JP6380011B2 - 発光素子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本開示は、発光素子及びその製造方法に関する。
窒化物半導体を用いた発光素子は、そのワイドバンドギャップ特性から、近紫外から赤色域で発光が得られるため、種々の提案が行われている。発光素子の一般的な基本構造は、基板上に、n型半導体層、活性層、p型半導体層を積層した構造で、p型半導体層と、一部がp型半導体層及び活性層から露出したn型半導体層とに各電極が設けられた構造となる。このような電極構造を含む発光素子構造について研究がなされ、特に、その高出力化を目的として、様々な発光素子構造、並びに電極構造が提案されている。
例えば、特許文献1、2には、n側の電極構造において、半導体層側から順に、透光性絶縁層と、前記透光性絶縁層を覆う透光性導電層と、前記透光性導電層上に形成されるパッド電極と、を有する発光素子が開示されている。この発光素子では、半導体層からの光が、半導体層と透光性絶縁層との界面、及び透光性絶縁層と透光性導電層との界面でそれぞれ反射さる。これにより、パッド電極によって吸収される光を軽減している。
一方、発光素子の表面は、外部接続部となるパッド電極の上面を除き、透光性を有する絶縁材料からなる保護膜で被覆される。なお、発光素子の製造には、パッド電極や保護膜などをパターニングするときに多数の工程を要するため、工程数の低減が望まれている。
そこで、発光素子の製造工程を簡略化する製造方法の一つが、例えば、特許文献3で提案されている。特許文献3によれば、透光性電極(全面電極)上を含む発光素子の表面全体を保護膜で被覆した後に、パッド電極を形成する領域に開口部を有するレジストパターンをフォトリソグラフィ法により形成し、当該レジストパターンの開口部内の保護膜をエッチングにより除去することでパターニングされた保護膜が形成される。次に、パッド電極となる金属膜を形成し、その後に前記したレジストパターンを除去することで金属膜がパターニングされる。これによって、パッド電極が形成される。この方法によれば、保護膜を形成するためのレジストパターンと、金属膜を形成するためのレジストパターンとを共用できるため、製造工程を簡略化することができる。
特開2008−210903号公報 特開2008−192710号公報 特開2012−238823号公報
発光素子の製造では、引用文献3に記載の製造方法の他、パッド電極を形成した後に保護膜を形成する方法がある。このような製造方法では、パッド電極を形成した後であって保護膜を形成する前に、パッド電極と透光性電極との接触抵抗やパッド電極と半導体層との接触抵抗を低減させるために熱処理が行われる。これに対し、特許文献3に記載のような製造方法では、保護膜を形成した後にパッド電極を形成する。そのため、特許文献3に記載のような製造方法では、パッド電極形成後の熱処理において、保護膜への負担を軽減するために熱処理温度を低くするか、あるいは、パッド電極形成後の熱処理を行わないようにする必要があった。
そして、透光性電極上にパッド電極を備える発光素子においては、パッド電極形成後の熱処理温度が低い、あるいは熱処理を行わない製造方法で製造すると、特にn側の電極構造において、パッド電極と透光性電極との接触抵抗が低減しにくい傾向があった。これにより、発光素子の順方向電圧(以下、Vfともいう)が高くなる傾向があった。
本開示は、パッド電極による光吸収を軽減するとともに、順方向電圧を低下させることができる発光素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
本開示に係る発光素子は、n型半導体層と、前記n型半導体層上の一部に設けられたp型半導体層と、前記n型半導体層上の他の一部に設けられたn側絶縁膜と、前記n側絶縁膜を被覆するn側透光性電極と、前記n側透光性電極上で前記n側透光性電極と電気的に接続されたn側パッド電極と、前記p型半導体層上に設けられたp側電極と、前記半導体積層体及び前記n側透光性電極を少なくとも被覆する保護膜と、を備え、前記n側パッド電極は、外部接続部及び当該外部接続部に接続された延伸部を有しており、平面視において、前記外部接続部の少なくとも一部が前記n側絶縁膜に重なり、かつ、前記延伸部の少なくとも一部が前記n型半導体層に接している。
また、本開示に係る発光素子の製造方法は、n型半導体層と、前記n型半導体層上の一部に設けられたp型半導体層と、前記n型半導体層上の他の一部に設けられ、外部接続部及び当該外部接続部に接続された延伸部を有するn側パッド電極と、前記p型半導体層上に設けられたp側電極と、を備える発光素子の製造方法であって、前記半導体積層体を準備する第1工程と、前記n型半導体層上において、平面視で前記外部接続部が形成される領域の少なくとも一部と重なるとともに、前記延伸部が形成される領域の少なくとも一部が露出する領域に、n側絶縁膜を形成する第2工程と、前記n側絶縁膜を被覆するn側透光性電極を形成する第3工程と、前記半導体積層体及び前記n側透光性電極を被覆する保護膜を形成する第4工程と、前記n側パッド電極が形成される領域が開口するように前記保護膜の上面にマスクを形成する第5工程と、前記マスクに形成された前記開口を介して露出した前記保護膜を除去する第6工程と、前記保護膜が除去されて露出した前記n側透光性電極の上面及び前記n型半導体層の上面と、前記マスクの上面とに金属膜を形成した後、前記マスクを除去することによって前記n側パッド電極を形成する第7工程と、を含む。
本開示に係る発光素子によれば、半導体積層体とn側透光性電極との間にn側絶縁膜を備えることで、パッド電極によって吸収される光をより軽減させることができる。さらに、n側パッド電極の延伸部の少なくとも一部をn型半導体層に接触させることで、順方向電圧を低下させることができる。
本開示に係る発光素子の製造方法によれば、パッド電極によって吸収される光を軽減させることができ、さらに、順方向電圧を低下させることができる発光素子を簡便に製造することができる。
第1実施形態に係る発光素子の構成を示す模式図であり、(a)は斜視図、(b)は透光性電極の配置を概略的に示す平面図である。 第1実施形態に係る発光素子の構成を示す模式図であり、(a)は図1(a)のI−I線に相当する箇所の断面図、(b)は図1(a)のII−II線に相当する箇所の断面図、(c)は図1(a)のIII−III線に相当する箇所の断面を示す。 第1実施形態に係る発光素子の製造方法の流れを示すフローチャートである。 第1実施形態に係る発光素子の製造方法における半導体積層工程を示す模式的断面図であり、(a)は図1(a)のI−I線に相当する箇所を模式的に示す断面図、(b)は図1(a)のII−II線に相当する箇所を模式的に示す断面図、(c)は図1(a)のIII−III線に相当する箇所を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る発光素子の製造方法におけるn型半導体層露出工程を示す模式的断面図であり、(a)は図1(a)のI−I線に相当する箇所を模式的に示す断面図、(b)は図1(a)のII−II線に相当する箇所を模式的に示す断面図、(c)は図1(a)のIII−III線に相当する箇所を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る発光素子の製造方法における絶縁膜形成工程を示す模式的断面図であり、(a)は図1(a)のI−I線に相当する箇所を模式的に示す断面図、(b)は図1(a)のII−II線に相当する箇所を模式的に示す断面図、(c)は図1(a)のIII−III線に相当する箇所を