JP5230889B2 - リポキシゲナーゼ - Google Patents

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Description

発明の分野
本発明は、リポキシゲナーゼをコードするポリヌクレオチド、及びリポキシゲナーゼの組換え生成のための前記ポリヌクレオチドの使用に関する。本発明はまた、特異的なプローブでDNAライブラリをスクリーニングすることにより、リポキシゲナーゼを得る方法に関する。
発明の背景
リポキシゲナーゼは、リノール酸の酸素化を触媒してヒドロペルオキシドを生成する酵素である。リポキシゲナーゼは、酵素命名法(Enzyme Nomenclature)において、EC 1.13.11.12として分類されている。この酵素は、植物及び動物中に広範囲に分布されている。コード化遺伝子が種々の源から分離されており、その配列が公表されている。例えば、GENESEQP W93832及びGenbank U78294はヒト15S リポキシゲナーゼの配列を与える。
微生物リポキシゲナーゼは、酵母サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、好熱性アクチノ真菌サーモアクチノミセス・ブルガリス(Thermoactinomyces vulgaris)、フザリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporum)、フザリウム・プロリフェラタム(Fusarium proliferatum)及びゲウマンノミセス・グラミニス(Gaeumannomyces graminis)(Su及びOliw, J. BiologicalChemistry, 273 (21), 13072-13079 (1998))で知られている。微生物リポキシゲナーゼをコードする分離された遺伝子に関しては説明されていない。
この従来技術は、リポキシゲナーゼの種々の用途、例えばパン生地又は麺類へ食品添加物としての使用について記載している。
発明の概要
リポキシゲナーゼ活性を有する微生物タンパク質の配列情報と、工業規模におけるこのタンパク質の生成方法とをここに初めて提供する。より具体的には、発明者はゲウマンノミセス・グラミニス(Gaeumannomyces graminis)から、リポキシゲナーゼをコードする遺伝子を分離し、この遺伝子を大腸菌(E. coli)株にクローニングし、これを配列決定した。G. graminisのゲノムは、ほぼ60%のGヌクレオチド及びCヌクレオチドを含有し、このことは前記作業を極めて困難にした。比較が示す既知のリポキシゲナーゼ配列に対する同一性は25%未満であり、最も近似するのはヒト15Sリポキシゲナーゼである。発明者は、リポキシゲナーゼを組換え発現させた。
従って、本発明は、リポキシゲナーゼ酵素活性を有するポリペプチドであって、
a) 配列番号:2又は23の成熟ポリペプチドと少なくとも50%の同一性を有するアミノ酸配列を有するか、
b) 配列番号:1の成熟ポリペプチドをコードする核酸配列の相補鎖、又は該核酸配列の、少なくとも100個のヌクレオチドを有する部分配列の相補鎖と、55℃でハイブリッド形成する核酸配列によってコードされるか;
c) 1つ以上のアミノ酸の置換、欠失及び/又は挿入によって配列番号:2又は23の成熟ポリペプチドから得ることができるアミノ酸配列を有するか;又は、
d) 寄託番号DSM 13586の大腸菌(Escherichia coli)に存在するプラスミド中にクローニングされたDNA配列のリポキシゲナーゼコード部分によってコードされる;
リポキシゲナーゼ酵素活性を有するポリペプチドを提供する。
本発明はまた、ポリヌクレオチドであって、
a) 寄託番号DSM 13586の大腸菌に存在するプラスミド中にクローニングされた成熟リポキシゲナーゼをコードする部分DNA配列、
b) 配列番号:2又は23で示される成熟リポキシゲナーゼをコードする部分DNA配列、
c) リポキシゲナーゼをコードし、かつ
i) 前記DNA配列と少なくとも50%の同一性を有するか、
ii) 前記DNA配列、又は該DNA配列の、少なくとも100個のヌクレオチドを有する部分配列の相補鎖と、低緊縮性でハイブリッド形成するか、又は
iii) 前記DNA配列の対立遺伝子変異体である、
前記a)又はb)で定義付けされた配列の類似物、又は
d) 前記a)、b)又はc)の相補鎖
を含む、ポリヌクレオチドを提供する。
本発明の別の特徴は、前記ポリヌクレオチドを含む核酸構成物と、該核酸構成物を含む組換え発現ベクターと、前記核酸構成物で形質転換された組換え宿主細胞とを提供する。本発明はまた、リポキシゲナーゼの組換え生成法と、配列番号:2又は23に基づくオリゴヌクレオチドプローブと、配列番号:2に基づくプローブを使用して、真核生物DNAライブラリをスクリーニングすることによってリポキシゲナーゼを得る方法とを提供する。
さらに本発明は、マンガンリポキシゲナーゼを含む生地組成物と、生地にマンガンリポキシゲナーゼを添加することを含む、生地又は生地から製作される焼き製品の製造方法とを提供する。本発明はまた、リノレン酸、アラキドン酸、リノレイルアルコール及びリノール酸エステルから成る群から選択された基質を酸素化する方法であって、該方法が、酸素の存在において、前記基質をマンガンリポキシゲナーゼと接触させることを含む、基質を酸素化する方法を提供する。さらに本発明は、マンガンリポキシゲナーゼと界面活性剤とを含む、洗浄剤組成物を提供する。
発明の詳細な説明
ゲノムDNA源
リポキシゲナーゼ(LOX)をコードするDNAは、菌類、具体的には子嚢菌門(Ascomycota)、より具体的には、出所不明(incertae sedis)子嚢菌門、例えばマグナポルタセー(Magnaporthaceae)、例えばゲウマンノミセス(Gaeumannomyces)、又はアナモルフィック・マグナポルタセー(Magnaporthaceae)、例えばピリクラリア(Pyricularia)、あるいは、アナモルフィック・アスコミコタ(Ascomycota)、例えばゲオトリクム(Geotrichum)に由来してよい。例としては、G. graminis、例えばG. graminis var. graminis, G. graminis var. avenae又はG. graminis var. tritici, 具体的には菌株G. graminis var. graminis CBS 903.73, G. graminis var. avenae CBS 870.73又はG. graminis var. tritici CBS 905.73が挙げられる。これらのCBS菌株は、オランダ国Baarn, Centraalbureau voor Schimmelculturesから商業的に入手可能である。
発明者は、ゲウマンノミセス・グラミニス(Gaeumannomyces graminis)の菌株から2つのLOXコードDNA配列を得て、これらの配列が、配列番号:1又は22で示される配列を有することを見出した。発明者は、LOXコード遺伝子を大腸菌の菌株内に挿入し、これをE. Coli DSM 13586として、独国D-38124 Braunschweig Mascherorder Weg 1b,DSMZ(Deutsche Sammlung von Microorganismen und Zellkulturen GmbH)に、ブダペスト条約に基づいて2000年7月5日に寄託した。この寄託はNovo Nordisk A/Sによって行われ、後にNovozymes A/Sに譲渡された。
リポキシゲナーゼ
本発明のリポキシゲナーゼは、マンガンリポキシゲナーゼである。すなわち、このリポキシゲナーゼは、補欠分子族においてマンガンと共にリポキシゲナーゼ活性(EC 1.13.11.12)を有する。このリポキシゲナーゼはグリコシル化されており、90〜110 kDaの範囲、特に95〜105 kDaの範囲の分子量を有することができる。このリポキシゲナーゼは温度安定的であり、最適温度は65〜90℃、特に75〜85℃である。このリポキシゲナーゼは、PH 10で最大400ppmのLAS(線状アルキル-ベンゼンスルホネート)に対して安定的である。Mn-リポキシゲナーゼはpH 5〜12において酵素活性を有し、その最適値はpH 6〜8と広範囲である。
組換えリポキシゲナーゼはより高いグリコシル化度と、より高い熱安定性とを有することができる。組換えリポキシゲナーゼは、90〜110 kDaの範囲、特に95〜105 kDaの範囲の分子量を有することができる。組換えリポキシゲナーゼは65〜90℃、特に75〜85℃の最適温度を有することができる。
組換え発現ベクター
本発明の発現ベクターは典型的には、プロモーター、オペレータ、リボソーム結合部位、翻訳開始シグナル、及び任意には、選択可能なマーカー、転写ターミネータ、リプレッサー遺伝子又は種々のアクティベータ遺伝子をコードするコントロール配列を含む。このベクターは、自己複製ベクターであってよく、あるいは、宿主細胞遺伝子に組み込まれてもよい。
形質転換細胞の培養による生成
