JP5055219B2 - 水硬性粉体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水硬性化合物の粉砕工程において、粉砕効率が向上され、さらに劣化による強度低下を抑制できる水硬性粉体が得られる水硬性粉体の製造方法に関する。
水硬性化合物、例えばポルトランドセメントクリンカー、高炉スラグ等を粉砕して種々の水硬性粉体が製造されている。例えば、ポルトランドセメントは、石灰石、粘土、鉄さい等の原料を焼成して得られたクリンカーに適量の石膏を加え、粉砕して製造される。その際、粉砕効率を上げるために、ジエチレングリコールやトリエタノールアミンなどの粉砕助剤が用いられている。粉砕工程においては水硬性化合物をできるだけ能率良く、早い速度で所望の粒径にすることが望ましい。このため、従来、粉砕工程において粉砕助剤を使用することが行われている。
粉砕助剤としては、プロピレングリコールやジエチレングリコールなどの低級アルキレングリコールのオリゴマー(例えば、特許文献1〜3参照)、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン類(例えば、特許文献4参照)、ステアリン酸などの脂肪酸またはフェノールなどの芳香族化合物(例えば、特許文献5参照)、ヒドロキシアルキルヒドラジンやターシャルブチル酢酸(例えば、特許文献6参照)等が知られている。また、粉砕助剤としてグリセリンを用いること(例えば特許文献5、6参照)やリグニンスルホン酸塩とグリセリンを併用すること(例えば、特許文献7参照)、多価アルコールを含有する有機質工場廃液を用いること(例えば、特許文献8参照)が知られている。特にジエチレングリコールもしくはトリエタノールアミンは、粉砕効率が良く、比較的早い速度で所望の粒径にすることができるとされている。
また他方では、セメントの製造条件、保存条件によって、強度低下による品質劣化の問題がある。この強度低下の原因としては、セメントをサイロ等で高温貯蔵した際の、セメント中に含有される二水石膏からの結合水の脱離水分によるセメントの風化、あるいはセメントを空気輸送する際の大気湿分によるセメントの風化等が挙げられる。このような対策として、特許文献9では、セメント製造時にシリコーン油を添加して粉砕する方法に効果があるとされている。
特開平7−33487号公報 特開平11−157891号公報 特開平11−322380号公報 特開2002−160959号公報 特開平5−147984号公報 特開平11−60298号公報 特開昭57−100952号公報 特開2005−89287号公報 特開平3−187958号公報
水硬性化合物の粉砕助剤として広く使用されているジエチレングリコール(特許文献9参照)は、風化による品質劣化が問題となっている。
一方、従来から水硬性化合物の粉砕助剤として知られているグリセリン(特許文献5、6参照)は、液粘性が高いことにより、取り扱い性及び初期粉砕効率が悪くなる傾向がある。
またセメントの劣化による強度低下を抑制するとされるシリコーン油は、セメント粒子の表面に撥水作用を有する油膜を形成するとされており、セメント粒子の水和反応への影響、特に初期水和反応を示す凝結時間への影響が懸念される。またシリコーン油などの油性物質は、消泡効果があることから、気泡モルタルやAEコンクリートなどの空気を含む水硬性組成物の調整が困難となることが予想される。
本発明の課題は、粉砕効率が良く所望の粒径に到達するまでの時間を短縮することができ、さらに劣化による強度低下を抑制できるセメント等の水硬性粉体が得られる水硬性粉体の製造方法を提供することである。
本発明は、(A)グリセリンと(B)ポリエチレングリコールとを、(A)/(B)=9/1〜5/5の重量比で存在させながら水硬性化合物を粉砕する工程を有する、水硬性粉体の製造方法に関する。
また、本発明は、(A)グリセリン〔以下、(A)成分という〕と(B)ポリエチレングリコール〔以下、(B)成分という〕とを、(A)/(B)=9/1〜5/5の重量比で含有する、水硬性化合物用粉砕助剤に関する。
また、本発明は、上記本発明の製造方法で得られた水硬性粉体に関する。
