JP5210382B2 - 分散ナノ粒子および無機ナノプレートレットを含むポリマーナノ複合体 - Google Patents

分散ナノ粒子および無機ナノプレートレットを含むポリマーナノ複合体 Download PDF

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Description

(関連出願のクロスリファレンス)
本願は、2007年7月24日に出願した米国特許出願第11/880,820号の利益を主張する。
(発明の背景)
(発明の技術分野)
本発明は、ポリマーおよびナノ粒子に関する。特に本発明は、ポリマーナノ複合体およびその製造方法に関する。
(背景技術)
ナノサイズの物質は、ポリオレフィン物質を機械的に強化または安定化することへの使用に関して研究されている。半導体物質は、光学および電気用途に幅広く使用されている。さらに、サイズを数ナノメートル(量子スケール)に減少させるときに、半導体物質は、バルク半導体物質とは異なり、量子サイズ効果として知られているサイズに依存する光学的、電気的および熱的特性を示し、これは、産業用途にとって魅力的な半導体ナノ結晶を製造し、機能性ポリマー/半導体ナノ複合体の新しい機会を生じさせ得る。
半導体ナノ結晶をポリマーマトリクスに組み込むことは、光学および電気デバイス、例えば太陽電池、発光ダイオード(LED)、および光起電デバイスを製造する一般的な方法である。しかし特別な表面の機能化が無ければ、現在、ナノスケール条件下で半導体ナノ結晶をポリマー中に分散させ、ナノ粒子の分散を制御することができる方法は無い。代わりに、大きな凝集物がポリマー中に形成されることが認められ、これは、望ましい機械的および熱的特性並びに安定性を備えた光学および電気用途に、ポリマー中の半導体ナノ結晶を使用することを制限する。
半導体物質である酸化亜鉛(ZnO)は、ポリマーと使用するために研究されている。ZnOは、光学、光通信学、および電子工学におけるその際立った特性のために、重要且つ魅力的な半導体物質である。例えばZnO粒子は、UV吸収体として日焼け止め剤および化粧品中で使用される。ZnOはまた、他の半導体物質よりも一層、照射損傷に対して耐性がある。その上、ZnOは湿式化学によって製造され、これは、ポリマーとの使用に対して、より大きな処理可能性を提供する。
半導体ナノ結晶をポリマー中に組み込む多くの方法は、限られた結果しか得ていない。例えばZnO粒子は、ポリオレフィンの機械的な強化剤として使用された。しかし引張弾性率のような特性を向上させるためのZnO粒子の使用量は、実用的および経済的目的にとって許容できないと考えられるような量であった。ポリエチレンと混合されるZnO粒子も、熱的安定性を向上させるためには、実用的および経済的目的にとって許容できないと考えられるような量が必要とされた。代わりの方法、例えば熱的安定性を向上させるために有機改質ZnOを用いたZnOナノ複合体の製造は、大量生産のためには費用がかかりすぎ、非実用的であることが分かった。ポリオレフィンのUV安定剤として研究されているZnO粒子も、複合体の透明性が喪失するなどの、物質の他の特性に対する有害作用を有することが認められた。
さらにZnOナノ粒子は、従来の方法、例えば溶融ブレンド法によれば、ポリマーマトリクス中に不均一分散することが認められる。さらに従来の方法からのポリマーマトリクスは、大きなZnO凝集物を有することが認められ、30〜200nmの範囲のサイズ分布およびZnOナノ粒子の形状の両方が不均一であった。凝集物が存在する結果、複合体の形態では、望ましい光学的および/または電気的特性は決して生じない。ポリマーおよびナノ粒子の組成物混合、ポリマー/半導体ナノ複合体のインサイチュー重合、並びに半導体/ポリマーナノ複合体のインサイチュー合成を含む代わりの方法も、望ましくない粒子凝集物、粒子の不均一分散、および/または許容できないレベルの不純物を生じることが認められ、これらは全て、望ましい複合体の物性および/または機械的特性に決してつながることはない。さらに、ナノ粒子のむらのないナノスケール分散および分散状態の制御は、まだ達成されていない。
今日まで、ZnO粒子および他の物質をポリマー物質中に組み込み、光電子工学用途のために向上した安定性または高められた機械的特性を備えたポリマーナノ複合体物質を形成する方法は、限られた成功しか経験していない。
従って、効率的にその中に分散した物質を含むポリマーナノ複合体を形成することが必要とされている。
(発明の簡単な概要)
本発明の一つの実施形態で、新規なポリマーナノ複合体は、ナノ粒子、無機ナノプレートレット、およびポリマー物質を含む。本発明の別の実施態様では、ポリマーナノ複合体を形成する方法が提供される。該方法は、無機ナノプレートレットを使用することによって、ナノ粒子をポリマー物質中に分散させることを含む。
以下の第1〜12項は、本明細書で開示するいくつかの本発明の特徴を要約し、さらに、多重従属クレームが許容され、費用効果的な国および領域における特許請求の範囲をサポートするために含められる。
1. 無機ナノ粒子;無機ナノプレートレット;およびポリマー物質を含むポリマーナノ複合体。
2. ナノ粒子が、金属酸化物、元素粒子、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる第1項に記載のポリマーナノ複合体。
3. 金属酸化物が、酸化亜鉛、酸化チタン、およびこれらの組合せからなる群から選ばれ、元素粒子が、銀、金、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる第1〜2項に記載のポリマーナノ複合体。
4. ナノ粒子が、約1ナノメートルおよび約20ナノメートルの間の平均粒度を有する第1〜3項のいずれかに記載のポリマーナノ複合体。
5. ナノ粒子が、約1ナノメートルおよび約10ナノメートルの間の平均粒度を有する第1〜4項のいずれかに記載のポリマーナノ複合体。
6. ナノ粒子が、ポリマーナノ複合体の約0.1wt%および約4wt%の間を構成する第1〜5項のいずれかに記載のポリマーナノ複合体。
7. 無機ナノプレートレットが、アルミニウム、ケイ素、マグネシウム、ジルコニウム、チタン、ハフニウム(halfnium)、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる一つまたはそれ以上の元素を含む第1〜6項のいずれかに記載のポリマーナノ複合体。
8. 無機ナノプレートレットが、α−リン酸ジルコニウム、リン酸チタン、リン酸ハフニウム(halfnium)、モンモリロナイト(montmorrillonites)、スメクタイト、ベントナイト、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる第1〜7項のいずれかに記載のポリマーナノ複合体。
9. 無機ナノプレートレットが、ポリマーナノ複合体の約0.05wt%および約5wt%の間を構成する第1〜8項のいずれかに記載のポリマーナノ複合体。
10. 無機ナノプレートレットが、約0.5および約1.5nmの間の厚さを有する第1〜9項のいずれかに記載のポリマーナノ複合体。
11. ポリマーが、(メタ)アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ化フェノール樹脂、フェニレンビニレン樹脂、フルオレン樹脂、フルオレンビニレン樹脂、フェニレン樹脂、チオフェン樹脂、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる一つまたはそれ以上のポリマー物質を含む第1〜10項のいずれかに記載のポリマーナノ複合体。
