条件もまた特に制限されないが、上記工程(A)で得られた反応生成物のアルキル化反応を、好ましくは40〜200℃で、より好ましくは100〜140℃で、好ましくは1〜24時間、より好ましくは10〜20時間、行う。
続いて、上記工程(B)で得られた化合物(4)を出発物質として、ニトロソ化反応を行い、当該ニトロソ化反応に引き続いて還元反応を行う(工程(C))。
工程(C)において、ニトロソ化反応は、無溶媒下で行なわれてもよいが、溶媒中で行なわれることが好ましい。具体的には、ニトロソ化反応は、水、有機酸、または両者の混合物を溶媒として用い、塩酸や硝酸(好ましくは塩酸)等で、反応系を酸性に、好ましくはpH1〜5に、より好ましくはpH1〜2にまで調整した後、亜硝酸ナトリウムを加えることによって行なわれる。ここで、有機酸としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ギ酸、乳酸、コハク酸、クエン酸などが挙げられ、好ましくは酢酸である。また、亜硝酸ナトリウムの量は特に制限されないが、通常、出発物質と等モルもしくは過剰量で用いられ、好ましくは出発物質に対して1.0〜4.0当量、より好ましくは1.1〜1.5当量が用いられる。
工程(C)において、ニトロソ化反応の反応条件は、ニトロソ化反応が十分に進行しうる条件であれば特に制限されない。具体的には、反応温度は、好ましくは−20℃〜40℃であり、より好ましくは0〜25℃である。また、反応時間は、好ましくは5秒間〜40分間であり、より好ましくは10秒間〜15分間である。このニトロソ化反応により得られた生成物は析出するため、容易に反応系から分離回収されうる。
次に、工程(C)では、ニトロソ化反応に引き続いて還元反応を行う。ここで、還元反応は、無溶媒下で行われてもよいが、溶媒中で行われることが好ましい。還元反応において使用されうる溶媒としては、ニトロソ化反応で得られたニトロソ化反応生成物が溶解しうるものであれば特に制限されない。かような溶媒としては、例えば、水;メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール;酢酸、プロピオン酸、酪酸、ギ酸、乳酸、コハク酸、クエン酸等の有機酸などが挙げられる。これらの溶媒は、1種のみが単独で使用されてもよいし、2種以上が混合物の形態で併用されてもよい。また、還元剤も特に制限されないが、例えば亜鉛等の金属や、ハイドロサルファイトナトリウム等の還元性無機塩が用いられ、反応溶液は中性または、水酸化ナトリウムや塩酸の添加で塩基性もしくは酸性に適宜調整されうる。好ましくは、反応溶液のpHは1〜12であり、より好ましくは1〜5である。
この還元反応の後、生成物は、適当な溶媒の添加により析出させて、濾過や適当な有機溶媒を用いた抽出によって回収される。ニトロソ化反応および還元反応は、ニトロソ化反応の生成物を取り出すことなく、ワンポットで連続して行ってもよい。回収された生成物は、再結晶やカラムクロマトグラフィー精製により、より純度の高いものが得られる場合がある。
上述した製造方法は、必要に応じて反応工程の前に適当な保護基を導入し、後に脱保護する工程をさらに含んでもよい。保護基としては、例えばカルボン酸に対しては、メチルエステル、エチルエステルなどが挙げられる。
以上、本発明の酸化発色化合物/塩の好ましい製造方法の例を説明したが、本発明はかような製造方法によって限定されることはない。
本発明の第2は、本発明の第1の酸化発色化合物/塩、トリンダー試薬、オキシダーゼ、およびペルオキシダーゼを含む試薬組成物である。
本発明の試薬組成物に含まれる酸化発色化合物/塩の具体的な形態については、上記の欄において説明した通りであるため、ここでは詳細な説明を省略する。
本発明の試薬組成物における酸化発色化合物/塩の含有量について特に制限はないが、好ましい一例を挙げると、試薬組成物が液体状である場合には、溶液中の酸化発色化合物/塩の濃度は、好ましくは7〜30mmol/100mLであり、より好ましくは10〜18mmol/100mLである。
以下、本発明の試薬組成物に含まれる、酸化発色化合物/塩以外の成分の具体的な形態について説明する。しかしながら、本発明の技術的範囲は下記の形態のみには制限されない。
[トリンダー試薬]