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る発光素子の製造方法における透光性電極形成工程を示す模式的断面図であり、(a)は図1(a)のI−I線に相当する箇所を模式的に示す断面図、(b)は図1(a)のII−II線に相当する箇所を模式的に示す断面図、(c)は図1(a)のIII−III線に相当する箇所を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る発光素子の製造方法における第1レジストパターン形成工程を示す模式的断面図であり、(a)は図1(a)のI−I線に相当する箇所を模式的に示す断面図、(b)は図1(a)のII−II線に相当する箇所を模式的に示す断面図、(c)は図1(a)のIII−III線に相当する箇所を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る発光素子の製造方法における透光性電極エッチング工程を示す模式的断面図であり、(a)は図1(a)のI−I線に相当する箇所を模式的に示す断面図、(b)は図1(a)のII−II線に相当する箇所を模式的に示す断面図、(c)は図1(a)のIII−III線に相当する箇所を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る発光素子の製造方法における第1レジストパターン除去工程を示す模式的断面図であり、(a)は図1(a)のI−I線に相当する箇所を模式的に示す断面図、(b)は図1(a)のII−II線に相当する箇所を模式的に示す断面図、(c)は図1(a)のIII−III線に相当する箇所を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る発光素子の製造方法における保護膜形成工程を示す模式的断面図であり、(a)は図1(a)のI−I線に相当する箇所を模式的に示す断面図、(b)は図1(a)のII−II線に相当する箇所を模式的に示す断面図、(c)は図1(a)のIII−III線に相当する箇所を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る発光素子の製造方法における第2レジストパターン形成工程を示す模式的断面図であり、(a)は図1(a)のI−I線に相当する箇所を模式的に示す断面図、(b)は図1(a)のII−II線に相当する箇所を模式的に示す断面図、(c)は図1(a)のIII−III線に相当する箇所を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る発光素子の製造方法における保護膜エッチング工程を示す模式的断面図であり、(a)は図1(a)のI−I線に相当する箇所を模式的に示す断面図、(b)は図1(a)のII−II線に相当する箇所を模式的に示す断面図、(c)は図1(a)のIII−III線に相当する箇所を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る発光素子の製造方法における金属膜形成工程を示す模式的断面図であり、(a)は図1(a)のI−I線に相当する箇所を模式的に示す断面図、(b)は図1(a)のII−II線に相当する箇所を模式的に示す断面図、(c)は図1(a)のIII−III線に相当する箇所を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る発光素子の製造方法における第2レジストパターン除去工程を示す模式的断面図であり、(a)は図1(a)のI−I線に相当する箇所を模式的に示す断面図、(b)は図1(a)のII−II線に相当する箇所を模式的に示す断面図、(c)は図1(a)のIII−III線に相当する箇所を模式的に示す断面図である。 第2実施形態に係る発光素子の構成を示す模式図であり、(a)は透光性電極の配置を概略的に示す平面図、(b)は(a)のIV−IV線に相当する箇所を模式的に示す断面図である。 第3実施形態に係る発光素子の構成の一部を示す模式図であり、(a)は透光性電極の配置を概略的に示す平面図、(b)は(a)のV−V線に相当する箇所を模式的に示す断面図である。 比較例に係る発光素子の構成の一部を示す模式図であり、(a)は透光性電極の配置を概略的に示す平面図、(b)は(a)のVI−VI線に相当する箇所を模式的に示す断面図である。
以下、各実施形態に係る発光素子及びその製造方法について説明する。
なお、以下の説明において参照する図面は、各実施形態を概略的に示したものであるため、各部材のスケールや間隔、位置関係などが誇張、あるいは、部材の一部の図示が省略されている場合がある。また、平面図とその断面図において、各部材のスケールや間隔が一致しない場合もある。また、以下の説明では、同一の名称及び符号については原則として同一又は同質の部材を示しており、詳細な説明を適宜省略することとする。
また、各実施形態に係る発光素子において、「上」、「下」、「左」及び「右」などは、状況に応じて入れ替わるものである。本明細書において、「上」、「下」などは、説明のために参照する図面において構成要素間の相対的な位置を示すものであって、特に断らない限り絶対的な位置を示すことを意図したものではない。
<実施形態>
[発光素子の構成]
図1、図2を参照して、第1実施形態に係る発光素子の構成について説明する。
なお、図1(a)は第1実施形態に係る発光素子1の構成を模式的に示す斜視図である。図1(b)は、図1(a)の発光素子1について、p型半導体層12p上のp側透光性電極14bの配置とn型半導体層12n上のn側透光性電極14aの配置を概略的に示す平面図である。また、図2(a)〜(c)は、それぞれ、図1(a)のI−I線に相当する箇所における断面、II−II線に相当する箇所における断面、III−III線に相当する箇所における断面を示す図であるが、構成及び説明を分かり易くするために、水平方向および上下方向のスケールを部分的に縮小又は伸長して示している。また、各部材についても、形状、サイズ、位置関係を適宜に簡略化したり、誇張したりしている場合がある。なお、n側パッド電極13の延伸部13bは、厳密には、その下部が極わずか保護膜17の上面にかかるように設けられる場合があるが、ここでは便宜上、そのような形態の図示を省略している。
発光素子1は、図1(a)、(b)、図2(a)〜(c)に示すように、平面視で外縁が略矩形状に形成され、基板11と、半導体積層体12と、n側パッド電極13と、透光性電極14と、p側パッド電極15と、絶縁膜16と、保護膜17とを備えて構成されている。また、発光素子1は、基板11上に、半導体積層体12と、半導体積層体12の一方の面側にn側パッド電極13、透光性電極14及びp側パッド電極15とを備る。
(基板)
基板11は、半導体積層体12をエピタキシャル成長させるための成長基板である。基板11としては、例えば、半導体積層体12をGaNなどの窒化物半導体を用いて形成する場合には、C面、R面、A面の何れかを主面とするサファイアやスピネル(MgAl24)のような絶縁性基板、またSiC、ZnS、ZnO、Si、GaAs、ダイヤモンド、及び窒化物半導体と格子接合するニオブ酸リチウム、ガリウム酸ネオジム等の酸化物基板が挙げられる。
(半導体積層体)
半導体積層体12は、基板11の上面である一方の主面上に、n型半導体層12nとp型半導体層12pとが順次積層され設けられた層である。半導体積層体12は、n側パッド電極13及びp側パッド電極15間に電流を通電することにより発光するようになっている。また、半導体積層体12は、n型半導体層12nとp型半導体層12pとの間に活性層12aを備えることが好ましい。
