JP4116987B2 - 水硬性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、水和熱を小さくすることができ、かつ流動性に優れるモルタルやコンクリートを製造することができる水硬性組成物に関するものである。
わが国では、経済成長、人口の都市部への集中に伴い、産業廃棄物や一般廃棄物等が急増している。従来から、前記廃棄物の大半は、焼却によって十分の一程度に減容化し埋め立て処分されているが、最近では埋め立て処分場の残余容量が逼迫していることから、新しい廃棄物処理方法の確率が緊急課題になっている。この課題に対処するために、従来よりセメント産業では、産業廃棄物、一般廃棄物等をセメント原料として再資源化している(例えば、特許文献1)。
特開昭56−120552号公報
しかしながら、廃棄物をセメント原料として大量に使用すると、セメント中の3CaO・Al2O3量が増加し、その結果、セメントの水和熱が上昇するという問題があった。また、そのようなセメントと混和剤を用いてモルタルやコンクリートを製造する場合には、モルタルフローやスランプが小さくなり、フローロスやスランプロスも大きくなるという問題もあった。
本発明は、上記従来技術の問題点、知見に鑑みなされたものであって、その目的は、水和熱を小さくすることができ、かつ流動性に優れるモルタルやコンクリートを製造することができる水硬性組成物を提供することにある。
かかる実情において、本発明者らは、鋭意研究した結果、特定の水硬率、ケイ酸率および鉄率を有する焼成物の粉砕物と、2CaO・SiO2及び2CaO・Al2O3・SiO2を特定の割合で含有し、3CaO・Al2O3の含有量が20質量部以下である焼成物の粉砕物と、石膏とを組み合わせることにより、水硬性組成物の水和熱を低くすることができ、かつ流動性も優れることを見いだし、本発明を完成させたものである。
即ち、本発明は、(A)水硬率が1.8〜2.3、ケイ酸率が1.3〜2.3、鉄率が1.3〜2.8である焼成物Aの粉砕物100質量と、(B)2CaO・SiO2100質量部に対して、2CaO・Al2O3・SiO2を10〜100質量部含有し、かつ、3CaO・Al2O3の含有量が20質量部以下である焼成物Bの粉砕物10〜100質量部と、(C)石膏をSO3換算で1〜6質量部含むことを特徴とする水硬性組成物である(請求項1)。このような構成の水硬性組成物であれば、水和熱を小さくすることができるうえ、流動性が良好なモルタルやコンクリートを製造することができる。
上記焼成物A及び/又は焼成物Bは、産業廃棄物、一般廃棄物及び建設発生土から選ばれる一種以上を原料として製造した焼成物とすることができる(請求項2)。焼成物の原料として、産業廃棄物、一般廃棄物及び建設発生土から選ばれる一種以上のものを使用することにより、廃棄物の有効利用を促進させることができる。
本発明においては、水硬性組成物中の2水石膏及び半水石膏の合量に対する半水石膏の割合は、SO3換算で30質量%以上であることが好ましい(請求項3)。半水石膏の割合を高めることによって、さらなる流動性の向上を図ることができるとともに、水硬性組成物の水和熱を低減することもできる。
また、本発明においては、水硬性組成物中の全SO3に対する2水石膏及び半水石膏中のSO3の割合が、40質量%以上であることが好ましい(請求項4)。水硬性組成物中の全SO3に対する2水石膏及び半水石膏中のSO3の割合を高めることによって、さらなる流動性の向上を図ることができるとともに、水硬性組成物の水和熱を低減することもできる。
本発明の水硬性組成物は、高炉スラグ粉末、フライアッシュ、石灰石粉末、珪石粉末、シリカフュームから選ばれる1種以上の無機粉末を含むことが好ましい(請求項5)。これらの無機粉末を含むことにより、水和熱をさらに小さくすることができるうえ、強度発現性を向上させることができる。
