JP5228230B2 - ブレーキフルードの処理方法及びセメント系材料の粉砕助剤 - Google Patents

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Description

本発明は、使用済みのブレーキフルードを資源として有効に利用できるブレーキフルードの処理方法、及びブレーキフルードを用いたセメント系材料の粉砕助剤に関する。
セメント工場においては、セメント原料、セメントクリンカー、又はセメント製品等を粉砕する際の粉砕助剤として、エチレングリコールやジエチレングリコール等のグリコール類、トリエタノールアミンやトリイソプロパノールアミン等のアルカノールアミン類が使用されている。
従来、セメント製品の製造コスト低減や自然環境保護の観点から、前記粉砕助剤として、半導体工場や機械工場から排出される排水を利用すること(特許文献1)や、自動車等から取り出された使用済みの廃クーラント液を使用すること(特許文献2)などが提案されている。
日本国特開2003−2706号公報 日本国特開2004−167885号公報
しかしながら、上記従来技術においては、工場排水や廃クーラント液のグリコール類濃度が一定しておらず、グリコール類濃度を予め調整するか、或いは、グリコール類濃度に応じて添加量を調整することが必要であり、これらの作業に手間を要するという問題があった。
そこで、本発明は、資源の有効利用を図りつつ、上記のようなセメント系材料の製造設備における煩雑な作業を可及的に低減することを一の課題とする。
本発明者らは、自動車の車検時や解体時に取り出される使用済みのブレーキフルードに着目し、該ブレーキフルードのうちグリコール系のものが、セメント系材料の粉砕助剤として適したものであることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、セメント系材料の製造設備において、車両より回収されたグリコール系ブレーキフルードをセメント系材料に添加し、該セメント系材料を粉砕することを特徴とするブレーキフルードの処理方法を提供する。
また、本発明は、前記回収されたグリコール系ブレーキフルードに、ジエチレングリコールを混合することを特徴とする前記ブレーキフルードの処理方法を提供する。
さらに、本発明者らは、該グリコール系ブレーキフルードが、前記セメント系材料の使用時における粉塵の発生とその飛散を防止する粉塵飛散抑制剤としても適しており、さらに前記セメント系材料に混合することで硬化後の強度を増進させる強度増進剤としても適していることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、車両より回収されたグリコール系ブレーキフルードを、セメント系材料に添加することを特徴とするブレーキフルードの処理方法を提供する。
また、本発明は、車両より回収されたグリコール系ブレーキフルードと、ジエチレングリコールとが混合されてなることを特徴とするセメント系材料の粉砕助剤を提供する。
車両より回収されるグリコール系ブレーキフルードは、水をほとんど含まず且つ非常に高濃度のグリコール類から構成されたものであるため、該ブレーキフルードを用いることにより、回収されたフルード毎に濃度の調整や添加量の調整などを行うといった煩雑な作業を行うことなく、また、水と分離する工程を必要とすることがない。
よって、該ブレーキフルードを上記のような粉砕助剤として、又はセメント系材料に添加して粉塵飛散抑制として利用することにより、セメント系材料の製造設備における煩雑な作業を低減しつつ、資源の有効利用を図ることが可能となる。
また、車両より回収されたグリコール系ブレーキフルードと、ジエチレングリコールとが混合されてなるセメント系材料の粉砕助剤は、セメント系材料の粉砕効率を高めうるのみならず、該粉砕助剤を用いて製造されたセメント組成物の短期強度と長期強度をともに改善しうるという格別の効果を奏するものとなる。
さらに、本発明に係るブレーキフルードの処理方法及びセメント系材料の粉砕助剤によれば、得られたセメント系材料を硬化させた際の乾燥収縮低減作用も奏されるという効果も奏するものとなる。
本発明に係るブレーキフルード処理方法の一実施態様を示した概略図。 グリコール系ブレーキフルードの添加によって粉砕効率に及ぼされる影響を示したグラフ(シリーズ1の場合)。 グリコール系ブレーキフルードの添加によって粉砕効率に及ぼされる影響を示したグラフ(シリーズ2の場合)。
符号の説明
1 セメント製造設備
2 セメント原料貯蔵庫
3 原料粉砕機
4 サイクロン
5 電気集塵機
11 サスペンションプレヒータ(予熱装置)11