トリンダー試薬の具体的な形態について特に制限はなく、従来公知の知見が適宜参照されうる。一例を挙げると、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3−メチルアニリン(TOOS)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメチルアニリン(MAOS)、N−エチル−N−(3−スルホプロピル)−3−メチルアニリン、N−エチル−N−(3−メチルフェニル)−3−アセチルエチレンジアミン、N−エチル−N−(3−メチルフェニル)−N−サクシニルエチレンジアミン、N−(2−カルボキシエチル)−N−エチル−3−メチルアニリン、N,N−ビス−(4−スルホブチル)−3−メチルアニリン、N−エチル−N−(2−サクシニルアミノエチル)−3−メチルアニリン、N−エチル−N−(3−スルホプロピル)−3−メトキシアニリン、N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシ−4−フルオロアニリンなどである。これらのトリンダー試薬を上述した酸化発色化合物/塩と組み合わせて試薬組成物中に含ませると、4−アミノアンチピリン等の既存のカプラー化合物を用いた場合と比較して測定時の発光の際の吸光度が増大し、測定感度を向上させることができる。なかでも、検量線の傾きを改善させうる(すなわち、測定感度を向上させうる)という観点からは、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3−メチルアニリン(TOOS)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメチルアニリン(MAOS)が特に好ましい。なお、本発明の試薬組成物中に、トリンダー試薬は1種のみが含まれてもよいし、2種以上が含まれてもよい。
本発明の試薬組成物が試薬として対象物質の検出・定量に用いられる際、上述した酸化発色化合物/塩はトリンダー試薬と1:1(モル比)で結合し、色素を形成して呈色する。したがって、酸化発色化合物/塩とトリンダー試薬との含有量の比は、理論上は1:1(モル比)である。しかしながら、実際にはこれらの試薬はその溶解性や反応性の影響を受けるため、反応を効率的に進行させるという観点から、本発明の試薬組成物における酸化発色化合物/塩とトリンダー試薬との含有量の比は、モル比で好ましくは1:1〜2:1であり、より好ましくは1.3:1である。
[オキシダーゼ]
オキシダーゼは、本発明の試薬組成物の利用により検出・定量する対象物質を特異的に酸化して、過酸化水素を生成する。オキシダーゼの具体的な形態について特に制限はなく、従来公知の知見が適宜参照されうる。すなわち、本発明の試薬組成物を用いて検出・定量を希望する対象物質の種類に応じて、オキシダーゼの種類を適宜選択すればよい。例えば、グルコースの検出・定量にはグルコースオキシダーゼが用いられ、コレステロールの検出・定量にはコレステロールオキシダーゼが用いられ、尿酸の検出・定量にはウリカーゼが用いられ、ピルビン酸の検出・定量にはピルベートオキシダーゼが用いられる。ただし、これらのみには限定されず、その他のオキシダーゼが用いられても、勿論よい。本発明の試薬組成物におけるオキシダーゼの含有量は特に制限されないが、反応を効率的に進行させるという観点からは、上述した酸化発色化合物/塩の含有量(1モル)に対して、好ましくは26〜130kUであり、より好ましくは26〜108kUである。なお、本発明において、オキシダーゼの含有量の値としては、比色活性測定法により測定された値を採用するものとする。
[ペルオキシダーゼ]
ペルオキシダーゼは、検出・定量の対象物質の酸化により生成した過酸化水素に作用して、活性酸素を生成させる。ペルオキシダーゼの具体的な形態について特に制限はなく、従来公知の知見が適宜参照されうる。本発明の試薬組成物におけるペルオキシダーゼの含有量は特に制限されないが、反応を効率的に進行させるという観点からは、上述した酸化発色化合物/塩の含有量(1モル)に対して、好ましくは69〜470kUであり、より好ましくは69〜350kUである。なお、ペルオキシダーゼの含有量の値としては、比色活性測定法により測定された値を採用するものとする。
[その他の成分]
本発明の試薬組成物は、上述した必須成分に加えて、必要に応じてその他の成分を含んでもよい。試薬組成物に含まれうるその他の成分としては、例えば、pH緩衝剤、可溶化剤、浸透圧調整剤、界面活性剤、安定化剤、保護剤などが挙げられる。これらの各成分の具体的な形態について特に制限はなく、従来公知の知見が適宜参照されうる。特に、pH緩衝剤および可溶化剤の少なくとも一方をさらに含むことが好ましい。
pH緩衝剤は、対象物質の検出・定量時に試薬組成物が検体と接触した際のpH変動を最小限に抑えるために配合され、これにより試験具にどのような検体が付与された場合でも反応系のpHが一定に維持されうる。その結果、常に同条件下で反応を進行させ、測定精度を向上させることが可能となる。pH緩衝剤の具体例としては、例えば、リン酸塩、ホウ酸塩などの無機酸塩や、有機カルボン酸塩、有機リン酸塩、有機スルホン酸塩、有機ホウ酸塩、アミノ酸またはその塩などの有機酸塩が挙げられる。なかでも、試薬の安定性や発色性能を向上させるという観点からは、有機酸塩が好ましく、有機カルボン酸塩がより好ましい。pH緩衝剤としての有機カルボン酸塩の例としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、フマル酸、マレイン酸、フタル酸、シュウ酸、コハク酸、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、ピルビン酸、グリセリン酸、グルタル酸からなる群より選択される1種または2種以上の酸の塩が挙げられる。