本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施の形態にかかる電気コネクタおよび電気コネクタの接続構造を備える液晶表示装置の概略構成を示す模式的な断面図である。図1を参照して、液晶表示装置1は、例えば、テレビやパーソナルコンピュータのモニタとして用いられるものである。
液晶表示装置1は、筐体2と、液晶パネル3と、接続部材としての回路基板4と、蛍光管としての冷陰極管5と、複数の電気コネクタ6と、インバータ回路7と、を備えている。回路基板4と回路基板4に装着される複数の電気コネクタ6とによって、電気コネクタの接続構造が形成されている。
液晶パネル3は、非自発光式の表示パネルであり、筐体2の正面の開口に取り付けられている。液晶パネル3の表面3aは、筐体2の前方を向いており、背面3bは筐体2の後方を向いている。
回路基板4は、液晶パネル3と略平行に配置されて筐体2内に固定された板状の部材である。この回路基板4は、液晶パネル3の背面3bに対向する表面4aと、表面4aに対して反対側を向く裏面4bと、を含んでいる。回路基板4の裏面4bに導電部としての導体パターン8が形成されている。
冷陰極管5は、液晶パネル3のバックライトである。冷陰極管5は、液晶パネル3の背面3bと回路基板4の表面4aとの間に複数設けられている(図1において、2つの冷陰極管5のみを図示)。冷陰極管5の数は、例えば、液晶パネル3の大きさ1インチあたり2本である。
各冷陰極管5は、筐体2の上下方向に所定の間隔をあけて配置されており、液晶パネル3に光を照射するようになっている。各冷陰極管5の長手方向は、筐体2の左右方向(紙面に垂直な方向)に沿っており、且つ液晶パネル3の背面3bと平行である。なお、図1において、冷陰極管5およびコネクタ6は、それぞれ2つのみを図示している。
コネクタ6は、冷陰極管5と回路基板4の導体パターン8との間の電気的な接続を行うためものである。このコネクタ6は、各冷陰極管5の一対の端部のそれぞれに配置されている。各コネクタ6は、回路基板4の表面4aから液晶パネル3側に突出している。
インバータ回路7は、冷陰極管5に駆動電力を供給するためのものであり、回路基板4の裏面4bに取り付けられている。インバータ回路7と各冷陰極管5とは、回路基板4の導体パターン8および対応するコネクタ6を介して電気的に接続されている。
図2は、回路基板4、冷陰極管5およびコネクタ6の要部の斜視図である。図2を参照して、以下では、便宜的に、筐体2の左右方向に平行な方向をX方向Xとして、筐体2の上下方向に平行な方向をY方向Yとして、筐体2の前後方向に平行な方向をZ方向Zとして説明する。
また、X方向Xの一方を第1のX方向X1とし、X方向Xの他方を第2のX方向X2とする。また、Y方向Yの一方を第1のY方向Y1とし、Y方向Yの他方を第2のY方向Y2とする。また、Z方向Zの一方を第1のZ方向Z1とし、Z方向Zの他方を第2のZ方向Z2とする。
また、単にX方向Xというときは、第1および第2のX方向X1,X2を総称していうものとする。また、単にY方向Yというときは、第1および第2のY方向Y1,Y2を総称していうものとする。また、単にZ方向Zというときは、第1および第2のZ方向Z1,Z2を総称していうものとする。
冷陰極管5は、X方向Xに対称な形状をなしており、X方向Xに延びる筒状の本体部9と、本体部9の一対の端部9aのそれぞれに設けられた一対の端子としてのアウターリード10と、を含んでいる(図2において、一方の端部9a側のみを図示)。
本体部9は、例えば、直径が数mm〜十数mm程度のガラス製の部材である。アウターリード10は、軟鉄等の金属製の軸状の導電部材であり、本体部9の端部9aからX方向Xに突出している。アウターリード10の直径は、例えば1mm程度、長さは数mm程度である。X方向Xに関する本体部9の中間部は、サポート部材(図示せず)によって保持される。
冷陰極管5は、対応するコネクタ6に取り付けられる際、アウターリード10の径方向に相当する取付方向M1に沿って移動される。取付方向M1は、例えば、第1のZ方向Z1に相当する。また、各冷陰極管5は、対応するコネクタ6から取り外される際、取付方向M1とは反対の取外し方向M2に沿って移動される。取付方向M1は、例えば、第2のZ方向Z2に相当する。
回路基板4は、インバータ回路(図示せず)等が固定される矩形状の主体部401と、主体部401の縁部402に横並びで形成された複数の挿入凸部12と、を含んでいる(図2において、2つの挿入凸部12を図示)。
縁部402は、回路基板4のうちの第1のX方向X1側の端部11を構成している。各上記挿入凸部12は、各コネクタ6に対応するようにY方向Yに横並びに形成されており、裏面4bに導体パターン8が設けられている。
各挿入凸部12は、矩形状に形成されている。これらの挿入凸部12は、対応するコネクタ6に、挿入方向P1に沿って挿入されるようになっている。これにより、挿入凸部12の導体パターン8とコネクタ6とが電気的に接続される。挿入方向P1は、例えば、第1のX方向X1に相当する。
各挿入凸部12は、対応するコネクタ6に対して、挿入方向P1とは反対の抜取方向P2に沿って引き抜かれるようになっている。これにより、各挿入凸部12の導体パターン8と対応するコネクタ6との電気的な接続が解除される。抜取方向P2は、例えば、第2のX方向X2に相当する。
なお、図示していないが、回路基板4には、第2のX方向X2側の縁部にも、同様に複数の挿入凸部12が形成されている。これらの挿入凸部12にコネクタ6が着脱可能に取り付けられる。例えば、回路基板4のうちの、第1のX方向X1側の挿入凸部12に接続された電気コネクタ6には、インバータ回路7によって正電圧が印加されることにより、電力が供給される。また、回路基板4のうちの、第2のX方向X2側の挿入凸部12に接続された電気コネクタ6には、インバータ回路7によって負電圧が印加されることにより、電力が供給される。
各コネクタ6の構成は同様であるので、以下では、1つのコネクタ6について主に説明する。
コネクタ6は、例えば、X方向X,Y方向YおよびZ方向Zに関する長さが、それぞれ、10mm〜15mm程度とされている。コネクタ6は、絶縁性のハウジング13と、このハウジング13に保持された金属製のコンタクト形成体14と、このコンタクト形成体14を操作するための操作部材15と、を含んでいる。
図3は、コネクタ6の斜視図である。図3を参照して、ハウジング13は、Y方向Yに対して略対称な形状をなしている。このハウジング13は、合成樹脂製の一体成形品であり、略ボックス状をなしている。Z方向Zに関するハウジング13の一端部13aのうち、X方向Xに関して冷陰極管5に近い側の部分には、導入空洞16が区画されている。導入空洞16は、冷陰極管5の対応する端部9aをハウジング13に導入するためのものである。
ハウジング13の一端部13aのうち、X方向Xに関して冷陰極管5から遠い側の部分には、受入空洞17が区画されている。この受入空洞17は、冷陰極管5の対応するアウターリード10を取付方向M1に沿って受け入れるためのものである。
図4は、ハウジング13の一端部13aおよび操作部材15の一部を断面で示した斜視図である。図3および図4を参照して、受入空洞17は、周壁18と底壁19とによって区画されている。
周壁18は、X方向Xに相対向する第1および第2の側部20,21と、Y方向Yに相対向する一対の第3の側部22と、を含んでいる。
第1の側部20は、導入空洞16と受入空洞17との間を仕切っている。Y方向Yに関する第1の側部20の中間部が切り欠かれて、挿通口23とされている。挿通口23は、取り外し方向M2に開放されており、対応するアウターリード10を挿通することができる。
第2の側部21には、第2のZ方向Z2側に開放された凹部21aが形成されており、操作部材15の一部を導入できるようになっている。
各第3の側部22には、貫通孔24がそれぞれ形成されている(図3および図4のそれぞれにおいて、一つの貫通孔24のみを図示)。底壁19は、第1〜第3の側部20,21,22のそれぞれと連なっており、受入空洞17の底を区画している。
図5は、図3のV−V線に沿う縦断面図である。図3および図5を参照して、ハウジング13の一端部13aとは反対側の他端部13bに、収容空間25が区画されている。収容空間25は、コンタクト形成体14の後述するボックス状部33を収容するためのものである。この収容空間25は、Y方向Yに相対向する一対の側壁26a,26bと、X方向Xに関する側壁26a,26bの一端部間を繋ぐ前壁27と、によって区画されている。前壁27には、回路基板4の挿入凸部12が挿通される挿通孔28が形成されている。
