JP5214882B2 - コンベア・ベルトと電磁アクチュエータの補助付きの異物選別装置 - Google Patents

Description

本発明は、コンベア・ベルトと、このコンベア・ベルトに配設され、該コンベア・ベルト上で位置に応じた形で物質片を感知する少なくとも１つのセンサと、この少なくとも１つのセンサの信号に従って、位置に応じた形で物質片を選別する少なくとも１つのアクチュエータとを含む異物の選別装置に関する。

環境に対する要求は、原材料の自然の資源を節約しようという要求でもあるが、廃棄物から再利用可能なものをリサイクルするという効果を持つ。この場合特に価値のあることは、廃棄物から選別された後、金属は原材料として再処理され、または新しい原材料に配分され、あるいは新しい原材料へと付加されることである。リサイクル処理の中で特に大事なことは、純粋な基本資材のみがリサイクルにとって価値の高い基礎金属となるため、タイプによって異なるスチールや残留金属の選別を行なうことである。

リサイクルされる廃棄物の量が益々増えているので、家庭の廃棄物を含めて廃棄物を選別する選別装置は、この数年利用されるようになっている。プラスチックはさておき、特に価値の高い部分は、分解後タイプによって選別されなければならない金属に代表される。

再利用可能な物をリサイクルするシステムは過酷な環境で使用され、過去には、金属片は圧縮空気装置を用いて選別されていた。そのような選別装置はたいてい金属片が、そこから予め選別されたバルクの物質としてコンベア・ベルト上に送出される運搬トラフを含んでいる。そして、コンベア・ベルトの幅に分布された個々の金属片は、通常は誘導タイプの金属センサの領域を通過する。空気を噴出可能な個々のノズルを含むノズル領域は、コンベア・ベルトの出口側に位置する。コンベア・ベルト上で金属部品を感知している間個々の金属センサから送信される信号に応答して、金属部品のこの位置に対応する各々の圧縮空気ノズルは、金属部品以外の物から金属部品が分離されるような方法で、コンベア・ベルトから送出される金属部品の飛路を変えるように作動する。そのようなシステムは、使用中、好都合と不都合とがある。不都合な点は、ノズル領域への圧縮空気の供給が複雑なこと、隣の選別物の影響により発砲体のような軽量物の分離が不正確なこと、選別物の幾何的形状によって選別が不正確になること、である。

上述のような先行技術からスタートしたが、今度は、上述の先行技術の不都合な点を回避し、高効率で特に圧縮空気供給手段のような複雑な供給装置となることを避けた、構造的に特に単純な、異物、とりわけリサイクル可能な物を選別する装置を提供する本発明の目的である。

本目的は、上述の特徴を含む選別装置によって達成され、次のような特徴がある。即ち、電圧が印加され、軸周りに回転可能に吊下げられたコイルであり、基本位置から始動し、第１の逆向きに磁化された永久磁石のペア間のギャップ中を軸周りに回転運動して、永久磁石ギャップ中の磁場が１番目の永久磁石ギャップ中の磁場と反対方向に拡がる第２の逆向きに磁化された永久磁石のペア間のギャップ中の第２の位置に至り、このコイルの回転運動が物質片を選別ための作動操作をもたらす、少なくとも１つのコイルを含む電磁アクチュエータが使用される。

この選別装置は、一方では簡単な構造であり、他方では比較的大きな作動力を発揮できる電磁アクチュエータによって特徴付けられる。その上そのような電磁アクチュエータは、アクチュエータの幅が外部ハウジングに加えて永久磁石の厚さとコイルの厚さによって実質的に規定される小さな構造を達成する可能性を提供する。そのような小さな構造であれば、そのようなアクチュエータをコンパクトにモジュラーユニットに複数組み込むことが可能であり、アクチュエータの領域が達成される。そのようなモジュラーユニットでは、正しく作動しないユニットの修理が必要になっても、個々のアクチュエータを取り替えることが可能である。そのような構造では、電気の供給ラインはアクチュエータから抜き取るのみで可能であり、新しいアクチュエータにつなぐだけでよい。アクチュエータのそのような交換は、標準的な専門技術を持つオペレータと保守要員によって行なわれもよい。それは、そのような電磁アクチュエータ、複数のそのようなアクチュエータから成るモジュラーユニット全体もであるが、リサイクル可能な異物を選別するために厳しい環境で特別に使用されうるからである。使用の間、そのような選別装置は特に、金属部品を選別するためにテストすることができ、好結果を達成した。これは、複雑な圧縮空気供給手段が不要な、当該電磁アクチュエータを含むそのような選別装置における特別な長所というべきである。その結果、この選別装置は非常に携帯性があり、どんな所望の場所でも使用可能であり、コンベア・ベルトの駆動速度にも関係なく、必要な電気の供給を確保するだけでよい。とりわけ３０Ｈｚまでの分離速度でそのような利点があり（アクチュエータの幾何的形状を選別物質の粒のサイズに適合させる際の、角度の調整のタイプや部品のタイプによるが、）、また、簡単に異なる使用状態に配置を適合させる可能性があるという長所がある。