本発明のリポキシゲナーゼは、リポキシゲナーゼをコードするDNA配列で適切な宿主細胞を形質転換し、酵素の生成を可能にする条件下で、形質転換された生物を培養し、さらに、酵素を培養から回収することにより生成することができる。
宿主生物は、真核細胞、具体的には菌細胞、例えば酵母細胞、又は糸状菌細胞、例えば、アスペルギルス(Aspergillus),フザリウム(Fusarium),トリコデルマ(Trichoderma)又はサッカロミセス(Saccaromyces)、特にアスペルギルス・ニガー(A. Niger),アスペルギルス・オリゼー(A. oryzae),フザリウム・グラミネアルム(F. graminearum),フザリウム・サンブシヌム(F. sambucinum),フザリウム・セレアリス(F. cerealis)又はサッカロミセス・セレビシエー(S. cerevisiae)の菌株であってよい。このような宿主生物におけるリポキシゲナーゼの生成は、EP238.023(Novo Nordisk),国際公開第96/00787号パンフレット(Novo Nordisk)又はEP244.234(Alko)によって行われてよい。
ヌクレオチドプローブ
配列番号:1のDNA配列、又は配列番号:2のポリペプチド配列、特に成熟ペプチド部分に基づいて、ヌクレオチドプローブを設計することができる。プローブは、下記のようなLOXコードDNAのスクリーニングに使用することができる。
(例えばSambrook J, Fritsch EF, Maniatis T (1989)「分子クローニング:実験マニュアル(Molecular cloning: a laboratory manual)(第2版)」(Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, New York)に記載されているような)標準技術によって、配列番号:2のアミノ酸配列の成熟部分、又はDNA配列の相応部分に基づいて、合成オリゴヌクレオチド・プライマーを調製することができる。このプライマーは縮重プローブであってよく、典型的には少なくとも20個のヌクレオチドを含有することになる。
真核生物DNAライブラリのスクリーニング
リポキシゲナーゼ活性を有するポリペプチドは、下記の方法、すなわち:
a) 真核生物DNAライブラリを作成し、
b) 上述のプローブとハイブリッド形成するDNA分子を選択するために、前記ライブラリをスクリーニングし、
c) 前記選択されたDNA分子で宿主細胞を形質転換し、
d) 前記形質転換された宿主細胞を培養することにより、前記DNA分子によってコードされたポリペプチドを発現させ、さらに、
e) 前記発現させられたポリペプチドを検定することにより、リポキシゲナーゼ活性を有するポリペプチドを選択する
ことによって得ることができる。
真核細胞DNAライブラリは、コンベンショナルな方法によって作成することができる。真核細胞DNAライブラリは、上述のような適切な源から導出されたゲノムDNA又は二本鎖cDNAを含んでよい。
DNA配列の分子スクリーニングは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)と、これに続いて行われるハイブリッド形成とによって行うことができる。
よく知られた手順に従って、分子スクリーニングにおいて発生したPCRフラグメントを分離し、適切なベクター中にサブクローニングすることができる。このPCRフラグメントは、例えばコロニーハイブリッド形成又はプラークハイブリッド形成によってDNAライブラリをスクリーニングするのに使用することができる。
ハイブリッド形成(ハイブリダイゼーション)
ハイブリッド形成は、本発明のDNA配列に相応するヌクレオチドプローブに対して、所与のDNA配列が類似していることを示唆するのに使用される。ハイブリッド形成は、低緊縮性、中緊縮性、高緊縮性で行われてよい。ハイブリッド形成条件の一例を以下に詳しく説明する。
ヌクレオチドプローブと相同DNA配列又は相同RNA配列との間のハイブリッド形成を見極めるのに適した条件は、5 x SSC(標準的なクエン酸生理食塩水)中にDNAフラグメント又はRNAを含有するフィルタを予浸し、5 x SSC溶液(Sambrook他、1989)、5 x デンハート溶液(Sambrook他、1989)、0.5 %のSDS及び100 μg/mlの変性音波処理サケ精子DNA(Sambrook他、1989)中でフィルタの前ハイブリッド形成を行い、これに続いて、ランダムプライマー(Feinberg, A. P. 及びVogelstein, B. (1983) Anal.Biochem. 132:6-13)、32P-dCTP標識(特異活性>1 x 109 cpm/μg)プローブを含有する同一溶液中で、12時間約45℃でハイブリッド形成を行うことに関与する。次いでフィルタを2 x SSC、0.5%のSDS中で最低55℃の温度で、詳細には最低60℃、より詳細には最低65℃、例えば最低70℃又は最低75℃で30分間、2回洗浄する。
このような条件下でオリゴヌクレオチドプローブとハイブリッド形成する分子を、x線フィルムを使用して検出する。
アラインメント及び同一性
本発明のヌクレオチド配列は、公開された配列に対して、少なくとも75%又は少なくとも83%、詳細には少なくとも90%又は少なくとも95%、例えば少なくとも98%の同一性を有することができる。
本発明の目的上、配列のアラインメント(整列化)と同一性スコアの計算とを、タンパク質及びDNA双方のアラインメントに有用なニードルマン・ブンシュ(Needleman-Wunsch)アラインメント(すなわちグローバル・アラインメント)を用いて行った。タンパク質アラインメントには、デフォルト・スコアリング・マトリックスBLOSUM50が、また、DNAアラインメントには同一性マトリックスがそれぞれ用いられる。ギャップ内の第1の残基に対するペナルティはタンパク質の場合には-12であり、DNAの場合には-16であるのに対し、ギャップ内の付加的な残基に対するペナルティはタンパク質の場合には-2であり、DNAの場合には-4である。
アラインメントはFASTAパッケージ、v20u6版 (W. R. Pearson及びD. J. Lipman (1988), 「生物学的配列分析のための改善されたツール(Improved Tools for Biological Sequence Analysis)」, PNAS 85:2444-2448、及び、R. Pearson (1990) 「FASTP及びFASTAとの迅速で高感度の配列比較(Rapid and Senstive Sequence Comparison with FASTP and FASTA)」,Methods in Enzymology, 183:63-98)から得られる。
リポキシゲナーゼの使用
上述のようなマンガンリポキシゲナーゼは、下記の用途で、例えば提示した刊行物と同様に使用することができる。
リポキシゲナーゼは、焼き製品、例えばパン、ビスケット及びケーキのための生地に対する添加物として使用することができる。例えばリポキシゲナーゼは、焼き製品を製作するために、リポキシゲナーゼを生地に添加し、この生地をこね、さらに生地を焼くことから成るパン製造過程で使用することができる。SU 426640 A、特開昭58-190346号公報[SLK1]、特開平11-65332号公報[SLK2]、JP 8322456[SLK3]、JP 10028516[SLK4]、JP 08322456. JP 2964215。リポキシゲナーゼは、特開平11-299440号公報に記載されているように、麺類の製造に使用することもできる。
リポキシゲナーゼは、漂白、例えばベータ−カロチン、小麦粉又は小麦生地の漂白に使用することができる(米国特許第1,957,333〜1,957,337号明細書)。
リポキシゲナーゼは、脂肪酸の混合物を酸化してヒドロペルオキシ脂肪酸にする際に脂質過酸化反応の促進剤として、また、或る特定の油のリノール酸含有量及びリノレン酸含有量を評価するための分析ツールとして使用することもできる。
本発明は、リポキシゲナーゼと界面活性剤、特に陰イオン界面活性剤、例えばLAS(線状アルキル-ベンゼンスルホネート)とを含む洗浄剤組成物を提供する。リポキシゲナーゼは、このような界面活性剤の存在において良好な安定性を有するので有利である。この洗浄剤は、米国特許第3635828号明細書[SLK5]又は同第5789362号明細書[SLK6]に記載されているように配合されてよい。リポキシゲナーゼはDK9800352[SLK7]に記載されているように、布地又は硬質表面から染みを漂白するのに使用することもできるので有利である。
リポキシゲナーゼはJP 09163953. EP772980. 特開2000-106832号公報に述べられているような澱粉の改質に使用することができる。また、リポキシゲナーゼは、EP947142. DE 19840069又はJP 61078361に記載されているようなタンパク質改質、又はJP 5905128、米国特許第3729379号明細書に述べられているような油の改質(共役脂肪酸の生成)に使用することもできる。
リポキシゲナーゼは、オキシダーゼ、例えばラッカーゼ、ビリルビンオキシダーゼなどによって、タンパク質を架橋するのに使用することができる(EP 947142)。