なかでも、試薬の安定性や発色性能を向上させるという観点から、フタル酸、コハク酸、クエン酸、マロン酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸が好ましく、コハク酸、クエン酸が特に好ましい。pH緩衝剤が塩の形態の場合、酸とともに塩を形成する対イオンとしては、例えば、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、アンモニウムイオン、アルキルアンモニウムイオンなどが挙げられ、ナトリウムイオン、カリウムイオンが特に好ましい。なお、試薬組成物中に、pH緩衝剤は1種のみが単独で含まれてもよいし、2種以上が含まれてもよい。
測定に用いる酵素や色素を形成する過程の反応においては、その反応速度がpHに依存する場合が少なくない。よって、反応系のpHを、試薬組成物中の酵素の至適pHに設定することで反応速度を向上させることが可能となる。また、場合によっては、反応系の発色反応に適したpHに設定することで反応速度が向上することもある。さらに、適当なpHに設定することで試薬成分の溶解性が向上し、反応速度が向上することもある。また、適当なpHに設定することで試薬成分の保存安定性が向上することもある。これらのことから、pH緩衝剤のpHは特に制限されず、試薬組成物の他の成分に応じて適宜設定されうるが、発色の反応速度に優れるという観点からは、pH緩衝剤のpHは、好ましくは4.0〜6.0であり、より好ましくは4.0〜5.0である。また、好ましい形態において、試薬組成物におけるpH緩衝剤の含有量は、上述した酸化発色化合物/塩の含有量(1モル)に対して、好ましくは1〜6.7モルであり、より好ましくは1.9〜5モルである。
可溶化剤は、対象物質の検出・定量時に試薬組成物が検体と接触した際に、両者を均一に混合させるために配合され、これにより迅速に反応を進行させうる。また、本発明の試薬組成物が例えば担体に担持されてなる試験具の形態で用いられる場合には、担体表面の濡れ性を向上させる機能をも有し、その結果、検体を担体表面で均一に展開させることも可能となる。さらには、検体が試薬成分と混合・反応しながら担体内部に浸透していく過程を均一かつ迅速に行わせることにも寄与する。また、可溶化剤は試薬成分を包括して空気との接触面積を減少させる効果も有し、酸化等に不安定な成分の経時的劣化を防ぐ機能をも有する。さらに、酵素などのタンパク質が乾燥状態にある場合には、可溶化剤が当該タンパク質の高次構造を安定化させて劣化を防ぐという機能も有している。可溶化剤としては、例えば、水溶性高分子、界面活性剤等が用いられうる。具体的には、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリオキシエチレン−p−t−オクチルフェノール(例えば、Union Carbide Chemicals and Plastic Co.社製Triton(登録商標)シリーズ)、ソルビタンアルキレート(例えば、ICI Americas,Inc.社製Span(登録商標)シリーズ)、ソルビタンポリオキシエチレンエーテル(例えば、Uniqema社製Tweenシリーズ)、ポリオキシレン−エチレンオキシルブロックポリマー(例えば、BASF AG.社製Pluronic(登録商標)シリーズ)、ポリオキシエチレンノニルフェノール(例えば、日光ケミカルズ社製Nikkol NPシリーズ)、およびポリオキシエチレン−n−アルキルエーテル(例えば、ICI Americas,Inc.社製Brij(登録商標)シリーズ)が挙げられる。なかでも、CMC、PEG−5000〜60000、Triton(登録商標)、Tween、Pluronic(登録商標)、NP−40、Brij(登録商標)−58が好ましく、Triton(登録商標) X−100、Tween 20、Pluronic(登録商標)−F68が特に好ましい。また、好ましい形態において、試薬組成物における可溶化剤の含有量は、上述した酸化発色化合物/塩の含有量(1モル)に対して、好ましくは480〜2000gであり、より好ましくは600〜1300gである。
その他、本発明の試薬組成物に含まれうる成分としては、浸透圧調整剤、安定化剤、保護剤などが必要に応じて選択されうる。
本発明の試薬組成物の形態は特に制限されず、液体状、粉末状、錠剤などのいずれの形態であってもよい。また、好ましくは、本発明の試薬組成物は、担体に保持された形態として用いられる。すなわち、本発明の第3は、本発明の第2の試薬組成物が担体に担持されてなる試験具である。かような形態において、本発明の第3の試験具は、例えば、本発明の第2の試薬組成物が担持されてなる層を含み、これに加えて、必要に応じて計量層、展開層、濾過層、保持層などの他の層を含んでもよい。かような試験具を用いた対象物質の検出・定量には、検体を付与した後、色の変化を目視で判定するという形態や、分光光度計を用いて反射吸光度を測定するという形態が採用されうる。測定値については、予め作成した検量線と対照することで、測定目的物(対象物質)の量に換算すればよい。