図6は、図5のVI−VI線に沿う断面図である。図5および図6を参照して、ハウジング13には、連通孔29が形成されている。連通孔29は、ハウジング13の一端部13aと他端部13bとの間を貫通しており、収容空間25と受入空洞17とを連通している。連通孔29は、Z方向Zに長く延びている。この連通孔29に、コンタクト形成体14の後述する主体部30が挿通されている。
図7は、コンタクト形成体14の斜視図である。図7を参照して、コンタクト形成体14は、冷陰極管5の対応するアウターリード10と電気的に接続するとともに、回路基板4の導体パターン8と電気的に接続する。これにより、これらアウターリード10と導体パターン8との間の電気的な接続が達成される。
コンタクト形成体14を構成する材料として、金属等の導電部材からなる単一の板金部材を例示することができる。この板金部材の板厚は、例えば0.2mm程度である。上記板金部材は、表面および裏面のそれぞれにめっき加工が施されることにより、めっき層が形成されている。
コンタクト形成体14は、Y方向Yに略対称な形状をなしている。このコンタクト形成体14は、主体部30と、主体部30から延設された蛍光管接続用コンタクトとしての一対の第1の弾性片部31,32と、主体部30から延設されたボックス状部33と、ボックス状部33内に設けられた接続部材接続用コンタクトとしての基板接続用コンタクト34と、を含んでいる。
主体部30は、一対の第1の弾性片部31,32間を繋ぐ上部35と、上部35に対して第1のZ方向Z1側に位置する中間部36と、中間部36に対して第1のZ方向Z1側に位置する下部37とを含んでいる。
上部35は、Z方向Zに沿って見てU字形形状をなしており、Y方向Yに相対向する一対の部分35a,35bに、対応する第1の弾性片部31,32がそれぞれ接続されている。
中間部36は、Y方向Yに関して、上部35よりも長く形成されている。Y方向Yに関する中間部36の一対の端部のそれぞれには、ハウジング13に摩擦係合するための係合凸部38が設けられている。
図5および図6を参照して、主体部30は、ハウジング13に保持されている。具体的には、主体部30は、ハウジング13の連通孔29に挿通されている。また、主体部30の各係合凸部38が、連通孔29の周面の相対向する部分にそれぞれ摩擦接触している。
連通孔29の周面には、Y方向Yに並ぶ一対のレール39がZ方向Zに長く形成されている。これらのレール39に、上部35の対応する部分35a,35bがそれぞれ嵌められている。
レール39には、第2のZ方向Z2側の端部に段部39aが形成されている。段部39aに、上記一対の部分35a,35bのうちの対応する部分35a,35bがそれぞれ受けられている。これにより、主体部30が第2のZ方向Z2側に移動することが規制されている。また、レール39に係止凸部39bが形成されており、上記部分35a,35bの第1のX方向X1側の端縁が受けられている。これにより、主体部30が第1のZ方向Z1に移動することが規制されている。
図7を参照して、本実施の形態の特徴の1つは、基板接続用コンタクト34が、ボックス状部33から延設されており、この基板接続用コンタクト34が、ボックス状部33内に配置されている点にある。
ボックス状部33は、4つの壁としての第1の壁41、第2の壁42、第3の壁43および第4の壁44を含んでいる。第1〜第4の壁41〜44は、それぞれ、矩形の平板状に形成されている。これら第1〜第4の壁41〜44は、全体として筒状に形成されており、断面が矩形をなしている。
第1および第2の壁41,42は、Z方向Zに相対向して互いに略平行に延びている。これら第1および第2の壁41,42は、挿入凸部12(回路基板4)の表面4aおよび裏面4bのそれぞれと相対向することが可能とされている。
図8は、図7の要部の斜視断面図である。図7および図8を参照して、第3および第4の壁43,44は、Y方向Yに相対向して互いに略平行に延びている。第3および第4の壁43,44は、第1および第2の壁41,42の双方と略直交している。これら第3および第4の壁43,44は、挿入凸部12のうちの、Y方向Yに相対向する一対の側縁4c,4dと相対向することが可能とされている。
上記第1〜第4の壁41〜44によって、挿入凹部45(挿入空間)が区画されている。対応する挿入凸部12を挿入凹部45に対して挿入方向P1に動かすことにより、当該対応する挿入凸部12を、挿入凹部45に挿入することができる。
また、対応する挿入凸部12を、挿入凹部45に対して挿入方向P1とは反対の抜取方向P2に動かすことにより、当該対応する挿入凸部12を挿入凹部45から抜き取ることができる。
第1の壁41は、主体部30の下部37から延設されており、第2のX方向X2に沿って延びている。
第3の壁43は、第1のY方向Y1に関する第1の壁41の先端から、第1のZ方向Z1に延びている。第2の壁42は、第1のZ方向Z1に関する第3の壁43の先端から延設されており、第2のY方向Y2に延びている。第4の壁44は、第2のY方向Y2に関する第1の壁41の先端から、第1のZ方向Z1に延びている。
第1〜第4の壁41〜44は、それぞれ、挿入凹部45の入口91から相対的に近い第1の端部411,421,431,441と、挿入凹部45の入口91から相対的に遠い第2の端部412,422,432,442と、を有している。
各第1の端部411,421,431,441は、挿入凸部12に関する挿入の入口91側の端部とされている。各第2の端部412,422,432,442は、挿入凸部12に関する挿入の入口91とは反対側の端部とされている。
基板接続用コンタクト34は、ボックス状部33の4つの壁41〜44の少なくとも1つから延設されている。本実施の形態において、基板接続用コンタクト34は、第2の壁42の第2の端部422から延設されている。
基板接続用コンタクト34は、細長い板状に形成されている。この基板接続用コンタクト34は、挿入凹部45に挿入された対応する挿入凸部12の導体パターン8と弾性的に接触することにより、この導体パターン8と電気的に接続される。
基板接続用コンタクト34は、第2の壁42の第2の端部422から延設される固定片部46と、固定片部46の先端部からU字状に折り曲げられた弾性片部47と、を含んでいる。
固定片部46は、基板接続用コンタクト34が延設される第2の壁42に少なくとも一部が密着するように折り返されている。固定片部46のうち、第2の壁42に接続される基端部側の一部が、第2の端部422からわずかに浮いている。固定片部46の中間部は、第2の壁42と密着して第2のX方向X2に延びている。
弾性片部47は、全体が滑らかに湾曲した、いわゆるカールばねタイプの弾性片部である。弾性片部47は、固定片部46の先端部から、U字状に折り曲げられて挿入方向P1に向けて延びており、固定片部46の先端部を支点にして撓むことができる。
弾性片部47は、抜取方向P2に向けて凸となるようにカールする湾曲部471と、湾曲部471から挿入方向P1に沿って延びる主体部472と、を含んでいる。
湾曲部471の基端部は、固定片部46の先端部に連なっているとともに、第2の壁42の第1の端部421に支持されている。湾曲部471の先端は、第1のX方向X1を向いており、主体部472が接続されている。
主体部472は、挿入方向P1に進むに従い第2の壁42から離隔するように傾斜する第1の傾斜部473と、第1の傾斜部473から延設され、挿入方向P1に進むに従い第2の壁42に近接するように傾斜する第2の傾斜部474と、を含んでいる。
図9は、図7の矢印IX方向に沿ってみたボックス状部33の側面図である。図8および図9を参照して、第1の傾斜部473は、挿入方向P1に進むに従い横幅が狭くなっている。第1の傾斜部473の先端は、弾性片部47のうち、第2の壁42からの高さが最も互い部分となっている。この第1の傾斜部473の先端に接触部475が設けられている。接触部475は、挿入凸部が挿入凹部45に挿入されたとき、挿入凸部の導体パターンと接触して電気的に接続される。
第2の傾斜部474は、第1の傾斜部473の先端から延設されている。第1および第2の傾斜部473,474の境界部は、滑らかに湾曲する山形形状をなしている。第2の傾斜部474の先端は、当該第2の傾斜部474の中間部に対してカールしている。これにより、第2の傾斜部474の先端は、固定片部46と接触したときに、当該固定片部46に引っ掛かり難くなっている。
