JP5217787B2 - 半導体発光素子 - Google Patents

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本発明は、半導体発光素子に関し、特に、複数の発光素子部を含む半導体発光素子に関する。
基板上に半導体素子構造を有する多くの発光素子において、電極となる金属膜と短絡防止用の絶縁保護膜とが半導体素子構造表面に直接形成されている。図6は、従来のLEDアレイの一部であるLED1050を示した概略平面図である。このLED1050は、n−GaAs基板上に発光領域として働く複数のp−GaAsP領域1032と、その上にp−GaAsP領域1032表面の一部を露出する開口部を有するAl拡散防止層1034とSi絶縁層1036が形成され、配線層1063が絶縁層1036上から開口部まで延在してp−GaAsP領域1032と電気的に接続されている。このような発光領域と絶縁層との間に形成される段差部1042、1046においては配線層1063が薄く形成されやすく、電流集中による段切れ(断線)を起こすことがあった。そのため、例えば特許文献1では、配線層1063が、段差部1046上に幅広部1054を有することにより、配線層の段切れを防止している。
また、大面積の発光素子に関しては、電流を均一に拡散させにくいため、発光効率が悪くなる傾向がある。そのため、発光素子全体に電流が拡散するように、発光素子上で細長く延伸させた電極を備えた発光素子が知られている(例えば、特許文献2〜5)。
特許文献2の発光素子は、nパッド電極と接続したライン状のn電極と、pパッド電極と接続したライン状の電流拡散導体とを備えている。n電極と電流拡散導体とを交互に配置することにより、発光面全体にわたって均一な発光が得られる。
特許文献3の発光素子は、第1台座電極と第1電極延伸部とを有する第1電極と、第2台座電極と第2電極延伸部を有する第2電極とを備えている。第1電極延伸部及び第2電極は湾曲しており、他方の台座電極の方向に延伸したのち、先端部が台座電極の方向からそれるように、発光素子の表面に配置されている。延伸電極を湾曲させることにより、好適な電流拡散が得られる。
特許文献4の発光素子は、延伸した電極(第1導電型電極と第2導電型電極)を備え、さらに、第1導電型電極と第2導電型電極との間にトレンチを設けている。このトレンチにより、互いの最短導電経路への電流を阻止して、電流を均一に拡散させることができる。
特許文献5の発光素子は、2つのp型枝電極間にn型枝電極が挿入され、隣接する電極間の距離が同一である。これにより、電流拡散効率を向上させ、駆動電圧を低下させることができる。
さらに、大面積の発光素子に関しては、1つの基板上に複数の発光素子を設けて、それらを直列又は並列に接続した集積型発光素子が知られている(例えば、特許文献6〜8参照)。
特許文献6の集積型発光素子は、基板上に長方形の発光素子を複数有し、それらの発光素子は、接続電極により直列接続されている。
特許文献7及び8の集積型発光素子は、絶縁基板上に複数の発光素子を有し、それらの発光素子は、p電極からn電極までを空中を介して接続するエアブリッジ配線により直列接続されている。
このほか、金属から成る電極の下で発光した光は、電極に遮光され、そして吸収されるため、有効に取り出せないことがあった。特に、パッド電極は、ワイヤボンディングに必要な面積を確保するために、通電に必要とされる電極面積よりも大きく形成されているため、問題が顕著になっていた。
この問題を解決するために、半導体層とパッド電極との間に部分的に絶縁層や電流阻止層を形成した発光素子が知られている(例えば、特許文献9〜11)。
特開平9−205226号公報 特開2004−056109号公報 特開2005−019646号公報 特開2006−310785号公報 特開2007−116158号公報 特開2002−026384号公報 特開2004−006582号公報 特開2004−079867号公報 特開2003−124517号公報 特開平9−036431号公報 国際公開第1998/042030号パンフレット
1つの基板上に、互いに分離した複数の発光素子部を備える発光素子では、隣接する発光素子部間を電気的に接続するための電極が各発光素子部上に延伸して形成される。そして、この電極が発光素子表面に薄膜として直接形成される場合、電極によって発光素子部が短絡しないように、電極の下側の一部には絶縁膜が形成される。このような発光素子においても、発光素子部上に延伸して挿入された電極が、絶縁膜と発光素子部とによって形成される段差部で、電流集中や静電気等により断線を起こす懸念があるが、これまでにこの点について考慮されてはいなかった。
そこで、本発明では、互いに分離した複数の発光素子部を備える発光素子において、絶縁膜と発光素子部との間の段差で電極が断線しにくく、発光効率の高い発光素子を提供することを目的とする。
本発明の半導体発光素子は、基板上に、少なくとも第1の発光素子部と第2の発光素子部とを有し、前記第1と第2の発光素子部との間には絶縁膜が形成され、さらに当該絶縁膜の上には前記第1と第2の発光素子部を電気的に接続する電極が形成され、前記電極及び絶縁膜はそれぞれ前記第1の発光素子部上方において延伸され、前記電極及び絶縁膜がともに延伸してなる延伸部を有し、当該延伸部において、前記電極が前記絶縁膜より幅広であり、前記電極が前記絶縁膜の延伸方向の側面と接して前記第1の発光素子部と電気的に接続されている。