１の実施例では、少なくとも１つの電磁アクチュエータが、コンベア・ベルトの側方に配置される。

物質片を選別するため然るべく感知された物質片の運搬路に、このアクチュエータに連結したイジェクターを旋回させるため、少なくとも１つのアクチュエータが位置に応じた形で駆動されるのが好ましい。

更に別の実施例では、少なくとも１つの電磁アクチュエータが、出口側においてコンベア・ベルトの端部の背後に配置され、イジェクターが然るべく感知された物質片の飛路に旋回可能である。

リサイクル可能な異物を選別する装置を提供する特有の実施例は、コンベア・ベルトとそのコンベア・ベルトに配設されたセンサ領域とを含み、当該センサ領域はコンベア・ベルト上で位置に応じた形で物を感知し、以下のようなモジュラーユニットを含む。即ち、出口側においてコンベア・ベルトの端部の背後に配置されて然るべく感知された物質片の対応する飛路に、各々のアクチュエータに連結したイジェクターを位置に応じた形で旋回させるモジュラーユニットのアクチュエータをセンサ領域の信号に従って駆動するモジュラーユニットである。

この選別装置は、一方では簡単な構造であり、他方では比較的大きな作動力を発揮できる電磁アクチュエータによって特徴付けられる。その上そのような電磁アクチュエータは、アクチュエータの幅が外部ハウジングに加えて永久磁石の厚さとコイルの厚さによって実質的に規定される小さな構造を達成する可能性を提供する。そのような小さな構造であれば、そのようなアクチュエータをコンパクトにモジュラーユニットに複数組み込むことが可能であり、アクチュエータの領域が達成される。そのようなモジュラーユニットでは、正しく作動しないユニットの修理が必要になっても、個々のアクチュエータを取り替えることが可能である。そのような構造では、電気の供給ラインはアクチュエータから抜き取るのみで可能であり、新しいアクチュエータにつなぐだけでよい。アクチュエータのそのような交換は、標準的な専門技術を持つオペレータと保守要員によって行なわれもよい。それは、そのような電磁アクチュエータ、複数のそのようなアクチュエータから成るモジュラーユニット全体もであるが、リサイクル可能な異物を選別するために厳しい環境で特別に使用されうるからである。使用の間、そのような選別装置は特に、金属部品を選別するためにテストすることができ、好結果を達成した。これは、複雑な圧縮空気供給手段が不要な、当該電磁アクチュエータを含むそのような選別装置における特別な長所というべきである。その結果、この選別装置は非常に携帯性があり、どんな所望の場所でも使用可能であり、コンベア・ベルトの駆動速度にも関係なく、必要な電気の供給を確保するだけでよい。とりわけ３０Ｈｚまでの分離速度でそのような利点があり（アクチュエータの幾何的形状を選別物質の粒のサイズに適合させる際の、角度の調整のタイプや部品のタイプによるが、）、また、簡単に異なる使用状態に配置を適合させる可能性があるという長所がある。

上述のアクチュエータにおいて、コイルの巻線は、実質的にシャフトまたは軸に対して垂直な平面に延びている。

好ましくは、ネオジウム−鉄ボロンで形成される永久磁石が用いられる。これらの永久磁石は、すべての磁性体の中でも最高に高いエネルギー密度を有するという利点を持っている。効率を維持するために、永久磁石は板状のリング片に形成される。

これらのリング片は、内径と外径はコイルが吊るされたシャフトに中心をもち、従ってコイルの回転運動に適合する。リング片に形成されたこれらの永久磁石に関連して、コイルはシャフトに対して径方向に向いた２本のレッグを含むように構成される。これにより、巻線は永久磁石の静的な場に対して略垂直に位置するという効果がある。

上記レッグを相互に連結する２つのコイル部分は、そのようなコイル部分の電流に及ぼす影響が最小に保たれるよう、実質的に永久磁石の主な磁場の外側に位置するように、リング片状永久磁石に対して配置される。

