JP2015213869A - 鉱物若しくは岩石又はそれらの複合物の破砕方法及びそれに用いる処理剤 - Google Patents

鉱物若しくは岩石又はそれらの複合物の破砕方法及びそれに用いる処理剤 Download PDF

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Abstract

【課題】粉塵の発生及び/又は飛散を防止しつつ、鉱物若しくは岩石又はそれらの複合物を粉砕又は破砕可能な方法の提供。【解決手段】鉱物若しくは岩石又はそれらの複合物を含む処理対象を破砕する方法であって、前記処理対象にポリエチレングリコールを含む水溶液を散布、塗布又は浸漬することにより、粉塵の発生及び/又は飛散を防止しつつ、使用時においても泡立ちの少ない鉱物若しくは岩石又はそれらの複合物を粉砕又は破砕可能な方法及びそれに用いる処理剤を提供できる。【選択図】図4

Description

本開示は、鉱物若しくは岩石又はそれらの複合物の破砕方法及びそれに用いる処理剤に関する。
近年、環境問題及び労働作業環境の改善の観点から、粉塵の飛散や発生を防止することが求められている。コークス、鉄鉱石及び石炭等は、通常、野積み状態で貯蔵及び/又は移送が行われるが、その際に、気流の変化等によって粉塵が発生する。このような粉塵の飛散を防止する方法として、界面活性剤と多価アルコールとを含む水溶液を散布する方法(特許文献1)、特定の重量割合のポリオキシエチレン系非イオン界面活性剤、スルホン酸塩型又はカルボン酸塩型アニオン界面活性剤及び分子量約500以下の2〜5価のポリオールからなる組成物を散布する方法(特許文献2)、ジアルキルスルホコハク酸アンモニウム塩、ポリオキシエチレン系非イオン界面活性剤及び多価アルコールを含む水溶液を散布する方法(特許文献3)等がある。
特開昭56−67385号公報 特開昭57−98579号公報 特開平1−118589号公報
一方で、コンクリートや岩石等は、貯蔵や移送時における粉塵の発生は大きな問題にならないが、破砕等を行う加工現場においては、加工時の粉塵の発生が問題となっている。このため、本開示は、粉塵の発生及び/又は飛散を防止しつつ、使用時においても泡立ちの少ない鉱物若しくは岩石又はそれらの複合物を粉砕又は破砕可能な方法及びそれに用いる処理剤を提供する。
本開示は、一態様において、鉱物若しくは岩石又はそれらの複合物を含む処理対象を破砕する方法であって、前記処理対象に、ポリエチレングリコールを含む水溶液を散布、塗布又は浸漬することを含む破砕方法に関する。
本開示は、一態様において、本開示の破砕方法に用いる、鉱物若しくは岩石又はそれらの複合物の処理剤であって、ポリエチレングリコールを含む処理剤に関する。
本開示によれば、粉塵の発生及び/又は飛散を防止しつつ、使用時においても泡立ちの少ない鉱物若しくは岩石又はそれらの複合物を粉砕又は破砕可能な方法及びそれに用いる処理剤を提供できる。
図1は、コンクリート破砕の概略フローである。 図2は、実験例で用いた卓上試験機の概略構成図である。 図3は、卓上試験機を用いた粉砕時における粉塵量を示すグラフである。 図4は、実機を用いた粉砕時における粉塵発生の抑制効果を示すグラフである。
本開示は、鉱物若しくは岩石又はそれらの複合物を、ポリエチレングリコールを含む水溶液に接触させて破砕することによって、破砕時における粉塵の発生を抑制できる、との知見に基づく。
本開示は、一態様において、鉱物若しくは岩石又はそれらの複合物を含む処理対象を破砕する方法であって、前記処理対象に、ポリエチレングリコールを含む水溶液(以下、「ポリエチレングリコール水溶液」ともいう)を散布、塗布又は浸漬することを含む破砕方法(以下、「本開示の破砕方法」ともいう)に関する。図1に、コンクリートの破砕における一般的なフローを示す。図1に示すように、通常、破砕機に投入される前に、防塵のために処理水又は水が噴霧されている。本開示の破砕方法では、一般的に噴霧されている水等に替えてポリエチレングリコール水溶液を用いることから、破砕時における粉塵の発生を効率よく抑制することができる。
