JP5212076B2 - スタータ - Google Patents

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Description

本発明は、エンジン始動用のスタータに関する。
近年、地球温暖化の問題に対処するため、内燃機関を利用した自動車においても、二酸化炭素(CO2 )の削減目的で、停車時にエンジンを停止することにより、燃費を向上する所謂アイドルストップを導入する動きが加速している。しかし、アイドルストップにおいては、渋滞中の一般道で多数の車両がエンジン始動を一斉に行うケースが増加するため、エンジン始動時に発生する音による道路周辺の騒音問題が懸念される。従って、アイドルストップ普及のためには、エンジン始動時に発生する音の低減が課題になると考えられる。このエンジン始動時に発生する音には、スタータの作動音が含まれる。
スタータの作動音として主たるものは、ピニオンギヤがエンジンのリングギヤに衝突して噛み合うことにより発生するギヤ音と、電磁スイッチの作動音があり、これらのギヤ音および電磁スイッチの作動音の低減が、エンジン始動時に発生する音の発生源対策として重要である。このうち、ギヤに関する従来技術として、特許文献1および特許文献2が公知である。特許文献1には、外周に歯部を設けた多数の金属板を重ね合わせて積層構造体を形成し、この積層構造体の両側から椀状の金属体を押圧変形させて弾性作用を生じさせ、その弾性作用により積層構造体を挟持して一体化した積層型歯車が提案されている。
特許文献2には、外周に歯形部を形成した薄板を多数枚重ね合わせ、各薄板の歯底と歯先とで電子ビーム溶接により互いに溶接して形成した歯車が提案されている。
実公昭49−27140号公報 特開昭59−65665号公報
ところで、ピニオンギヤとリングギヤとの間で発生するギヤ音には、ピニオンギヤの端面がリングギヤの端面に衝突した時に発生するギヤ端面衝突音と、ピニオンギヤがリングギアに噛み合って回転する際に発生するギヤ噛合音とがある。しかし、特許文献1および特許文献2に開示された歯車をピニオンギヤとして使用した場合、両文献1、2に示される歯車が積層体であることからギヤ噛合音を低減することは可能であるが、ギヤ端面衝突音を低減する効果までは期待できない。
すなわち、特許文献1に示される歯車は、上述した様に、積層構造体の両側から椀状の金属体を押圧変形させて弾性作用を生じさせ、その弾性作用により積層構造体を確固に挟持し、全体がリベット等により軸方向に固定されている。このため、積層された各金属板同士の密着性が極めて高く、積層構造体であっても、歯車全体が1個の剛体(例えば、鋼材から切削や冷間鍛造等で製造した1個のピニオンギヤ)と同等の剛性を有していると考えられる。この構造では、特許文献1に示される歯車をピニオンギヤとして使用した場合に、そのピニオンギヤがリングギヤに衝突した時に、ピニオンギヤを構成する各金属板同士(特に歯部)が相互に撓むことができないため、ギヤ端面衝突音を低減することは困難である。
また、特許文献2に示される歯車は、積層された各薄板に形成された歯形部の歯底と歯先とが電子ビーム溶接により互いに接合されているため、各薄板の歯形部が相互に撓むことは出来ない。このため、特許文献1の場合と同様に、特許文献2に示される歯車をピニオンギヤとして使用した場合でも、ピニオンギヤがリングギヤに衝突した時に発生するギヤ端面衝突音を低減することは困難である。
一方、アイドルストップを導入した場合、スタータの始動回数が飛躍的に増加するため、スタータの耐久性向上が必要となる。スタータにおける耐久性向上が特に必要な部位は、モータのブラシ、軸受、電磁スイッチの接点、および、ピニオンギヤ等である。このうち、ピニオンギヤとリングギヤとの噛み合いにおいては、一般のギヤとは異なり、基本的に潤滑のような処置が困難なため、従来は無潤滑で実施されている。このため、上述したギヤ音の低減と共に、ピニオンギヤ並びにリングギヤの耐摩耗性向上がアイドルストップにおいては重要な課題になる。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、ピニオンギヤがリングギヤに衝突して噛み合うことにより発生するギヤ音を低減できると共に、ピニオンギヤの耐摩耗性を向上できるスタータを提供することにある。