単純な構成としては、調整部材を成すコイルの反対側の端部がシャフトから吊るされたキャリアにコイルは保持される。そして、その調整部材は、電磁アクチュエータ上での条件のそれぞれに適合した更に他の要素に結合されてもよい。この明細書の主題でもあるように、選別装置に関連して更に、コイルの運動とそのためキャリアの運動により、打撃部材を形成するプレート要素を確保する。

電磁アクチュエータのハウジング構造については、各永久磁石は、各ベースプレート上のギャップの一方の側と他方の側に保持される。そのベースプレートの各々には、ベアリングが備えられるだろう。これらのベアリングには、キャリアと、そのためコイルとがその周りに旋回するシャフトが保持される。

特に問題は、作動工程においてコイルが基本位置から作用位置へ、そしてまた基本位置へ戻る運動をするという事実の観点から、コイルへの電力の供給ということである。そのため、滑り接触が望ましい。これらは複雑な構造をとるが、磨耗しやすく摩擦を受けやすい。結果として、電磁アクチュエータの好ましい変形例では、コイルはシリコンコートされたより線によって電流が供給される。そのようなより線はキャリアの各側部に配置され、ハウジング構造に接続されてよい。試験では、そのようなシリコンコートされたより線は破線させることなく、そして電磁アクチュエータを故障させること無く、１００万運動サイクルまで持ちこたえた。ただし、そのようなより線の使用中は、コイル上と、従ってハウジングサイド上との接触及びはんだ点が小さい負荷しか受けないように注意を払うべきである。すなわち、それはより線を十分大きなループにしておくべきで、そのためより線の運動はそのループの部分に限定される。それ故、それぞれのより線またはループは、コイル上の接続点とハウジングサイドの接続点間の直線接続路の数倍の長さを持つべきである。

それぞれの永久磁石が保持される上述のベースプレートは、コイルと永久磁石が囲まれるハウジングウォールによって分離して配置するのが好ましい。

基本位置から離れて更に２つの位置へのオペレーションをセットし作動させるため、３つの位置を前提とすることができる電磁アクチュエータを提供することができる。ここで、３番目の永久磁石は少なくとも１つ以上のペアで、２番目の永久磁石のペアとは反対の磁極がギャップ間に配置される。その上、更なるコイルが供給され、その更なるコイルは、２番目の永久磁石から３番目の永久磁石のペアへの回転運動が起こると、２番目のコイルが２番目の永久磁石のペアに接近するので、３番目の永久磁石のペアに接近し電圧が印加されるように、１番目のコイルに対してずれている。２番目の位置から１番目の位置へ再び配置を戻すために、２番目の永久磁石のペアへ接近するその他のコイルに電圧が印加されるが、その他のコイルに電流は流れない。それぞれの適合するオペレーションの遂行は、２つのコイルによって可能である。選択的に電圧が印加される２つのコイルを含む配置により、永久磁石のペア間の個々の位置に到達することができる。永久磁石の各々のペア間のコイルの各々の位置は、オペレーションをセットし作動させるために用いることができる。互いに位置がずれている２つのコイルを含む配置は、適合するオペレーションが隣接する永久磁石のペア間のオフセット位置を通してなされるため、更なる永久磁石のペアにより拡張することができる。

特別な応用例としては、永久磁石は約９０度の扇形をカバーするのが好ましい。

３つの永久磁石のペアが備えられる別の応用例としては、扇形は１２０度から１８０度であってよい。

一般に、コイルも負または正の電圧の基本位置で作用を受け、その極性は、基本位置から第２の位置へ移動する際反転される。極性は、第２の位置から基本位置へコイルを戻すため、再び反転される。

コンパクトな構成のおかげで、これらのアクチュエータは特に、並んで配置された複数の電磁アクチュエータを有するモジュラーユニットを構築するのに適している。コイルが吊られたシャフトは、ここではラインに沿って向けられるのが好ましい。単位長さ当たりにモジュラーユニットに更に電磁アクチュエータを収容可能とするために、シャフトもまた互いに補うのがよく、その結果１番目と２番目のアクチュエータは、例えば、それぞれ１番目のラインと２番目のラインに沿ってそれらの軸が位置するよう配置される。