リポキシゲナーゼは、魚肉にリポキシゲナーゼを添加することにより、海産練り物製品、例えば蒲鉾、ハンペンの粘りや風味を改善するのに使用することができる(JP 61078361)。
リポキシゲナーゼは、トマト加工品を製造するのに使用することができる。リポキシゲナーゼは、トマトペースト、サルサ、ケチャップなどに使用することができる(EP 983725)。
リポキシゲナーゼは、不飽和4-24C脂肪酸とリポキシゲナーゼとを反応させることにより、ヒドロペルオキシ脂肪酸の製造に使用することができる(JP 11029410)。
リノール酸又はリノレン酸のヒドロペルオキシドは、さらに、例えば成長調節ホルモンであるジャスモン酸に転化することができ、アラキドン酸からの生成物は、生理学的エフェクタであるロイコトリエン及びリポキシンに転化することができる。
リポキシゲナーゼの用途は、上述の例に限定されるものではない。ヒドロペルオキシド、つまりリポキシゲナーゼ反応の生成物は、ラジカルを形成するための良好な酸化剤なので、リポキシゲナーゼは、酸化反応を利用して他の用途、例えば食品又は織物色素の漂白、又はプラスチック材料又はプラスチック繊維を製造するための化学化合物の重合に使用することもできる。
リポキシゲナーゼ活性のアッセイ
リポキシゲナーゼ活性をヒドロペルオキシドの形成を監視することにより、25℃で分光光度法により見極めた。標準的な分析の際に、980 μL 25 mMのリン酸緩衝液(pH7.0)と10 μl の基質溶液(0.2% (v/v)のTween20で分散させられた10mMのリノレン酸)とを含有する1 mLの石英キュベットに、10 μLの酵素を添加した。酵素を典型的な形式で稀釈して、初めの1分間のうちに、添加された基質の最大10%が充分に代謝回転することを保証した。234 nmにおける吸収率を追跡し、曲線の線形部分から速度を評価した。1単位は、234 nmにおいて0.001/分の吸収率増大をもたらした。
基質特異性の決定
多数の種々異なる化合物を基質とした標準的なアッセイ条件を用いて、リポキシゲナーゼの基質特異性を調査した。0.2% (v/v)Tween20を含有する分散系として、すべての基質を生成した。これらの原液を形成するのに添加した化合物の量を質量で測定した。それというのも粘性が容積の正確な測定を不可能にしたからである。アッセイ中に添加された基質の量を変化させることにより、限界速度定数と特異性定数とを見極めた。結果として生じた速度を、使用した基質の濃度に対してプロットした。最後に、非線形少なくとも二乗回帰により、ミカエリス・メンテン方程式の理論双曲線にこれらのプロットを適合させた。これらのシス−トランス−共役ヒドロ(ペロ)キシ脂肪酸を、23,000 M-1cm-1の分子吸光係数を有するものと想定した。

材料及び方法
分子クローニング技術はSambrook他(1989)において記載されている。
サブクローニング及びDNAライブラリ構成には下記の商業的なプラスミド及びE coli菌株を使用した:
pT7Blue (Novagen)
pUC19 (日本、TOYOBO)
E. coli JM109 (日本、TOYOBO)
E. coli DH12 (米国、GIBCO BRL, Life Technologies)
cDNAクローニングには、下記の商業的なキットを使用した:
cDNA合成キット (日本、Takara)
Marathon cDNA増幅キット (米国、Clontech)
Oligo dT セルロース粉末 (オランダ国、Invitrogen)
DIG-標識付け・検出キット(Boehringer Manheim)を使用して、ハイブリッド形成プローブの標識付け及び検出を行った。サザンブロッティング及びコロニーハイブリッド形成の双方のためのDNA転移には、ナイロン膜Hybond-N+ (英国、Amersham)を使用した。
媒地及び緩衝溶液
COVE-ar: 1リットル当たり、342.3 gのサッカロース、20 mlのCOVE食塩水、10 mMのアクリルアミド、15 mMのCsCl2、30 gのAgar noble (Difco)
COVE2-ar: 1リットル当たり、30 gのサッカロース、20 mlのCOVE食塩水、10 mMのアクリルアミド、30 gのAgar noble(Difco)
COVE食塩水: 1リットル当たり、26 gのKCl、26 gのMgSO4-7H2O、76 gのKH2PO4、50mlのCove微量金属
Cove微量金属: 1リットル当たり、0.04 gのNaB4O7-10H2O、0.4 gのCuSO4-5H2O、1.2 gのFeSO4-7H2O、0.7 gのMnSO4-H2O、0.7 gのNa2MoO2-2H2O、0.7 gのZnSO4-7H2O
AMG微量金属: 1リットル当たり、14.3 gのZnSO4-7H2O、2.5 gのCuSO4-5H2O、0.5 gのNiCl2、13.8 gのFeSO4、8.5 gのMnSO4、3.0 gのクエン酸
YPG: 1リットル当たり、4 gの酵母抽出物、1 gのKH2PO4、0.5 gのMgSO4-7H2O、15 gのグルコース、pH 6.0
STC: 0.8 Mのソルビトール、25 mMのTris pH 8、25 mMのCaCl2
STPC: STC緩衝液中40%のPEG4000
Coveトップアガロース: 1リットル当たり、342.3 gのサッカロース、20 mlのCOVE食塩水、10 mMのアセトアミド、10 gの低融点アガロース
MS-9: 1リットル当たり、30 gの大豆粉末、20 gのグリセロール、pH 6.0
MDU-2Bp:1リットル当たり、45 gのマルトース-1H2O、7 gの酵母抽出物、12 gのKH2PO4、1 gのMgSO4-7H2O、2 gのK2PO4、5 gの尿素、1 gのNaCl、0.5 mlのAMG微量金属溶液pH 5.0
材料
α-32P-dCTP (3000 Ci/mmol)、dNTPs、α-33P-ddNTPs、Hybond-N膜、及びDNA標識ビード(-dCTP)、T-プライマー第1鎖キット、及びサーモ・シーケナーゼ(Thermo Sequenase)キットをAmersham Pharmacia Biotech (スウェーデン国Uppsala)から入手した。TAクローニングキットをInvitrogen (オランダ国Groningen)から入手した。Taq DNA ポリメラーゼ及び増強された鳥類RT-PCRキットをSigma (ミズーリ州St. Louis)から入手した。制限酵素をNew England BioLabs (マサチューセッツ州Beverly)から入手した。
Su及びOliw(前出)によって説明されているように、G. Graminisを得て成長させた。Qiagen植物RNeasyミニ及びQlAquickゲル抽出キットをMerck Eurolab (スウェーデン国Stockholm)から入手した。PCRのための縮重プライマーをTIB Molbiol (独国Berlin)から入手し、配列決定プライマーをCyberGene(スウェーデン国Huddinge)から購入した。Life Technologies(スウェーデン国Taby)から入手したキット(cDNA末端急速増幅用5'RACEシステム)で、5'-RACE及び総RNAの逆転写を行った。
例1ゲウマンノミセス・グラミニス(G. Graminis)由来のLOXの部分ペプチド配列の決定
本質的にはChao Su及びErnst H. Oliw, J. Biological Chemistry, 273 (21), 13072-13079 (1998) に記載されている通りに、Gaeumannomyces graminis var. triticiの菌株を培養し、リポキシゲナーゼを回収した。
この酵素のN-末端部分からデータを得るために、494 Protein Sequencer (Applied Biosystems)において製造者の指示書に従って、伝統的なエドマン分解法を用いることにより、約10 mgの酵素を直接的に分析した。
試料の別の40μmを凍結乾燥させてほぼ20μmに縮小し、DTTを含有する20 μlのSDS試料緩衝液に添加した後、これを30分間37℃でインキュベートし、次いでこの試料を3分間煮沸した。次いで、1 MのTris-HCl中の5 μl 0.5 Mのヨードアセトアミド(pH7.5)を添加し、このサンプルを20分間室温でインキュベートした後、製造者の指示書に従ってSDS-PAGE (4-20 %、Novex)において試料を走行させた。Novexから得られる標準的な手順に従って、ゲルを染色した。
次いでゲル片(60kDa)を切り取り、刃で細かく切り刻んだ。これらのゲル片を0.5 Mのトリス pH 9.2/ACN(1:1)中で45分間37℃で2回洗浄した。ゲル片を100%のACNで10分間処理することにより、これらのゲル片を縮小した。ACNを除去し、ゲル片を高速真空で乾燥させた。200 ml 0.1 MのNH4CO3 (AMBIC)を添加し、15分間インキュベートした。AMBICを除去し、100mlのACNを添加した。再び10分間インキュベートし、次いでACNを除去して高速真空で乾燥させた。AMBICを含むこのサイクルを2回繰り返した。最後の乾燥ステップ後、0.1 Mのトリス pH 9.2, 10%のACN中の20 ml 0.05 mg/mlのトリプシンを添加した。これを10分間インキュベートした。次いで300ml 0.1Mのトリス pH 9.2, 10%のACNを添加した。37℃で一晩インキュベートを続けた。
