JP5958044B2 - 除錆洗浄剤 - Google Patents

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Description

本発明は、除錆洗浄剤に関する。
通常、除錆洗浄剤は、酸性フッ化アンモニウム(特許文献1)、シュウ酸、塩酸、硫酸、リン酸、スルファミン酸、クエン酸等を組み合わせたものが用いられる。酸性フッ化アンモニウムは除錆性に優れるが、人体への影響が大きいという問題があった。また、リン酸、スルファミン酸、クエン酸などは人体への影響は大きくないが、除錆性に劣るという問題があった。人体への影響が少なく、除錆性に優れるものとしては、シュウ酸を主成分とするものが提案されている。
例えば、シュウ酸及びシュウ酸のアミン塩からなる除錆洗浄剤(特許文献2)、シュウ酸、多価アルコール及びアミンからなる除錆洗浄剤(特許文献3)が知られているが、使用後に、硬度の高い水で濯ぐと、濯ぎ水に含まれるカルシウム分と反応して生成したシュウ酸カルシウムが白く残る(白残り)という問題があった。
特開2006−249488号公報 特開2010−065239号公報 特開2011−032495号公報
本発明は、人体への影響が少なく、使用後に硬度の高い水で濯いでも、白残りが起こらず、除錆性の高い除錆洗浄剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意検討の結果、シュウ酸に、特定のポリオキシアルキレン化合物及び多価アルコールを特定の比率で混合した組成物を除錆洗浄剤として使用することで、除錆性が高く、また、使用後に硬度の高い水で濯いでも白残りが起こらないことを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下のものである。
[項1]
HLBが11〜18の範囲である一般式(1)
[式中、Rは、炭素数8〜22の直鎖状若しくは分岐鎖状の脂肪族基又は一般式(2)
[式中、Rは、炭素数8〜18の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基を表す。]
で表されるp−アルキルフェニル基を表す。Rは、エチレン基又はプロピレン基を表す。nは、平均付加モル数を表し、3〜100を示す。]
で表されるポリオキシアルキレン化合物、シュウ酸及び多価アルコールを含有する除錆洗浄剤であって、各成分の重量比が、シュウ酸100重量部に対して、ポリオキシアルキレン化合物10〜400重量部、多価アルコール50〜600重量部の範囲である除錆洗浄剤。
[項2]
除錆洗浄剤中のシュウ酸の濃度が0.01〜10重量%の範囲である、項1に記載の除錆洗浄剤。
[項3]
多価アルコールが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、キシリトール、ソルビトール、エリスリトール、マンニトール、マルチトール及びラクトールからなる群より選ばれた少なくとも1種の多価アルコールである、項1又は2に記載の除錆洗浄剤。
[項4]
ステンレス外装材の錆を除去するための、項1〜3のいずれかに記載の除錆洗浄剤。
[項5]
車両の外板の錆を除去するための、項1〜3のいずれかに記載の除錆洗浄剤。
[項6]
鉄道車両の外板の錆を除去するための、項1〜3のいずれかに記載の除錆洗浄剤。
本発明の除錆洗浄剤は人体への影響が少なく、また、除錆性が高く、使用後に硬度の高い水で濯いでも白残りが起こらないことから、簡便に除錆を行うことができる。また、本発明の除錆洗浄剤は、ステンレス、アルミニウム、及び窓枠等に用いられるシール材に対する影響が少ないことから、ステンレス車両やアルミ車両等の鉄道車両を洗浄することができる。
<除錆洗浄剤>
本発明の除錆洗浄剤は、シュウ酸、ポリオキシアルキレン化合物及び多価アルコールを含有してなる。
(ポリオキシアルキレン化合物)
本発明に用いられるポリオキシアルキレン化合物は、一般式(1)
[式中、Rは、炭素数8〜22の直鎖状若しくは分岐鎖状の脂肪族基又は一般式(2)