鉱物若しくは岩石又はそれらの複合物としては、一又は複数の実施形態において、鉱物、岩石の加工製品、それらを原料とする産業廃棄物等が挙げられる。鉱物若しくは岩石又はそれらの複合物としては、一又は複数の実施形態において、コンクリート、石膏、砕石、石材、石膏ボード等が挙げられる。鉱物若しくは岩石又はそれらの複合物は、一又は複数の実施形態において、鉱物若しくは岩石又はそれらの複合物の塊、これらを原料とする資材又は陶磁器、瓦礫、ガラス、金属、木くず、砂利、鉱石類等の廃材を含みうる。
本開示において「処理対象を破砕する」とは、一又は複数の実施形態において、処理対象の大きさを破砕前の状態よりも小さくすることをいう。本開示において破砕としては、一又は複数の実施形態において、処理対象を砕くこと、処理対象を切断、粉砕、研削、切削、研磨又は掘削等により加工すること等を含む。
本開示の破砕方法は、ポリエチレングリコール水溶液を処理対象に散布、塗布又は浸漬(以下、「散布等」ともいう)することを含む。散布は、一又は複数の実施形態において、水溶液をふりかけること、水溶液をシャワーすること、水溶液を霧状にして噴霧することを含む。
ポリエチレングリコールとしては、粉塵の発生をより低減できることから、一又は複数の実施形態において、数平均分子量が1000〜4000であることが好ましい。ポリエチレングリコールの数平均分子量は、一又は複数の実施形態において、3900以下、3800以下、3700以下、3600以下、3500以下、3400以下、3300以下、3200以下又は3100以下である。ポリエチレングリコールの数平均分子量は、水酸基価から求めることができる。数平均分子量は、一又は複数の実施形態において、国際規格TS014900:2001に対応する日本工業規格JIS1557−1:2007、水酸基価の求め方のA法に開示された無水酢酸/ピリジン法により求めたポリエチレングリコールの水酸基価から求めることができる。
ポリエチレングリコールとしては、一又は複数の実施形態において、公知のポリエチレングリコールを用いることができ、また市販のポリエチレングリコールを用いることができる。
ポリエチレングリコール水溶液におけるポリエチレングリコールの濃度としては、一又は複数の実施形態において、0.01〜10質量%が挙げられる。本開示の破砕方法は、一又は複数の実施形態において、処理対象の質量に対して前記ポリエチレングリコールの濃度が0.001〜1質量%となるようにポリエチレングリコール水溶液を散布、塗布又は浸漬とすることを含む。処理対象に対するポリエチレングリコール水溶液の量は、一又は複数の実施形態において、20質量%以下又は3質量%以下であり、及び/又は0.05質量%以上又は0.3質量%以上である。
本開示の破砕方法は、一又は複数の実施形態において、処理対象(質量)に対してポリエチレングリコールの濃度が10mg/kg以上及び/又は200mg/kg以下となるようにポリエチレングリコール水溶液を散布、塗布又は浸漬とすることを含む。本開示の破砕方法は、一又は複数の実施形態において、処理対象(質量)に対してポリエチレングリコールの濃度が10〜200mg/kgとなるようにポリエチレングリコール水溶液を散布、塗布又は浸漬とすることを含む。
ポリエチレングリコール水溶液の散布等は、一又は複数の実施形態において、処理対象の破砕前に行ってもよいし、破砕中に行ってもよいし、破砕前及び破砕中の双方に行ってもよい。ポリエチレングリコール水溶液の散布等は、より効率よく粉塵の発生を抑制する点から、一又は複数の実施形態において、破砕の直前に行うことが好ましい。ポリエチレングリコール水溶液の散布等は、一又は複数の実施形態において、連続して行ってもよいし、断続的に行ってもよい。
本開示の粉砕方法において、ポリエチレングリコール水溶液は、一又は複数の実施形態において、粉塵防止成分として知られているその他の成分を含んでいてもよい。ポリエチレングリコール水溶液は、より粉塵の発生を抑制する点及び消臭する点から、界面活性剤を含んでいてもよく、また破砕時における泡立ちを低減する点から、界面活性剤を含んでいなくてもよい。界面活性剤としては、一又は複数の実施形態において、高級アルコール系界面活性剤等が挙げられる。界面活性剤としては、一又は複数の実施形態において、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、エピクロロヒドリン、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン 脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエテレンアルキルアミン、及びポリオキシエチレン脂肪酸アミド等が挙げられる。