本発明の水硬性組成物は、水和熱を低くすることができ、かつ流動性に優れるモルタルやコンクリートを製造することができる。
また、本発明の水硬性組成物では、産業廃棄物、一般廃棄物及び建設発生土から選ばれる一種以上を原料として使用することができるので、廃棄物の有効利用の促進にも貢献することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明で使用する焼成物Aは、水硬率(H.M.)が1.8〜2.3、ケイ酸率(S.M.)が1.3〜2.3、鉄率(I.M.)が1.3〜2.8のものである。
焼成物Aの水硬率(H.M.)が小さくなると、該焼成物中の3CaO・Al2O3(以降、C3Aと略す)と4CaO・Al2O3・Fe2O3(以降、C4AFと略す)の含有量が多くなり、水硬性組成物の水和熱が大きくなるうえ、モルタルやコンクリートの流動性が低下する傾向にある。また、焼成物Aの焼成も困難となる。一方、水硬率(H.M.)が大きくなると、焼成度の指標であるフリーライム(f.CaO)を十分低減できず、所用の性能の水硬性組成物が得られ難くなる。また、モルタルやコンクリートの初期強度は向上するが長期強度の伸びが鈍化する傾向にある。そのため、水硬率(H.M.)は1.8〜2.3が好ましく、より好ましくは2.0〜2.2である。
焼成物Aのケイ酸率(S.M.)が小さくなると、焼成物A中のC3AとC4AFの含有量が多くなり、水硬性組成物の水和熱が大きくなるうえ、モルタルやコンクリートの流動性が低下する傾向にある。また、焼成物Aの焼成も困難となる。一方、ケイ酸率(S.M.)が大きくなると、モルタルやコンクリートの流動性面では好ましいが、C3AとC4AFの含有量が少なくなり、焼成物Aの焼成が困難になる。そのため、ケイ酸率(S.M.)は1.3〜2.3が好ましい。
焼成物Aの鉄率(I.M.)が小さくなると、モルタルやコンクリートの流動性面では好ましいが、焼成物Aの粉砕性が低下する。一方、鉄率(I.M.)が大きくなると、焼成物A中のC3Aの含有量が多くなり、水硬性組成物の水和熱が大きくなるうえ、モルタルやコンクリートの流動性が低下する傾向にある。そのため、鉄率(I.M.)は1.3〜2.8が好ましい。
焼成物Aの原料としては、一般のポルトランドセメントクリンカー原料、すなわち石灰石、生石灰、消石灰等のCaO原料、珪石、粘土等のSiO2原料、粘土等のAl2O3原料、鉄滓、鉄ケーキ等のFe2O3原料を使用することができる。
なお、本発明においては、焼成物Aの原料として、前記原料に加えて、産業廃棄物、一般廃棄物及び建設発生土から選ばれる一種以上を使用することができる。焼成物Aの原料として、産業廃棄物、一般廃棄物及び建設発生土から選ばれる一種以上のものを使用することは、廃棄物の有効利用を促進させることができ好ましいことである。ここで、産業廃棄物としては、例えば、生コンスラッジ、各種汚泥(例えば、下水汚泥、浄水汚泥、建設汚泥、製鉄汚泥等)、建設廃材、コンクリート廃材、ボーリング廃土、各種焼却灰、鋳物砂、ロックウール、廃ガラス、高炉2次灰等が挙げられる。一般廃棄物としては、例えば、下水汚泥乾粉、都市ごみ焼却灰、貝殻等が挙げられる。建設発生土としては、建設現場や工事現場等から発生する土壌や残土、さらには廃土壌等が挙げられる。
上記各原料を所定のH.M.、S.M.、I.M.となるように混合し、好ましくは1200〜1550℃で焼成することにより、焼成物が製造される。より好ましい焼成温度は1350〜1450℃である。
各原料を混合する方法は、特に限定するものではなく、慣用の装置等で行えばよい。
また、焼成に使用する装置も特に限定するものではなく、例えば、ロータリーキルン等を使用することができる。ロータリーキルンで焼成する際には、燃料代替廃棄物、例えば、廃油、廃タイヤ、廃プラスチック等を使用することができる。
なお、本発明で使用する焼成物Aにおいては、モルタルやコンクリートの強度発現性、特に初期強度発現性を向上させる観点から、フリーライム量が0.5〜1.0質量%であることが好ましい。