本発明によれば、電極と、当該電極と共に延伸して介在する絶縁膜とにより構成される延伸部を形成することにより、絶縁膜と発光素子部との間の段差を覆う電極の段差部の長さを大きくできる。そのため、本発明の半導体発光素子では、段差を覆う電極の段差部の長さが小さい半導体発光素子に比べて、段差部への電流集中が緩和される。よって、段差での電極の断線しにくい半導体発光素子が得られる。また、本発明の半導体発光素子は、電極と発光素子部との間に部分的に絶縁膜が形成されるので、電極による光の吸収を抑制することができる。
このように、本発明によれば、絶縁膜と発光素子部との間の段差で電極が断線しにくく、発光効率の高い発光素子が得られる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」及び、それらの用語を含む別の用語)を用いる。それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が限定されるものではない。また、複数の図面に表れる同一符号の部分は同一の部分又は部材を示す。
図1は、本実施の形態に係る集積型半導体発光素子100の一例の平面図を示したものである。この集積型半導体発光素子100は、基板80上に、当該基板80の露出領域により互いに離間された3つの発光素子部が設けられ、各発光素子部が電極40により直列に接続されている。また、右端の発光素子部の近傍に外部との電気的接続を取るボンディングパッドとして機能するn側パッド部41が設けられ、このn側パッド部41から右端の発光素子部のn型半導体層上に延伸電極が形成されている。他方、左端の発光素子部の近傍にも同様のp側パッド部42が設けられ、このp側パッド部42から左端の発光素子部のp型半導体層上に延伸電極が形成されている。そして、両パッド部41、42を外部端子等とボンディングし通電することにより、個々の発光素子部を発光させることができる。なお、両パッド部41、42からそれぞれ延伸される延伸電極は、絶縁膜と共に延伸され、各々の半導体層上に形成される本発明の延伸部(以下に詳述する)と同じ形状、構成を有していることが好ましい。また、両パッド部41、42は、基板80の露出領域、各半導体層の露出面、又はこれら露出面上に形成された絶縁膜上に設けることができる。
また、図2Aは、図1の領域IIのように、集積型半導体発光素子100の中の隣り合う2つの発光素子部(以降、これを半導体発光素子1とする)に着目した概略平面図である。図2Bは2つの発光素子部10、20を接続している電極を横断する線A−B−C−Dにおける断面図を示したものである。本実施の形態に係る半導体発光素子1は、基板80の上に、第1の発光素子部10と第2の発光素子部20とを有している。各々の発光素子部10、20は、基板80上に、n型半導体層12、22と、発光層13、23と、p型半導体層14、24を順に積層して構成されている。また、発光素子部10、20の一部には、発光層13、23とp型半導体層14、24が形成されておらず、n型半導体層12、22の一部が露出している(図2Aにおける半楕円状の部分であり、「露出部121、221」と称する)。
第1の発光素子部10と第2の発光素子部20との間には絶縁膜30(図2Aのハッチングした領域)が形成され、絶縁膜30の上には第1の発光素子部10と第2の発光素子部20を電気的に接続する電極40が形成されている。絶縁膜30及び電極40は第1の発光素子部10の上方に延伸されて、延伸部(n側延伸部50)を構成している。
ここで、本明細書において「延伸部」とは、個々の発光素子部上に延伸して形成された電極と、その電極の下側に介在して共に延伸された絶縁膜と、によって構成され、当該延伸部挿入側の発光素子部端面から、電極又は絶縁膜のどちらか当該端面から遠いほうの端部までを指す。但し、絶縁膜が発光素子部上に挿入されてから途中でその全幅が小さくなる領域を有する場合は、その最初の全幅の変化点から前記端部まで指すものとする。
そして、このn側延伸部50において、電極40は、絶縁膜30の延伸方向の側面351と接し、第1の発光素子部10と電気的に接続される。
本明細書において「絶縁膜の延伸方向の側面」とは、上面視において、絶縁膜の側面(絶縁膜が開口部を有する場合は、その開口部側面も含む)の任意の一点における接線の方向が、延伸部の延伸方向(180°逆方向も含む)とこれに垂直な方向との中間に相当する方向より延伸方向側にある範囲の側面を含むものとする。言い換えると、絶縁膜の側面の任意の一点における接線の方向が、延伸部の延伸方向に対して±45°以内に含まれるものである。なお、延伸部が直線的ではなく湾曲あるいは屈折して形成されている場合は、その任意の一点における延伸方向(延伸方向が湾曲している場合はその接線の方向)を基準に考えるものとする。
また、本明細書において、「幅狭」、「幅広」等に使用されている「幅」とは、上面視における電極や絶縁膜の延伸方向に垂直な方向の全幅を指す。
図2Aに示すように、電極40は、絶縁膜30の上側から、絶縁膜30の縁部を越えて発光素子部10(特にn型半導体層12)と接続している。このとき、電極40は、絶縁膜30の厚さによって段差部451を生じる。電極40に通電したとき、段差部451に電流が集中して、電極40が破断するおそれがある。
本発明によれば、n側延伸部50を形成することにより、絶縁膜と発光素子部との間の段差を覆う電極の段差部の長さを大きくできる。すなわち、電極が絶縁膜の延伸方向の側面にも接して形成されることにより、図6に示す従来のLEDにおける段差部1042のように、延伸方向に直交する絶縁膜の側面にのみ電極が接する形態に比べて、段差部451の長さを大きくできる。そのため、段差部451の電流集中が緩和され、電極40の断線が起こりにくくなる。よって、信頼性の高い半導体発光素子1を得ることができる。