12. ポリマーが、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルアクリレート、メチル(methly)メタクリレート−ブチルアクリレートコポリマー、メチル(metyl)メタクリレート−スチレンコポリマー、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、スチレン−イソブチレンコポリマー、スチレン−ブチルアクリレートコポリマー、ポリエチレンテレフタレート(terephalate)、ポリブチレンテレフタレート、ビスフェノール−Aエポキシ樹脂、ビスフェノール−Fエポキシ樹脂、ポリ(2−メトキシ−5−エチルヘキシルオキシ−1,4−フェニレンビニレン)、ポリ(9,9−ジ−(2−エチルヘキシル)−フルオレニル−2,7−ジイル)、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレニル−2,7−ジイル)、ポリ(9,9−ジヘキシル(hexyi)フルオレニル−2,7−ジビニレン−フルオレニレン)、ポリ(9,9−ジヘキシル−2,7−(2−シアノジビニレン)−フルオレニレン)、ポリ(2,5−ジオクチル−1,4−フェニレン)、ポリ[2−(6−シアノ−6−メチル(methly)ヘプチルオキシ)−1,4−フェニレン]、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる一つまたはそれ以上のポリマー物質を含む第1〜11項のいずれかに記載のポリマーナノ複合体。
(図面の簡単な説明)
本発明の特徴および利点のより完全な理解のために、これから、発明の詳細な説明が、添付図面と共に参照される。
図1は、コロイド状酸化亜鉛(ZnO)ナノ粒子のX線回折(XRD)図である。 図2は、α−リン酸ジルコニウム(α−ZrP)ナノプレートレットのX線回折(XRD)図である。 図3は、ナノプレートレットを有するナノ複合体の一つの実施形態、およびナノプレートレットを有さないナノ複合体の一つの実施形態の(透過率)対(波長)の紫外可視(UV−vis)スペクトルである。 図4は、エポキシ、エポキシ−ZnOナノ粒子のナノ複合体、エポキシ−ナノプレートレットのナノ複合体、およびナノプレートレットを含有するエポキシ−ZnOナノ粒子−ナノプレートレットのナノ複合体(ナノ粒子の量が異なる)の(透過率)対(波長)のUV−visスペクトルである。 ニートのジアミノジフェニルスルホン(DDS)硬化エポキシおよびナノ複合体の(透過率)対(波長)のUV−visスペクトルである。
(発明の詳細な説明)
本発明は、ポリマーナノ複合体の形成に関する。本発明の一つの実施形態でポリマーナノ複合体は、分散したナノ粒子およびナノプレートレットを含有するポリマーを含む。ポリマーナノ複合体は、第1組成のナノ粒子、第2組成のナノプレートレット、および第3組成のポリマー物質を混合することによって形成することができる。代わりに、いくつかのポリマー物質に対しては、さらにナノ複合体を形成する処理工程、例えば沈殿および/または硬化を行ってもよい。
ポリマーナノ複合体の一つの実施形態でナノ粒子は、無機粒子を含んでもよい。適切な無機粒子は、酸化物、元素金属、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる一つまたはそれ以上の物質を含み、中でも酸化物が好ましい。適切な酸化物ナノ粒子の例は、酸化亜鉛、酸化チタン、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる一つまたはそれ以上の物質を含む。適切な元素金属の例は、金、銀、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる一つまたはそれ以上の物質を含む。ナノ粒子は、ナノ複合体の約50wt%まで、例えばナノ複合体の約30wt%までを構成し得る。ナノ複合体の一つの実施形態でナノ粒子は、ポリマーナノ複合体の約0.05重量パーセント(wt%)および5wt%の間、例えばポリマーナノ複合体の約0.1wt%および約4wt%の間、例えば約1wt%を構成し得る。
代わりにナノ粒子は、相分離ナノ粒子(ポリエーテルスルホンおよびテフロンを含むが、これらに限定されない)、およびゴム系ナノ粒子(ブタジエンゴムを含むが、これに限定されない)を含む有機物質を含み得る。
ナノ粒子を、本明細書では、三次元が100nm未満である物質の粒子と定義することができる。例えばナノ粒子は、それぞれ50nm未満の長さ、幅および高さを有し得る。好ましくはナノ粒子は、それぞれ約20nm以下の長さ、幅および高さを有し得る。ナノ粒子は、各次元の比が約1:1から2:1の範囲内である三次元を有する粒子と定義することもできる。例えばナノ粒子は、約1:1:1と、2:1:1、1:2:1、1:1:2、2:2:1、1:2:2または2:1:2との間の長さ、幅および高さ比を有し得る。ナノ粒子は、本明細書で記載する次元および/または比を有する球形、卵形、立方形、ピラミッド形、または他の三次元形状であり得る。
適切なナノ粒子は、約0.1ナノメートルおよび約100ナノメートル未満の間、例えば約1ナノメートルおよび約20ナノメートルの間の数平均粒度を有することができる(なお該粒度は、粒子の三次元{高さ、幅および長さ}の平均である)。適切なナノ粒子は、約1ナノメートルおよび約10ナノメートルの間、例えば約2ナノメートルおよび約6ナノメートルの間の数平均粒度を有する。ナノ粒子は、約0.1ナノメートルおよび約5.0ナノメートルの間、例えば約0.1ナノメートルおよび約3.0ナノメートルの間の粒度分布の標準偏差を有し得る。凝集物が上記の数平均粒度および粒度分布を有する場合には、適切なナノ粒子は、ナノ粒子の凝集物を含むことができ、約100nmまで、例えば約1nmおよび約50nmの間の凝集物サイズを有することができる。
ナノプレートレットを、本明細書では、一つの次元が100nm未満であり、二つの次元が約100nm以上である物質の粒子と定義することができる。例えばナノプレートレットは、50nm未満、例えば20nm未満、例えば約0.01nmおよび約5nm未満の間の高さ(または厚さ)、並びに約100nm以上の長さおよび幅を有し得る。ナノプレートレットを、各次元の一つが他の次元に対して1:2:2未満の比を有する三次元を持った粒子としても定義することができる。例えば高さ、幅および長さを有するナノプレートレットは、1:2:2未満、例えば約1:10,000:10,000および約1:3:3の間、例えば約1:200:200および約1:10:10の間、例えば約1:100:100および約1:30:30の間の(高さ)対(幅)対(長さ)の比を有し得る。約1:20:20の(高さ)対(幅)対(長さ)の比を有するナノプレートレットの例は、約5nmの高さ(または厚さ)、並びに約100nmの幅および長さを有するナノ粒子である。ナノプレートレットは、本明細書で記載した次元を有する矩形、方形、六角形、円形、または不定形であり得る。本明細書で記載する比を有するそのような構造の例は、粘土構造(例えばモンモリロナイト粘土の構造)である。
適切な無機ナノプレートレットは、約0.1ナノメートルおよび約5ナノメートルの間の数平均厚さ、および約10ナノメートルおよび約1,000ナノメートルの間の数平均長さ(長辺)を有し得る。好ましい無機ナノプレートレットは、50ナノメートル未満、例えば約0.5ナノメートルおよび約1.5ナノメートルの間、例えば約1ナノメートルの数平均厚さを有することができ、50ナノメートルおよび約500ナノメートルの間、例えば約100ナノメートルの数平均長さを有することができる。本明細書で記載する方法によって形成したナノプレートレットのTEM観察像では、平均長さおよび幅は約100nmであった。
