JP2006348870A - スタータ - Google Patents

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Abstract

【課題】電機子軸12の軸方向の振動を抑制することで、電機子のスラスト荷重を低減できるスタータの提供。
【解決手段】モータの電機子軸12は、一端側の端部12aが、エンドフレームに設けられた軸受け部に軸受を介して回転自在に支持され、他端側の端部が、減速装置の回転軸部に軸受を介して相対回転可能に支持されている。また、電機子軸12は、電機子鉄心が圧入状態でセレーション嵌合する本体軸部12cの外径より、軸受に支持される端部12aの外径の方が小さく設けられ、本体軸部12cと端部12aとの間に段差12dが形成されている。電機子軸12の端部12aを支持する軸受は、例えば、多孔質の金属体に潤滑油を含浸させた含浸軸受であり、単純な円筒形状を有している。
電機子軸12の一端側の外周には整流子22が設けられ、この整流子22の表面には、回転方向に平行な複数本の凹凸24が形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、減速装置を有するスタータに関する。
例えば、特許文献1に記載されたスタータは、モータの駆動トルクが減速装置を介して伝達される出力軸と、この出力軸の外周にヘリカルスプライン結合されるクラッチと、出力軸上にクラッチと一体化して配置されるピニオンギヤ等を有し、エンジン始動時には、ピニオンギヤがクラッチと一体に出力軸上を反モータ方向へ移動してエンジンのリングギヤに噛み合い、クラッチを介して伝達されるモータの駆動トルクがピニオンギヤからリングギヤに伝達されてエンジンをクランキングする。
上記のスタータは、モータの電機子軸が滑り軸受に支持されて、軸方向に位置規制されていないため、クランキング時に生じるエンジンのトルク脈動の影響により、電機子が軸方向に振動しながら回転する。このため、図4に示す様に、軸受100に支持される電機子軸110の端部(軸端部120と呼ぶ)を中間部分より細く形成し、その中間部分と軸端部120との間に形成される段差130に軸受100の端面が当接することで、電機子軸110の移動を規制している。この場合、電機子軸110の段差130と軸受100の端面との間にスラスト荷重が掛かるため、両者の面圧が大きくなると摩耗あるいは焼き付きを招く。そこで、電機子軸110の段差130に当接する軸受100の端部に径方向外側へ突出するフランジ部140を設けて、電機子軸110の段差130に接触する面積を増大することにより、面圧を低減する工夫が成されている。
また、電機子軸の段差と軸受の端面との接触面積を増大する方法として、(a)軸受に支持される軸端部の外径を大きく(軸端部を太く)して、外径の大きい軸受を使用する、(b)軸受をサイズアップできない場合は、軸端部の外径を小さく(軸端部を細く)して、その分、軸受の肉厚を厚くする等の方法が考えられる。
さらに、焼き付きや摩耗を防止する目的で、例えば、電機子軸の段差と軸受の端面との間にワッシャを挿入して、ワッシャとの相対回転を小さくする方法が知られている。
特許第3125944号公報
ところが、電機子軸の段差と軸受の端面とに掛かる面圧を小さくするために、フランジ付きの軸受を使用する場合は、フランジ部の無い既存の軸受を使用できないため、当然の如く、コストアップを招く。また、フランジ部にスラスト荷重が集中して加わるため、フランジ部が破損する恐れもある。
また、軸端部を太くして軸受をサイズアップする方法では、電機子軸の中間部分と軸端部との段差を確保するために、電機子軸の外径が必要以上に大きくなり、電機子の重量増加を招く。特に、軽量化が望まれる近年のスタータでは、電機子の重量増加は大きな問題となる。また、軸受をサイズアップすると、その軸受を支持するフレーム側の設計変更も必要となるため、コストアップは避けられない。
一方、軸端部を細くして軸受の肉厚を厚くする方法では、軸端部の強度不足を招く恐れがあるため、実際に採用することは困難である。また、スラスト荷重が大きいと、トルクをロスして出力低下を招くため、スラスト荷重自体の軽減が重要である。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、電機子軸の軸方向の振動を抑制することで、電機子のスラスト荷重を低減できるスタータを提供することにある。