本発明で使用する焼成物Bは、2CaO・SiO2(以降、C2Sと略す)100質量部に対して、2CaO・Al2O3・SiO2(以降、C2ASと略す)を10〜100質量部含有し、かつ、3CaO・Al2O3(C3A)の含有量が20質量部以下のものである。C2AS含有量が、C2S100質量部に対して10質量部未満では、モルタルやコンクリートの流動性が悪くなる。また、焼成時に焼成温度を上げてもフリーライム量が低下しにくく、焼成物Bの焼成が困難となる。また、生成するC2Sが水和活性のないγ型C2Sである可能性が高くなり、モルタルやコンクリートの強度発現性が低下することがある。一方、C2AS含有量が、C2S100質量部に対して100質量部を越えると、高温における融液が増加するため、焼成可能温度が狭まり焼成物Bの焼成が困難となる。また、焼成物B中のC2S量が少なくなるためモルタルやコンクリートの強度発現性が低下する。
本発明の焼成物Bにおいては、C2S100質量部に対するC3Aの含有量が20質量部以下、好ましくは10質量部以下である。C3Aの含有量が20質量部を越えると、水硬性組成物の水和熱が大きくなるうえ、モルタルやコンクリートの流動性が低下する。
焼成物Bの原料としては、一般のポルトランドセメントクリンカー原料、すなわち石灰石、生石灰、消石灰等のCaO原料、珪石、粘土等のSiO2原料、粘土等のAl2O3原料、鉄滓、鉄ケーキ等のFe2O3原料を使用することができる。
なお、本発明においては、焼成物Bの原料として、前記原料に加えて、産業廃棄物、一般廃棄物及び建設発生土から選ばれる一種以上を使用することができる。焼成物Bの原料として、産業廃棄物、一般廃棄物及び建設発生土から選ばれる一種以上のものを使用することは、廃棄物の有効利用を促進させることができ好ましいことである。ここで、産業廃棄物としては、例えば、石炭灰、生コンスラッジ、各種汚泥(例えば、下水汚泥、浄水汚泥、建設汚泥、製鉄汚泥等)、ボーリング廃土、各種焼却灰、鋳物砂、ロックウール、廃ガラス、高炉2次灰、建設廃材、コンクリート廃材等が挙げられる。一般廃棄物としては、例えば、下水汚泥乾粉、都市ごみ焼却灰、貝殻等が挙げられる。建設発生土としては、建設現場や工事現場等から発生する土壌や残土、さらには廃土壌等が挙げられる。
なお、焼成物Bの原料組成によっては、特に、前記産業廃棄物、一般廃棄物及び建設発生土から選ばれる一種以上のものを使用した場合、4CaO・Al2O3・Fe2O3(C4AF)が生成することがあるが、本発明の焼成物Bにおいては、C2ASの一部、好ましくはC2ASの70質量%以下がC4AFで置換されても良い。C4AFがこの範囲を越えて置換されると、焼成の温度範囲が狭くなり、焼成物Bの製造の管理が難しくなる。
焼成物Bの鉱物組成は、使用原料中のCaO、SiO2、Al2O3、Fe2O3の各含有量(質量%)から、次式により求めることができる。
C4AF=3.04×Fe2O3
C3A=1.61×CaO−3.00×SiO2−2.26×Fe2O3
C2AS=−1.63×CaO+3.04×SiO2+2.69×Al2O3+0.57×Fe2O3
C2S=1.02×CaO+0.95×SiO2−1.69×Al2O3−0.36×Fe2O3
焼成物Bの焼成温度は、好ましくは1000〜1350℃で、より好ましくは1150〜1350℃である。
各原料を混合する方法は、特に限定するものではなく、慣用の装置等で行えばよい。
また、焼成に使用する装置も特に限定するものではなく、例えば、ロータリーキルン等を使用することができる。ロータリーキルンで焼成する際には、燃料代替廃棄物、例えば、廃油、廃タイヤ、廃プラスチック等を使用することができる。