本発明の更に詳細と特徴は、図面を参照した以下の実施形態の説明から明らかになる。

まず最初に、図６から図８に示される選別装置に用いられるように、電磁アクチュエータについて説明する。これらは以下に詳細に説明される。

最初の実施形態において図４に示されるように、電磁アクチュエータは、2つのベースプレート２と内部３を画するハウジングウォール４を有するハウジング構造を含む。ベースプレート２は1つのみ示されているが、互いに平行に並んでいる。付加的なスペーサー５は、内部３に、コーナー部に配置され、これによって2つのベースプレート２が間隔をおいてねじ釘で取り付けられる。ハウジングウォール４は2つのベースプレート２間の空洞部６に嵌め込まれている。

電磁アクチュエータの内部３を見ることを可能にするために、図４の説明図では上方のベースプレート２は除いてある。2つのベースプレート２と、ハウジングウォール４と、スペーサー５とからなるハウジング構造１の構造は、簡易さをもたらすが、それにもかかわらず、安定な構造である。ハウジングの部品は、アルミニウム製が好ましい。

2つのベースプレート２のそれぞれは、板状のリング片のように構成される内部の2つの永久磁石６を維持する。これらのリング片は、シャフト７に沿って原点を有する内径と外径を持つ。これまでハウジング構造１から除かれてきたように図２では見ることができないが、ベースプレート２上で永久磁石６もまた、図４で見ることができるように、その大きさで形状と位置は２つの永久磁石６に合致する。従って、第１の永久磁石８のペアと第２の永久磁石９のペアが形成される。永久磁石６の厚さは、永久磁石８、９のそれぞれのペア間にギャップが残されるように選択される。このギャップ中で、コイル１０は、シャフト７から吊るされたキャリア１１によって保持され、ボールベアリング１２を介して支持される。キャリア１１は永久磁石６方向の側部でコイル１０を保持するが、開口部１３を通ってハウジング構造１へ伸びるようにコイル１０とは反対の側に伸びている。ハウジング構造１の上記開口部１３は、ハウジングウォール４のそれぞれ内側に曲がった端部１４によって定義される。従って、ハウジングウォール４の下側の内側に曲がった端部１４がストップを作る図４に示されているが、基本位置から、即ち第１の位置から、同様に図４における上側であるハウジングウォール４の曲がった端部１４が旋回運動を画するストップを作る第２の位置へ、キャリア１１は旋回することができる。ハウジングウォール４を突き出たキャリア１１の最終点は、図４に示されるように基本位置から作用位置へ旋回矢印１６の方向に、コイル１０と共にキャリア１１を旋回することによって旋回されるプレート１５に固定される。

図４に見ることができるように、コイルは、キャリア１１が吊られるシャフト７に対して放射状に伸びる２本のレッグ１７を含む。コイル１０の第３の部分１８は、円弧の形状に伸びており、永久磁石６の外径に略適合しているが、永久磁石６への突出部は、永久磁石の外径より外側に位置している。コイル１０の第４の部分１９は、永久磁石の内径より外側に位置している。

コイル１０の巻線は、より詳細には見られないが、実質的にシャフト７に垂直な方向に、即ち、図４の平面に平行に伸びている。コイル１０は、２本のより線２０によって電流が供給される。これらのより線２０は、非常にしなやかで丈夫であることが判明するシリコンコートのワイヤである。これらのより線２０は、見ることができるように、ループ状に横たえられ、一方の端がコイル１０に接続されているが、そのそれぞれの他の端はハウジングの側方で電力供給を作り出す。より線２０の長さは、コイル１０の側方と、ハウジングの側方でそれぞれの接点が確実に著しく曲がらないように選択される。

第１の永久磁石８のペアである永久磁石６は、第２の永久磁石９のペアの磁場とは反対の磁場をもつ。このことは、図４のベースプレート２に固定された２つの永久磁石６は、逆の極性を持つことを意味している。符号２１で示す空間は、２つの永久磁石６間と、第１の永久磁石８のペア及び第２の永久磁石９のペア間とに残されていることにもまた注意するべきである。この状況を図解するため、永久磁石６の見えない部分が破線で表されている。

電磁アクチュエータを作動させるため、図４に示す基本位置で負のバイアスがかけられているコイル１０は正の電流パルスに従い、それにより、第１、第２の永久磁石のペア８、９の異なる方向の磁場のために、第１の永久磁石のペア８から第２の永久磁石のペア９へと移動する。この動きのため、直ちにキャリア１１は保持されたプレート１５と共に旋回し、プレート１５は傾斜する。電磁アクチュエータとプレート１５をそれぞれ基本位置に戻すため、コイル１０に供給する電流の極性を反転すると、コイル中の反転した電流方向により、図４に示す基本位置に再び戻る。

