JP5215763B2 - 電気コネクタおよびこれを備える液晶表示装置 - Google Patents
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Description
上記コンタクトは、ボックス状部の4つの壁のうちの1つの壁の縁部から延びる弾性片部を有しており、この弾性片部が、回路基板の導体パターンに接触する。
このため、コンタクトを形成するのに必要な材料の量が多くなってしまう。
本発明は、かかる背景のもとでなされたもので、コンタクトの接圧を十分に確保できるとともに、コンタクトを形成するのに必要な材料の量を少なくすることのできる電気コネクタ、およびこれを備える液晶表示装置を提供することを目的とする。
すなわち、挿入凸部が第1の壁に密着することを防止できる。これにより、挿入凸部と第1の弾性片部とが係合したときの第1の弾性片部の撓み量が大きくなり過ぎることを防止でき、第1の弾性片部に生じる応力が過大になるのを確実に防止できる。
本発明によれば、挿入凸部が挿入凹部に挿入される際、挿入凸部は、第1の係合凸部に係合した後、第1の壁との間にすき間を形成した状態で、第1の弾性片部に係合する。したがって、第1の係合凸部により得られる、第1の弾性片部の撓み量が大きくなり過ぎないようにするという効果を、確実に発揮できる。
本発明によれば、左右方向に関する挿入凸部と第1の係合凸部との係合の長さを十分に確保でき、挿入凸部を第1の係合凸部によって左右方向にバランスよく支持することができる。
本発明によれば、第2の係合凸部で挿入凸部を左右方向に両持ち支持することができ、挿入凸部を第1の壁と平行に配置できる。これにより、挿入凸部と第1の壁との間のすき間をより確実に形成することができる。なお、第2の係合凸部とともに第1の係合凸部が設けられている場合には、第1および第2の係合凸部が協働して挿入凸部を支持することができ、挿入凸部を、第1の壁に対してより確実に平行に配置できる。
本発明によれば、第2の係合凸部によって挿入凸部をより安定して支持することができる。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5の何れか1項において、上記第1の弾性片部は、第2の壁に向けて凸となる山形部を含み、上記山形部の頂部に上記接触部が配置されていることを特徴とする電気コネクタである。
請求項7記載の発明は、請求項6において、上記山形部は、第1の壁から第2の壁側に向けて延び第1の壁に対して傾斜する第1の傾斜部と、第1の傾斜部の先端に設けられた凸湾曲部と、凸湾曲部から第1の壁側に向けて延び第1の壁に対して傾斜する第2の傾斜部と、を含み、上記凸湾曲部は上記頂部を含むことを特徴とする電気コネクタである。
請求項8記載の発明は、請求項7において、上記山形部は、第1の壁から挿入方向の上流側に向けて延びており、上記第1の壁には、上記山形部に対して挿入方向の上流側に配置された第1の係合凸部が設けられ、上記第1の係合凸部は、上記第2の傾斜部の先端に対して上記挿入方向の上流側に隣接して配置されており、且つ第2の傾斜部の先端と比べて第2の壁側に大きく突出していることを特徴とする電気コネクタである。
請求項9記載の発明は、請求項7において、上記山形部は、第1の壁から挿入方向の下流側に向けて延びており、上記第1の壁には、上記山形部に対して挿入方向の上流側に配置された第1の係合凸部が設けられ、上記第1の係合凸部は、上記第1の傾斜部の基端に対して挿入方向の上流側に隣接して配置されていることを特徴とする電気コネクタである。
請求項10記載の発明は、請求項1〜9の何れか1項において、上記コンタクト形成体は、蛍光管の端部の端子に接続される蛍光管接続用コンタクトを含み、上記蛍光管接続用コンタクトは、上記ボックス状部の第1の壁に連なっていることを特徴とする電気コネクタである。