ナノ粒子を、様々な技術によって、例えばゾル−ゲル法によって合成することができる。一般にゾル−ゲル法は、液体ゾルから固体ゲル相への系転移機構を含む。液体ゾルは、実質的にコロイド懸濁液として公知である、実質的に小粒子の液体中の懸濁液である。ナノ粒子を、ゾル−ゲル条件下で前駆体とアルコール系組成物およびアルカリ金属水酸化物とを反応させることによって合成することができる。ナノ粒子を、該分野で公知である他の方法によって作製することができ、本明細書で記載するゾル−ゲル条件は、本発明を説明するために使用されたのであって、本発明の範囲を制限するものとして理解または解釈されるべきではない。
適切な酸化物前駆体は、反応によって酸化物に転化することができるあらゆる化合物であり得る。適切な酸化物前駆体は、酢酸塩、カルボン酸塩、二塩化物、硝酸塩、オレイン酸塩、およびそれらの各水和物からなる群から選ばれる金属塩を含む。例えばZnOナノ粒子は、酢酸亜鉛二水和物前駆体から誘導させることができる。水和物を反応に加える場合、水和物を、アルカリ金属水酸化物に曝す前に、アルコール系組成物中で加水分解させてもよい。
アルコール系組成物は、アルコールおよび任意に二次的成分を含有するあらゆる組成物であり得る。アルコール系組成物は、ゾル−ゲルに加工される組成物の約1wt%および約50wt%未満の間、例えば約1wt%および30wt%未満の間を構成する二次的成分を有し得る。適切なアルコールを、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、およびこれらの組合せからなる群から選ぶことができる。適切な二次的成分は、水および有機溶媒(例えばアセトン、メチルエチルケトン、およびテトラヒドロフラン)を含む。ナノ粒子およびポリマー溶液に関する追加の情報は、2004年5月19に出願した同時係属の米国特許出願第10/848,882号の第9頁第1行から第23頁第20行(米国特許出願公開第2005/0620122号の段落[0027]〜[0070])に開示されている。該出願は、特許請求の範囲および本明細書で記載する側面と矛盾しない程度で、引用することによって本明細書に組み込まれる。
適切なアルカリ金属水酸化物は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化フランシウム、およびこれらの組合せの群から選ばれる。本発明者らは、アルカリ金属水酸化物が前駆体のナノ粒子への転化の助けとなると考えている。
反応パラメーターは、一般に、反応のpH、温度および圧力を含む。反応混合物のpHは、少なくとも約7.0である。代わりに、反応混合物のpHは約7.5および約10.5の間である。反応中の反応温度は、約10℃および約100℃の間であり得る。反応圧力は、真空から2MPaまでの範囲であり得る。代わりに、反応圧力は大気圧でもよい。反応を、化学的不活性な雰囲気中で行ってもよい。
ゾル−ゲル法の一つの実施形態でコロイド状ZnOナノ粒子を、酢酸亜鉛二水和物(Zn(OAc)・2H2O)を塩基性メタノール組成物中で加水分解することによって調製した。水酸化カリウム(KOH)(99.99%、Sigma-Aldrich)を、まずメタノール中に溶解させて、均一な組成物を得て、塩基性メタノール組成物を形成した。酢酸亜鉛二水和物(99%、Fluka)/メタノールの組成物を、直接、塩基性メタノール組成物に添加し、出発ゾルを形成した。反応混合物中の(酢酸亜鉛二水和物)対(KOH)の反応化学量論は、約1:0.1および約1:3の間、例えば約1:2であり得る。組成物を組み合わせて、約1:0.1および1:3の間の〔金属塩2+〕:〔アルカリ金属+〕のモル比の範囲内で、〔金属塩2+〕および〔アルカリ金属+〕の濃度を生じさせ、例えば〔Zn2+〕/〔K+〕=1:2の好ましいモル比のために、それぞれ0.04および0.08Mとなるように調製した(Zn2+の濃度は、0.001から1Mの間、例えば0.04Mであり得る)。次いでコロイドを有するこの出発ゾルを、約3および約20倍の間、例えば10倍に濃縮することができる。真空下のロータリーエバポレーションを使用して、ゾルを濃縮することができる。反応中に組成物のpHを、約7.0以上の中性および塩基性レベルで維持した。
次いでZnOを、コロイドから沈殿させることができる。有機非溶媒(例えばヘキサンおよびイソプロパノール)を濃縮ZnOメタノールコロイドに添加することによって、ZnOナノ粒子を沈殿させることができる。ヘキサン:濃縮ZnOメタノールコロイド:イソプロパノールの体積比は、約3:1:1および約10:1:1の間、例えば約5:1:1の体積比であり得る。次いでZnO沈殿物を、適切な方法(例えば遠心分離)によって分離する。次いでZnO沈殿物を、アルコール系組成物に再分散させて、ZnOナノ粒子を精製することができる。次いで精製ZnOナノ粒子を、ナノ複合体調製のために、メタノール中に再分散させることができる。
ナノプレートレットは、天然層状または層状の物質(例えば粘土)、または合成物質(例えばリン酸ジルコニウム(ZrP))であり得る。適切な無機ナノプレートレットは、アルミニウム、ケイ素、マグネシウム、ジルコニウム、チタン、ハフニウム(halfnium)、ラザホージウム、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる一つまたはそれ以上の元素を有する物質を含む。適切な無機ナノプレートレットの例は、α−リン酸ジルコニウム、リン酸チタン、リン酸ハフニウム(halfnium)、モンモリロナイト(montmorrillonites)、スメクタイト、ベントナイト、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる一つまたはそれ以上の物質を含む。ナノプレートレットは、ポリマーナノ複合体の約0.05wt%および約20wt%の間、例えばポリマーナノ複合体の約0.1wt%および約10wt%の間、例えばポリマーナノ複合体の約0.1wt%および約4wt%の間、例えば約0.5wt%を構成し得る。ナノプレートレットは、ナノ粒子のポリマー中への分散を向上させ、従来のナノ複合体ポリマーと比べて、ナノ粒子のナノ複合体ポリマー中でのより効率的な使用を可能にすると考えられる。代わりに、本明細書で開示するナノサイズ範囲の他の粒子(例えば針状粒子)を、追加することができ、または本明細書で記載するナノプレートレットの代用とすることができる。
層状物質のナノプレートレット(例えばモンモリロナイト(montmorrillonites)、スメクタイト、ベントナイト、およびこれらの組合せ)を、コロイド中で剥離させることができ、ここでコロイドは、媒体中に分散および剥離したナノプレートレットと定義される。ナノプレートレットを、ゲル法によって調製することができ、または粘土物質から形成することができる。ゲル法の一つの実施形態では、ゾル−ゲル条件下で、調製したナノプレートレット物質を塩基性水酸化物で剥離させることによって、ナノプレートレットを合成することができる。剥離したナノプレートレットは、ここでは、ナノプレートレット間に規則的または不規則な間隔無しで、媒体中に個々に分散したナノプレートレットと定義される。しかし本発明において100%のナノプレートレット剥離は必要ではないが、50%を超えるナノプレートレット剥離が好ましい。適切な塩基性水酸化物は、アルキルアミンヒドロキシドを含む。適切なアルキルアミンヒドロキシドの例は、ジェファミン(Jeffamine)、アルキルアンモニウムヒドロキシド(例えばテトラ−n−ブチルアンモニウムヒドロキシド)、およびこれらの組合せを含む。