次に、図４に示すように、アクチュエータの電気の供給に関して言及されなくてはならない。これらの説明は今後説明される図で示される他の実施形態にも適用可能である。コイルは基本位置、即ち第１の永久磁石のペア８間で、負のバイアスがかけられているのが好ましい。負の電圧をオフにし、同時に正の電圧をオンにすると最終位置へ可能な限り速い回転運動が起こる（２つの永久磁石のペアが使用される場合）。戻る運動は、再び正から負の電圧にスイッチすることにより行なわれる。長い時間の電源操作により、例えばアクチュエータが選別工程に使用されたとき、短時間の場合よりコイルにはかなり大きな負荷がかかり得る。反発性の対抗力はない。大きな駆動力、アクチュエータの移動質量の小ささ、反発性の対抗力の欠如と短かい時間周期でのばねコイル電流の増加に関係して、プレート１５の位置の非常に速い変化が達成される。

図５は電磁アクチュエータの第２の実施形態を示し、ここでは図４の実施形態と対照的に、電磁アクチュエータはシャフト７に旋回自在に保持されるキャリア１１を示すベースプレート２のみであり、コイル１０はキャリア１１に固定される。図４の実施形態と対照的に、図５の実施形態では３つの永久磁石８，９，２２のペアがベースプレート２に配置され、空間２１が各回に残されるように位置される円弧部材として構成される。更に、コイル１０はさておき、図４の最初の実施形態でも用いられたように、更なるコイル４０が備えられる。コイル１０（ハッチングで表す）とコイル４０（２重ハッチング）は両方ともキャリア１１に保持され、それらのサイズは永久磁石６のサイズに適合される。永久磁石６の寸法は小さいため、それらは図４の実施形態におけるコイル１０よりも小さな外形寸法である。図４に見られるように、第１のコイル１０は第２のコイル４０に対してずれている。コイル１０とコイル４０両方の２本のそれぞれのレッグ１７は、図５に示されるように、実質的に電磁アクチュエータの基本位置において第１の永久磁石８のペアの空間においてのみ位置するように間隔をおいて配置される。コイル１０が第１の永久磁石８のペア間のギャップに位置し、コイルに負の電流がバイアスされている電磁アクチュエータを作動し、図５に示すように基本位置からスタートするため、正の電流が供給されると、電磁アクチュエータは第２の永久磁石９のペア間のギャップへと旋回する。第２の位置は図６においてキャリア１１とプレート１５の２重点線で示される。先のパルスとは逆の符号の更なるパルスを第１コイル（動力源を断つ）には加えず第２コイル４０に加えると、キャリア１１は、第３の永久磁石２２のペア間の第３の位置へと動き、その結果図６に破線で図示するようなプレート１５の位置となる。従って、第２コイル４０のオフセットの位置のため、コイル４０の左のレッグは第３の永久磁石２２のペアより更に先に位置して運動は完結する。図２と３には図示しないが、２つのコイル１０と４０はそれぞれ別の電源用のより線に接続される。

図６を用いて図解したように、３つの異なる位置が、異なる機能または異なる作用と作動工程のために利用することができる。図６と７に示される選別装置に関して以下に説明するように、電磁アクチュエータは図４から図６に示されるように、プレート１５に衝突する部材を違う方向にそらせるように設計されている。

図７の電磁アクチュエータは２つの異なるプレート１５の位置を持ち、コイルのサイズと扇形状の永久磁石６のサイズのために、プレート１５が約１２０度の角度で旋回するように設計されている。

図５と図６に示す実施形態において、プレート１５もまた、約１２０度の範囲にわたって旋回可能であるが、３つの異なる位置、即ち基本位置、プレート１５が６０度旋回した位置、プレート１５が基本位置から１２０度で第２の位置から６０度旋回した第３の位置を持っている。

図５と６の図示において、図４の実施形態のより線２０のような部品はより明確を期するため省略されてきた。

電磁アクチュエータを小さくするため、即ち、シャフト７の方向の長さに関して次のような寸法が与えられる。
永久磁石の厚さ：好ましくは約５ｍｍ（最小厚さ２ｍｍ）
各永久磁石ペア間のギャップ：５ｍｍ
コイルの厚さ：好ましくは約５ｍｍ（最小厚さ３ｍｍ）
ベースプレート２の厚さ：好ましくは約８ｍｍ（最小厚さ４ｍｍ）

