JP5207619B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents
感光性樹脂組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5207619B2 JP5207619B2 JP2006311750A JP2006311750A JP5207619B2 JP 5207619 B2 JP5207619 B2 JP 5207619B2 JP 2006311750 A JP2006311750 A JP 2006311750A JP 2006311750 A JP2006311750 A JP 2006311750A JP 5207619 B2 JP5207619 B2 JP 5207619B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- compound
- formula
- integer
- film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
- Materials For Photolithography (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
このため、前半工程の最後に半導体装置上に表面保護膜を形成させてから後半工程に入るのが一般的である。
表面保護膜材料としては、従来、ポリイミド樹脂やポリベンゾオキサゾール樹脂等が使用されてきている。これらの樹脂は、耐熱性や機械特性等に優れ、多くの半導体装置の製造工程で用いられてきた。
第一の要請としては、現像工程でアルカリ現像液によるレリーフパターン形成技術が求められている。従来技術としては、例えばポリイミド樹脂からなる表面保護膜の場合、ポリイミド前駆体を光線で露光後、N−メチル−2−ピロリドンなどの大量の有機溶剤系現像液を用いる現像方法が採用されていたが、近年の環境問題の高まり等からこのような有機溶剤系現像液から環境負荷の少ないアルカリ現像液への転換が求められている。
第三の要請としては、表面保護膜を形成させる温度条件(キュア温度)の低下が求められている。従来、例えばポリイミド樹脂からなる表面保護膜の場合、イミド化を進行させるために、350〜400℃のキュア温度で硬化を行う必要があった。しかしながら、近年、有機半導体を用いた半導体装置や磁気ランダムアクセスメモリ等、その動作原理上、高温キュアを許容し得ない半導体装置も開発されており、キュア温度の低下が望まれている。
b)の溶解抑止型現像システムの例としては、例えば、アルカリ現像液に可溶な樹脂であるポリベンズオキサゾール前駆体と溶解抑止剤からなるレリーフパターン形成材料を表面保護膜材料として用いる技術が提案されている(例えば特許文献2参照)。しかしながら、ポリベンズオキサゾール前駆体からポリベンズオキサゾールへの閉環反応(オキサゾール環への閉環反応)は、比較的低温で成されているものの、上記キュア温度の低減に加え残留応力の低減の要求を満足させるのは困難である。
このように、半導体装置の表面保護膜または層間絶縁膜材料として有用で、現像工程ではアルカリ現像液が使用でき、低いキュア温度により、残留応力が低く優れたレリーフパターンを形成する感光性レリーフパターン形成材料はこれまでに開発されておらず、その出現が望まれていた。
すなわち、本発明の第一は、(A)アルカリ可溶性フェノール樹脂、及びポリヒドロキシスチレンまたはポリヒドロキシスチレン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種の重合物100質量部に対して、(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物1〜100質量部、及び(C)有機溶剤100〜1000質量部を含む半導体装置の表面保護膜用または層間絶縁膜用の感光性樹脂組成物であって、(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物が、下記一般式(1)〜(5)のいずれかで表されるポリヒドロキシ化合物の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、及び1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルからなる群から選択される少なくとも一種の化合物である半導体装置の表面保護膜用または層間絶縁膜用の感光性樹脂組成物を層またはフィルムの形で基板上に形成する塗布工程、該層または該フィルムをマスクを介して化学線で露光するか、または光線、電子線、もしくはイオン線を直接照射する露光工程、該露光部または該照射部を現像液で溶出除去する現像工程、及び得られたレリーフパターンを加熱する加熱工程を含むことを特徴とする半導体装置の表面保護膜または層間絶縁膜の形成方法である。
本発明の感光性樹脂組成物(以下、「本発明組成物」ともいう。)を構成する成分について、以下説明する。
(A)重合物
本発明組成物に用いられる(A)重合物は、アルカリ可溶性フェノール樹脂、及びポリヒドロキシスチレンまたはポリヒドロキシスチレン誘導体からなる群から選ばれた少なくとも1種の重合物である。(以下、「重合物A」ともいう。)
上述のアルカリ可溶性フェノール樹脂としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシノール、ハイドロキノンなどの芳香族ヒドロキシ化合物とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒドなどのアルデヒド類より合成されるノボラック樹脂もしくはレゾール樹脂またはこれらの変性樹脂が挙げられる。