合成非層状物質(例えばα−リン酸ジルコニウム)のために、ナノプレートレット物質を前駆体から調製することができる。適切な前駆体は、反応によってリン酸塩に転化し得るあらゆる化合物であり得る。適切な前駆体は、硝酸塩、塩化物、およびそれぞれの水和物からなる群から選ばれる金属塩を含む。例えばα−リン酸ジルコニウムを、塩化ジルコニウム水和物(ZrOCl2・8H2O)前駆体から誘導させることができる。
ナノプレート形成法の一つの実施形態で、塩化ジルコニル(ZrOCl2・8H2O、Fluka)をリン酸(H3PO4)の存在下で還流することによって、α−ZrPナノプレートレットを合成した。次いでα−ZrP物質を洗浄および回収した。次いでα−ZrP物質を乾燥し、微粉末に粉砕した。
次いで調製した合成物質(α−ZrP)または粘土系物質を、水中で塩基性水酸化物、例えばテトラ−n−ブチルアンモニウムヒドロキシド(TBA+OH-)によって剥離させることができる。(α−ZrP)対(塩基性水酸化物)のモル比は、約1:0.6および約1:1.2の間、例えば約1:0.8のα−ZrP:TBAのモル比であり得る。次いで剥離したα−ZrPナノプレートレットを、遠心分離し、回収し、ゲル形態として凝縮させることができる。次いでゲルの上澄み液を除去し、次いでα−ZrPナノプレートレットを有機溶媒(例えばアセトン)と混合し、残りの水を除去して、剥離したα−ZrPナノプレートレットを得ることができる。
ポリマー物質は、一つまたはそれ以上のポリマー物質を含み得る。ポリマー物質は、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂を含み得る。適切な熱可塑性樹脂のポリマー物質は、約5,000を超える数平均分子量(Mn)を有するポリマー物質を含む。適切な熱硬化性樹脂のポリマー物質(例えばエポキシ樹脂)は、約100および約5,000の間の分子量を有するエポキシ物質を含む。ポリマーのMnは、標準ポリスチレンの較正を用いるゲル浸透クロマトグラフィーによって測定される。ナノ粒子およびナノプレートレットを、追加のポリマー物質および非ポリマー物質と共に使用することができるが、上記ポリマー物質は、本発明を説明するために提示されたのであって、本発明を制限するものとして理解または解釈されるべきではない。
熱可塑性樹脂の適切なポリマー物質の例は、(メタ)アクリル樹脂(例えばポリメチルメタクリレート、ポリブチルアクリレート、メチル(methly)メタクリレート−ブチルアクリレートコポリマー、およびメチルメタクリレート−スチレンコポリマー)、スチレン樹脂(例えばポリスチレン、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、スチレン−イソブチレンコポリマー、およびスチレン−ブチルアクリレートコポリマー)、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂(例えばポリエチレンテレフタレート(terephalate)およびポリブチレンテレフタレート)、フェニレンビニレン樹脂{例えばポリ(2−メトキシ−5−エチルヘキシルオキシ−1,4−フェニレンビニレン)}、フルオレン樹脂{例えばポリ(9,9−ジ−(2−エチルヘキシル)−フルオレニル−2,7−ジイル)およびポリ(9,9−ジオクチルフルオレニル−2,7−ジイル)}、フルオレンビニレン樹脂{例えばポリ(9,9−ジヘキシル(hexyi)フルオレニル−2,7−ジビニレン−フルオレニレン)およびポリ(9,9−ジヘニル(dihenyl)−2,7−(2−シアノジビニレン)−フルオレニレン)}、フェニレン樹脂{例えばポリ(2,5−ジオクチル−1,4−フェニレン)およびポリ[2−(6−シアノ−6−メチル(methly)ヘプチルオキシ)−1,4−フェニレン]}、チオフェン樹脂{例えばポリ(3−ヘキシルチオフェン)}、並びにこれらの組合せを含む。熱可塑性樹脂の適切なポリマー物質の例は、エポキシ樹脂(例えばビスフェノール−Aエポキシ樹脂、ビスフェノール−Fエポキシ樹脂、およびエポキシ化フェノール樹脂)、およびフェノール樹脂(例えばレゾールおよびノボラック)を含む。樹脂の具体例は、174の平均エポキシ当量を有するビスフェノール−Aのジグリシジルエーテル(DGEBA)エポキシ樹脂(D.E.R.TM 332 エポキシ樹脂、The Dow Chemical Company)、および190の平均エポキシ当量を有する D.E.R 331 DGEBAエポキシ樹脂(The Dow Chemical Company)を含む。
ナノ粒子およびポリマー物質をアルコール系組成物中で混合させる前に、ポリマー物質を好ましくは溶解させる。ポリマー物質がアルコール系組成物に不溶性であるか、または限られた溶解度しか有さない場合、ポリマー物質を溶かすために、有機溶媒を使用することができる。ポリマー物質を、そのアルコール系組成物への添加前に、有機溶媒中で溶かしてもよく、または有機溶媒を、ポリマー物質およびナノ粒子および無機プレートレットの添加前に、アルコール系組成物に添加してもよい。アルコール系組成物の重量に対して有機溶媒の使用重量は、個々の成分の組成に応じて変化する。例えば、本明細書で記載する物質および方法で形成されるいくつかの組成物に対して、(有機溶媒)対(アルコール)の比は約8:1であり得る。
適切な有機溶媒は、アセトン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、トルエン、およびこれらの組合せを含む。形成法の一つの実施形態では、ポリマー物質を、溶媒およびナノプレートレットの存在下で溶解させてもよい。例えばナノプレートレットがアセトンに溶解し、ポリマー物質が同じ溶媒に溶解し得る場合、ポリマー物質および無機ナノプレートレットを、同じ溶媒(例えばアセトン)に溶解させてもよい。代わりに、いくつかのポリマー物質は、アルコール系組成物に可溶である。これらの場合では、ナノ粒子、無機プレートレットおよびポリマー物質を、アルコール系組成物に直接添加することができ、この中でポリマー物質を溶解させ、ナノ粒子および無機プレートレットと混合させる。
各成分を、本明細書に記載する方法によって一緒に混合して、ポリマー物質、ナノ粒子、ナノプレートレット、および溶媒の組成物が得られる。ポリマーナノ複合体を、溶媒の蒸発によって単離することができる。場合により、組成物を有機溶媒中に注ぎ、ポリマーナノ複合体を沈殿させてもよく、次いで沈殿物を、遠心分離およびデカンテーションによって単離し、次いで乾燥させることができる。
エポキシ樹脂から形成したポリマーナノ複合体は、硬化させることができる。次いで硬化剤を、必要に応じて化学量論量でポリマーナノ複合体中に添加することができる。例えば硬化剤は、エポキシ樹脂に化学量論的に添加される。適切な硬化剤は、スルホン{例えば4,4’−ジアミノ−ジフェニルスルホン(DDS)}、2−エチル−4−メチルイミダゾール、トリエチレンテトラミン、Ancamine 1618(Air Products 製)、脂肪族アミン{例えばテトラエチレンペンタミン(TEPA)}、およびこれらの組合せを含む。
硬化条件は、エポキシ樹脂および硬化剤の種類に応じて変化する。例えばナノ粒子(例えば酸化亜鉛)およびナノプレートレット(例えばリン酸ジルコニウム)を含有するエポキシを、予熱モールドに注ぎ、80℃で24時間硬化させ、次いでオーブン中100℃で3時間、後硬化させた。硬化後に試料を、室温に冷却するまでオーブン中に放置した。得られたポリマーナノ複合体は、硬化エポキシ/ZnO/α−ZrPを含む。供給業者から提供されるエポキシ樹脂および硬化剤の技術データシートが、適切な条件を示唆するであろう。