次いで上澄みを除去し(対照のために保存)、30ml 10%のTFAを添加することにより、ゲルからペプチドを抽出した。5分後、TFAを引き出し、捕集した。さらに、150ml 10%のTFA, 60%のACNをゲル片に添加することにより、2回抽出を行い、37℃で30分間インキュベートした。全ての抽出物を捕集し( 30ml+150ml+150ml)、高速真空で50mlに濃縮した。濃縮物の試料(5ml)を、TFA/イソプロパノールの溶媒系を使用して、RP-HPLCにおいてVydac C-18カラム上で走行させ、これにより存在するペプチドがあるか否かを見た。試料の残りを走行させることにより、ペプチドを捕集した。ブランク・ゲル片を有する対照を並行して走行させた。ペプチドの損失を少なくとも限にするために、選択された面分を、再純化することなしに直接的に配列決定した。
結果として生じたN-末端配列を、配列番号:21と示し、2つの内部ペプチド(fr29及び34と表す)を、配列番号:19及び20と示す。
さらに、約100 μgのリポキシゲナーゼを、40 μl 0.05 Mのリン酸カリウム、10mMのEDTA、1%のTriton X-100, 0.05%のSDS, pH7.3に添加し、90℃で4分間加熱し、放置冷却した。次いで、試料を25 mUのO-グリコシダーゼ(BSA非含有)及び800 mUのEndoF グリコシダーゼ(Boehringer)に添加し、一晩37℃で放置した。次いでこの試料を75 μlのSDS試料緩衝液に添加し、製造者の指示書に従って7つのレーン内でSDS-PAGE (Novex 4-20%)において走行させた。
60kDaの帯をゲルから切り取り、細かく刻んで、これをエッペンドルフ管内で、400 μlの0.5 M Tris-HCl, pH 9.2:ACN 1:1で2回、37℃で45分間洗浄した。次いでこれらのゲル片を、200 μlのACNで10分間処理し、次いで高速真空で乾燥させた。400 μlのNH4CO3を添加し、10分間放置した後、上澄みを除去し、ゲル片をさらに200 μlのACNで10分間処理し、次いで乾燥させた。400 μlのH2Oを添加し、試料を10分間放置した後、ACNでこの手順を再び繰り返した。
次いでゲル片を25 μl 0.1 mg/mlのトリプシン+300 μl 0.1 MのTris-HCl、10%のACN, pH 9.2に添加し、一晩37℃で放置した。インキュベーション後、35 μlの10 TFAを添加し、30分後、HPLC(Vydac C 18, 0.1%のTFA中最大80%の勾配のアセトニトリル)用に上澄みを採取した。次いでゲル片を150 μl 0.1%のTFA, 60%のアセトニトリルで2回抽出した。上澄みを採取し、高速真空で蒸発させて約50μlにした後、さらに100 μl 0.1%のTFAを添加し、次いで再蒸発させて50 μlに縮小し、これをHPLCにおいて流動させた。
配列番号:16、17及び18で示されるような3つのアミノ酸配列(fr 20、21及び25と表す)を得た。
例2ゲウマンノミセス・グラミニス(G. Graminis)由来のLOXのゲノムcDNAクローンのクローニング
菌染色体DNAの調製
ゲウマンノミセス・グラミニス・バラエティー・トリチシ(Gaeumannomyces graminis var. tritici)の菌株をYPG(1リットル当たりの構成: 4 gの酵母抽出物、1 gのKH2PO4、0.5 gのMgSO4-7H2O、15 gのグルコース、pH 6.0)中で、静かに攪拌しながら25℃で6日間培養した。Miracloth(米国、Calbiochem)を使用してろ過により菌糸を捕集し、これを脱イオン化水で2回洗浄した。紙フィルタ上で短時間乾燥させた後、菌糸を液体窒素によって冷凍し、ドライアイス上でモータによって粉砕した。
約0.2gの粉砕菌糸を1.5 mlのエッペンドルフ管内に入れ、100 mMのNaClと、25 mMのEDTAと、1%のSDSと50 mMのTris-HCl(pH8)とを含有する0.5 mlの緩衝溶液中で懸濁した。25 mg/mlのプロテイナーゼKを3 mg/ml添加した後、管を65℃で30〜60分間インキュベートした。この溶液を同一容積のフェノールで抽出し、DNAを0.7容積のイソプロパノールで、-20℃で沈殿させた。ペレットを0.5mlの滅菌水中に再懸濁させ、残余のRNAを50 μgのリボヌクレアーゼによって37℃で30分間消化させた。DNAをフェノールで抽出し、エタノールで再び沈殿させた。ペレットを適量の滅菌水中に懸濁した。
mRNAの調製及びcDNAの合成
ゲウマンノミセス・グラミニス・バラエティー・トリチィシ(Gaeumannomycesgraminis var. triticiの)菌株をYPG中で、静かに攪拌しながら25℃で6日間培養した。リポキシゲナーゼ活性を確認した後、上述のように菌糸を捕集し、ドライアイス上でモータによって粉砕し、その後フェノール−クロロホルム法によって総RNAを調製するのに使用した。総RNAからのmRNAの純化を、Oligo dT セルロース粉末 (オランダ国、Invitrogen)で行った。
cDNA合成キット (日本、Takara)でcDNAを合成した。それぞれ1.0 mMのdNTPと、4 μgのオリゴ(dt)18と、2 μgのランダムプライマーと、100 Uの逆転写酵素と第1鎖合成緩衝液とを含有する混合物中で、鋳型として5〜6 μgの熱変性mRNAを使用して、第1鎖cDNAを合成した。全体で50 μlの反応混合物を室温で10分間保持し、次いで42℃で1時間インキュベートした。インキュベーション後、反応混合物を2分間氷上で冷却し、これに第2鎖cDNA合成を施した。1138 UのE. coliDNAポリメラーゼ、5 μgのE. coli リボヌクレアーゼ H/デオキシボヌクレアーゼの混合物、及び第2DNA合成緩衝液を、第1鎖合成混合物に添加し、DEPC-H2Oで稀釈して240μlに増大した。反応混合物を12℃で1時間、22℃で1時間、さらに70℃で10分間インキュベートした。次いで10 UのT4 DNAポリメラーゼを反応混合物に添加し、37℃で10分間インキュベートした。合成されたcDNAにアガロースゲル電気泳動法を施すことにより、質を確認した。
PCRによるLOX遺伝子の部分クローンの分離
例1において見極めたアミノ酸配列に基づいて、下記のプライマーを設計し、合成した。Gaeumannomyces graminis var. tritici(Genbank 受入番号:AF 124979)のリノレエートジオールシンターゼのヌクレオチド配列を、コドン使用頻度の基準として使用した。
N-末端側のためのプライマー1:配列番号:9 (N末端配列番号:21のアミノ酸1-5に相当)
C-末端側1のためのプライマー2:配列番号:10 (fr 34, 配列番号:20のアミノ酸18-25に相当)
C-末端側2のためのプライマー3:配列番号:11 (fr 34, 配列番号:20のアミノ酸6-15に相当)
それぞれ2.5 mMのdNTPと、それぞれ20pmolのプライマー1及び2と、2.5単位のLA taq ポリメラーゼ(日本、Takara)とLA taqのためにTakaraにより供給されたGC緩衝液 Iとを含有する50 μlの反応混合物中で、鋳型としてG. graminisの0.6μgの染色体DNAを使用して、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を採用した。反応条件を下に示した。LA taq ポリメラーゼは、ステップ1後、反応混合物に添加した。
Figure 0005230889
上述の反応混合物中で第2のPCR反応を採用した。ただしここでは、鋳型として2 μlの第1のPCR生成物を使用し、プライマー2の代わりにプライマー3を使用した。反応条件は、ステップ2〜ステップ4を30回繰り返すことを除いては上述のものと同じであった。
QIAquick(登録商標)ゲル抽出キット(Qiagen)を使用して、増幅された1kbのフラグメントをゲルで純化し、これをpT7Blue中にサブクローニングした。PCRクローンの配列が配列番号:3で示されることを見極めた。PCRフラグメントの推論されたアミノ酸配列から、プライマー1は予期された場所以外の場所とハイブリッド形成させられることが判ったが、しかし例1において見極められたアミノ酸配列250599Bfr25(配列番号:18)が、PCRフラグメント中の連続的な216個のアミノ酸の配列(配列番号:8)内に見出された。
同一性検索が示したように、この216アミノ酸配列は、ヒト15Sリポキシゲナーゼ(Genbank U78294, GENESEQP W93832)、ヒト・アラキドネート 12-リポキシゲナーゼ(Swiss-Prot P18054)及びPlexaura homomalla 8R-リポキシゲナーゼ(GenBank AF003692, SPTREMBL 016025)に対して最高同一性を有する。この結果は、得られたPCRフラグメントがリポキシゲナーゼ遺伝子を含有することを示唆した。同一性の最高スコアはヒト15Sで得られ、25%未満であった。