本発明によれば、粉砕効率が良く所望の粒径に到達するまでの時間を短縮することができ、さらに劣化による強度低下を抑制できるセメント等の水硬性粉体が得られる水硬性粉体の製造方法が提供される。
本発明の水硬性化合物には、水と反応して硬化する性質を有する物質、単一物質では硬化性を有しないが、2種以上を組み合わせると、水を介して相互作用により水和物を形成し硬化する化合物などが含まれる。
一般に、水硬性化合物、例えばセメントクリンカーを粉砕すると、結晶粒界破壊と結晶粒内破壊が起こる。結晶粒内破壊が起こると、Ca−O間のイオン結合が切断され、陽イオン(Ca2+)が過剰に存在する表面と陰イオン(O2-)が過剰に存在する表面とが生じ、これらが粉砕機の衝撃作用によって静電気引力がおよぶ距離まで圧縮されて、凝集(アグロメレーション)することで、粉砕効率が悪くなるとされている。粉砕助剤は、粒子破壊表面の表面エネルギーを小さくし、アグロメレーションを抑制することで、粉砕効率を上げていると考えられている。
本発明では、グリセリンとグリコール構造を有する化合物とを所定比率で併用することで、粉砕助剤としての液粘性を低下させ、被粉砕物に対して、より早く、表面に均一に付着させることができるために、比較的早い速度で所望の粒径にすることができると推定される。また、凝固点降下能が大きいグリセリンが存在することで、(B)成分が単独では常温で凝固する場合でも、グリセリンと(B)成分が併用された本発明の粉砕助剤は液状となるので、取り扱いが容易であるばかりでなく、粉体表面への広がりやすさの観点から、粉砕効率の向上につながるものと推定される。
また、保水機能があるポリエチレングリコールの存在下に水硬性化合物を粉砕することで、効率よくポリエチレングリコールが混合され、水硬性化合物の風化を抑制し、ひいては、水硬性粉体の劣化による強度低下を抑制できるものと推定される。
(B)成分のポリエチレングリコールは、重量平均分子量が400〜1200が好ましい。この重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミェーションクロマトグラフィ)により測定されたものである。PEGの重量平均分子量は、保水による水硬性粉体の劣化を抑制する観点から400以上が好ましく、凝固や粘度増加による取扱い上の課題の観点から1200以下が好ましい。したがって水硬性粉体の劣化抑制及び凝固の観点から400〜1200が好ましく、より好ましくは500〜1000である。
通常、ポルトランドセメントは、石灰石、粘土、鉄さい等の原料を焼成して得られた水硬性化合物であるクリンカー(セメントクリンカーとも言い、石膏が入っている場合もある。)を予備粉砕し、適量の石膏を加え、仕上粉砕して、ブレーン値2500cm2/g以上の比表面積を有する粉体として製造される。本発明の(A)成分、(B)成分は、前記粉砕の際の粉砕助剤として、好適には仕上粉砕での粉砕助剤として用いられる。本発明では、(A)成分と(B)成分が、(A)/(B)=9/1〜5/5、好ましくは8/2〜5/5の重量比での存在下、水硬性化合物を粉砕する。また、(A)成分と(B)成分は、両者の合計で、水硬性化合物、なかでもクリンカー100重量部に対して、0.001〜0.2重量部、更に0.005〜0.1重量部用いることが、早い速度で所望の粒径に粉砕する観点から好ましい。水硬性化合物、なかでもクリンカーの粉砕、なかでも仕上粉砕は、水硬性化合物、なかでもクリンカーを含む原料に(A)成分と(B)成分が所定重量比となるように添加して行うことが好ましい。添加方法としては、(A)成分と(B)成分の液状混合物、もしくは(A)成分と(B)成分と他の成分とを含む液状混合物を、滴下、噴霧等により供給する方法が挙げられる。
