JP5220931B1 - 溶接トランスと溶接トランス組体と溶接装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高速で精密な大電流の溶接制御を可能にし消費電力も節減する。
【解決手段】環状磁心25と、分割巻きされた1次コイル12と、1次コイル12の各間隙12aに交互に1個ずつ挟み込まれた複数の正側コイル14と複数の負側コイル16とを備える。コイルは、接続基板62の一方の面に固定される。接続基板62の他方の面上で、正側コイル14は第1連結極板44を介して正側導体30に電気接続される。負側コイル16は第2連結極板46を介して負側導体32に電気接続される。正側コイル14と負側コイル16の接続部は第3連結極板48に電気接続される。薄い絶縁層31を挟んで、一方に正側導体30と整流素子18と第1極板34を、他方に負側導体32と整流素子20と第2極板36とを配置し、第1極板34と第2極板36を第3極板38で電気接続する。小型大容量で、複数のユニットを組み合わせて、出力側を並列接続して使用できる。
【選択図】図12

Description

本発明は、抵抗溶接機に使用され、高速で高品質でな溶接を可能にする大容量の溶接トランスと溶接トランス組体と溶接装置に関する。
抵抗溶接機用の溶接トランスに、インバータによる1次電流制御を行って、高精度に溶接電流を制御する技術が知られている(特許文献1参照)。また、その巻線構造を工夫することにより、さらに高速な制御を可能にすることが試みられている(特許文献1参照)。
特許第4687930号
大電流で短時間の溶接を可能にするには、高い周波数の1次電流制御が必要である。これに加えて高品質な溶接をするには、従来の数倍から数十倍の周波数で制御することが望まれる。しかしながら、従来の溶接装置では、1次電流制御のための周波数を数倍以上に上げていくと、目的とする溶接電流が得られないか、あるいは動作が不安定になるという問題かあった。また、大容量化のために2次コイルの電流を大きくすると、磁気飽和によって溶接トランスに障害を生じるおそれもあった。
本発明は、高い周波数の1次電流制御や磁気飽和の抑制により、精密で高速な溶接制御ができ、大電流の供給を可能にし、同時に消費電力も大幅に抑制できる溶接トランスとこれを使用した溶接トランス組体と溶接装置を提供することを目的とする。
以下の構成はそれぞれ上記の課題を解決するための手段である。
〈構成1〉
平行部25aと両端のU字状の湾曲部25bにより構成される環状磁心25と、前記環状磁心25の平行部25aに、複数の部分に分けて間隙12aを空けて分割巻きされる1次コイル12と、前記1次コイル12と共に環状磁心25の平行部25aに巻回され、前記1次コイル12に設けられた前記各間隙12aに1個ずつ挟み込むように、複数の正側コイル14と複数の負側コイル16とを交互に配列した2次コイルと、前記複数の正側コイル14は全て並列接続されるかもしくは全部または一部が直列接続され、前記複数の負側コイル16は全て並列接続されるかもしくは全部または一部が直列接続され、前記接続された複数の正側コイル14と前記複数の負側コイル16とが互いに直列接続されるように、前記正側コイル14と負側コイル16の端子間を電気接続をする導体群を有し、かつ、前記導体群により、前記全ての正側コイル14と負側コイル16とを一方の面上に支持固定する接続基板62を備え、前記複数の正側コイル14の一方の端子は、前記接続基板62の他方の面上で、前記環状磁心25の平行部25aに平行な方向に伸びた第1連結極板44に電気接続され、前記複数の負側コイル16の一方の端子は、前記接続基板62の他方の面側で、前記環状磁心25の平行部25aに平行な方向に伸びた第2連結極板46に電気接続され、前記正側コイル14と負側コイル16の他端は、共に、前記接続基板62の他方の面側で、前記環状磁心25の平行部25aに平行な方向に伸びた第3連結極板48に電気接続され、前記第1連結極板44には、正側導体30が連結され、前記第2連結極板46には、負側導体32が連結され、前記正側導体30と負側導体32とは、前記接続基板62の他方の面側において、当該他方の面から垂直に離れる方向に伸びる境界面に配置された絶縁層31を介して重ね合わされた一対の導体板であって、前記正側導体30と第1極板34に挟まれて、前記正側導体30に負極を接触させ前記第1極板34に正極を接触させた整流素子18と、前記負側導体32と第2極板36に挟まれて、前記負側導体32に負極を接触させ前記第2極板36に正極を接触させた整流素子20と、前記第1極板34と前記第2極板36を支持し、両者を電気接続する第3極板38とを備えていることを特徴とする溶接トランス。
〈構成2〉
平行部25aと両端のU字状の湾曲部25bにより構成される環状磁心25と、中心に負側コイル16を配置し、その上に1次コイル12を配置し、最外周に正側コイル14を配置するように同軸巻きされた第1のコイルユニットと、中心に正側コイル14を配置し、その上に1次コイル12を配置し、最外周に負側コイル16を配置するように同軸巻きされた第2のコイルユニットとを、前記環状磁心25の平行部25aに交互に隙間なく配列した部分と、前記複数の正側コイル14は全て並列接続されるかもしくは全部または一部が直列接続され、前記複数の負側コイル16は全て並列接続されるかもしくは全部または一部が直列接続され、前記接続された複数の正側コイル14と前記複数の負側コイル16とが互いに直列接続されるように、前記正側コイル14と負側コイル16の端子間を電気接続をする導体群を有し、かつ、前記導体群により、前記全ての正側コイル14と負側コイル16とを一方の面上に支持固定する接続基板62を備え、前記複数の正側コイル14の一方の端子は、前記接続基板62の他方の面上で、前記環状磁心25の平行部25aに平行な方向に伸びた第1連結極板44に電気接続され、前記複数の負側コイル16の一方の端子は、前記接続基板62の他方の面側で、前記環状磁心25の平行部25aに平行な方向に伸びた第2連結極板46に電気接続され、前記正側コイル14と負側コイル16の他端は、共に、前記接続基板62の他方の面側で、前記環状磁心25の平行部25aに平行な方向に伸びた第3連結極板48に電気接続され、前記第1連結極板44には、正側導体30が連結され、前記第2連結極板46には、負側導体32が連結され、前記正側導体30と負側導体32とは、前記接続基板62の他方の面側において、当該他方の面から垂直に離れる方向に伸びる境界面に配置された絶縁層31を介して重ね合わされた一対の導体板であって、前記正側導体30と第1極板34に挟まれて、前記正側導体30に負極を接触させ前記第1極板34に正極を接触させた整流素子18と、前記負側導体32と第2極板36に挟まれて、前記負側導体32に負極を接触させ前記第2極板36に正極を接触させた整流素子20と、前記第1極板34と前記第2極板36を支持し、両者を電気接続する第3極板38とを備えていることを特徴とする溶接トランス。
