JP2006304395A - 回転電機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電機子は、電機子軸16の一端側端部が軸受17を介してエンドフレーム12の軸受け部18に回転自在に支持されている。軸受17は、円筒形状を有する平軸受であり、軸受け部18の内周に圧入されて、軸方向の一端面が、軸受け部18の内側に設けられた段付き部25の軸方向端面に当接して軸方向一端側への移動が規制され、軸方向の他端面が、軸受け部18の軸方向端面より電機子側へ突出して、電機子軸16に形成される段差面16aに対向している。
上記の構成によれば、電機子が軸方向一端側へ移動して軸受17に衝突した時に、軸受全体で電機子のスラスト荷重を受けることができるので、電機子のスラスト荷重を繰り返し受けても、軸受17の損傷を防止できる。
【選択図】図1
Description
このスタータモータは、図5に示す様に、電機子軸100の一端側端部が、軸受110を介してエンドフレーム120の軸受け部121に回転自在に支持されている。
軸受110は、電機子軸100のジャーナル面(軸受110に支持される面)と面接触する平軸受であり、軸受け部121の内周に圧入されている。この軸受110は、軸方向電機子側(図示左側)の端部に径方向外側へ延出する鍔部111が一体に設けられ、この鍔部111が整流子130の後端面に当接して、電機子のスラスト荷重を受けている。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、電機子のスラスト荷重を繰り返し受けても、軸受の損傷を防止できる回転電機を提供することにある。
本発明の回転電機は、電磁力を受けて電機子軸に回転力を発生する電機子と、円筒状の軸受け部を有し、この軸受け部の内周に配置される軸受を介して電機子軸の一端側端部を回転自在に支持するエンドフレームとを備える。
軸受は、円筒形状を有する平軸受であり、軸方向の一端面が、軸方向に対向するエンドフレームに当接して、軸方向一端側への移動が規制されていることを特徴とする。
また、先の特許文献1に示される従来の軸受に設けられた鍔部を廃止できるので、本発明の軸受を単純な円筒形状に設けることで、コストダウンを図ることができる。
請求項1に記載した回転電機において、エンドフレームには、軸受け部の内周面より径方向内側へ段付き状に突き出る段付き部が設けられ、軸受は、軸方向の一端面が段付き部の軸方向端面に当接して軸方向一端側への移動が規制されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、エンドフレームの板厚より段付き部の肉厚の方が大きく設けられるため、電機子が軸受に衝突した時に生じる衝撃力を段付き部で受けることにより、エンドフレームの剛性を確保できる。
請求項1に記載した回転電機において、軸受は、軸方向の一端面がエンドフレームの軸方向端面に当接して軸方向一端側への移動が規制されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、軸受の軸方向一端側への移動を規制する上で、エンドフレームに特別な位置決め手段等を設ける必要はないので、従来と同一のエンドフレームを使用することが可能である。
本発明の回転電機は、電磁力を受けて電機子軸に回転力を発生する電機子と、円筒状の軸受け部が設けられ、この軸受け部の内周に配置される軸受を介して電機子軸の一端側端部を回転自在に支持するエンドフレームとを備え、軸受け部の内周には、エンドフレームの軸方向端面に当接する環状のスペーサ部材が配置されている。
軸受は、円筒形状を有する平軸受であり、軸方向の一端面が、軸方向に対向するスペーサ部材の端面に当接して、軸方向一端側への移動が規制されていることを特徴とする。
また、先の特許文献1に示される従来の軸受に設けられた鍔部を廃止できるので、本発明の軸受を単純な円筒形状に設けることで、コストダウンを図ることができる。
更に、エンドフレームの端面と軸受との間にスペーサ部材を配置するので、種類が異なる回転電機(例えば、軸受の長さが異なる)に対しても、スペーサ部材の軸方向長さを適宜に変更するだけで対応可能である。
請求項1〜4に記載した何れかの回転電機において、軸受は、軸方向の他端面が軸受け部の軸方向端面より電機子側へ突出していることを特徴とする。