上述のポリヒドロキシスチレンまたはポリヒドロキシスチレン誘導体としては、例えば、ポリ−o−ヒドロキシスチレン、ポリ−m−ヒドロキシスチレン、ポリ−p−ヒドロキシスチレン、ポリ−α−メチル−o−ヒドロキシスチレン、ポリ−α−メチル−m−ヒドロキシスチレン、ポリ−α−メチル−p−ヒドロキシスチレン、並びにこれらの部分アセチル化物、及び部分シリル化物等が挙げられる。これらのポリヒドロキシスチレンまたはポリヒドロキシスチレン誘導体の数平均分子量1000〜200000、特に好ましくは2000〜100000である。
本発明組成物に用いられる(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物は、以降に詳述する特定構造を有するポリヒドロキシ化合物の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、及び該ポリヒドロキシ化合物の1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルからなる群から選択される少なくとも一種の化合物(以下、「NQD化合物B」ともいう。)である。
該NQD化合物Bは、常法に従って、ナフトキノンジアジドスルホン酸化合物をクロルスルホン酸、または塩化チオニルでスルホニルクロライドとし、得られたナフトキノンジアジドスルホニルクロライドと、ポリヒドロキシ化合物とを縮合反応させることにより得られる。例えば、ポリヒドロキシ化合物と1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリドまたは1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロリドの所定量をジオキサン、アセトン、またはテトラヒドロフラン等の溶媒中において、トリエチルアミン等の塩基性触媒の存在下反応させてエステル化を行い、得られた生成物を水洗、乾燥することにより得ることができる。
(1)下記一般式(1)で表されるポリヒドロキシ化合物のNQD化物B
そのなかでも、以下の化合物のNQD化物が、感度が高く、感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
そのなかでも、以下の化合物のNQD化物が、感度が高く、感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
そのなかでも、以下の化合物のNQD化物が、感度が高く、感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
その中でも、以下の化合物のNQD化物が、感度が高く、感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
本発明組成物において、NQD化合物Bの添加量は、重合物A100質量部に対して1〜100質量部であり、好ましくは3〜40質量部であり、さらに好ましくは10〜30質量部の範囲である。
本発明組成物に用いられる(C)有機溶剤としては、極性溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、及びγ−ブチロラクトン、モルフォリン等が挙げられる。その他、この極性溶媒以外に、一般的な有機溶媒であるケトン類、エステル類、ラクトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類を混合してもよく、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、乳酸エチル、乳酸メチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ベンジルアルコール、フェニルグリコール、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、アニソール、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等も使用することができる。
本発明組成物において、(C)有機溶剤の添加量は、重合物A100質量部に対して100〜1000質量部であり、好ましくは120〜700質量部であり、さらに好ましくは150〜500質量部の範囲である。
本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて染料、界面活性剤、安定剤を添加剤として加えることも可能である。上記添加剤について具体的に述べると、染料としては、例えば、メチルバイオレット、クリスタルバイオレット、マラカイトグリーン等が、界面活性剤としては、例えば、ポリプロピレングリコールまたはポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリグリコール類あるいはその誘導体からなる非イオン系界面活性剤、例えば、フロラード(商品名;住友3M社製)、メガファック(商品名;大日本インキ化学工業社製)あるいはスルフロン(商品名;旭硝子社製)等のフッ素系界面活性剤、例えば、KP341(商品名;信越化学工業社製)、DBE(商品名;チッソ社製)、及びグラノール(商品名;共栄社化学社製)等の有機シロキサン界面活性剤を用いることが出来る。
本発明の感光性樹脂組成物を用いて基板上に硬化レリーフパターンを形成する方法(以下、「本発明方法」ともいう。)の一例を以下に示す。