また、n側延伸部50をn型半導体層上に形成すると、次のような効果が得られる。
半導体発光素子の同一主面側にpn一対の電極を設ける場合、n型半導体層を露出させる上記露出部を形成する必要がある。この露出部は、発光層を部分的に除去して発光領域を減縮させるものであるから、発光領域の面積を大きくするために、可能な限り小さい範囲で形成することが好ましい。さらに、電流を広範囲に拡散するためには、露出部を細長く形成する必要がある。したがって、露出部上に形成される電極は細長く延伸して挿入されることになり、このため断線が比較的起こりやすく、特に本発明の延伸部が好適に効果を奏することになる。
本実施の形態では、n側延伸部50は、発光素子10、20の露出部121、221上に形成されている。電極40は、露出部121を介してn型半導体層12と電気的に接続することができる。
本発明の半導体発光素子1では、n側延伸部50を様々な形状にすることができる。以下、延伸部をn側延伸部50として記述するが、後述のようにp側延伸部70にも適用することができる。
上述の図2A及び図2Bに示したn側延伸部50は、絶縁膜30の中央付近に、n側延伸部50の延伸方向に長く(延伸して)形成された開口部38を有している。そして、n側電極45は、この絶縁膜30の開口部38上に当該開口部38より幅広に形成されており、開口部38において第1の発光素子部10(n型半導体層12)と電気的に接続されている。このように、n側電極45が、絶縁膜30に設けられた開口部38において第1の発光素子部10と電気的に接続される第1の形態では、n側電極45の段差部451は、絶縁膜30の開口部38の側面に沿って連続的に形成される。そのため、延伸方向に直交する絶縁膜の側面のみに電極が接する従来の形態に比べて段差部451を長く形成することができる。よって、段差部451の電流集中が緩和され、n側電極45の断線を好適に防止することができる。
なお、n側延伸部50によって生じる段差の長さ(すなわち、段差部451の長さ)を、n側電極45の幅よりも大きくするのがよい。n側延伸部50を形成しない従来の半導体発光素子では、n側電極45は、延伸方向に直交する絶縁膜の側面にのみ接するため、n側電極45の幅に等しい段差部を有する。一方、本第1の形態のn側延伸部50を形成した半導体発光素子1では、段差部451の長さは、開口部38の周の長さ(開口部38が複数設けられる場合は、その総和)に相当する。よって、n側延伸部50によって生じる段差の長さが、n側電極45の幅よりも大きければ、n側電極45の段差部451の全長が上記のような従来の半導体発光素子に比して大きくなる。
この開口部38は、矩形状、円形状、楕円形状、又は多角形状など様々な形状で形成することができる。また、n型半導体層12と良好な電気的接続を取るためには、開口部38の延伸方向に垂直な方向の幅が5μm以上であることが好ましい。特に、延伸部の延伸方向に延伸されて設けられることで、効率良く段差部451が長く形成され、n側電極45の断線を防止できるので好ましい。
さらに、このような絶縁膜30の開口部38でn側電極45と第1の発光素子部10との電気的接続を取る第1の形態においては、素子特性を維持したまま、n側電極45の幅を比較的大きく形成することができるので、n側電極45の断線を防止しやすくなる。また、n側延伸部50の延伸長が同じもの、或いは短いものであっても、n側電極45の段差部の長さ(総和)を他の形態に比べて最も大きく形成しやすい。
このほか、図3A〜図5Bに、n側延伸部50の形状をいくつか例示する。なお、図3A、図4A及び図5Aの平面図において、n側電極45のハッチングした領域は、n型半導体層12と電気的に接続している領域(コンタクト領域452)を示している。
図3Aの平面図に示すn側延伸部50では、絶縁膜30の開口部38が3つ形成されている。また、図3Bは、この3つの開口部38の中心部を横断する線X−Xにおいてn側延伸部50を切断した断面図を示したものであり、n側電極45とn型半導体層12との各々の電気的接続領域は、互いに絶縁膜30により離間されて設けられる。このように、上述の第1の形態のn側延伸部50における絶縁膜30の開口部38は、1つのn側延伸部50において1つであってもよいし、複数設けられてもよい。
次に、図4Aの平面図に示す形態では、n側延伸部50において、n側電極45が絶縁膜30より幅広に形成されている。また、図4Bは、このn側延伸部50を延伸方向に垂直な方向に線Y−Yで切断した断面図を示したものである。このn側延伸部50では、絶縁膜30の全幅が途中で小さくなる幅狭部(領域)を有し、この領域では絶縁膜30の幅とn側電極45の幅の関係が逆転している。また、n側延伸部50の中心線と絶縁膜30の幅狭部の中心線、及びn側電極45の中心線とは一致しており、n側電極45が絶縁膜30より長い。この構成により、n側電極45が絶縁膜30の全周囲にわたってn型半導体層12と電気的に接続している。このように、n側電極45が、絶縁膜30より幅広に形成されて第1の発光素子部10と電気的に接続される第2の形態では、n側電極45の段差部451は、絶縁膜30の外周の側面に沿って連続的に延伸し、n側延伸部50における絶縁膜30の全側面に接して形成されている。そのため、延伸方向に直交する絶縁膜の側面のみに電極が接する従来の形態に比べて段差部451の長さを大きく形成することができ、段差部461の電流集中が緩和されてn側電極45の断線が起こりにくくなる。