請求項11記載の発明は、請求項1〜10の何れか1項において、上記挿入凸部の上記裏面に導電部が形成されており、上記接続部材接続用コンタクトは、上記第2の壁から延設された第2の弾性片部を含み、上記第2の弾性片部は、上記挿入凹部に挿入された対応する上記挿入凸部の裏面の上記導電部と接触する接触部を含むことを特徴とする電気コネクタである。
請求項12記載の発明は、請求項11において、上記第1の弾性片部の接触部と上記第2の弾性片部の接触部とは、上記挿入方向に関する位置がずらされていることを特徴とする電気コネクタである。
本発明によれば、挿入凸部から第1および第2の弾性片部に作用する力を、左右方向にバランスよく配分することができる。
本発明によれば、複数の接触部が設けられていることにより、第2の弾性片部の各接触部に作用する負荷を小さくできる。
本発明によれば、接続部材接続用コンタクトと挿入凸部の導電部との接圧を十分に確保でき、且つ接続部材接続用コンタクトの形成に必要な材料の量が少なくされた液晶表示装置を実現できる。
図1は、本発明の一実施の形態にかかる電気コネクタを備える液晶表示装置の概略構成を示す模式的な断面図である。図1を参照して、液晶表示装置1は、例えば、テレビやパーソナルコンピュータのモニタとして用いられるものである。
液晶表示装置1は、筐体2と、液晶パネル3と、接続部材としての回路基板4と、蛍光管としての冷陰極管5と、複数の電気コネクタ6と、インバータ回路7と、を備えている。
回路基板4は、液晶パネル3と略平行に配置されて筐体2内に固定された板状の部材である。この回路基板4は、液晶パネル3の背面3bに対向する表面4aと、表面4aに対して反対側を向く裏面4bと、を含んでいる。回路基板4の表面4aおよび裏面4bには、それぞれ、導電部としての導体パターン8が形成されている。表面4aの導体パターン8と、裏面4bの導体パターン8とは、ビアホール100を介して電気的に接続されている。
各冷陰極管5は、筐体2の上下方向に所定の間隔をあけて配置されており、液晶パネル3に光を照射するようになっている。各冷陰極管5の長手方向は、筐体2の左右方向(紙面に垂直な方向)に沿っており、且つ液晶パネル3の背面3bと平行である。なお、図1において、冷陰極管5および電気コネクタ6は、それぞれ2つのみを例示している。
インバータ回路7は、冷陰極管5に駆動電力を供給するためのものであり、回路基板4の裏面4bに取り付けられている。インバータ回路7と各冷陰極管5とは、回路基板4の導体パターン8および対応する電気コネクタ6を介して電気的に接続されている。
また、X方向Xの一方を第1のX方向X1とし、X方向Xの他方を第2のX方向X2とする。また、Y方向Yの一方を第1のY方向Y1とし、Y方向Yの他方を第2のY方向Y2とする。また、Z方向Zの一方を第1のZ方向Z1とし、Z方向Zの他方を第2のZ方向Z2とする。
冷陰極管5は、X方向Xに対称な形状をなしており、X方向Xに延びる筒状の本体部9と、本体部9の一対の端部9aのそれぞれに設けられた一対の端子としてのアウターリード10と、を含んでいる(図2において、一方の端部9a側のみを図示)。
縁部402は、回路基板4のうちの第1のX方向X1側の端部11を構成している。各上記挿入凸部12は、各電気コネクタ6に対応するようにY方向Yに横並びに形成されており、表面4aおよび裏面4bのそれぞれに導体パターン8が設けられている(図2において、裏面4bの導体パターン8のみを図示)。
各挿入凸部12は、対応する電気コネクタ6に対して、挿入方向P1とは反対の抜取方向P2に沿って引き抜かれるようになっている。これにより、各挿入凸部12の導体パターン8と対応する電気コネクタ6との電気的な接続が解除される。抜取方向P2は、例えば、第2のX方向X2に相当する。
電気コネクタ6は、例えば、X方向X,Y方向YおよびZ方向Zに関する長さが、それぞれ、10mm〜15mm程度とされている。電気コネクタ6は、絶縁性のハウジング13と、このハウジング13に保持された金属製の導電性のコンタクト形成体14と、このコンタクト形成体14を操作するための操作部材15と、を含んでいる。