まず、感光性樹脂組成物を層またはフィルムの形で基板上に形成する塗布工程を実施する。該基板としては、例えば、シリコンウェハー、セラミック基板、もしくはアルミ基板などが挙げられる。この時、形成するレリーフパターンと基板との接着性を向上させるため、あらかじめ該基板にシランカップリング剤などの接着助剤を塗布しておいても良い。該組成物の塗布方法は、スピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、またはロールコーティング等で行う。
<半導体装置>
本発明の半導体装置は、上述の硬化レリーフパターンを、表面保護膜、層間絶縁膜、再配線用絶縁膜、フリップチップ装置用保護膜、もしくはバンプ構造を有する装置の保護膜として、公知の半導体装置の製造方法と組み合わせることで製造することができる。
(感光性ジアゾナフトキノン化合物の作製)
<参考例1>
撹拌機、滴下ロート及び温度計を付した1lセパラブルフラスコにポリヒドロキシ化合物として下記の構造式で表される化合物(旭有機材工業社製、商品名;BIPC−BI25X−TPA)(前記式(1)に対応する化合物)30g(0.0565mol)を用い、このOH基の80mol%に相当する量の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルフォン酸クロライド48.6g(0.181mol)をアセトン300gに撹拌溶解した後、フラスコを恒温槽にて30℃に調整した。次にアセトン18gにトリエチルアミン18.3gを溶解し、滴下ロートに仕込んだ後、これを30分かけてフラスコ中へ滴下した。滴下終了後更に30分間撹拌を続け、その後塩酸を滴下し、更に30分間撹拌をおこない反応を終了させた。その後濾過し、トリエチルアミン塩酸塩を除去した。ここで得られた濾液を純水1640gと塩酸22gを混合撹拌した3lビーカーに撹拌しながら滴下し、析出物を得た。この析出物を水洗、濾過した後、40℃減圧下で48時間乾燥し、(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物(PAC−1)を得た。
撹拌機、滴下ロート及び温度計を付した1lセパラブルフラスコにポリヒドロキシ化合物として下記の構造式で表される化合物(本州化学工業社製、商品名;Tekoc−4HBPA)(上記式(1)に対応する化合物)30g(0.0474mol)を用い、このOH基の80mol%に相当する量の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルフォン酸クロライド40.76g(0.152mol)をアセトン300gに撹拌溶解した後、フラスコを恒温槽にて30℃に調整した。次にアセトン15gにトリエチルアミン15.4gを溶解し、滴下ロートに仕込んだ後、これを30分かけてフラスコ中へ滴下した。滴下終了後更に30分間撹拌を続け、その後塩酸を滴下し、更に30分間撹拌し反応を終了させた。その後濾過し、トリエチルアミン塩酸塩を除去した。ここで得られた濾液を純水1640gと塩酸22gを混合撹拌した3lビーカーに撹拌しながら滴下し、析出物を得た。この析出物を水洗、濾過した後、40℃減圧下で48時間乾燥し、(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物(PAC−2)を得た。
撹拌機、滴下ロート及び温度計を付した1lセパラブルフラスコにポリヒドロキシ化合物として3,3’,5,5’−テトラキス(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4,4’−ジヒドロキシ−ジフェニルプロパン(旭有機材工業社製、商品名;TEPC−BIP−A)(上記式(1)に対応する化合物)30g(0.0423mol)を用い、このOH基の80mol%に相当する量の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルフォン酸クロライド36.39g(0.135mol)をアセトン300gに撹拌溶解した後、フラスコを恒温槽にて30℃に調整した。次にアセトン14gにトリエチルアミン13.7gを溶解し、滴下ロートに仕込んだ後、これを30分かけてフラスコ中へ滴下した。滴下終了後更に30分間撹拌を続け、その後塩酸を滴下し、更に30分間撹拌をおこない反応を終了させた。その後濾過し、トリエチルアミン塩酸塩を除去した。ここで得られた濾液を純水1640gと塩酸22gを混合撹拌した3lビーカーに撹拌しながら滴下し、析出物を得た。この析出物を水洗、濾過した後、40℃減圧下で48時間乾燥し、(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物(PAC−3)を得た。
撹拌機、滴下ロート及び温度計を付した1lセパラブルフラスコにポリヒドロキシ化合物として下記の構造式で表される化合物(旭有機材工業社製、商品名;BIPC−PDAB)(上記式(1)に対応する化合物)30g(0.0482mol)を用い、このOH基の62.5mol%に相当する量の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルフォン酸クロライド64.75g(0.241mol)をアセトン300gに撹拌溶解した後、フラスコを恒温槽にて30℃に調整した。次にアセトン24gにトリエチルアミン24.4gを溶解し、滴下ロートに仕込んだ後、これを30分かけてフラスコ中へ滴下した。滴下終了後更に30分間撹拌を続け、その後塩酸を滴下し、更に30分間撹拌をおこない反応を終了させた。その後濾過し、トリエチルアミン塩酸塩を除去した。ここで得られた濾液を純水1640gと塩酸30gを混合撹拌した3lビーカーに撹拌しながら滴下し、析出物を得た。この析出物を水洗、濾過した後、40℃減圧下で48時間乾燥し、(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物(PAC−4)を得た。