半導体積層体12は、p型半導体層の一部が積層方向に除去されてn型半導体層が露出している。すなわち、p型半導体層12pは、n型半導体層12n上の一部に設けられている。ここで、「一部」とは、n型半導体層12n上の所定領域であり、通常、発光素子においてp型半導体層が設けられる部位とすればよい。具体的には、半導体積層体12には、p型半導体層12p及び活性層12aが部分的に存在しない領域、すなわちp型半導体層12pの表面から凹んでn型半導体層12nが露出した領域(この領域を「第1露出部12b」と呼ぶ)が形成されている。第1露出部12bは、平面視で略円形状に形成された領域の第1円形露出部12b1と、第1円形露出部12b1の一部から延伸し、平面視でp側パッド電極15の方向に湾曲して伸びるように配置された領域の第1延伸露出部12b2とから構成されている。第1露出部12bの底面はn型半導体層12nで構成されており、第1円形露出部12b1の領域で、n側パッド電極13の外部接続部13aが、n側絶縁膜16a及びn側透光性電極14aを介してn型半導体層12n上に設けられている。また、第1延伸露出部12b2の底面で、n型半導体層12nとn側パッド電極13の延伸部13bとが電気的に接続されている。
ここで、第1円形露出部12b1は、外部接続部13aの配置領域(外部接続部13aが形成される領域)よりもやや大きく、外部接続部13aの配置領域と、この近傍の領域とからなる。また、第1延伸露出部12b2は、延伸部13bの配置領域(延伸部13bが形成される領域)よりもやや大きく、延伸部13bの配置領域と、この近傍の領域とからなる。
また、半導体積層体12は、半導体積層体12の外周に沿って、p型半導体層12p及び活性層12aが存在せず、n型半導体層12nが露出した領域である第2露出部12cが設けられている。第2露出部12cは、ウエハ状態の発光素子1を個々に区画する境界線に沿った領域であるダイシングストリートの一部である。
なお、第1露出部12b及び第2露出部12cは、完成した発光素子1においては、保護膜17、n側パッド電極13、透光性電極14、又は絶縁膜16によって被覆されているが、便宜的に「露出部」と呼ぶ。
半導体積層体12(n型半導体層12n、活性層12a及びp型半導体層12p)の材料としては、InAlGa1−X−YN(0≦X、0≦Y、X+Y<1)等が好適に用いられる。また、これらの半導体層は、それぞれ単層構造でもよいが、組成及び膜厚等の異なる層の積層構造、超格子構造等であってもよい。特に、活性層12aは、量子効果が生ずる薄膜を積層した単一量子井戸又は多重量子井戸構造であることが好ましい。
(絶縁膜)
絶縁膜16は、n側絶縁膜16aとp側絶縁膜16bとから構成されている。
n側絶縁膜16aは、n型半導体層12n上の他の一部に設けられている。ここで、「他の一部」とは、n型半導体層12n上におけるp型半導体層12pが設けられていない領域であり、ここでは、第1円形露出部12b1上の所定領域である。なお、n側絶縁膜16aは、n型半導体層12nの露出部のみに設けられる場合に限られるものではない。例えば、n側絶縁膜16aは、p型半導体層12pに乗り上げていてもよい。
n側絶縁膜16aは、p型半導体層12pから露出したn型半導体層12n上に設けられた透光性材料からなる膜である。n側絶縁膜16aは、n型半導体層12n上であって、n側パッド電極13の外部接続部13aが配置された領域の直下領域及びその近傍領域に、平面視でn側パッド電極13の外部接続部13aとn側透光性電極14aを介して対向するように設けられている。なお、n側絶縁膜16aは、便宜上、外部接続部13aが配置された領域の直下領域に設けられた状態で図示しているが、以下、「直下領域及びその近傍領域」として説明する。
p側絶縁膜16bは、p型半導体層12p上であって、p側パッド電極15が配置された領域の直下領域及びその近傍領域に、平面視でp側パッド電極15の外部接続部15aと対向するように設けられている。p側絶縁膜16bは、p側パッド電極15の延伸部15bが配置された領域の直下領域及びその近傍領域に、平面視でp側パッド電極15の延伸部15bとp側透光性電極14bを介して対向するように設けられている。なお、p側絶縁膜16bは、ここでは、便宜上、p側パッド電極15が配置された領域の直下領域に設けられた状態で図示しているが、以下、「直下領域及びその近傍領域」として説明する。
n側絶縁膜16aは、透光性を有する材料で構成され、n側透光性電極14aよりも屈折率が低いことが好ましい。同様に、p側絶縁膜16bは、透光性を有する材料で構成され、p側透光性電極14bよりも屈折率が低いことが好ましい。
n側絶縁膜16aをn型半導体層12n上に設けることにより、n型半導体層12nとn側絶縁膜16aとの界面で、半導体積層体12内を上方に伝播する光をスネルの法則に基づいて全反射させることができる。従って、n側絶縁膜16aをn側パッド電極13の直下領域及びその近傍領域に設け、n側パッド電極13に向かう光を手前で効率的に反射させることにより、n側パッド電極13による光吸収を低減させることができる。これにより、発光素子1の発光効率が向上する。
同様に、p側絶縁膜16bをp型半導体層12p上に設けるとともに、p側絶縁膜16bをp側パッド電極15の直下領域及びその近傍領域に設け、p側パッド電極15に向かう光を手前で効率的に反射させることにより、p側パッド電極15による光吸収を低減させることができる。これにより、発光素子1の発光効率が向上する。
また、n側絶縁膜16aは、n型半導体層12nとn側透光性電極14aとの間に設けられることにより、n側パッド電極13の直下領域のn型半導体層12nに流れる電流を抑制し、当該領域での発光を抑制させることができる。そして、n側パッド電極13に向かって伝播する光量を制限することでn側パッド電極13によって吸収される光量を低減し、その結果として、半導体積層体12全体としての発光量を増加させることができる。
同様に、p側絶縁膜16bをp型半導体層12p上に設けることにより、p側パッド電極15による光吸収を低減させることができる。また、p側絶縁膜16bをp型半導体層12pとp側透光性電極14bとの間に設けられることにより、p側パッド電極15に向かって伝播する光量を制限することでp側パッド電極15によって吸収される光量を低減し、その結果として、半導体積層体12全体としての発光量を増加させることができる。
絶縁膜16としては、例えば、SiO、TiO、Alなどの酸化物、SiNなどの窒化物、MgFなどのフッ化物を好適に用いることができる。これらの中で、屈折率が低いSiOをより好適に用いることができる。
また、絶縁膜16の膜厚は、0.05μm以上1.5μm以下程度が好ましく、更に好ましくは0.2μm以上1.0μm以下程度である。
(透光性電極)
透光性電極14は、n側透光性電極14aとp側透光性電極14bとから構成されている。
n側透光性電極14aは、n側絶縁膜16aを被覆する電極である。n側透光性電極14aは、発光素子1の製造時において、n側絶縁膜16aを保護するバリア層として機能する。発光素子1は、後記するように、保護膜17を形成した後、保護膜17をエッチングによりパターニングする。この際に、n側絶縁膜16aがn側透光性電極14aに被覆されているため、エッチング液の接触によりn側絶縁膜16aが浸食されることが防止される。なお、n側透光性電極14aは、n側絶縁膜16aの全てを被覆する場合に限られるものではない。例えば、n側透光性電極14aは、n側絶縁膜16aの一部を被覆しているものであってもよい。
p側透光性電極14bは、p型半導体層12pの上面の略全面を覆うように設けられ、p側パッド電極15を介して外部から供給される電流を、p型半導体層12pの全面に拡散させるための電流拡散層としての機能を有するものである。