(請求項1の発明)
本発明は、回転力を発生するモータと、このモータに駆動されて回転する出力軸と、この出力軸の外周に保持され、出力軸を介してモータの回転力が伝達されるピニオンギヤと、電磁力を発生し、この電磁力を利用してピニオンギヤを軸方向の反モータ方向へ押し出す電磁スイッチとを備えたスタータにおいて、ピニオンギヤは、外径側にピニオンギヤの歯形部が形成された複数枚の鋼板を積層して構成され、且つ、複数枚の鋼板は、少なくとも、それぞれの歯形部が相互に撓むことができる様に、積層方向に隣接する鋼板同士が歯形部に掛からない位置で軸方向に接合されていることを特徴とする。
電磁スイッチの作動によりピニオンギヤが反モータ方向へ押し出されてリングギヤに衝突した時は、両ギヤの歯の端面同士の衝突となる。本発明のスタータにおいては、ピニオンギヤを構成する各々の鋼板の歯形部は接合されていないため、ピニオンギヤがリングギヤに衝突した時に、各鋼板の少なくとも歯形部がそれぞれ微小量撓むことにより、積層された鋼板の歯形部同士の間に摩擦を生じる。その結果、ピニオンギヤとリングギヤとの衝突によって生じた衝撃力は、隣接する各鋼板間の歯形部の相対変位に起因する摩擦作用によって緩和されるため、ピニオンギヤとリングギヤの歯面同士が衝突した時に発生する衝突音(ギヤ端面衝突音)を低減できる。
また、本発明によれば、ピニオンギヤは、径方向の中央部を軸方向に貫通する中心孔を有し、複数枚の鋼板は、それぞれ径方向の中央部に中心孔を形成する孔を有すると共に、この孔の内径より径方向の外側に向けて凹む複数の凹部が形成され、この複数の凹部の底辺がそれぞれ軸方向に接合されていることを特徴とする。
ピニオンギヤとリングギヤの衝突面は、両ギヤの歯の端面同士であるため、ピニオンギヤに使用される各鋼板の歯形部が軸方向に接合されていると、ピニオンギヤがリングギヤに衝突した時に、ピニオンギヤを構成する各鋼板が相対変位できなくなる、または、相対変位が小さくなる。
これに対し、本発明では、各鋼板の孔の内径より径方向の外側に向けて形成された凹部の底辺が軸方向に接合されている、つまり、各鋼板の外径側に形成される歯形部から離れた位置に接合部を設定できる。このため、ピニオンギヤとリングギヤとの衝突によって衝撃力が発生した時に、積層方向に隣接する各鋼板の撓み量が増加することになり、摩擦作用が増大するため、衝突音の低減効果が大きくなる。
また、接合部が、各鋼板の孔の内径より径方向の外側に向けて形成された凹部の底辺であるため、開口した中心孔側から接合作業を行うことができる。
(請求項2の発明)
請求項1に記載したスタータにおいて、接合手段は、溶接であることを特徴とする。
ピニオンギヤは、強度上並びに摩耗低減の目的で、通常、浸炭焼入れ等の熱処理を実施する必要があるが、本発明では、積層された各鋼板を溶接によって接合する、つまり、鋼板自体の一部を溶融して接合するので、異種材料の組み合わせが生じない。このため、従来の熱処理条件から特別な変更を行うことなく各鋼板を強固に接合でき、ピニオンギヤの品質を確保できる。また、溶接以外の接合手段、例えば、ろう付け接合の場合では、ろう付け炉の設備を必要とするため、従来の製造工程を組み換える必要が生じる。これに対し、接合手段が溶接であれば、従来の製造工程を変更することなく、そのまま使用できるので、工程面でのコスト増加を回避できる。
(請求項3の発明)
請求項1または2に記載したスタータにおいて、ピニオンギヤは、積層方向に隣接する各鋼板間に生じる隙間に油分が含浸されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、ピニオンギヤがリングギヤに噛み合って回転すると、各鋼板間の隙間に含浸されている油分が遠心力の作用により外周側へ移動する。外周に達した油分は、主として歯面から少しずつ外径へ滲み出る。滲み出た油分は、リングギヤと噛み合う歯面間の潤滑作用をするため、ピニオンギヤ及びリングギヤの耐摩耗性を向上できる。ここで、積層された各鋼板間の隙間は微小であるため、歯面から滲み出る油分は僅かずつであり、長期間に亘って耐摩耗性を維持できる。