[式中、Rは、炭素数8〜18の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基を表す。]
で表されるp−アルキルフェニル基を表す。Rは、エチレン基又はプロピレン基を表す。nは、平均付加モル数を表し、3〜100を示す。]
で表される。
本発明に係るポリオキシアルキレン化合物は、直鎖状若しくは分岐鎖状の脂肪族アルコール又は直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基を有するp−アルキルフェノールに、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを付加反応する等して得られるポリオキシアルキレン化合物である。
[脂肪族アルコール]
直鎖状の脂肪族アルコールとしては、具体的には、n−オクタノール、n−ノナノール、n−デカノール(カプリルアルコール)、n−ウンデカノール、n−ドデカノール(ラウリルアルコール)、n−トリデカノール、n−テトラデカノール(ミリスチルアルコール)、n−ペンタデカノール、n−ヘキサデカノール(セチルアルコール)、n−ヘプタデカノール、n−オクタデカノール(ステアリルアルコール)、n−ノナデカノール、n−イコサノール、n−ヘンイコサノール、n−ドコサノール、オレイルアルコールが例示される。これらの中でも、n−オクタノール、n−ノナノール、n−デカノール(カプリルアルコール)、n−ウンデカノール、n−ドデカノール(ラウリルアルコール)、n−トリデカノール、n−テトラデカノール(ミリスチルアルコール)、n−ペンタデカノール、n−ヘキサデカノール(セチルアルコール)、n−ヘプタデカノール、n−オクタデカノール(ステアリルアルコール)が好ましく、特に、n−デカノール(カプリルアルコール)、n−ウンデカノール、n−ドデカノール(ラウリルアルコール)、n−トリデカノール、n−テトラデカノール(ミリスチルアルコール)が好ましい。これらは、夫々単独で又は2種以上を適宜組み合わせることができる。
分岐鎖状の脂肪族アルコールとしては、具体的には、6−メチル−1−ヘプタノール、2−オクタノール、3−オクタノール、2−メチル−1−ヘプタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、7−メチル−1−オクタノール、2−ノナノール、3−ノナノール、2−メチル−1−オクタノール、3−メチル−1−オクタノール、4−メチル−1−オクタノール、5−メチル−1−オクタノール、6−メチル−1−オクタノール、2−エチル−1−ヘプタノール、2,4−ジメチル−1−ヘプタノール、2,5−ジメチル−1−ヘプタノール、4,6−ジメチル−1−ヘプタノール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、2,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、8−メチル−1−ノナノール、2−デカノール、3−デカノール、2−メチル−1−ノナノール、2−エチル−1−オクタノール、2−プロピル−1−ヘプタノール、2,7−ジメチル−1−オクタノール、2,6−ジメチル−2−オクタノール、2,4−ジメチル−1−オクタノール、3,7−ジメチル−1−オクタノール、3,6−ジメチル−3−オクタノール、4−メチル−2−プロピル−1−ヘキサノール、5−メチル−2−プロピル−1−ヘキサノール、2−(1−メチルエチル)−4−メチル−1−ヘキサノール、2−(1−メチルエチル)−5−メチル−1−ヘキサノール、8−メチル−2−デカノール、2,4,6-トリメチルオクタノール、ジメチルノナノール、10−メチルウンデカノール、2−エチルデカノール、2−メチル−3−tert−ブチルヘプタン−1−オール、2−メチルドデカノール、10−メチル−1−ドデカノール 、 2,6,10−トリメチルウンデカノール、1,3,5,7−テトラメチルデカノール、5−ブチル−5−デカノール、13−メチルテトラデカノール、3,7−ジメチルトリデカノール、13−メチルペンタデカノール、5−ブチル−5−ドデカノール、1.1−ジメチルペンタデカノール、2−ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、15−メチルヘプタデカノール、4−メチルオクタデカノール、9,13−ジメチルヘプタデカノール、2−オクチルドデカノール、2,4,4,6,6,8,8,10,10−ノナメチルウンデカノール、18−メチルイコサノール、2−メチルヘニコサノールが例示される。