また、p側透光性電極14bは、p側絶縁膜16bを被覆するように設けられているので、発光素子1の製造時において、p側絶縁膜16bを保護するバリア層として機能する。これにより、n側透光性電極14aの機能と同様に、p側絶縁膜16bがエッチング液により浸食されることが防止される。
また、半導体積層体12が発光した光は、透光性電極14を介して外部に取り出される。このため、透光性電極14は、半導体積層体12が発する光の波長に対して良好な透光性を有することが好ましい。
透光性電極14は、導電性金属酸化物から形成される。導電性金属酸化物としては、Zn、In、Sn、Ga及びTiからなる群から選択された少なくとも1種の元素を含む酸化物が挙げられる。具体的には、ZnO、AZO(AlドープZnO)、IZO(InドープZnO)、GZO(GaドープZnO)、In、ITO(SnドープIn)、IFO(FドープIn)、SnO、ATO(SbドープSnO)、FTO(FドープSnO)、CTO(CdドープSnO)などの導電性金属酸化物がある。なかでも、ITOは、可視光(可視領域)において高い透光性を有し、導電率の高い材料であることから、絶縁膜16及びp型半導体層12p上の上面の略全面を覆うのに好適な材料である。
また、透光性電極14の膜厚は、0.02μm以上0.3μm以下程度が好ましく、更に好ましくは0.04μm以上0.2μm以下程度である。
(n側パッド電極)
n側パッド電極13は、発光素子1に外部からの電流を供給するための負極側のパッド電極である。n側パッド電極13は、n側透光性電極14aの上面の一部に設けられ、n側透光性電極14a上でn側透光性電極14aと電気的に接続されている。n側パッド電極13は、平面視で略円形状に形成され、外部と接続するための領域である外部接続部13aと、外部接続部13aに接続された延伸部13bとから構成されている。延伸部13bは、外部接続部13aの周縁から両側に延伸し、平面視でp側パッド電極15の方向に湾曲して伸びるように形成されている。
外部接続部13aは、外部と接続するための領域であり、延伸部13bは、外部接続部13aを介して供給される電流を、n型半導体層12nの全領域に効率的に拡散させるための機能を有する。
n側パッド電極13の外部接続部13aは、半導体積層体12の第1円形露出部12b1の底面に、n側絶縁膜16a及びn側透光性電極14aを介してn型半導体層12n上に設けられている。
また、n側パッド電極13は、平面視において、外部接続部13aの少なくとも一部がn側絶縁膜16aに重なっている。すなわち、平面視でn側パッド電極13の外部接続部13aが配置された領域の直下領域及びその近傍領域において、n型半導体層12nとn側透光性電極14aの間にn側絶縁膜16aが設けられている。
また、n側パッド電極13は、延伸部13bの全てがn型半導体層12nに接している。すなわち、n側パッド電極13の延伸部13bは、半導体積層体12の第1延伸露出部12b2の底面に、延伸部13bの全てがn型半導体層12nと直接接触するように設けられている。なお、「直接接触するように設けられている」とは、n型半導体層12nと延伸部13bとの間に、他の膜を介さずに、露出したn型半導体層12n上に直接設けられていることを意味する。ここでは、延伸部13bの全てがn型半導体層12nと直接接触しているが、後記するように、延伸部13bの少なくとも一部がn型半導体層12nと直接接触していればよく、部分的に直接接触しない部位があってもよい。
発光素子1では、n側パッド電極13の延伸部13bをn型半導体層12nに直接接触させることで発光素子1の順方向電圧を低下させることができる。このため、発光素子1の消費電力を低減させることができ、電力効率を向上させることができる。
n側パッド電極13は、ワイヤボンディングなどによる外部との接続に適するように、例えば、Ag、Al、Ni、Rh、Ti、Pt、Pd、Mo、Cr、W、Cu、Auなどの単体金属又はこれらの金属を主成分とする合金を用いることができる。あるいは、n側パッド電極13は、前記の単体金属や、これらの金属を主成分とする合金を用いた積層構造とすることもできる。なお、n側パッド電極13は、外部接続部13a及び延伸部13bが、ともに同じ材料で構成されている。また、n側パッド電極13は、外部接続部13aの直径が40μm以上150μm以下程度であるのが好ましく、さらに延伸部13bの幅が2μm以上15μm以下程度であるのが好ましい。
(p側パッド電極)
p側パッド電極15は、発光素子1に外部からの電流を供給するための正極側のパッド電極である。p側パッド電極15は、p側透光性電極14bの上面の一部に設けられ、p側透光性電極14b上でp側透光性電極14bと電気的に接続されている。なお、p側透光性電極14bとp側パッド電極15とで、p型半導体層12p上に設けられたp側電極を構成している。p側パッド電極15は、平面視で略円形状に形成され、外部と接続するための領域である外部接続部15aと、外部接続部15aに接続された延伸部15b、15c、15dとから構成されている。延伸部15b、15cは、外部接続部15aから3方向に延伸し、延伸部15bは、平面視でn側パッド電極13の方向に直線状に伸びるように外部接続部15aから延伸して形成されている。また、延伸部15cは、平面視で発光素子1の2つ辺に沿ってそれぞれ湾曲して基板11周縁まで延伸して形成されている。延伸部15dは、平面視で延伸部15cからさらに分岐し、n側パッド電極13を囲むようにそれぞれ湾曲して形成されている。なお、延伸部15dの端部は、n側パッド電極13の外部接続部13aを超える位置で互いに対向するように配置されている。
外部接続部15aは、外部と接続するための領域であり、延伸部15b、15c、15dは、外部接続部15aを介して供給される電流を、p型半導体層12pの全領域に効率的に拡散させるための機能を有する。
p側パッド電極15の外部接続部15a及び延伸部15b、15c、15dは、p型半導体層12pの上面の一部に、p側絶縁膜16b及びp側透光性電極14bを介して設けられている。
また、p側パッド電極15は、平面視において、外部接続部15aの少なくとも一部、及び、延伸部15bの少なくとも一部が、p側絶縁膜16bに重なっている。すなわち、平面視でp側パッド電極15の外部接続部15a及び延伸部15bが配置された領域の直下領域及びその近傍領域において、p型半導体層12pとp側透光性電極14bの間にp側絶縁膜16bが設けられている。なお、図示しないが、延伸部15c、15dにおいても同様である。
p側パッド電極15は、ワイヤボンディングなどによる外部との接続に適するように、例えば、Ag、Al、Ni、Rh、Ti、Pt、Pd、Mo、Cr、W、Cu、Auなどの単体金属又はこれらの金属を主成分とする合金を用いることができる。あるいは、p側パッド電極15は、前記の単体金属や、これらの金属を主成分とする合金を用いた積層構造とすることもできる。なお、p側パッド電極15は、外部接続部15a及び延伸部15bが、ともに同じ材料で構成されている。また、p側パッド電極15は、外部接続部15aの直径が40μm以上150μm以下程度であるのが好ましく、さらに延伸部15bの幅が2μm以上15μm以下程度であるのが好ましい。
(保護膜)