本開示の粉砕方法において、ポリエチレングリコール水溶液は、一又は複数の実施形態において、さらに消臭成分や芳香成分を含んでいてもよい。
消臭成分としては、一又は複数の実施形態において、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硫酸、燐酸、ミョウバン、塩酸、二酸化塩素、次亜塩素酸塩、亜硫酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム等の無機系消臭成分;酢酸、シュウ酸、クエン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、アクリル酸、乳酸、フタル酸、安息香酸及びニコチン酸等の有機系消臭成分やこれらを構造に含む高分子化合物;つばき科植物、くすのき科植物、ハイビスカス抽出物、シソ科植物抽出物、升麻抽出物、緑茶抽出物、バラ抽出物及び甜茶抽出物等の各種植物抽出物;サイクロデキストリン、銅クロロフィリンナトリウム、シャンピニオンエキス、プロポリス抽出物、活性炭、シリカゲル及びアルミナ等の吸着剤や多孔質材料等が挙げられる。
芳香成分としては、一又は複数の実施形態において、オレンジ油、レモン油、ラベンダー油、ラバンジン油、ベルガモット油、パチュリ油、シダーウッド油等の天然精油;α−ピネン、β−ピネン、リモネン、p−サイメン、ターピノレン、α−ターピネン、γ−ターピネン、α−フェランドレン、ミルセン、カンフェン、オシメン、カンファ等の炭化水素テルペン;ヘプタナール、オクタナール、デカナール、ベンズアルデヒド、サリシリックアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、シトロネラール、ハイドロキシシトロネラール、ハイドロトロピックアルデヒド、リグストラール、シトラール、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド、α−アミルシンナミックアルデヒド、リリアール、シクラメンアルデヒド、リラ−ル、ヘリオトロピン、アニスアルデヒド、ヘリオナール、バニリン、エチルバニリン等のアルデヒド類;エチルフォーメート、メチルアセテート、エチルアセテート、メチルプロピオネート、メチルイソブチレート、エチルイソブチレート、エチルブチレート、プロピルブチレート、イソブチルアセテート、イソブチルイソブチレート、イソブチルブチレート、イソブチルイソバレレート、イソアミルアセテート、イソアミルプロピオネート、アミルプロピオネート、アミルイソブチレート、アミルブチレート、アミルイソバレレート、アリルヘキサノエート、エチルアセトアセテート、エチルヘプチレート、ヘプチルアセテート、メチルベンゾエート、エチルベンゾエート、エチルオクチレート、スチラリルアセテート、ベンジルアセテート、ノニルアセテート、ボルニルアセテート、リナリルアセテート、安息香酸リナリル、エチルシンナメート、ヘキシルサリシレート、メンチルアセテート、ターピニルアセテート、アニシルアセテート、フェニルエチルイソブチレート、ジャスモン酸メチル、ジヒドロジャスモン酸メチル、エチレンブラシレート、γ−ウンデカラクトン、γ−ノニルラクトン、シクロペンタデカノライド、クマリン等のエステル・ラクトン酸;アニソール、p−クレジルメチルエーテル、ジメチルハイドロキメン、メチルオイゲノール、β−ナフトールメチルエーテル、β−ナフトールエチルエーテル、アネトール、ジフェニルオキサイド、ローズオキサイド、ガラクソリド、アンブロックス等のエーテル類;イソプロピルアルコール、cis−3−ヘキセノール、ヘプタノール、2−オクタノール、ジメトール、ジヒドロミルセノール、リナロール、ベンジルアルコール、シトロネロール、ゲラニオール、ネロール、ターピネオール、テトラハイドロゲラニオール、l−メントール、セドロール、サンタロール、チモール、アニスアルコール、フェニルエチルアルコール等のアルコール類;ジアセチル、メントン、アセトフェノン、α−又はβ−ダマスコン、α−又はβ−ダマセノン、α−、β−又はγ−ヨノン、α−、β−又はγ−メチルヨノン、メチル−β−ナフチルケトン、ベンゾフェノン、テンタローム、アセチルセドレン、α−又はβ−イソメチルヨノン、α−、β−又はγ−イロン、マルトール、エチルマルトール、cis−ジャスモン、ジヒドロジャスモン、l−カルボン、ジヒドロカルボン等のケトン類等が挙げられる。これらは、1種単独で使用することもでき、また2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。
