JP2008105902A - セメント添加材及びセメント組成物 - Google Patents

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Abstract


【課題】高炉スラグ粉末、フライアッシュやシリカフュームを使用した場合であっても、耐中性化特性が良好なセメント添加材及びセメント組成物を提供する。
【解決手段】(A)高炉スラグ粉末、フライアッシュ、シリカフュームから選ばれる一種以上の粉末と、(B)2CaO・SiO2及び2CaO・Al2O3・SiO2を含有し、2CaO・SiO2100質量部に対して、2CaO・Al2O3・SiO2+4CaO・Al2O3・Fe2O3が10〜100質量部であり、3CaO・Al2O3の含有量が20質量部以下である焼成物の粉砕物を含むセメント添加材。
(A)高炉スラグ粉末、フライアッシュ、シリカフュームから選ばれる一種以上の粉末と、(B)2CaO・SiO2及び2CaO・Al2O3・SiO2を含有し、2CaO・SiO2100質量部に対して、2CaO・Al2O3・SiO2+4CaO・Al2O3・Fe2O3が10〜100質量部であり、3CaO・Al2O3の含有量が20質量部以下である焼成物の粉砕物と、(c)石膏と、(D)ポルトランドセメントクリンカー粉砕物を含むセメント組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐中性化特性が良好なセメント添加材及びセメント組成物に関する。
従来より、廃棄物の有効活用を図る観点から、高炉スラグ、フライアッシュやシリカフュームをセメント用混和材として使用したり、高炉スラグやフライアッシュをポルトランドセメントと混合した混合セメントが使用されている。該混合セメント(高炉スラグやフライアッシュをセメント用混和材として使用した場合も含む)は、ポルトランドセメントを用いたコンクリートに比べ、塩分浸透に対する抵抗性が大きいとされ、港湾構造物や沿岸域の構造物等に最近利用が増大している。しかしながら、混合セメントは、ポルトランドセメントに対して耐中性化特性に劣り、ポルトランドセメントなみの耐中性化性を確保するには、セメント量を多くする、かぶりコンクリートの厚さを厚くする等の対応が必要となり、これらはコストアップの要因となっていた。
混合セメントを用いた硬化体の耐中性化特性を向上する方法として、混合セメントのアルカリ刺激剤として製鋼スラグを用いる方法(特許文献1)が提案されている。
特開2003−306359号公報
前記特許文献1では、耐中性化性を向上させる手法として、混合セメントの水和組成物中に多量の水酸化カルシウムを生成することで、耐中性化性を向上しようとするものである。すなわち、製鋼スラグに含まれる未反応CaOと水とを反応させることによって、硬化体中に水酸化カルシウムを生じさせ、水和組成物のアルカリ度を増大させるものである。しかし、製鋼スラグなどに含まれる未反応のCaOは、水と反応して水酸化カルシウムになる際、体積が膨張し、コンクリートのような硬化体中では、ひび割れなどの損傷を誘引する可能性がある。そのため、特許文献1においても、多量に使用することは推奨しておらず、また骨材として用いる場合は、使用量に制限を設けたり、膨張による硬化体への損傷度が小さい粒径の小さい製鋼スラグを用いることを推奨している。これらのことから、特許文献1の方法による耐中性化性の改善効果は、高炉セメント単体の場合に対しては改善が認められるものの、普通ポルトランドセメント並みの耐中性化性を付与するには至っていない。
従って、本発明の目的は、高炉スラグ粉末、フライアッシュやシリカフュームを使用した場合であっても、耐中性化特性が良好なセメント添加材及びセメント組成物を提供することにある。
本発明者らは、斯かる実情に鑑み、鋭意検討した結果、特定の鉱物を含有する焼成物の粉砕物を高炉スラグ粉末、フライアッシュやシリカフュームに組み合わせることにより、耐中性化特性が良好になることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、(A)高炉スラグ粉末、フライアッシュ、シリカフュームから選ばれる一種以上の粉末と、(B)2CaO・SiO2及び2CaO・Al2O3・SiO2を含有し、2CaO・SiO2100質量部に対して、2CaO・Al2O3・SiO2+4CaO・Al2O3・Fe2O3が10〜100質量部であり、3CaO・Al2O3の含有量が20質量部以下である焼成物の粉砕物を含むことを特徴とするセメント添加材を提供するものである。