また、ハウジング13の一端部13aには、受入空洞17が区画されている。この受入空洞17は、冷陰極管5の対応するアウターリード10が取付方向M1に沿って受け入れられる。
周壁18は、X方向Xに相対向する第1および第2の側部20,21と、Y方向Yに相対向する一対の第3の側部22と、を含んでいる。
各第3の側部22には、貫通孔24がそれぞれ形成されている(図3および図4のそれぞれにおいて、一つの貫通孔24のみを図示)。底壁19は、第1〜第3の側部20,21,22のそれぞれと連なっており、受入空洞17の底を区画している。
図7は、コンタクト形成体14の斜視図である。図7を参照して、コンタクト形成体14は、冷陰極管5の対応するアウターリード10と電気的に接続するとともに、回路基板4の表面4aおよび裏面4bのそれぞれの導体パターン8と電気的に接続する。これにより、これらアウターリード10と各導体パターン8との間の電気的な接続が達成される。
コンタクト形成体14は、Y方向Yに略対称な形状をなしている。このコンタクト形成体14は、主体部30と、主体部30から延設された蛍光管接続用コンタクト102と、主体部30から延設されたボックス状部33と、ボックス状部33内に設けられた接続部材接続用コンタクトとしての基板接続用コンタクト34と、を含んでいる。
上部35は、Z方向Zに沿って見てU字形形状をなしており、Y方向Yに相対向する一対の部分35a,35bを有している。蛍光管接続用コンタクト102は、主体部30を介して、ボックス状部33の後述する第1の壁41に連なっている。
図5を参照して、主体部30は、ハウジング13に保持されている。具体的には、主体部30は、ハウジング13の連通孔29に挿通されている。また、主体部30の各係合凸部38が、連通孔29の周面の相対向する部分にそれぞれ摩擦接触している。
第1および第2の壁41,42は、Z方向Zに相対向して互いに略平行に延びている。第1の壁41は、挿入凸部12(回路基板4)の表面4aと相対向することが可能とされている。また、第2の壁42は、挿入凸部12の裏面4bと相対向することが可能とされている。
また、対応する挿入凸部12を、挿入凹部45に対して挿入方向P1とは反対の抜取方向P2に動かすことにより、当該対応する挿入凸部12を挿入凹部45から抜き取ることができる。
第3の壁43は、Y方向Yに関する第1の壁41の一端に接続されている。第2の壁42は、Z方向Zに関する第3の壁43の一端に接続されている。第4の壁44は、Y方向に関する第1の壁41の他端に接続されている。
第1〜第4の壁41〜44は、それぞれ、挿入凹部45の入口91から相対的に近い第1の端部411,421,431,441と、挿入凹部45の入口91から相対的に遠い第2の端部412,422,432,442と、を有している。
基板接続用コンタクト34は、第1の壁41から延設された第1の弾性片部103と、第2の壁42から延設された固定片部104と、固定片部104を介して第2の壁42に連なる第2の弾性片部105と、を含んでいる。
第1の壁41には、スリット106が形成されている。スリット106は、当該第1の壁41を平面視したときにコ字形形状をなしており、第1の弾性片部103の周囲の一部を取り囲んでいる。このスリット106は、挿入方向P1とは直交し且つ第1の壁41とは平行な左右方向Hに延びる第1のスリット107と、挿入方向P1と平行に延びる第2のスリット108とを含んでいる。左右方向Hは、Y方向Yと平行な方向である。第2のスリット108は、左右方向Hに関する第1のスリット107の両端から、挿入方向P1の下流側に延びている。
図5および図8を参照して、第1の弾性片部103は、山形部109を含んでいる。山形部109は、第1の壁41を平面視したときに、挿入方向P1と平行な方向を長手方向として延びるとともに、左右方向Hを短手方向として延びる。