なお、この第2の形態においても、n側延伸部50によって生じる段差の長さ(すなわち、段差部451の長さ)を、n側電極45の幅よりも大きくするのがよい。n側延伸部50を形成しない従来の半導体発光素子では、n側電極45は、延伸方向に直交する絶縁膜の側面にのみ接するため、n側電極45の幅に等しい段差部を有する。一方、本第2の形態のn側延伸部50を形成した半導体発光素子1では、段差部451の長さは、n側延伸部50の幅(正確には、n側に延長した絶縁膜30の幅)に相当する長さだけ減少し、代わりにn側延伸部50の段差に相当する長さだけ増加する。よって、n側延伸部50によって生じる段差の長さが、n側電極45の幅よりも大きければ、n側電極45の段差部451の全長が上記のような従来の半導体発光素子に比して大きくなる。
また、この第2の形態のn側延伸部50に類似する変形例としては、n側電極45より幅狭に形成された絶縁膜30に比べてn側電極45が短く形成され、絶縁膜30の両側に電気的接続領域が形成される形態であってもよい。また、n側延伸部50の中心線に対して、絶縁膜30の幅狭部の中心線が、延伸方向に垂直な方向のどちらか一方に偏っていてもよい。さらに、絶縁膜30とn側電極45の幅に関わらず、絶縁膜30の中心線とn側電極45の中心線とを延伸方向に垂直な方向に異ならしめて、絶縁膜30のどちらか一方の片側に電気的接続領域が形成される形態とすることもできる。
図5Aの平面図に示すn側延伸部50では、絶縁膜30の先端部分に上面視凹部39が延伸方向に長く(延伸して)形成されている。また、図5Bは、このn側延伸部50を延伸方向に垂直な方向に線Z−Zで切断した断面図を示したものである。そして、n側電極45は、この絶縁膜30の上面視凹部39において第1の発光素子部10(n型半導体層12)と電気的に接続されている。このように、n側電極45が、絶縁膜30に設けられた上面視凹部39において第1の発光素子部10と電気的に接続される第3の形態では、n側電極45の段差部451は、絶縁膜30の上面視凹部39の側面に沿ってコの字状に連続的に延長して形成されている。そのため、延伸方向に直交する絶縁膜の側面のみに電極が接する従来の形態に比べて段差部451の長さを大きく形成することができ、段差部451の電流集中が緩和されてn側電極45の断線が起こりにくくなる。
なお、この第3の形態においても、n側延伸部50によって生じる段差の長さ(すなわち、段差部451の長さ)を、n側電極45の幅よりも大きくするのがよい。n側延伸部50を形成しない従来の半導体発光素子では、n側電極45は、延伸方向に直交する絶縁膜の側面にのみ接するため、n側電極45の幅に等しい段差部を有する。一方、本第3の形態のn側延伸部50を形成した半導体発光素子1では、段差部451の長さは、当該上面視凹部により切り取られる元の絶縁膜30の外周分に相当する長さだけ減少し、代わりに上面視凹部39の周縁の長さ(上面視凹部39が複数設けられる場合は、その総和)だけ増加する。よって、n側延伸部50によって生じる段差の長さが、n側電極45の幅よりも大きければ、n側電極45の段差部451の全長が上記のような従来の半導体発光素子に比して大きくなる。
この上面視凹部39は、矩形状、半円形状、半楕円形状、又は多角形状など様々な形状で形成することができる。また、n型半導体層12と良好な電気的接続を取るためには、上面視凹部39の延伸方向に垂直な方向の幅が5μm以上であることが好ましい。特に、延伸部の延伸方向に延伸されて設けられることで、効率良く段差部451が長く形成され、n側電極45の断線を防止できるので好ましい。
このように、絶縁膜30の上面視凹部39でn側電極45と第1の発光素子部10との電気的接続を取る第3の形態においては、開口部38を設けるのと同様に、素子特性を維持したまま、n側電極45の幅を比較的大きく形成することができるので、n側電極45の断線を防止しやすくなる。また、n側延伸部50の延伸長が同じもの或いは短いものであっても、n側電極45の段差部の長さ(総和)を他の形態に比べて比較的大きく形成することができる。
また、この第3の形態のn側延伸部50に類似する変形例としては、上面視凹部39が絶縁膜30の延伸方向に垂直な方向の側面に形成される形態であってもよい。また、これらの上面視凹部39は、1つのn側延伸部に対して1つであってもよいし、複数設けられてもよい。また、絶縁膜30の片側、又は両側の側面から設けてもよい。
さらに、以上に説明したn側延伸部50の形態を適宜組み合わせることもできる。例えば、絶縁膜30に開口部38、及び/又は上面視凹部39を設けて、その絶縁膜30よりn側電極45を幅広に形成する形態であってもよい。この場合、絶縁膜の外周側面に加え、開口部38、及び/又は上面視凹部39の側面にもn側電極45が接し、段差部451の長さをより大きく形成することも可能である。
また、本発明の延伸部はp型半導体層上に形成されてもよい。p側延伸部70は、発光素子部10、20のp型半導体層14、24上に形成され、p型半導体層14、24と電気的に接触している。光取り出し面側のp型半導体層上に形成される電極40は、光吸収低減のために細く形成されることが望まれるため、断線が起こりやすくなる。よって、p側延伸部70を形成して、n側延伸部50と同様の断線防止効果が得られるのは望ましい。さらに、p型半導体層上に形成されるp側延伸部70の下側の絶縁膜30は、反射層としても機能する。延伸電極で吸収される光を反射させ、光取り出し効率を向上させることができる。