この場合、電機子がエンドフレームの軸受け部に衝突する危険性を回避できるので、軸受け部の損傷を防止できる。
請求項1〜5に記載した何れかの回転電機において、電機子軸は、軸受に支持される軸端部を有し、この軸端部の外径が電機子軸本体の外径より小さく設けられ、軸受は、軸方向の他端面が、電機子軸本体と軸端部との間に形成される段差面に当接して、電機子のスラスト荷重を受けることを特徴とする。
これにより、電機子のスラスト荷重を軸受全体で受けることができるので、軸受の損傷を防止できる。
請求項1〜6に記載した何れかの回転電機を、エンジン始動用のスタータモータとして使用することを特徴とする。
スタータモータでは、エンジン駆動時に生じる電機子のスラスト荷重が軸受に加わるため、本発明の軸受を採用することにより、軸受全体で電機子のスラスト荷重を受けることができ、軸受の損傷を防止できる。
実施例1に係るスタータ1は、本発明の回転電機を適用したスタータモータ(以下、モータ2と呼ぶ)と、このモータ2の通電回路に接続されるメイン接点(図示せず)を開閉する電磁スイッチ3と、減速装置4を介してモータ2に駆動される出力軸5と、この出力軸5に支持されるピニオンギヤ6と、出力軸5の回転をピニオンギヤ6に伝達するクラッチ7等より構成される。
モータ2は、磁束を発生する界磁8と、この界磁8の内周に回転自在に配置される電機子9と、この電機子9に設けられる整流子10と、この整流子10に摺接するブラシ11等より構成される直流電動機である。
電機子9は、電機子軸16の一端側端部が軸受17(後述する)を介してエンドフレーム12の軸受け部18に回転自在に支持され、電機子軸16の他端側が減速装置4を介してセンタケース13に支持されている。
トルクリミッタは、摩擦力によって回転規制された回転ディスク20を有し、この回転ディスク20が内歯歯車4bに連結されている。このトルクリミッタは、回転ディスク20の静止トルクを超える過大トルクが内歯歯車4bに加わると、回転ディスク20が摩擦力に抗して滑る(回転する)ことで、内歯歯車4bの回転が許容されて、過大トルクを吸収する。
ピニオンギヤ6は、クラッチ7と一体に構成され、エンジン始動時に出力軸5上を反モータ方向(図2の左方向)へ移動して、エンジンのリングギヤ(図示せず)に噛み合わされる。クラッチ7は、出力軸5の外周にヘリカルスプライン嵌合して、出力軸5上を移動可能に配置されると共に、シフトレバー22を介して電磁スイッチ3のプランジャ19に連結されている。
シフトレバー22は、レバーホルダ23を介して揺動可能に支持され、プランジャ19の動き(図示左右方向への動き)をクラッチ7に伝達する。
まず、軸受17を支持するエンドフレーム12について説明する。
エンドフレーム12は、図1に示す様に、軸方向の後端面を形成するエンド壁面24を有し、このエンド壁面24の内側に円筒状の軸受け部18が軸方向に直立して設けられると共に、その軸受け部18の内側全周に段付き部25が設けられている。この段付き部25は、軸受17を位置決めするためのストッパ手段として機能する。
なお、電機子軸16には、軸受17の内周に挿入される軸端部16bが設けられ、この軸端部16bの外径が、電機子軸本体の外径より小さく形成されて、電機子軸本体と軸端部16bとの間に段差面16aが形成されている。また、電機子軸16は、軸方向に少しだけ移動可能に支持されており、後方(図1の右方向)へ移動した時に、前記段差面16aが軸受17の他端面に当接して停止する。
始動スイッチの閉操作により、励磁コイルに通電されて電磁石が形成されると、その電磁石にプランジャ19が吸引されて、図2の右方向へ移動する。このプランジャ19の移動がシフトレバー22を介してクラッチ7に伝達されると、クラッチ7がピニオンギヤ6と一体に出力軸5上を反モータ方向へ移動して、ピニオンギヤ6の端面がリングギヤの端面に当接して停止する。
電機子9の回転が減速装置4で減速されて出力軸5に伝達され、更に、出力軸5からクラッチ7を介してピニオンギヤ6に伝達されると、ピニオンギヤ6がリングギヤに噛み合い可能な位置まで回転してリングギヤに噛み合うことにより、ピニオンギヤ6からリングギヤに回転力が伝達されて、エンジンをクランキングする。