ゲノムLOX遺伝子クローニング
完全長ゲノムクローンを得るために、プローブとしてPCRフラグメントを使用して、G. graminisのゲノムDNAにサザンブロッティングを採用した。その結果に基づいて、ゲノムDNAをSalIで消化させ、1.0%のアガロースゲル上で分離した。
ゲルから約6 kbのDNA消化物を回収し、これを、SalIによって線形化されBAP処理されたpUC19と連結した。連結混合物をE. Coli DH12S中に形質転換し、これにより部分ゲノムライブラリを構成する。プローブとしてPCRフラグメントを使用して、ゲノムライブラリをコロニーハイブリッド形成によりスクリーニングし、ポジティブなE. coliを分離し、pSG16と呼ばれるプラスミドを回収した。
プラスミドpSG16は、ゲウマンノミセス・グラミニス(G. graminis)由来の6 kbのSalIフラグメントを含有した。この6kbのフラグメントから、PCRクローンを含む4.1 kb長の配列が、配列番号:4で示されることが見極められた。最長のオープン・リーディング・フレーム(ORF)は、上述の216アミノ酸配列、ならびにfr 20, 21,29及び34と類似の配列、配列番号:16, 17,19及び20を含有するが、しかし、例1において見極められたN末端配列(配列番号:21)は含有しなかった。最大ORFの上流側に、他の2つの小さなORFが見出されたが、これらは両方ともN末端配列を有さなかった。右側の開始ATGコドンを見出すために、cDNAクローニングが必要であった。
LOX遺伝子のcDNAクローンの分離
リポキシゲナーゼを生成する菌糸から総RNAを抽出し、この総RNAからOligo dT セルロース粉末によってmRNAを調製した。cDNA合成キット(日本、Takara)を使用して、完全長cDNAを得ることを目指して、mRNAからcDNAを合成した。1〜4 kbのcDNAをゲル純化することにより、部分cDNAライブラリを構成した。ライブラリは、Marathon cDNA増幅キット(米国、Clontech)のアダプタと連結することにより構成した。このキットは、アダプタ・プライマー(AP1)と標的クローンの内部配列のために設計されたカスタム・プライマーとで、標的cDNAを増幅させることを可能にする。
LOXのcDNAの増幅のために、2つのプライマー、つまりプライマー4(配列番号:12)及びプライマー5(配列番号:13)を、ゲノムクローンの配列に基づいて設計した。C末端部分をプライマー4及びAP1で増幅し、N-末端部分をプライマー5及びAP1で増幅した。
PCR反応混合物は、2.5 mMのdNTP、それぞれ30pmolのプライマー4及びAP1、又はプライマー5及びAP1、5単位のLA taqポリメラーゼ(Takara)及び供給GC緩衝液Iを含有した。反応条件を下に示した。LA taq ポリメラーゼはステップ1後に反応混合物に添加した。
Figure 0005230889
この結果、5'-末端に対して0.6 kbのフラグメントが、3'-末端に対して1.6kbのフラグメントがそれぞれ増幅され、これらの配列は、配列番号:5及び配列番号:6で示されることが見極められた。予測される開始ATGと終止コドンTAAの周りの配列に基づいて、プライマー6(配列番号:14)とプライマー7(配列番号:15)とを末端間のcDNAの増幅のために設計した。また、さらなるプラスミド構成のために、所望の制限酵素部位を両末端に導入した。
反応混合物は、0.08 μgのcDNAライブラリーと、2.5mMのdNTPと、それぞれ30pmolのプライマー6及び7と、1単位のLA taqポリメラーゼ(Takara)と、GC緩衝液とを含有した。反応条件を下に示した。LA taqポリメラーゼはステップ1後に反応混合物に添加した。
Figure 0005230889
PCR増幅された1.9 kbフラグメントを分離し、これをpT7Blue中にクローニングし、その結果pSG26を得た。推論されるオープン・リーディング・フレームは1857 dpから成った。これは618個のアミノ酸及び67600 Daの分子質量に相当する。
ゲノム配列との比較により、LOX遺伝子は、N-末端側に1つのイントロンを含有することが判った。シグナル配列決定プログラムによる予想N-末端配列は、「ALPLAAEDAAAT」である。完全長アミノ酸配列での同一性検索が示したところによれば、このアミノ酸配列は、ヒト15Sリポキシゲナーゼ(Genbank 受入番号W93832)に対して25%未満の最高同一性を有する。
プラスミドpSG26を大腸菌(E. Coli)JM109中に形質転換し、これを受入日2000年7月5日付けDSM 13586としてDSMZに寄託した。
例3アスペルギルス・オリゼー(A. oryzae)におけるゲウマンノミセス・グラミニス(G. graminis)LOXの発現
宿主生物
デンマーク国特許出願PA 1999 01726明細書には、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)BECh2が記載されている。アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)BECh2はJaL228(国際公開第98/123000号パンフレットに記載)の突然変異体である。JaL228は、IOF4177の突然変異体である。
アスペギルルス・オリゼー(A. oryzae)の形質転換
アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)菌株BECh2を、100 mlのYPG媒質中に接種し、32℃で16時間、80 rpmで攪拌しながらインキュベートした。成長した菌糸をろ過により捕集し、次いで0.6 MのKClで洗浄し、30 μl/mlの濃度でGlucanex(登録商標)(Novo Nordisk)を含有する、30 mlの0.6M KCl中にこれを再懸濁させた。この混合物を、プロトプラストが形成されるまで、60 rpmで攪拌しながら32℃でインキュベートした。残された菌糸をろ過により除去した後、遠心分離によりプロトプラストを捕集し、STC緩衝液で2回洗浄した。
これらのプロトプラストを、ヘマタイトメータでカウントし、STC:STPC:DMSO(8:2:0.1)溶液中で再懸濁させ、1.2 x 107個のプロトプラスト/mlの最終濃度にした。約4 μgのDNAを、100 μlのプロトプラスト溶液に添加し、静かに混合し、氷上で30分間インキュベートした。1 μlのSTPC緩衝液を混合物に添加し、これをさらに30分間、37℃でインキュベートした。50℃で予加熱した10 mlのCoveトップアガロースを添加した後、反応混合物をCOVE-ar 寒天プレート上に注いだ。これらのプレートを32℃で5日間インキュベートした。
SDS-PAGE
商品化されたゲルPAGEL AE6000 NPU-7.5L (7.5T%)を使用して、装置AE-6400(日本、Atto)で、提供された手順に従ってSDSポリアクリルアミド電気泳動を行った。15 μlの2倍濃度の試料ローディング緩衝液(100 mMのTris-HCL(pH6.8)、200 mMのジチオトレイトール、4%のSDS、0.2%のブロモフェノール・ブルー及び20%のグリセロール)中に15 μlの試料を懸濁させ、これを5分間煮沸した。20 μlの試料溶液をポリアクリルアミドゲルに加え、流動緩衝液(25 mMのTris、0.1%のSDS、192 mMのグリシン)中で電気泳動を施した。その結果生じたゲルをクーマシー・ブリリアント・ブルーで染色した。
発現プラスミドの構成
ゲウマンノミセス・グラミニス(G. graminis)のLOXのcDNAを含有するプラスミドpSG26を、BglIIによって消化させ、LOX遺伝子を含有する1.9 kbのフラグメントをBamHI及びXhoIで消化させたpMT2188と連結した。プラスミドpMT2188は、修飾されたアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)中性アミラーゼプロモーターと、アスペルギルス・ニドランス(Aspergillus nidulans)TPIリーダー配列と、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)グルコアミラーゼターミネータと、菌形質転換のマーカーとしてのアスペルギルス・ニドランス(Aspergillus nidulans)amdS遺伝子と、大腸菌(E. Coli)形質転換のマーカーとしてのS. Cerevisiae ura3とを有する。形質転換を大腸菌(E. Coli)DB6507で行った。このE. Coli DB6507には、pyrF遺伝子が欠けており、これをサッカロミセス・セレビシエー(S.Cerevisiae)ura3で補完することができる。結果として生じたプラスミドをpSG27と呼んだ。