また、本発明は、(A)高炉スラグ粉末、フライアッシュ、シリカフュームから選ばれる一種以上の粉末と、(B)2CaO・SiO2及び2CaO・Al2O3・SiO2を含有し、2CaO・SiO2100質量部に対して、2CaO・Al2O3・SiO2+4CaO・Al2O3・Fe2O3が10〜100質量部であり、3CaO・Al2O3の含有量が20質量部以下である焼成物の粉砕物と、(c)石膏と、(D)ポルトランドセメントクリンカー粉砕物を含むことを特徴とするセメント組成物を提供するものである。
本発明のセメント添加材を用いれば、高炉スラグ粉末、フライアッシュやシリカフュームを使用した場合であっても、耐中性化特性が良好なセメント組成物を得ることができる。
また、本発明のセメント添加材は、産業廃棄物、一般廃棄物等を原料として用いることができるので、廃棄物の有効利用の促進にも貢献することができる。
まず、本発明で用いる焼成物について説明する。
本発明で用いる焼成物は、2CaO・SiO2(以降、C2Sと称す)及び2CaO・Al2O3・SiO2(以降、C2ASと称す)を含有するもので、C2S100質量部に対して、C2AS+4CaO・Al2O3・Fe2O3(以降、C4AFと称す)を10〜100質量部、好ましくは15〜90質量部含有するものである。該焼成物の粉砕物は、C2Sが反応してCa(OH)2を生成するため、中性化抑制効果があることに加え、C2ASも中性化環境下で反応して緻密化するなどの効果により、中性化を抑制する効果がある。
C2AS+C4AF含有量が10重量部未満では、焼成時に焼成温度を上げてもフリーライム量(未反応CaO量)が低下しにくく、焼成が困難になり、また、生成するC2Sも水和活性のないγ型C2Sである可能性が高くなり、セメント組成物の強度を大きく低下させることがある。一方、C2AS+C4AF含有量が100質量部を超えると、高温における融液が増加するため、焼成可能温度が狭まり、またC2Sが少ないため、セメント組成物の強度発現性が低下する。
なお、本発明においては、C2AS+C4AF質量の70質量%以下がC4AFであるのが好ましい。
C4AF量がこの範囲を超えると、焼成の温度範囲が狭くなり、製造の管理が難しくなる。また、C2ASが少なくなるため、中性化抑制の効果が小さくなる。
焼成物は、C2S100質量部に対する3CaO・Al2O3(以降、C3Aと称す)の含有量が20質量部以下、好ましくは10質量部以下である。C3Aが20質量部を超えると、セメント組成物の強度発現性が低下するうえ、水和熱が上昇し、流動性も悪化する。
このような焼成物の原料としては、一般のポルトランドセメントクリンカー原料、例えば、石灰石、生石灰、消石灰等のCaO原料、珪石、粘土等のSiO2原料、粘土等のAl2O3原料、鉄滓、鉄ケーキ等のFe2O3原料を使用することができる。
また、産業廃棄物、一般廃棄物及び建設発生土から選ばれる1種以上を原料とし、これを焼成することにより製造することができる。産業廃棄物としては、例えば、生コンスラッジ、各種汚泥(例えば、下水汚泥、浄水汚泥、建設汚泥、製鉄汚泥等)、建設廃材、コンクリート廃材、ボーリング廃土、各種焼却灰(例えば、石炭灰、焼却飛灰、溶融飛灰等)、鋳物砂、ロックウール、廃ガラス、高炉2次灰等が挙げられる。一般廃棄物としては、例えば、下水汚泥乾粉、都市ごみ焼却灰、貝殻等が挙げられる。建設発生土としては、例えば、建設現場や工事現場等から発生する土壌や残土、更に廃土壌等が挙げられる。
焼成物の鉱物組成は、使用原料中のCaO、SiO2、Al2O3、Fe2O3の各含有量(質量%)から、次式により求めることができる。
C4AF=3.04×Fe2O3
C3A=1.61×CaO−3.00×SiO2−2.26×Fe2O3
C2AS=−1.63×CaO+3.04×SiO2+2.69×Al2O3+0.57×Fe2O3
C2S=1.02×CaO+0.95×SiO2−1.69×Al2O3−0.36×Fe2O3
従って、例えば、廃棄物原料中にカルシウムが不足する場合には、その不足分を調整するために、石灰石等を混合して用いることができる。混合割合は、廃棄物原料の組成に応じて、得られる焼成物の組成が、本発明の範囲内になるよう、適宜決定すれば良い。