本発明において、水硬性組成物中の焼成物Bの粉砕物の量は、水硬性組成物の水和熱や、モルタルやコンクリートの流動性や凝結、強度発現性等から、焼成物Aの粉砕物100質量部に対して、10〜100質量部であることが好ましく、20〜60質量部であることがより好ましい。
石膏としては、ニ水石膏、α型又はβ型半水石膏、無水石膏等を単独又は2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明においては、水硬性組成物中の2水石膏及び半水石膏の合量に対する半水石膏の割合は、SO3換算で30質量%以上であることが好ましい。水硬性組成物中の2水石膏及び半水石膏の合量に対する半水石膏の割合をSO3換算で30質量%以上にすることにより、モルタルやコンクリートの流動性のさらなる向上や、水硬性組成物の水和熱の低減等を図ることができる。2水石膏及び半水石膏の合量に対する半水石膏のより好ましい割合は、SO3換算で60質量%以上であり、特に好ましくは70質量%以上である。
また、本発明においては、水硬性組成物中の全SO3に対する2水石膏及び半水石膏中のSO3の割合が40質量%以上であることが好ましい。水硬性組成物中の全SO3に対する2水石膏及び半水石膏中のSO3の割合を40質量%以上にすることにより、モルタルやコンクリートの流動性のさらなる向上や、発熱量の低減等を図ることができる。水硬性組成物中の全SO3に対する2水石膏及び半水石膏中のSO3のより好ましい割合は、コンクリートの流動性向上や減水剤との相性等から、50〜95質量%であり、特に好ましくは60〜90質量%である。
なお、2水石膏・半水石膏の定量は、特開平6-242035号公報に記載される試料容器を使用した熱分析(熱重量測定等)により行うことができる。また、水硬性組成物中の全SO3量の定量は、化学分析により行うことができる。
本発明において、水硬性組成物中の石膏量は、モルタルやコンクリートの流動性や強度発現性等から、焼成物Aの粉砕物100質量部に対して、SO3換算で1〜6質量部であることが好ましく、2〜4質量部であることがより好ましい。
本発明の水硬性組成物の製造方法について説明する。
水硬性組成物の製造方法としては、例えば、
(1)焼成物Aと焼成物Bと石膏を同時に粉砕する方法、
(2)焼成物Aと焼成物Bを同時に粉砕し、該粉砕物に石膏を混合する方法、
(3)焼成物Aと石膏を同時に粉砕し、該粉砕物に焼成物Bの粉砕物を混合する方法、
(4)焼成物Bと石膏を同時に粉砕し、該粉砕物に焼成物Aの粉砕物を混合する方法、
(5)焼成物A、焼成物Bを別々に粉砕し、該粉砕物と石膏を混合する方法、
等が挙げられる。
上記(1)の場合は、焼成物Aと焼成物Bと石膏は、水硬性組成物の水和熱や、モルタルやコンクリートの流動性や強度発現性等から、ブレーン比表面積2500〜4500cm2/gに粉砕することが好ましく、3000〜4500cm2/gに粉砕することがより好ましい。
上記(2)の場合は、焼成物Aと焼成物Bは、水硬性組成物の水和熱や、モルタルやコンクリートの流動性や強度発現性等から、ブレーン比表面積2500〜4500cm2/gに粉砕することが好ましく、3000〜4500cm2/gに粉砕することがより好ましい。また、石膏としてはブレーン比表面積2500〜5000cm2/gのものを使用するのが好ましく、3000〜4500cm2/gのものを使用するのがより好ましい。
上記(3)の場合は、焼成物Aと石膏は、水硬性組成物の水和熱や、モルタルやコンクリートの流動性や強度発現性等から、ブレーン比表面積2500〜4500cm2/gに粉砕することが好ましく、3000〜4500cm2/gに粉砕することがより好ましい。また、焼成物Bは、水硬性組成物の水和熱や、モルタルやコンクリートの流動性や強度発現性等から、ブレーン比表面積2500〜4500cm2/gに粉砕することが好ましく、3000〜4500cm2/gに粉砕することがより好ましい。