(請求項1の発明)
本発明は、電機子軸の両端部がそれぞれ軸受によって回転自在に支持される電機子と、電機子軸の一端側外周に複数の整流子片を円筒状に配置して構成される整流子と、この整流子の表面上に配置され、電機子の回転によって整流子の表面上を摺動するブラシと、電機子の回転を減速する減速装置とを備えるスタータにおいて、軸受は、潤滑油を含浸させた含浸軸受であり、整流子の表面には、回転方向に平行な複数の凹凸形状が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、整流子の表面上をブラシが摺動する際に、整流子の表面に形成された複数の凹凸形状にブラシが食い込むことにより、電機子の軸方向振動が抑制される。その結果、軸受に掛かるスラスト荷重を低減できるので、軸受の端面に掛かる面圧が小さくなり、例えば、軸受の端部にフランジ部を設ける必要がなく、コストダウンが可能である。 また、整流子の表面に複数の凹凸形状を形成することにより、整流子とブラシとの接触面積が増大すると共に、整流子の表面に形成された凹凸形状にブラシが食い込むことで、両者の接触状態が安定化するため、モータの出力アップにも寄与する。
(請求項2の発明)
請求項1に記載したスタータにおいて、減速装置は、電機子軸の他端側に形成された太陽ギヤと、この太陽ギヤに噛み合う遊星ギヤとを有し、電機子の回転により遊星ギヤが太陽ギヤの周囲を公転しながら自転する遊星歯車機構によって構成されていることを特徴とする。
遊星歯車機構によって構成される減速装置では、太陽ギヤと遊星ギヤとの噛み合いによって電機子の軸方向振動を抑制する力が働くため、軸受に掛かるスラスト荷重を低減できる効果が得られる。
(請求項3の発明)
本発明は、電機子軸の両端部がそれぞれ軸受によって回転自在に支持された電機子を有し、この電機子に回転力を発生するモータと、電機子軸と同一軸線上に配置される出力軸と、電機子軸と出力軸との間に設けられ、電機子の回転を減速して出力軸に伝達する遊星歯車減速装置と、出力軸の外周にヘリカルスプライン結合されるクラッチと、出力軸上にクラッチと一体に構成され、モータの駆動トルクがクラッチを介して伝達されるピニオンギヤとを有するスタータにおいて、軸受は、潤滑油を含浸させた含浸軸受であり、モータは、電機子軸の一端側外周に複数の整流子片を円筒状に配置して構成される整流子と、この整流子の表面上に配置され、電機子の回転によって整流子の表面上を摺動するブラシとを有し、整流子の表面には、回転方向に平行な複数の凹凸形状が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、整流子の表面上をブラシが摺動する際に、整流子の表面に形成された複数の凹凸形状にブラシが食い込むことにより、電機子の軸方向振動が抑制される。その結果、軸受に掛かるスラスト荷重を低減できるので、軸受の端面に掛かる面圧が小さくなり、例えば、軸受の端部にフランジ部を設ける必要がなく、コストダウンが可能である。 また、電機子軸と出力軸との間に遊星歯車減速装置を設けることにより、その減速装置に使用されるギヤ同士の噛み合いによって電機子の軸方向振動を抑制する力が働くため、軸受に掛かるスラスト荷重を低減できる効果が得られる。
更に、整流子の表面に複数の凹凸形状を形成することにより、整流子とブラシとの接触面積が増大すると共に、整流子の表面に形成された凹凸形状にブラシが食い込むことで、両者の接触状態が安定化するため、モータの出力アップにも寄与する。
(請求項4の発明)
請求項1〜3に記載した何れかのスタータにおいて、電機子軸は、軸受に支持される少なくとも一端側の端部が、電機子鉄心を支持する本体軸部より細く設けられて、本体軸部と一端側の端部との間に段差が形成され、この段差に軸受の端面が当接して、電機子のスラスト荷重を受けることを特徴とする。
本発明では、整流子の表面に形成された複数の凹凸形状にブラシが食い込むことにより、電機子の軸方向振動が抑制されるので、電機子軸に形成された段差と軸受の端面との間に掛かる面圧を低減できる。従って、面圧を低減する目的で軸受の端部にフランジ部を設ける必要はない。
(請求項5の発明)
請求項1〜4に記載した何れかのスタータにおいて、整流子の表面に形成された凹凸形状は、断面V字状に形成されていることを特徴とする。