(請求項4の発明)
請求項1に記載したスタータにおいて、複数枚の鋼板に形成された各凹部にグリース等の油脂分が充填されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、ピニオンギヤが回転した時に、凹部に充填されている油脂分に遠心力が作用して、積層された各鋼板間の隙間から少しずつ油脂分が外周方向へ移動する。外周に達した油脂分は、主として歯面から少しずつ滲み出て、リングギヤと噛み合う歯面間の潤滑作用をするため、ピニオンギヤ及びリングギヤの耐摩耗性を向上できる。ここで、積層された各鋼板間の隙間は微小であるため、歯面から滲み出る油脂分は僅かずつであり、長期間に亘って耐摩耗性を維持できる。また、請求項3の発明と組み合わせることにより、更に長期間に亘って耐摩耗性を維持できる。
(請求項5の発明)
請求項1〜4に記載した何れかのスタータにおいて、出力軸の外周にヘリカルスプライン嵌合するクラッチを有し、ピニオンギヤは、クラッチのインナを反モータ方向へ延長したインナチューブの外周にスプライン結合されてインナチューブと一体に回転可能に設けられると共に、インナチューブに対し軸方向に所定距離移動可能に配設され、ピニオンギヤとインナチューブとの間には、軸方向に対向するピニオンギヤ側の端面(ギヤ側端面と呼ぶ)と、インナチューブ側の端面(チューブ側端面と呼ぶ)とが形成されると共に、ギヤ側端面とチューブ側端面との間に弾性体が配設されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、ピニオンギヤとリングギヤとの衝突によって発生した衝撃力が、ピニオンギヤを構成する各鋼板間の相対変位に起因する摩擦作用によって低減され、さらに、ギヤ側端面とチューブ側端面との間に配設される弾性体(例えば、スプリング、ゴム等)により吸収される。その結果、衝撃力が出力軸に伝達されることを抑制できるので、ピニオンギヤとリングギヤとの衝突によって発生する衝突音が出力軸側へ伝播することが少なくなり、エンジン始動時の発生音を下げることができる。
本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例により詳細に説明する。
図1は本発明の実施例1に係るピニオンギヤ5の配置と構成を示す断面図、図4はスタータ1の側面図である。
本実施例のスタータ1は、図4に示す様に、回転力を発生するモータ2と、このモータ2に駆動されて回転する出力軸3と、この出力軸3の外周にクラッチ4と一体に配置されるピニオンギヤ5と、図示しないシフトレバーを介してクラッチ4とピニオンギヤ5を反モータ方向(図示左方向)へ押し出す働きを有すると共に、モータ回路に設けられるメイン接点(図示せず)を開閉する電磁スイッチ6等より構成され、この電磁スイッチ6の働きによって反モータ方向へ押し出されたピニオンギヤ5をエンジンのリングギヤ7に噛み合わせた後、モータ2の回転力をピニオンギヤ5からリングギヤ7に伝達してエンジンを始動させる周知の働きを有する。
モータ2は、電磁スイッチ6によりメイン接点が閉操作されると、車載バッテリより電力の供給を受けて電機子軸(図示せず)に回転力を発生する周知の直流電動機である。
出力軸3は、反モータ側である一端側(図示左側)の端部が軸受8を介してハウジング9に回転自在に支持され、他端側の端部が電機子軸に連結されている。なお、電機子軸と出力軸3との間に減速装置(例えば遊星歯車減速機)を設けて、電機子軸の回転を減速装置で減速して出力軸3に伝達する構成でも良い。
クラッチ4は、出力軸3の外周にヘリカルスプライン嵌合して、出力軸3とピニオンギヤ5との間で動力の伝達を断続する働きを有する。つまり、エンジン始動時には、モータ2により出力軸3が駆動されて回転すると、その出力軸3の回転をピニオンギヤ5に伝達する。一方、エンジンの始動によりピニオンギヤ5がエンジンにより回される(ピニオンギヤ5の回転速度が出力軸3の回転速度を上回る)と、ピニオンギヤ5の回転が出力軸3に伝わらない様に、ピニオンギヤ5から出力軸3への動力伝達を遮断する。