保護膜17は、透光性及び絶縁性を有し、半導体積層体12及び透光性電極14を少なくとも被覆する膜である。具体的には、基板11の側面及び下面を除き、発光素子1の上面及び側面の略全体を被覆する膜である。また、保護膜17は、第1円形露出部12b1の底面のn側絶縁膜16aが配置された領域上の一部に開口部17nを有し、当該開口部17n内に、n側パッド電極13の外部接続部13aが露出するように構成されている。また、保護膜17は、第1延伸露出部12b2の底面の領域上の一部に開口部17nを有し、当該開口部17n内に、n側パッド電極13の延伸部13bが露出するように構成されている。また、保護膜17は、p側絶縁膜16bが配置された領域上の一部に開口部17pを有し、当該開口部17p内に、p側パッド電極15の外部接続部15a及び延伸部15bが露出するように構成されている。なお、図示しないが、延伸部15c、15dにおいても同様である。
従って、保護膜17は、n側パッド電極13、p側パッド電極15が設けられた領域、基板11、及び半導体積層体12の外周の下部側面(n型半導体層12nの外周側面)を除き、発光素子1の上面及び側面を被覆している。すなわち、保護膜17は、透光性電極14の表面全体及び半導体積層体12の第1露出部12b及び第2露出部12cにおけるp型半導体層12p及び活性層12aの側面が被覆されている。
保護膜17としては、前記した絶縁膜16と同様の材料を用いることができ、例えば、SiOを好適に用いることができる。
また、保護膜17の膜厚は、0.01μm以上1.0μm以下程度が好ましく、更に好ましくは0.1μm以上0.3μm以下程度である。
[発光素子の動作]
次に、図1、2を参照して、実施形態に係る発光素子1の動作について説明する。
発光素子1は、実装基板やワイヤなどを介して外部接続部13a及び外部接続部15a間に外部電源が接続されると、n型半導体層12n及びp型半導体層12p間に電流が供給されて活性層12aが発光する。
発光素子1の活性層12aが発した光は、半導体積層体12内を伝播して、主として発光素子1の上面から外部に取り出される。
ここで、図2(c)を参照して、半導体積層体12内を伝播して、n側パッド電極13の外部接続部13aに向かって伝播する光の経路について説明する。
半導体積層体12内を伝播して、n側パッド電極13の外部接続部13aの直下領域のn側透光性電極14aに向かう光線(L1)は、一部がn型半導体層12nとn側絶縁膜16aの界面で反射され(L2)、一部がn側絶縁膜16aとn側透光性電極14aの界面で反射され(L3)、さらに他の一部がn側パッド電極13の外部接続部13aの下面で反射される(L4)。光線(L1)は、外部接続部13aによって一部が吸収されるものの、外部接続部13aに到達する前に前記した各部位で反射して外部に出力されるため、光吸収量を低減することができる。その結果として、発光素子1の外部への光取り出し効率を向上させることができる。なお、図示しないが、p側パッド電極15の外部接続部15a及び延伸部15b、15c、15dにおいても同様である。
[発光素子の製造方法]
次に、図3を参照して、図1に示した発光素子1の製造方法について説明する。
図3に示すように、発光素子1の製造方法は、半導体積層工程S101と、n型半導体層露出工程S102と、絶縁膜形成工程S103と、透光性電極形成工程S104と、第1レジストパターン形成工程S105と、透光性電極エッチング工程S106と、第1レジストパターン除去工程S107と、保護膜形成工程S108と、第2レジストパターン形成工程S109と、保護膜エッチング工程S110と、金属膜形成工程S111と、第2レジストパターン除去工程S112と、個片化工程S113と、を含み、この順で各工程が行われる。
以下、図4〜図15を参照(適宜図1、図2参照)して、各工程について詳細に説明する。なお、図4〜図15の各図において、上段に示した図(図4(a)、図5(a)など)は、図1(a)のI−I線に相当する箇所における断面を示し、中段に示した図(図4(b)、図5(b)など)は、図1(a)のII−II線に相当する箇所における断面を示し、下段に示した図(図4(c)、図4(c)など)は、図1(a)のIII−III線に相当する箇所における断面を示す。また、図4〜図15の各断面図は、構成及び説明を分かり易くするために、水平方向および上下方向のスケールを部分的に縮小又は伸長して示している。また、図4〜図15の各図において、第1レジストパターン20、第2レジストパターン21及び金属膜31は、下層部の凹凸形状に応じて上面に凹凸が生じることがあるが、このような凹凸の記載は省略している。
また、その他の各部材についても、形状、サイズ、位置関係を適宜に簡略化したり、誇張したりしている場合がある。
(半導体積層体準備工程(第1工程))
まず、半導体積層体準備工程において、第1露出部12b及び第2露出部12cを有する半導体積層体12を準備する。この工程には、サブ工程として、半導体積層工程S101とn型半導体層露出工程S102とが含まれる。
まず、半導体積層工程S101において、図4に示すように、サファイアなどからなる基板11の上面(一方の主面)上に、窒化物半導体などの前記した半導体材を用いて、MOCVD法などによりn型半導体層12n、活性層12a及びp型半導体層12pを順次に積層することで、半導体積層体12を形成する。
なお、この工程から、第2レジストパターン除去工程S112までの工程は、1枚の基板11のウエハ上に、複数の発光素子1が形成されるウエハレベルプロセスで行われる。すなわち、基板11上に複数の発光素子1が2次元配列するように形成される。従って、図4〜図15の各図において上段に示した断面図(図4(a)、図5(a)など)は、1個の発光素子領域についてのみ示しているが、左右方向にも同形状の発光素子1が連続して形成される。
次に、n型半導体層露出工程S102において、図5に示すように、n側パッド電極13を形成するための第1露出部12b(第1円形露出部12b1、第1延伸露出部12b2)と、複数の発光素子1を区画する境界線に沿った領域に第2露出部12cを形成する。
第1露出部12b及び第2露出部12cは、フォトリソグラフィ法により、第1露出部12b及び第2露出部12cを形成する領域に開口部を有するレジストパターンを形成した後、当該レジストパターンをエッチングマスクとして、半導体積層体12を上面側からn型半導体層12nが露出するまでエッチングすることで形成される。
(絶縁膜形成工程(第2工程))
絶縁膜形成工程S103は、n型半導体層12n上において、平面視で、n側パッド電極13の外部接続部13aが形成される領域の少なくとも一部と重なるとともに、n側パッド電極13の延伸部13bが形成される領域の少なくとも一部が露出する領域に、n側絶縁膜16aを形成する工程である。ここで、「延伸部13bが形成される領域の少なくとも一部が露出する領域にn側絶縁膜16aを形成する」とは、延伸部13bが形成される領域の少なくとも一部において、n型半導体層12nが露出するようにn側絶縁膜16aを形成するということである。本製造方法では、延伸部13bが形成される領域にはn側絶縁膜16aを形成しない。
また、本製造方法では、p型半導体層12p上において、平面視で、p側パッド電極15の外部接続部15aが形成される領域の少なくとも一部と重なるとともに、p側パッド電極15の延伸部15bが形成される領域の全てに、n側絶縁膜16aを形成する。
具体的には、絶縁膜形成工程S103において、図6に示すように、n型半導体層12n上の、n側パッド電極13の外部接続部13aが配置される領域及びその近傍領域に、n側絶縁膜16aを形成する。また、p型半導体層12p上の、p側パッド電極15の外部接続部15a及び延伸部15bが配置される領域、及びそれらの近傍領域に、p側絶縁膜16bを形成する。この工程は、特許文献1などに記載された方法と同様に行うことができる。