この場合、電機子が軸方向に移動して、整流子の表面からブラシが浮き上がると、ブラシを整流子の表面に付勢する力(ブラシスプリングの荷重)が、断面V字状に形成された凹凸形状の側面に作用して、整流子を軸方向に押圧する分力が働く。この分力が電機子を原点に戻す力として働くため、電機子の軸方向振動を抑制できる。
本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例により詳細に説明する。
図1はスタータ1の半断面図である。
実施例1に示すスタータ1は、回転力を発生するモータ2と、このモータ2の回転を減速する減速装置3と、この減速装置3を介してモータ2の駆動トルクが伝達される出力軸4と、この出力軸4の外周にクラッチ5と一体化して配置されるピニオンギヤ6と、シフトレバー7を介してクラッチ5とピニオンギヤ6を反モータ方向(図1の左方向)へ押し出す働きを有すると共に、モータ2の通電回路に接続されるメイン接点(図示せず)を開閉する電磁スイッチ8等より構成される。
モータ2は、ヨーク9の内周に永久磁石10(界磁コイルでも良い)を配置して構成される界磁と、この界磁の内側に回転自在に配置される電機子11とを備え、界磁に発生する電磁力によって電機子11に回転力を発生する周知の直流電動機である。
減速装置3は、モータ2の電機子軸12に形成された太陽ギヤ3aと、以下に記載するトルクリミッタを介して回転規制される内歯ギヤ3bと、両ギヤ3a、3bに噛み合う遊星ギヤ3cとで構成される周知の遊星歯車減速装置である。
トルクリミッタは、摩擦力によって回転規制された回転ディスク13を有し、この回転ディスク13が内歯ギヤ3bに連結されている。このトルクリミッタは、回転ディスク13の静止トルクを超える過大トルクが内歯ギヤ3bに加わると、回転ディスク13が摩擦力に抗して滑る(回転する)ことにより、内歯ギヤ3bの回転を許容して、過大トルクの伝達を遮断することができる。
出力軸4は、電機子軸12と同一軸線上に配置され、一端側が減速装置3の回転軸部3dと一体に設けられ、他端側の端部が軸受14を介してハウジング15に回転自在に支持されている。
クラッチ5は、出力軸4に形成されたヘリカルスプライン4aに嵌合して出力軸4上を移動可能に配置され、エンジン始動時に出力軸4の回転をピニオンギヤ6に伝達すると共に、ピニオンギヤ6がエンジンによって回された時、つまりピニオンギヤ6の回転速度が出力軸4の回転速度を上回った時に、ピニオンギヤ6の回転が出力軸4に伝わらない様に、両者間の動力伝達を遮断する一方向クラッチとして構成されている。
ピニオンギヤ6は、クラッチ5の反モータ側に配置され、クラッチ5と一体に出力軸4上を反モータ方向へ移動して、エンジンのリングギヤ(図示せず)に噛み合った後、クラッチ5を介して伝達される回転力をリングギヤに伝達する。
電磁スイッチ8は、始動スイッチ(図示せず)の閉操作によってバッテリから通電される励磁コイル(図示せず)と、この励磁コイルの内側を可動するプランジャ(図示せず)とを備え、励磁コイルへの通電によって電磁石が形成されると、その電磁石にプランジャが吸引されてメイン接点を閉操作する。また、励磁コイルへの通電が停止して電磁石の吸引力が消滅すると、図示しないリターンスプリングの反力にプランジャが押し戻されて、メイン接点を開操作する。
シフトレバー7は、レバーホルダ16に回動自在に支持されるレバー支点部7aを有し、このレバー支点部7aより一端側のレバー端部7bが電磁スイッチ8のプランジャに連結され、レバー支点部7aより他端側のレバー端部7cがクラッチ5に係合して、プランジャの動きをクラッチ5に伝達する。つまり、プランジャが電磁石に吸引されて図1の右方向へ移動すると、プランジャに連結されたレバー端部7bがプランジャに引かれて移動することにより、クラッチ5に係合するレバー端部7cがレバー支点部7aを中心に揺動して、クラッチ5を反モータ方向へ押し出す働きを有する。
次に、本発明に係るスタータ1の特徴について詳述する。
モータ2の電機子軸12は、一端側の端部12aが、エンドフレーム17に設けられた軸受け部17aに軸受18を介して回転自在に支持され、他端側の端部12bが、減速装置3の回転軸部3dに軸受19を介して相対回転可能に支持されている。また、電機子軸12は、電機子鉄心20が圧入状態でセレーション嵌合する本体軸部12cより、両軸受18、19に支持される両端部12a、12bの方が細く設けられ、本体軸部12cと両端部12a、12bとの間にそれぞれ段差12d(図2参照)が形成されている。