これらを焼成する際の焼成温度は、1200〜1400℃、特に1250〜1370℃であるのが、焼成工程の熔融相の状態が良好であるので好ましい。
用いる装置は特に限定されず、例えばロータリーキルン等を用いることができる。また、ロータリーキルンで焼成する際には、燃料代替廃棄物、例えば廃油、廃タイヤ、廃プラスチック等を使用することができる。
このような焼成により、C2ASが生成し、その分C3A量がBogue式から導かれる量よりも少なくなり、本発明のような組成の焼成物を得ることができる。
なお、本発明においては、焼成物中のフリーライム量は、セメント組成物の水和熱や流動性、強度発現性等から、1.5質量%以下、特に1質量%以下であることが好ましい。
本発明のセメント添加材は、前記焼成物の粉砕物と、高炉スラグ、フライアッシュ、シリカフュームから選ばれる一種以上の粉末を含むものである。
焼成物の粉砕方法は特に制限されず、例えばボールミル等を用い、通常の方法で粉砕すれば良い。焼成物の粉砕物は、ブレーン比表面積が2500〜5000cm2/gであることが、モルタルやコンクリートのブリーディングの低減や、流動性、強度発現性、耐中性化特性等の観点から好ましい。
高炉スラグのブレーン比表面積は、入手のし易さや、モルタルやコンクリートのブリーディングの低減、流動性、強度発現性等の観点から、3000〜10000cm2/gであることが好ましく、特に強度発現性の観点から、4000〜10000cm2/gであることがより好ましく、4500〜10000cm2/gであることが更に好ましい。
フライアッシュのブレーン比表面積は、入手のし易さや、モルタルやコンクリートのブリーディングの低減、流動性、強度発現性等の観点から、2500〜10000cm2/gであることが好ましく、特に強度発現性の観点から、3000〜9000cm2/gであることがより好ましく、3500〜7000cm2/gであることが更に好ましい。
シリカフュームのBET比表面積は、入手のし易さや、モルタルやコンクリートのブリーディングの低減、流動性、強度発現性等の観点から、5〜20m2/gであることが好ましく、特に流動性、強度発現性の観点から、6〜18m2/gであることがより好ましく、7〜15m2/gであることが更に好ましい。
本発明のセメント添加材は、さらに、石膏や石灰石粉末を含むことができる。
石膏のブレーン比表面積は、入手のし易さや、モルタルやコンクリートのブリーディングの低減、流動性、強度発現性の観点から、2500〜10000cm2/gであることが好ましい。なお、石膏としては、特に制限されず、例えば二水石膏、α型又はβ型半水石膏、無水石膏等が挙げられ、これらを単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
石灰石粉末のブレーン比表面積は、入手のし易さや、モルタルやコンクリートのブリーディングの低減、流動性、強度発現性の観点から、3000〜10000cm2/gであることが好ましく、特に強度発現性の観点から、4000〜10000cm2/gであることがより好ましく、4500〜10000cm2/gであることが更に好ましい。
本発明のセメント組成物は、高炉スラグ粉末、フライアッシュ、シリカフュームから選ばれる一種以上の粉末と、ポルトランドセメントクリンカー粉砕物と、前記焼成物の粉砕物と、石膏を含むものである。
ポルトランドセメントクリンカーとしては、普通ポルトランドセメントクリンカー、早強ポルトランドセメントクリンカー、中庸熱ポルトランドセメントクリンカー、低熱ポルトランドセメントクリンカーが使用できる。
ポルトランドセメントクリンカー粉砕物のブレーン比表面積は、モルタルやコンクリートのブリーディングの低減、流動性、強度発現性等の観点から、3000〜4500cm2/gであることが好ましい。