ピニオンギヤ5は、クラッチ4のインナ4a(図4参照)を反モータ方向へ延長したインナチューブ10の外周に直スプライン結合され、インナチューブ10と一体に回転すると共に、インナチューブ10に対し軸方向に所定距離移動可能に支持されている。なお、インナチューブ10は、出力軸3の外周に軸受11(図1参照)を介して相対回転自在に嵌合している。
また、ピニオンギヤ5は、図1に示す様に、インナチューブ10に対してスプリング12(またはゴム等の弾性体でも良い)によりインナチューブ10の先端方向(図示左方向)へ付勢され、インナチューブ10の先端部にスナップリング13を介して配設されたピニオンストッパ14により反モータ方向への移動位置が規制されている。スナップリング13は、インナチューブ10の外周面に凹設された周溝に嵌合して固定されている。
スプリング12は、ピニオンギヤ5の内径側に形成されるギヤ側端面5aと、インナチューブ10の外径側に形成されるチューブ側端面10aとの間に所定の反力(初期荷重)を蓄えた状態で配設されている。
スプリング12の一端を受けるギヤ側端面5aは、ピニオンギヤ5の軸方向モータ側(図示右側)の内径側に設けられる空間部の軸方向端面によって形成される。
スプリング12の他端を受けるチューブ側端面10aは、ピニオンギヤ5が直スプライン結合されるスプライン形成部10bと、このスプライン形成部10bより外径が大きく設定された径大部10cとの間に設けられる段差によって形成され、ギヤ側端面5aと軸方向に対向している。なお、インナチューブ10に対しピニオンギヤ5が軸方向に移動できる様に、インナチューブ10の径大部10cの外径は、ピニオンギヤ5の空間部の内径より若干小さく設定されている。
電磁スイッチ6は、内蔵する電磁コイル(図示せず)への通電により電磁石を形成してプランジャ(図示せず)を吸引する周知のソレノイドを用いて構成され、プランジャの動きに連動してメイン接点を閉操作する。また、電磁コイルへの通電が停止して電磁力が消滅すると、図示しないリターンスプリングの反力によりプランジャが押し戻されてメイン接点を開操作する。
メイン接点は、電磁スイッチ6に固定される2本の端子ボルト15、16(図4参照)を介してモータ回路に接続される一組の固定接点と、電磁スイッチ6のプランジャと一体に可動して一組の固定接点の間を電気的に断続する可動接点とで形成される。
シフトレバーは、揺動中心となるレバー支点部より一端側のレバー端部がプランジャに組み込まれたシフト用ロッド(図示せず)に連結され、レバー支点部より他端側のレバー端部がクラッチ4に係合して、プランジャの動きをクラッチ4に伝達する。
次に、本発明に係るピニオンギヤ5の特徴について説明する。
本実施例のピニオンギヤ5は、図1に示す様に、例えば板厚t=2mmの薄い鋼板50を複数枚(例えば10枚)積層して構成される。複数枚の鋼板50は、図3(a)、(b)に示す様に、外径側にピニオンギヤ5の歯形部50aが等ピッチに複数形成されている。また、複数枚のうち、例えば5枚の鋼板50(以下、第1の鋼板50Aと呼ぶ)は、内径側にスプライン歯50bを有する嵌合孔50cが形成され、さらに、嵌合孔50cの周囲には、嵌合孔50cの内径より外径側へ凹む複数の凹部50dが形成されている。残り5枚の鋼板50(以下、第2の鋼板50Bと呼ぶ)は、図3(b)に示す様に、内径側にスプライン歯の無い円形の嵌合孔50eが形成されている。なお、本発明の請求項2に記載したピニオンギヤ5の中心孔は、第1の鋼板50Aに形成された嵌合孔50cと、第2の鋼板50Bに形成された嵌合孔50eとで形成される。
但し、第2の鋼板50Bに形成された嵌合孔50eは、第1の鋼板50Aに形成された嵌合孔50cより内径が大きく設定され、第1の鋼板50Aに形成された嵌合孔50cの中心から凹部50dの底辺までの距離と、第2の鋼板50Bに形成された嵌合孔50eの半径とが同一寸法である。