〈構成3〉
構成1または2に記載の溶接トランスにおいて、前記接続基板62は中空部を有し、この中空部は冷媒通路を構成していることを特徴とする溶接トランス。
〈構成4〉
構成3に記載の溶接トランスにおいて、前記正側コイル14と負側コイル16と前記接続基板62とは、いずれも、中空部を有し、各中空部は配管に連結されて、冷媒通路を構成していることを特徴とする溶接トランス。
〈構成5〉
構成1乃至4のいずれかに記載の溶接トランスにおいて、前記基板は、前記1次コイル12の間隙12aに前記正側コイル14と負側コイル16を1個ずつ挟み込んだ状態のコイル群の2側面を支持するように、断面L字状に形成されていることを特徴とする溶接トランス。
〈構成6〉
構成1乃至5のいずれかに記載の溶接トランスを2台以上組み合わせて、各溶接トランスの前記環状磁心25の平行部25aが互いに平行になり、前記接続基板62の他方の面から垂直に離れる方向に伸びる面に平行な面を突き合わせ、前記各溶接トランスの各第3極板38に連結した各プラス電極22を共通プラス電極64により連結固定し、前記各溶接トランスの各マイナス電極を共通マイナス電極66により連結固定したことを特徴とする溶接トランス組体。
〈構成7〉
構成1乃至6のいずれかに記載の溶接トランスにおいて、前記接続基板62の他方の面から垂直に離れる方向に伸びる面に平行な2個の側面以外の面に、プラス電極22、マイナス電極24、第3極板38及び冷媒供給口74を配置したことを特徴とする溶接トランス組体。
〈構成8〉
構成1乃至7のいずれかに記載の溶接トランスを備えた溶接装置。
〈構成1の効果〉
(1)正側導体30と負側導体32とを絶縁層を介して密着させ、正側コイル14と負側コイル16との間に1次コイル12を挟むように配置したので、2次回路の転流時のインダクタンスを低減して、転流時間を短くし、高い周波数のインバータ制御が可能になる。
(2)複数の正側コイル14と複数の負側コイル16との間に分割巻きされた1次コイル12の各部を挟むように配置したので、トランス全体の熱分布が均一になる。
(3)1次コイルと2次側の正側コイルと負側コイルとを分割巻きして、1次2次コイル間の結合を良くし、2次側の大電流による磁気飽和を防止できる。
(4)1次コイル12と正側コイル14と負側コイル16との関係がどの場所でも均等で互いに密接して配置させることができる。
〈構成3の効果〉
接続基板62の中空部に冷媒が供給されて、正側コイル14や負側コイル16を冷却する。複数の正側コイル14と複数の負側コイル16との間に分割巻きされた1次コイル12の各部を挟むように配置したので、正側コイル14と負側コイル16によって1次コイル12を含むトランス全体を効率よく冷却できる。
〈構成4の効果〉
正側コイル14と負側コイル16と接続基板62とが冷媒により十分に冷却される。
〈構成5の効果〉
断面L字状に形成された基板により強度が向上し、冷却効率も良くなる。
〈構成6と7の効果〉
接続基板62の一方の側に、1次コイル12と正側コイル14と負側コイル16を配置し、接続基板62の他方の側に、電気接続のための極板や整流素子を配置したので、全体をコイル部分の厚みに納めることができる。従って、複数の溶接トランスを共通プラス電極64及びまたは共通マイナス電極66により連結して、任意の大容量の溶接トランスを組み立てることができる。
本発明で採用する溶接装置の電源回路の結線図である。 整流素子18に順方向電流が流れたときの回路動作を示す結線図である。 整流素子20に順方向電流が流れたときの回路動作を示す結線図である。 (a)はトランスの1次側に供給される電流を制御するための制御パルス、(b)は1次電流、(c)は整流後の溶接電流を示す。 実験例の分解斜視図と側面図である。 転流時間中における2次回路の電流を示す説明図である。 本発明で使用する1次コイルと2次コイルおよび磁心の一例を示す斜視図である。 本発明の溶接トランスの主要部実施例を示す分解斜視図と側面図である。 1次コイルと正側コイルと負側コイルの位置関係を示す説明図である。 1次コイルと正側コイルと負側コイルと磁心の関係を示す説明図である。 2次コイルの結線例を示す斜視図である。 本発明の溶接トランスの実施例を示す分解斜視図である。 正側コイル14と負側コイル16と接続基板62の斜視図である。 第1連結極板44と第2連結極板46と第3連結極板48等の分解斜視図である。 接続基板62に各極板を固定した後の状態を示す斜視図である。 整流素子18や整流素子20を取り付ける直前の状態を示す分解斜視図である。 ほぼ組み立てを完了した溶接トランスの斜視図である。 プラス電極とマイナス電極を取り付けた状態の溶接トランスの斜視図である。 図18に示した溶接トランスを2個組み合わせた溶接トランス組体の斜視図である。 正側コイル14と負側コイル16と基板の関係を示す側面図である。 実施例4の1次コイル12と正側コイル14と負側コイル16の斜視図である。 整流素子の配置の変形例を示す主要部斜視図である。
図1は、本発明で採用する溶接装置の電源回路の結線図である。
溶接トランス26の1次コイル12には、後で図4を用いて説明する1次電流が供給される。整流回路は、単相全波整流式を採用する。この回路自体は良く知られている。2次コイル自体に極性を考慮する必要はないが、便宜上、2次コイルを、正側コイル14と負側コイル16とを直列接続したものと呼ぶことにする。正側コイル14の一端に整流素子18の一端を接続し、負側コイル16の一端に整流素子20の一端を接続し、整流素子18の他端と整流素子20の他端をまとめてプラス電極22に接続する。正側コイルの他端と負側コイルの他端は接続点を介して連結しているが、この接続点をマイナス電極24に接続する。プラス電極22とマイナス電極24が溶接機28に接続されている。
図2は、整流素子18に順方向電流が流れたときの回路動作を示す。図3は整流素子20に順方向電流が流れたときの回路動作を示す。
回路動作上問題になる等価的なインダクタンス成分を図2と3に書き加えた。即ち、正側コイル14と整流素子18を接続する正側導体30と、負側コイル16と整流素子20を接続する負側導体32、及び溶接機28内部の導体のインダクタンスが、溶接装置の性能に影響を及ぼすと考えられる。その詳細は後で説明する。
溶接トランス26や溶接機28に発生する大量の熱の発生を抑制することができれば、溶接装置の省エネルギー化を図ることができる。従来よりも大電流を短時間溶接部に供給するように制御して、溶接時間を短縮すれば、大きな節電効果が期待できる。
一方、溶接される材料や構造等に最適な溶接電流を供給するためには、溶接電流の供給時間をきわめて高精度に制御しなけれはならない。