電機子軸12の両端部12a、12bを支持する軸受18、19は、例えば、多孔質の金属体に潤滑油を含浸させた含浸軸受であり、単純な円筒形状を有している。
電機子軸12の一端側の端部12aを支持する軸受18は、軸受け部17aの内周に圧入されて、軸方向の一端面(図示右端面)がエンドフレーム17の端面に当接して位置決めされ、軸方向の他端面が、軸受け部17aの軸方向端面より若干突出している。また、電機子軸12の他端側の端部12bを支持する軸受19は、回転軸部3dの内周に圧入され、軸方向の一端面が回転軸部3dの端面より少し引っ込んでいる。
上記の電機子軸12は、両端部12a、12bが両軸受18、19に対して軸方向に移動可能に支持されており、電機子軸12の一方の段差12dが軸受18の端面に当接した状態で、他方の段差12dと減速装置3の回転軸部3dの端面との間に若干のクリアランスが確保されている。つまり、電機子軸12は、前記クリアランス分だけ軸方向に移動可能であり、一方の段差12dが軸受18の端面に当接することで、後方(図1の右方向)への移動が規制され、他方の段差12dが減速装置3の回転軸部3dの端面に当接することで、前方への移動が規制される。
電機子軸12の一端側の外周には、図2に示す様に、絶縁部材21によって保持された複数の整流子片を円筒状に配置して構成される整流子22が設けられ、個々の整流子片が、電機子鉄心20に巻線された電機子コイル23に機械的且つ電気的に接続されている。この整流子22の表面(整流子面と呼ぶ)には、回転方向に整流子面を一周する凹凸24が形成され、この凹凸24が整流子面の幅方向(図2の左右方向)に連続して複数本設けられている。なお、実施例1に示す凹凸24は、断面V字状の凹部と断面逆V字状の凸部とで形成される。
整流子面の外周には、複数のカーボンブラシ25が配置され、ブラシスプリング26(図1参照)によって整流子面に押圧されている。
次に、スタータ1の作動を説明する。
始動スイッチの閉操作により、電磁スイッチ8の励磁コイルに通電されて電磁石が形成されると、その電磁石にプランジャが吸引されて、図1の右方向へ移動する。このプランジャの移動がシフトレバー7を介してクラッチ5に伝達されると、クラッチ5がピニオンギヤ6と一体に出力軸4上を反モータ方向へ移動して、ピニオンギヤ6の端面がリングギヤの端面に当接して停止する。
一方、プランジャの移動によってモータ2のメイン接点が閉じると、バッテリからモータ2に給電されて、界磁に発生する電磁力を受けて電機子11に回転力が生じる。この電機子11の回転が減速装置3で減速されて出力軸4に伝達され、更に、出力軸4からクラッチ5を介してピニオンギヤ6に伝達されると、ピニオンギヤ6がリングギヤに噛み合い可能な位置まで回転してリングギヤに噛み合うことにより、ピニオンギヤ6からリングギヤに回転力が伝達されて、エンジンをクランキングする。
クランキングからエンジンが始動して、始動スイッチが開操作されると、励磁コイルへの通電停止により吸引力が消滅するため、リターンスプリングの反力でプランジャが押し戻され、モータ2のメイン接点が開くことで、バッテリからモータ2への通電が停止されて、電機子11の回転が停止する。
また、プランジャが押し戻されると、エンジン始動時と反対方向にシフトレバー7が揺動するため、クラッチ5とピニオンギヤ6が一体に出力軸4上を後退して、図1に示す停止位置まで移動する。
(実施例1の効果)
実施例1に示すスタータ1では、整流子面上をブラシ25が摺動する際に、整流子面に形成された複数本の凹凸24にブラシ25が食い込むことにより、電機子11の軸方向振動が抑制される。即ち、図2に示す様に、電機子11が(a)に示す停止位置から軸方向に所定量Δxだけ移動すると、(b)に示す様に、整流子22とブラシ25との相対位置が軸方向にずれるため、整流子面に形成された凹凸24からブラシ25が少し浮き上がった状態となる。この時、図3に示す様に、ブラシスプリング26の荷重Fsが、凹凸24の側面(傾斜面)に作用して、その傾斜面を軸方向に押圧する分力Faが生じる。この分力Faが電機子11を原点(停止位置)に押し戻す力として働くことにより、電機子11の軸方向振動が抑制される。なお、図中のFbは、凹凸24の傾斜面に垂直に働く荷重分力である。