レゾルシノール102.4g(0.92mol)、ヘキサナール92.0g(0.92mol)をエタノール920ml中に溶解した。これを0℃に冷やし12N塩酸を148ml滴下、攪拌した。次にこの混合物を窒素雰囲気下70℃で10時間攪拌した。室温にしたのち濾過によって沈殿物を除去した。濾液を80℃の水で洗浄後乾燥し得られた固体をメタノール及びヘキサン、アセトン混合溶媒で再結晶を行った。その後真空乾燥を行い、下記のレゾルシン環状4量体を収率50%で得た。
容量1lのセパラブルフラスラスコに2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン109.9g(0.3mol)、テトラヒドロフラン(THF)330g、ピリジン47.5g(0.6mol)を入れ、これに室温下で5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物98.5g(0.6mol)を粉体のまま加えた。
そのまま室温で3日間撹拌反応を行ったあと、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて反応を確認したところ、原料は全く検出されず、生成物が単一ピークとして純度99%で検出された。この反応液をそのまま1lのイオン交換水中に撹拌下で滴下し、生成物を析出させた。
滴下終了後、更に30分間、20℃で撹拌放置した後、36重量%濃度の塩酸水溶液5.6gを一気に投入し、次いで反応液を氷水浴で冷却し、析出した固形分を吸引濾別した。この際得られた濾液を、0.5重量%濃度の塩酸水溶液5lに、その撹拌下で1時間かけて滴下し、目的物を析出させ、吸引濾別して回収した。得られたケーク状回収物を、再度イオン交換水5lに分散させ、撹拌、洗浄、濾別回収し、この水洗操作を3回繰り返した。最後に得られたケーク状物を、40℃で48時間真空乾燥し、(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物(PAC−6)を得た。
撹拌機、滴下ロート及び温度計を付した1lセパラブルフラスコにポリヒドロキシ化合物として、4,6−ビス((4−ヒドロキシフェニル)エチル)ベンゼン−1,3−ジオール(本州化学工業社製、商品名;BisHPMC−RS)(上記式(4)に対応する化合物)30g(0.0857mol)を用い、このOH基の80mol%に相当する量の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルフォン酸クロライド73.7g(0.274mol)をアセトン300gに撹拌溶解した後、フラスコを恒温槽にて30℃に調整した。次にアセトン28gにトリエチルアミン27.7gを溶解し、滴下ロートに仕込んだ後、これを30分かけてフラスコ中へ滴下した。滴下終了後更に30分間撹拌を続け、その後塩酸を滴下し、更に30分間撹拌をおこない反応を終了させた。その後濾過し、トリエチルアミン塩酸塩を除去した。ここで得られた濾液を純水1640gと塩酸30gを混合撹拌した3lビーカーに撹拌しながら滴下し、析出物を得た。この析出物を水洗、濾過した後、40℃減圧下で48時間乾燥し、(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物(PAC−7)を得た。
撹拌機、滴下ロート及び温度計を付した1lセパラブルフラスコにポリヒドロキシ化合物として下記構造式で表される化合物(旭有機材工業社製、商品名;BIMC−BZ)(上記式(5)に対応する化合物)15.0g(50mmol)を用い、このOH基の90mol%に相当する量の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルフォン酸クロライド24.2g(90mmol)をアセトン197.4gに撹拌溶解した後、フラスコを恒温槽にて30℃に調整した。これに、トリエチルアミン9.56g(94.5mmol)をアセトン47.8gで希釈したものを30分かけて一定速度で滴下した。この際、反応液は氷水浴を用いて20〜30℃の範囲で温度制御した。滴下終了後、更に30分間、20℃で撹拌放置した後、36質量%濃度の塩酸水溶液3.6g(24.9mmol)を一気に投入し、次いで反応液を氷水浴で冷却し、析出した固形物を吸引濾別した。この際得られた濾液を、0.5質量%濃度の塩酸水溶液5lに、その撹拌下で1時間かけて滴下し、目的物を析出させ、吸引濾別して回収した。得られたケーク状回収物を、再度イオン交換水3lに分散させ、撹拌、洗浄、濾別回収し、この水洗操作を3回繰り返した。最後に得られたケーク状物を40℃で48時間真空乾燥し、(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物(PAC−8)を得た。