上記(4)の場合は、焼成物Bと石膏は、水硬性組成物の水和熱や、モルタルやコンクリートの流動性や強度発現性等から、ブレーン比表面積2500〜4500cm2/gに粉砕することが好ましく、3000〜4500cm2/gに粉砕することがより好ましい。また、焼成物Aは、水硬性組成物の水和熱や、モルタルやコンクリートの流動性や強度発現性等から、ブレーン比表面積2500〜4500cm2/gに粉砕することが好ましく、3000〜4500cm2/gに粉砕することがより好ましい。
上記(5)の場合は、焼成物Aは、水硬性組成物の水和熱や、モルタルやコンクリートの流動性や強度発現性等から、ブレーン比表面積2500〜4500cm2/gに粉砕することが好ましく、3000〜4500cm2/gに粉砕することがより好ましい。また、焼成物Bは、水硬性組成物の水和熱や、モルタルやコンクリートの流動性や強度発現性等から、ブレーン比表面積2500〜4500cm2/gに粉砕することが好ましく、3000〜4500cm2/gに粉砕することがより好ましい。また、石膏としてはブレーン比表面積2500〜5000cm2/gのものを使用するのが好ましく、3000〜4500cm2/gのものを使用するのがより好ましい。
なお、本発明において、焼成物Aの粉砕物と焼成物Bの粉砕物と石膏とからなる水硬性組成物のブレーン比表面積は、モルタルやコンクリートの流動性や強度発現性等から、2500〜4500cm2/gであることが好ましく、3000〜4500cm2/gであることがより好ましい。
本発明の水硬性組成物は、高炉スラグ粉末、フライアッシュ、石灰石粉末、珪石粉末、シリカフュームから選ばれる1種以上の無機粉末を含むことが好ましい。これらの無機粉末を含むことにより、水和熱をさらに小さくすることができるうえ、強度発現性を向上させることができる。無機粉末としては、モルタルやコンクリートの流動性や強度発現性等から、石灰石粉末を使用することが特に好ましい。
本発明において、水硬性組成物中の無機粉末量は、該無機粉末の種類により異なる。例えば、高炉スラグ粉末であれば、モルタルやコンクリートの流動性や強度発現性、さらにはアルカリ骨材反応の抑制効果、耐硫酸塩性等から、焼成物Aの粉砕物100質量部に対して、10〜150質量部であることが好ましく、20〜100質量部であることがより好ましい。フライアッシュ、石灰石粉末や珪石粉末であれば、焼成物Aの粉砕物100質量部に対して、10〜100質量部であることが好ましく、20〜80質量部であることがより好ましい。シリカフュームであれば、焼成物Aの粉砕物100質量部に対して、1〜50質量部であることが好ましく、5〜30質量部であることがより好ましい。
無機粉末の比表面積は、高炉スラグ粉末、フライアッシュ、石灰石粉末、珪石粉末では、水硬性組成物の水和熱や、モルタルやコンクリートの流動性や強度発現性等から、ブレーン比表面積が2500〜10000cm2/gが好ましく、3000〜8000cm2/gがより好ましい。
シリカフュームでは、モルタルやコンクリートの流動性や強度発現性等から、BET比表面積が5〜25m2/gが好ましく、5〜20m2/gがより好ましい。
無機粉末を含ませた水硬性組成物の製造方法としては、例えば、
(6)焼成物Aと焼成物Bと石膏とからなる水硬性組成物に無機粉末を混合する方法、
(7)焼成物Aと焼成物Bと石膏と無機粉末を同時に粉砕する方法、
(8)焼成物Aと焼成物Bの同時粉砕物に石膏と無機粉末を混合する方法、
(9)焼成物Aと石膏の同時粉砕物に焼成物Bの粉砕物と無機粉末を混合する方法、
(10)焼成物Bと石膏の同時粉砕物に焼成物Aの粉砕物と無機粉末を混合する方法、
(11)焼成物A、焼成物Bを別々に粉砕し、該粉砕物と石膏と無機粉末を混合する方法、
等が挙げられる。
なお、本発明において、焼成物Aの粉砕物と焼成物Bの粉砕物と石膏と無機粉末とからなる水硬性組成物のブレーン比表面積は、モルタルやコンクリートの流動性や強度発現性等から、2500〜5000cm2/gであることが好ましく、3000〜4500cm2/gであることがより好ましい。