焼成物の粉砕物の混合量は、ポルトランドセメントクリンカー粉砕物100質量部に対して、2〜30質量部、より好ましくは5〜25質量部、更に好ましくは10〜20質量部の範囲で、高炉スラグ粉末、フライアッシュ及びシリカフュームの合計量の5質量%以上(より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは12質量%以上)とすることが好ましい。焼成物の粉砕物の混合量が、ポルトランドセメントクリンカー粉砕物100質量部に対して、2質量部未満であったり、高炉スラグ粉末、フライアッシュ及びシリカフュームの合計量の5質量%未満では、耐中性化特性が低下する。一方、該粉砕物の混合量が、ポルトランドセメントクリンカー粉砕物100質量部に対して、30質量部を超えると、強度発現性が低下する。
高炉スラグ粉末の混合量は、ポルトランドセメントクリンカー粉砕物100質量部に対して、250質量部以下が好ましく、10〜200質量部がより好ましく、20〜150質量部が更に好ましい。高炉スラグの混合量が250質量部を超えると、強度発現性及び耐中性化特性が低下する。なお、フライアッシュ及びシリカフュームを使用しない場合は、高炉スラグの混合量は、ポルトランドセメントクリンカー粉砕物100質量部に対して、20質量部以上とする。
フライアッシュの混合量は、ポルトランドセメントクリンカー粉砕物100質量部に対して、100質量部以下が好ましく、5〜60質量部がより好ましく、10〜50質量部が更に好ましい。フライアッシュの混合量が100質量部を超えると、強度発現性及び耐中性化特性が低下する。なお、高炉スラグ粉末及びシリカフュームを使用しない場合は、フライアッシュの混合量は、ポルトランドセメントクリンカー粉砕物100質量部に対して、5質量部以上とする。
シリカフュームの混合量は、ポルトランドセメントクリンカー粉砕物100質量部に対して、60質量部以下が好ましく、2〜50質量部がより好ましく、4〜40質量部が更に好ましい。シリカフュームの混合量が60質量部を超えると、流動性及び耐中性化特性が低下する。なお、高炉スラグ粉末及びフライアッシュを使用しない場合は、シリカフュームの混合量は、ポルトランドセメントクリンカー粉砕物100質量部に対して、4質量部以上とする。
石膏の混合量は、セメント組成物中に全SO3換算で1.0〜4.0質量%、特に1.5〜3.5質量%、更に1.8〜3.0質量%となるように配合するのが、凝結性状や、強度発現性及び耐中性化特性の観点から好ましい。
本発明のセメント組成物は、さらに石灰石粉末を含むことができる。石灰石粉末を適当量含むことにより初期の強度発現性が向上する。
石灰石粉末の混合量は、ポルトランドセメントクリンカー粉砕物100質量部に対して、30質量部以下が好ましく、1.5〜20質量部がより好ましく、2〜10質量部が更に好ましい。石灰石粉末の混合量が30質量部を超えると、セメント組成物の強度発現性が低下する。
本発明のセメント組成物は、前記各材料を混合して製造することができるが、その方法は特に制限されず、例えば、ポルトランドセメントクリンカー、焼成物、高炉スラグ・フライアッシュ・シリカフュームの一種以上、石膏(必要に応じて石灰石)の配合成分を、混合した後粉砕するか、あるいは各成分を粉砕した後に混合しても良い。また、焼成物と高炉スラグやフライアッシュ(さらには石膏や石灰石)を粉砕して得られた混合物を、ポルトランドセメントクリンカー粉砕物やポルトランドセメントと混合して製造することもできる。さらには、ポルトランドセメントクリンカーと高炉スラグやフライアッシュと石膏を粉砕して得られた、いわゆる混合セメントに焼成物の粉砕物を混合して製造することもできる。
得られるセメント組成物は、(1)シリカフュームを使用しない場合は、ブレーン比表面積が2500〜4500cm2/gであること、(2)シリカフュームを使用する場合は、BET比表面積が4000〜20000cm2/gであることが、モルタルやコンクリートのブリーディングの低減や、流動性、強度発現性の観点から好ましい。
次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに何ら制限されるものではない。
実施例1
(1)焼成物の製造:
表1に示す化学組成の石灰石及び下水汚泥を原料として焼成物を製造した。焼成は、ロータリーキルンを用いて焼成温度1350℃で行った。なお、焼成物の鉱物組成は、C2S:100質量部に対して、C2AS:51質量部、C4AF:37質量部、C3A:0質量部、フリーライム:0.6質量部であった。
Figure 2008105902
(2)セメント組成物材料
下記の材料を使用した。