これにより、電磁アクチュエータの約２４ｍｍ（最小長さ１７ｍｍ）のようなハウジング構造１の全体の厚さが与えられる。

図４から図６は大きさがほぼ正しい電磁アクチュエータを示していることに注意するべきである。

図７は、符号２４で示す１０個の電磁アクチュエータから構成されるモジュラーユニット２３を表す。これらの個々のアクチュエータ２４は、キャリア１１が保持されるシャフト７を有し、相互に配置される。モジュラーユニット２３に用いられるアクチュエータ２４は、各々のハウジング構造１の内部３に２つの永久磁石８，９のペアを含むアクチュエータである。図７の実施形態とは違って、これらの永久磁石は円弧上部材としては構成されず、これらは棒状磁石である。この実施形態は条件を最適化してはいないが、このことは、そのような棒状磁石もまた可能であることを示している。

モジュラーユニット２３のアクチュエータのそれぞれは、プレート１５を１個含む。これらのプレートはそれぞれのアクチュエータ２４を駆動することにより、相互に独立して作動することができる（即ち、ｙ方向（図７に示された矢印の座標を見よ）に位置に応じた形で）。

図７に示すように、モジュラーユニット２３は、個々のアクチュエータ２４が吊下げられた上部キャリアプレート２５の両側に組み込まれたホールディングプレート２６を含んでもよい。モジュラーユニット２３を旋回し調整するため、各ファスニングホール２８の周りに円形穴の列２７が配列される。

２つのホールディングプレート２６を持つ図８のモジュラーユニットは、リサイクル可能な異物を選別するための選別装置に関する使用用に設計されている。そのような選別装置は、概略的に、図１に側面図で、図２に斜視図で表されている。図２はそのような選別装置の基本的な作用原理を図解するためのものである。

図１の選別装置は、水平方向に向けて置かれたコンベア・ベルト３０を含む。図２の斜視図に示されるように、選別装置において、このコンベア・ベルト３０は基本フレーム２９の上に保持される。コンベア・ベルト３０は、図２からは見ることができないが、インプット側で滑車３１に、アウトプット側で２つの後方滑車３４、３５により案内される。走行方向は、方向矢印３２により印されている。方向矢印３２は、図７の方向ベクトル“ｘ”に相当するが、逆方向である。

図２の選別装置ではモジュラーユニット２３が備えられているのに対し、図１ではコンベア・ベルト３０のアウトプット側に個別のアクチュエータ２４が位置している。この選別装置が特に適する目的である金属部品を選別するために、金属部品がリザーバ３６からコンベア・ベルト３０上に散布される。例えば特定のタイプの金属のように、特定の部分がこれらの金属部品から選別される。このタイプは図中黒い部品で印されるのに対し、残りの金属部品は白い部品で印されている。これらの部品はアクチュエータ２４へ運ばれる。コンベア・ベルト３０のアウトプット側で、例えば誘導作用要素形式のセンサ３７がベルト３０の下に配置される。図６の個々のセンサ３７と対照的に、センサ領域は図１の配置で与えられ、センサ領域は領域３３に一致する。このセンサ領域はｙ方向に分布された複数の個々のセンサ３７からなり、ｙ方向に位置に応じた形でコンベア・ベルト上を案内される個々の金属部品を感知する。

黒い部品を感知すると、図１のセンサ３７が信号を発信し、直ちにアクチュエータ２４のプレート１５が黒線で印した位置へと旋回し、コンベア・ベルト３０を離れる黒い部品がプレート１５に衝突して第１の回収コンテナ３８へとそらされる。もしセンサ３７がコンベア・ベルト上で白い部品を感知すると、例えばセンサ信号は出力されず、プレート１５は破線で示される位置へ旋回して、白い部品は飛路により第２の回収コンテナ３９へ落ちる。

上記説明の原理は、センサ領域３３を含む、図２に示す選別装置で採用される。センサ領域３３の個々のセンサは、例えば金属部品がセンサを通る等、特定の部品により、位置に応じた形で信号を発信し、そのような信号を基にその位置に配設されたモジュラーユニット２３の電磁アクチュエータ２４が駆動される。各アクチュエータ２４の作用により、そのプレート１５は相当する金属部品の飛路へと旋回し、プレート１５によりプレート１５に衝突した金属部品の飛路が変えられて、選別されるべき部分として選別する。コンベア・ベルト３０のアウトプット側、即ちアウトプット側の滑車とモジュラーユニット２３の間に対応する回収ホッパーが位置され得る。