第1の弾性片部103の山形部109は、第1の傾斜部110と、凸湾曲部111と、第2の傾斜部112と、を含んでいる。第1の傾斜部110の基端は、第1の壁41の第2の端部412に連なっている。
凸湾曲部111は、第1の傾斜部110の先端に連続しており、第2の壁42側に向けて凸となるように凸湾曲している。凸湾曲部111は、山形部109の中で最も第2の壁42側に突出している。
再び図5および図8を参照して、第2の傾斜部112は、凸湾曲部111の先端に連続している。第2の傾斜部112は、第1の壁41に対して傾斜しており、挿入方向P1の上流側に進むに従い、第1の壁41に近づく。第2の傾斜部112の先端が、山形部109の先端であり、且つ山形部109の自由端である。この第2の傾斜部112の先端は、山形部109が自由状態のとき、第1の壁41の内側面41aと比べて第2のZ方向Z2側に位置している。
係合凸部114は、第1の壁41を平面視したときに、コ字形形状をなして第1の弾性片部103を取り囲んでおり、第1の壁41の内側面41aから挿入凹部45側(第2の壁42側)に突出している。
第1の凸条115は、第1の弾性片部103の第2の傾斜部112の先端に対して挿入方向P1の上流側に隣接配置されており、左右方向Hに延びている。第2の凸条116は、第1の弾性片部103を左右方向Hに挟んで一対設けられている。第2の凸条116は、左右方向Hに関する第1の凸条115の両端からそれぞれ挿入方向P1の下流側に延びており、挿入方向P1とは平行である。
第2の弾性片部105は、第2の壁42から延設された固定片部104を介して、第2の壁42に連なっている。固定片部104および第2の弾性片部105は、細長い板状に形成されている。
固定片部104は、第2の壁42に少なくとも一部が密着するように折り返されている。固定片部104の中間部は、第2の壁42と密着して第2のX方向X2に延びている。
第2の弾性片部105は、挿入凹部45に挿入された対応する挿入凸部12の裏面4bの導体パターン8と弾性的に接触することにより、この導体パターン8と電気的に接続される。
第2の弾性片部105は、左右方向Hに間隔をあけ且つ左右方向Hに対称に配置された一対の部分118,119を含んでいる。これら一対の部分118,119は、それぞれ、抜取方向P2に向けて凸となるようにカールする湾曲部121と、湾曲部121から挿入方向P1側に延びる山形部122と、を含んでいる。
第2の弾性片部105の各山形部122は、それぞれ、挿入方向P1側に進むに従い第2の壁42から離隔するように傾斜する第1の傾斜部123と、第1の傾斜部123の先端に連なる凸湾曲部124と、と凸湾曲部124の先端に連なり、挿入方向P1に進むに従い第2の壁42に近接するように傾斜する第2の傾斜部125と、を含んでいる。
図5および図6を参照して、一対の部分118,119の各凸湾曲部124の頂部124aには、それぞれ膨出部126が形成されている。挿入方向P1と平行な方向に沿って見たとき、各膨出部126は、それぞれ、円弧状をなしている。各膨出部126のそれぞれに、第2の接触部127が形成されている。各第2の接触部127は、挿入凸部12が挿入凹部45に挿入されたときに、挿入凸部12の裏面4bの導体パターン8と接触して電気的に接続される。
また、第2の弾性片部105の各第2の接触部127は、左右方向Hに関して距離Cをあけて離隔して配置されており、第1の弾性片部103の第1の接触部113を挟んで並んでいる。これにより、第2の弾性片部105の一対の第2の接触部127,127と、第1の弾性片部103の第1の接触部113とは、左右方向Hに関する位置がずらされている。
図5および図8を参照して、第2の弾性片部105の各第2の傾斜部125は、対応する凸湾曲部124,124の先端に連続している。第2の弾性片部105の各第2の傾斜部125の先端は、接続部128によって互いに接続されており、各第2の傾斜部125が同伴移動可能になっている。