これらの中でも、6−メチル−1−ヘプタノール、2−オクタノール、3−オクタノール、2−メチル−1−ヘプタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、7−メチル−1−オクタノール、2−ノナノール、3−ノナノール、2−メチル−1−オクタノール、3−メチル−1−オクタノール、4−メチル−1−オクタノール、5−メチル−1−オクタノール、6−メチル−1−オクタノール、2−エチル−1−ヘプタノール、2,4−ジメチル−1−ヘプタノール、2,5−ジメチル−1−ヘプタノール、4,6−ジメチル−1−ヘプタノール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、2,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、8−メチル−1−ノナノール、2−デカノール、3−デカノール、2−メチル−1−ノナノール、2−エチル−1−オクタノール、2−プロピル−1−ヘプタノール、2,7−ジメチル−1−オクタノール、2,6−ジメチル−2−オクタノール、2,4−ジメチル−1−オクタノール、3,7−ジメチル−1−オクタノール、3,6−ジメチル−3−オクタノール、4−メチル−2−プロピル−1−ヘキサノール、5−メチル−2−プロピル−1−ヘキサノール、2−(1−メチルエチル)−4−メチル−1−ヘキサノール、2−(1−メチルエチル)−5−メチル−1−ヘキサノール、8−メチル−2−デカノール、2,4,6-トリメチルオクタノール、ジメチルノナノール、10−メチルウンデカノール、2−エチルデカノール、2−メチル−3−tert−ブチルヘプタン−1−オール、2−メチルドデカノール、10−メチル−1−ドデカノール 、 2,6,10−トリメチルウンデカノール、1,3,5,7−テトラメチルデカノール、5−ブチル−5−デカノール、13−メチルテトラデカノール、3,7−ジメチルトリデカノール、13−メチルペンタデカノール、5−ブチル−5−ドデカノール、1.1−ジメチルペンタデカノール、2−ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、15−メチルヘプタデカノールが好ましく、特に、8−メチル−1−ノナノール、2−デカノール、3−デカノール、2−メチル−1−ノナノール、2−エチル−1−オクタノール、2−プロピル−1−ヘプタノール、2,7−ジメチル−1−オクタノール、2,6−ジメチル−2−オクタノール、2,4−ジメチル−1−オクタノール、3,7−ジメチル−1−オクタノール、3,6−ジメチル−3−オクタノール、4−メチル−2−プロピル−1−ヘキサノール、5−メチル−2−プロピル−1−ヘキサノール、2−(1−メチルエチル)−4−メチル−1−ヘキサノール、2−(1−メチルエチル)−5−メチル−1−ヘキサノール、8−メチル−2−デカノール、2,4,6-トリメチルオクタノール、ジメチルノナノール、10−メチルウンデカノール、2−エチルデカノール、2−メチル−3−tert−ブチルヘプタン−1−オール、2−メチルドデカノール、10−メチル−1−ドデカノール 、 2,6,10−トリメチルウンデカノール、1,3,5,7−テトラメチルデカノールが好ましい。これらは、夫々単独で又は2種以上を適宜組み合わせることができる。
[p−アルキルフェノール]
p−アルキルフェノールとしては、具体的には、エチルフェノール、プロピルフェノール、ブチルフェノール、ペンチルフェノール、アミルフェノール、ヘキシルフェノール、ヘプチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、デシルフェノール、ドデシルフェノール、ウンデシルフェノール、トリデシルフェノール、テトラデシルフェノールが例示される。これらの中でも、C6〜C12のものが好ましく、特に、オクチルフェノール、ノニルフェノールが好ましい。これらは、夫々単独で又は2種以上を適宜組み合わせることができる。