以下、本発明の第3の具体的な形態をより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は下記の形態のみには制限されない。例えば、本発明の第2の試薬組成物が上述したように液体状の形態で用いられる場合には、本発明の第2の試薬組成物を検体と混合して反応させた後、色の変化を目視で判定するという形態や、分光光度計で透過吸光度を測定するという形態が採用されうる。
試薬組成物を担体に保持して用いる場合は、適当な溶剤に溶解させた試薬組成物の溶液を担体にコーティングする方法や、試薬組成物を含むマトリックス前駆体を成型して試験層を形成させる方法等の公知の方法が用いられうる。
担体の構成材料としては、紙、布帛、高分子膜等の多孔質物質が用いられうる。なかでも、発色性能に優れるという観点からは、特に高分子膜が担体の構成材料として用いられることが好ましい。なお、「高分子膜」とは、高分子からなる水不溶性の多孔質膜を意味する。高分子膜を構成する高分子について特に制限はないが、例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、セルロース、セルロースアセテート、硝酸セルロース、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、芳香族ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコールが挙げられる。なかでも、発色性能に優れるという観点からは、好ましくはポリスルホンまたはポリエーテルスルホンが用いられる。これらの高分子を製膜して高分子膜とするには、一般的に知られている製膜方法が用いられうる。
試薬組成物を担体にコーティングするには、工業用に使用される一般的なコート法が用いられうる。
本発明の試験具においては、本発明の第2の試薬組成物が担体に保持されているが、担体に保持される各成分の量は特に制限されず、溶液の粘性などを考慮して適宜決定されうる。担体に保持される試薬組成物がpH緩衝剤および可溶化剤を含む場合の好ましい一例として、上述した酸化発色化合物/塩の保持量は、担体1cmあたり、好ましくは15〜62μmolであり、より好ましくは23〜39μmolである。また、トリンダー試薬の保持量は、担体1cmあたり、好ましくは7.5〜62μmolであり、より好ましくは15〜39μmolである。さらに、担体に保持される試薬組成物がpH緩衝剤を含む場合、pH緩衝剤の保持量は、担体1cmあたり、好ましくは40〜155μmolであり、より好ましくは76〜115μmolである。また、担体に保持される試薬組成物が可溶化剤を含む場合、可溶化剤の保持量は、担体1cmあたり、好ましくは19〜45mgであり、より好ましくは24〜30mgである。
塗工後の液移動や不均一な乾燥を低減するためには、少量の液を正確に計量して塗工するような精密印刷技術が適するが、この方法では高い試薬濃度の塗工液を作成できることが必須となる。この点、4−アミノアンチピリン等の既存のカプラー化合物は、測定に用いる種々の試薬の中でも最も溶解性が低く、これが高い濃度の塗工液を作成する際にネックとなっていた。これに対し、本発明の試薬組成物に含まれる上述のカプラー化合物は溶解性が高く、濃度の高い塗工液を作成するという観点からも好ましい。
本発明の第2の試薬組成物が担体に保持されてなる本発明の第3の試験具では、検体付与後、まず試薬組成物中に含まれる各成分が検体中の液体成分に溶解し、混合して反応が起こる。次いで、呈色化合物が生成して通常は試験具の検体付与面の反対側に位置する読み取り面に移動し、当該読み取り面における色調変化を測定する、というステップを経て定量が行なわれる。このため、試薬成分の溶解性が高いことは、検体による均一な溶解、均一化、迅速な反応に有利であるだけでなく、生成する色素も溶解性に優れるために読み取り面への移動がスムースでかつ均一に起こるというメリットもある。これらの特徴は、測定時間の短縮化、測定精度の向上、測定値ばらつきの低減に寄与する。
従来のカプラー化合物である4−アミノアンチピリンを含む試薬組成物を担体に保持させて試験具を構成した場合には、試薬成分が経時的に劣化減少し、これに伴って測定値が上昇するという問題が生じる。試薬成分の減少に伴う測定値上昇の原因としては、酵素反応や呈色反応の阻害ではなく化合物の濃度が高いほど他の試薬類の溶解や移動、また生成色素の流動性に何らかの障害を与えるのではないかと考えられている。本発明によれば、従来の4−アミノアンチピリンを用いる場合と比較して、量が増減しても測定値への影響が低減され、4−アミノアンチピリンでみられた上記のような問題が改善されうる。