1つの電極(図2Aの中央に形成されている電極40)に注目すると、n側延伸部50(第1の延伸部)が第1の発光素子10の露出部121上に形成され、p側延伸部70(第2の延伸部)が第2の発光素子20のp型半導体層24上に形成されており、これにより、第1の発光素子部10のn型半導体層12と、第2の発光素子部20のp型半導体層24とが電気的に接続される。このように接続すれば、2つの発光素子部を一体化して発光効率及び光出力を高めた半導体発光素子1が得られる。
なお、図2Aでは、2つの発光素子部を備えた半導体発光素子1が示されているが、図1のように、第2の発光素子部20の露出部221と第3の発光素子部のp型半導体層とを同様に接続し、さらにこれを順次繰り返すことによって、より多くの発光素子部を備えた半導体発光素子1とすることもでき、より発光効率を高めた高出力の半導体発光素子1が得られる。また、この発光素子では、互いに異なる導電型の半導体層同士を接続することによって、第1の発光素子部10と第2の発光素子部20とが直列に接続されているが、同じ導電型の半導体層同士を接続することによって、2つの発光素子部を並列に接続することもできる。このように、互いに離間した複数の発光素子部を、本発明の延伸部を有する電極及び絶縁膜でもって接続することにより、信頼性の高い集積型発光素子が得られる。
図2Aに示すように、第1の発光素子部10と第2の発光素子部20との間と、それに連続する第1の発光素子10の側面及び第2の発光素子部20の側面とにおける電極40の部分、すなわち、電極40のうち、n側延伸部50とp側延伸部70との接続部60における電極40は、n側延伸部50における電極40(n側電極45と称する)よりも幅広にされているのが好ましい。図2Bからわかるように、発光素子部10、20の間には、2つの段差(第1の発光素子部10と基板80との間の段差と、第2の発光素子部20と基板80との間の段差)がある。そのため、電極40は段差部461を生じて、通電したときに破断するおそれがある。そこで、段差部461が生じる部分を幅広にすることにより段差部461の長さを大きくすれば、段差部461の電流集中が緩和されて、電極40の断線が起こりにくくなる。よって、信頼性の高い半導体発光素子1を得ることができる。
また、第1の発光素子部10と第2の発光素子部20との間と、それに連続する第1の発光素子部10の側面及び第2の発光素子部20の側面とにおいて、絶縁膜30が電極40より幅広である(すなわち、接続部60において、絶縁膜30の幅が電極40の幅よりも大きい)と好ましい。これにより電極40と、第1の発光素子10及び第2の発光素子20とを確実に絶縁することができる。
さらに、図2Aに示すように、p側延伸部70が第2の発光素子部20のp型半導体層24上において2つに分岐し、そのp側電極47が、露出されたn型半導体層22(露出部221と称する)を囲むように延伸されている。p側電極47により、第2の発光素子部20の広い範囲に電流が拡散できるので、第2の発光素子部20の発光の均一性を高めることができる。
なお、図2A及び図2Bのように、第2の発光素子部20のp型半導体層24上に形成されるp側延伸部70では、p側の電極(p側電極47を含む)は、絶縁膜30を介してp型半導体層24上に形成された透光性電極90上に形成されるのが好ましい。p型半導体層24上に形成された透光性電極90を介することで、p側の電極とp型半導体層との接触抵抗を低減するとともに、広範囲に電流を拡散し、均一な発光を得ることができる。
また、図2A及び図2Bのように、露出部121が形成されることにより、当該露出部121の周囲に、発光層13の端面が露出される。上述したn側延伸部50の形態のうち、n側電極45の全側面が、この発光層13の端面に対向して形成されている形態であることが好ましく、発光素子部10、20の発光を、より均一にできるという効果が得られる。特に、図1のように、n型半導体層12の露出部121を第1の発光素子部10の角部から離間して内部側に形成した場合には、n側延伸部50のn側電極45の全側面が、発光層13の端面に対向する形態になる。そのため、n側電極45からp型半導体層14に向かって電流を多方向に拡散させることができるので、さらに均一な発光を得ることができる。
さらには、第1の発光素子部10の露出されたn型半導体層12上に形成されるn側延伸部50のn側電極45が、第1の発光素子部10と電気的に接続される領域(コンタクト領域452)は、第1の発光素子部10における発光層13の端面に囲まれているのが好ましい。n型半導体層10の露出部121上に形成されたn側延伸部50において、n側電極45のコンタクト領域452が上述の端面に囲まれている形態であれば、さらに電流を好適に拡散でき、均一な発光が得られるので好ましい。
また、n側電極45のコンタクト領域452の発光層13端面に対向する外周辺と、発光層13端面との最短の間隔が一定となるようにコンタクト領域452が設けられていると、さらに均一な発光が得られるので好ましい。
次に、各構成部材について詳述する。
(発光素子部10、20)
半導体発光素子1を構成する発光素子部10、20としては、いわゆる発光ダイオード、レーザーダイオードなどが好適である。発光素子部10、20の形状は特に限定されず、例えば、円形、楕円形、多角形又はこれに近い形状のものを利用することができる。特に、三角形、四角形、六角形などの形状であると、半導体発光素子1を形成する際に、複数の発光素子部10、20を緻密に配置できるので好ましい。