12 仮焼炉
13 ロータリーキルン(回転窯)
14 クリンカクーラ(冷却機)
15 バーナー(燃焼装置)
16 石炭粉砕機
21 クリンカサイロ
22 仕上げ粉砕機
23 セメントサイロ
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係るブレーキフルード処理方法をセメント製造設備において実施する場合の一実施態様を示した概略図である。図1に示されたように、該セメント製造設備1は、一般的なセメント製造設備と同様、セメント原料の粉砕を行う原料粉砕工程と、該原料粉砕工程において調製されたセメント原料の焼成を行うセメント焼成工程と、焼成されたセメントクリンカーの仕上を行う仕上工程の主として3つの工程より構成される。
原料粉砕工程は、図1に示したように、具体的には、石灰石、粘土、珪石、酸化鉄などのセメント原料を貯蔵するセメント原料貯蔵庫2と、該セメント貯蔵庫2より供給されたセメント原料を乾燥及び粉砕する原料粉砕機3と、該原料粉砕機3にて粉砕されたセメント原料とガスとを分離するサイクロン4と、分離されたガスを処理する電気集塵機5等を備えて構成されている。
また、セメント焼成工程は、サスペンションプレヒータ(予熱装置)11、仮焼炉12、ロータリーキルン(回転窯)13及びクリンカクーラ(冷却機)14を備え、さらに、石炭を粉砕する石炭粉砕機16と、粉砕された微粉状の石炭を燃料とともに燃焼させて前記ロータリーキルン内を所定温度に加熱するバーナー(燃焼装置)15を備えて構成されている。
さらに、仕上工程は、製造されたセメントクリンカを貯留するクリンカサイロ21と、該クリンカサイロ21より供給されたセメントクリンカと石膏等の他のセメント原料とを混合してなるセメント製品を所定粒度にまで粉砕する仕上げ粉砕機22と、該仕上げ粉砕機22によって調製されたセメント製品を貯留するセメントサイロ23とを備えて構成されている。
本実施形態においては、車両より回収されたグリコール系ブレーキフルードは、前記原料粉砕機3、石炭粉砕機16、及び仕上げ粉砕機22に添加されるように構成されている。
該グリコール系ブレーキフルードは、シリコン系ブレーキフルードとは区別されるものであり、通常、使用前にはグリコール類を約98重量%含有し、使用後に回収される際においても、通常、該グリコール類を95重量%以上含有したものが多い。
即ち、回収されたグリコール系ブレーキフルードを採用することにより、廃クーラントのような多量の水分を含むものを用いる場合のように水との分離に多大の労力と時間を必要とせず、そのままの状態でも使用することができるという利点がある。
また、含有するグリコール類の濃度が略一定であるため、グリコール類濃度の調整や粉砕機への添加量の調整も極めて容易になるという利点がある。
該グリコール系ブレーキフルードに含まれる該グリコール類としては、例えば、グリコール、グリコ−ルエーテル、ポリグリコール、ポリグリコールエーテルまたは、それらのホウ酸エステル等を挙げることができる。中でも、エチレングリコールやジエチレングリコールが殆ど含まれず、多くとも5%以下であり、ポリグリコールエーテルと分子量200以上のポリグリコールとを主成分(即ち、最も含有量の多い成分)とするものを好適に使用できる。
グリコール系ブレーキフルードを前記原料粉砕機3、石炭粉砕機16、及び仕上げ粉砕機に添加すると、該グリコール系ブレーキフルードに含まれるグリコール類は、従来、粉砕助剤として添加されていたジエチレングリコールと同様の作用を発揮し、これらセメント原料、石炭、及びセメント製品等の粉砕効率を高めることができる。即ち、添加されたグリコール系ブレーキフルードは、セメント粒子等の分散性を向上させ、粒子の凝集を抑制するとともに、粉砕機の内壁や粉砕媒体へのコーチングを防止することにより、これらの粉砕効率を高めるものと考えられる。また、該グリコール系ブレーキフルードは、水分をほとんど含まないものであるため、セメントやその他の水硬性材料と水和反応を起こすこともない。
さらに、本発明においては、グリコール系ブレーキフルードとジエチレングリコールとを混合して粉砕助剤とすることが好ましい。グリコール系ブレーキフルードとジエチレングリコールとを混合することにより、グリコール系ブレーキフルード単体を粉砕助剤として用いる場合と比較して、セメント硬化体の短期強度を高めることができ、また、ジエチレングリコール単体を粉砕助剤として用いる場合と比較して、セメント硬化体の長期強度を高めることができる。
しかも、本発明によるこのような効果は、前記グリコール系ブレーキフルードや前記ジエチレングリコールを単体で使用する場合と比較して、粉砕助剤の総量が同じ(即ち、各単体については量が少ない場合)であっても発揮される。