このために、溶接電流を供給するトランスの1次側にインバータを接続して、PWM制御により溶接電流の大きさと供給時間とを制御することが行われている。
図4の(a)はトランスの1次側に供給される電流を制御するための制御パルス、(b)は1次電流、(c)は整流後の溶接電流を示す。
図示しないインバータにより制御された幅Wのパルスが、一定時間H内に一定回数、ここでは正方向のパルスと負方向のパルスとで合計10回、1次コイルに供給される。その結果、トランスの1次コイル12(図1)には、(b)に示すような電流が流れる。トランスの2次側で全波整流をして、(c)に示すような溶接電流を発生させる。
(a)に示したパルスの幅Wを増減すると溶接電流を調整できる。バルスの供給回数を増減すれば溶接時間を調整できる。このパルスの繰り返し周波数を高くすると、溶接時間をより細かく微調整できる。1次コイルに供給する電力を増やせば、2次コイルからより大きな溶接電流を取り出せる。
従来の溶接装置は、例えば、1万アンペアで200m秒〜700m秒の溶接電流を供給するようにしていたが、溶接電流をその2倍の2万アンペアにしてみる。溶接装置は、溶接部以外の場所で熱エネルギになって消費される電力損失がきわめて大きい。従って、溶接電流を2倍にして、溶接時間を10分の1に短縮すると、消費電力を5分の1にすることができる。これで、従来の1万アンペアでの溶接と同等の溶接品質が可能になる。
一方、溶接電流を供給するためのインバータの制御パルスは、従来、繰り返し周波数が1kHz程度のものを使用していた。しかしながら、大電流を短時間供給するには、もっと分解能の高い制御パルスが必要になる。望ましくは、繰り返し周波数が5kHz〜50kHz程度のパルスを使用することが望ましい。
このように、従来の数倍から数十倍の高い繰り返し周波数のパルスを1次コイルに供給した場合に、従来構造の溶接トランスでは、予定した溶接電流が得られないことがわかった。即ち、このような制御で2次コイルから大電流を出力するためには、トランスの構造に様々な改善が要求される。
図1に示すような2個の整流素子18、20を使用した全波整流型の2次回路は、ブリッジを使用した回路に比べて整流素子数が少なく、小型化できて電力損失も少ないため、溶接装置に適することが知られている。
しかしながら、この回路では、1次コイル12に流れる電流の極性反転によって、2次コイルに誘起される電圧が極性反転したとき、一方の整流素子を通じて供給されていた負荷電流が他方の整流素子側に流れを変える転流が生じる。
溶接電流が大電流になると、回路各部のインダクタンスに蓄積された電流エネルギは非常に大きくなる。この電流エネルギが一方の整流素子から他方の整流素子の側に移る転流時間は、図2や図3に示した2次コイルの各部のインダクタンスが大きいほど長くなる。
図4に示した1次コイルの電流の立ち下がり開始から反対極性の電流の立ち上がり終了までの時間Mの間に2次回路の転流が完了しないと、2次電流の立ち上がりが遅れて、図4の破線に示すように、予定した溶接電流が得られなくなる。
図5は実験例の分解斜視図と側面図である。
図5の(a)も(b)も、左側に分解斜視図を示し、右側に組み立て後の側面図を示した。図5(a)の例では、1次コイル12と正側コイル14と負側コイル16とが図示しない磁心に巻回されている。大電流を取り出し、内部に冷却水を供給する中空構造にするため、正側導体30や負側導体32は、厚い銅板で構成している。両者の間は薄い絶縁層31で隔離されている。正側導体30と負側導体32の両側に整流素子18、20を配置して、第1極板34と第2極板36で挟むようにしている。第1極板34と第2極板36は第3極板38により電気接続され、第3極板38にプラス電極22が固定される。正側コイル14と負側コイル16の接続点には図示しない銅板を接続してマイナス電極24を取り付ける。
図5(b)の例では、正側コイル14と負側コイル16の間に1次コイルを挟むように配置した。この構造では、正側導体30と負側導体32の間に第3極板38を配置し、第3極板38と正側導体30の間に整流素子18を挟んだ。また、負側導体32と第3極板38の間に整流素子20を挟んだ。第3極板38にプラス電極22が固定される。正側コイル14と負側コイル16の接続点には図示しない銅板を接続してマイナス電極24を取り付ける。
図6は、転流時間中における2次回路の電流を示す説明図である。
この図を用いて、上記の実験例の検証をする。図6は、2次コイルを構成する正側コイル14と負側コイル16の結線を立体的に表示したもので、両者の位置関係も意識して説明する。正側コイル14と負側コイル16とは連続した磁心(図示しない)上に巻回されており、正側導体30と負側導体32とは側方に引き出されて整流素子18や整流素子20に接続される。
転流時間中には、正側導体30にC1、正側コイル14にC2、負側コイル16にC3、負側導体32にC4の方向の電流が流れる。この状態は正側コイル14に直前までC1と反対方向に電流が流れており、転流が開始されると、正側コイル14に蓄積された電流エネルギが負側コイル16の方向に放出されるところを示している。正側コイル14には、整流素子18方向から電流が流れ込まないので、蓄積されたエネルギが放出されるとC1方向の電流は消滅する。これで転流が終了する。
図5(a)の実験例では、ほぼ同一形状の正側導体30と負側導体32とを薄い絶縁層31を介して密着させている。このような構造にすると、図6に示したように、正側導体30と負側導体32の電流の向きが反対だから、磁束が相互に打ち消しあって、両者のインダクタンスが相殺される。即ち、正側導体30と負側導体32のインダクタンスが見かけ上極小になる。従って転流時間をより短縮できる。
ところが、図5(a)に示すように正側コイル14と負側コイル16とを密着させて配置すると、図6に示すように、正側コイル14と負側コイル16にC2とC3方向に流れる電流に対して、これらのコイルのインダクタンスが大きく影響することがわかった。即ち、正側コイル14と負側コイル16のインダクタンスが転流時間を遅らせることが分かった。
また、図5(a)の構造の場合に、正側コイル14に負荷電流が流れている状態と、負側コイル16に負荷電流が流れている状態とでは、1次コイル12との磁気的結合の程度が異なる。負側コイル16に負荷電流が流れている状態では漏れ磁束が増大する。このような磁気的結合のアンバランスは異常電流を引き起こし易い。
さらに、高い繰り返し周波数のパルスを1次コイルに供給すると、1次コイルの電流の立ち下がり開始から反対極性の電流の立ち上がり終了までの時間Mが短くなるので、急激な磁束変化により磁心が磁気飽和を生じやすい。正側コイル14と負側コイル16とを近接配置すると、2次コイルに流れる大電流による磁束が2次コイル付近に集中して、磁気飽和を生じやすい。