(基板80)
基板80は、半導体結晶をエピタキシャル成長させるのに適した材料から形成される。窒化物半導体のエピタキシャル成長に適した基板80としては、C面、A面、R面のいずれかを主面とするサファイア(A1)やスピネル(MgA12)のような絶縁性基板、またSiC(6H、4H、3C)、シリコン、ZnS、ZnO、GaAs、ダイヤモンド;LiNbO、NdGaO等の酸化物基板、窒化物半導体基板(GaN、AlN等)等が挙げられる。また、半導体成長面がオフアングルした基板、或いは凹凸構造が設けられた基板であってもよい。なお、基板80は、最終的に除去することもできる。さらに、透光性を有する基板であれば、半導体素子構造を積層した主面に対向するもう一方の主面側を光取り出し面とすることも可能である。
(n型半導体層12、22、発光層13、23、p型半導体層14、24、)
半導体素子構造としては、例えば、基板80上に、InN、AlN、GaN、InGaN、AlGaN、InGaAlN等の窒化物半導体、III−V族化合物半導体、II−VI族化合物半導体等、種々の半導体によって、n型半導体層12、22、発光層13、23、p型半導体層14、24を含む半導体層の積層構造が形成されたものが挙げられる。また、発光層13、23を量子効果が生ずる薄膜に形成させた単一量子井戸構造、多重量子井戸構造としてもよい。半導体積層構造は、例えば、MOVPE、有機金属気相成長法(MOCVD)、ハイドライド気相成長法(HVPE)、分子線エピタキシャル成長法(MBE)等の公知の技術により形成することができる。また、半導体層の膜厚は特に限定されるものではなく、種々の膜厚のものを適用することができる。発光層13、23には、Si、Ge等のドナー不純物及び/又はZn、Mg等のアクセプター不純物がドープされる場合もある。得られる発光素子の発光波長は、半導体の材料、混晶比、発光層13、23のInGaNのIn含有量、発光層13、23にドープする不純物の種類を変化させる等によって、紫外領域から赤外領域まで変化させることができる。
なお、より具体的な半導体素子構造としては、例えば、AlGaNよりなるバッファ層、アンドープGaN層、Siドープn型GaNよりなるn側コンタクト層、GaN層とInGaN層とを交互に積層させた超格子構造のn側クラッド層、GaN層とInGaN層とを交互に積層させた多重量子井戸構造の発光層、MgドープAlGaN層とMgドープInGaN層とを交互に積層させた超格子構造のp側クラッド層、MgドープGaNよりなるp側コンタクト層、等が挙げられる。
(透光性電極90)
透光性電極90として、光吸収が少なく透過性の高い導電性酸化物を用いるのが好ましい。また、後述の絶縁膜30には酸化物が用いられることが多く、透光性電極90と絶縁膜30とが互いに酸素を含有することで、透光性電極90と絶縁膜30との密着性を高めることができる。導電性酸化物としては、亜鉛(Zn)、インジウム(In)、スズ(Sn)、ガリウム(Ga)及びマグネシウム(Mg)からなる群から選択された少なくとも1種の元素を含む酸化物が挙げられる。具体的には、ZnO、AZO(AlドープZnO)、IZO(InドープZnO)、GZO(GaドープZnO)、In、ITO(SnドープIn)、IFO(FドープIn)、SnO、ATO(SbドープSnO)、FTO(FドープSnO)、CTO(CdドープSnO)、MgO、などの導電性酸化物がある。なかでも、ITOは、可視光(可視領域)において高い光透過性を有し、導電率の高い材料であることから、透光性電極の材料として好適である。このような透光性電極90が、例えばp型半導体層12、22のほぼ全面に形成されることにより、電流を半導体層全体に均一に広げることができる。
(電極40)
電極40は、各々の導電型の半導体層とオーミック接触が可能な電極材料であれば、特に限定されない。例えば、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、コバルト(Co)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、タングステン(W)、ランタン(La)、銅(Cu)、銀(Ag)、イットリウム(Y)からなる群から選択された少なくとも一種を含む金属材料や合金材料により形成することができる。また、これらの材料の酸化物又は窒化物も、電極40の材料として利用できる。これらの材料からなる単層膜であってもよいが、2種以上の材料を積層した多層膜が好ましい。好ましい多層膜構造の構成の例としては、下層からTi/Rh/Au、Ti/Rh/W/Au、Ti/Rh/W/Au/W/Ni等が挙げられる。電極40の最上層をAuにより構成することで、導電性ワイヤと良好な接続ができる。また、RhとAuとの間にPtやWを積層することによって、AuあるいはRhの拡散を防止することができる。なお、各層の材料や厚さは、適宜変更可能である。また、両パッド部41、42も同材料、同構成で形成できる。
(絶縁膜30)
絶縁膜30は、例えば、シリコン(Si)、チタン(Ti)、亜鉛(Zr)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、アルミニウム(Al)よりなる群から選択された少なくとも一種の酸化物、又は窒化物等の材料からなる単層膜、或いは多層膜で形成することができる。より具体的には、SiO、SiN、Al、Nb、Ta、TiO、ZrOなどの材料から形成することができる。特に、SiOの単層膜、SiO/Nbの多層膜は、反射特性が良好であるので、本発明の絶縁膜30に好適である。絶縁膜30の膜厚は、絶縁性や反射特性等を考慮して決定される。例えば、SiOの単層膜から成る絶縁膜30では、膜厚を5000Å以上にするのが好ましい。