図5および図8を参照して、弾性片部47は、挿入方向P1に沿って延びるスリット476によって区画された一対の部分477,478を含んでいる。これら一対の部分477,478は、第1の傾斜部473の先端側の一部と、第2の傾斜部474と、を含んでいる。
スリット476は、弾性片部47の幅方向の略中央に位置している。これら一対の部分477,478は、互いに独立して弾性変形することができる。これら一対の部分477,478の先端が、弾性片部47の先端を構成している。
一方の部分477および他方の部分478の先端は、弾性片部47が撓んだときに、固定片部46を介して第2の壁42に間接的に受けられるようになっている。
図7および図9を参照して、第4の壁44が第2の壁42に対して第2のZ方向Z2に動くことを規制するための規制片部53,54が設けられている。規制片部53,54は、X方向Xに間隔をあけて並んでおり、第1のZ方向Z1に関する第4の壁44の先端から突出している。各規制片部53,54は、第4の壁44に対して略直交しており、固定片部46に第1のZ方向Z1側から当接している。
これにより、弾性片部47と回路基板4の挿入凸部12とが所定の接圧を持って接触したときに、挿入凸部12が受ける反力が、第1の壁41および第4の壁44を介して規制片部53,54に伝わり、固定片部46に受けられる。
第3および第4の壁43,44には、それぞれ、案内突起55,56が形成されている。これらの案内突起55,56は、挿入凸部12の挿入凹部45への挿入を案内することにより、弾性片部47の撓みを規制する。
案内突起55,56は、それぞれ、対応する第3および第4の壁43,44の一部を挿入凹部45側に折り曲げて形成された小片からなる。これらの案内突起55,56は、挿入方向P1に細長く延びている。弾性片部47が自由状態(外力の作用していない状態)にあるとき、案内突起55,56は、第1および第2の壁41,42の対向方向Bに関して、湾曲部471の先端と略並んでいる。各案内突起55,56は、湾曲部471の先端に比べて、第1の壁41に近接している。
各案内突起55,56のうち、挿入方向P1に関する上流側の端部は、第1の壁41から遠ざかるように曲げられており、第1の壁41との間隔が広くされている。これにより、挿入凸部12を、案内突起55,56と第1の壁41との間に挿入し易くしている。
また、第3および第4の壁43,44には、それぞれ、ハウジングからの抜けを防止するための係合突起57,58が設けられている。係合突起57,58は、それぞれ、対応する第3および第4の壁43,44から挿入凹部45とは反対側に突出する小片からなり、第1のZ方向Z1側に向けて延びている。
図5を参照して、係合突起57は、ハウジング13の側壁26aに形成された係止凹部59に係止されており、ハウジング13に対して、第2のZ方向Z2側への移動が規制される。図示していないが、係合突起58についても同様に、側壁26bに形成された係止凹部59に係止されている。
図10は、一対の第1の弾性片部31,32の拡大図である。図11は、図5のXI−XI線に沿う要部の断面図であり、アウターリード10がコンタクト形成体14に接続されていない状態を示している。
図10および図11を参照して、一対の第1の弾性片部31,32は、対応する冷陰極管5のアウターリード10と弾性接触するように取り付けられ、これにより、このアウターリード10と電気的に接続される。
これら一対の第1の弾性片部31,32は、Y方向Yに対称な形状をなしている。第1の弾性片部31,32は、主体部30の上部35の対応する部分35a,35bからそれぞれ延設されている。一対の第1の弾性片部31,32は、Y方向Yに相対向した状態で、受入空洞17内に配置されている。
これら一対の第1の弾性片部31,32は、それぞれ、第1の片部61と、第2の片部62と、を含んでいる。
各第1の片部61は、主体部30の上部35の対応する部分35a,35bから第2のZ方向Z2に沿って延びている。各第2の片部62は、対応する第1の片部61の先端部61bから折り返されており、第1のZ方向Z1に沿って延びている。Y方向Yに関して、一対の第1の片部61は互いに相対的に遠くに配置され、一対の第2の片部62は互いに相対的に近くに配置されている。
一対の第1の片部61は、基端部61aを支点にして、互いに弾力的に近接、離隔することができる。自由状態(外力の作用していない状態)において、各第1の片部61は、互いに平行に並んでいる。
各第1の片部61の先端部61bには、後述する拡開操作部72と係合するための係合部63が設けられている。各係合部63は、小片からなり、対応する第1の片部61の先端部61bから第1のX方向X1に突出している。
各第2の片部62は、対応する第1の片部61の先端部61bに連なる折り返し部64と、第1の絞り部65と、アウターリード10を径方向に挟持するための挟持部としての直線状部66(接触部)と、第2の絞り部67と、先端部68と、を含んでいる。
一対の折り返し部64の相対向する一側面は、取付方向M1に進むにしたがい、互いの間隔が狭まっている。これら一対の折り返し部64の相対向する一側面は、アウターリード10の取付を案内するための案内部とされている。
一対の第1の絞り部65は、対応するアウターリード10が、一対の直線状部66から取外し方向M2に抜けることを防止するためのものであり、一対の折り返し部64に連なっている。
一対の第1の絞り部65間の間隔は、一対の折り返し部64間の間隔よりも狭くされているとともに、一対の直線状部66間の間隔よりも狭くされている。一対の第1の弾性片部31,32が互いに近接したとき、一対の第1の絞り部65間の間隔は、アウターリード10の直径よりも狭くなる。
一対の直線状部66は、対応するアウターリード10との電気的な接続を達成しつつ、当該対応するアウターリード10が取付方向M1に相対移動することを許容するものである。各直線状部66は、対応する第1の絞り部65に連なっており、自由状態において取付方向M1に沿って延びている。
一対の第2の絞り部67は、対応するアウターリード10が、一対の直線状部66から取付方向M1側に抜けることを防止するためのものである。これら一対の第2の絞り部67は、対応する直線状部66にそれぞれ連なっている。
一対の第2の絞り部67間の間隔は、一対の直線状部66間の間隔よりも狭くされている。一対の第1の弾性片部31,32が互いに近接したときにおいて、一対の第2の絞り部67間の間隔は、アウターリード10の直径よりも狭くなる。
一対の先端部68は、対応する第2の絞り部67に連なっており、対応する第1の片部61にそれぞれ押圧されることにより、一対の直線状部66間の間隔を狭める。
一対の先端部68は、X方向Xに沿ってみたときにおいて、ハ字形形状をしている。これら一対の先端部68は、第1のZ方向Z1に進むにしたがって互いの間隔が拡がっている。各先端部68の第1のZ方向Z1側の先端は、互いに近づく方向に屈曲されており、対応する第1の片部61と滑らかに係合し得る。
図3および図11を参照して、操作部材15は、一対の直線状部66によるアウターリード10の挟持と、この挟持の解除を操作するためのものである。操作部材15は、ハウジング13の受入空洞17に嵌め込まれており、第1および第2のZ方向Z1,Z2(取付方向M1および取り外し方向M2)に相対移動可能である。
操作部材15は、Y方向Yに対称な形状をなす樹脂成形品である。この操作部材15は、Y方向Yに間隔をあけて相対向する一対の部分69,70と、これら一対の部分69,70間を連結する連結部71と、連結部71に設けられた一対の拡開操作部72と、を有している。
一対の部分69,70は、受入空洞17内で一対の第1の弾性片部31,32を挟むように配置されている。一対の部分69,70は、周壁18の一対の第3の側部22に挟まれている。
一方の部分69と連結部71との間、および他方の部分70と連結部71との間には、それぞれ、第2のZ方向Z2に開放された切欠73が形成されている。切欠73を形成することにより、一対の部分69,70をそれぞれ撓み易くしている。これにより、操作部材15を受入空洞17内に挿通し易くしている。
コネクタ6には、第1および第2の保持機構74,75が設けられている。第1の保持機構74は、操作部材15を拡開位置(図11参照)に保持するためのものである。拡開位置とは、操作部材15が一対の第1の弾性片部31,32間の間隔を相対的に拡げているときの位置をいう。