本発明の水硬性組成物は、ペースト、モルタル又はコンクリートの状態で使用される。 減水剤としては、リグニン系、ナフタレンスルホン酸系、メラミン系、ポリカルボン酸系の減水剤(AE減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤も含む)が使用できる。
モルタル又はコンクリートの状態で使用する場合は、通常モルタル、コンクリートの製造に使用されている細骨材・粗骨材、すなわち、川砂、陸砂、砕砂等や、川砂利、山砂利、砕石等を使用することができる。また、都市ゴミ、都市ゴミ焼却灰、下水汚泥焼却灰の一種以上を溶融して製造した溶融スラグ、あるいは高炉スラグ、製鋼スラグ、銅スラグ、碍子屑、ガラスカレット、陶磁器廃材、クリンカーアッシュ、廃レンガ、コンクリート廃材等の廃棄物を細骨材・粗骨材の一部または全部に使用することができる。
なお、必要に応じて、支障のない範囲内で、空気連行剤、消泡剤等の混和剤を使用することは差し支えない。
ペースト、モルタル又はコンクリートの混練方法は、特に限定するものではなく、例えば、1)各材料を一括してミキサに投入して1分以上混練する方法、2)水以外の材料をミキサに投入して空練りした後に、水を投入して1分以上混練する方法等で行うことができる。混練に用いるミキサは、特に限定するものではなく、ホバートミキサ、パンタイプミキサ、二軸ミキサ等の慣用のミキサで混練すれば良い。
ペースト、モルタル又はコンクリートの成形方法は、特に限定するものではなく、例えば、振動成形等を行えば良い。
また、養生条件も、特に限定するものではなく、例えば、気中養生、蒸気養生等を行えば良い。
以下、実施例により本発明を説明する。
1.焼成物Aの調製
原料として、下水汚泥、建設発生土と、石灰石等の一般のポルトランドセメントクリンカー原料を使用して、水硬率(H.M.)が2.12、ケイ酸率(S.M.)が1.95、鉄率(I.M.)が1.89となるように原料を調合した。調合原料を小型ロータリーキルンで1400〜1450℃で焼成し、焼成物Aを調製した。この際、燃料として一般的な重油のほかに、廃油や廃プラスチックを使用した。
使用した下水汚泥、建設発生土の化学組成(質量%)は、表1に示すとおりである。
なお、焼成物A中のフリーライム量は0.7質量%であった。
Figure 0004116987
2.焼成物Aと石膏の同時粉砕物の製造
上記焼成物A100質量部に対して、SO3量が2質量部となるように、排脱ニ水石膏(住友金属社製)を添加し、バッチ式ボールミルでブレーン比表面積が3300cm2/gとなるように同時粉砕した。
3.焼成物Bの粉砕物の製造
原料として、石灰石、下水汚泥を使用して、表2に示す組成で調合し、小型ロータリーキルンで表2に示す温度で焼成した。この際、燃料として一般的な重油のほかに、廃油や廃プラスチックを使用した。焼成後、バッチ式ボールミルでブレーン比表面積が3250cm2/gとなるように粉砕した。
Figure 0004116987
3.モルタル用材料
上記以外の材料を以下に示す。
細骨材;「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)」に定める標準砂
水;水道水
減水剤A;ポリカルボン酸系高性能AE減水剤(エヌエムビー社製「レオビルドSP8N」)
減水剤B;ナフタレンスルホン酸系高性能減水剤(花王社製「マイティ150」)
無機粉末;石灰石粉末(ブレーン比表面積4730cm2/g)
高炉スラグ粉末(ブレーン比表面積4400cm2/g)
4.水和熱の測定
焼成物Aと石膏の同時粉砕物と、焼成物Bの粉砕物と、無機粉末を表3に示す割合で混合して水硬性組成物を調製した。該水硬性組成物の水和熱を「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)」に準じて測定した。結果を表3に示す。