本発明の半導体発光素子1の製造工程を、図2を参照しながら具体的に説明する。
(半導体積層工程)
サファイア基板80上に、窒化物半導体を有するn型半導体層12、22、発光層13、23、p型半導体層14、24を順に積層して素子構造を形成する。
(発光素子部10、20形成工程)
レジスト及びSiO等の酸化膜をマスクとしてドライエッチング法にて、p型半導体層14、24、発光層13、23、n型半導体層12、22の一部をエッチングして、半楕円状の露出部121、221を含むn型半導体層を露出させ、複数の島状の素子構造を形成する。
その後、新たなレジスト及びSiO等の酸化膜をマスクに、隣接する素子構造の間及び外周部に位置するn型半導体層を、基板80が露出するまでエッチングして素子分離を行い、露出部121、221をそれぞれ有する発光素子部10、20を形成する。
(絶縁膜30形成工程)
素子分離した一方の発光素子部(例えば、第1の発光素子部10)の露出部121に露出したn型半導体層12から、基板80の露出領域を経て、隣接した発光素子部(例えば、第2の発光素子部20)のp型半導体層24にかけて、膜厚0.5μmのSiOからなる絶縁膜30を成膜する。
絶縁膜30は、発光素子部10、20間のサファイア基板80の露出領域、及び隣接する発光素子部10、20の積層体段差部(p型半導体層の周縁部を含む)を被覆している。
また、絶縁膜30は、一方の発光素子部(第1の発光素子部10)のn型半導体層12の露出部121全体を被覆するように延伸して形成し、n型半導体層12の露出部121の中央付近に幅10μmの開口部38を有する。
さらに、絶縁膜30は、もう一方の発光素子部(第2の発光素子部20)のp型半導体層24上にも延伸し、途中で二股に枝分かれし、そして第2の発光素子部20のn型半導体層22の露出部221を囲むように幅16μmで形成する。
(電極形成工程)
p型半導体層14、24上と、p型半導体層14、24の上に延伸された絶縁膜30上とに、膜厚1700ÅのITOからなる透光性電極90を成膜する。
次に、下層よりTi/Rh/Au=15/2000/4000Åからなる電極40を成膜する。その電極40は、発光素子部10、20間のサファイア基板80の露出領域、及び隣接する発光素子部10、20の積層体段差部において、幅広(幅30μm)に形成する。
また、電極40は、一方の発光素子部(第1の発光素子部10)のn型半導体層12の露出部121に、幅狭(幅20μm)に延伸して形成する。電極40のn側の延伸部(n側電極45)は、絶縁膜30の開口部38において、n型半導体層12と電気的に接続される。
さらに電極40は、もう一方の発光素子部(第2の発光素子部20)のp型半導体層24上にも延伸し、途中で二股に枝分かれし、そして第2の発光素子部20のn型半導体層22の露出部221を囲むように幅6μmで形成する。p型半導体層24上に延伸した電極40は、透光性電極90を介してp型半導体層24と電気的に接続される。
実施例1で製造される半導体発光素子1のうち、n側延伸部50の形態を図4のように変形したものについての製造工程を、具体的に説明する。なお、(半導体積層工程)及び(素子形成工程)は実施例1と同様であるので、説明を省略する。
(絶縁膜30形成工程)
素子分離した一方の発光素子部(例えば、第1の発光素子部10)の露出部121に露出したn型半導体層12から、基板80の露出領域を経て、隣接した発光素子部(例えば、第2の発光素子部20)のp型半導体層24にかけて、膜厚0.5μmのSiOからなる絶縁膜30を成膜する。
絶縁膜30は、発光素子部10、20間のサファイア基板80の露出領域、及び隣接する発光素子部10、20の積層体段差部(p型半導体層の周縁部を含む)を被覆している。この領域の絶縁膜30は、幅60μmで幅広に形成する。
また、絶縁膜30は、一方の発光素子部(第1の発光素子部10)のn型半導体層12の露出部121に、幅8μmで幅狭に延伸して形成する。
さらに、絶縁膜30は、もう一方の発光素子部(第2の発光素子部20)のp型半導体層24上にも延伸し、途中で二股に枝分かれし、そして第2の発光素子部20のn型半導体層22の露出部221を囲むように幅16μmで形成する。
(電極形成工程)
p型半導体層14、24上と、p型半導体層14、24の上に延伸された絶縁膜30上とに、膜厚1700ÅのITOからなる透光性電極90を成膜する。
次に、下層よりTi/Rh/Au=15/2000/4000Åからなる電極40を成膜する。その電極40は、発光素子部10、20間のサファイア基板80の露出領域、及び隣接する発光素子部10、20の積層体段差部において、幅広(幅32μm)に形成する。
また、電極40は、一方の発光素子部(第1の発光素子部10)のn型半導体層12の露出部121に、幅狭(幅20μm)に延伸して形成する。電極40のn側の延伸部(n側電極45)は、n型半導体層12の上に形成された絶縁膜30の幅狭部分よりも広い幅で形成する。そして、n側電極45は、絶縁膜30の狭幅部分の両側において、n型半導体層12と電気的に接続される。