(実施例)
以下の実施例および比較例は、本発明の特定の実施形態を説明するために提示される。以下の実施例および比較例で開示される方法は、単に、本発明の例示的な実施形態を表すことは、当業者であれば認識するであろう。当業者は、この開示を踏まえて、記載する具体的な実施形態中で多くの変更をなし得ることを認識し、なおかつ、本発明の意図および範囲から外れることなく、類似または同様の結果を得るであろう。
実施例および比較例では、以下のようにして測定および評価を行った。
α−ZrPナノプレートレットの平均粒度は、TEM写真から観察することができる。代わりに、アルコール系組成物中のZnO粒子の平均粒度は、Meulenkamp [E.A. Meulenkamp, J. Phys Chem. B, 102, 5566-5572 (1998)] によって与えられる次式に基づき、λ1/2(吸収がショルダーの所でその半分になる波長)の測定値を、TEM顕微鏡写真およびXRD線幅拡大からの粒度測定結果に基づく粒度に変換することができる:
1240/λ1/2=a+b/D2−c/D
〔式中、a=3.301、b=294.0、およびc=−1.09;およびDは直径である〕。UV吸収を、島津製作所(SHIMADZU CO)製のUV−vis分光光度計(UV 1601)で測定した。
ZnOナノ粒子およびα−ZrPナノプレートレットの粉末X線回折(XRD)図を、Bruker D8 Advanced X線回折計{Cu−Kα入射光(λ=1.5418Å)}によって作成した。洗浄後、ZnO沈殿物を110℃で2時間乾燥し、粉末を、XRD研究のために乳鉢および乳棒のセットを使用することによって粉砕した。
精製ZnOナノ粒子およびエポキシ複合体の高分解能透過型電子顕微鏡法(HR-TEM)を、200kVで操作した JEOL 2010 透過型電子顕微鏡を使用して行った。精製ZnOナノ粒子を、まずメタノールに再分散させて、希釈し、次いで組成物の液滴を、炭素で被覆した銅製の金網(400メッシュ)上に設置した。次いで金網を、造影前にデシケーター中で1日乾燥した。HR−TEM用のエポキシナノ複合体を、超薄切片法を使用することによって調製した。Reichert-Jung Ultracut-E ミクロトームを使用して、厚さが約70〜100nmである薄片を調製した。
ポリマーナノ複合体中のZnO粒子の平均粒度および粒度分布を、透過型電子顕微鏡法(TEM)を使用することによって観察した。TEM写真を観察し、ポリマーナノ複合体内に分散したZnO粒子の平均粒度および粒度分布を検出した。TEM像は、JEOL JEM-1200EX 装置(80kV)を使用して記録した。ヒートプレスした試料を、TEMで使用するために超薄切片に切断した。TEM像の解析を、400,000倍率で画像中の200個を超える粒子を使用して行った。
ニートエポキシおよびナノ複合体のUV−visスペクトルを、Ocean Optics USB2000-DT-Mini 分光計で記録した。試料を切断し、#1200、#2400および#4000のサンドペーパーを順次使用して研磨し、検査用の表面平滑性を達成した。透過率測定のために、試料表面の最終研磨を、1μmのダイヤモンドペーストを布上で使用して行った。試料厚さを2±0.05mm以内になるように準備した。
DGEBA+DDSをベースとするポリマーナノ複合体の引張特性は、ASTM D638−98法によって得た。MTS(登録商標)サーボ液圧試験機を周囲温度で5.08mm/分のクロスヘッドスピードで使用して、引張試験を行った。各試料のヤング率を、少なくとも四つの検体で測定し、その平均値および標準偏差を報告した。ガラス転移温度(Tg)を、示差走査熱量計(DSC)(加熱速度10℃/分、窒素流80mL/分)を使用して測定した。
実施例1:コロイド状ZnOナノ粒子の合成および精製
酢酸亜鉛二水和物(ZnO(OAc)・2H2O)を塩基性メタノール組成物中で加水分解することによって、コロイド状ZnOナノ粒子を調製した。16mmolのKOH(99.99%、Sigma-Aldrich)を、まずメタノール(150mL)中に60℃で30分間還流および撹拌しながら溶かして、均一な組成物を得た。その後に0.16Mの酢酸亜鉛二水和物(99%、Fluka)/メタノール組成物(50mL)を、直接、塩基性メタノール組成物中に添加した。(酢酸亜鉛二水和物)対(KOH)の反応混合物中の化学量論は1:2であった。〔Zn2+〕および〔K+〕の濃度(モル比〔Zn2+〕/〔K+〕=0.5)を、それぞれ、0.04および0.08Mになるように準備した。次いでこの出発ゾルを、還流および撹拌しながら60℃で熟成した。2時間の反応後にコロイドを、40℃で真空下のロータリーエバポレーションによって10倍に濃縮した。反応中、組成物のpHを7.0以上に維持し、最終pHは8.7であった。
ヘキサンおよびイソプロパノールを、濃縮ZnOメタノールコロイドにヘキサン:濃縮ZnOメタノールコロイド:イソプロパノール=5:1:1の体積比で添加した直後に、白色ZnOナノ粒子が沈殿した。ZnOナノ粒子が充分に沈殿し、容器の底に沈降するまで、混合物を0℃で一晩維持した。遠心分離および上澄み液の除去後に、ZnO沈殿物を、手で振ることによってメタノール中に再分散させた。上記操作を少なくとも2回繰り返し、ZnOナノ粒子をメタノール中で精製した。精製ZnOナノ粒子を、ナノ複合体調製のためにメタノール中に再分散させた。適正体積のZnO/メタノール組成物を空気中で乾燥し、オーブン中110℃でベーキングし、残ったZnO粉末を秤量することによって、精製ナノ粒子の収率を計算した。ZnOナノ粒子のポリマー中への添加量は、計算収率によって見積もった。
合成したコロイド状ZnOナノ粒子のTEM観察は、均一な粒度分布を持った球形粒子を示した。平均粒度は約5nmであると見積もられた。ZnOナノ粒子は、結晶性であることも観察された。図1は粉末XRD図(図1)であり、これは、ZnOのウルツ鉱型構造を示し、デバイ−シェラー式:t=0.89λ/(βcosθ)(tは粒子の平均径を表す;λはX線波長(1.5418Å);βは回折ピークの半値全幅(FWHM);及びθは回折角)に基づく平均粒度の計算によれば、粒径は約5nmであり、これはTEM観察と一致する。
実施例2:α−ZrPナノプレートレットの合成および剥離
20.0gのZrOCl2・8H2O(Fluka)をパイレックスガラスフラスコ中の3.0MのH3PO4(200.0mL)中で100℃で24時間撹拌しながら還流する還流法によって、α−ZrPナノプレートレットを合成した。反応後に生成物を、洗浄し、3回の遠心分離によって回収した。次いでα−ZrPナノプレートレットをオーブン中65℃で24時間乾燥した。乾燥α−ZrPを乳鉢および乳棒のセットで微粉末に粉砕した。
次いで調製したα−ZrPを、テトラ−n−ブチルアンモニウムヒドロキシド(TBA+OH-、Aldrich)によって、水中においてα−ZrP:TBA=1:0.8のモル比で剥離させた。水中で充分に剥離したα−ZrPナノプレートレットを、まず12,000rpmで遠心分離して、剥離したα−ZrPナノプレートレットを回収した。これらの剥離したα−ZrPナノプレートレットを遠心分離後にゲル形態として凝縮させることで、次いで上澄み液を容易に除去することができた。上澄み液の除去後に、同量のアセトンを、遠心分離から得られたα−ZrPと混合した。混合物を1時間超音波処理し、次いで一晩振盪して、α−ZrPナノプレートレットをアセトン中に再分散させた。この遠心分離および再分散工程を3回繰り返して、ほとんどの水を除去し、アセトン中で剥離したα−ZrPナノプレートレットを得た。3回の各遠心分離後に分離した上澄み液を回収し、オーブン中120℃で加熱して溶媒を除去し、上澄み中に残ったα−ZrPを得た。こうして、アセトン中に交換したα−ZrPの正確な量を計算することができる。