一方、図5(b)に示すように、1次コイル12を正側コイル14と負側コイル16とで挟む構造を採用すると、1次コイル12と正側コイル14の位置関係は、1次コイル12と負側コイル16の位置関係と同じになり、磁気的結合のアンバランスを生じない。また、正側コイル14と負側コイル16の間に1次コイル12を挟むことにより、正側コイル14と負側コイル16との間の距離を離して、転流時間中に流れる電流に対するインダクタンスを小さくできる。また、図5(a)の構造に比べて磁気飽和を生じにくい。しかしながら、図5(b)の例では、正側導体30と負側導体32の間の距離が離れてしまって図5(a)の例よりも特性が悪くなる。
図7は本発明で使用する1次コイルと2次コイルおよび磁心の一例を示す斜視図である。
本発明は、上記の実験例等を考慮して、トランスの部分の構造を次のように改良した。まず、1次コイル12は、例えば、図5の(a)に示すように、平角絶縁線を磁心を軸にして多層に巻き付けたものを使用する。2次コイルには、銅板をC字状に切削加工したワンターンコイルを2個直列接続して使用する。(b)が正側コイル14で(c)が負側コイル16である。これらは(d)に示したような磁心25に巻き付けられる。
この磁心25は、平行部25aと両端のU字状の湾曲部25bにより構成される環状のものである。磁気抵抗を低くしてトランスの効率を上げている。また、あとで説明するように、磁心25の平行部25aに1次コイル12と正側コイル14と負側コイル16とを隙間なく配列して、漏れ磁束を最小にしている。
図7(e)は、コイル群を電気接続する接続基板62の導体群構造の一例を示す。図の例では、正側コイル14および負側コイル16が、破線に示すように内部に中空部を有する。これらは、例えば、中空パイプを成形して製造される。導体78と導体82と導体86とは、正側コイル14と負側コイル16とを電気接続するための接続基板62を構成する。導体78には、正側コイル14と同数の突起76が設けられている。導体82には、負側コイル16と同数の突起80が設けられている。導体86には、正側コイル14と負側コイル16の接続点の数と同数の枝88と、突起84と、突起86とが設けられている。
各突起はパイプ状の導体で、各導体の壁面に固定されている。全ての正側コイル14の一端に突起76が接続される。即ち、突起76と導体78とは、中空部を通じて冷却水等の冷媒を各コイルに供給する機能と、正側コイル14の一端を電気的に並列接続する機能を持つ。
全ての負側コイル16の一端に突起80が接続される。即ち、突起80と導体82とは、中空部を通じて冷却水等の冷媒を各コイルに供給する機能と、負側コイル16の一端を電気的に並列接続する機能を持つ。
全ての正側コイル14の他端(上記接続点側)に突起84が接続される。全ての負側コイル16の他端(上記接続点側)に突起86が接続される。枝88は、正側コイル14の他端と負側コイル16の他端を電気接続する。全ての枝88は導体90と一体化されている。そして、突起84、突起86,枝88および導体90は、例えば、中空部を通じて冷却水等の冷媒を各コイルから排出する機能を有する。同時に、突起84、突起86,枝88および導体90は、正側コイル14と負側コイル16の接続点を、電気的に並列接続する機能を持つ。
接続基板62を構成する導体78と導体82と導体90とは、絶縁塗料等が被覆された状態で一体化される。その状態を図8に示した。一方、さらに導体78と導体82と導体90と各コイルとの接触面積を広げて、冷却効率を高めるように、基板の形状を直方体に近づけることができる。その結果を図12以下に示した。
図8は、実施例1の溶接トランス主要部の分解斜視図である。
図の例では、正側コイル14と負側コイル16のペアを左右3組ずつ、合計6組使用して、ニ列構成のコイル群を形成する。正側コイル14と負側コイル16とを交互に配置し、それぞれの間に分割巻きした1次コイル12を配置している。図が煩雑になるので、2列目のコイル群は破線で表示した。また、磁心25も破線で表示した
分割巻きした1次コイル12は全て直列接続してもよいし全部または一部を並列接続してもよい。複数の正側コイル14は全て並列接続してもよいし全部または一部を直列接続してもよい。複数の負側コイル16は全て並列接続してもよいし全部または一部を直列接続してもよい。
また、正側コイル14と負側コイル16の数を自由に増やしてよい。複数の正側コイル14と複数の負側コイル16とは直列接続される。正側コイル14の一端は第1連結極板44を介して正側導体30に電気接続される。負側コイル16の一端は第2連結極板46を介して負側導体32に電気接続される。正側コイル14の他端と負側コイル16の他端は第3連結極板48に電気接続される。第3連結極板48はマイナス電極24に接続される。
なお、第1連結極板44と第2連結極板46と第3連結極板48とは、いずれも、環状磁心25の平行部25aに平行な方向に伸びている。換言すれば、正側コイル14と1次コイル12と負側コイル16の配列方向に長い導体を使用している。これにより、コイル群と基板62と連結導体群とが同じ方向に長い長方形の枠内に収まる。そして、基板62の一方の面上にコイル群を支持固定している。さらに、正側導体30と負側導体32とは、接続基板62の他方の面側において、当該他方の面から垂直に離れる方向に伸びる境界面を有する形状にしたので、接続基板62の一方の面側も他方の面側も同じ厚さの直方体の中に収まる。従って、後で図18等を用いて説明するように、扁平でコンパクトな形状にできる。
正側導体30と負側導体32を挟むように、両側に整流素子18、20を配置して、さらにその外側を第1極板34と第2極板36で挟む。第1極板34と第2極板36は第3極板38により電気接続される。第3極板38にプラス電極22が固定される。第1連結極板44と第2連結極板46とは、薄い絶縁層31を介して密着している。また、正側導体30と負側導体32も、絶縁塗料含浸層のような薄い絶縁層31を介して密着している。
なお、複数の正側コイル14と複数の負側コイル16と、第1連結極板44、第2連結極板46および第3連結極板48の間の電気接続のために、これらの間に基板62が配置されている。基板62の上面に設けられた複数の突起は、正側コイル14や負側コイル16の端子に固定され電気接続される。また、これらの突起が筒状になっており、これらの突起を通じて冷却水が正側コイル14や負側コイル16の中空部に流れ込むようにしてもよい。
この基板62の導体構造は、同等の結線ができるものであれば任意に設計できる。特に、基板62、は複数の正側コイル14と複数の負側コイル16に直結しているから、中空構造にして冷却すれば、正側コイル14や負側コイル16や1次コイルを強力に冷却できる。正側コイル14や負側コイル16も、中空構造の銅板により構成することができる。