本発明において、(A)成分と(B)成分は、(A)成分と(B)成分とからなる液状混合物として用いることが好ましい。また、当該液状混合物は、取扱い上の観点から、20℃における粘度が1000mPa・s以下であることが好ましい。この粘度は(株)東京計器製VISCOMETER(BM型)により18〜22℃の条件で測定されたものである。また当該液状混合物は、取扱いを容易にする観点から、水溶液として用いても良い。水溶液中の(A)成分と(B)成分の合計濃度は50〜99重量%が好ましい。(A)成分と(B)成分を含有する水溶液を用いることは、(A)成分、(B)成分を均一に早く水硬性化合物に行き渡らせる点で重要であるが、水硬性化合物と接触すると水溶液中の水が急速に水硬性化合物に吸収もしくは水硬性化合物と反応するため、粉砕の比較的初期の段階で(A)成分、(B)成分が濃縮され、ほぼ100%品となった状態で水硬性化合物と共存して粉砕が進行する。そのため、(A)成分と(B)成分の液状混合物自体の粘度が低いことが粉砕効果の発現のためには極めて重要となる。この点で、グリセリンのような、それ自体の粘度が高い粉砕助剤は、単体では、実機レベルでは粉砕効率の向上において十分な効果を得ることができない。
本発明では、(A)成分と(B)成分とともに、更に、(C)グリセリンに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加させて得られる化合物〔以下、(C)成分という〕を存在させながら水硬性化合物の粉砕を行うことが好ましい。(C)成分は、グリセリンのエチレンオキサイド(以下、EOと表記する)及び/又はプロピレンオキサイド(以下、POと表記する)付加物が好ましい。アルキレンオキサイドが2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良い。グリセリンのアルキレンオキサイド付加物の中でも、グリセリンに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを平均で0.5〜6モル付加して得られる化合物(C1)が好ましく、化合物(C1)におけるアルキレンオキサイドの平均付加モル数は1〜5、更に1〜4が好ましい。化合物(C1)において、アルキレンオキサイドはEO及び/又はPOが好ましく、EO及び/又はPOの平均付加モル数は、グリセリン1モルあたり、0.5〜6、より1〜5、更に1〜4が好ましい。化合物(C1)は、グリセリンにEOを平均で0.5〜6モル、より1〜5モル、更に1〜4モル付加して得られる化合物が好ましい。
本発明では、原料、用途等により、適当な粒径の粉体が得られるよう、粉砕の条件を調整すればよい。一般に、比表面積、ブレーン値が2500〜5000cm2/gの粉体となるまで、水硬性化合物、なかでもクリンカーの粉砕を行うことが好ましい。
本発明において、水硬性化合物、なかでもクリンカーの粉砕、なかでも仕上粉砕に使用される粉砕装置は、特に限定されないが、例えばセメントなどの粉砕で汎用されているボールミルを挙げることができる。該装置の粉砕媒体(粉砕ボール)の材質は、被粉砕物(例えばセメントクリンカーの場合、カルシウムアルミネート)と同等又はそれ以上の硬度を有するものが望ましく、一般に入用可能な市販品では、例えば鋼、アルミナ、ジルコニア、チタニア、タングステンカーバイド等を挙げることができる。
本発明により(A)成分と(B)成分とを(A)/(B)=9/1〜5/5の重量比で含有する水硬性化合物用粉砕助剤が提供される。すなわち、水硬性化合物、なかでもクリンカーを粉砕、中でも仕上げ粉砕する際に、粉砕助剤として、(A)成分と(B)成分とを(A)/(B)=9/1〜5/5の重量比で含有する粉砕助剤を用いる水硬性化合物、なかでもクリンカーの粉砕方法が提供される。その場合、水硬性化合物、なかでもセメントクリンカー100重量部に対して、前記粉砕助剤中の(A)成分を0.001〜0.1重量部、(B)成分を0.001〜0.1重量部用いることが好ましい。
本発明の製造方法により得られた水硬性粉体は、劣化による強度低下が抑制されたものとなる。水硬性粉体としては、ポルトランドセメント、高炉スラグ、アルミナセメント、フライアッシュ、石灰石、石膏等が挙げられ、粉砕に供する水硬性化合物は、これら水硬性粉体の原料である。
〔実施例1及び比較例1〕
以下の使用材料を以下の配合量で用いて、一括仕込みし、ボールミルにより仕上粉砕したときの粉砕効率(初期粉砕性及び到達粉砕時間)と得られたセメントの強度試験を以下のように評価した。結果を表1に示す。
(1−1)使用材料
・クリンカー:成分が、CaO:約65%、SiO2:約22%、Al23:約5%、Fe23:約3%、MgO他:約3%(重量基準)となるように、石灰石、粘土、けい石、酸化鉄原料等を組み合わせて焼成したものを、クラッシャー及びグラインダーにより一次粉砕して得た、普通ポルトランドセメント用クリンカー
