JP5226597B2 - 二軸配向積層フィルム - Google Patents
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フィルム層Aは芳香族ポリエステル(a)の割合が80重量%以上で極性基を持たないポリオレフィン(b)の割合が5重量%未満であり、
フィルム層Bは極性基を持たないポリオレフィン(b)の割合が80重量%以上で芳香族ポリエステル(a)の割合が5重量%未満であり、そして
フィルム層AおよびBがともに、フィルム層の重量を基準として、熱可塑性非晶性樹脂(c)を2〜20重量%の範囲で含有する二軸配向積層フィルムが提供される。
本発明の二軸配向積層フィルムは、後述の芳香族ポリエステル(以下、芳香族ポリエステル(a)と称することがある。)を主成分とするフィルム層Aと、後述のポリオレフィン(以下、ポリオレフィン(b)と称することがある。)を主成分とするフィルム層Bとが全層数で4層以上積層され、さらに、芳香族ポリエステル(a)とポリオレフィン(b)の両者の相溶化剤としての機能を有する熱可塑性非晶性樹脂(c)を少なくとも一方の層に含有する多層積層フィルムである。フィルム層Aとフィルム層Bとの層数の和(以下、全層数)が下限以上あることにより、このような異質の樹脂からなるフィルム層であっても、層間の剥離などによる工程悪化を惹起することなく製膜することができる。好ましい全層数は、8層以上、さらに16層以上、特に32層以上であり、上限は特に制限されないが、工程の煩雑化を防ぐ観点から500層、好ましくは250層である。フィルム層Aとフィルム層Bの積層構成は特に制限されないが、通常は交互に積層され、本発明の目的を阻害しない範囲で、他の樹脂からなるフィルム層が積層されていても良い。
本発明において、フィルム層Aは芳香族ポリエステル(a)の割合が80重量%以上であり、ポリオレフィン(b)の割合が5重量%未満である。さらに、フィルム層Aに熱可塑性非晶性樹脂(c)を含有する場合には、樹脂(c)の割合は、フィルム層Aの重量を基準として、2〜20重量%、さらに5〜15重量%の範囲である。本発明の目的を阻害しない範囲、例えば10重量%以下、好ましくは5重量%以下の範囲で、その他の樹脂を混合または共重合したものであっても良い。
本発明において、フィルム層Bはポリオレフィン(b)の割合が80重量%以上であり、芳香族ポリエステル(a)の割合が5重量%未満である。さらに、フィルム層Bに熱可塑性非晶性樹脂(c)を含有する場合には、樹脂(c)の割合は、フィルム層Bの重量を基準として、2〜20重量%、さらに5〜15重量%の範囲である。本発明の目的を阻害しない範囲、例えば10重量%以下、好ましくは5重量%以下の範囲で、その他の樹脂を混合または共重合したものであっても良い。
本発明における芳香族ポリエステル(a)は、ジオールと芳香族ジカルボン酸との重縮合によって得られるポリマーである。かかる芳香族ジカルボン酸として、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸が挙げられ、またジオールとして、例えばエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,6−ヘキサンジオールが挙げられる。これらの中でも、力学特性の観点から、ポリエチレンテレフタレートとポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートが好ましく、特にポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートが好ましい。
本発明におけるポリオレフィン(b)としては、ポリ−3−メチルブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリビニル−t−ブタン、1,4−トランス−ポリ−2,3−ジメチルブタジエン、ポリビニルシクロヘキサン、ポリスチレン、ポリメチルスチレン、ポリジメチルスチレン、ポリブチルスチレンなどが挙げられる。これらの中でも、耐熱性および力学特性の点から、シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体(以下、シンジオタクチックスチレン系重合体と称することがある。)が好ましい。