また、拡開位置とは、アウターリード10を無挿入力で一対の直線状部66間に挿入できるように、これら一対の直線状部66間の間隔を、操作部材15の拡開操作部72によって拡開している位置ともいえる。
第1の保持機構74は、操作部材15の一対の部分69,70の外側面69a,70aにそれぞれ形成された第1の溝状部76と、周壁18の一対の第3の側部22のそれぞれに設けられて対応する第1の溝状部76に係合する係合部77と、を含んでいる。
係合部77は、周壁18の一対の第3の側部22のそれぞれに形成されており、拡開位置において、第1の溝状部76に嵌まっている。
図12は、アウターリード10がコンタクト形成体14に接続されている状態を示す断面図である。図12を参照して、第2の保持機構75は、操作部材15を拡開解除位置に保持するためのものである。拡開解除位置とは、操作部材15が一対の第1の弾性片部31,32間の間隔を相対的に狭めているときの位置をいう。
第2の保持機構75は、操作部材15の一対の部分69,70の外側面69a,70aのそれぞれに形成された第2の溝状部78と、周壁18の一対の第3の側部22のそれぞれに設けられて対応する第2の溝状部78に係合する係合部77と、を含んでいる。
操作部材15が拡開解除位置にあるとき、係合部77は、第2の溝状部78に嵌まっている。係合部77は、第1の保持機構74の一部を構成しているとともに、第2の保持機構75の一部を構成している。
一対の部分69,70の内側面69b,70bは、一対の第1の弾性片部31,32を挟んで相対向している。これら一対の内側面69b,70bのうち、第2のZ方向Z2に関する先端が傾斜状カム面となっている。これらの傾斜状カム面は、第2のZ方向Z2に進むにしたがい互いの間隔が狭くなっている。
この傾斜状カム面が加圧部79とされている。一対の加圧部79は、一対の第1の弾性片部31,32の対応する第1の片部61の先端部61bを加圧することができる。
操作部材15が拡開解除位置にあるとき、一対の加圧部79が対応する先端部61bを加圧する。これにより、一対の直線状部66間の間隔が狭められ、一対の直線状部66によるアウターリード10の挟持力を増すことができる。また、一対の第1の弾性片部31,32の疲労による挟持力の低下を防止できる。
操作部材15が拡開位置(図11参照)から第1のZ方向Z1に沿って拡開解除位置(図12参照)に変位するときに、一対の加圧部79が対応する先端部61bを加圧する。この加圧により、一対の第1の弾性片部31,32が互いに近接する。
図4および図12を参照して、連結部71は、第1のX方向X1に関する一対の部分69,70の先端同士を連結している。連結部71には、受入空洞17から第1のX方向X1に突出する突出部80が形成されている。この突出部80は、拡開解除位置において、周壁18の凹部21aに受けられる。
図11を参照して、一対の拡開操作部72は、一対の第1の弾性片部31,32の対応する係合部63とそれぞれ係合することにより、一対の直線状部66間の間隔を拡開するためのものである。一対の拡開操作部72は、連結部71の内側面71aから一対の弾性片部31,32側(紙面の手前側)に向けて突出している。
一対の拡開操作部72は、それぞれ、第1のZ方向Z1に関する先端に設けられた第1の傾斜状カム面81と、第2のZ方向Z2に関する先端に設けられた第2の傾斜状カム面82と、を有している。
一対の第1の傾斜状カム面81は、操作部材15を第1のZ方向Z1に沿って受入空洞17内に嵌めるときに、一対の係合部63間の間隔を拡げるためのものである。一対の第1の傾斜状カム面81は、第1のZ方向Z1に進むにしたがい互いの間隔が狭くなっている。
これら一対の第1の傾斜状カム面81は、操作部材15が第1のZ方向Z1に変位するときに対応する係合部63に当接することにより、一対の係合部63間の間隔を拡げる。
一対の第2の傾斜状カム面82は、操作部材15が拡開解除位置(図12参照)から拡開位置(図11参照)に変位するときに、対応する係合部63に当接する。これにより、一対の第2の傾斜状カム面82は、一対の係合部63間の間隔を拡げる。一対の第2の傾斜状カム面82は、第2のZ方向Z2に進むにしたがい互いの間隔が狭くなっている。
図13は、第1のZ方向Z1に沿ってみたコネクタ6の平面図である。図13を参照して、各拡開操作部72は、第2のX方向X2を向く一側面72aが、対応する第1の弾性片部31,32と対向している。これら一側面72aは、対応する第1の弾性片部31,32が第1のX方向X1側に変位することを規制する規制部として機能する。
周壁18の第1の側部20のうち、第1のX方向X1を向く一側面20aが、各第1の弾性片部31,32と対向している。一側面20aは、各第1の弾性片部31,32が第2のX方向X2側に変位することを規制する規制部として機能する。
以上の概略構成を有する液晶表示装置において、冷陰極管のアウターリードと回路基板の導体パターンとの電気的な接続は、以下のようにして行われる。すなわち、まず、図14(A)に示すように、コネクタ6の挿入凹部45と、回路基板4の挿入凸部12とをX方向Xに相対向させる。次に、挿入凸部12を挿入方向P1に沿って挿入凹部45側に相対移動させる。
これにより、図14(B)に示すように、各コネクタ6の挿入凹部45に、回路基板4の挿入凸部12がスライド挿入される。弾性片部47の接触部475が、挿入凸部12の導体パターン8に弾性的に接触する。このとき、回路基板4の挿入凸部12は、弾性片部47と第1の壁41とに挟まれる。
また、図14(C)に示すように、案内突起55,56は、挿入凸部12の裏面4bを受ける。このとき、挿入凸部12は、案内突起55,56と、基板接続用コンタクト34が延設されていない第1の壁41とに挟まれる。これにより、挿入凸部12の厚み方向Aに関して、挿入凸部12が位置決めされる。
挿入凸部12がその厚み方向Aに関して位置決めされることにより、挿入凸部12の挿入に伴う弾性片部47の撓みが所定量に規制される。換言すれば、挿入凸部12が弾性片部47側に移動することが規制される。
また、各案内突起55,56は、挿入凸部12が挿入凹部45内で、挿入凸部12の横並び方向(Y方向Y)に対して傾くことを防止する。これにより、弾性片部47がこじられることを防止する。
また、案内突起55,56によって、挿入凸部12の一対の側縁4c,4dが両持ちで支持される。これにより、案内突起55,56が挿入凸部12からの荷重を受けることとなる。
図14(B)を参照して、回路基板4が受ける接圧は、ボックス状部33によって受けられる。回路基板4の縁部402は、ハウジング13の前壁27に当接して受けられ、挿入方向P1に関して位置決めされる。
次に、図11を参照して、各コネクタ6の一対の第1の弾性片部31,32のそれぞれに、対応するアウターリード10を取り付けることにより、第1の弾性片部31,32と対応するアウターリード10との電気的な接触を確保する。具体的には、まず、操作部材15を拡開位置に保持しておく。これにより、一対の拡開操作部72が、一対の第1の弾性片部31,32間の間隔を広げる。
この状態で、対応する冷陰極管の本体部を手または治具(図示せず)等で把持し、アウターリード10を、操作部材15と取付方向M1に対向させる。そして、アウターリード10を取付方向M1に沿って移動させることにより、アウターリード10を受入空洞17内の一対の直線状部66間に配置する。
次に、操作部材15を第1のZ方向Z1に動かして、操作部材15を拡開位置から図12に示す拡開解除位置に変位させる。これにより、一対の拡開操作部72による一対の係合部63の係合が解除される。その結果、一対の第1の弾性片部31,32の弾性力により、一対の直線状部66が、対応するアウターリード10を弾性的に挟持する。
このとき、一対の直線状部66は、上記対応するアウターリード10と接触し、直線状部66と対応するアウターリード10との電気的な接続が達成される。冷陰極管のアウターリード10は、コンタクト形成体14を介して、回路基板の導体パターンに電気的に接続される。
また、一対の第1の絞り部65間の間隔および一対の第2の絞り部67間の間隔は、それぞれ、対応するアウターリード10の直径よりも狭くなっている。さらに、操作部材15が拡開解除位置に変位することにより、一対の加圧部79が、対応する先端部61bを押圧している。これにより、一対の加圧部79が、これらの先端部61bを互いに近接させる。これにより、直線状部66間の距離を狭める加圧力が作用する。一対の直線状部66による、対応するアウターリード10の挟持力が高められる。