また、4−アミノアンチピリン等の既存のカプラー化合物は、担体に保持させて試験具として使用した場合、濃度変化が測定値に影響するという問題がある。バルク担体にコートする際にコートむらが生じた場合には、それを切り抜いて用いる各試験具間に感度差が生じる、あるいは保存中に劣化分解して量が変化した場合に測定値に影響が出るということが示唆される。これに対し、本発明によれば、従来の4−アミノアンチピリンと比較して濃度の測定値への影響も少なく、これらの問題を改善できる点でも有利である。
本発明を、以下の実施例を用いてさらに具体的に説明する、ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。
(実施例1)
4−アミノ−1−(4−カルボキシフェニル)−2,3−ジメチル−5−ピラゾロン(略称:CP1)の合成
1−1)1−(4−カルボキシフェニル)−3−メチル−5−ピラゾロンの合成
フェニルヒドラジン−4−カルボン酸(関東化学株式会社製 41179−1A) 5.0gと3−オキソブタン酸エチル(東京化成工業株式会社製 A0649) 5.9gの混合物を、120℃で1時間加熱攪拌した。放冷後析出した固体を濾集し、エタノールで洗浄後、乾燥し8.3gの目的物を得た。
1−2)1−(4−カルボキシフェニル)−2,3−ジメチル−5−ピラゾロンメチルエステルの合成
上記1−1)で得られた1−(4−カルボキシフェニル)−3−メチル−5−ピラゾロン 3.0g、ヨウ化メチル(関東化学株式会社製 I0060) 3.9g、メタノール 100mLを高圧反応容器に入れ、120℃で15時間加熱攪拌した。反応混合物を蒸発乾固した後、クロロホルムに溶解し、水洗後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を蒸発乾固して目的物2.6gを得た。
1−3)4−アミノ−1−(4−カルボキシフェニル)−2,3−ジメチル−5−ピラゾロンメチルエステルの合成
上記1−2)で得られた1−(4−カルボキシフェニル)−2,3−ジメチル−5−ピラゾロンメチルエステル 2.0gを0.4N塩酸 25mLに溶解し、氷冷下40%亜硝酸ナトリウム水溶液(関東化学株式会社製 37402−00) 1.2mLを2分間で加えた。引き続いて室温で10分間攪拌し、析出した固体を濾集、洗浄、乾燥した。固体を10mLのメタノールに溶解し、2mLの4N塩酸、亜鉛末(関東化学株式会社製 48005−00) 1.1gを加え、45℃で10分攪拌した。反応混合物をろ過後、濾液を濃縮乾固し、メタノール/クロロホルム(1:9)を溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフに供した。主画分を濃縮乾固し、目的物1.0gを得た。
1−4)4−アミノ−1−(4−カルボキシフェニル)−2,3−ジメチル−5−ピラゾロンの合成
上記1−3)で得られた4−アミノ−1−(4−カルボキシフェニル)−2,3−ジメチル−5−ピラゾロンメチルエステル 0.37gをメタノール5mLに溶解し、4N水酸化ナトリウム水溶液0.25mLを加え、室温で30分反応を行なった。反応混合物を強酸性陽イオン交換樹脂(アルドリッチ社製 216534−250G)で処理後、濃縮乾固し、目的物0.25gを得た。
このようにして得られた目的物のNMRの分析結果を下記表1に示す。
Figure 0005231392
(実施例2)
4−アミノ−1−(4−スルホフェニル)−2,3−ジメチル−5−ピラゾロン(略称:CP2)の合成
2−1)1−(4−スルホフェニル)−2,3−ジメチル−5−ピラゾロンの合成
1−(4−スルホフェニル)−3−メチル−5−ピラゾロン(アルドリッチ社製 134163−25G) 3.0g、ヨウ化メチル(関東化学株式会社製 I0060) 3.4g、メタノール 100mLを高圧反応容器に入れ、130℃で15時間加熱攪拌した。反応混合物を蒸発乾固した後、エタノールより再結晶を行い、目的物1.4gを得た。
2−2)4−アミノ−1−(4−スルホフェニル)−2,3−ジメチル−5−ピラゾロンの合成
上記2−1)で得られた1−(4−スルホフェニル)−2,3−ジメチル−5−ピラゾロン 0.5gを0.4N塩酸10mLに溶解し、氷冷下亜硝酸ナトリウム(関東化学株式会社製 37402−00)の40%水溶液0.35mLを加えて1分間攪拌し、亜鉛末(関東化学株式会社製 48005−00) 500mgを加え、さらに室温で10分攪拌した。反応混合物をろ過後、濾液を濃縮乾固し、目的物0.41gを得た。
このようにして得られた目的物のNMRの分析結果を下記表2に示す。
Figure 0005231392
(実施例3)
4−アミノ−1−(3−スルホフェニル)−2,3−ジメチル−5−ピラゾロン(略称:CP6)の合成
3−1)1−(3−スルホフェニル)−3−メチル−5−ピラゾロンの合成