上記の直鎖状若しくは分岐鎖状の脂肪族アルコール又は直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基を有するp−アルキルフェノールは、市販品、試薬や公知の合成方法で調製したもの等が使用できる。
本発明に係るポリオキシアルキレン化合物は、市販品、試薬や公知の合成方法で調製したもの等が使用できる。
ポリオキシアルキレン化合物の製造方法としては、特に限定がなく従来公知の方法が広く使用できる。例えば、イソデシルアルコール、デカノール、ラウリルアルコール、ノニルフェノール等の脂肪族アルコール又はp−アルキルフェノールに、触媒存在下で、エチレンオキシド、プロピレンオキシドを反応させることにより容易に得ることができる。得られたポリオキシアルキレン化合物は、通常、付加モル数の分布がありそのまま用いることもできるが、精密蒸留等の分離操作により、所望の付加モル数に分離して使用することもできる。
一般式(1)におけて、nは、脂肪族アルコール又はp−アルキルフェノールに付加反応させたエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの平均付加モル数を表す。具体的には、nは、3〜100の範囲であり、好ましくは、4〜80の範囲であり、特に、5〜60の範囲が好ましい。
本発明に係るポリオキシアルキレン化合物のHLBは、グリフィン法によって算出されたものである。
HLBとして、11〜18の範囲であり、好ましくは12〜17の範囲であり、特に、14〜15の範囲が好ましい。HLBが11未満では、水に溶解せず、使用困難となり、また、18を超えると、白残りが起こり、アルミやシール材への影響が大きく、使用困難である。
(シュウ酸)
本発明に係るシュウ酸としては、シュウ酸(無水)、シュウ酸2水和物が使用でき、市販品や試薬等で入手できる。
(多価アルコール)
本発明に係る多価アルコールとしては、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、キシリトール、ソルビトール、エリスリトール、マンニトール、マルチトール、ラクトールが例示される。これらの中でも、グリセリン、エリスリトール、キシリトール、ソルビトールが好ましく、特に、ソルビトールが好ましい。これらは、夫々単独で又は2種以上を適宜組み合わせることができる。
本発明の除錆洗浄剤の上記各成分の重量比は、シュウ酸100重量部に対して、ポリオキシアルキレン化合物10〜400重量部、多価アルコール50〜600重量部の範囲であり、好ましくは、シュウ酸100重量部に対して、ポリオキシアルキレン化合物30〜400重量部、多価アルコール50〜400重量部の範囲であり、特に、シュウ酸100重量部に対して、ポリオキシアルキレン化合物50〜300重量部、多価アルコール50〜250重量部の範囲が好ましい。ポリオキシアルキレン化合物が10重量部未満では、除錆性が低下し、400重量部を超えると材質に与える影響が強くなる。また、多価アルコールが50重量部未満では、材質に与える影響が強くなり、600重量部を超えると濯ぎ後の白残りが多くなる。
本発明の除錆洗浄剤を使用する際のシュウ酸の濃度は、0.01〜10重量%の範囲であり、好ましくは、0.02〜5重量%の範囲であり、特に、0.1〜2重量%の範囲が好ましい。シュウ酸の濃度が0.01重量%未満では、除錆率が低くなり、また、10重量%を超えると、材質に与える影響が強くなる。
本発明の除錆洗浄剤に使用する水は、蒸留水、イオン交換水、硬度200ppm以下の水道水及び地下水が使用できるが、硬度50ppm以下の水が推奨される。