また、本発明におけるシンジオタクチックスチレン系重合体は、重量平均分子量が10,000以上、さらに50,000以上であることが好ましい。重量平均分子量が下限に満たない場合、耐熱性や機械特性が不十分である。一方、重量平均分子量の上限は500,000以下であることが好ましい。かかる上限を超える場合、製膜性に乏しくなる場合がある。
本発明におけるポリオレフィン(b)の融点は、230℃〜280℃であることが好ましく、更には240〜275℃であることが好ましい。融点が下限に満たないと得られる二軸配向積層フィルムの耐熱性が不十分な場合がある。また融点が上限を超える場合はフィルム層Aとの積層が難しくなることがある。
本発明の熱可塑性非晶性樹脂(c)は、芳香族ポリエステル(a)とポリオレフィン(b)の相溶化剤としての機能を有する樹脂であり、芳香族ポリエステル(a)とポリオレフィン(b)の相溶性と比較し、芳香族ポリエステル(a)と非晶性樹脂(c)およびポリオレフィン(b)と非晶性樹脂(c)の方がより高い相溶性を示すものであれば、特に限定されない。相溶化剤としての機能を有するかどうかは、芳香族ポリエステル(a)とポリオレフィン(b)とを溶融状態で混練したときに、相溶化剤を存在させなかったときと組成物の重量を基準として相溶化剤の含有量が10重量%となるように存在させたときとの分散相の大きさを比較し、分散層の大きさが相溶化剤の存在によって小さくなっていれば機能を有するといえ、好ましくは例えば平均面積相当径で10%以上小さくなっていることが好ましい。
本発明の二軸配向積層フィルムは、フィルムの製膜方向(以下、縦方向、長手方向またはMD方向と称することがある。)および幅方向(以下、横方向またはTD方向と称することがある。)のヤング率がともに4.5GPa以上であることが好ましい。どちらか一方でもヤング率が下限よりも小さいと、湿度変化による寸法変化が小さくても、磁気記録媒体としたときにかかる負荷に耐えられなかったり、温度変化による寸法変化が大きくなったりしてしまうことがある。また、製膜方向と幅方向のヤング率の和は、22GPa以下であることが好ましい。製膜方向のヤング率と幅方向のヤング率の和が、上限を超えると、フィルム製膜時、延伸倍率が過度に高くなり、フィルム破断が多発し、製品歩留りが著しく悪くなる。好ましい製膜方向と幅方向のヤング率の和の上限は、20GPa以下、さらに18GPa以下である。
本発明の二軸配向積層フィルムは、フィルムの幅方向の湿度膨張係数αhが0.1×10−6〜13×10−6/%RHの範囲にあることが好ましい。好ましいαhは、0.5×10−6〜10×10−6/%RH、特に1×10−6〜8×10−6/%RHの範囲である。αhを下限よりも小さくするには、過度にポリオレフィン(b)を存在させたりすることになり、製膜性が低下し、一方上限を超えると、湿度変化によってフィルムが伸びてしまい、トラックずれなどを惹起することがある。このようなαhは、測定方向のヤング率を延伸により向上させ、かつポリオレフィンの層を存在させることによって達成される。
本発明の二軸配向積層フィルムは、フィルムの幅方向の温度膨張係数αtが−10×10−6〜+15×10−6/℃の範囲にあることが好ましい。より好ましいαtは、−8×10−6〜+10×10−6/℃、特に−5×10−6〜+5×10−6/℃の範囲である。αtが下限よりも小さいと、磁気記録媒体としたときの温度変化に対する寸法変化が、磁気ヘッドに対し相対的に収縮方向に大きくずれてしまい、一方上限を超えると、逆に磁気ヘッドに対し相対的に膨張方向に大きくずれてしまうため、いずれの場合もトラックずれなどを惹起することがある。このようなαtは、測定方向のヤング率を延伸により適度に向上させ、かつポリオレフィン種類や層の厚みなどを前述の範囲内にすることによって達成される。