フェニルヒドラジン−3−スルホン酸 5.0gと3−オキソブタン酸エチル6.1gの混合物を、120℃で1時間加熱攪拌した。反応混合物を放冷し、析出した固体を濾集、洗浄、乾燥し8.0gの目的物を得た。
3−2)1−(3−スルホフェニル)−2,3−ジメチル−5−ピラゾロンの合成
上記3−1)で得られた1−(3−スルホフェニル)−3−メチル−5−ピラゾロン 3.0g、ヨウ化メチル 3.4g、メタノール 100mLを高圧反応容器に入れ、130℃で15時間加熱攪拌した。反応混合物を蒸発乾固した後、エタノールより再結晶を行い、目的物1.5gを得た。
3−3)4−アミノ−1−(3−スルホフェニル)−2,3−ジメチル−5−ピラゾロンの合成
上記3−2)で得られた1−(3−スルホフェニル)−2,3−ジメチル−5−ピラゾロン 0.5gを0.4N塩酸10mLに溶解し、氷冷下40%亜硝酸ナトリウム水溶液0.35mLを加えて1分間攪拌し、亜鉛末500mgを加え、さらに室温で10分攪拌した。反応混合物をろ過後、濾液を濃縮乾固し、目的物0.37gを得た。
このようにして得られた目的物のNMRの分析結果を下記表3に示す。
Figure 0005231392
(実施例4)
グルコースを測定するための塗工液組成を例として、何倍濃厚な塗工液を作製することができるか否かについて、実験を行なった。すなわち、以下の基本組成で、それぞれカプラーの種類および量(4−アミノアンチピリンと等モル量になるよう)を変えた組成で全試薬を増加していった場合、何倍量まで均一な溶液が得られるかをみた。結果を、下記表4に示す。
基本組成(水100mL中に)
カプラー化合物(4−AA)1.0g、トリンダー試薬(TOOS)0.8g、Triton(登録商標) X−100 5.0g、グルコースオキシダーゼ 2.0g、ペルオキシダーゼ 0.5g、クエン酸ナトリウム−クエン酸 0.05M(pH=5.0になるよう調整)
Figure 0005231392
上記表4から、本発明の化合物(CP1、CP2及びCP6)はいずれも、従来からカプラーとして一般的に用いられている4−アミノアンチピリンと比較して、高い溶解性を示すことから、本発明の化合物を用いることにより濃厚な塗工液をつくることが可能であることが分かる。
(実施例5)
カプラー濃度のみ変化させた組成の試験膜を作製し、グルコース定量値への影響を評価した。すなわち、下記の組成の塗工液を用い、ポリエーテルスルホン膜(テルモ株式会社製、膜厚130μm)にコートを行い、35℃で18時間乾燥を行なった。膜を1cm角の正方形に打ち抜き、反射分光光度計にセットした後、1μLの検体を試験膜上部より滴下し、10秒後の反射吸光度を測定した。検体としては、ヘマトクリット値40、血糖値を100mg/dLに調整したヒト血液を用いた。その結果を図1に示す。
図1に示されるように、本発明の化合物(CP1、CP2、CP6)はいずれも、4−アミノアンチピリン(図1中の「4AA」)と比較して、感度の濃度依存性が低減することが観察された。
塗工液組成(0.1Mクエン酸ナトリウム−クエン酸緩衝液(pH=5.0)100mL中に)
カプラー化合物 4.0g/5.6g/8.0g、トリンダー試薬(MAOS) 3.2g、Triton(登録商標) X−100 20.0g、グルコースオキシダーゼ 8.0g、ペルオキシダーゼ 2.0g
(実施例6)
実施例5で作成したカプラー濃度のうち、CP2を使用したものについて、同様の基本組成の試験膜を作製した。この試験膜を用いて、種々のグルコース濃度で測定した値から検量線を作成し、定量感度を見た。なお、評価法は実施例5で示したものと同様である。その結果を、図2に検量線で示す。図2中、x軸に反射吸収度、y軸に血糖値をとっているため、傾きがなだらかなほど感度が高いことを意味する。
図2から示されるように、本発明の4−アミノ−1−(4−スルホフェニル)−2,3−ジメチル−5−ピラゾロン(CP2)は、トリンダー試薬としてMAOSと組み合わせて発色させた場合、その検量線の傾きは4−アミノアンチピリンを用いた時より改善され、測定感度が有意に向上できることが示される。
(実施例7)
下記の表5に示す組成の塗工液を用い、キスコート法により、テルモ株式会社製ポリエーテルスルホン膜(膜厚:130μm)に塗工し、37℃にて18時間乾燥を行った。その後、膜を1cm角に切断して、試験片を得た。
Figure 0005231392
血液を用いた評価は、試験片を反射分光光度計に固定した後、1μLの検体を試験膜上部より滴下し、連続的にあるいは所定時間における反射吸光度を測定することにより行った。
カプラー化合物として、4−アミノアンチピリン(4−AA)、CP1、またはCP2を用いて、上記の方法で作製した試験片を用い、ヘマトクリット値:40%、血糖値:400mg/dLに調整したヒト血液を検体として、反射吸光度の時間変化を測定した。結果を図3に示す。図3に示す結果から、従来のカプラー化合物である4−AAでは反射吸光度値が安定するまで15秒程度かかるが、CP1では5秒未満で反射吸光度値が安定し、CP2に至っては3秒程度で反射吸光度値がピークを迎えることがわかる。すなわち、本発明の試薬組成物を採用することで、測定時間が短縮されうることが示された。