・二水石膏:SO3量44.13%の二水石膏
・粉砕助剤:表1参照
(1−2)配合量
・クリンカー:1000g
・二水石膏:38.5g、添加SO3量を1.7%とした(1000g×1.7%/44.13%=38.5g)
・粉砕助剤:表1の化合物を50重量%水溶液として使用した。
(1−3)ボールミル
株式会社セイワ技研製AXB−15を用い、セラミックポット容量は15リットル(外径300mm)とし、ジルコニアボールは38mmφを6.8kg、32mmφを2.2kg、30mmφを1.3kgの合計10.2kgを使用し、ボールミルの回転数は、38rpmとした。また粉砕途中で粉砕物を排出する時間を1分間と設定した。
(1−4)初期粉砕性
実生産などのスケールアップ時の粉砕効率を予測する観点から、粉砕開始から30分後のブレーン値を測定した。実生産などの大規模粉砕では、被粉砕物(クリンカーなど)表面に対して、粉砕助剤が早く均一に濡れ拡がることが重要である。ラボスケールで測定された粉砕開始から極めて短時間におけるブレーン値は、粉砕助剤の濡れ広がり性の尺度となり、その値から実機レベルでの粉砕効率の予測が可能となる。なおブレーン値の測定は、セメントの物理試験方法(JIS R 5201)に定められるブレーン空気透過装置を使用した。なお、評価は、30分後のブレーン値が、1340cm2/g超の場合を「◎」、1320cm2/g超〜1340cm2/g以下の場合を「○」、1300cm2/g超〜1320cm2/g以下の場合を「△」、1300cm2/g以下の場合を「×」とした。
(1−5)粉砕到達時間
目標ブレーン値を3300±100cm2/gとし、粉砕開始から30分、45分、60分、75分、90分後のブレーン値を測定し、目標ブレーン値3300cm2/gに達する時間を二次回帰式により求め、最終到達時間(粉砕到達時間)とした。なおブレーン値の測定は、セメントの物理試験方法(JIS R 5201)に定められるブレーン空気透過装置を使用した。この試験での粉砕到達時間の相違は、実機レベルではより大きな差となってあらわれる。なお、評価は比較例1−1の粉砕到達時間を100とした場合の相対値で行い、相対値が90以下を「◎」、90超〜95を「○」、95超〜98を「△」、98超を「×」とした。本評価では、比較例1−1の粉砕到達時間は、114分であった。比較例1−1は表1では基準と表記した。
(1−6)強度試験
セメントの物理試験方法(JIS R 5201)附属書2(セメントの試験方法−強さの測定)に準じた。用いたセメントは前記で得られたブレーン値3300±100cm2/gのものである。なお、評価は比較例1−1の圧縮強度を100とした場合の相対値で行い、相対値が90以下を「×」、90超〜110以下を「○」、110超を「◎」とした。本評価では、比較例1−1の圧縮強度は、3日後が30.6N/mm2、7日後が44.1N/mm2であった。比較例1−1は表1では基準と表記した。
(1−7)セメント劣化試験
またセメント劣化抑制効果を評価する目的で、実施例の一部と比較例で得られたセメントを耐熱ガラス容器中に密封し、70℃に保った恒温器中に6日間保存し、保存前後の各セメントについて、セメントの物理試験方法(JIS R 5201)附属書2(セメントの試験方法−強さの測定)に準じ、モルタル圧縮強さを比較した。なお、上記密封保存は、貯蔵サイロの条件を考慮し、セメント中に含有される二水せっこうからの結合水の脱離水分によりセメントが風化を受けやすい条件となっている。結果を表1に示す。なお、評価は保存前後の圧縮強度から劣化試験による低下率として求め、低下率6%以下を「◎」、低下率6超〜12%を「○」、低下率12%超を「×」とした。
Figure 0005055219
表中、比較例1−1は、水のみをクリンカー重量に対して0.04重量%添加して行った。また、PEG600は、重量平均分子量600のポリエチレングリコールである。表中、添加量は、クリンカーに対する化合物の重量%である。
表中、粘度は、取扱いの観点、及びスケールアップした場合の拡がり性による粉砕効率への観点から、当該物質(100%品)について測定し、粘度が1000mPa・s以下を「○」とし、1000mPa・s超もしくは凝固状態を「×」とした。粘度の測定条件は、前記の条件で測定したものである。