アスペルギルス・オリゼー(A. oryzae)におけるゲウマンノミセス・グラミニス(G. graminis)LOXの発現
プラスミドpSG27でアスペルギルス・オリゼー(A. oryzae)BECh2を形質転換し、選択された陽性の形質転換細胞を分離した。形質転換細胞をCOVE 2-ar上で5日間、32℃で成長させ、震盪フラスコ内の100 mlのMS-9に接種した。32℃で1日間強力に攪拌しながら培養した後、3mlの各培養を震盪フラスコ内の100 mlのMDU-2Bpに移して、32℃で3日間培養した。培養液を3500 rpmで10分間遠心分離し、上澄みを捕集した。上澄みのリポキシゲナーゼ活性を上述のような分光光度法で見極めた。ポジティブな形質転換細胞は約50,000 U/ml培養液を示したのに対し、形質転換されていないアスペルギルス・オリゼー(A. oryzae)BECh2は活性を示さなかった。培養上澄み液にもSDS-PAGE分析を施した。ポジティブな形質転換細胞は90〜110 kDaのスミア帯を示した。このスミア帯は、タンパク質が重くグリコシル化されていることを示唆する。形質転換されていないアスペルギルス・オリゼー(A. oryzae)BECh2は主な帯を示さなかった。
例4組換えリポキシゲナーゼの純化
上述の例におけるように調製した未加工の1gの凍結乾燥リポキシゲナーゼを、40 mL 25 mMのTris-HCl(pH8.0)中に溶解し、次いでろ過した(0.45 μm、Millex-HV型、ミリポア)。上述のステップ及び引き続き行われるステップは全て室温で実施した。ろ液を1 mL/分で25 mMのTris-HCl(pH8.0)と共にSP-Sepharose Fast Flow (2.6 x 14 cm)にローディングした。次いでカラムを同じ緩衝液を用いて2.5 mL/分で、ベースライン(ほぼ4カラム容積)に達するまで洗浄した。
次いで2カラム容積において、25 mMのTris-HCl(pH8.0)中0〜330 mMの線形勾配のNaClで、結合されたタンパク質を溶離した。10mLのフラクションを捕集した。25 mMのTris-HCl(pH8.0)中1MのNaClでカラムを清浄化した。SDS-PAGE及び活性アッセイによって評価されたように、純粋なリポキシゲナーゼの大部分を含有するこれらの画分をプールし、Amiconセル(10,000 NMWL, YM10, ミリポア)を使用して濃縮した。最後に酵素を透析により50 mMのリン酸ナトリウム(pH7.0)中に移し、等分して-20℃で使用するまで保存した。
SDS-PAGE分析が示したように、リポキシゲナーゼは純化されて均質性を有している。この酵素は、アミノ酸配列(65.6 kDa)に基づいた理論値よりも若干高い90〜110 kDAの評価分子量を有することが判った。このことはグリコシル化を示唆するものとして考えられる。陽イオン交換クロマトグラフィを採用して成功した純化によって実証されたように、タンパク質は極めて高い等電点を有することが判った。
例5Mn-リポキシゲナーゼの遺伝子及び推論タンパク質配列の決定
1. マンガンリポキシゲナーゼの内部ぺプチドのアミノ酸配列及びC-末端アミノ酸
Su及びOliw(前出)によって記載されているように、(上記例とは異なる)ゲウマンノミセス・グラミニス(G. graminis)の菌株を使用して、マンガンリポキシゲナーゼを純化させて均質にした。内部ペプチドを発生させ、純化し、サンガー法によって配列決定した。このサンガー法は本質的には、ゲウマンノミセス・グラミニス(G. graminis)の他のタンパク質に関して記載されている通りである(Hornsten L, Su C, Osbourn Ae, Garosi P, Hellman U, Wernstedt C及びOliw EH「リノレエートジオールシンターゼのクローニングはプロスタグランジンHシンターゼとの相同性を明らかにする」J Biol Chem 274(40):28219-24,1999)。Mn-リポキシゲナーゼのN-末端アミノ酸はブロックされたが、しかしC-末端配列決定により、4つのC-末端アミノ酸が得られた。
(i) C-末端アミノ酸配列
これらのC-末端アミノ酸はFLSVであった。
(ii) 内部アミノ酸配列
下記の8つの内部アミノ酸配列を得た((K)はLys-CがK残基のC-末端側でペプチドを分割する事実を表わし、(K/R)はトリプシンがK残基又はR残基のC-末端側でペプチドを分割する事実を表わし、及び(E)はV8がE残基のC-末端側でペプチドを分割する事実を表わす):
(K)LYTPQPGRYAAACQGLFYLDARSNQFLPLAIK(置換K206Lを有する、配列番号:23のアミノ酸205-237)
(K/R)HPVMGVLNR(位置295にLys又はArgを有する、配列番号:23のアミノ酸295〜304)
(K/R) LFLVDHSYQK (位置196にLys又はArgを有する、配列番号:23のアミノ酸196〜205)
(E)M?AGRGFDGKGLSQG(W/M)PFV (配列番号:23のアミノ酸569〜587、ただし、アミノ酸570が不確定Metであり、アミノ酸584がTrp又はMetであることを除く)
(K/R)GLVGEDSGPR (配列番号:23のアミノ酸365〜375、ただし、アミノ酸365がLys又はArgであり、アミノ酸368がValであることが判っている点を除く)
(K)TNVGADLTYTPLD/AD/WK/LP/ND/NE (配列番号:23のアミノ酸237〜255、ただし、アミノ酸242がAlaであり、アミノ酸250がAsp又はAlaであり、アミノ酸251がAsp又はTrpであることが判っている点を除く)
(K)G/F SGVLPLHPAw (配列番号:23のアミノ酸472〜483、ただし、アミノ酸473がGly又はPheであり、アミノ酸483が不確定Trpであることが判っている点を除く)
(K)QTVDDAFAAPDLLAGNGPGRA (配列番号:23のアミノ酸532〜553、ただし、アミノ酸536がAspであり、アミノ酸552がArgであることが判っている点を除く)
2. 縮重プライマーを用いたRT-PCRによるMn-リポキシゲナーゼのcDNA発生
本発明のこの部分は、ゲウマンノミセス・グラミニス(G. graminis)のゲノムのGC含有率が高いため、困難であった。
ゲウマンノミセス・グラミニス(G. graminis)からの総RNAの分離法及びmRNAからcDNAへの転写法を最適化しなければならなかった。cDNAは、DNアーゼで消化しまた他の予防策を講じたにもかかわらず、しばしばゲノムDNAで汚染された。
かなりの試験のあと、30個を上回る縮重プライマーを種々の組み合わせで使用して、RT-PCRによってMn-リポキシゲナーゼの第1のcDNAクローンを得ることができた。このクローンは以下の縮重プライマーによって得た。これらのプライマーは内部ペプチド1及び2、及び上記内部ペプチドに基づいている。
Mn60(5'-AACCAGTTCCTSCCSCTCGCSATCAA)
Mn15R(5'-GTCGAGGTAGAAGAGGCCCTGRCAVGC)
EO3a(5'-CATCCSGTSATGGGYGTSCTBAA)
EOr3a(5'-CGGTTSAGGACRCCCATVACVGGRTG)
プライマーMn60及びEOr3Aは、約230-bpのRT-PCR帯を発生させ、プライマーEO3a及びMn15Rは約220-bpのRT-PCR帯を発生させた。この配列からの(MnS2: 5'-CCGTTCAGCGTCGAGAGCAAGG)からのセンスプライマーと、他方の配列(MnS1: 5'-TCTCGGGGATCGTGTGGAAGAGCA)からのアンチセンスプライマーとが337-bpのフラグメントを増幅する。アンプリコンが配列決定され、このアンプリコンはリーディング・フレームのうちの1つにペプチド1のアミノ酸配列を含有した。アンプリコンをノーザンブロッティング分析及びゲノムライブラリのスクリーニングのプローブとして使用した(Hornsten他、前出)。
3. ゲウマンノミセス・グラミニス(G. graminis)のゲノムライブラリのスクリーニング
Bowyer P他(Science 267(5196): 371-4, 1995)によって記載されているように、ラムダZAP II中のゲウマンノミセス・グラミニス(G. graminis)のゲノムライブラリを得た。このライブラリを、cDNA配列からの0.33-kbのプローブでスクリーニングした。100000個を上回るプラークのスクリーニングにより、11個のポジティブなクローンを産出した。これらのクローンは、ファージスクリーニングの2〜3回の付加的なラウンドにより純化されたプラークであった。ブルースクリプトSKファージミドを、公開されている方法に従ってヘルパーファージで切り出した。制限酵素分析が示したところによれば、全ての救出されたファージミドは8-kbの同じ挿入断片を含有する。
4. ゲウマンノミセス・グラミニス(G. graminis)のMn-LOの遺伝子及びコーディング領域の配列決定
サイクル配列決定に基づく2つの異なる方法を用いて、両鎖の配列決定を行った。この配列決定は遺伝子のGC含有率が高い(60%超)ため、困難であった。