(a)試製普通ポルトランドセメントクリンカー(C3S:100質量部、C2S:25質量部、C4AF:14 質量部、C3A:16質量部、フリーライム:0.7質量部)
(b)焼成物の粉砕物:上記焼成物をブレーン比表面積3200cm2/gに粉砕したもの。
(c)高炉スラグ粉末:ブレーン比表面積4500cm2/gのもの。
(d)フライアッシュ:ブレーン比表面積4000cm2/gのもの。
(e)シリカフューム:BET比表面積11m2/gのもの。
(f)石灰石粉末:ブレーン比表面積5200cm2/gのもの。
(g)石膏:ブレーン比表面積4000cm2/gの二水石膏。
(3)セメント組成物の製造
試製普通ポルトランドセメントクリンカーをバッチ式ボールミルでブレーン比表面積が3250cm2/gとなるように粉砕後、各材料を表2に示す割合で混合し、セメント組成物を製造した。
得られたセメント組成物について、モルタルフロー、モルタル圧縮強さ及び中性化特性を評価した。
結果を表3に示す。
(評価方法)
(1)モルタルフロー:
W/C=0.35、S/C=2、セメント組成物に対して0.8質量%のポリカルボン酸系高性能AE減水剤を混合したものを、5分間混練したモルタルについて、「JIS A 1171:2000(ポリマーセメントモルタルの試験方法)」で規定している鋼製のスランプコーン(上面内径50±0.5mm、下面内径100±0.5mm、高さ150±0.5mm)を用い、JIS A 1171規格 6.6.2項(フレッシュポリマーセメントモルタルの試験方法)に準じて、ミニスランプコーンを2〜3秒で引き抜く方法によりモルタルフローを測定した。
(2)モルタル圧縮強さ:
3日、7日及び28日後のモルタル圧縮強さを、「JIS R 5201」に従って測定した。
(3)中性化特性
「JIS R 5201」に従って作成した供試体を28日間標準養生し、その後温度20℃、相対湿度60%の室内で28日間乾燥させた。促進中性化試験はCO2濃度5%、温度20℃、相対湿度60%の条件下で行った。中性化深さはフェノールフタレインの1%エタノール溶液を噴霧し、未着色部分の厚さから求めた。
Figure 2008105902
Figure 2008105902
表3より、本発明のセメント組成物では、耐中性化特性が良好であることが分かる。特に、No.2〜11のセメント組成物では、高炉スラグ粉末、フライアッシュやシリカフュームを使用しているにもかかわらず、普通ポルトランドセメント並みの耐中性化特性が得られた。また、本発明のセメント組成物では、実用上十分な流動性や強度発現性を有することが分かる。
一方、焼成物の粉砕物を含まないセメント組成物(No.12、13)では、耐中性化特性が劣っていた。

Claims (7)

  1. (A)高炉スラグ粉末、フライアッシュ、シリカフュームから選ばれる一種以上の粉末と、(B)2CaO・SiO2及び2CaO・Al2O3・SiO2を含有し、2CaO・SiO2100質量部に対して、2CaO・Al2O3・SiO2+4CaO・Al2O3・Fe2O3が10〜100質量部であり、3CaO・Al2O3の含有量が20質量部以下である焼成物の粉砕物を含むことを特徴とするセメント添加材。
  2. さらに石膏を含む請求項1記載のセメント添加材。
  3. さらに石灰石粉末を含む請求項1又は2に記載のセメント添加材。
  4. 焼成物が、産業廃棄物、一般廃棄物及び建設発生土から選ばれる一種以上を原料として製造した焼成物である請求項1〜3のいずれか1項記載のセメント添加材。
  5. (A)高炉スラグ粉末、フライアッシュ、シリカフュームから選ばれる一種以上の粉末と、(B)2CaO・SiO2及び2CaO・Al2O3・SiO2を含有し、2CaO・SiO2100質量部に対して、2CaO・Al2O3・SiO2+4CaO・Al2O3・Fe2O3が10〜100質量部であり、3CaO・Al2O3の含有量が20質量部以下である焼成物の粉砕物と、(c)石膏と、(D)ポルトランドセメントクリンカー粉砕物を含むことを特徴とするセメント組成物。
  6. さらに石灰石粉末を含む請求項5記載のセメント組成物。
  7. 焼成物が、産業廃棄物、一般廃棄物及び建設発生土から選ばれる一種以上を原料として製造した焼成物である請求項5又は6に記載のセメント組成物。
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