すなわち、絶縁膜形成工程S103において、まず、半導体積層体12の表面全体に、SiOなどの絶縁性及び透光性を有する材料を用いて、スパッタリング法などにより絶縁膜16を形成する。次に、フォトリソグラフィ法により、完成時にn側絶縁膜16a及びp側絶縁膜16bが配置される領域を被覆するようにレジストパターンを形成する。次に、このレジストパターンをエッチングマスクとして、絶縁膜16をエッチングすることで、所定形状にパターニングする。その後に、レジストパターンを除去する。
(透光性電極を形成する工程(第3工程))
次に、透光性電極を形成する工程において、p型半導体層12p上、n側絶縁膜16a上、及びp側絶縁膜16b上の略全面を被覆するように透光性電極14を形成する。この工程には、サブ工程として、透光性電極形成工程S104、第1レジストパターン形成工程S105、透光性電極エッチング工程S106及び第1レジストパターン除去工程S107が含まれる。
まず、透光性電極形成工程S104において、図7に示すように、半導体積層体12、n側絶縁膜16a、及びp側絶縁膜16bの表面全体を被覆するように、ITOなどの透光性を有する導電材料を用いて、スパッタリング法などにより透光性電極14を形成する。
次に、第1レジストパターン形成工程S105において、図8に示すように、半導体積層体12上に形成された透光性電極14上に、完成時にn側透光性電極14a及びp側透光性電極14bが配置される領域を被覆するように、フォトリソグラフィ法により第1レジストパターン20を形成する。第1レジストパターン20は、第1円形露出部12b1(図2(a)参照)の上面の一部、第1延伸露出部12b2(図2(b)参照)の全面、第2露出部12cの全面及びp型半導体層12pの上面の一部において、開口部20aを有している。
次に、透光性電極エッチング工程S106において、図9に示すように、第1レジストパターン20をエッチングマスクとして、透光性電極14をエッチングする。これによって、第1円形露出部12b1の一部、第1延伸露出部12b2、及び第2露出部12cが再度露出するとともに、p型半導体層12pの配置領域上の略全面、n側絶縁膜16a、及びp側絶縁膜16bが被覆されたままとなるように、透光性電極14がパターニングされる。
次に、第1レジストパターン除去工程S107において、図10に示すように、適宜な薬剤やアッシング、ドライエッチングの手法などを用いて、第1レジストパターン20を除去する。
ここで、絶縁膜16と、上方に設けられる保護膜17とは、同種の材料又は異種の材料であっても同じエッチング液で浸食される材料が用いられる。このため、絶縁膜16が露出していると、後記する保護膜エッチング工程S110において、保護膜17をエッチングによりパターニングする際に、エッチング液が接触して絶縁膜16が浸食される。
そこで、前記したように、n側透光性電極14a及びp側透光性電極14bによって、それぞれ、露出したn側絶縁膜16a及びp側絶縁膜16bを被覆することで、後記する保護膜エッチング工程S110において、保護膜17をエッチングする際に、n側絶縁膜16a及びp側絶縁膜16bへのエッチング液の接触が防止される。
(保護膜を形成する工程(第4、5、6工程))
次に、保護膜を形成する工程において、ウエハ表面の略全体を被覆するように、保護膜17を形成する。この工程により、半導体積層体12、n側透光性電極14a及びp側透光性電極14bが保護膜17で被覆される。保護膜17は、n側パッド電極13が配置される領域に開口部17nを有し、p側パッド電極15が配置される領域に開口部17pを有する。この工程には、サブ工程として、保護膜形成工程(第4工程)S108、第2レジストパターン形成工程(第5工程)S109及び保護膜エッチング工程(第6工程)S110が含まれる。
まず、保護膜形成工程S108において、図11に示すように、前記したSiOなどの絶縁性及び透光性を有する材料を用いて、スパッタリング法などにより、ウエハの表面全体に保護膜17を形成する。このとき、保護膜17を絶縁膜16と同じ材料を用いることが好ましい。これによって、保護膜17及び絶縁膜16の形成を同じ装置を用いて行えるため、生産性を向上させることができる。
次に、第2レジストパターン形成工程(マスク形成工程)S109において、図12に示すように、n側パッド電極13及びp側パッド電極15が形成される領域が開口するように保護膜17の上面にマスクを形成する。具体的には、フォトリソグラフィ法により、n側パッド電極13及びp側パッド電極15を配置する領域に開口部21aを有する第2レジストパターン21を形成する。
次に、保護膜エッチング工程S110において、図13に示すように、マスクの開口部21aに露出した保護膜17を除去する。具体的には、第2レジストパターン21をエッチングマスクとして、保護膜17をウェットエッチングすることで、開口部17n及び開口部17pを形成する。ここで、保護膜17として、例えば、SiOを用いた場合は、エッチング液としてBHF(バッファードフッ酸)を用いることができる。
ここで、n側絶縁膜16a及びp側絶縁膜16bは、それぞれ、n側透光性電極14a及びp側透光性電極14bによって隙間なく被覆されているため、この工程で絶縁膜16へのエッチング液の接触が防止される。
なお、保護膜17と絶縁膜16とは、同じ材料を用いて形成される場合に限らず、異なる材料を用いて形成されるようにしてもよい。例えば、保護膜17がSiOで形成され、エッチング液としてBHFを用いる場合において、絶縁膜16として、TiO,SiNなどのBHFに浸食される材料を用いることもできる。すなわち、絶縁膜16を透光性電極14で被覆することは、保護膜17と絶縁膜16とを、同じ材料を用いて形成する場合に限らず、異なる材料を用いて形成する場合にも有用である。
保護膜17に開口部17nを形成することで、n側パッド電極13の外部接続部13aの配置領域でn側透光性電極14aが露出するとともに、n側パッド電極13の延伸部13bの配置領域でn型半導体層12nが露出する。また、保護膜17に開口部17pを形成することで、p側パッド電極15の外部接続部15aの配置領域及び延伸部15bの配置領域でp側透光性電極14bが露出する。
なお、保護膜エッチング工程S110の後、第2レジストパターン21は除去されずに、次工程であるパッド電極形成工程でも利用される。
(パッド電極形成工程(第7工程))
次に、パッド電極形成工程において、保護膜17の開口部17n,17p内に、発光素子1のパッド電極であるn側パッド電極13及びp側パッド電極15を形成する。この工程には、サブ工程として、金属膜形成工程S111及び第2レジストパターン除去工程S112が含まれる。また、この工程では、前工程である保護膜を形成する工程で形成した第2レジストパターン21を用いて、リフトオフ法により、パッド電極であるn側パッド電極13及びp側パッド電極15を形成する。
まず、金属膜形成工程S111において、図14に示すように、第2レジストパターン21を残したまま、Auなどの前記した金属材料を用いて、スパッタリング法や蒸着法などにより、ウエハ表面の全体にn側パッド電極13及びp側パッド電極15となる金属膜31を形成する。この工程により、保護膜17が除去されて露出したn型半導体層12nの上面、n側透光性電極14aの上面、p側透光性電極14bの上面、及び、マスクの上面に金属膜31が形成される。すなわち、第2レジストパターン21の開口部21a内、すなわち保護膜17の開口部17n内に露出したn側透光性電極14a及びn型半導体層12nと、開口部17p内に露出したp側透光性電極14bとに接するように金属膜31が形成される。
このように、本製造方法では、第1延伸露出部12b2において、n側パッド電極13の延伸部13bの配置領域でn型半導体層12nを露出させる。そして、この露出したn型半導体層12nに直接接触するように、n側パッド電極13の延伸部13bとなる金属膜31を設ける。これにより、発光素子1の順方向電圧を低下させることができる。