ゲウマンノミセス・グラミニス(G. graminis)のゲノムの3.4-kbを配列決定した。Mn-リポキシゲナーゼ遺伝子の2725個のヌクレオチドから成る配列は133-bpのイントロンを含んだ。Mn-リポキシゲナーゼ遺伝子を2mRNAの転写開始点、a1gcaggttc、及びタンパク質翻訳開始点A72TG(ヌクレオチド位置72)から5'-RACEによって同定した。C-末端アミノ酸FLSVを、位置2060〜2062の終止コドンで見出した。0.6-kbを上回る3'-未翻訳領域を配列決定し、一時的ポリアデニル化シグナルを下に示すように見出した。
推論されたオープン・リーディング・フレームとエキソン-イントロン境界とを確認するために、5-RACE及びcDNAの配列決定を用いた。転写開始点、翻訳開始点及び翻訳終端を、配列番号:22及び23で示されるものとして見極めた。
イントロンは、133bpの長さを有し、配列番号:24として示される配列を有することが判った。イントロンは、ヌクレオチド372及び373の間、すなわち配列番号:22のSer108とArg109との間に配置されていることが判った。
例6天然及び遺伝子組換えMn-リポキシゲナーゼの発現
制限酵素SpeI及びNsiIを用いて、Mn-リポキシゲナーゼ遺伝子のコーディング領域を含有するゲノムセグメント(3-kb)を、ブルースクリプトSKファージミドから、プラスミドpGEM-5Zf(Promega)の(SpeI及びNSiI部位を有する)多クローニング部位中にサブクローニングした。
5'-末端及びイントロンを下記のように修飾した。挿入断片を有するpGEM-5ZをSpeI及びBseRIで分割した。これらのSpeI及びBseRIは、遺伝子の5'-末端、及びイントロンを有するゲノム配列部分(1323-bp)を切り取った。この片の代わりにpGEM中に約405-pbのcDNA配列を置いた。このcDNAは、SpeI及びBseRIで448-bpのPCR生成物を分割することにより得た。このベクターをpGEM_Metで表す。PCR生成物は翻訳開始領域(しかもプライマーの5'-末端中にSpeI及びNdeI部位を有する領域、5'-TTACTAGTCATATGCGCTCCAGGATCCTTGCT)に対して特異的なセンスプライマー、及びBseR1部位の3'-末端に位置する遺伝子特異的アンチセンスプライマーで発生させた。このように挿入されたこのcDNA部分は、(上の表に示すように、ヌクレオチド372と373との間、Ser108とArg109との間に位置するイントロンを有さない)ORFの先頭を含有するので、ORF全体がベクターpGEM_Met中で得られた。
停止シグナルから約130-bpのBbvCI部位を利用して、3'-末端をPCRで修飾した。センスプライマーは遺伝子特異的であり、制限部位の5'-側に配置されたのに対し、アンチセンスプライマーは末端アミノ酸のヌクレオチドから設計され、これに加えて、NdeI及びNsiIの制限部位を含有した。pGEM_MetベクターをNsiI及びBbvC1で分割し、切り出されたフラグメントの代わりに、同様にして分割されたPCR生成物を置いた。これにより、ベクターpGEM_Met_terが産出された。このベクター中のMn-リポキシゲナーゼの修飾コーディング領域は例えばNdeIで切り出すことができる。すべての修飾を発現構造の配列決定によって確認した。
1. 原核細胞(E. Coli)中のMn-リポキシゲナーゼの発現
pET発現ベクター(Stratagene)の製造者によって示唆されているように、発現ベクターpET-19bはNdeIで線形化されており、また、Mn-リポキシゲナーゼの修飾コーディング領域はNdeIで切り出されて、E. Coli中での発現のためにこのベクター中に連結されている。E. Coli中で発現させられる組換えMn-リポキシゲナーゼの研究が現在進行中である。
2. 真核細胞(ピキア・パストリス(Pichia pastoris),サッカロミセス・セレビシエー(Saccaromvces cerevisiae),アスペルギルス・ニドランス(Aspergillus nidulans),ゲウマンノミセス・グラミニス(Gaeumannomyces graminis))中のMn-リポキシゲナーゼの発現
発明者は、pCIC9又は関連ベクターを有するPichia発現キット(Invitrogen)を使用することを計画する。Mn-リポキシゲナーゼの発明者の修飾コーディング領域に合わせるために、このキットに僅かに変更を加えなければならない。組換えMn-リポキシゲナーゼのグリコシル化は、ホストに応じて異なることが可能である。従って発明者は、サッカロミセス・セレビシエ−(Saccaromyces cerevisiae),アスペルギルス・ニドランス(Aspergillus nidulans),ゲウマンノミセス・グラミニス(Gaeumannomyces graminis)中で一連の真核発現系を調査することを計画する。グルコシル化は組換え酵素の安定性を改善することができる。
3. 真核細胞(昆虫細胞)中のMn-リポキシゲナーゼの発現
発明者は、C-末端にヒス標識を有さない発現ベクトルを使用して、Invitrogenから入手したショウジョウバエ発現系(Schneider 2細胞)を使用することを計画する。
4. 発現のための遺伝子組換えMn-リポキシゲナーゼ
Mn-リポキシゲナーゼがリポキシゲナーゼ遺伝子群に属するという発明者の発見は、構造の合理的修飾に対して大きな可能性を広げる。いくつかのリポキシゲナーゼの3D配列が知られており、Mn-リポキシゲナーゼは大豆リポキシゲナーゼ-1の多くのα−ヘリックスに沿って際立った同一性を示す(Prigge ST, BoyingtonJC, Gaffney BJ及びAmzel LM, 「リポキシゲナーゼにおける構造保存:大豆リポキシゲナーゼ-1の構造分析及びヒトリポキシゲナーゼのモデリング(Structure consevation in lipoxygenases: structural analysis of soybean lipoxygenase-1 and modeling of human lipoxygenases)」Proteins 24(3): 275-91, 1996)。大豆リポキシゲナーゼ-1は、多くのりポキシゲナーゼのモデリングに使用されている。酵素の漂白特性及び酸化特性を増大させるために、Mn-リポキシゲナーゼの金属リガンド及び構造上重要な他のアミノ酸の双方が突然変異させられることになる。
4.1 重要なα-ヘリックスのアミノ酸の部位特異的突然変異
Mn-リポキシゲナーゼのアミノ酸配列はα−ヘリックス9と整列する(Prigge他、前出)。α-ヘリックス9は、WLLAK配列と2つのヒス残基とを含有する。これらの残基はMnリガンドであると思われる。このようなヘリックス中のアミノ酸の規則的な変化は、酵素活性及び漂白特性に対する意味深い効果を有すると考えられる。同様に、Mn-リポキシゲナーゼのアミノ酸配列はα−ヘリックス18と整列する。
このα-ヘリックス18は鉄リガンドと、おそらくMn-リガンド(ヒス及びAsn)とを含有する。突然変異させられることになっているMn-リポキシゲナーゼの予測される他のα-ヘリックスは、大豆リポキシゲナーゼ-1のαヘリックス7,8,10-17,19-22に相当する(Prigge他、前出)。発明者はこれらの遺伝子組換えMn-リポキシゲナーゼのうちのいくつかが全体的に異なる特性を有し、漂白効果が増強可能であることを予測する。予測されるMnリガンドは例えば3つのヒス残基、1つのAsp残基、及び1つのVal残基である。Mn-リポキシゲナーゼは「2-His-1-カルボキシル面三つ組元素(2-His-1-carboxyl facial triad)」の酵素に属すると思われる。
4.2 C-末端のアミノ酸の部位特異的突然変異
発明者は末端ValをIle残基又は他の残基に突然変異させ、その突然変異形の漂白特性を見極めることを計画する。
4.3 Mn-リポキシゲナーゼのモザイク形
Mn-リポキシゲナーゼの特性を改善するために、発明者は上述のα-ヘリックス情報を用いて、種々の部分を大豆リポキシゲナーゼの対応配列と置換することを計画する。
例7真核生物DNAのスクリーニング
真核菌株中の相同リポキシゲナーゼ遺伝子のスクリーニングのために、ゲウマンノミセス・グラミニス(Gaeumannomyces graminis)LOX遺伝子のcDNAをプローブとして使用して、いくつかの菌株に由来するゲノムDNAにおいてサザンハイブリッド形成を行った。以下の種の菌株を試験した:ピリクラリア・オリゼー(Pyricularia oryzae),プサリオタ・カンペスチリス(Psaliota campestris),ペニシリウム・ロクエフォルティ(Penicillium roqueforti)及びゲオトリカム・カンディダム(Geotrichum candidum)ATCC34614。ゲノムDNAを例2において記載したように分離した。