グリコール系ブレーキフルードとジエチレングリコールとの混合割合は、30:70〜70:30の質量比率とすることが好ましく、40:60〜60:40の質量比率とすることがより好ましく、45:55〜55:45の質量比率とすることが特に好ましい。
また、斯かるグリコール系ブレーキフルードとジエチレングリコールとが混合されてなる粉砕助剤についても、粉砕対象となるセメント等の混合物に対する添加量は従来と同程度でよく、例えばセメント等の混合物100重量部に対して、0.01〜0.05重量部としうる。
尚、前記実施形態においては、セメント系材料の製造設備としてセメント製造設備を例に挙げて説明したが、本発明はセメントの製造設備に限定されず、他のセメント系材料の製造設備においても適用することができる
また、該グリコール系ブレーキフルードは、セメント系材料の製造設備において製造されるセメント系材料に添加することにより、該セメント系材料の粉塵発生抑制剤や、さらに前記セメント系材料に混合することで硬化後の強度を増進させる強度増進剤としても使用することが可能である。
セメント系材料としては、セメント又は水硬性材料を含有してなる粉体製品であれば特に限定されず、具体的には、普通、早強、超早強、白色、耐流酸塩、中庸熱、低熱などの各種ポルトランドセメント、該ポルトランドセメントに高炉スラグ、フライアッシュ等を混合してなる混合セメント、ジェットセメント、アルミナセメントなどの特殊セメント、或いはセメント系固化材等を例示することができる。
特に、地盤改良に用いられるセメント系固化材においては、前記グリコール系ブレーキフルードを添加しておくことにより、該セメント系固化材を用いて表層地盤の地盤改良を行う際の粉塵発生を効果的に防止することが可能となる。
[セメントの粉砕効率の測定]
<シリーズ1>
(実施例1)
粉砕したポルトランドセメントと、排煙脱硫装置にて副生された二水石膏とを、SOの含有量が2.0重量%となるように混合した。さらに、該混合物に、車両より回収されたグリコール系ブレーキフルードを、グリコール類の添加量が該混合物100重量部に対して0.03重量部となるように添加した。
得られた混合物をボールミルで粉砕し、粉砕時間と粉末度との関係を求めた。
(比較例1)
グリコール系ブレーキフルードの代わりにジエチレングリコールを同じ割合で添加することを除き、実施例1と同様にして粉砕試験を行った。
(比較例2)
グリコール系ブレーキフルードを添加しないことを除き、他は実施例1と同様に粉砕試験を行った。
結果を図2に示す。
図2によれば、粉砕助剤として車両より回収されたグリコール系ブレーキフルードを用いた実施例1の粉砕効率は、粉砕助剤を添加しない比較例2よりも大幅に向上しており、通常、粉砕助剤として使用されているジエチレングリコールを添加した比較例1と略同様の効果が得られていることが認められる。
<シリーズ2>
(実施例2、比較例3、4)
ロットの異なるポルトランドセメントクリンカーを用いたことを除き、他はそれぞれシリーズ1の実施例1、比較例1、2と同様にして、粉砕時間と粉末度との関係を求めた。
(実施例3)
さらに、粉砕助剤として、車両より回収されたグリコール系ブレーキフルード(BF)と、ジエチレングリコール(DEG)とを50:50の重量比で混合したものを使用して、同様に粉砕時間と粉末度との関係を求めた。
結果を図3に示す。
図3によれば、粉砕助剤として車両より回収されたグリコール系ブレーキフルードを用いた実施例2の粉砕効率は、粉砕助剤を添加しない比較例4よりも大幅に向上しており、通常、粉砕助剤として使用されているジエチレングリコールを添加した比較例3と略同様の効果が得られていることが認められる。
また、前記グリコール系ブレーキフルードと、ジエチレングリコールとを等量混合した実施例3についても、ジエチレングリコールを単独で添加した比較例3と略同様の効果が得られていることが認められる。
[強度増進作用の測定]
(比較例5)
ポルトランドセメントクリンカーと、排煙脱硫装置にて副生された二水石膏とを、SOの含有量が2.0重量%となるように混合し、得られた混合物をボールミルで30分間粉砕し、ブレーン比表面積が3300cm/gのセメント組成物を得た。
さらに、該セメント組成物について、JIS R 5201「セメントの物理試験方法」に規定された試験方法に基づき、水量27.8%で調製したセメントペーストについて、始発時間および終結時間、並びに材齢3日、7日及び28日における圧縮強さを測定した。結果を表1に示す。
(比較例6)