図5および図6を参照して、第3および第4の壁43,44には、それぞれ、案内突起55,56が形成されている。これらの案内突起55,56は、挿入凸部12の挿入凹部45への挿入を案内することにより、第2の弾性片部105の撓みを規制する。
図9は、蛍光管接続用コンタクト102の拡大図である。図10は、図5のX−X線に沿う要部の断面図であり、アウターリード10がコンタクト形成体14に接続されていない状態を示している。
これら一対の第3の弾性片部31,32は、Y方向Yに対称な形状をなしている。第3の弾性片部31,32は、主体部30の上部35の対応する部分35a,35bからそれぞれ延設されている。一対の第3の弾性片部31,32は、Y方向Yに相対向した状態で、受入空洞17内に配置されている。
各第1の片部61は、主体部30の上部35の対応する部分35a,35bから第2のZ方向Z2に沿って延びている。各第2の片部62は、対応する第1の片部61の先端部61bから折り返されている。Y方向Yに関して、一対の第1の片部61は互いに相対的に遠くに配置され、一対の第2の片部62は互いに相対的に近くに配置されている。
各第2の片部62は、それぞれ、対応する第1の片部61の先端部61bに連なる折り返し部64と、第1の絞り部65と、アウターリード10を径方向に挟持するための挟持部としての直線状部66(接触部)と、第2の絞り部67と、先端部68とを含んでいる。折り返し部64、第1の絞り部65、直線状部66、第2の絞り部67および先端部68は、取付方向M1に沿ってこの順番に並んでいる。
図3および図10を参照して、操作部材15は、一対の直線状部66によるアウターリード10の挟持と、この挟持の解除と、を操作するためのものである。操作部材15は、ハウジング13の受入空洞17に嵌め込まれており、第1および第2のZ方向Z1,Z2(取付方向M1および取り外し方向M2)に相対移動可能である。
一対の部分69,70は、受入空洞17内で一対の第3の弾性片部31,32を挟むように配置されている。一対の部分69,70のそれぞれの外側面には、取付方向M1に並ぶ第1および第2の凹部73,74が形成されている。
係合部77は、周壁18の一対の第3の側部22のそれぞれに形成されている。図10に示すように、操作部材15が拡開位置にあるとき、各係合部77は、対応する第1の凹部73にそれぞれ嵌まっている。
図11は、アウターリード10がコンタクト形成体14に接続されている状態を示す断面図である。図11を参照して、操作部材15が拡開解除位置にあるとき、各係合部77は、対応する第2の凹部74にそれぞれ嵌まっている。
一対の部分69,70の内側面69b,70bには、傾斜状カム面としての加圧部79が設けられている。各加圧部79は、取外し方向M2に進むにしたがい互いの間隔が狭くなっている。一対の加圧部79,79は、一対の第3の弾性片部31,32の対応する第1の片部61の先端部61bを加圧することが可能とされている。
操作部材15が拡開位置(図10参照)から取付方向M1に沿って拡開解除位置(図11参照)に変位するときに、各加圧部79が対応する先端部61bをそれぞれ加圧する。この加圧により、一対の第3の弾性片部31,32が互いに近接する。
一対の拡開操作部72は、一対の傾斜状カム面82,82を有している。一対の傾斜状カム面82,82は、取外し方向M2に進むにしたがい互いの間隔が狭くなっている。
以上の概略構成を有する液晶表示装置において、冷陰極管のアウターリードと回路基板の導体パターンとの電気的な接続は、以下のようにして行われる。すなわち、まず、図12(A)に示すように、電気コネクタ6のボックス状部33の挿入凹部45と、回路基板4の挿入凸部12とをX方向Xに相対向させる。次に、挿入凸部12を挿入方向P1に沿って挿入凹部45側に相対移動させる。これにより、挿入凸部12を、ハウジング13の前壁27の挿通孔28に挿通する。
回路基板4の縁部402がハウジング13の前壁27に当接することにより、挿入凹部45への挿入凸部12の挿入が完了する。