(実施例8)
実施例7で作製した試験片を用い、ヘマトクリット値:40%、血糖値:50、100、400、600mg/dLと血糖濃度を変化させたヒト血液を検体として用いて測定した反射吸光度値から検量線を作製し、測定感度を比較した。結果を図4に示す。図4のY軸(縦軸)が血糖値濃度(入力値)であり、X軸(横軸)が反射吸光度値(出力値)であるため、検量線の傾きが小さいほど、測定感度は高いことを意味する。図4に示す結果から、CP1およびCP2では4−AAと比較して検量線の傾きが小さくなることがわかる。すなわち、本発明の試薬組成物を採用することで、測定感度が向上しうることが示された。
(実施例9)
下記の表6に示す組成の塗工液を用い、キスコート法により、テルモ株式会社製ポリエーテルスルホン膜(膜厚:130μm)に塗工し、37℃にて18時間乾燥を行った。その後、膜をΦ6mm円に打ち抜き、試験片を得た。
Figure 0005231392
試験片を真空状態の60℃オーブン内で1時間保存して熱加速をかけた後、60%アセトニトリル水溶液1mLを用い、10分間超音波処理を施して、抽出を行なった。得られた抽出液について、溶離液:60%アセトニトリル/50mMリン酸緩衝液(pH7.5)、溶離液流速:1mL/min、カラム温度:40℃、カラム:Hydrosphere C18 250×4.6mm(株式会社ワイエムシィ製)、測定波長:254nm、注入量:20μLの条件でHPLCを用い、試薬量を測定した。この手法により、熱加速前の試験片に対する、熱加速後の試験片に含まれる4−AAおよびCP2の残存率を比較した。結果を図5に示す。図5に示す結果から、4−AAでは残存率が7割以下であるのに対して、CP2はほぼ100%の残存率であることがわかる。すなわち、本発明の試薬組成物を採用することで、試験具の経時安定性が向上しうることが示された。
(実施例10)
下記の表7に示す組成の塗工液をL18実験直交表(因子9種類、水準3種類)に従い組み合わせた塗工液を用い、キスコート法により、テルモ株式会社製ポリエーテルスルホン膜(膜厚:130μm)に塗工し、37℃にて18時間乾燥を行った。その後、膜を1cm角に切断し、試験片を得た。
Figure 0005231392
血液を用いた評価は、試験片を反射分光光度計に固定した後、1μLの検体を試験膜上部より滴下し、連続的にあるいは所定時間における反射吸光度を測定することにより行った。
各試験片に対して、ヘマトクリット値:40%、血糖値:50、100、400、600mg/dLと血糖濃度を変化させたヒト血液を検体として測定した反射吸光度値から検量線を作製し、測定感度を算出した。18種類の組み合わせの中から、pH緩衝剤のpHおよびpH緩衝剤の種類別に測定感度を計算し、比較した。結果を図6に示す。図6に示す結果から、pH緩衝剤のpHは低いほど測定感度が向上し、pH緩衝剤としてはコハク酸、クエン酸が優れていることが示された。
(実施例11)
下記表8に示す組成の塗工液を用い、キスコート法により、テルモ株式会社製ポリエーテルスルホン膜(膜厚:130μm)に塗工し、37℃にて18時間乾燥を行った。その後、膜を1cm角に切断し、試験片を得た。
Figure 0005231392
血液を用いた評価は、試験片を反射分光光度計に固定した後、1μLの検体を試験膜上部より滴下し、連続的にあるいは所定時間における反射吸光度を測定することにより行った。
可溶化剤としてTriton(登録商標) X−100、Tween20、Pluronic−F68を用いて、上記の方法で作製した試験片を60℃にて遮光乾燥状態で一定期間保存した(熱加速試験)。ある期間保存された試験片について、ヘマトクリット値:40%、血糖値:400mg/dLのヒト血液を検体として用いて測定した相対感度の経時変化を図7に示す。図7に示す結果から、これら3種の可溶化剤のなかではTriton(登録商標) X−100が最も相対感度の減少が少なく、経時安定性に優れていることが示された。
(実施例12)
実施例10で作製した試験片を用い、ヘマトクリット値:40%、血糖値:50、100、400、600mg/dLと血糖濃度を変化させたヒト血液を検体として用い、各試験片に対して測定した反射吸光度値から検量線を作製し、測定感度を算出した。18種類の組み合わせの中から、カプラー化合物の濃度およびトリンダー試薬の濃度別に測定感度を計算し、比較した。結果を図8に示す。図8に示す結果から、カプラー化合物の濃度は5mmol/100mLが10mmol/100mLよりも有意に測定感度が低く、10mmol/100mL以上で測定感度が安定していることから、カプラー化合物の必要最低濃度が10mmol/100mL以上であることが示された。また、トリンダー濃度は設定濃度範囲内で測定感度が安定していることから、カップリング相手であるカプラー濃度に合わせて設定できることが示された。