実施例1に記載したモータ2は、軸受17の一端面がエンドフレーム12に設けられた段付き部25の軸方向端面に当接して、軸方向一端側への移動が規制されているので、電機子9が軸方向一端側へ移動して軸受17に衝突した時に、軸受全体で電機子9のスラスト荷重を受けることができる。つまり、軸受全体の弾性を利用して電機子9のスラスト荷重を吸収できるので、電機子9のスラスト荷重を繰り返し受けても、軸受17の損傷を防止できる。
また、軸受17は、軸方向の他端面が軸受け部18の軸方向端面より電機子9側に突出しているので、電機子9がエンドフレーム12の軸受け部18に衝突することはなく、軸受け部18の損傷を防止できる。
この実施例2は、図3に示す様に、軸受17の一端面をエンドフレーム12のエンド壁面24に当接して軸方向の移動を規制する一例である。つまり、実施例1に記載した段付き部25を廃止して、その分、軸受17の全長を長くしたものである。
この構成では、軸受17の軸方向一端側への移動を規制する上で、エンドフレーム12に特別な位置決め手段等を設ける必要はないので、従来と同一のエンドフレーム12を使用することが可能である。
この実施例3は、図4に示す様に、軸受17の一端面とエンドフレーム12のエンド壁面24との間にスペーサ部材26を配置した一例である。つまり、軸受17の一端面がスペーサ部材26の端面に当接して、軸方向への移動が規制されている。
この構成では、実施例2の場合と同様に、軸受17の軸方向一端側への移動を規制する上で、エンドフレーム12に特別な位置決め手段等を設ける必要はないので、従来と同一のエンドフレーム12を使用することが可能である。
また、エンド壁面24と軸受17との間にスペーサ部材26を配置するので、種類が異なる回転電機(例えば、軸受17の長さが異なる)に対しても、スペーサ部材26の軸方向長さを適宜に変更するだけで対応可能である。
9 電機子
12 エンドフレーム
16 電機子軸
16a 電機子軸本体と軸端部との間に形成される段差面
16b 電機子軸の軸端部
17 軸受
18 軸受け部
25 エンドフレームの段付き部
24 エンド壁面(エンドフレームの軸方向端面)
26 スペーサ部材
Claims (7)
- 電磁力を受けて電機子軸に回転力を発生する電機子と、
円筒状の軸受け部を有し、この軸受け部の内周に配置される軸受を介して前記電機子軸の一端側端部を回転自在に支持するエンドフレームとを備える回転電機において、
前記軸受は、円筒形状を有する平軸受であり、軸方向の一端面が、軸方向に対向する前記エンドフレームに当接して、軸方向一端側への移動が規制されていることを特徴とする回転電機。 - 請求項1に記載した回転電機において、
前記エンドフレームには、前記軸受け部の内周面より径方向内側へ段付き状に突き出る段付き部が設けられ、
前記軸受は、軸方向の一端面が前記段付き部の軸方向端面に当接して軸方向一端側への移動が規制されていることを特徴とする回転電機。 - 請求項1に記載した回転電機において、
前記軸受は、軸方向の一端面が前記エンドフレームの軸方向端面に当接して軸方向一端側への移動が規制されていることを特徴とする回転電機。 - 電磁力を受けて電機子軸に回転力を発生する電機子と、
円筒状の軸受け部が設けられ、この軸受け部の内周に配置される軸受を介して前記電機子軸の一端側端部を回転自在に支持するエンドフレームとを備える回転電機において、
前記軸受け部の内周には、前記エンドフレームの軸方向端面に当接する環状のスペーサ部材が配置され、
前記軸受は、円筒形状を有する平軸受であり、軸方向の一端面が、軸方向に対向する前記スペーサ部材の端面に当接して、軸方向一端側への移動が規制されていることを特徴とする回転電機。 - 請求項1〜4に記載した何れかの回転電機において、
前記軸受は、軸方向の他端面が前記軸受け部の軸方向端面より前記電機子側へ突出していることを特徴とする回転電機。 - 請求項1〜5に記載した何れかの回転電機において、
前記電機子軸は、前記軸受に支持される軸端部を有し、この軸端部の外径が電機子軸本体の外径より小さく設けられ、
前記軸受は、軸方向の他端面が、前記電機子軸本体と前記軸端部との間に形成される段差面に当接して、前記電機子のスラスト荷重を受けることを特徴とする回転電機。 - 請求項1〜6に記載した何れかの回転電機を、エンジン始動用のスタータモータとして使用することを特徴とする回転電機。
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