回路基板4から第1および第2の弾性片部103,105に作用する接圧は、ボックス状部33によって受けられる。
この状態で、対応する冷陰極管の本体部を手または治具(図示せず)等で把持し、アウターリード10を、第3の弾性片部31,32と取付方向M1に対向させる。そして、アウターリード10を取付方向M1に沿って移動させることにより、アウターリード10を一対の直線状部66間に配置する。
操作部材15が拡開解除位置に変位することにより、一対の加圧部79が、対応する先端部61bを押圧する。これにより、一対の加圧部79が、これらの先端部61bを互いに近接させる。これにより、直線状部66間の距離を狭める加圧力が作用する。一対の直線状部66による、対応するアウターリード10の挟持力が高められる。
操作部材15を拡開位置に変位させる際、一対の拡開操作部72の傾斜状カム面82は、対応する係合部63にそれぞれ係合し、これら一対の係合部63,63間の距離を広げる。一対の係合部63,63間の距離が広がることに伴い、一対の直線状部66,66間の間隔が広がる。一対の直線状部66,66と対応するアウターリード10との電気的な接続が解除される。
各電気コネクタ6から冷陰極管を取り外した後は、電気コネクタ6を回路基板から取り外す。具体的には、図13(A)に示すように、挿入凸部12が挿入凹部45に挿入された状態から、この挿入凸部12を電気コネクタ6に対して抜取方向P2にスライドさせ、挿入凹部45から挿入凸部12を引き抜く。これにより、図12(A)の状態にする。
したがって、第1および第2の弾性片部103,105と、挿入凸部12の表面4aおよび裏面4bの各導体パターン8との接圧を十分に確保できる。また、ボックス状部33の第1の壁41を形成する材料101の一部を切り起こして、第1の弾性片部103を形成している。これにより、第1の壁41および第1の弾性片部103の形成に必要な材料の量を少なくできる。したがって、基板接続用コンタクト34の形成に必要な材料の量を少なくできる。
また、第1の凸条115が左右方向Hに延びていることにより、左右方向Hに関する挿入凸部12と第1の凸条115との係合の長さを十分に確保でき、挿入凸部12を第1の凸条115によって左右方向Hにバランスよく支持できる。
さらに、第1の弾性片部103の山形部109のうち最も第2の壁42側に位置している頂部111aが、挿入凸部12の表面4aの導体パターン8に接触する。よって、第1の弾性片部103の山形部109を確実に撓ませて挿入凸部12に弾性反発力を付与でき、第1の接触部113と、挿入凸部12の表面4aの導体パターン8との接圧を十分に確保できる。
さらに、第1の凸条115は、第1の弾性片部103の第2の傾斜部112の先端に対して挿入方向P1の上流側に隣接して配置されており、且つ第2の傾斜部112の先端と比べて第2の壁42側に大きく突出している。これにより、挿入凸部12を挿入凹部45に挿入する際に、挿入凸部12と第1の凸条115とが係合することにより、第1の弾性片部103の山形部109の先端に挿入凸部12が引っ掛かることを防止できる。これにより、第1の弾性片部103の山形部109が座屈するように変形することを防止できる。
さらに、基板接続用コンタクト34の第2の弾性片部105は、挿入凹部45に挿入された挿入凸部12の裏面4bの導体パターン8と接触する第2の接触部127を含んでいる。これにより、第1および第2の弾性片部103,105を、回路基板4の表面4aの導体パターン8および裏面4bの導体パターン8に電気的に接続することができる。その結果、挿入凸部12の表面4aと裏面4bの両面に基板接続用コンタクト34が電気的に接続される構造としての、両面接点構造を実現することができる。
さらに、第1の弾性片部103の第1の接触部113と第2の弾性片部105の各第2の接触部127とは、左右方向Hに関する位置がずらされている。これにより、挿入凸部12から第1および第2の弾性片部103,105に作用する力を、左右方向Hにバランスよく配分することができる。