本開示の破砕方法によれば、破砕等の加工時における粉塵の発生を抑制することができる。したがって、本開示は、一態様において、鉱物若しくは岩石又はそれらの複合物を含む処理対象の破砕における粉塵の発生を抑制する方法であって、前記処理対象に、ポリエチレングリコールを含む水溶液を散布、塗布又は浸漬することを含む粉塵発生抑制方法に関する。また、本開示は、一態様において、鉱物若しくは岩石又はそれらの複合物を含む処理対象の破砕において、ポリエチレングリコールを含む水溶液を散布することを含む散布方法に関する。本開示は、一態様において、鉱物若しくは岩石又はそれらの複合物を含む処理対象にポリエチレングリコールを含む水溶液を散布、塗布又は浸漬することを含む、鉱物若しくは岩石又はそれらの複合物の加工方法に関する。ポリエチレングリコール水溶液及び散布方法等は、上述の通りである。
本開示は、一態様において、本開示の破砕方法に用いる、鉱物若しくは岩石又はそれらの複合物の処理剤であって、ポリエチレングリコールを含む処理剤(以下、「本開示の処理剤」ともいう)に関する。本開示の処理剤は、一又は複数の実施形態において、水溶液の形態である。本開示の処理剤は、一又は複数の実施形態において、界面活性剤を含む。ポリエチレングリコール、及び界面活性剤等は上述の通りである。
本開示は、以下の一又は複数の実施形態に関しうる。
〔1〕 鉱物若しくは岩石又はそれらの複合物を含む処理対象を破砕する方法であって、
前記処理対象に、ポリエチレングリコールを含む水溶液を散布、塗布又は浸漬することを含む、破砕方法。
〔2〕 前記ポリエチレングリコールを含む水溶液の散布、塗布又は浸漬は、前記処理対象の破砕前及び/又は破砕中に行う、〔1〕記載の破砕方法。
〔3〕 前記鉱物若しくは岩石又はそれらの複合物は、コンクリート、石膏、砕石、石材及び石膏ボードならびにこれらの組み合わせからなる群から選択される、〔1〕又は〔2〕に記載の破砕方法。
〔4〕 前記ポリエチレングリコールの数平均分子量は、一又は複数の実施形態において、3900以下、3800以下、3700以下、3600以下、3500以下、3400以下、3300以下、3200以下又は3100以下であり、及び/又は、550以上、600以上、700以上、750以上、800以上、850以上、900以上又は950以上である。
〔5〕 前記ポリエチレングリコールの数平均分子量が、1000〜4000である、〔1〕から〔4〕のいずれかに記載の破砕方法。
〔6〕 前記処理対象の質量に対して前記ポリエチレングリコールの濃度が0.001〜1質量%となるように前記ポリエチレングリコールを含む水溶液を散布、塗布又は浸漬とすることを含む、〔1〕から〔5〕のいずれかに記載の破砕方法。
〔7〕 前記処理対象の質量に対してポリエチレングリコールの濃度が10mg/kg以上及び/又は200mg/kg以下となるようにポリエチレングリコール水溶液を散布、塗布又は浸漬とすることを含む、〔1〕から〔6〕のいずれかに記載の破砕方法。
〔8〕 前記ポリエチレングリコールを含む水溶液は、界面活性剤を含む、〔1〕から〔7〕のいずれかに記載の破砕方法。
〔9〕 〔1〕から〔8〕のいずれかに記載の破砕方法に用いる、鉱物若しくは岩石又はそれらの複合物の処理剤であって、
ポリエチレングリコールを含む、処理剤。
以下に、試験例、実施例及び比較例を用いて本開示をさらに説明する。但し、本開示は以下に実施例に限定して解釈されない。
(処理剤の調製)
下記表1に示す化合物を水に溶解して処理剤(調製例1〜14)を調製した。なお、処理剤は、いずれも主成分の濃度が1質量%となるようにした。
試験例:コンクリート破砕における処理剤の効果確認試験