本発明の二軸配向積層フィルムは、フィルム全体の厚みが2〜10μm、さらに3〜7μm、特に3.5〜6μmであることが好ましい。この厚みが上限を超えると、テープ厚みが厚くなりすぎ、例えばカセットに入れるテープ長さが短くなったりして、十分な磁気記録容量が得られないことがある。一方、下限未満ではフィルム厚みが薄すぎて、フィルム製膜時にフィルム破断が多発したり、またフィルムの巻取性が不良となったりすることがある。
本発明の二軸配向積層フィルムは、以下の方法にて製造するのが好ましい。
本発明の二軸配向積層フィルムは、上述の芳香族ポリエステル(a)とポリオレフィン(b)、さらに熱可塑性非晶性樹脂(c)とを原料とし、例えばフィードブロックを用いた同時多層押出法により製造することができる。すなわち、フィルム層Aを構成する樹脂組成物と、フィルム層Bを構成する樹脂組成物とを、乾燥後、300℃程度に加熱された押出機に供給し、フィードブロックを用いて、例えばフィルム層Aとフィルム層Bを交互に積層し、ダイに展開して押し出す。そして、ダイから押し出されたシート状物を、テンター法、インフレーション法など公知の製膜方法を用いて製造することができる。具体的には、芳香族ポリエステル(a)の融点(Tm:℃)ないし(Tm+70)℃の温度で押出し、急冷固化して未延伸フィルムとし、さらに該未延伸フィルムを一軸方向(縦方向または横方向)に(Tg−10)〜(Tg+70)℃の温度(但し、Tg:芳香族ポリエステル(a)のガラス転移温度)で所定の倍率に延伸し、次いで上記延伸方向と直角方向(一段目が縦方向の場合には二段目は横方向となる)にTg〜(Tg+70)℃の温度で所定の倍率に延伸し、さらに熱処理する方法を用いて製造することができる。その際延伸倍率、延伸温度、熱処理条件等は上記フィルムの特性から選択、決定される。面積延伸倍率は15〜40倍、さらには20〜35倍にするのが好ましい。熱固定温度は190〜250℃の範囲内から、また処理時間は1〜60秒の範囲内から決めるとよい。
また、塗布層を設ける場合、前記した積層未延伸フィルムまたは積層一軸延伸フィルムの片面または両面に所望の塗布液を塗布するのが好ましい。
本発明の上記二軸配向積層フィルムは、その片面に磁性層を設けることにより、磁気記録媒体のベースフィルムとして好ましく用いられる。なお、磁性層を形成する面は、二軸配向積層フィルムのより平坦な方の表面であることが好ましい。
磁気記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、QICやDLTさらには高容量タイプであるS−DLTやLTO等のリニアトラック方式のデータストレージテープが挙げられる。なお、ベースフィルムが温湿度変化による寸法変化が極めて小さいので、テープの高容量化を確保するためにトラックピッチを狭くしてもトラックずれを引起こし難く、高密度高容量に好適な磁気記録媒体となる。
フイルムを試料幅10mm、長さ15cmに切り、チャック間100mmにして引張速度10mm/min、チャート速度500mm/minでインストロンタイプの万能引張試験装置にて引張り、得られる荷重−伸び曲線の立上り部の接線よりヤング率を計算する。ヤング率は10回測定し、その平均値を用いた。
得られたフィルムから幅4mmのサンプルを切り出し、チャック間長さ20mmとなるように、セイコーインスツル製TMA/SS6000にセットし、窒素雰囲気下(0%RH)、80℃で30分前処理し、その後室温まで降温させた。その後30℃から80℃まで2℃/minで昇温して、各温度でのサンプル長を測定し、次式より温度膨張係数(αt)を算出した。なお、5回測定し、その平均値を用いた。
αt={(L60−L40)/(L40×△T)}+0.5×10−6
ここで、上記式中のL40は40℃のときのサンプル長(mm)、L60は60℃のときのサンプル長(mm)、△Tは20(=60−40)℃、0.5×10−6/℃は石英ガラスの温度膨張係数(αt)である。