なお、本出願は、2007年3月20日に出願された日本特許出願第2007−72807号および2007年9月28日に出願された日本特許出願第2007−254475号に基づいており、その開示内容は、参照により全体として引用されている。

Claims (15)

  1. 下記化学式(1);
    Figure 0005231392
    ただし、RおよびRは、それぞれ独立して、炭素数1〜5の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基であり、
    、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、カルボキシル基もしくはスルホン酸基またはこれらの塩であり、この際、R〜Rのうち少なくとも1つは、カルボキシル基もしくはスルホン酸基またはこれらの塩であり、かつ残りは水素原子である、
    で示される酸化発色化合物またはその塩。
  2. 上記式(1)中、RおよびRがメチル基である、請求項1に記載の酸化発色化合物またはその塩。
  3. 上記式(1)中、Rがカルボキシル基もしくはスルホン酸基またはこれらの塩であり、かつR、R、RおよびRが水素原子である、請求項1または2に記載の酸化発色化合物またはその塩。
  4. 上記式(1)中、Rがカルボキシル基もしくはスルホン酸基またはこれらの塩であり、かつR、R、RおよびRが水素原子である、請求項1または2に記載の酸化発色化合物またはその塩。
  5. 上記式(1)中、RおよびRがカルボキシル基もしくはスルホン酸基またはこれらの塩であり、かつR、RおよびRが水素原子である、請求項1または2に記載の酸化発色化合物またはその塩。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の酸化発色化合物またはその塩、トリンダー試薬、オキシダーゼ、およびペルオキシダーゼを含む試薬組成物。
  7. pH緩衝剤または可溶化剤をさらに含む、請求項6に記載の試薬組成物。
  8. 前記pH緩衝剤が有機酸塩である、請求項7に記載の試薬組成物。
  9. 前記pH緩衝剤のpHが4.0〜6.0である、請求項7または8に記載の試薬組成物。
  10. 前記酸化発色化合物またはその塩と前記トリンダー試薬との含有量のモル比が1:1〜2:1である、請求項6〜9のいずれか1項に記載の試薬組成物。
  11. 請求項6〜10のいずれか1項に記載の試薬組成物が担体に保持されてなる、試験具。
  12. 前記担体が高分子膜である、請求項11に記載の試験具。
  13. 前記担体1cmあたりの、前記酸化発色化合物またはその塩の含有量が15〜62μmolであり、前記トリンダー試薬の含有量が7.5〜62μmolであり、前記pH緩衝剤の含有量が40〜155μmolであり、前記可溶化剤の含有量が19〜45mgである、請求項11または12に記載の試験具。
  14. 下記化学式(2):
    Figure 0005231392
    ただし、R1は、炭素数1〜5の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基である、
    で示される化合物と、下記化学式(3):
    Figure 0005231392
    ただし、R、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、カルボキシル基もしくはスルホン酸基またはこれらの塩であり、この際、R〜Rのうち少なくとも1つは、カルボキシル基もしくはスルホン酸基またはこれらの塩であり、かつ残りは水素原子である、
    で示される化合物と、を反応させる工程を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の酸化発色化合物またはその塩の製造方法。
  15. 下記化学式(4):
    Figure 0005231392
    ただし、RおよびRは、それぞれ独立して、炭素数1〜5の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基であり、
    、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、カルボキシル基もしくはスルホン酸基またはこれらの塩であり、この際、R〜Rのうち少なくとも1つは、カルボキシル基もしくはスルホン酸基またはこれらの塩であり、かつ残りは水素原子である、
    で示される化合物を出発物質として、ニトロソ化反応および引き続いて還元反応を行なう工程を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の酸化発色化合物またはその塩の製造方法。
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