積層された複数枚の鋼板50は、積層方向に隣接する鋼板50同士が接合手段により軸方向(積層方向)に接合されて一体化される。接合手段は、例えば、図2に示す様に、第1の鋼板50Aに形成された各凹部50dの底辺と、第2の鋼板50Bに形成された嵌合孔50eの内周(第1の鋼板50Aに形成された各凹部50dの底辺に対応する位置)とを、例えば、溶接によって接合する。
なお、複数枚の鋼板50は、溶接等により接合して一体化された後、浸炭焼入れ等の熱処理が実施される。このため、各鋼板50の板厚tは、熱処理深さを勘案して増減することが出来る。
また、ピニオンギヤ5は、リングギヤ7との噛み合い性を向上するために、角部に面取りを設けることがあるが、本実施例では、複数枚の鋼板50を積層して溶接等により接合して一体化した後、機械加工により面取りを設けることができ、更に、機械加工後に熱処理を実施することができる。
なお、上述したスプリング12を配設するための空間部は、図1に示される右側5枚の第2の鋼板50Bに形成される嵌合孔50eによって形成される。また、図1に示す左から5枚目の第1の鋼板50Aに形成される凹部50dと凹部50dとの間の周方向の板表面(第2の鋼板50Bに形成される嵌合孔50eの内周側に出ている部分)がギヤ側端面5aとなる。
次に、スタータ1の作動および効果を説明する。
電磁スイッチ6の作動により、シフトレバーを介してクラッチ4と一体にピニオンギヤ5が反モータ方向へ押し出され、ピニオンギヤ5の端面がリングギヤ7の端面に衝突した後、モータ回路のメイン接点が閉じることにより、バッテリからモータ2に通電されて電機子軸に回転力が発生する。この回転力が出力軸3に伝達されて出力軸3が回転し、さらに、出力軸3の回転がクラッチ4を介してピニオンギヤ5に伝達される。その結果、ピニオンギヤ5がリングギヤ7に噛み合い可能な位置まで回転してリングギヤ7に噛み合い、モータ2の駆動トルクがピニオンギヤ5からリングギヤ7に伝達されて、エンジンをクランキングする。
本実施例のピニオンギヤ5は、複数枚の鋼板50を積層して溶接等により接合されるが、その溶接部位が、ピニオンギヤ5の歯形部50aに掛からない位置、つまり、ピニオンギヤ5の歯形部50aより内径側に設定され、歯形部50aは接合されていない。このため、ピニオンギヤ5の端面がリングギヤ7の端面に衝突した時に、ピニオンギヤ5を構成する各鋼板50の歯形部50aがそれぞれ微小量撓むことができ、それにより、積層方向に隣合う鋼板50同士の歯形部50aと歯形部50との間に摩擦を生じる。その結果、ピニオンギヤ5とリングギヤ7との衝突によって生じた衝撃力は、各鋼板50の歯形部50a同士の相対変位に起因する摩擦作用によって緩和されるため、ピニオンギヤ5がリングギヤ7に衝突した時に発生する衝突音(ギヤ端面衝突音)を低減できる。
また、本実施例のスタータ1は、軸方向に対向するピニオンギヤ5のギヤ側端面5aと、インナチューブ10のチューブ側端面10aとの間にスプリング12が配設されているため、ピニオンギヤ5とリングギヤ7との衝突によって発生した衝撃力は、ピニオンギヤ5を構成する各鋼板50間の相対変位に起因する摩擦作用によって低減され、さらに、ギヤ側端面5aとチューブ側端面10aとの間でスプリング12が撓むことにより吸収される。その結果、衝撃力が出力軸3に伝達されることを抑制できるので、ピニオンギヤ5とリングギヤ7との衝突によって発生する衝突音が出力軸3側へ伝播することが少なくなり、エンジン始動時の発生音を下げることができる。
なお、本実施例では、弾性体の一例としてスプリング12を使用しているが、スプリング12の代わりに、衝撃の減衰作用を有するゴム等の弾性体を用いることにより、更に発生音の低減を図ることも可能である。
また、ピニオンギヤ5がリングギヤ7に噛み合って回転した時に、エンジン負荷に起因する変動トルクがピニオンギヤ5に作用した場合にも、ピニオンギヤ5を構成する各鋼板50間の摩擦作用により、エンジン側のトルク変動によって発生する周方向の衝撃が低減され、ギヤ噛合音を低減できる。