まず、コンクリートブロックを4cm角程度に砕いた後、さらに1mm以下に粉砕した。粉砕後のコンクリートを計量して初期量を計量した。計測後のコンクリートを袋に入れ、コンクリートの質量に対して3質量%となるように処理剤(1質量%水溶液)を添加し、攪拌して処理剤をコンクリート全体に均一になじませた。ついで、図2に示す卓上装置(ミキサー11)に入れて撹拌することによってさらに粉砕した。ミキサー11での攪拌は、10秒の撹拌操作と、攪拌停止3秒経過後の減圧器12による減圧(粉塵除去)操作とを1ステップとし、これ5回繰り返した。その後、ミキサーからコンクリートをビニール袋に回収し、コンクリートの残存量を計量した。残存量は、ミキサーからビニール袋に移した量と、ミキサーを水で洗い流し濾紙で回収した量(乾燥後の重量)とを足し合わせた量とした。初期量と残存量とを用いて、下記式から粉塵量を算出した。その結果を下記表1及び図3に示す。
(粉塵量)=(初期量)−(残存量)
(泡立ち評価)
100cc比色管に各処理剤(1質量%溶液)を入れて、振とう機で5秒間して止めた後、1分後の泡高さを計測した。
評価基準
○:0.5cm以内
△:3cm未満
×:3cm以上
Figure 2015213869
表1に示すように、ポリエチレングリコールを主成分とする調製製1〜7の処理剤はいずれも泡立ちが低かった。また表1及び図3に示すように、ポリエチレングリコールを主成分とする調製製1〜7の処理剤はいずれも、ブランク(調製例13:水)と比較してコンクリート粉砕時における粉塵の発生を抑制できた。特に、平均分子量が1000〜3000である調製例1〜3の処理剤は、粉砕時における粉塵の発生をブランクと比較して40%又はそれ以上低減できた。
(実施例1)
コンクリート粉砕機(実機)を用いて、粉砕時における粉塵発生の抑制効果を確認した。処理剤は、調製例1の処理剤を使用し、1%に希釈した薬剤を対象のコンクリート破片表面に噴霧した。噴霧は、図1に様に破砕直前に行い、4箇所のトータルで薬剤濃度として10mg/kgとなるように行った。粉じん量については添加後、15分経過した後にデジタル粉じん計(柴田化学 LD-3K2)を使用して確認した。その結果を図4に示す。
(比較例1)
調製例1の処理剤(ポリエチレングリコール(分子量:1000))に替えて水(H2O)を用いた以外は、実施例1と同様に行った。その結果を図4に示す。
図4に示すように、調製例1の処理剤(ポリエチレングリコール(分子量:1000))を用いた実施例1では、厚生労働省が定めるコンクリート等の粉じんの管理濃度よりも大幅に低いレベルにまで、粉塵の発生を低減できた。
11 ミキサー
12 減圧器

Claims (7)

  1. 鉱物若しくは岩石又はそれらの複合物を含む処理対象を破砕する方法であって、
    前記処理対象に、ポリエチレングリコールを含む水溶液を散布、塗布又は浸漬することを含む、破砕方法。
  2. 前記ポリエチレングリコールを含む水溶液の散布、塗布又は浸漬は、前記処理対象の破砕前及び/又は破砕中に行う、請求項1記載の破砕方法。
  3. 前記鉱物若しくは岩石又はそれらの複合物は、コンクリート、石膏、砕石、石材及び石膏ボードならびにこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1又は2に記載の破砕方法。
  4. 前記ポリエチレングリコールの数平均分子量が、1000〜4000である、請求項1から3のいずれかに記載の破砕方法。
  5. 前記処理対象の質量に対して前記ポリエチレングリコールの濃度が0.001〜1質量%となるように前記ポリエチレングリコールを含む水溶液を散布、塗布又は浸漬とすることを含む、請求項1から4のいずれかに記載の破砕方法。
  6. 前記ポリエチレングリコールを含む水溶液は、界面活性剤を含む、請求項1から5のいずれかに記載の破砕方法。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の破砕方法に用いる、鉱物若しくは岩石又はそれらの複合物の処理剤であって、
    ポリエチレングリコールを含む、処理剤。
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