得られたフィルムから幅5mmのサンプルを切り出し、チャック間長さ15mmとなるように、ブルカーAXS製TMA4000SAにセットし、30℃の窒素雰囲気下で、湿度20%RHと湿度80%RHにおけるそれぞれのサンプルの長さを測定し、次式にて湿度膨張係数(αh)を算出した。なお、5回測定し、その平均値をαhとした。
αh=(L80−L20)/(L20×△H)
ここで、上記式中のL20は20%RHのときのサンプル長(mm)、L80は80%RHのときのサンプル長(mm)、△H:60(=80−20)%RHである。
芳香族ポリエステルまたはポリオレフィン10mgを、測定用のアルミニウム製パンに封入し、DSC(TAインスツルメンツ社製、Q100)を用いて25℃から300℃まで20℃/minの昇温速度で測定し、それぞれの融点およびそれぞれのガラス転移点を求めた。
下記に示す組成物をボールミルに入れ、16時間混練、分散した後、イソシアネート化合物(バイエル社製のデスモジュールL)5重量部を加え、1時間高速剪断分散して磁性塗料とした。
磁性塗料の組成:
針状Fe粒子 100重量部
塩化ビニル― 酢酸ビニル共重合体 15重量部
(積水化学製エスレック7A)
熱可塑性ポリウレタン樹脂 5重量部
酸化クロム 5重量部
カーボンブラック 5重量部
レシチン 2重量部
脂肪酸エステル 1重量部
トルエン 50重量部
メチルエチルケトン 50重量部
シクロヘキサノン 50重量部
この磁性塗料を、得られた二軸配向積層フィルムの一方の表面に乾燥後の塗布厚さ0.5μmとなるように塗布し、次いで2,500ガウスの直流磁場中で配向処理を行い、100℃で加熱乾燥後、スーパーカレンダー処理(線圧2,000N/cm、温度80℃)を行い、巻き取った。この巻き取ったロールを55℃のオーブン中に3日間放置した。
バックコート層塗料の組成:
カーボンブラック 100重量部
熱可塑性ポリウレタン樹脂 60重量部
イソシアネート化合物 18重量部
( 日本ポリウレタン工業社製コロネートL)
シリコーンオイル 0.5重量部
メチルエチルケトン 250重量部
トルエン 50重量部
トラックずれ率(ppm)=((LB−LA)/LA)*106−7×(29−10)
上記式中のLBは環境Bで測定した幅、LAは環境Aで測定した幅、7は磁気ヘッドの温度膨張係数(ppm)、(29−10)(℃)は温度の変化量である。ちなみに、磁気ヘッドの湿度膨張係数は0ppm/%RHとした。
そして、トラックずれ率は絶対値が少ないほど、トラックズレが良好であり、以下の基準により評価した。
◎ : ずれ幅250ppm未満(トラックずれ極めて良好)
○ : ずれ幅250ppm以上、450ppm未満(トラックずれ良好)
× : ずれ幅450ppm以上(トラックずれ不良)
積層フィルムを3角形に切り出し、包埋カプセルに固定後、エポキシ樹脂にて包埋する。ミクロトーム(ULTRACUT−S)で、製膜方向と厚み方向とに平行な方向にカットして、厚み50nm薄膜切片にする。そして、透過型電子顕微鏡を用い、加速電圧1000kvにて観察し、倍率1万倍〜10万倍で撮影し、写真より各層の厚みを測定した。
サンプルフィルムを125μm厚みの厚手PETフィルムに両面テープで貼り付けた後、MD方向を長さ方向として長さ150mmx幅25mmにカットし、このサンプルフィルムの長さ方向端部に粘着テープを貼付け、180度剥離方向にゆっくり引っ張ることでサンプルフィルムを層間剥離させた。剥離部分の長さが元のサンプル長の半分になるまで手で剥離させた後、厚手フィルムに貼り付けた側のフィルム端部と、剥離した側のフィルム端部を、ともに引っ張り試験機(株式会社東洋精機製作所製 ストログラフM1)のチャックで把持し、180度剥離方向に引っ張り、剥離強度を測定した。このとき、引っ張り試験機の測定条件は、5kgfのロードセルを用い、引っ張り速度100mm/分とした。得られた剥離強度のチャートから、初期の不安定部を除き、強度が安定したところでの値を読み取り、剥離強度とした。この剥離強度が大きいほど、耐剥離性に優れることを意味する。
熱可塑性非晶性樹脂としては、以下に示すものを用いた。
樹脂1:Nova Chemicals社製、商品名「DYLARK232」、SP値22.9(MJ/m3)0.5