図2は、α−ナノプレートレットの典型的な粉末XRD図を示す。鋭い回折ピークは、高い結晶化度が形成されたことを示す。通常、塩化ジルコニルを3Mのリン酸中において100℃で24時間還流することで合成されるα−ZrPナノプレートレットは、約100nmの平均長さ(long-dimension)を有する。α−ZrPの単一ナノプレートレットは、TEM観察によって、約100nmの平均長さ(length)であることが確認された。
実施例3:ポリマーナノ複合体の調製
174の平均エポキシ当量を有するビスフェノール−Aのジグリシジルエーテル(DGEBA)エポキシ樹脂(D.E.R.TM 332 エポキシ樹脂、The Dow Chemical Company)を、まずフラスコ中の剥離したα−ZrPナノプレートレットを含むアセトン中に溶かし、次いで再分散ZnOナノ粒子を含有するメタノールを、上記組成物中に添加した。その後、溶媒を、真空下80℃で除去した。溶媒の蒸発後に、ナノ粒子およびナノプレートレットの両方を含有するエポキシ樹脂を、100℃で1時間脱気した。次いで硬化剤{4,4’−ジアミノジフェニルスルホン(DDS、Aldrich)}を、エポキシ樹脂に化学量論的に添加した。この混合物を、DDSが溶解するまで130℃に急速加熱し、次いでガラス製モールド表面上に離型剤を施したガラス製の予熱モールドに注いだ。DDS硬化エポキシを、ここでは「エポキシ−D」と呼び、アンカミン硬化エポキシを、ここでは「エポキシ−A」と呼ぶ。
エポキシを、180℃で2時間硬化させ、次いで220℃でさらに2時間オーブン中で後硬化させた。硬化後に試料を、室温に冷却するまでオーブン中に放置した。この試料を、「エポキシ−D/ZnO/α−ZrP」または「ポリマーナノ複合体」と呼ぶ。比較のために、ナノ物質を有さないニートエポキシ試料(ニートエポキシ−D)、ZnOナノ粒子のみを有するエポキシ(エポキシ−D/ZnO)、α−ZrPナノプレートレットのみを有するエポキシ(エポキシ−D/α−ZrP)、並びにZnOナノ粒子およびTBAを有するエポキシ(エポキシ−D/ZnO/TBA)を、同じ硬化手順によって調製した。
さらに190の平均エポキシ当量を有するDGEBAエポキシ樹脂(D.E.R.TM 331 エポキシ樹脂、The Dow Chemical Company)を、まず、フラスコ中の剥離したα−ZrPナノプレートレットを含むアセトン中に溶かし、次いで再分散ZnOナノ粒子を含有するメタノールを、上記組成物中に添加した。その後に溶媒を、ロータリーエバポレーター中で真空下80℃で除去した。溶媒の蒸発後に、ナノ粒子およびナノプレートレットの両方を含有するエポキシ樹脂を、80℃で1時間脱気し、次いで室温まで冷却した。硬化剤{Ancamine 1618(Air Products)}を、製造者の推奨に従ってエポキシ樹脂に添加した。
混合後にエポキシを、予熱モールドに注いで、80℃で24時間硬化させ、次いで100℃で3時間オーブン中で後硬化させた。硬化後に試料を、室温に冷却するまでオーブン中に放置した。このポリマーナノ複合体試料を、「エポキシ−A/ZnO/α−ZrP」と呼ぶ。エポキシ−A/ZnO/α−ZrPナノ複合体は、ナノ複合体の0.5wt%のZnOナノ粒子および0.5wt%のα−ZrPナノプレートレットを含む。
比較のために、ナノ物質を有さないニートエポキシ試料(ニートエポキシ−A)、ZnOナノ粒子のみを有するエポキシ(エポキシ−A/ZnO)、及びα−ZrPナノプレートレットのみを有するエポキシ(エポキシ−A/α−ZrP)を、同じ硬化手順によって調製した。
図3は、ニートエポキシ−D、0.5wt%のZnOおよび0.5wt%のα−ZrPを含有するエポキシ−D/ZnO/α−ZrPナノ複合体、並びにエポキシ−D/ZnOナノ複合体(0.5wt%)の250から約900nmの波長での紫外可視光(UV−vis)スペクトルを示す。370mを越える波長でのニートエポキシ−Dの透過率は、波長が増加するにつれて増加し、波長が600nmよりも長いときに約91%で飽和する。370から600nmの波長でポリマーナノ複合体がニートエポキシよりも少しだけ低い透過率を示すことを除いて、エポキシ−D/ZnO/α−ZrPナノ複合体は、ニートエポキシ−Dと同様のスペクトルを有する。600nmを超える波長の場合は、ポリマーナノ複合体の透過率は、ニートエポキシのものよりもわずかに高い。対照的に、エポキシ−D/ZnOナノ複合体は、ニートエポキシまたはポリマーナノ複合体のいずれよりもかなり低い透過率を示す。
単色光の純粋エポキシマトリックスの光透過率(Tm)は、次式で表される:
m=(1−R)2exp(−αd) (1)
〔式中、Rは、表面反射であり、
R=(n−1)2/(n+1)2 (2)
で表され、αは損失係数であり、dは検体の厚さであり、nは純粋エポキシマトリックスの屈折率である〕。典型的なDGEBA/アミン系の屈折率は、主としてそれらの密度の違いのために1.54から1.58まで変動する。α=0の場合、ニートエポキシの見積もった最大光透過率は約91%であり、これは、実験的な知見と非常に近い。そのためαは、λ>600nmではニートエポキシ−Dに対して約0であると仮定することができる。上記知見は、厚さが約2mmであるニートエポキシ中の光吸収は、600nmを超える波長では無視できることを示す。さらに、全ての複合体試料の厚さは、有意義に比較するために、約2mmに切断および研磨した。
エポキシ−D/ZnO/α−ZrPナノ複合体のUV−visスペクトルは、ニートエポキシ−Dのものと非常に類似する。これは、ナノ粒子およびナノプレートレット(特にZnOナノ粒子)が効率的に分散したことによるものである。なぜならZnOナノ粒子は、通常、エポキシ−D/ZnOナノ複合体が示すように(図3)、大きな凝集物を形成する傾向があるからである。大きなZnO凝集物は、光の波長に匹敵するマイクロスケールのサイズを有し、光散乱をかなり生じさせるので、エポキシ−D/ZnOナノ複合体の透過率は、ニートエポキシ−Dおよびエポキシ−D/ZnO/α−ZrPナノ複合体のものよりもかなり低い。ZnO凝集物の平均サイズが約15nm未満であるエポキシ−D/ZnO/α−ZrPナノ複合体のように、分散ナノ粒子およびナノプレートレットのサイズをナノメートル−スケールに減少させて、ナノ粒子の効率的な全分散に達すると、ZnOナノ粒子の凝集による光散乱は無視できるようになる。エポキシマトリックス中の剥離したα−ZrPナノプレートレットが100nmの平均径を有することに注目すべきである。エポキシ−D/ZnO/α−ZrPナノ複合体の透過率がニートエポキシ−Dのものよりも370から600nmの波長においてわずかに低いことは、エポキシマトリックス中で充分に剥離したα−ZrPナノプレートレットからの光散乱によるものであると考えられる。370nm未満の波長に関して、全試料は、DDSで硬化したエポキシマトリックスのUV吸収による同様のUV吸収が、ZnOナノ粒子のものと重複することを示す。