DIG DNAラベリング・ミックス(Boehringer Mannheim)を使用して、下記のようにプローブにジゴキシゲニン-dUTPを標識付けした。ゲウマンノミセス・グラミニス(G. graminis)LOXの完全長cDNAとしてプライマー6(配列番号:14)及びプライマー7(配列番号:15)を使用して、DIG標識プローブをPCRによって調製した。PCR反応混合物は、鋳型として0.1μgのpSG26と、1.25 mMのdNTPと、8%のDIG DNAラベリングミックスと、それぞれ30 pmolのプライマー6及び7と、1単位のLA taqポリメラーゼ(Takara)と、GC緩衝液とを含有した。反応条件は下に示した通りである。LA taqポリメラーゼはステップ1後に反応混合物に添加した。
Figure 0005230889
使用前に98℃で加熱することにより、PCR生成物をゲル純化して変性させた。
制限酵素で消化させた約5 μgのDNAを、1.0%のアガロースゲル上で分離し、0.2 NのHCl中に30分間、次いで0.5 NのNaOH+1.5 MのNaCl中に30分間、ゲルを浸すことによりDNAを変性させ、1 Mのトリス(pH 7.5)+1.5 MのNaCl中で30分間、これを中和させた。次いで、変性DNAを20xSSCで15分間、真空移動することによりナイロン膜に移した。UV照射による固定後、ナイロン膜をハイブリッド形成に使用した。ハイブリッド形成溶液は、5xSSCと0.5%のブロッキング試薬(Boehringer Mannheim)と、0.1%のN-ラウロイルサルコシンと、0.02%のSDSとを含有するように構成された。
ナイロン膜をハイブリッド形成溶液と60℃で1時間、前ハイブリッド形成した。その後、熱変性させたDIG標識プローブをハイブリッド形成溶液に添加し、60℃で一晩インキュベートした。結果として得られた膜を、2xSSC+0.1%のSDSを含む洗浄用緩衝液で、5分間室温で2回洗浄し、次いで0.1xSSC+0.1%のSDSを含む洗浄用緩衝液2で、15分間ハイブリッド形成温度で2回洗浄した。洗浄した膜を空気乾燥し、DNA検出キット(Boehringer Mannheim)の、提供された手順に従って、この膜をDIG標識DNAの検出に使用した。
その結果、ピリクラリア・オリゼー(Pyricularia oryzae)は、明らかなポジティブ・シグナルを示し、ゲオトリカム・カンディダム(Geotrichum candidum)は極めて弱い信号を示した。これらの結果は、ピリクラリア・オリゼー(Pyricularia oryzae)が、ゲウマンノミセス・グラミニス(Gaeumannomyces graminis)LOXに対する同一性が高い遺伝子を有し、ゲオトリカム・カンディダム(Geotrichum candidum)が、ゲウマンノミセス・グラミニス(G. graminis)LOXに対する同一性が低い遺伝子を有することを示唆する。
例8Mn-リポキシゲナーゼに対するpHの効果
例4におけるように生成したリポキシゲナーゼの活性を、種々のpH値で試験した。この酵素は、リノール酸又はリノレン酸を基質として、pH6〜10又はpH7〜11の範囲において高活性を呈する、広範囲なpH最適値を有することが判った。
酵素の安定性を種々のpH値で、40℃における1時間のインキュベーション後に見極めた。この酵素は、pH4〜10の範囲で良好な安定性を有することが判った。
例9リポキシゲナーゼの基質特異性
例4におけるように生成されたリポキシゲナーゼの活性を、上述の種々の基質で試験した。その結果を、ミカエリス・メンテン方程式に従って、kcat(又はVmax)、KM及びkcat/KMで表す。
Figure 0005230889
リポキシゲナーゼはpH7において、リノレン酸に対してリノール酸の約2倍の高さの活性を示した。
例10天然Mn-リポキシゲナーゼによるβ-カロチンの漂白
純化されたMn-リポキシゲナーゼを、pH4.5,6.5及び9.5でβ-カロチンを漂白するのに使用した。最高漂白活性はpH6.5において見出された。
例11Mn-リポキシゲナーゼに対するLASの効果
例4におけるように生成したG. graminisリポキシゲナーゼの活性を最大400ppmのLASで、pH7.0及びpH10において測定した。リポキシゲナーゼは、pH 7及びpH 10において、最大400 ppm(試験最高濃度)のLASに対して完全に安定的であることが判った。このことは、リポキシゲナーゼが標準的な洗浄条件、典型的には200ppmのLASでpH 10において充分に安定的であることを示唆する。

Claims (16)

  1. リポキシゲナーゼ酵素活性を有するポリペプチドであって、
    a)配列番号2又は23の1位〜602位のアミノ酸配列を含んで成るポリペプチド(成熟ポリペプチド);
    b)配列番号:1又は22の核酸配列の成熟ポリペプチドコード部分と少なくとも90%の同一性を有する核酸配列によりコードされるアミノ酸配列を含んで成るポリペプチド;
    )配列番号2又は23の1位〜602位のアミノ酸配列において1又は数個のアミノ酸の置換、欠失及び/又は挿入により修飾されているアミノ酸配列を含んで成るポリペプチド;又は、
    )寄託番号DSM 13586の大腸菌に存在するプラスミド中にクローニングされたDNA配列のリポキシゲナーゼコード化部分によってコードされるポリペプチド;
    のいずれかであるポリペプチド。
  2. 請求項1に記載のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド。
  3. ポリヌクレオチドであって、
    a)寄託番号DSM 13586の大腸菌に存在するプラスミド中にクローニングされた成熟リポキシゲナーゼをコードするDNA配列を含んで成るポリヌクレオチド;
    b)配列番号:2又は23で示される成熟リポキシゲナーゼをコードする部分DNA配列を含んで成るポリヌクレオチド;
    c)リポキシゲナーゼをコードし、かつ配列番号:1又は22の核酸配列の成熟ポリペプチドコード部分と少なくとも90%の同一性を有するポリヌクレオチド;或いは
    d)前記a)、b)又はc)の相補鎖;
    のいずれかであるポリヌクレオチド。
  4. 前記部分DNA配列が、配列番号:1又は22で示される成熟ペプチド・コード配列である、請求項3に記載のポリヌクレオチド。
  5. 1つ以上のコントロール配列に作用可能に連結された請求項2〜4のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドを含んで成り、前記コントロール配列が、適切な発現宿主内でリポキシゲナーゼの発現を導くことができる、核酸構成物。
  6. プロモーターと、転写停止シグナルと、翻訳停止シグナルとを含む、請求項5に記載の核酸構成物を含んでなる組換え発現ベクター。
  7. 請求項5に記載の核酸構成物又は請求項6に記載のベクターで形質転換された組換え宿主細胞。
  8. リポキシゲナーゼを生成する方法において、
    a)リポキシゲナーゼの生成を導く条件下で、請求項7に記載の宿主細胞を培養し、そして
    b)前記リポキシゲナーゼを回収する、
    ことを含んで成る方法。
  9. (1)配列番号:2又は23の1位〜602位のアミノ酸配列を含んで成るポリペプチドをコードするプローブ、又は
    (2)配列番号14のヌクレオチド配列を含んで成るオリゴヌクレオチドと配列番号15のヌクレオチド配列を含んでなるオリゴヌクレオチドとの組合せであるプライマー対。
  10. リポキシゲナーゼ活性を有するポリペプチドを得る方法であって、
    a)真核生物DNAライブラリを作成し、
    b)請求項9に記載のプローブ(1)とハイブリッド形成するDNA分子を選択するために、前記ライブラリをスクリーニングし、或いは請求項9に記載のプライマー対(2)を用いてPCR生成物を得、
    c)前記選択されたDNA分子又は得られたPCR生成物で宿主細胞を形質転換し、
    d)前記形質転換された宿主細胞を培養することにより、前記DNA分子によってコードされたポリペプチドを発現させ、そして
    e)前記発現させられたポリペプチドを検定することにより、リポキシゲナーゼ活性を有するポリペプチドを選択する、
    ことを含んで成る方法。
  11. 請求項1に記載のポリペプチドであるリポキシゲナーゼを含む生地組成物。
  12. 生地に請求項1に記載のポリペプチドであるリポキシゲナーゼを添加することを含む、生地又は生地から製作される焼き製品の製造方法。
  13. リノレン酸、アラキドン酸、リノレイルアルコール及びリノール酸エステルから成る群から選択された基質を酸素化する方法であって、酸素の存在において、前記基質を請求項1に記載のポリペプチドであるリポキシゲナーゼと接触させることを含む、基質を酸素化する方法。
  14. 前記リノール酸エステルが、メチルリノレエート、モノリノレイン、ジリノレイン又はトリリノレインである、請求項13に記載の方法。
  15. 洗浄剤組成物であって、該洗浄剤組成物が請求項1に記載のポリペプチドであるリポキシゲナーゼと界面活性剤とを含む、洗浄剤組成物。
  16. 前記界面活性剤が陰イオン界面活性剤、特に線状アルキルベンゼンスルホネートを含む、請求項15に記載の組成物。
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