本発明者は、ピニオンギヤ5がリングギヤ7に衝突して噛み合うことにより発生するギヤ音(ギヤ端面衝突音およびギヤ噛合音)の低減効果を確認するために、従来のピニオンギヤ(一体の鋼材から切削あるいは冷間鍛造等で形成されたピニオンギヤ)を使用した場合と、複数枚の鋼板50を積層して構成される本実施例のピニオンギヤ5を使用した場合とで、音圧レベルの測定試験を行った。
上記の試験結果によると、図5に示す様に、従来のピニオンギヤ(図中の従来品)に比べ、本実施例のピニオンギヤ5(図中の本発明)の方が、スタータ1から15cm離れた距離において、4dBの音圧レベルの低減効果を得られた。また、音質的にも金属同士の衝突に起因する残響音が減少して、耳障り感がなくなることが確認された。
以上の結果、本発明のピニオンギヤ5をスタータ1に使用することにより、スタータ1によるエンジン始動時の発生音を低減できるので、道路上でのエンジン始動に関わる騒音環境の向上を図ることができる。特に、アイドルストップを導入する車両が多くなる程、その効果(騒音環境の向上)は大きくなる。
また、本実施例では、積層された各鋼板50同士を溶接によって接合することにより、以下の効果を得ることができる。
ピニオンギヤ5は、強度上並びに摩耗低減の目的で、通常、浸炭焼入れ等の熱処理を実施する必要があるが、各鋼板50を溶接によって接合する、つまり、鋼板50自体の一部を溶融して接合するため、異種材料の組み合わせが生じない。このため、従来の熱処理条件から特別な変更を行うことなく各鋼板50を強固に接合できるので、ピニオンギヤ5の品質を確保できる。また、溶接以外の接合手段、例えば、ろう付け接合では、ろう付け炉の設備を必要とするため、従来の製造工程を組み換える必要が生じる。これに対し、接合手段が溶接であれば、従来の製造工程を変更することなく、そのまま使用できるので、工程面でのコスト増加を回避できる。
図6は本発明の実施例2に係るピニオンギヤ5の配置と構成を示す断面図である。
本実施例のピニオンギヤ5は、実施例1と同じく、複数枚の鋼板50を積層して溶接等により軸方向に接合して一体化したものであり、且つ、図6に示す様に、積層方向に隣接する各鋼板50間に生じる微小な隙間に油分が含浸されている。
ピニオンギヤ5がリングギヤ7に噛み合って回転すると、各鋼板50間の隙間に含浸されている油分は遠心力の作用により外周側へ移動する。外周に達した油分は、主として歯面から少しずつ外径へ滲み出る。滲み出た油分は、リングギヤ7と噛み合う歯面間の潤滑作用をするため、ピニオンギヤ5及びリングギヤ7の耐摩耗性を向上できる。ここで、積層された各鋼板50間の隙間は微小であるため、歯面から滲み出る油分は僅かずつであり、長期間に亘って耐摩耗性を維持できるので、例えば、アイドルストップを導入した車両にも好適である。
図7は本発明の実施例3に係るピニオンギヤ5の平面図である。
本実施例のピニオンギヤ5は、実施例1と同じく、複数枚の鋼板50を積層して溶接等により軸方向に接合して一体化したものであり、且つ、図7に示す様に、第1の鋼板50Aに形成された凹部50dにグリース等の油脂分17が充填されている。
凹部50dに充填された油脂分17は、ピニオンギヤ5が回転した時に遠心力が作用して、積層された各鋼板50間の隙間から少しずつ外周方向へ移動する。外周に達した油脂分は、主として歯面から少しずつ滲み出て、リングギヤ7と噛み合う歯面間の潤滑作用をするため、ピニオンギヤ5及びリングギヤ7の耐摩耗性を向上できる。ここで、積層された各鋼板50間の隙間は微小であるため、歯面から滲み出る油脂分は僅かずつであり、長期間に亘って耐摩耗性を維持できる。また、実施例3の発明と組み合わせることにより、更に長期間に亘って耐摩耗性を維持できるので、例えば、アイドルストップを導入した車両にも好適である。
(変形例)