樹脂2:日油株式会社製、商品名「モディパーC−L130D」、SP値22.3(MJ/m3)0.5
樹脂3:日油株式会社製、商品名「モディパーMS10B」、SP値21.5(MJ/m3)0.5
樹脂4:株式会社日本触媒製、商品名「エポクロスRPS1005」SP値21.6(MJ/m3)0.5
平均粒径0.1μmの球状シリカ粒子を0.3wt%添加した、融点(Tm)269℃のポリエチレン−2,6−ナフタレート(PEN)を160℃で5時間乾燥後、熱可塑性非晶性樹脂(樹脂1)と重量比で90:10となるようにブレンドして、フィルム層Aの樹脂として調整した。また、平均粒径0.3μmの球状シリカ粒子を0.02wt%添加した、融点(Tm)272℃のシンジオタクチックポリスチレン(出光興産株式会社製、グレード:XAREC90ZC)を120℃で3時間乾燥後、熱可塑性非晶性樹脂1と重量比で90:10となるようにブレンドして、フィルム層Bの樹脂として調製した。これらのフィルム層AおよびBのポリマーを押し出し機に供給して溶融し、フィルム層Aのポリマーを25層、フィルム層Bのポリマーを24層に分岐させた後、A層とB層が交互に積層するような多層フィードブロック装置を使用して合流させ、その積層状態を保持したままダイへと導き、キャスティングドラム上にキャストしてA層とB層が交互に積層された総数49層の積層未延伸シートを作成した。このとき、A層とB層のポリマーの押し出し量比が7:3になるように調整し、かつ両表面層がA層となるように積層させた。なお、ダイから押し出された積層未延伸シートは、表面仕上げ0.3S、表面温度60℃に保持したキャスティングドラム上で急冷固化せしめて、未延伸フィルムとされた。
熱可塑性非晶性樹脂の種類、各層の芳香族ポリエステル、ポリオレフィンおよび熱可塑性非晶樹脂の割合、層数ならびに各層の厚みを表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして二軸配向積層フィルムを得た。得られた二軸配向積層フィルムの特性を表1に示した。
Claims (7)
- フィルム層AとBとを全層数で少なくとも4層積層した、芳香族ポリエステル(a)と極性基を持たないポリオレフィン(b)と両者の相溶化剤としての機能を有する熱可塑性非晶性樹脂(c)とからなる積層フィルムであって、
フィルム層Aは芳香族ポリエステル(a)の割合が80重量%以上で極性基を持たないポリオレフィン(b)の割合が5重量%未満であり、
フィルム層Bは極性基を持たないポリオレフィン(b)の割合が80重量%以上で芳香族ポリエステル(a)の割合が5重量%未満であり、そして
フィルム層AおよびBがともに、フィルム層の重量を基準として、熱可塑性非晶性樹脂(c)を2〜20重量%の範囲で含有することを特徴とする二軸配向積層フィルム。 - 芳香族ポリエステル(a)がエチレンテレフタレートまたはエチレン−2,6−ナフタレンジカルボン酸を主たる繰り返し単位とする芳香族ポリエステルである請求項1記載の二軸配向積層フィルム。
- ポリオレフィン(b)がシンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体である請求項1記載の二軸配向積層フィルム。
- 熱可塑性非晶性樹脂(c)が、芳香族ポリエステル(a)とポリオレフィン(b)の中間の溶解性パラメーターを有する熱可塑性非晶性樹脂である請求項1記載の二軸配向積層フィルム。
- 熱可塑性非晶性樹脂(c)が、アクリル酸共重合ポリオレフィン、ビニルオキサゾリン共重合ポリオレフィン、無水マレイン酸共重合ポリオレフィン、ポリカーボネート共重合ポリオレフィンのいずれかである請求項1記載の二軸配向積層フィルム。
- フィルム厚みが2〜10μmの範囲にある請求項1記載の二軸配向積層フィルム。
- 磁気記録媒体のベースフィルムとして用いる請求項1〜6のいずれかに記載の二軸配向
積層フィルム。
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