図4は、ニートエポキシ−A、エポキシ−A/ZnOナノ複合体(ZnO:1.0wt%)、エポキシ−A/α−ZrPナノ複合体(α−ZrP:0.5wt%)、並びにα−ZrPナノプレートレット:0.5wt%並びにZnOナノ粒子:0.5、1.0および2.0wt%を含有するエポキシ−A/ZnO/α−ZrPナノ複合体のそれぞれの、250から約900nmの波長でのV−visスペクトルを示す。300nmを越える波長でのニートエポキシ−Aの透過率は、波長が増加するにつれて増加し、波長が600nmよりも長いときに約91%で飽和する。エポキシ−A/α−ZrPナノ複合体の透過率はニートエポキシ−Aのものと非常に類似し、これは、剥離したα−ZrPナノプレートレットが効率的に分散し、α−ZrPナノプレートレットをエポキシマトリックス中に導入した後に、追加のUV吸収が無いことを示す。さらに、全ポリマーナノ複合体は、ニートエポキシ−Aおよびエポキシ−A/α−ZrPナノ複合体と比べて余分なUV吸収を示すが、ZnOナノ粒子の添加後でも透明性が高い。
エポキシ−A/ZnO/α−ZrPナノ複合体のUV−visスペクトルは、ZnO濃度が0.5から1.0まで、次いで2.0wt%まで増加すると共に、三つの変化を示す。UV吸収開始(λ)での第1の変化は、ZnO濃度が増加するにつれてレッドシフトを示す。通常、ZnOナノ粒子のUV吸収は、量子サイズ効果として知られているように、粒度が増加するにつれてより大きな波長にシフトする。しかしこの研究で使用した全てのZnOナノ粒子は同じ手順で調製し、その平均粒度は約5nmである。それゆえ該シフトは、粒度の変化によるものではないと考えられ、その代わりに、粒子間距離の減少および凝集度の増加が、おそらく、ZnO濃度の増加に伴ってUV吸収開始がレッドシフトする原因であると考えられる。λから約650nmまでの波長での第2の変化は、ZnO濃度の増加と共に、透過率の漸進的な減少が観察されることである。これは、濃度が増加するにつれて、ZnOナノ粒子が相互により近接し、より多くの凝集物が形成され、比較的に短い波長の光がより散乱されると理解されると考えられる。波長が650nmよりも長いときの第3の変化は、高濃度のZnOナノ粒子を含有するポリマーナノ複合体は、より高い透過率を有する傾向があることである。この独特な特性は、光学用途に有用であろう。
DDSによって硬化したエポキシおよびナノ複合体試料を、エポキシ中のZnOナノ粒子およびα−ZrPナノプレートレットの分散機構を研究するために選択する。様々な濃度のナノ粒子およびナノプレートレットの二つを有するナノ複合体のTEM顕微鏡写真を、ZnOナノ粒子濃度を0.5wt%に固定して解析した。TEM解析によって、α−ZrPナノプレートレットの濃度増加と共に(0、0.1、0.3および0.5wt%)、試料がますます透明になることが明らかになった。α−ZrPナノプレートレット濃度の増加と共にZnOナノ粒子の凝集度が徐々に減少することもTEM観察によって観測することができ、これは透明性の増加の原因である。α−ZrPナノプレートレット濃度を0.5wt%に固定し、ZnOナノ粒子濃度が0.5および0.25wt%であるとき、両方の試料は、ニートエポキシと同じほど透明であることが観察され、ZnOナノ粒子が0.25wt%であるナノ複合体は、ZnOナノ粒子が0.5wt%であるナノ複合体(20nm未満の平均サイズを有するZnOナノ粒子の小さな凝集物)と比べたときに、向上した分散(エポキシマトリックス中への個々の分散)を有することが観察された。
図5は、異なる濃度のナノ粒子およびナノプレートレットを有するナノ複合体、並びにニートエポキシ−DのUV−visスペクトルを示す。α−ZrPナノプレートレット濃度の増加と共に、透過率が増加することが見られる。α−ZrPナノプレートレットの存在はZnOナノ粒子のエポキシ中への分散を向上させることが観察される。なぜなら効率的な分散と相関する透過率が、増加した透過率と共に、増加するからである。さらに、分散状態をα−ZrPナノプレートレットの添加によって制御することができ、ポリマー中で良好に分散される高濃度のZnOナノ粒子(例えば50重量%までのナノ粒子)を、高濃度のα−ZrPナノプレートレットを組み込むことによって達成することができると考えられる。
ここで記載した物質を用いて製造したナノ複合体及び未改質の対照物質のヤング率を、以下の表1に列挙する。
エポキシ−D/ZnOナノ複合体のヤング率は、エポキシ−D/ZnO/TBAナノ複合体のものと類似し、ニートエポキシ−Dのものよりもわずかに低く、一方、エポキシ−D/α−ZrPナノ複合体は、ニートエポキシ−Dよりも高いヤング率を有する。エポキシ−D/ZnO/α−ZrPナノ複合体は、エポキシ−D/α−ZrPナノ複合体と類似するヤング率を有し、これは、エポキシマトリックスのヤング率に対するナノスケール分散ZnOナノ粒子の影響が無視できることを示す。ポリアクリロニトリル(PAN)/ZnOおよびポリスチレン(PS)/ZnOナノ複合体は、ZnO濃度が5wt%であるときにポリマーマトリックスよりも高いヤング率を有し、ZnO濃度が1wt%に減少するときにヤング率の明らかな増加を示さない。PAN/ZnOナノ複合体のヤング率増加は、PS/ZnOナノ複合体のものよりもかなり大きい。ポリマー/ZnOナノ複合体のヤング率は、ポリマーマトリックスの性質に強く関連することが観察される。エポキシ/ZnOナノ複合体の場合、この研究で示されたヤング率の減少は、大きなZnO凝集物がエポキシマトリックスの硬化に影響し、その結果、エポキシマトリックスの不完全な硬化が生じたためであり得る。
エポキシ−D/α−ZrPおよびエポキシ−D/ZnO/α−ZrPナノ複合体の両方の各ヤング率はほとんど同じであり、これは、エポキシマトリックスの機械的特性に対するナノスケール分散ZnOナノ粒子の影響が無視できることを示す。それゆえ、ポリマーナノ複合体は、エポキシマトリックスの機械的特性を損なうことなく、透明性を維持することができると考えられる。
半導体ナノ結晶のポリマーマトリックス中へのナノスケール分散を、無機ナノプレートレットによって容易に達成できることが観察され、且つそうであると考えられる。その形成したポリマーナノ複合体は、より長波長領域でニートポリマーよりも高い透過率を有し、ZnO粒子が存在するため、ポリマーナノ複合体はUV遮断特性を有することも示す。UV吸収開始は、ZnO濃度が増加するにつれてレッドシフトを示す。さらに、α−ZrPナノプレートレットが高濃度になるにつれて、エポキシマトリックス中のZnOナノ粒子の分散が向上する。さらに、ポリマーナノ複合体は、少なくとも、透明性を損なうことなくエポキシマトリックスの機械的特性を維持することができる。
上記は、本発明の様々な実施形態を対象とするが、本発明の他の及びさらなる実施形態は、その基本的な範囲から外れることなく案出することができ、その範囲は、以下の特許請求の範囲によって定められる。

Claims (17)

  1. 金属酸化物、元素金属粒子、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる無機ナノ粒子;
    α−リン酸ジルコニウム、リン酸チタン、リン酸ハフニウム、モンモリロナイト、スメクタイト、およびベントナイトからなる群から選ばれる無機ナノプレートレット;および
    5,000を超える数平均分子量を有する熱可塑性樹脂と、100および5,000の間の分子量を有するエポキシ物質を含む熱硬化性樹脂とからなる群から選ばれるポリマー物質
    を含み、
    無機ナノ粒子が、1nmおよび20nmの間の平均粒度を有し、
    無機ナノプレートレットが、1:200:200および1:10:10の間の厚さ対幅対長さの比を有し、および
    50%を超える無機ナノプレートレットが、剥離されている
    ポリマーナノ複合体。
  2. ナノ粒子が、球形、卵形、立方形、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる形状である請求項1に記載のポリマーナノ複合体。