これにより、エンジンのクランキング時に生じるトルク脈動の影響により電機子11に作用するスラスト荷重を低減できるので、電機子軸12の段差12dと軸受18の端面とに掛かる面圧を小さくできる。その結果、例えば、軸受18の端部にフランジ部を設ける必要がなく、単純な円筒形状の含浸軸受を使用できるので、フランジ付きの軸受を使用する従来スタータと比較して、コストダウンが可能である。また、電機子軸12の段差12dと軸受18の端面とに掛かる面圧を低減する目的で、電機子軸12の段差12dと軸受18の端面との接触面積を増大させる必要がないため、電機子軸12の外径および端部12aの外径を任意に選定できる。
さらに、電機子軸12の段差12dと軸受18の端面とに掛かる面圧を小さくできるので、例えば、ワッシャ等の別部品を使用しなくても、焼き付き及び摩耗を防止できる。
また、整流子面に複数本の凹凸24を形成することにより、整流子22とブラシ25との接触面積が増大し、且つ凹凸24にブラシ25が食い込むことで、整流子22とブラシ25との接触状態が安定化するため、モータ2の出力アップにも寄与する。
スタータの半断面図である。 (a)整流子とブラシの接触状態を示す断面図、(b)整流子面からブラシが浮き上がった状態を示す断面図である。 整流子面の凹凸形状に働くブラシスプリングの荷重と分力を示すベクトル図である。 従来技術の軸受構造を示す断面図である。
符号の説明
1 スタータ
2 モータ
3 減速装置(遊星歯車減速装置)
3a 太陽ギヤ
3c 遊星ギヤ
4 出力軸
5 クラッチ
6 ピニオンギヤ
11 電機子
12 電機子軸
12a 電機子軸の一端側の端部
12b 電機子軸の他端側の端部
12c 電機子軸の本体軸部
12d 電機子軸の段差
18 軸受
19 軸受
20 電機子鉄心
22 整流子
24 凹凸(凹凸形状)
25 ブラシ

Claims (5)

  1. 電機子軸の両端部がそれぞれ軸受によって回転自在に支持される電機子と、
    前記電機子軸の一端側外周に複数の整流子片を円筒状に配置して構成される整流子と、 この整流子の表面上に配置され、前記電機子の回転によって前記整流子の表面上を摺動するブラシと、
    前記電機子の回転を減速する減速装置とを備えるスタータにおいて、
    前記軸受は、潤滑油を含浸させた含浸軸受であり、
    前記整流子の表面には、回転方向に平行な複数の凹凸形状が形成されていることを特徴とするスタータ。
  2. 請求項1に記載したスタータにおいて、
    前記減速装置は、前記電機子軸の他端側に形成された太陽ギヤと、この太陽ギヤに噛み合う遊星ギヤとを有し、前記電機子の回転により前記遊星ギヤが前記太陽ギヤの周囲を公転しながら自転する遊星歯車機構によって構成されていることを特徴とするスタータ。
  3. 電機子軸の両端部がそれぞれ軸受によって回転自在に支持された電機子を有し、この電機子に回転力を発生するモータと、
    前記電機子軸と同一軸線上に配置される出力軸と、
    前記電機子軸と前記出力軸との間に設けられ、前記電機子の回転を減速して前記出力軸に伝達する遊星歯車減速装置と、
    前記出力軸の外周にヘリカルスプライン結合されるクラッチと、
    前記出力軸上に前記クラッチと一体に構成され、前記モータの駆動トルクが前記クラッチを介して伝達されるピニオンギヤとを有するスタータにおいて、
    前記軸受は、潤滑油を含浸させた含浸軸受であり、
    前記モータは、前記電機子軸の一端側外周に複数の整流子片を円筒状に配置して構成される整流子と、この整流子の表面上に配置され、前記電機子の回転によって前記整流子の表面上を摺動するブラシとを有し、前記整流子の表面には、回転方向に平行な複数の凹凸形状が形成されていることを特徴とするスタータ。
  4. 請求項1〜3に記載した何れかのスタータにおいて、
    前記電機子軸は、前記軸受に支持される少なくとも一端側の端部が、電機子鉄心を支持する本体軸部より細く設けられて、前記本体軸部と前記一端側の端部との間に段差が形成され、この段差に前記軸受の端面が当接して、前記電機子のスラスト荷重を受けることを特徴とするスタータ。
  5. 請求項1〜4に記載した何れかのスタータにおいて、
    前記整流子の表面に形成された凹凸形状は、断面V字状に形成されていることを特徴とするスタータ。
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