上記比較例5で得られたセメント組成物100重量部に対して、ジエチレングリコール0.03重量部となるように混合し、比較例5と同様の測定を行った。
(実施例4)
上記比較例5で得られたセメント組成物100重量部に対して、車両より回収されたグリコール系ブレーキフルード(BF)を、グリコール類の添加量が0.03重量部となるように混合し、比較例5と同様の測定を行った。
(実施例5)
車両より回収されたグリコール系ブレーキフルード(BF)と、ジエチレングリコール(DEG)とを70:30の重量比で混合したものを使用することを除き、他は実施例4と同様にして試験を行った。
(実施例6)
車両より回収されたグリコール系ブレーキフルード(BF)と、ジエチレングリコール(DEG)とを50:50の重量比で混合したものを使用することを除き、他は実施例4と同様にして試験を行った。
(実施例7)
車両より回収されたグリコール系ブレーキフルード(BF)と、ジエチレングリコール(DEG)とを30:70の重量比で混合したものを使用することを除き、他は実施例4と同様にして試験を行った。
Figure 0005228230
表1によれば、ジエチレングリコールのみを混合した比較例6の場合には、初期強度(3日強度)の増進を図ることは可能であるが、未添加の比較例4と比べて長期強度(28日強度)が低下してしまうことが認められる。これに対し、ブレーキフルードとジエチレングリコールとの混合物を混合した実施例5〜7の場合には、ブレーキフルードのみを混合した実施例4の場合と同程度の長期強度(28日強度)を維持しつつ、初期強度(3日強度)の増進を図ることが可能であることが認められる。
また、何れの実施例も凝結時間については比較例5とほぼ同様であり、凝結に悪影響を及ぼすことなく短期強度の増進を図ることが可能であることが認められる。
[乾燥収縮低減作用の測定]
(実施例8及び比較例7)
下記表2に示す材料を用い、下記表3に示す配合で廃ブレーキフルード(BF)を添加した実施例8のコンクリートと、廃ブレーキフルードを添加しない比較例7のコンクリートを調製した。
Figure 0005228230
Figure 0005228230
得られた実施例8及び比較例7のコンクリートに関し、JIS A 1129−2「モルタル及びコンクリートの長さ試験方法 第2部コンタクトゲージ法」に基づき、コンクリートの性状(スランプ、空気量及び長さ変化)を測定した。結果を下記表4に示す。
Figure 0005228230
表4に示すように、廃ブレーキフルードが添加されてなる実施例8のコンクリートは、廃ブレーキフルードが添加されていない比較例7のコンクリートと比較して、硬化後の長さ変化が大きく低減されたものとなっている。
[粉塵抑制作用の測定]
(実施例9)
普通ポルトランドセメント30kgと廃ブレーキフルード450g(セメントに対して1.5重量%)とを容量100リットルのV型混合機へ投入し、30分間攪拌することにより実施例9のセメントを調製した。
得られたセメント100gを、幅30cm×奥行き30cm×高さ100cmの四角柱型容器の上面中央部に設けた直径3cmの穴から、パイプを介して該容器内へと落下させ、底面から高さ20cmの位置にある側面の穴から0.3リットル/分で容器内の空気を吸引し、粉塵計へと導いて直径0.5μm以上の粒子を計数することにより、粉塵濃度を測定した。
(比較例8)
廃ブレーキフルードを添加しないことを除き、他は同様にして比較例8のセメントを調製し、同様の試験を行った。
結果を表5に示す。
Figure 0005228230
表5に示すように、廃ブレーキフルードが添加された実施例9のセメントは、廃ブレーキフルードが添加されていない比較例8のセメントと比較して、粉塵濃度が大幅に低減されており、セメント取り扱い時における粉塵の発生を効果的に抑制しうることが認められる。

Claims (4)

  1. 車両より回収されたグリコール系ブレーキフルードをセメント系材料に添加し、該セメント系材料を粉砕することを特徴とするブレーキフルードの処理方法。
  2. 車両より回収されたグリコール系ブレーキフルードを、セメント系材料に添加することを特徴とするブレーキフルードの処理方法。
  3. 前記回収されたグリコール系ブレーキフルードに、ジエチレングリコールを混合することを特徴とする請求項1又は2記載のブレーキフルードの処理方法。
  4. 車両より回収されたグリコール系ブレーキフルードと、ジエチレングリコールとが混合されてなることを特徴とするセメント系材料の粉砕助剤。
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