上記の構造によれば、第1連結極板44と第2連結極板46とを近接配置し、かつ、正側導体30と負側導体32とを近接配置したので、転流時間における正側導体30と負側導体32のインダクタンスを極小にできる。また、正側コイル14と負側コイル16との間の距離を離したので、転流時間における正側コイル14と負側コイル16のインダクタンスを低下させることができる。これらにより、転流時間を短くすることができ、本発明の目的である繰り返し周波数が5kHz〜50kHz程度のパルスを使用した制御が可能になる。
また、正側コイル14と負側コイル16との間に1次コイル12を配置したので、1次コイル12と正側コイル14や負側コイル16との間の磁気的結合のバランスが良く、安定で良好な溶接電流が得られる。さらに、大電流の流れる正側コイル14と負側コイル16とを離すことにより、磁心25の磁気飽和も起こり難くすることができる。
図9は、1次コイルと正側コイルと負側コイルの位置関係を示す説明図である。
この装置は、1次コイルと正側コイル14と負側コイル16との密着が良く、バランスも最適に構成されている。図9(a)に示すように、上から順に、正側コイル14、1次コイル12、負側コイル16、1次コイル12、正側コイル14、1次コイル12・・というように、各コイルが配列されている。
複数の正側コイル14は全て並列接続されて、一方の端子が正側導体30に接続されているものとする。また、負側コイル16も全て並列接続されて、一方の端子が負側導体32に接続されているものとする。基板62が、これらを電気接続している。図9(b)は、正側コイル14の電流が溶接機側に供給されるときの、電流が有効に流れる部分のみを図示したものである。図9の(c)は、負側コイル16の電流が溶接機側に供給されるときの、電流が有効に流れる部分のみを図示したものである。
図9(b)を見てわかるように、どの1次コイル12もいずれかの正側コイル14に密着している。また、図9(c)を見てわかるように、どの1次コイル12もいずれかの負側コイル16に密着している。これは、磁心上の全ての場所で、正側コイル14と負側コイル16が分割された1次コイル12を挟むように配置されているからである。
これにより、1次コイル12と正側コイル14との磁気的結合も、1次コイル12と負側コイル16との磁気的結合も良好で、正側コイル14と負側コイル16とが完全に均衡をとれている。なお、図9の図面は、図8(b)の実施例と対応するものであって、コイル群(12,14,16)を正面から見た状態を示し、正側導体30や負側導体32等は側面から見た状態を示している。
図10は、1次コイルと正側コイルと負側コイルと磁心の位置関係を示す説明図である。
図のように、磁心25はその両端にU字状の湾曲部25bを備えており、湾曲部25bは露出しているが、平行部25aには、隙間なくコイル群が巻回されている。これにより、漏れ磁束の減少と小型化を図っている。ここで、図10(a)は、2列のコイル群の構造も配列も全く同一にしている。即ち、左から順に、正側コイル14、1次コイル12、負側コイル16の順にコイルが配列されている。
一方、図10(b)は、一方の例は左から順に、正側コイル14、1次コイル12、負側コイル16の順にコイルが配列され、他方の列は左から順に、負側コイル16、1次コイル12、正側コイル14の順にコイルが配列されている。それぞれ、生産性、磁気特性、基板62の構成等に一長一短がある。全体のサイズやコイル数等に応じて、最適な構成を選択するとよい。
また、磁心25のループに沿って正側コイル14と負側コイル16の配列を調べてみたとき、図10(a)は磁心25の両端に、正側コイル14が2個隣接した部分と、負側コイル16が2個隣接した部分がある。いずれも、間に1次コイル12を挟んでいない。図10の(b)では、磁心25の両端に、正側コイル14と負側コイル16とが隣接した部分がある。、ここも、1次コイル12を挟んでいない。このように、一部に、他の部分に比べて特性が劣る部分が含まれていても構わない。正側コイル14と1次コイル12と負側コイル16をこの順に配置した場所を全体として多く設けることにより目的を達成できる。
図11は、2次コイルの結線例を示す斜視図である。
図の(a)は図10の(a)の実施例の結線を示し、(b)は図10(b)の実施例の結線を示す。
(a)の場合には、図の手前から、正側コイル14と負側コイル16の3組がそれぞれ一組ずつ直列接続されている。そして正側コイル14の一方の端子が第1連結極板44に接続され、負側コイル16の一方の端子が第2連結極板46に接続されている。図7(e)で説明したとおりの結線である。
(b)の場合は、正側コイル14と負側コイル16を左右にその軸が平行になるように配置している。即ち、縦2列に正側コイル14と負側コイル16を4組設けた。縦方向の並びは、正側コイル14と負側コイル16とが交互に配置される。正側コイル14と負側コイル16一方の端子を、第1連結極板44と第2連結極板46に対して、一組毎に入れ替えれば、この結線が実現する。正側コイル14と負側コイル16の接続点は第3連結極板48に接続されている。
なお、正側コイル14と負側コイル16とは、必ずしも同数でなくて構わない。また、個々のコイルの太さや形状も必ずしも同一でなくて構わない。正側コイル14(またはコイル群)と負側コイル16(またはコイル群)とは相互に直列接続される。各コイルと極板との間の結線は、図のように比較的複雑になる、この部分を例えば、図8に示したような導体群を立体的に配置して構成すると、中空構造にした基板62を冷却してトランス全体を効果的に冷却することが可能になる。
各コイルと第1連結極板44や第2連結極板46との間の接続距離は短い。しかし、第1連結極板44や第2連結極板46とこれに接続される正側導体30や負側導体32はコイルサイズに比べて長い。従って、この部分のインダクタンスが問題になる。そこで、上記ように、正側導体30と負側導体32とを近接配置している。なお、第1連結極板44や第2連結極板46は、このように必然的に近接配置されるが、第3連結極板48を第1連結極板44と第2連結極板46の間に配置しないことも有効である。
図12は、実施例1の実際の溶接トランス10を示す分解斜視図である。
正側コイル14と負側コイル16とを7組配置する。これらの正側コイル14と負側コイル16の間に、1次コイル12を配置する。1次コイル12の入力端子58は側方に引き出す。分割巻きされた1次コイル12は全て直列接続されている。入力端子58は、1次コイル12に1次電流を供給するためのものである。
1次コイル12に設けられた各間隙12aに正側コイル14と負側コイル16を1個ずつ挟み込んだ後で、磁心25を装着する。磁心25は2分割されているが、結束バンド60で結束一体化する。磁心25の平行部25a全体を覆うように1次コイル12と正側コイル14と負側コイル16とを配置するので、漏れ磁束が少なくて良好な特性を得る。