実施例1に記載したピニオンギヤ5は、内径側にスプリング12(本発明の弾性体)を配設するために、第1の鋼板50Aと第2の鋼板50Bとを組み合わせて構成している。つまり、第1の鋼板50Aに形成される嵌合孔50cの内径より、第2の鋼板50Bに形成される嵌合孔50eの内径の方を大きく設定して、その嵌合孔50eの内周にスプリング12を配置できる空間を確保している。これに対し、第1の鋼板50Aと第2の鋼板50Bとを分けることなく、ピニオンギヤ5を構成する複数枚(実施例1では10枚)の鋼板50を全て同一形状(嵌合孔の内径が同一)として、例えば、図1に示されるピニオンギヤ5の最も右側に配置される鋼板50の内径側端面と、インナチューブ10のチューブ側端面10aとの間にスプリング12等の弾性体を配置することもできる。あるいは、弾性体を使用しない構成でも良い。
ピニオンギヤの配置と構成を示す断面図である(実施例1)。 各鋼板の接合箇所を示すピニオンギヤの平面図である(実施例1)。 (a)第1の鋼板の平面図、(b)第2の鋼板の平面図である。 スタータの側面図である。 始動時の発生音の音圧レベルを測定した試験結果を示す図である。 ピニオンギヤの配置と構成を示す断面図である(実施例2)。 複数枚の鋼板を積層したピニオンギヤの平面図である(実施例3)。
符号の説明
1 スタータ
2 モータ
3 出力軸
4 クラッチ
5 ピニオンギヤ
5a ギヤ側端面
6 電磁スイッチ
7 リングギヤ
10 インナチューブ
10a チューブ側端面
12 スプリング(弾性体)
17 グリース(油脂分)
50 鋼板
50A 第1の鋼板
50B 第2の鋼板
50a 鋼板に形成されたピニオンギヤの歯形部
50c 第1の鋼板に形成された嵌合孔(ピニオンギヤの中心孔を形成する孔)
50d 第1の鋼板に形成された凹部
50e 第2の鋼板に形成された嵌合孔(ピニオンギヤの中心孔を形成する孔)

Claims (5)

  1. 回転力を発生するモータと、
    このモータに駆動されて回転する出力軸と、
    この出力軸の外周に保持され、前記出力軸を介して前記モータの回転力が伝達されるピニオンギヤと、
    電磁力を発生し、この電磁力を利用して前記ピニオンギヤを軸方向の反モータ方向へ押し出す電磁スイッチとを備えたスタータにおいて、
    前記ピニオンギヤは、外径側に前記ピニオンギヤの歯形部が形成された複数枚の鋼板を積層して構成され、且つ、前記複数枚の鋼板は、少なくとも、それぞれの歯形部が相互に撓むことができる様に、積層方向に隣接する鋼板同士が前記歯形部に掛からない位置で軸方向に接合されるものであって、
    前記ピニオンギヤは、径方向の中央部を軸方向に貫通する中心孔を有し、
    前記複数枚の鋼板は、それぞれ径方向の中央部に前記中心孔を形成する孔を有すると共に、この孔の内径より径方向の外側に向けて凹む複数の凹部が形成され、この複数の凹部の底辺がそれぞれ軸方向に接合手段によって接合されていることを特徴とするスタータ。
  2. 請求項1に記載したスタータにおいて、
    前記接合手段は、溶接であることを特徴とするスタータ。
  3. 請求項1または2に記載したスタータにおいて、
    前記ピニオンギヤは、積層方向に隣接する各鋼板間に生じる隙間に油分が含浸されていることを特徴とするスタータ。
  4. 請求項1に記載したスタータにおいて、
    前記複数枚の鋼板に形成された各凹部にグリース等の油脂分が充填されていることを特徴とするスタータ。
  5. 請求項1〜4に記載した何れかのスタータにおいて、
    前記出力軸の外周にヘリカルスプライン嵌合するクラッチを有し、
    前記ピニオンギヤは、前記クラッチのインナを反モータ方向へ延長したインナチューブの外周にスプライン結合されて前記インナチューブと一体に回転可能に設けられると共に、前記インナチューブに対し軸方向に所定距離移動可能に配設され、
    前記ピニオンギヤと前記インナチューブとの間には、軸方向に対向する前記ピニオンギヤ側の端面(ギヤ側端面と呼ぶ)と、前記インナチューブ側の端面(チューブ側端面と呼ぶ)とが形成されると共に、前記ギヤ側端面と前記チューブ側端面との間に弾性体が配設されていることを特徴とするスタータ。
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