また、操作部材15が拡開解除位置に変位することにより、一対の第1の片部61の基端部61aは、対応する第2の片部62の先端部68を押圧して、これらの先端部68を互いに近接させる。
このように、一対の先端部68間の間隔を狭めることにより、一対の直線状部66間の距離を狭める加圧力が作用する。一対の直線状部66によるアウターリード10の挟持力がさらに高められる。
一方、液晶表示装置の分解作業は、以下のようにして行われる。すなわち、まず、アウターリード10と対応するコンタクト形成体14との接続を解除する、具体的には、操作部材15を、拡開解除位置(図12参照)から第2のZ方向Z2に移動することにより、拡開位置(図11参照)に変位させる。
操作部材15を拡開位置に変位させる際、一対の拡開操作部72の第2の傾斜状カム面82は、対応する係合部63に係合し、これら一対の係合部63間の距離を広げる。一対の係合部63間の距離が広がることに伴い、一対の直線状部66間の間隔が広がる。一対の直線状部66と対応するアウターリード10との電気的な接続が解除される。
次に、冷陰極管の本体部を手または治具等で把持した状態で、アウターリード10を取外し方向M2に移動させて、このアウターリード10を受入空洞17から取り出す。
各コネクタ6から冷陰極管を取り外した後は、コネクタ6を回路基板から取り外す。具体的には、図14(B)に示すように、挿入凸部12が挿入凹部45に挿入された状態から、この挿入凸部12をコネクタ6に対して抜取方向P2にスライドさせ、挿入凹部45から挿入凸部12を引き抜き、図14(A)の状態にする。
以上の次第で、本実施の形態によれば、挿入凹部45に挿入された挿入凸部12をボックス状部33で包み込むようになっている。これにより、基板接続用コンタクト34から接圧を受ける挿入凸部12を、この基板接続用コンタクト34から離れないようにボックス状部33で受けることができる。
したがって、基板接続用コンタクト34と挿入凸部12の導体パターン8との接圧を十分に確保できる。また、ボックス状部33は金属製であるので、電気コネクタ6が使用される温度条件(例えば、最高で百数十度)において、熱により軟化して変形することを防止できる。したがって、使用時の温度条件に関わらず、挿入凸部12を受けるボックス状部33が、熱に起因する変形を起こすことなく挿入凸部12を受けることができる。これにより、接圧を安定して維持できる。
また、ボックス状部33の第2の壁42から基板接続用コンタクト34を延設している。これにより、ボックス状部33のうち、導体パターン8と対向して近接している箇所から基板接続用コンタクト34を延設できる。
さらに、基板接続用コンタクト34の弾性片部47に接触部475が形成されている。これにより、弾性片部47が挿入凸部12の導体パターン8に弾性的に接触する。したがって、弾性片部47と導体パターン8との間の接圧を十分に確保できるとともに、この接圧を確実に維持することができる。
また、弾性片部47を第2の壁42で支持していることにより、弾性片部47に作用する荷重を第2の壁42で確実に受けることができる。
さらに、弾性片部47がU字状に形成されている。これにより、弾性片部47が十分な可撓性を確保できる。その結果、挿入凹部45に挿入凸部12が挿入されることに伴い、弾性片部47が十分に弾性変形でき、挿入凸部12の導体パターン8と確実に弾性接触できる。また、固定片部46が第2の壁42の少なくとも一部に密着して沿わされていることにより、この第2の壁42を補強できる。
また、弾性片部47のうち、湾曲部471から挿入方向P1に沿って延びる主体部472に接触部475が形成されている。これにより、弾性片部47の弾性変形に伴う接触部475の可動量を大きくできる。
さらに、主体部472の第1の傾斜部473の先端に接触部475を形成している。これにより、弾性片部47の弾性変形に伴う接触部475の可動量をより大きくできる。
また、弾性片部47の第1の傾斜部473から第2の傾斜部474が延設されている。これにより、第1の傾斜部473の先端が挿入凸部12に引っ掛かり難いようにすることができる。
さらに、弾性片部47が撓んだとき、第2の傾斜部474の先端が、固定片部46を介して第2の壁42に受けられる。これにより、弾性片部47が必要以上に撓んで弾性片部47の応力が大きくなることを防止できる。
また、弾性部材47にスリット476により区画された一対の部分477,478が形成されており、一対の部分477,478の先端が、弾性部材47の先端を構成している。これにより、弾性片部47の一対の部分477,478を互いに独立して弾性変形できる。したがって、弾性片部47が挿入凸部12と接触したときの弾性片部47の可撓性を高くできる。その結果、挿入凸部12との接圧が高くなりすぎることを防止できる。
また、ボックス状部33の第3および第4の壁43,44のそれぞれに形成された案内突起55,56によって、挿入凸部12の挿入凹部45への挿入が案内される。これにより、挿入凸部12が挿入方向P1からずれた方向に挿入されることを防止できる。挿入凸部12が、弾性片部47のうちの本来の接触箇所(接触部475)と異なる箇所で接触してしまうことを防止できる。
したがって、設計上予定しているのと異なる態様で弾性片部47が弾性変形することを防止でき、弾性片部47に過大な応力が発生することを防止できる。弾性片部47の疲労を抑制して耐久性を向上できる。
また、第3および第4の壁43,44のそれぞれに案内突起55,56を設けていることにより、これらの案内突起55,56で、挿入凸部12の一対の側縁4c,4dを支持することができる。その結果、挿入凸部12を、第1および第2の壁41,42と平行に挿入することができる。
さらに、各案内突起55,56が、挿入凸部12の裏面4bを受けることにより、挿入凸部12の厚み方向Aに関して挿入凸部12が位置決めされる。挿入凸部12が厚み方向Aに位置決めされることにより、挿入凸部12の挿入に伴う対応する弾性片部47の撓みが所定量に規制される。これにより、挿入凸部12による弾性片部47の変形量が過大になることを防止でき、弾性片部47の疲労を抑制することができる。
また、各案内突起55,56が挿入凸部12からの荷重を受けるようになっている。これにより、挿入凸部が12、案内突起55,56によって確実に支持される。その結果、板状の回路基板4が、挿入凸部12の横並び方向に関して撓むことを防止できる。
さらに、挿入凹部45に挿入された挿入凸部12は、第1の壁41と、案内突起55,56とに挟まれる。このように、案内突起55,56と第1の壁41とで挿入凸部12を挟むことにより、挿入凸部12の位置決めを行うことができる。
また、コンタクト形成体14に、蛍光管接続用コンタクトとしての一対の第1の弾性片部31,32を設けている。これにより、1つのコンタクト形成体14を用いて、冷陰極管5と回路基板4との間を電気的に接続することができる。
さらに、コンタクト形成体14を、単一の板金で形成していることにより、電気コネクタ6の部品点数を少なくして製造コストを低減できる。
また、弾性片部47の第2の屈曲部51の少なくとも一部が挿入方向P1に相当する方向を向いていることにより、挿入凸部12の挿入凹部45への挿入時に、挿入凸部12の先端が弾性片部47の先端に引っ掛かり難くできる。
さらに、弾性片部47の接触部475は、コンタクト形成体の材料としての板材を湾曲させることにより形成された面であり、プレス成形の際にできる切断面ではない。したがって、上記板材をプレス加工する前にめっきをしておくことにより、接触部475をめっき層で構成できる。すなわち、板材を切断した切断面を接触部としていないので、切断加工の後にめっきをして接触部を形成する必要がなく、弾性片部47の製造に手間がかからない。
また、挿入方向P1と直交するY方向Yに幅広のカールタイプばねを用いて接触部475を形成している。その結果、挿入方向P1に沿って挿入される挿入凸部12との接触により、弾性片部47が座屈することを防止できる。
さらに、基板接続用コンタクト34の弾性片部47の接触部475を2つに分割して独立して撓むことが可能とされている。これにより、これらの接触部475の可撓性を高めることができ、挿入凸部12の導体パターン8の移動に追従し易くできる。接触部475と導体パターン8との接触をより確実なものにできる。
以上の次第で、回路基板4の導体パターン8を介して、基板接続用コンタクト34に電力を供給できる。また、基板接続用コンタクト34と回路基板4の導体パターン8との電気的な接続を確実なものにできる。