表1の結果から、本発明の粉砕助剤は、凝固点降下能が大きいグリセリンと、保水能が大きいポリエチレングリコールとを配合することで、粉砕助剤として、凝固することなく取扱いが容易で、粉砕効率が良く、かつ劣化による強度低下も抑制することができる。
〔実施例2及び比較例2〕
以下の使用材料を以下の配合量で用いて、一括仕込みし、ボールミルにより仕上粉砕したときの粉砕効率(初期粉砕性及び到達粉砕時間)と得られたセメントの強度試験を以下のように評価した。結果を表2に示す。
(2−1)使用材料
実施例1及び比較例1と同じ
(2−2)配合量
実施例1及び比較例1と同じ
(2−3)ボールミル
株式会社セイワ技研製AXB−15を用い、ステンレスポット容量は18リットル(外径300mm)とし、ステンレスボールは30mmφ(呼び1・3/16)を70個、20mmφ(呼び3/4)を70個の合計140個のボールを使用し、ボールミルの回転数は、45rpmとした。また粉砕途中で粉砕物を排出する時間を1分間と設定した。
(2−4)初期粉砕性
ブレーン値の測定は、セメントの物理試験方法(JIS R 5201)に定められるブレーン空気透過装置を使用した。なお、評価は、60分後のブレーン値が、2400cm2/g超の場合を「◎」、2300cm2/g超〜2400cm2/g以下の場合を「○」、2200cm2/g超〜2300cm2/g以下の場合を「△」、2200cm2/g以下の場合を「×」とした。
(2−5)粉砕到達時間
目標ブレーン値を3300±100cm2/gとし、粉砕開始から60分、75分、90分後のブレーン値を測定し、目標ブレーン値3300cm2/gに達する時間を二次回帰式により求め、最終到達時間(粉砕到達時間)とした。なおブレーン値の測定は、セメントの物理試験方法(JIS R 5201)に定められるブレーン空気透過装置を使用した。この試験での粉砕到達時間の相違は、実機レベルではより大きな差となってあらわれる。なお、評価は比較例2−1の粉砕到達時間を100とした場合の相対値で行い、相対値が90以下を「○」、90超を「×」とした。本評価では、比較例2−1の粉砕到達時間は、124分であった。比較例2−1は表2では基準と表記した。
(2−6)強度試験
セメントの物理試験方法(JIS R 5201)附属書2(セメントの試験方法−強さの測定)に準じた。用いたセメントは前記で得られたブレーン値3300±100cm2/gのものである。なお、評価は比較例2−1の圧縮強度を100とした場合の相対値で行い、相対値が110超を「◎」、90超〜110以下を「○」、90以下を「×」とした。本評価では、比較例2−1の圧縮強度は、3日後が29.9N/mm2、7日後が44.2N/mm2であった。比較例2−1は表2では基準と表記した。
(2−7)セメント劣化試験
実施例1及び比較例1と同じ
Figure 0005055219
表中、グリセリンEO付加物は、グリセリンのEO平均1モル付加物である。

Claims (6)

  1. (A)グリセリンと(B)ポリエチレングリコールとを、(A)/(B)=9/1〜5/5の重量比で存在させながら水硬性化合物を粉砕する工程を有する、水硬性粉体の製造方法。
  2. (A)と(B)とを合計で、水硬性化合物100重量部に対して、0.001〜0.2重量部用いる、請求項1記載の水硬性粉体の製造方法。
  3. 水硬性化合物100重量部に対して、(A)を0.001〜0.1重量部、(B)を0.001〜0.1重量部用いる、請求項1又は2記載の水硬性粉体の製造方法。
  4. 更に、(C)グリセリンに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加させて得られる化合物を存在させながら水硬性化合物の粉砕を行う、請求項1〜3の何れか1項記載の水硬性粉体の製造方法。
  5. (A)グリセリンと(B)ポリエチレングリコールとを、(A)/(B)=9/1〜5/5の重量比で含有する、水硬性化合物用粉砕助剤。
  6. 請求項1〜4の何れか1項記載の製造方法で得られた水硬性粉体。
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