これにより、コンパクトな構成を持ち、それぞれの電磁アクチュエータを有するモジュラーユニット２３の使用により、金属部品を選別するための圧縮空気ノズルも、関連の圧縮空気供給手段も不要な選別装置が提供される。特別に用いられるアクチュエータ２４は、図４から図６に関して記載されるように、上述の利点のためにより正確な分別とより大きな体積流量を与えるため、そのような選別装置の目的に特によく適している。

図３は、図１と図２のコンベア・ベルト３０に比較し得るコンベア・ベルト３０の実施形態を示す。図１と図２に示す実施形態とは対照的に、図３の実施形態では３個のアクチュエータ２４が相互に間隔をおいてコンベア・ベルト３０の側方に位置される。アクチュエータ２４は、そのプレート１５が水平方向に、即ちコンベア・ベルト３０の平面と平行で、コンベア・ベルト３０の走行方向とは逆方向に旋回することができる。センサ信号（センサは図３に示されていない）に基づき、相当するアクチュエータ２４がそのプレートを輸送経路へ旋回するよう作動され、それにより、コンベア・ベルトの側面に沿って、アクチュエータ２４とは反対側の、例えばそれに対応する回収コンテナへと感知された物質片を取り除く。図３に示すように、選別装置の原理は、電磁アクチュエータ２４の数の多少により、それぞれの選別条件に適合される。

図１は、コンベア・ベルトを有する選別装置の概略側面図であり、コンベア・ベルトの出口側の端部には図７と図８に示すようにモジュラーユニットが配置され、２つの異なる部分の物が該選別装置を有する２つの異なるコンテナへ選別される。 図２は、図１の選別装置の斜視図であり、車台上に配置され、図７と図８に示すように、その出口側の端部に配置されたモジュラーユニットを伴う。 図３は、３つの個々のアクチュエータがコンベア・ベルトの側部に設置されたコンベア・ベルトを示す。 図４は、図１と図２の選別装置に用いられるような電磁アクチュエータの平面図であり、ハウジングプレートは除かれており、また、該アクチュエータは永久磁石の２つのペアを含み、基本位置を示している。 図５は、他の電磁アクチュエータの平面図であり、ハウジングプレートは除かれており、永久磁石の３つのペアを含み、基本位置を示している。 図６は、図５の電磁アクチュエータを示し、２つの更なる位置が２点鎖線と破線とで描かれている。 図７は、図４〜図６に示される１０個の電磁アクチュエータが並んで配置されたモジュラーユニットを示す。 図８は、図７のモジュラーユニットを示し、側面のハウジングプレートを除き、そのため、最も重要な組み立てユニットの内部を見ることが可能である。

符号の説明

１０、５０：本発明の陽電子寿命測定装置

１１０：従来の陽電子寿命測定装置

Claims (26)