撹拌機、滴下ロート及び温度計を付した1lセパラブルフラスコに下記構造式で表されるポリヒドロキシ化合物として4,4’−(1−(2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル)フェニル)エチリデン)ビスフェノール(本州化学工業社製、商品名;Tris−PA)30g(0.0707mol)を用い、このOH基の83.3mol%に相当する量の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルフォン酸クロライド47.49g(0.177mol)をアセトン300gに撹拌溶解した後、フラスコを恒温槽にて30℃に調整した。次にアセトン18gにトリエチルアミン17.9gを溶解し、滴下ロートに仕込んだ後、これを30分かけてフラスコ中へ滴下した。滴下終了後更に30分間撹拌を続け、その後塩酸を滴下し、更に30分間撹拌を行い反応を終了させた。その後濾過し、トリエチルアミン塩酸塩を除去した。ここで得られた濾液を純水1640gと塩酸30gを混合撹拌した3lビーカーに撹拌しながら滴下し析出物を得た。この析出物を水洗、濾過した後、40℃減圧下で48時間乾燥し、(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物(PAC−9)を得た。
[実施例1〜10、比較例1、2]
(感光性樹脂組成物の調製と硬化レリーフパターンの形成)
<感光性樹脂組成物の調製>
重合物Aとして、クレゾールノボラック(旭有機材工業製、EP4080G、P−1という)、ポリヒドロキシスチレン(丸善石油化学製、マルカリンカー、P−2という)100質量部に、上記参考例1〜9にて得られた感光性ジアゾキノン化合物(PAC−1〜PAC−9)20質量部をGBL170質量部に溶解した後、0.2μmのフィルターで濾過して、実施例1〜10、及び比較例1〜2の感光性樹脂組成物を調製した。
(1)パターニング特性評価
上記感光性樹脂組成物をスピンコーター(東京エレクトロン社製、クリーントラックMark8)にて、5インチシリコンウエハーにスピン塗布し、ホットプレートにて120℃、180秒間プリベークを行い、膜厚10.7μmの塗膜を形成した。膜厚は大日本スクリーン製造社製膜厚測定装置(ラムダエース)にて測定した。
この塗膜に、テストパターン付きレチクルを通してi線(365nm)の露光波長を有するニコン社製ステッパー(NSR2005i8A)を用いて露光量を段階的に変化させて露光した。これをクラリアントジャパン社製アルカリ現像液(AZ300MIFデベロッパー、2.38質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液)を用い、23℃の条件下で現像後膜厚が6.9μmとなるように現像時間を調整して現像を行い、レリーフパターンを形成した。感光性樹脂組成物の感度を表1に示した。
なお、感光性樹脂組成物の感度は、次のようにして評価した。
[感度(mJ/cm2 )]
上記現像時間において、塗膜の露光部を完全に溶解除去しうる最小露光量。
上記感光性樹脂組成物をスピンコーター(東京エレクトロン社製、クリーントラックMark8)にて、5インチシリコンウエハーにスピン塗布し、ホットプレートにて120℃、180秒間プリベークを行い、膜厚11.0μmの塗膜を形成した。この塗膜を縦型キュア炉(光陽リンドバーグ社製)にて、窒素雰囲気中、250℃で1時間のキュアを施した。キュア後の膜を薄膜ストレス装置FLX−2320(LKA−TENCOR社製)にて、応力を測定した。塗膜が示した応力を表1に示した。
Claims (2)
- (A)アルカリ可溶性フェノール樹脂、及びポリヒドロキシスチレンまたはポリヒドロキシスチレン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種の重合物100質量部に対して、(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物1〜100質量部、及び(C)有機溶剤100〜1000質量部を含む半導体装置の表面保護膜用または層間絶縁膜用の感光性樹脂組成物であって、(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物が、下記一般式(1)〜(5)のいずれかで表されるポリヒドロキシ化合物の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、及び該ポリヒドロキシ化合物の1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルからなる群から選択される少なくとも一種の化合物である半導体装置の表面保護膜用または層間絶縁膜用の感光性樹脂組成物を層またはフィルムの形で基板上に形成する塗布工程、該層または該フィルムをマスクを介して化学線で露光するか、または光線、電子線、もしくはイオン線を直接照射する露光工程、該露光部または該照射部を現像液で溶出除去する現像工程、及び得られたレリーフパターンを加熱する加熱工程を含むことを特徴とする半導体装置の表面保護膜または層間絶縁膜の形成方法。
選択される少なくとも1つの1価の基を示す。)
- 請求項1に記載の形成方法により得られる表面保護膜または層間絶縁膜を有してなることを特徴とする半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006311750A JP5207619B2 (ja) | 2006-11-17 | 2006-11-17 | 感光性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006311750A JP5207619B2 (ja) | 2006-11-17 | 2006-11-17 | 感光性樹脂組成物 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012155394A Division JP5546588B2 (ja) | 2012-07-11 | 2012-07-11 | 感光性樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008129178A JP2008129178A (ja) | 2008-06-05 |