また、各コネクタ6と回路基板4の挿入凸部12との接続に半田を用いる必要がなく、地球環境保全の観点からも好ましい。これに加え、コストのかかる半田作業が不要でコスト低減効果も奏することができる。
本発明は、以上の各実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
なお、以下では、図1〜図14に示す実施の形態と異なる点について説明し、同様の構成には同様の符号を付してその説明を省略する。
例えば、図15に示すように、弾性片部47Aの一対の部分477A,478Aのうちの挿入方向側の端部としての先端を互いに接続する接続部83を設けてもよい。この場合、一対の部分477A,478Aの先端同士を接続部83で接続して同行移動可能としていることにより、一対の部分477A,478Aの先端同士を同伴して弾性変形させることができる。これにより、上記一対の部分477A,478Aの剛性が低くなりすぎることを防止できる。その結果、弾性片部47Aの疲労を抑制できる。
また、図16および図17に示すように、第1の壁41からも回路基板用コンタクト34Bが延設されたコンタクト形成体14Bを用いてもよい。この場合、回路基板用コンタクト34Bの弾性片部47Bは、第1の壁41の第1の端部411から延設され、弾性片部47と対向方向Bに対称な形状をなす。
弾性片部47Bは、第1の壁41の第1の端部411からU字状に折り曲げられて、挿入方向P1に向けて延びている。この弾性片部47Bは、弾性片部47と同様の構成を有しており、抜取方向P2に向けて凸となるようにカールする湾曲部471Bと、湾曲部471Bから挿入方向P1に沿って延びる主体部472Bと、を含んでいる。
湾曲部471Bの基端部は、第1の壁41の第1の端部411に連なっており、この第1の端部411に支持されている。
主体部472の第1の傾斜部473Bは、挿入方向P1に進むに従い第1の壁41から離隔している。第1の傾斜部473Bの先端に接触部475Bが形成されている。
第2の傾斜部474Bは、第1の傾斜部473Bの先端から延設されており、挿入方向P1に進むに従い第1の壁41に近接するように傾斜している。
弾性片部47Bは、挿入方向P1に沿って延びるスリット476Bによって区画された一対の部分477B,478Bを含んでいる。これら一対の部分477B,478Bは、第1の傾斜部473Bの先端側の一部と、第2の傾斜部474Bと、を含んでいる。
スリット476Bは、弾性片部47Bの幅方向の略中央に位置している。これら一対の部分477B,478Bは、互いに独立して弾性変形することができる。これら一対の部分477B,478Bの先端が、弾性片部47Bの先端を構成している。
また、第3の壁43および第4の壁44のそれぞれにおいて、案内突起が一対設けられている。
第3の壁43の一対の案内突起55,55Bは、第1および第2の壁41,42の互いの対向方向Bに離隔して対向して配置されている。対向方向Bに関して、弾性片部47,47Bの湾曲部471,471B間に、一対の案内突起55,55Bが配置されている。
第4の壁44の一対の案内突起56,56Bは、対向方向Bに離隔して対向して配置されている。対向方向Bに関して、弾性片部47,47Bの屈曲部471,471B間に、一対の案内突起56,56Bが配置されている。
案内突起55,56は、第1の壁41と平行に並んでいる。同様に、案内突起55B,56Bは、第1の壁41と平行に並んでいる。
また、回路基板4の挿入凸部12の表面4aに、導体パターン8Bが形成されている。導体パターン8Bは、導体パターン8と厚み方向Aに略対称な形状をなしている。
図18を参照して、上記の構成により、挿入凸部12が挿入凹部45に挿入される際、一対の案内突起55,55Bおよび一対の案内突起56,56Bによって、挿入凸部12が挟持される(図18において、一対の案内突起55,55Bのみ図示)。
挿入凸部12は、一対の案内突起55,55Bおよび一対の案内突起56,56Bにそれぞれ挟まれつつ、挿入方向P1に沿って挿入される。
これにより、挿入凸部12の導体パターン8は、弾性片部47の接触部475に所定の接圧を持って接触する。また、挿入凸部12の導体パターン8Bは、弾性片部47Bの接触部475Bに所定の接圧を持って接触する。このとき、挿入凸部12は、一対の弾性片部47,47Bによって弾性的に挟持される。弾性片部47Bの主体部472Bの先端は、第1の壁41に直接受けられる。
本実施の形態によれば、弾性片部47BにU字状の部分が形成されている。これにより、弾性片部47Bが十分な可撓性を確保できる。その結果、挿入凹部45に挿入凸部12が挿入されることに伴い、弾性片部47BのU字状の部分が十分に弾性変形でき、挿入凸部12の導体パターン8Bと確実に弾性接触できる。
また、第3の壁43の一対の案内突起55,55Bおよび第4の壁44の一対の案内突起56,56Bのそれぞれが、挿入凹部45に挿入された挿入凸部12を挟む。これにより、対向方向Bに関する挿入凸部12の位置決めをより確実に行うことができる。また、第1の壁41から延設された回路基板用コンタクト34Bと、第2の壁42から延設された回路基板用コンタクト34のそれぞれに関して、挿入凸部12の挿入に起因する弾性変形量が大きくなりすぎることを防止できる。
また、基板接続用コンタクト34,34Bを設けることにより、回路基板4の挿入凸部12を一対の弾性片部47,47Bで弾性的に挟み込むことができる。これにより、回路基板4の挿入凸部12の導体パターン8,8Bとの接圧をより高くすることができる。また、挿入凸部12の裏面4bと表面4aの双方に導体パターン8,8Bを設けてこれら2つの弾性片部47,47Bと接触させることができる。
なお、弾性片部47Bと第1の壁41との間に固定片部46と同様の固定片部を介在させてもよい。
また、図19(A)に示すように、弾性片部47が廃止され、弾性片部47Bのみが設けられたコンタクト形成体14B’を用いてもよい。この場合、弾性片部は、第1の壁41からのみ延設されてなる。このとき、図19(B)に示すように、挿入凹部45に挿入された挿入凸部12は、第2の壁42と、案内突起55B,56Bとによって挟まれる(図19(B)において、一方の案内突起56Bのみ図示)。
また、図20(A)に示すように、弾性片部47Cを有するコンタクト形成体14Cを設けてもよい。コンタクト形成体14Cが図8のコンタクト形成体14と異なるのは、弾性片部47Cが第2の壁42の第1の端部421から直接延設されている点にある。
この場合、弾性片部47Cの第2の傾斜部474Cは、弾性片部47Cが撓んだとき、図20(B)に示すように、第2の壁42に直接に受けられる。
また、図21(A)に示すように、第1の壁41から延設された弾性片部47B、および第2の壁42から延設された弾性片部47Cを備えるコンタクト形成体14C’を用いてもよい。
この場合、挿入凹部45に挿入凸部12が挿入されたとき、図21(B)に示すように、弾性片部47Bの接触部475Bが挿入凸部12の導体パターン8Bに接触する。また、弾性片部47Cの接触部475Cが、挿入凸部12の導体パターン8に接触する。
弾性片部47Bの先端は、第1の壁41に直接受けられる。弾性片部47Cの先端は、第2の壁42に直接受けられる。
さらに、図22に示すコンタクト形成体14Dを設けてもよい。図22、および図22のXXIIIA−XXIIIA線に沿う断面図である図23(A)を参照して、本実施の形態の特徴の1つは、コンタクト形成体14Dの弾性片部47Dが、第2のX方向X2に向けて延びている点にある。
コンタクト形成体14のボックス状部33Dは、主体部30の下部37から第2のX方向X2に沿って延びる天板部84を有している。第1のY方向Y1に関する天板部84の先端から第3の壁43Dが延設されている。
第1のZ方向Z1に関する第3の壁43Dの先端から、第2の壁42Dが延設されている。第2のY方向Y2に関する第2の壁42Dの先端から、第4の壁44Dが延設されている。
第2のZ方向Z2に関する第4の壁44Dの先端から、第1の壁41Dが延設されている。この第1の壁41Dは、天板部84の下側(第1のZ方向Z1側)に重ね合わされており、互いに補強し合っている。
第1の壁41Dの第2の端部412Dから、弾性片部47Dが延設されている。弾性片部47Dは、上記第2の端部412DからU字状に折り曲げられており、抜取方向P2に延びている。