図13は、正側コイル14と負側コイル16と接続基板62の斜視図である。図14は、第1連結極板44と第2連結極板46と第3連結極板48等の分解斜視図である。図15は接続基板62に各極板を固定した後の状態を示す斜視図である。図16は、整流素子18や整流素子20を取り付ける直前の状態を示す分解斜視図である。
以上の各図を参照しながら、実際の溶接トランスを組み立てる工程を説明する。図13に示すように、正側コイル14と負側コイル16とは、接続基板62と一部を一体化させて、接続基板62の一方の面上に支持固定されている。図3(a)において、手前の列には、左から順番に、正側コイル14、負側コイル16、正側コイル14、負側コイル16、正側コイル14、負側コイル16、正側コイル14が配列されている。後側の列には、左から順番に、負側コイル16、正側コイル14、負側コイル16、正側コイル14、負側コイル16、正側コイル14、負側コイル16が配列されている。
接続基板62の他方の面上には、端子67と端子68と端子69とがそれぞれ一列に並んでいる。端子67は4個ある。全ての正側コイル14の一端が、接続基板62の内部でいずれかの端子67に接続されている。端子68は4個ある。全ての負側コイル16の一端が、接続基板62の内部でいずれかの端子68に接続されている。端子69は4個ある。全ての正側コイル14と負側コイル16の接続点が、接続基板62の内部でいずれかの端子69に接続されている。4個の端子67は第1連結極板44に接続される。4個の端子68は第2連結極板46に接続される。4個の端子69は第3連結極板48に電気接続される。
図14に示す例では、第1連結極板44は正側導体30と連続一体化されている。また、第2連結極板46は負側導体32と連続一体化されている。第1連結極板44と、第2連結極板46と、第3連結極板48は、いずれも、環状磁心25の平行部25aに平行な方向に伸びた形状をしている。なお、図13以下の各図の構成部品に描かれた多数の孔は、冷却水等の冷媒を通すためのもので、図示しないパイプを接続して、外部から冷却水等が供給される。また、別の孔から、冷却水等が排出される。
図16に示すように、接続基板62の他方の面上に、第1連結極板44と第2連結極板46と第3連結極板48とを支持固定すると、正側導体30と負側導体32とは、接続基板62の他方の面側において、当該他方の面から垂直に離れる方向に伸びた構造になる。なお、接続基板62の他方の面が一部露出している。ここには、多数の孔が空いている。これらの孔は、基板62の中空部を介して正側コイル14や負側コイル16の中空部に冷却水等の冷媒を供給するためのもので、冷媒供給路72が取り付けられて冷媒通路を構成している。その後、図16に示すように、正側導体30と負側導体32にそれぞれ整流素子18と整流素子20を密着させ、第1極板34と第2極板36とで挟む。
接続基板62の中空部に冷媒が供給されると、正側コイル14や負側コイル16を間接的に冷却することができる。複数の正側コイル14と複数の負側コイル16との間に分割巻きされた1次コイル12の各部を挟むように配置したので、正側コイル14と負側コイル16によって1次コイル12を含むトランス全体を効率よく冷却できる。
図17はほぼ組み立てを完了した溶接トランスの斜視図である。図18は、プラス電極とマイナス電極を取り付けた状態の溶接トランスの斜視図である。
図のように、溶接トランス10の接続基板62のいずれか一方の短辺側に、プラス電極22とマイナス電極24を固定している。このように構成することで、接続基板62の短辺方向の幅を十分に狭くし、後で説明するように、同じ構成の溶接トランスを重ね合わせて連結できる。
また、第3極板38とマイナス電極24には冷媒供給栓74が取り付けられている。即ち、第3極板38もマイナス電極24も中空部を有し、その内部に冷却水等の冷媒が供給される。また、それらの中空部は、配管により、基板62や正側コイル14や負側コイル16の中空部に接続されており、溶接トランス全体を冷却できる。プラス電極22に冷媒供給栓74を取り付けてもよい。
図18において、溶接トランス10の第3極板38を固定した面をP側の面とし、マイナス電極24を固定した面をQ側の面とし、溶接トランス10に対して第3極板38と反対側の面をR側の面とし、マイナス電極24と反対側の面をS側の面と呼ぶことにする。この場合に、第3極板38は、P側の面とQ側の面とS側の面のいずれに設けてもよい。また、マイナス電極24は、P側の面とQ側の面とR側の面のいずれに設けてもよい。冷媒供給栓74は、P側、Q側、S側、R側の面のいずれに設けてもよい。
図19は、図18に示した溶接トランスを2個組み合わせた溶接トランス組体11の斜視図である。
図の1次コイル12は、プラス電極22の部分を共通プラス電極64で連結し、マイナス電極24の部分を共通マイナス電極66で連結している。これにより、2個の溶接トランスを並列接続して、大電流を供給することができる。なお、図12や図17や図18において説明した各導体や極板は、それぞれ独立していしても一体化されていても構わない。例えば、第3連結極板48とマイナス電極24とは一体化されていてよい。また、第1極板34と第2極板36と第3極板38とプラス電極22とは、任意の組み合わせで一体化されていてよい。図14で説明したとおり、第2連結極板46と負側導体32、第1連結極板44と正側導体30はそれぞれ一体化されていてよい。
図のように、各溶接トランスの、環状磁心25の平行部25aが互いに平行になり、第3極板38が最短距離で隣接するように配置した。このとき、各溶接トランスの各第3極板38が同面上に配置される。この状態で、共通プラス電極64や共通マイナス電極66により、溶接トランスを2台以上組み合わせて電気的に、かつ、機械的に連結して使用できる。
接続基板62の一方の側に、1次コイル12と正側コイル14と負側コイル16を配置し、接続基板62の他方の側に、電気接続のための極板や整流素子を配置したので、全体をコイル部分の厚みに納めることができる。なお、共通プラス電極64や共通マイナス電極66は、図18で説明したP側、Q側、S側、R側の面いずれに設けてもよい。ここで、P側、Q側、S側、R側の面以外の2面を溶接トランスの側面と定義したとき、複数の溶接トランスは、いずれもその側面を対向させて連結されることになる。
図20は、正側コイル14と負側コイル16と基板の関係を示す側面図である。
上記実施例では、基板62の一方の面に、横並びに正側コイル14と負側コイル16とを配置した。これが、図の(a)の状態である。基板62の他方の面側には、上記の実施例と同様に、正側導体30と負側導体32及び、整流素子18と整流素子20、第1極板34と第2極板36とが順番に重ね合わされている。第1極板34と第2極板36とは第3極板38で連結されている。