  3. 金属酸化物が、酸化亜鉛、酸化チタン、およびこれらの組合せからなる群から選ばれ、元素金属粒子が、銀、金、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる請求項1または2に記載のポリマーナノ複合体。
  4. 無機ナノ粒子が、1nmおよび10nmの間の平均粒度を有する請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリマーナノ複合体。
  5. 無機ナノ粒子が、ポリマーナノ複合体の0.05wt%およびwt%の間を構成する請求項1〜のいずれか一項に記載のポリマーナノ複合体。
  6. 無機ナノプレートレットが、ポリマーナノ複合体の0.05wt%および20wt%の間を構成する請求項1〜のいずれか一項に記載のポリマーナノ複合体。
  7. 無機ナノプレートレットが、10nmおよび1,000nmの間の数平均長さを有する請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリマーナノ複合体。
  8. 無機ナノプレートレットが、ポリマーナノ複合体の0.1wt%および10wt%の間を構成する請求項1〜のいずれか一項に記載のポリマーナノ複合体。
  9. 無機ナノプレートレットが、0.1nmおよびnmの間の厚さを有する請求項1〜のいずれか一項に記載のポリマーナノ複合体。
  10. ポリマー物質が、(メタ)アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ化フェノール樹脂、フェノール樹脂、フェニレンビニレン樹脂、フルオレン樹脂、フルオレンビニレン樹脂、フェニレン樹脂、チオフェン樹脂、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる一つまたはそれ以上のポリマー物質を含む請求項1〜のいずれか一項に記載のポリマーナノ複合体。
  11. ポリマー物質が、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルアクリレート、メチルメタクリレート−ブチルアクリレートコポリマー、メチルメタクリレート−スチレンコポリマー、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、スチレン−イソブチレンコポリマー、スチレン−ブチルアクリレートコポリマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ビスフェノール−Aエポキシ樹脂、ビスフェノール−Fエポキシ樹脂、ポリ(2−メトキシ−5−エチルヘキシルオキシ−1,4−フェニレンビニレン)、ポリ(9,9−ジ−(2−エチルヘキシル)−フルオレニル−2,7−ジイル)、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレニル−2,7−ジイル)、ポリ(9,9−ジヘキシルフルオレニル−2,7−ジビニレン−フルオレニレン)、ポリ(9,9−ジヘキシル−2,7−(2−シアノジビニレン)−フルオレニレン)、ポリ(2,5−ジオクチル−1,4−フェニレン)、ポリ[2−(6−シアノ−6−メチルヘプチルオキシ)−1,4−フェニレン]、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる請求項10に記載のポリマーナノ複合体。
  12. 無機ナノ粒子が、ポリマーナノ複合体の0.05wt%および5wt%の間を構成し、および
    無機ナノプレートレットが、ポリマーナノ複合体の0.05wt%および20wt%の間を構成する請求項1〜7のいずれか一項に記載のポリマーナノ複合体。
  13. ポリマー物質が、100および5,000の間の分子量を有するエポキシ物質である請求項1〜12のいずれか一項に記載のポリマーナノ複合体。
  14. 金属酸化物、元素金属粒子、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる無機ナノ粒子;
    α−リン酸ジルコニウム、リン酸チタン、リン酸ハフニウム、モンモリロナイト、スメクタイト、およびベントナイトからなる群から選ばれる無機ナノプレートレット;および
    5,000を超える数平均分子量を有する熱可塑性樹脂と、100および5,000の間の分子量を有するエポキシ物質を含む熱硬化性樹脂とからなる群から選ばれるポリマー物質
    を含み、
    無機ナノ粒子が、1nmおよび20nmの間の平均粒度を有し、
    無機ナノ粒子が、ポリマーナノ複合体の0.1wt%および5wt%の間を構成し、
    無機ナノプレートレットが、1:200:200および1:10:10の間の厚さ対幅対長さの比を有し、および
    50%を超える無機ナノプレートレットが、剥離されている
    ポリマーナノ複合体。
  15. 金属酸化物、元素金属粒子、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる無機ナノ粒子;
    α−リン酸ジルコニウム、リン酸チタン、リン酸ハフニウム、モンモリロナイト、スメクタイト、およびベントナイトからなる群から選ばれる無機ナノプレートレット;および
    5,000を超える数平均分子量を有する熱可塑性樹脂と、100および5,000の間の分子量を有するエポキシ物質を含む熱硬化性樹脂とからなる群から選ばれるポリマー物質
    を含み、
    無機ナノ粒子が、1nmおよび20nmの間の平均粒度を有し、
    無機ナノプレートレットが、1:200:200および1:10:10の間の厚さ対幅対長さの比を有し、
    無機ナノプレートレットが、ポリマーナノ複合体の0.1wt%および10wt%の間を構成し、および
    50%を超える無機ナノプレートレットが、剥離されている
    ポリマーナノ複合体。
  16. 金属酸化物、元素金属粒子、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる無機ナノ粒子;
    α−リン酸ジルコニウム、リン酸チタン、リン酸ハフニウム、モンモリロナイト、スメクタイト、およびベントナイトからなる群から選ばれる無機ナノプレートレット;および
    5,000を超える数平均分子量を有する熱可塑性樹脂と、100および5,000の間の分子量を有するエポキシ物質を含む熱硬化性樹脂とからなる群から選ばれるポリマー物質
    を含み、
    無機ナノ粒子が、1nmおよび20nmの間の平均粒度を有し、
    無機ナノ粒子が、ポリマーナノ複合体の0.1wt%および5wt%の間を構成し、
    無機ナノプレートレットが、1:200:200および1:10:10の間の厚さ対幅対長さの比を有し、
    無機ナノプレートレットが、ポリマーナノ複合体の0.1wt%および10wt%の間を構成し、および
    50%を超える無機ナノプレートレットが、剥離されている
    ポリマーナノ複合体。
  17. ポリマー物質が、(メタ)アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ化フェノール樹脂、フェノール樹脂、フェニレンビニレン樹脂、フルオレン樹脂、フルオレンビニレン樹脂、フェニレン樹脂、チオフェン樹脂、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる一つまたはそれ以上のポリマー物質を含む請求項14〜16のいずれか一項に記載のポリマーナノ複合体。
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