本発明の除錆洗浄剤は、液状でもゲル状でも使用することができ、洗浄方法も通常の洗浄剤と同様に、洗浄対象物に洗浄剤組成物を塗布または噴霧して布またはスポンジを用いて手拭きしたりブラシなどにより洗浄する方法、更には、汚染のひどい場合などは、洗浄対象物を洗浄剤液に浸漬し、またはゲル状の洗浄剤を洗浄対象物に塗布しておき、汚染の程度にもよるが、10分〜数時間程度放置した後、布またはスポンジを用いて手拭きしたり、ブラシなどにより洗浄する方法など、洗浄方法に制限はない。
本発明の除錆洗浄剤の除錆率は、好ましくは、60重量%以上であり、より好ましくは65重量%以上、特に、70重量%以上が推奨される。60重量%未満では、錆の完全除去は困難である。なお、上記除錆率は、後記実施例に記載した方法にて得られる値である。
本発明の除錆洗浄剤を使用し、被洗浄物を洗浄した後、被洗浄物を水により濯ぐことにより洗浄が完了する。濯ぎに使用される水は、蒸留水、イオン交換水、硬度200ppm以下の水道水及び地下水が使用できるが、硬度50ppm以下の水が推奨される。
本発明の除錆洗浄剤には、本発明の効果を損なわない範囲で、香料、消臭剤、除菌剤、防腐剤などの各種添加剤を配合することができる。香料としては、天然香料、合成香料、食品香料などが挙げられる。消臭剤としては、植物精油、植物抽出液、二酸化塩素などの化学物質などが挙げられる。除菌剤としては、両性界面活性剤、カチオン界面活性剤、活性セッケンなどが挙げられる。更に防腐剤としては、デハイドロ酢酸ソーダ(DHA)などが挙げられる。これらの添加剤の配合量には特に制限はないが、好ましくは10重量%以下、より好ましくは8重量%以下、特に、5重量%以下が推奨される。
(除錆洗浄剤の用途)
本発明の除錆洗浄剤は、人体への影響が少なく、除錆性が高く、使用後に硬度の高い水で濯いでも白残りが起こらず、また、ステンレス、アルミニウム、及び窓枠等に用いられるシール材に対する影響が少ない。これより、ステンレス外装材、ステンレス製の流し台、鉄道車両の外板(ステンレス車両、アルミニウム車両)等の塗装面又は金属面の錆又は付着した錆を除去するのに好適に用いることができる。特に、迅速に錆を除去する必要がある、鉄道車両の外板等の塗装面または金属面の錆又は付着した錆を除去するための除錆洗浄剤として好適である。
以下に実施例を掲げて本発明を詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。また、各例における物理特性及び化学特性は以下の方法により評価した。
<化合物の略称>
[ポリオキシアルキレン化合物]
(a)ポリオキシエチレンイソデシルエーテル : 製品名 ファインサーフ D−45
HLB:11.7 EO 4.5モル付加(青木油脂工業株式会社製)
(b)ポリオキシエチレンイソデシルエーテル : 製品名 ファインサーフ D−65
HLB:12.8 EO 6.5モル付加(青木油脂工業株式会社製)
(c)ポリオキシエチレンデシルエーテル : 製品名 ファインサーフ D−1307
HLB:13.2 EO 7モル付加(青木油脂工業株式会社製)
(d)ポリオキシエチレンイソデシルエーテル : 製品名 セフティカット ID−1061
HLB:13.3 EO 7モル付加(青木油脂工業株式会社製)
(e)ポリオキシエチレンイソデシルエーテル : 製品名 ファインサーフ D−85
HLB:14.0 EO 6.5モル付加(青木油脂工業株式会社製)
(f)ポリオキシエチレンデシルエーテル : 製品名 ファインサーフ D−1310
HLB:14.7 EO 10モル付加(青木油脂工業株式会社製)
(g)ポリオキシアルキレンラウリルエーテル : 製品名 ブラウノン EL−1515
HLB:14.9 (青木油脂工業株式会社製)
(h)ポリオキシエチレンオレイルエーテル : 製品名 ブラウノン EN−1520A
HLB:15.4 EO 20モル付加(青木油脂工業株式会社製)
(i)ポリオキシエチレンオレイルエーテル : 製品名 ブラウノン EN−1530
HLB:16.5 EO 30モル付加(青木油脂工業株式会社製)
(j)ポリオキシエチレンオレイルエーテル : 製品名 ブラウノン EN−1540
HLB:17.4 EO 40モル付加(青木油脂工業株式会社製)
(k)ポリオキシエチレンノニルフェノール : 製品名 ノニポール 400