一方、図の(b)では、基板62の一方の面に積み重ねるように、正側コイル14と負側コイル16とを配置した。そして、正側コイル14と負側コイル16の結線のために、補助基板63を設けた。補助基板63と基板62とにより正側コイル14と負側コイル16を結線し、基板62の他方の面側の正側導体30と負側導体32に接続する。
即ち、1次コイル12が正側コイル14と負側コイル16を1個ずつ挟み込んだ状態のコイル群の2側面を支持するように、断面L字状に基板を形成する。このような構成でも、溶接トランスを全体として扁平に小型にまとめることができる。また、図19て説明したとおりに、複数の溶接トランスを重ね合わせて並列接続して使用することができる。また、断面L字状に形成された基板により強度が向上し、冷却効率も良くなる。
図21は、実施例4の1次コイル12と正側コイル14と負側コイル16の斜視図である。
上記の実施例では、1次コイル12と正側コイル14と負側コイル16とを磁心25上に可能な限り隙間なく配列して、漏れ磁束を無くし、各コイル間の磁気的結合を最適化した。一方、この実施例では、1次コイル12と正側コイル14と負側コイル16とを重ね巻きすることによって、各コイル間の磁気的結合度を高める。
図21(a)は、中心に負側コイル16を配置し、その上に1次コイル12を配置し、最外周に正側コイル14を配置するように同軸巻きされた第1のコイルユニットである。図12(b)は、中心に正側コイル14を配置し、その上に1次コイル12を配置し、最外周に負側コイル16を配置するように同軸巻きされた第2のコイルユニットである。正側コイル14と負側コイル16とは、いずれも、1次コイル12と同じ幅のワンターンコイルである。漏れ磁束を無くして、1次コイルと2次コイルの磁気的結合を高めるためである。図21(c)と(d)にその斜視図を示す。
図21(a)に示した第1のコイルユニットと図21(b)に示した第2のコイルユニットとを図12(e)に示すように、磁心上に隙間無く配列する。これにより、磁心の軸方向に配列された隣接するコイル間からの漏れ磁束を最小にできる。また、正側コイル14と負側コイル16との間に1次コイル12を配置したので、正側コイル14と負側コイル16との間の磁気的結合を小さくすることができ、上記の実施例と同様の効果を得る。なお、正側コイル14と負側コイル16の特性のアンバランスを問題としない場合には、第1のコイルユニットまたは第2のコイルユニット単体でも実用になる。
図21(a)と図21(b)に示したものを交互に配列すると、巻き径の異なる正側コイル14や負側コイル16を直列接続し、あるいは並列接続して使用したとき、全体として、各コイルのインダクタンスを平準化できる。また、正側コイル14と負側コイル16とが直接隣接しないので、正側コイル14と負側コイル16との間の磁気的結合を小さくすることができる。さらに、先の実施例に示した溶接トランスと比較すると、正側コイル14や負側コイル16の製造コストを下げることもできる。
図22は、整流素子の配置の変形例を示す主要部斜視図である。
図22の(a)は、既に説明したとおり、正側導体30と負側導体32を挟んで整流素子18と整流素子20を配置し、さらにその両側に第1極板34と第2極板36とを配置している。第1極板34と第2極板36とを第3極板38で連結する。一方、図22(b)では、絶縁層31を挟んで正側導体30と負側導体32とを配置して、負側導体32だけを一方に延長している。その負側導体32の延長部分に、整流素子20を配置した。整流素子18を正側導体30と第1極板34とで挟む。整流素子20を負側導体32と第2極板36とで挟む。この例では、第1極板34と第2極板36とを、連続した一体構造の導体板により構成した。従って、第1極板34と第2極板36とを第3極板38により接続した構造と見なすことができる。従って、上記の実施例と同様の機能を有する。
以上の構成の本発明の溶接トランスおよび溶接装置は、電気的に見たときと熱的にみたときとで、それぞれ次のような効果を有する。
(電気的効果)
(1)正側コイル14と整流素子18とを電気接続するための第1連結極板44と第2連結極板46とを近接配置し、かつ、正側導体30と負側導体32とを近接配置することにより、転流時間における2次回路のインダクタンスを極小にして、転流時間を短くすることができる。
(2)磁心上で、2次コイルの正側コイルと負側コイルの間に1次コイルを挟むように配置することにより、2次コイルの正側コイルと負側コイルのインダクタンスによる2次電流の転流時間の遅れを抑制することができる。
(3)大電流の流れる2次コイルを磁心上に分散配置したので、磁心全体に磁束を分散させて、磁気飽和を防止することができる。
(4)従来よりも高い周波数の1次電流制御ができれば、大電流を供給できるトランスを小型化し、冷却効率も高めることが可能になる。
(熱的効果)
大電流の流れる2次コイルを磁心上に分散配置し、間に1次コイルを挟むことにより、2次コイルの放熱を良くすることができる。大電流を供給するトランスは、1次コイルも2次コイルも発熱する。異常に発熱すると、絶縁体を劣化させる等の障害を発生する。大電流を流す2次コイルは最も激しく発熱するが、中空構造にして内部に冷却水を供給して冷却すれば、1次コイルよりも温度を下げることができる。従って、2次コイルに挟まれた1次コイルも2次コイルを流れる冷却水により冷却される。上記の構造では、効率よく1次コイルを冷却できる。
(構造上の効果)
接続基板の一方の面上にコイル群を配置し、他方の面側に極板等を配置して、全体として扁平なコンパクトな形状にすることができる。従って、小型で大容量の溶接トランスを容易に実現できる。
本発明の溶接装置は、上記の実施例に限定されない。例えば、2次回路の結線には銅板を例示し、各部をビス止め等で連結する例を示したが、例えば、正側コイル14と第1連結極板44とが連続一体化されていてもよい。また、第1連結極板44と正側導体30とは連続一体化されていてもよい。第1極板34と第2極板36と第3極板38とが連続一体化されていてもよい。負側についても同様である。また、各極板は板状でも棒状でもよい。各2次コイルや極板の内部に冷却水を供給する透孔を設けることが好ましい。
10 溶接トランス
11 溶接トランス組体
12 1次コイル
14 正側コイル
16 負側コイル
18 整流素子
20 整流素子
22 プラス電極
24 マイナス電極
25 磁心
25a 平行部
25b 湾曲部
26 溶接トランス
28 溶接機
30 正側導体
31 絶縁層
32 負側導体
34 第1極板
36 第2極板
38 第3極板
44 第1連結極板
46 第2連結極板
48 第3連結極板
58 入力端子
60 結束バンド
62 接続基板
63 補助基板
64 共通プラス電極
66 共通マイナス電極
67 端子
68 端子
69 端子
72 冷媒供給路
74 冷媒供給栓
76 突起
78 導体
80 突起
82 導体