Figure 0004116987
表3より、焼成物Aの粉砕物に焼成物Bの粉砕物を混合すると、水和熱が小さくなることが分かる。
5.モルタルの流動性の測定
焼成物Aと石膏の同時粉砕物と、焼成物Bの粉砕物と、無機粉末を表4に示す割合で混合して水硬性組成物を調製した。該水硬性組成物と、上記の細骨材、水および減水剤を使用して、モルタルを調製し、以下のようにフロー値を測定した。
1)フロー値の測定
混練直後のモルタルをフローコーン(上面直径5cm、下面直径10cm、高さ15cm)に投入し、フローコーンを上方へ取り去った際のモルタルの広がりを測定し、フロー値を求めた。なお、モルタルの配合は、水/水硬性組成物(質量)比=0.35、細骨材/水硬性組成物(質量)比=2.0、減水剤/水硬性組成物(質量)比=0.0065とした。
Figure 0004116987
表4より、焼成物Aの粉砕物に焼成物Bの粉砕物を混合すると、流動性が良好になることが分かる。
6.凝結時間の測定
焼成物Aと石膏の同時粉砕物と、焼成物Bの粉砕物と、無機粉末を表5に示す割合で混合して水硬性組成物を調製した。該水硬性組成物の凝結時間を「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)」に準じて測定した。結果を表5に示す。
Figure 0004116987
7.圧縮強度の測定
焼成物Aと石膏の同時粉砕物と、焼成物Bの粉砕物と、無機粉末を表6に示す割合で混合して水硬性組成物を調製した。該水硬性組成物の圧縮強度(3日、7日および28日)を「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)」に準じて測定した。なお、モルタルの配合は、水/水硬性組成物(質量)比=0.5、細骨材/水硬性組成物(質量)比=3.0とした。結果を表6に示す。
Figure 0004116987
8.水硬性組成物の製造
上記焼成物A100質量部に対して、上記焼成物Bを30質量部、排脱ニ水石膏(住友金属社製)及び前記排脱ニ水石膏を140℃で加熱して得た半水石膏を表7に示す量添加し、バッチ式ボールミルでブレーン比表面積が3250±50cm2/gとなるように同時粉砕して水硬性組成物を製造した。
Figure 0004116987
9.評価
表7の水硬性組成物を使用して、上記と同様の方法で、フロー値(減水剤A使用)及び圧縮強度を測定した。
その結果を表8に示す。
Figure 0004116987
表8より、2水石膏及び半水石膏の合量に対する半水石膏の割合が高いほど、モルタルの流動性が高いことが分かる。

Claims (5)

  1. (A)水硬率が1.8〜2.3、ケイ酸率が1.3〜2.3、鉄率が1.3〜2.8である焼成物Aの粉砕物100質量部と、(B)2CaO・SiO2100質量部に対して、2CaO・Al2O3・SiO2を10〜100質量部含有し、かつ、3CaO・Al2O3の含有量が20質量部以下である焼成物Bの粉砕物10〜100質量部と、(C)石膏をSO3換算で1〜6質量部含むことを特徴とする水硬性組成物。
  2. 焼成物A及び/又は焼成物Bが、産業廃棄物、一般廃棄物及び建設発生土から選ばれる一種以上を原料として製造した焼成物である請求項1記載の水硬性組成物。
  3. 水硬性組成物中の2水石膏及び半水石膏の合量に対する半水石膏の割合が、SO3換算で30質量%以上である請求項1又は2記載の水硬性組成物。
  4. 水硬性組成物中の全SO3に対する2水石膏及び半水石膏中のSO3の割合が、40質量%以上である請求項1〜3のいずれかに記載の水硬性組成物。
  5. 高炉スラグ粉末、フライアッシュ、石灰石粉末、珪石粉末、シリカフュームから選ばれる1種以上の無機粉末を含む請求項1〜4のいずれかに記載の水硬性組成物。
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