1. コンベア・ベルトと、
   前記コンベア・ベルトに配設され該コンベア・ベルト上で位置に応じた形で物質片を感知する少なくとも１つのセンサと、
   位置に応じた形で前記少なくとも１つのセンサの信号に従って物質片を選別する少なくとも１つのアクチュエータとを含み、
   シャフト（７）に回転可能に吊るされた少なくとも１つの電圧印加可能なコイル（１０）を含み、該コイル（１０）は基本位置からスタートし、逆に磁化された第１の永久磁石（８）のペアの間のギャップ間をシャフト（７）の周りに回転運動して逆に磁化された第２の永久磁石（９）のペアの間のギャップにおける第２の位置へ移動し、
   第１の永久磁石（８）のギャップにおける磁場の方向とは逆に拡がる第２の永久磁石（９）のギャップにおける磁場を含み、
   コイル（１０）の回転運動が、物質片を選別するためのオペレーションの作動をもたらす電磁アクチュエータを用いたことを特徴とする異物を選別する装置。
2. コンベア・ベルト（３０）の側方に少なくとも１つの電磁アクチュエータが配置されたことを特徴とする請求項１に記載の選別装置。
3. 少なくとも１つのアクチュエータ（２４）が、
   アクチュエータ（２４）に接続されたイジェクター（１５）を、物質片を選別するために、然るべく感知された物質片の輸送経路へ旋回するように、位置に応じた形で駆動されることを特徴とする請求項１または２に記載の選別装置。
4. 少なくとも１つの電磁アクチュエータが、出口側のコンベア・ベルト（３０）の端部の背後に配置され、イジェクター（１５）が然るべく感知された物質片の飛路へ旋回可能であることを特徴とする請求項１に記載の選別装置。
5. コイル（１０）の巻線が、実質的にシャフト（７）に垂直に位置する平面に拡がることを特徴とする請求項１乃至４のいずれか１つに記載の選別装置。
6. 永久磁石（６）がネオジウム−鉄ボロンで形成されたことを特徴とする請求項１乃至５のいずれか１つに記載の選別装置。
7. 永久磁石（６）が板状のリング片として形成されたことを特徴とする請求項１乃至６のいずれか１つに記載の選別装置。
8. リング片の内径と外径が、シャフト（７）に原点を持つことを特徴とする請求項７に記載の選別装置。
9. コイル（１０）が、シャフト（７）に対して放射状の方向に向いた２本のレッグ（１７）を含むことを特徴とする請求項５乃至７のいずれか１つに記載の選別装置。
10. コイル（１０）が、シャフト（７）から吊られたキャリア（１１）に保持され、キャリア（１９）の端部が調整部材（１５）を形成するコイル（１０）と反対側に位置することを特徴とする請求項１乃至９のいずれか１つに記載の選別装置。
11. 各永久磁石（６）が、各ベースプレート（２）上のギャップの一方側と他方側に保持され、該各ベースプレート（２）は外部のハウジング構造（１）の一部を成すことを特徴とする請求項１乃至１０のいずれか１つに記載の選別装置。
12. シャフト（７）が保持されるベアリングが、各ベースプレート（２）に配設されることを特徴とする請求項１１に記載の選別装置。
13. コイル（１０）が、シリコンコートされたより線（２０）により電流が供給されることを特徴とする請求項１乃至１２のいずれか１つに記載の選別装置。
14. 各より線（２０）が、キャリア（１１）の各サイドに配置され、各ハウジング構造（１）に接続されることを特徴とする請求項１１乃至１３に記載の選別装置。
15. ベースプレート（２）が、コイル（１０）を囲むハウジングウォール（４）と永久磁石（６）によって間隔をおいて配置されたことを特徴とする請求項１１に記載の選別装置。
16. 少なくとも１つの更なる第３の永久磁石（２２）のペアが第２の永久磁石（９）のペア間のギャップ間にこれと反対の極性を持って配置され、更なるコイル（４０）が、第３の永久磁石（２２）のペアにより接近して位置し、第２の永久磁石（９）のペアから第３の永久磁石（２２）のペアへと回転運動する際は常に電圧を印加されるように第１のコイル（１０）に対してずれていることを特徴とする、請求項１乃至１５のいずれか１つに記載の選別装置。
17. 永久磁石（８；９：２２）の各ペア間のコイル（１０；４０）の位置が、オペレーションの作動のために用いられることを特徴とする請求項１６に記載の選別装置。
18. 永久磁石（８；９）のペアが、約９０度の扇形をカバーすることを特徴とする請求項１に記載の選別装置。
19. 永久磁石（８；９；２２）の３つのペアが、１２０度から１８０度の扇形をカバーすることを特徴とする請求項１６に記載の選別装置。
20. 基本位置において、コイル（１０）が負または正の電圧によって作用され、その極性が基本位置から第２の位置へと移動する際反転されることを特徴とする請求項１乃至１９のいずれか１つに記載の選別装置。
21. 第２の位置から第１の位置へと戻る運動のために、コイル（１０）に電圧が印加されることを特徴とする請求項２０に記載の選別装置。
22. それぞれのより線（２０）は、コイル（１０）での接続点とハウジングサイドでの接続点間の直線接続路の数倍の長さを持つループ中に置かれることを特徴とする請求項１３または１４に記載の選別装置。
23. 複数の電磁アクチュエータ（２４）が並んで配置され、モジュラーユニットを形成することを特徴とする請求項１乃至２２のいずれか１つに記載の選別装置。
24. コイル（１０）が吊られる個々の電磁アクチュエータ（２４）のシャフト（７）が、ラインに沿って位置することを特徴とする請求項２３に記載の選別装置。
25. センサ領域（３３）がコンベア・ベルト（３０）上で位置に応じた形で物質片を感知し、センサ領域（３３）の信号に従って、出口側のコンベア・ベルト（３０）の端部の背後に配置されたモジュラーユニット（２３）の対応する電磁アクチュエータ（２４）が位置に応じた形で駆動されて、各アクチュエータ（２４）に接続されたイジェクター（１５）を、感知された物質片に対応する飛路へ旋回させることを特徴とする請求項２３と請求項２４と組合わせた請求項４に記載の選別装置。
26. 異なる物質片を選別するために使用されることを特徴とする請求項１乃至２５のいずれか１つに記載の選別装置。
    

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