次に、第2レジストパターン除去工程S112において、図15に示すように、第2レジストパターン21を、その上面に形成された金属膜31とともに除去(リフトオフ)することにより、金属膜31がパターニングされて、n側パッド電極13の外部接続部13a及び延伸部13bと、p側パッド電極15の外部接続部15a及び延伸部15bとが形成される。
このように、開口部17n,17pを有する保護膜17を先に形成し、当該開口部17n,17p内にパッド電極であるn側パッド電極13及びp側パッド電極15を形成することで、保護膜17のパターニングに用いるためのレジストパターンと、パッド電極をパターニングするためのレジストパターンとを共用することができる。そのため、レジストパターンを形成するための工程数を低減して、生産性を向上させることができる。
前記のとおり本製造方法では、保護膜17を形成した後に、n側パッド電極13及びp側パッド電極15を形成する。そのため、n側パッド電極13とn側透光性電極14aとの接触抵抗や、p側パッド電極15とp側透光性電極14bとの接触抵抗を低減させるための熱処理は、保護膜17への負担を軽減するために行わない。あるいは、熱処理を行う場合であっても、例えば、窒素雰囲気において200〜350℃で、0.1〜1時間の低温条件で行う。
ここで、従来の発光素子では、このように、パッド電極形成後の熱処理温度が低い、あるいは熱処理を行わない製造方法で製造すると、特にn側の電極構造において、パッド電極と透光性電極との接触抵抗が低減しにくい傾向にある。これにより、発光素子の順方向電圧が高くなる傾向にある。
しかしながら、実施形態に係る発光素子1は、n側パッド電極13の延伸部13bをn型半導体層12nに直接接触させることで、発光素子1の順方向電圧を低下させることができる。
(個片化工程)
次に、個片化工程S113において、第2露出部12c(図2(a)参照)上に設定された境界線に沿って、ダイシング法やスクライブ法などにより切断することで、発光素子1を個片化する。なお、個片化をより容易にするために、ウエハを切断する前に、基板11の裏面を研磨して薄肉化するようにしてもよい。
また、基板11の裏面側には、金属やDBR(分布ブラッグ反射鏡)膜などからなる反射層を設けるようにしてもよい。更にまた、発光素子1の光取り出し面側に、蛍光体層を設けるようにしてもよい。
以上の工程により、発光素子1が形成される。
以上のような工程により製造された発光素子1は、n型半導体層12nとn側透光性電極14aとの間にn側絶縁膜16aを備え、p型半導体層12pとp側透光性電極14bとの間にp側絶縁膜16bを備えることで、n側パッド電極13及びp側パッド電極15によって吸収される光量を低減することができる。これにより、半導体積層体12全体としての発光量を増加させることができる。また、発光素子1は、n側パッド電極13の延伸部13bがn型半導体層12nに直接接触しているため、発光素子1の順方向電圧を低下させることができる。そのため、発光素子1の消費電力を低減させることができ、電力効率を向上させることができる。
次に、図16〜図17を参照して、第2の実施形態及び第3の実施形態に係る発光素子の構成について説明する。
なお、図16(a)、図17(a)は、それぞれ、第2実施形態及び第3実施形態について、p型半導体層12p上のp側透光性電極14bの配置とn型半導体層12n上のp側透光性電極14bの配置を概略的に示す平面図である。これらの実施形態に係る発光素子1A、1Bの模式的な構成は図1(a)の斜視図と同様である。
また、図16(b)は、図16(a)のIV−IV線に相当する箇所における断面図であり、n側パッド電極13の延伸部13bの配置領域の一部(延伸方向の途中まで)にn側絶縁膜16aと、このn側絶縁膜16aを被覆するn側透光性電極14aが設けられている形態の発光素子1Aを模式的に示すものである。
また、図17(b)は、図17(a)のV−V線に相当する箇所における断面図であり、n側パッド電極13の延伸部13bの配置領域の一部(延伸部13bの配置領域の周縁、すなわち、第1円形露出部12b1の外周端部)にn側透光性電極14aが設けられている形態の発光素子1Bを模式的に示すものである。
なお、図16(b)、図17(b)は、構成及び説明を分かり易くするために、水平方向および上下方向のスケールを部分的に縮小又は伸長して示している。また、各部材についても、形状、サイズ、位置関係を適宜に簡略化したり、誇張したりしている場合がある。また、ここでは、n側パッド電極13及び保護膜17の配置についても図示している。
図16(a)、(b)に示すように、第2実施形態に係る発光素子1Aは、n側パッド電極13の延伸部13bの配置領域において、延伸方向の途中までn側絶縁膜16aが設けられている。そして、このn側絶縁膜16aを被覆するように、n側透光性電極14aが設けられている。そして、このn側透光性電極14a上にn側パッド電極13の延伸部13bが配置されている。すなわち、n側絶縁膜16aは、延伸部13bの一部と重なるように設けられている。なお、n側透光性電極14aが設けられていない部分は、図2(b)と同様に、延伸部13bがn型半導体層12nと直接接触するように設けられている。
このように、延伸部13bの一部にn側絶縁膜16aを配置することで、発光素子1Aの順方向電圧を低下させることができるとともに、n側パッド電極13の延伸部13bによる光吸収を低減させることができる。これにより、発光素子1Aの電力効率及び発光効率がより向上する。
なお、その他の構成については、発光素子1と同様である。
図17(a)、(b)に示すように、第3実施形態に係る発光素子1Bは、n側パッド電極13の延伸部13bの配置領域において、延伸部13bの配置領域の周縁にn側絶縁膜16aが設けられている。そして、このn側絶縁膜16aを被覆するように、n側透光性電極14aが設けられている。すなわち、延伸部13bの配置領域において、n型半導体層12nが露出した開口部を有している。そして、この開口部において露出したn型半導体層12n上にn側パッド電極13の延伸部13bがn型半導体層12nと直接接触するように設けられている。
このように、第1円形露出部12b1の一部にn側透光性電極14aを配置することで、発光素子1Bの順方向電圧を低下させることができるとともに、n側パッド電極13の延伸部13bによる光吸収を低減させることができる。これにより、発光素子1Bの電力効率及び発光効率がより向上する。
なお、その他の構成については、発光素子1と同様である。
また、前記した各実施形態では、p側の電極構造においてもp側絶縁膜16bを設ける構成としたが、p側絶縁膜を設けない構成としてもよい。また、p側絶縁膜16bを設ける場合でも、外部接続部15a及び延伸部15bの少なくとも一部に設ける構成としてもよい。
以上、本開示に係る発光素子及びその製造方法について、発明を実施するための形態により具体的に説明したが、本発明の趣旨はこれらの記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈されなければならない。また、これらの記載に基づいて種々変更、改変などしたものも本発明の趣旨に含まれることはいうまでもない。
以下実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記実施例によって制限を受けるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適宜変更を加えて実施することも可能であり、それらは何れも本発明の技術的範囲に含まれる。