HLB:17.8 EO 40モル付加(青木油脂工業株式会社製)
(m)ポリオキシエチレンイソデシルエーテル : 製品名 ファインサーフ D−35
HLB:10.0 EO 3.5モル付加(青木油脂工業株式会社製)
(n)ポリオキシアルキレンアルキルエーテル : 製品名 コニオン AEP−1220
HLB:10.4 EOPO付加(新日本理化株式会社製)
(o)ポリオキシエチレンラウリルエーテル : 製品名 アデカトール LA−50
HLB:18.4 EO付加(株式会社ADEKA製)
(p)ソルビタンセスキオレエート : 製品名 レオドール AO−15V
HLB:3.7 (花王株式会社製)
(q)ソルビタンオレエート : 製品名 ニューコール80
HLB:6.4 (日本乳化剤株式会社製)
(r)ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド : 製品名 アミゾール FDE
HLB:5.7 EO付加(川研ファインケミカル株式会社製)
(s)ポリオキシエチレンソルビタンオレエート : 製品名 ニューコール85
HLB:15.1 EO付加(日本乳化剤株式会社製)
(t)ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム : 製品名 シノリン SPE−1200K EO 2モル付加(新日本理化株式会社製)
(u)アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム : 製品名 ネオペレックスNO.6Fパウダー(花王株式会社製)
[シュウ酸]
シュウ酸2水和物(三菱ガス化学株式会社製)純度99.5%
[多価アルコール]
ソルビトール : 製品名 ソルビトールSP(物産フードサイエンス株式会社製)純度100%
グリセリン : 製品名 濃グリセリン S(新日本理化株式会社製)純度99%以上
[硬度1000ppmの硬水]
塩化カルシウム2水和物(ナカライテスク株式会社製)0.8802g、塩化マグネシウム6水和物(和光純薬工業株式会社製)0.8366gをイオン交換水に溶解させて1Lとした。
[硬度200ppmの硬水]
硬度1000ppmの硬水をイオン交換水で5倍希釈した。
<HLB>
HLBは、グリフィン法(非特許文献 W.C.Griffin J.Soc.Cosmetic Chemists.1.311(1949))を参考に算出した。
<除錆洗浄剤の性状>
配合した洗浄剤、洗浄剤を水道水で50倍に希釈したもの、洗浄剤を硬度200ppmの硬水で50倍に希釈したものを、各々室温(20〜25℃)で4時間放置した後の状態を目視で観察し評価した。その評価の基準は次のとおりである。該基準では、○と△が使用可能。×は使用できない。
○:透明均一液体
△:僅かに微濁
×:白濁、分層、不均一や固化状態
<濯ぎ後の状態(白残り)>
車両の窓ガラスに水道水で10倍に希釈した洗浄剤を刷毛で塗布後、硬度1000ppmの硬水1Lで濯ぎ、乾燥後の白残りを目視で観察し評価した。その評価の基準は次のとおりである。該基準では、◎と○が使用可能。△と×は使用できない。
◎:白残りがないかほとんど認められない
○:白残りが僅かに認められる
△:白残りが認められる
×:白残りが明らかに認められる
<除錆率>
[材質および試薬]
テストピ−ス:ステンレスSUS−304 6×8cm
鉄粉(ナカライテスク株式会社製)
塩化ナトリウム(ナカライテスク株式会社製)
キムワイプ(日本製紙クレシア株式会社製)
[テストピース作成方法]
テストピースをアルカリ性洗剤により十分洗浄処理し、アセトン洗浄後、乾燥し、小数点第4桁まで秤量(A)した。テストピ−スを、約5重量%食塩水でぬらしたキムワイプで空気が入らないように覆い、0.3〜0.4gの鉄粉(100メッシュ)をふりかけ、ミクロスパチュラ等を用いてなるべく均一にならし、約5%食塩水をスプレ−し、再度均一化をはかった。その後、室温下、72時間放置し発錆させた。発錆したテストピ−スよりキムワイプ゜を取り除き、水洗し、24時間以上風乾して、小数点第4桁まで秤量(B)した。