以上より、基板接続用コンタクト34の第1および第2の弾性片部103,105と、挿入凸部12の表面4aおよび裏面4bの各導体パターン8との接圧を十分に確保でき、且つ基板接続用コンタクト34の形成に必要な材料の量が少なくされた液晶表示装置1を実現できる。
なお、以下では、図1〜図13に示す実施の形態と異なる点について説明し、同様の構成には同様の符号を付してその説明を省略する。
例えば、図14に示すように、第2の弾性片部105を廃止してもよい。この場合、挿入凸部12の表面4aの導体パターン8と、第1の弾性片部103の第1の接触部113との接触により、両者8,113の電気的な接続が達成される。なお、挿入凸部12の裏面4bの導体パターン8は、廃止してもよい。
第1の弾性片部103Aの山形部109Aの第1の傾斜部110Aの基端は、係合凸部114の第1の凸条115に対して、挿入方向P1の下流側に隣接している。
このように、山形部109Bは、挿入方向P1に関する基端および先端の双方が、第1の壁41に接続されている。
この場合、挿入凸部12から力F1を受けた第2の弾性片部105および第2の壁42は、挿入凸部12から離れる側に変位することができる。これにより、挿入凸部12と第2の弾性片部105との接圧を適度に逃がすことができ、挿入凸部12と第2の弾性片部105との接圧が高くなり過ぎることを防止できる。
3 液晶パネル
4 回路基板(接続部材)
4a (挿入凸部の)表面
4b (挿入凸部の)裏面
4c,4c (回路基板の)側縁
5 冷陰極管(蛍光管)
6 電気コネクタ
8 導体パターン(導電部)
9a 端部
10 アウターリード(端子)
12 挿入凸部
13 ハウジング
14 コンタクト形成体
33,33C ボックス状部
34 基板接続用コンタクト(接続部材接続用コンタクト)
41 第1の壁
42,42C 第2の壁
43 第3の壁
44,44C 第4の壁
45 挿入凹部
101 材料
102 蛍光管接続用コンタクト
103,103A,103B 第1の弾性片部
105 第2の弾性片部
109,109A,109B (第1の弾性片部の)山形部
110,110A,110B 第1の傾斜部
111 (第1の弾性片部の)凸湾曲部
111a (第1の弾性片部の)頂部
112,112B 第2の傾斜部
113 第1の接触部(第1の弾性片部の接触部)
114 係合凸部
115 第1の凸条(第1の係合凸部)
116 第2の凸条(第2の係合凸部)
127 第2の接触部(第2の弾性片部の接触部)
129 導電板(接続部材)
402 縁部
D すき間
H 左右方向
P1 挿入方向
Claims (15)
- 縁部と、上記縁部に横並びで形成された複数の挿入凸部と、各上記挿入凸部の表面に形成された導電部と、を有する板状の接続部材に装着される電気コネクタが、
絶縁性のハウジングと、
上記ハウジングにより保持された導電性のコンタクト形成体と、を備え、
上記コンタクト形成体は、ボックス状部と、上記接続部材に接続される接続部材接続用コンタクトと、を含み、
上記ボックス状部は、上記挿入凸部の上記表面に対向する第1の壁と、上記挿入凸部の上記表面とは反対を向く裏面に対向する第2の壁と、上記挿入凸部の一対の側縁にそれぞれ対向する第3および第4の壁と、これら第1ないし第4の壁によって区画され対応する 上記挿入凸部が所定の挿入方向に沿って挿入される挿入凹部と、を含み、
上記接続部材接続用コンタクトは、上記第1の壁から延設された第1の弾性片部を含み、
上記第1の弾性片部は、上記挿入凹部に挿入された対応する上記挿入凸部の表面の導電部と接触する接触部を含み、
上記第1の壁と第1の弾性片部とは、単一の材料を用いて一体に形成されており、
上記第1の弾性片部は、上記単一の材料の一部を切り起こして形成されており、
上記第1の壁には、第1の壁から挿入凹部側に突出する係合凸部が設けられ、