この弾性片部47Dは、第1の壁41Dの第2の端部412Dに連なる湾曲部471Dと、湾曲部471Dから抜取方向P2に沿って延びる主体部472Dと、を含んでいる。湾曲部471Dは、挿入方向P1に向けて凸となるようにカールしている。湾曲部471Dの基端部は、天板部84に沿わされている。弾性片部47Dは、第1の壁41Dの第2の端部412Dを支点にして撓むことができる。
主体部472は、抜取方向P2に進むに従い第1の壁41Dに近接するように傾斜する第1の傾斜部473Dと、第1の傾斜部473Dから延設され、抜取方向P2に進むに従い第1の壁41Dから離隔するように傾斜する第2の傾斜部474Dと、を含んでいる。
第1の傾斜部473Dは、湾曲部471Dの先端に連なっており、抜取方向P2に進むに従い、略一定の勾配で傾斜している。この第1の傾斜部473Dの先端に、接触部475Dが形成されている。
第2の傾斜部474Dは、第1の傾斜部473Dの先端から延設されている。第1および第2の傾斜部473D、474Dの境界部は、滑らかに湾曲する山形形状をなしている。
第2の壁42Dの第1の端部421Dには、案内片86が形成されている。案内片86は、挿入凸部12の挿入凹部45への挿入を案内するものであり、また、挿入凸部12の先端が第2の傾斜部474Dの先端に引っ掛かることを防止するものである。これにより、弾性片部47Dが座屈することを防止している。
この案内片86は、第2の壁42Dから抜取方向P2に向けて凸となるようにカールしている。弾性片部47Dを挿入方向P1に沿って見たときに、案内片86が第2の傾斜部474Dの先端を覆っている。
第2の壁42Dには、弾性片部47Dの撓みを規制するための規制片部85が形成されている。規制片部85は、第1の傾斜部473Dと略平行に延びており、第1の傾斜部473Dを挟むようにして、第1の壁41Dと対向方向Bに対向している。第1の傾斜部473Dがこの規制片部85に受けられることにより、第1の傾斜部473Dが第2の壁42D側に移動することが規制される。
第1の壁41Dには、弾性片部47Dの接触部475Dに向けて突出する押圧凸部87が形成されている。押圧凸部87は、扁平な面を有しており、弾性片部47Dの接触部475Dと対向している。
回路基板4の挿入凸部12は、挿入方向P1に沿って挿入凹部45に挿入されることにより、図23(B)に示す状態となる。挿入凹部45に挿入された挿入凸部12は、押圧凸部87と弾性片部47Dとの間に配置される。弾性片部47Dと、第1の壁41Dとによって、挿入凹部45に挿入された挿入凸部12が挟まれる。
これにより、挿入凸部12は、押圧凸部87に受けられつつ、接触部475Dと弾性的に圧接する。このとき、回路基板4から反力を受けた弾性片部47Dは、規制片部85に受けられる。これにより、弾性片部47Dの撓みが規制される。また、弾性片部47Dの第2の傾斜部474Dの先端は、第2の壁42Dに直接受けられる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、弾性片部47DがU字状に形成されている。これにより、弾性片部47Dが十分な可撓性を確保できる。その結果、挿入凹部45に挿入凸部12が挿入されることに伴い、弾性片部47Dが十分に弾性変形でき、挿入凸部12の導体パターン8と確実に弾性接触できる。
また、弾性片部47Dのうち、抜取方向P2に延びる主体部472Dに接触部475Dが形成されている。これにより、弾性片部47Dの弾性変形に伴う接触部475Dの可動量を大きくできる。
さらに、第1の傾斜部473Dの先端に接触部475Dが形成されている。これにより、弾性片部47Dの弾性変形に伴う接触部475Dの可動量をより大きくできる。
また、第1の傾斜部473Dから第2の傾斜部474Dを延設している。これにより、第1の傾斜部473Dの先端が挿入凸部12に引っ掛かり難いようにすることができる。
さらに、弾性片部47Dと、弾性片部47Dが延設される第1の壁41Dとによって、挿入凹部45に挿入された挿入凸部12を弾性的に挟持できる。
また、弾性片部47Dが規制片部85によって受けられることにより、弾性片部47Dの弾性変形を規制できる。これにより、挿入凸部12との接圧をより高めることができる。また、押圧凸部87が挿入凸部12を受けることにより、回路基板4の挿入凸部12がその厚み方向Aに移動することを規制できる。その結果、挿入凸部12と接触部475Dとの接圧をより高めることができる。
また、弾性片部47Dの第2の傾斜部474Dの先端が、第2の壁42Dによって直接受けられるようになっている。これにより、弾性片部47Dが必要以上に撓んで弾性片部47Dの応力が大きくなることを防止できる。
また、図24(A)に示すコンタクト形成体14Eを設けてもよい。コンタクト形成体14Eが図23(A)のコンタクト形成体14Dと異なるのは、主に以下の点である。すなわち、弾性片部47Eの主体部472Eの第1の傾斜部473Eが、抜取方向P2に進むに従い第1の壁41Dから離隔するように傾斜している点と、第1の傾斜部473Eから延設される第2の傾斜部474Eが、抜取方向P2に進むに従い第1の壁41Dに近接するように傾斜している点である。
挿入凸部12は、挿入方向P1に沿って挿入凹部45内に挿入されることにより、図24(B)に示す状態となる。これにより、挿入凸部12は、弾性片部47Eの主体部472Eと第2の壁42Dとによって挟まれる。挿入凸部12は第2の壁42Dの押圧片部87Eに受けられる。このとき、導体パターン8が、弾性片部47Eの接触部475Eと弾性的に接触する。第2の傾斜部474Eの先端は、第1の壁41Dに直接受けられる。
この場合、第1の傾斜部473Eの先端に接触部475Eが形成されている。これにより、弾性片部47Eの弾性変形に伴う接触部475Eの可動量をより大きくできる。
また、第2の傾斜部474Eが、抜取方向P2に進むに従い第1の壁41Dに近接するように傾斜している。これにより、第1の傾斜部473Eの先端が挿入凸部12に引っ掛かり難いようにすることができる。
さらに、弾性片部47Eと、弾性片部47Eが延設されていない第2の壁42Dとによって、挿入凹部45に挿入された挿入凸部12を弾性的に挟持することができる。
また、図25(A)に示すコンタクト形成体14Fを用いてもよい。このコンタクト形成体14Fが図23(A)に示すコンタクト形成体14Dと異なるのは、主に、弾性片部47Fが第2の壁42Dから延設されている点にある。
弾性片部47Fは、第2の壁42Dの第2の端部422Dから延設されてU字状に折り曲げられ、抜取方向P2に延びている。
弾性片部47Fは、第2の壁42Dの第2の端部422Dに連なる湾曲部471Fと、湾曲部471Fの先端から延設された主体部472Fと、を含んでいる。
湾曲部471Fは、第2の壁42の第2の端部422Dに連なり、挿入方向P1に向けて凸なるようにカールしている。主体部472Fは、湾曲部471Fの先端から抜取方向P2に沿って延びている。
主体部472Fは、抜取方向P2に進むに従い第2の壁42Dに近接するように傾斜する第1の傾斜部473Fと、第1の傾斜部473Fの先端から延設され、抜取方向P2に進むに従い第2の壁42Dから離隔するように傾斜する第2の傾斜部474Fと、を含んでいる。第1の傾斜部473Fの先端に接触部475Fが形成されている。
第2の壁42に押圧凸部87Fが形成されている。押圧凸部87Fは、接触部475Fと対向方向Bに対向している。
挿入凸部12は、挿入方向P1に沿って挿入凹部45内に挿入されることにより、図25(B)に示す状態となる。これにより、挿入凸部12は、弾性片部47Fと第2の壁42Dとによって挟まれる。挿入凸部12は、第2の壁42Dの押圧凸部87Fに受けられつつ、導体パターン8が、弾性片部47Eの接触部475Eと弾性的に接触する。また、第2の傾斜部474Fの先端は、第1の壁41Dによって直接受けられる。
また、図26(A)に示すコンタクト形成体14Gを用いてもよい。このコンタクト形成体14Gが図25(A)に示すコンタクト形成体14Fと異なるのは、主に、以下の点である。
すなわち、弾性片部47Gの第1の傾斜部473Gが、抜取方向P2に進むに従い第2の壁42Dから離隔するように傾斜している点と、第2の傾斜部474Gが、抜取方向P2に進むに従い第2の壁42Dに近接するように傾斜している点である。
挿入凸部12は、挿入方向P1に沿って挿入凹部45内に挿入されることにより、図26(B)に示す状態となる。これにより、挿入凸部12は、弾性片部47Gの主体部472Gと第1の壁41Dとによって挟まれる。挿入凸部12は、第1の壁41Dの押圧凸部87に受けられ、導体パターン8が、弾性片部47Gの接触部475Gと弾性的に接触する。このとき、第2の傾斜部474Gの先端は、第2の壁42Dによって直接受けられる。