前記した製造方法に従って、実施例として図1、図16、図17に示す発光素子1、1A、1Bを作製した。
まず、サファイアからなる基板の上面に、MOCVD法により半導体積層体を形成した。この半導体積層体上に、フォトリソグラフィ法によりレジストパターンを形成してエッチングマスクとし、n型半導体層が露出するまでエッチングした。
次に、半導体積層体の表面全体に、SiOを用いて、スパッタリング法により絶縁膜を形成した。次に、フォトリソグラフィ法によりレジストパターンを形成してエッチングマスクとし、絶縁膜をエッチングすることでn側絶縁膜及びp側絶縁膜を形成した。
次に、半導体積層体、n側絶縁膜、及びp側絶縁膜の表面全体を被覆するように、ITOを用いて、スパッタリング法により膜厚が60nmの透光性電極を形成した。次に、フォトリソグラフィ法によりレジストパターンを形成してエッチングマスクとし、透光性電極をエッチングすることでn側透光性電極及びp側透光性電極を形成した。
次に、ウエハの表面全体に、SiOを用いて、スパッタリング法により保護膜を形成した。次に、フォトリソグラフィ法によりレジストパターンを形成してエッチングマスクとし、保護膜をエッチングすることでn側電極及びp側電極を配置する領域に開口部を形成した。
次に、保護膜の形成で用いたレジストパターンを残したまま、スパッタ法によりウエハ表面の全体に金属材料として、CrRh(CrとRhの合金(Rhが30質量%程度)),Pt,Auをこの順に連続的に順次成膜して金属膜を形成した。膜厚は、CrRh:3nm、Pt:50nm、Au:1200nmである。
次に、レジストパターンを、その上面に形成された金属膜とともに除去(リフトオフ)して、n側電極及びp側電極を形成した。
次に、このウエハを切断することで、発光素子を個片化して、発光素子1、1A、1Bを作製した。
また、比較例として、図18に示す発光素子100を、前記実施例の製造方法に準じて作製した。なお、図18(a)は、p型半導体層12p上のp側透光性電極14bの配置とn型半導体層12n上のp側透光性電極14bの配置を概略的に示す平面図であり、図18(b)は、図18(a)のVI−VI線に相当する箇所における断面図である。この形態に係る発光素子100の模式的な構成は図1(a)の斜視図と同様である。ただし、発光素子100は、n側電極の延伸部が配置される領域の全面にn側絶縁膜16aが設けられている。そして、このn側絶縁膜16aを被覆するように、n側透光性電極14aが設けられている。したがって、n側電極の延伸部がn型半導体層と直接接触していない。なお、その他は、発光素子1と同様の構成である。
これらの発光素子1、1A、1B、100をそれぞれ3個用いて、120mAの電流を流したときの光出力Po(mW)及び順方向電圧Vf(V)を測定して平均値を算出した。また、この平均値を用いて電力変換効率WPE(%)を以下の式で算出した。
Figure 0006380011
この結果を表1に示す。なお、発光素子1、1A、1B、100をそれぞれ、No.1、2、3、4とした。
Figure 0006380011
表1に示すように、実施例であるNo.1〜3は、比較例であるNo.4に比べて、順方向電圧が低かった。また、本発明の発光素子1、1A、1Cは、比較例の発光素子100に比べて、電力変換効率が優れていた。
1,1A,1B,1C,100 発光素子
11 基板
12 半導体積層体
12n n型半導体層
12a 活性層
12p p型半導体層
12b 第1露出部
12b1 第1円形露出部
12b2 第1延伸露出部
12c 第2露出部
13 n側パッド電極
13a 外部接続部
13b 延伸部
14 透光性電極
14a n側透光性電極
14b p側透光性電極
15 p側パッド電極
15a 外部接続部
15b 延伸部
16 絶縁膜
16a n側絶縁膜
16b p側絶縁膜
17 保護膜
17n,17p 開口部
20 第1レジストパターン
20a 開口部
21 第2レジストパターン
21a 開口部
31 金属膜

Claims (8)

  1. n型半導体層と前記n型半導体層上の一部に設けられたp型半導体層とを含む半導体積層体と
    前記n型半導体層上の他の一部に設けられたn側絶縁膜と、
    前記n側絶縁膜を被覆するn側透光性電極と、
    前記n側透光性電極上で前記n側透光性電極と電気的に接続されたn側パッド電極と、
    前記p型半導体層上に設けられたp側電極と、
    前記半導体積層体及び前記n側透光性電極を少なくとも被覆する保護膜と、を備え、
    前記n側パッド電極は、外部接続部及び当該外部接続部に接続された延伸部を有しており、
    平面視において、前記外部接続部の少なくとも一部が前記n側絶縁膜に重なり、かつ、前記延伸部の少なくとも一部が前記n型半導体層に接していることを特徴とする発光素子。
  2. 前記延伸部は、前記n型半導体層に全て接していることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  3. 前記n側絶縁膜は、さらに前記延伸部の一部と重なることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  4. 前記n側絶縁膜は、さらに前記延伸部の周縁に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の発光素子。
  5. n型半導体層と前記n型半導体層上の一部に設けられたp型半導体層とを含む半導体積層体と、前記n型半導体層上の他の一部に設けられ、外部接続部及び当該外部接続部に接続された延伸部を有するn側パッド電極と、前記p型半導体層上に設けられたp側電極と、を備える発光素子の製造方法であって、
    前記半導体積層体を準備する第1工程と、
    前記n型半導体層上において、平面視で前記外部接続部が形成される領域の少なくとも一部と重なるとともに、前記延伸部が形成される領域の少なくとも一部が露出する領域に、n側絶縁膜を形成する第2工程と、
    前記n側絶縁膜を被覆するn側透光性電極を形成する第3工程と、
    前記半導体積層体及び前記n側透光性電極を被覆する保護膜を形成する第4工程と、
    前記n側パッド電極が形成される領域が開口するように前記保護膜の上面にマスクを形成する第5工程と、
    前記マスクに形成された前記開口を介して露出した前記保護膜を除去する第6工程と、
    前記保護膜が除去されて露出した前記n側透光性電極の上面及び前記n型半導体層の上面と、前記マスクの上面とに金属膜を形成した後、前記マスクを除去することによって前記n側パッド電極を形成する第7工程と、を含むことを特徴とする発光素子の製造方法。
  6. 前記第2工程において、前記n側絶縁膜は、前記延伸部が形成される領域の全てが露出するように、前記外部接続部が形成される領域に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の発光素子の製造方法。
  7. 前記第2工程において、前記n側絶縁膜は、前記外部接続部が形成される領域と、前記延伸部が形成される領域の一部とに連続して設けられていることを特徴とする請求項5に記載の発光素子の製造方法。
  8. 前記第2工程において、前記n側絶縁膜は、前記延伸部が形成される領域の周縁に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の発光素子の製造方法。
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