上記係合凸部は、上記挿入凹部に挿入された対応する挿入凸部の表面と係合することにより、当該対応する挿入凸部の表面と第1の壁との間にすき間を形成することを特徴とする電気コネクタ。 - 請求項1において、上記係合凸部は、上記第1の弾性片部に対して挿入方向の上流側に配置された第1の係合凸部を含むことを特徴とする電気コネクタ。
- 請求項2において、上記第1の係合凸部は、上記挿入方向に直交し且つ上記第1の壁と平行な左右方向に延びる第1の凸条を含むことを特徴とする電気コネクタ。
- 請求項1〜3の何れか1項において、上記係合凸部は、上記挿入方向に直交し且つ上記第1の壁と平行な左右方向に関して上記第1の弾性片部を挟む一対の第2の係合凸部を含むことを特徴とする電気コネクタ。
- 請求項4において、各上記第2の係合凸部は、挿入方向と平行に延びる第2の凸条を含むことを特徴とする電気コネクタ。
- 請求項1〜5の何れか1項において、上記第1の弾性片部は、第2の壁に向けて凸となる山形部を含み、
上記山形部の頂部に上記接触部が配置されていることを特徴とする電気コネクタ。 - 請求項6において、上記山形部は、第1の壁から第2の壁側に向けて延び第1の壁に対して傾斜する第1の傾斜部と、第1の傾斜部の先端に設けられた凸湾曲部と、凸湾曲部から第1の壁側に向けて延び第1の壁に対して傾斜する第2の傾斜部と、を含み、
上記凸湾曲部は上記頂部を含むことを特徴とする電気コネクタ。 - 請求項7において、上記山形部は、第1の壁から挿入方向の上流側に向けて延びており、
上記第1の壁には、上記山形部に対して挿入方向の上流側に配置された第1の係合凸部が設けられ、
上記第1の係合凸部は、上記第2の傾斜部の先端に対して上記挿入方向の上流側に隣接して配置されており、且つ第2の傾斜部の先端と比べて第2の壁側に大きく突出していることを特徴とする電気コネクタ。 - 請求項7において、上記山形部は、第1の壁から挿入方向の下流側に向けて延びており、
上記第1の壁には、上記山形部に対して挿入方向の上流側に配置された第1の係合凸部が設けられ、
上記第1の係合凸部は、上記第1の傾斜部の基端に対して挿入方向の上流側に隣接して配置されていることを特徴とする電気コネクタ。 - 請求項1〜9の何れか1項において、上記コンタクト形成体は、蛍光管の端部の端子に接続される蛍光管接続用コンタクトを含み、
上記蛍光管接続用コンタクトは、上記ボックス状部の第1の壁に連なっていることを特徴とする電気コネクタ。 - 請求項1〜10の何れか1項において、上記挿入凸部の上記裏面に導電部が形成されており、
上記接続部材接続用コンタクトは、上記第2の壁から延設された第2の弾性片部を含み、
上記第2の弾性片部は、上記挿入凹部に挿入された対応する上記挿入凸部の裏面の上記導電部と接触する接触部を含むことを特徴とする電気コネクタ。 - 請求項11において、上記第1の弾性片部の接触部と上記第2の弾性片部の接触部とは、上記挿入方向に関する位置がずらされていることを特徴とする電気コネクタ。
- 請求項11または12において、上記第1の弾性片部の接触部と上記第2の弾性片部の接触部とは、上記挿入方向と直交し且つ上記第1の壁に平行な左右方向に関する位置がずらされていることを特徴とする電気コネクタ。
- 請求項13において、上記第2の弾性片部の接触部は、上記左右方向に離隔して一対設けられており、上記左右方向に関して、上記第1の弾性片部の接触部を挟んで並んでいることを特徴とする電気コネクタ。
- 液晶パネルと、
上記液晶パネルに光を照射するための蛍光管と、
上記蛍光管の端部の端子に接続される請求項1〜14の何れか1項に記載の電気コネクタとを備えることを特徴とする液晶表示装置。
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JP2008194901A JP5215763B2 (ja) | 2008-07-29 | 2008-07-29 | 電気コネクタおよびこれを備える液晶表示装置 |
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