また、図27(A)に示すコンタクト形成体14Hを設けてもよい。コンタクト形成体14Hが図24(A)に示すコンタクト形成体14Eと異なるのは、コンタクト形成体14G(図26(A)参照)がさらに設けられている点にある。
挿入凹部45に挿入された挿入凸部12は、図27(B)に示すように、一対の弾性片部47E,47Gに弾性的に挟持される。弾性片部47Eの接触部475Eは、挿入凸部12の表面4aに形成された導体パターン8Bに接触する。弾性片部47Gの接触部475Gは、挿入凸部12の裏面4bに形成された導体パターン8に接触する。
また、図28(A)に示すコンタクト形成体14Jを設けてもよい。コンタクト形成体14Jが、図8に示すコンタクト形成体14と異なっているのは、主に以下の点である。すなわち、弾性片部47Jのスリット476Jが、弾性片部47Jの長手方向に関して弾性片部47Jの略全域に亘って延びている点である。
スリット476Jは、弾性片部47Jの幅方向の略中央に位置している。スリット476Jは、弾性片部47Jの湾曲部471Jの基端部から第2の傾斜部474Jの先端にかけて延びている。弾性片部47Jは、スリット476Jによって区画された一対の部分477J,478Jを含んでいる。
これら一対の部分477J,478Jは、それぞれ、湾曲部471Jと、第1の傾斜部473Jと、第2の傾斜部474Jと、を含んでいる。これら一対の部分477J,478Jは、互いに独立して弾性変形することができる。
一対の部分477J,478Jのそれぞれの先端は、接続部83Jによって互いに接続されている。接続部83Jの先端は、固定片部46に向けてカールしており、この固定片部46と滑らかに接触することができる。
図28(A)および図28(B)を参照して、一方の部分477Jの横幅は、湾曲部471Jにおいて一定とされている。また、一方の部分477Jの溝幅は、第1の傾斜部473Jにおいて、挿入方向P1に進むに従い狭まっている。また、一方の部分477Jの横幅は、第2の傾斜部474Jにおいて、挿入方向P1に進むに従い狭まっている。
同様に、他方の部分478Jの横幅は、湾曲部471Jにおいて一定とされている。また、他方の部分478Jの溝幅は、第1の傾斜部473Jにおいて、挿入方向P1に進むに従い狭まっている。また、他方の部分478Jの横幅は、第2の傾斜部474Jにおいて、挿入方向P1に進むに従い狭まっている。
湾曲部471Jにおけるスリット476Jの幅C1は、一定とされている。第1の傾斜部473Jにおけるスリット476Jの幅C2は、挿入方向P1に進むに従い狭まっている。第2の傾斜部474Jにおけるスリット476Jの幅C3は、挿入方向P1に進むに従い狭まっている。
図28(B)および図28(C)を参照して、第1の傾斜部473Jおよび第2の傾斜部474Jの互いの境界部に、膨出部92,93が形成されている。膨出部92は、第1の傾斜部473Jおよび第2の傾斜部474Jの互いの境界部における、一方の部分477Jに形成されている。膨出部93は、第1の傾斜部473Jおよび第2の傾斜部474Jの互いの境界部における、他方の部分478Jに形成されている。
各膨出部92,93は、それぞれ、第1の壁41側に向かって凸湾曲した形状をなしている。抜取方向P2に沿って見たとき、各膨出部92,93は、円弧状をなしている。各膨出部92,93に、挿入凸部と接触する接触部475Jが形成されている。
上記の構成により、各膨出部92,93を挿入凸部と滑らかに接触できるとともに、各膨出部92,93と挿入凸部との接圧を確保できるようにしている。
以上の次第で、コンタクト形成体14Jを用いることにより、弾性片部47Jの一対の部分477J,478Jが、互いに独立して弾性変形できる。これにより、挿入凸部12と接触する各膨出部92,93の可撓性を高くできるので、挿入凸部12との接圧が高くなりすぎることを防止できる。
また、一対の部分477J,478Jの先端同士を接続部83Jで接続している。これにより、一対の部分477J,478Jの先端同士を同伴して弾性変形させることができる。これにより、弾性片部47Jの弾性変形量が大きくなりすぎることを防止でき、その結果、弾性片部47Jの疲労を抑制できる。
なお、各上記実施の形態において、挿入凹部45に挿入された挿入凸部12の導体パターンが少なくとも1つの弾性片部の接触部に接触すればよい。したがって、挿入凸部12の表面および裏面の少なくとも一方に導体パターンが形成されていればよい。
また、図2のコネクタ6を複数用意し、これらのコネクタ6を、図29(A)および図29(B)に示すように、単一のホルダ94で一括して保持してもよい。これにより、複数の挿入凸部12を、対応する挿入凹部45に一括して差し込むことができる。
ホルダ94は、板状をなしており、複数の挿通孔95が横並びに形成されている。各挿通孔95に、対応するコネクタ6のハウジング13が挿通される。各ハウジング13の外周には、鍔部96が形成されている。各鍔部96が、対応する挿通孔95の周面にそれぞれ圧入固定されている。ホルダ94から各ハウジング13の一部が突出しており、各挿入凹部45が露呈している。
なお、ホルダ94を、各上記実施の形態のそれぞれにおける電気コネクタの保持に用いてもよい。
また、図14に示す実施の形態において、回路基板4に代えて、図30に示す接続部材としてのグランドバー100を用いてもよい。グランドバー100は、金属等の板状の部材を用いて形成された導電板であり、全体が導電部とされている。グランドバー100は、矩形状の主体部101と、主体部101の縁部102に横並びで形成された複数の挿入凸部103と、を含んでいる(図30において、2つの挿入凸部103のみを図示)。
縁部102は、グランドバー100のうちの第1のX方向X1側の端部を構成している。各上記挿入凸部103は、各コネクタ6に対応するようにY方向Yに横並びに形成されている。
各挿入凸部103は、矩形状に形成されており、表面103aおよび裏面103bの双方が導電部とされている。表面103aは、ボックス状部の第1の壁に対向するようになっており、裏面103bは、ボックス状部の第2の壁に対向するようになっている。
各挿入凸部103の一対の側縁103c,103dの一方103cは、ボックス状部の第3の壁に対向するようになっており、他方103dは、ボックス状部の第4の壁に対向するようになっている。
これらの挿入凸部103は、対応するコネクタ6の挿入凹部45に、挿入方向P1に沿って挿入されて装着される。これにより、挿入凸部103と弾性片部47とが電気的に接続される。グランドバー100によって、複数の電気コネクタ6のグランドバー接続用コンタクト34Kが一括して並列に接続される。主体部101は、液晶表示装置の金属フレーム104に接地されている。
これにより、接続部材接続用コンタクトとしてのグランドバー接続用コンタクト34Kは、グランドバー100を介して液晶表示装置の金属フレーム104(導電材フレーム)に接地される。
以上の次第で、本実施の形態によれば、グランドバー接続用コンタクト34Kとグランドバー100との電気的な接続を確実なものにできる。
なお、グランドバー100は、各上記実施の形態のそれぞれにおける電気コネクタとの接続に用いてもよい。
また、グランドバー100と同様の構成を有する接続部材(導電板)としての給電バーを用いてもよい。図31を参照して、給電バー100Lがグランドバー100と異なっているのは、主に以下の点である。すなわち、給電バー100Lの主体部101にインバータ回路7Lが接続されており、インバータ回路7Lからの電力が、給電バー100Lを介して、接続部材接続用コンタクトとしての給電バー接続用コンタクト34Lに供給される。インバータ回路7Lによって印加される電圧は、正電位または負電位とされている。
この場合、給電バー100Lから給電バー接続用コンタクト34Lに電力を供給することができる。
なお、給電バー100Lは、各上記実施の形態のそれぞれにおける電気コネクタとの接続に用いてもよい。
また、図32に示すように、回路基板4の導体パターン8を金属フレーム104に接地してもよい。基板接続用コンタクト34は、導体パターン8を介して、金属フレーム104に接地される。
なお、各上記実施の形態のそれぞれにおける電気コネクタを、導体パターン8を介して金属フレーム104に接地してもよい。
また、本発明を、外陰極管等の他の蛍光管との接続に適用することができる。さらに、本発明を、エッジライト型の液晶表示装置に適用することができる。