[試験方法]
試験する洗浄剤を水道水で50倍希釈し、25℃、40分間、 テストピ−スを浸漬後、1分間流水により水洗、12時間程度風乾し、小数点第4桁まで秤量(C)した。本試験を2回行い、各々下記式から算出した値の平均を除錆率とした。
除錆率(%)={(B)−(C)}×100/{(B)−(A)}
<各種材質に及ぼす影響>
[テストピース]
ステンレス板(SUS−304):2×30×50mm
アルミ板(AL5052):2×30×40mm
チオコール系シール材(東レ・ファインケミカル社製 トプコールSP グレー):20×40mm
ウレタン系シール材(シャープ化学工業社製 SHAPIE ウレタンPRO グレー):20×40mm
[試験方法]
洗浄剤を容器に入れ、テストピースを浸漬する。25℃、72時間浸漬後、テストピースを取り出し、水洗いを行った後、軽く水分を拭き取り、自然乾燥し、目視で観察し評価した。その評価の基準は次のとおりである。該基準では、◎と○が使用可能。△と×は使用できない。
◎:材質にほとんど変化がない
○:材質に僅かに変化がある
△:材質に少し変化がある
×:材質に大きな変化がある
[実施例1]
シュウ酸2水和物を14.0g(シュウ酸として10.0g)、(a)ポリオキシエチレンイソデシルエーテルを5.0g、ソルビトールを5.0g、グリセリンを30.0g及び総量として100.0gになるようにイオン交換水を添加し、撹拌しながら50〜60℃で加温溶解することにより本発明の除錆洗浄剤を得た。得られた洗浄剤を用いて、洗浄剤の性状、濯ぎ後の状態、除錆率及び各種材質に及ぼす影響の試験を行い、その結果を表1に示す。
[実施例2〜13]
実施例1と同様に表1の配合量で本発明の除錆洗浄剤を作成し、得られた洗浄剤を用いて、洗浄剤の性状、濯ぎ後の状態、除錆率及び各種材質に及ぼす影響の試験を行い、その結果を表1に示す。
[比較例1〜13]
実施例1と同様に表2の配合量で除錆洗浄剤を作成し、得られた洗浄剤を用いて、洗浄剤の性状、濯ぎ後の状態、除錆率及び各種材質に及ぼす影響の試験を行い、その結果を表2に示す。
表1と表2から、本発明の除錆洗浄剤(実施例1〜13)は、比較例1〜13に比べて、透明均一液体であり、白残りが少なく且つ除錆率が高い。さらに、ステンレス、アルミニウム及びシール材に対しての影響も少なく、優れた除錆洗浄剤であることがわかる。
本発明の除錆洗浄剤は、人体への影響が少なく、除錆性が高く、使用後に硬度の高い水で濯いでも白残りが起こらず、また、ステンレス、アルミニウム、及び窓枠等に用いられるシール材に対する影響が少ないことから、鉄道車両等の洗浄に使用することができる。

Claims (5)

  1. HLBが11〜18の範囲である一般式(1)
    [式中、Rは、炭素数8〜22の直鎖状若しくは分岐鎖状の脂肪族基又は一般式(2)
    [式中、Rは、炭素数8〜18の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基を表す。]
    で表されるp−アルキルフェニル基を表す。Rは、エチレン基又はプロピレン基を表す。nは、平均付加モル数を表し、3〜100を示す。]
    で表されるポリオキシアルキレン化合物、シュウ酸並びに
    グリセリン、エリスリトール、キシリトール及びソルビトールからなる群より選ばれた少なくとも1種の多価アルコールを含有する除錆洗浄剤であって、各成分の重量比が、シュウ酸100重量部に対して、ポリオキシアルキレン化合物10〜400重量部、多価アルコール50〜600重量部の範囲である除錆洗浄剤。
  2. 除錆洗浄剤中のシュウ酸の濃度が0.01〜10重量%の範囲である、請求項1に記載の除錆洗浄剤。
  3. ステンレス外装材の錆を除去するための、請求項1又は2に記載の除錆洗浄剤。
  4. 車両の外板の錆を除去するための、請求項1又は2に記載の除錆洗浄剤。
  5. 鉄道車両の外板の錆を除去するための、請求項1又は2に記載の除錆洗浄剤。






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