さらに、電極40は、もう一方の発光素子部(第2の発光素子部20)のp型半導体層24上にも延伸し、途中で二股に枝分かれし、そして第2の発光素子部20のn型半導体層22の露出部221を囲むように幅6μmで形成する。p型半導体層24上に延伸した電極40は、透光性電極90を介してp型半導体層24と電気的に接続される。
本発明の半導体発光素子は、照明用光源、各種インジケーター用光源、車載用光源、ディスプレイ用光源、液晶のバックライト用光源、センサー用光源、信号機、車載部品、看板用チャンネルレター等、種々の光源に使用することができる。また、本発明の延伸部は、半導体発光素子のみならず、個々に機能する複数の半導体素子部を集積し、その各半導体素子部を接続する電極を備えた半導体素子の電極構造に適用することができる。
実施の形態に係る集積型半導体発光素子を示す概略平面図である。 図1に図示した集積型半導体発光素子の領域IIを拡大した概略拡大平面図である。 図2Aの線A〜Dにおける半導体発光素子の概略断面図である。 実施の形態に係る半導体発光素子に形成されたn側延伸部の概略拡大平面図である。 図3Aの線X−Xにおける半導体発光素子の概略断面図である。 実施の別の形態に係る半導体発光素子に形成されたn側延伸部の概略拡大平面図である。 図4Aの線Y−Yにおける半導体発光素子の概略断面図である。 さらに実施の別の形態に係る半導体発光素子に形成されたn側延伸部の概略拡大平面図である。 図5Aの線Z−Zにおける半導体発光素子の概略断面図である。 従来のLEDアレイの一部であるLEDを示した概略平面図である。
符号の説明
1 半導体発光素子
10 第1の発光素子部
12 n型半導体層
13 発光層
121 露出部
14 p型半導体層
20 第2の発光素子部
22 n型半導体層
23 発光層
221 露出部
24 p型半導体層
30 絶縁膜
351 絶縁膜の側面
38 開口部
39 上面視凹部
40 電極
41 n側パッド部
42 p側パッド部
45 n側電極
451、461 段差部
452 コンタクト領域
47 p側電極
50 n側延伸部
60 接続部
70 p側延伸部
80 基板
90 透光性電極
100 集積型半導体発光素子

Claims (11)

  1. 基板上に、少なくとも第1の発光素子部と第2の発光素子部とを有し、
    前記第1と第2の発光素子部との間には絶縁膜が形成され、
    さらに当該絶縁膜の上には前記第1と第2の発光素子部を電気的に接続する電極が形成され、
    前記電極及び絶縁膜はそれぞれ前記第1の発光素子部上方において延伸され、
    前記電極及び絶縁膜がともに延伸してなる延伸部を有し、
    当該延伸部において、前記電極が前記絶縁膜より幅広であり、前記電極が前記絶縁膜の延伸方向の側面と接して前記第1の発光素子部と電気的に接続される半導体発光素子。
  2. 前記第1と第2の発光素子部との間、及びそれに連続する前記第1と第2の発光素子部の側面における前記電極は、前記延伸部における前記電極より幅広である請求項1に記載の半導体発光素子。
  3. 前記第1と第2の発光素子部との間、及びそれに連続する前記第1と第2の発光素子部の側面において、前記絶縁膜が前記電極より幅広である請求項1又は2に記載の半導体発光素子。
  4. 前記第1の発光素子部は、前記基板上に一部が露出されたn型半導体層と、発光層と、p型半導体層と、を順に有し、
    前記第1の発光素子部の前記露出されたn型半導体層上に第1の前記延伸部を有し、
    前記電極は、前記n型半導体層と電気的に接続される請求項1乃至のうちのいずれか1項に記載の半導体発光素子。
  5. 前記第2の発光素子部は、前記基板上に一部が露出されたn型半導体層と、発光層と、p型半導体層と、を順に有し、
    前記電極及び絶縁膜はそれぞれ前記第2の発光素子部上方においても延伸され、
    前記電極及び絶縁膜がともに延伸してなる第2の延伸部を当該第2の発光素子部の前記p型半導体層上に有し、
    前記電極は、前記第1の発光素子部の前記露出されたn型半導体層と、前記第2の発光素子部の前記p型半導体層とを電気的に接続する請求項に記載の半導体発光素子。
  6. 前記第2の延伸部は、途中で分岐して、前記露出されたn型半導体層を囲むように形成されている請求項に記載の半導体発光素子。
  7. 前記第2の延伸部において、前記電極が前記絶縁膜の両側で前記第2の発光素子部と電気的に接続される請求項5又は6に記載の半導体発光素子。
  8. 前記第2の延伸部において、前記絶縁膜は第2の発光素子部を露出する開口部を有し、前記電極が当該開口部で前記第2の発光素子部と電気的に接続される請求項5又は6に記載の半導体発光素子。
  9. 前記第2の発光素子部のp型半導体層上に前記第2の延伸部における前記絶縁膜を介して形成された透光性電極を有し、
    前記第2の延伸部において、前記電極は、前記透光性電極を介して前記第2の発光素子部と電気的に接続される請求項5乃至8のうちのいずれか1項に記載の半導体発光素子。
  10. 前記第1の発光素子部において、前記露出されたn型半導体層の周囲に前記発光層端面が露出され、前記第1の延伸部における前記電極の全側面は、前記発光層端面に対向して形成されている請求項4乃至9のうちのいずれか1項に記載の半導体発光素子。
  11. 前記第1の延伸部における前記電極が当該第1の発光素子部と電気的に接続される領域は、前記発光層端面に囲まれている請求項10に記載の半導体発光素子。
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