84 突起
86 突起
88 枝
90 導体

Claims (8)

  1. 平行部25aと両端のU字状の湾曲部25bにより構成される環状磁心25と、
    前記環状磁心25の平行部25aに、複数の部分に分けて間隙12aを空けて分割巻きされる1次コイル12と、
    前記1次コイル12と共に環状磁心25の平行部25aに巻回され、前記1次コイル12に設けられた前記各間隙12aに1個ずつ挟み込むように、複数の正側コイル14と複数の負側コイル16とを交互に配列した2次コイルと、
    前記複数の正側コイル14は全て並列接続されるかもしくは全部または一部が直列接続され、前記複数の負側コイル16は全て並列接続されるかもしくは全部または一部が直列接続され、前記接続された複数の正側コイル14と前記複数の負側コイル16とが互いに直列接続されるように、前記正側コイル14と負側コイル16の端子間を電気接続をする導体群を有し、かつ、前記導体群により、前記全ての正側コイル14と負側コイル16とを一方の面上に支持固定する接続基板62を備え、
    前記複数の正側コイル14の一方の端子は、前記接続基板62の他方の面上で、前記環状磁心25の平行部25aに平行な方向に伸びた第1連結極板44に電気接続され、
    前記複数の負側コイル16の一方の端子は、前記接続基板62の他方の面側で、前記環状磁心25の平行部25aに平行な方向に伸びた第2連結極板46に電気接続され、
    前記正側コイル14と負側コイル16の他端は、共に、前記接続基板62の他方の面側で、前記環状磁心25の平行部25aに平行な方向に伸びた第3連結極板48に電気接続され、
    前記第1連結極板44には、正側導体30が連結され、
    前記第2連結極板46には、負側導体32が連結され、
    前記正側導体30と負側導体32とは、前記接続基板62の他方の面側において、当該他方の面から垂直に離れる方向に伸びる境界面に配置された絶縁層31を介して重ね合わされた一対の導体板であって、
    前記正側導体30と第1極板34に挟まれて、前記正側導体30に負極を接触させ前記第1極板34に正極を接触させた整流素子18と、
    前記負側導体32と第2極板36に挟まれて、前記負側導体32に負極を接触させ前記第2極板36に正極を接触させた整流素子20と、
    前記第1極板34と前記第2極板36を支持し、両者を電気接続する第3極板38とを備えていることを特徴とする溶接トランス。
  2. 平行部25aと両端のU字状の湾曲部25bにより構成される環状磁心25と、
    中心に負側コイル16を配置し、その上に1次コイル12を配置し、最外周に正側コイル14を配置するように同軸巻きされた第1のコイルユニットと、中心に正側コイル14を配置し、その上に1次コイル12を配置し、最外周に負側コイル16を配置するように同軸巻きされた第2のコイルユニットとを、前記環状磁心25の平行部25aに交互に隙間なく配列した部分と、
    前記複数の正側コイル14は全て並列接続されるかもしくは全部または一部が直列接続され、前記複数の負側コイル16は全て並列接続されるかもしくは全部または一部が直列接続され、前記接続された複数の正側コイル14と前記複数の負側コイル16とが互いに直列接続されるように、前記正側コイル14と負側コイル16の端子間を電気接続をする導体群を有し、かつ、前記導体群により、前記全ての正側コイル14と負側コイル16とを一方の面上に支持固定する接続基板62を備え、
    前記複数の正側コイル14の一方の端子は、前記接続基板62の他方の面上で、前記環状磁心25の平行部25aに平行な方向に伸びた第1連結極板44に電気接続され、
    前記複数の負側コイル16の一方の端子は、前記接続基板62の他方の面側で、前記環状磁心25の平行部25aに平行な方向に伸びた第2連結極板46に電気接続され、
    前記正側コイル14と負側コイル16の他端は、共に、前記接続基板62の他方の面側で、前記環状磁心25の平行部25aに平行な方向に伸びた第3連結極板48に電気接続され、
    前記第1連結極板44には、正側導体30が連結され、
    前記第2連結極板46には、負側導体32が連結され、
    前記正側導体30と負側導体32とは、前記接続基板62の他方の面側において、当該他方の面から垂直に離れる方向に伸びる境界面に配置された絶縁層31を介して重ね合わされた一対の導体板であって、
    前記正側導体30と第1極板34に挟まれて、前記正側導体30に負極を接触させ前記第1極板34に正極を接触させた整流素子18と、
    前記負側導体32と第2極板36に挟まれて、前記負側導体32に負極を接触させ前記第2極板36に正極を接触させた整流素子20と、
    前記第1極板34と前記第2極板36を支持し、両者を電気接続する第3極板38とを備えていることを特徴とする溶接トランス。
  3. 請求項1または2に記載の溶接トランスにおいて、
    前記接続基板62は中空部を有し、この中空部は冷媒通路を構成していることを特徴とする溶接トランス。
  4. 請求項3に記載の溶接トランスにおいて、
    前記正側コイル14と負側コイル16と前記接続基板62とは、いずれも、中空部を有し、各中空部は配管に連結されて、冷媒通路を構成していることを特徴とする溶接トランス。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の溶接トランスにおいて、
    前記基板は、前記1次コイル12の間隙12aに前記正側コイル14と負側コイル16を1個ずつ挟み込んだ状態のコイル群の2側面を支持するように、断面L字状に形成されていることを特徴とする溶接トランス。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の溶接トランスを2台以上組み合わせて、各溶接トランスの前記環状磁心25の平行部25aが互いに平行になり、前記接続基板62の他方の面から垂直に離れる方向に伸びる面に平行な面を突き合わせ、前記各溶接トランスの各第3極板38に連結した各プラス電極22を共通プラス電極64により連結固定し、前記各溶接トランスの各マイナス電極を共通マイナス電極66により連結固定したことを特徴とする溶接トランス組体。
  7. 請求項6に記載の溶接トランス組体において、 前記接続基板62の他方の面から垂直に離れる方向に伸びる面に平行な2個の側面以外の面に、プラス電極22、マイナス電極24、第3極板38及び冷媒供給口74を配置したことを特徴とする溶接トランス組体。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の溶接トランスを備えた溶接装置。
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