JP5207619B2 true JP5207619B2 (ja) | 2013-06-12 |
Family
ID=39555070
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006311750A Active JP5207619B2 (ja) | 2006-11-17 | 2006-11-17 | 感光性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5207619B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5764831B2 (ja) * | 2011-11-28 | 2015-08-19 | 株式会社カネコ化学 | 洗浄用溶剤組成物及び洗浄方法 |
JP5999939B2 (ja) * | 2012-03-14 | 2016-09-28 | 旭化成株式会社 | 感光性樹脂組成物及び硬化レリーフパターンの製造方法 |
JP6255740B2 (ja) * | 2013-06-24 | 2018-01-10 | 住友ベークライト株式会社 | ポジ型感光性樹脂組成物、硬化膜、保護膜、絶縁膜、半導体装置、表示体装置、およびポジ型感光性樹脂組成物の製造方法 |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05297582A (ja) * | 1992-04-23 | 1993-11-12 | Fuji Photo Film Co Ltd | ポジ型フオトレジスト組成物 |
JPH0792669A (ja) * | 1993-09-21 | 1995-04-07 | Japan Synthetic Rubber Co Ltd | 感放射線性樹脂組成物 |
JP3429039B2 (ja) * | 1993-12-10 | 2003-07-22 | 富士写真フイルム株式会社 | ポジ型フォトレジスト組成物 |
JPH09230608A (ja) * | 1995-12-22 | 1997-09-05 | Sumitomo Chem Co Ltd | 保持性に優れたパターンの作製方法 |
JP2002278060A (ja) * | 2001-03-16 | 2002-09-27 | Jsr Corp | 感放射線性樹脂組成物 |
JP3812655B2 (ja) * | 2002-01-28 | 2006-08-23 | Jsr株式会社 | ポジ型感光性絶縁樹脂組成物およびその硬化物 |
JP4168193B2 (ja) * | 2002-03-15 | 2008-10-22 | 東洋合成工業株式会社 | 1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤及びその製造方法 |
JP2004240115A (ja) * | 2003-02-05 | 2004-08-26 | Hitachi Chem Co Ltd | 感光性樹脂組成物、回路形成用基板、レジストパターンの製造法、プリント配線板の製造法 |
JP2005266420A (ja) * | 2004-03-19 | 2005-09-29 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 感光性樹脂組成物並びにそれを用いた半導体装置及び表示素子 |
-
2006
- 2006-11-17 JP JP2006311750A patent/JP5207619B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008129178A (ja) | 2008-06-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2306244B1 (en) | Positive photosensitive resin composition, cured film and use of the cured film | |
JP5207619B2 (ja) | 感光性樹脂組成物 | |
KR101200140B1 (ko) | 포지티브형 감광성 조성물 | |
JP4027076B2 (ja) | ポジ型感光性樹脂組成物 | |
JP4569211B2 (ja) | フェノール化合物、ポジ型感光性樹脂組成物、半導体装置及び表示素子、並びに半導体装置及び表示素子の製造方法 | |
JP5495487B2 (ja) | ポジ型感光性樹脂組成物、及びそれに用いられるナフトキノンジアジド化合物 | |
JP5546588B2 (ja) | 感光性樹脂組成物 | |
JP5132240B2 (ja) | ポジ型感光性樹脂組成物 | |
JP2005062405A (ja) | アルカリ可溶性感光性樹脂組成物及び樹脂層の形成方法 | |
JP2005338481A (ja) | ポジ型感光性樹脂組成物 | |
TWI696038B (zh) | 感光性樹脂組成物、使用其的感光性樹脂層及電子裝置 | |
TWI738071B (zh) | 感光性樹脂組成物、感光性樹脂層以及電子裝置 | |
JP5247080B2 (ja) | ポジ型感光性樹脂組成物 | |
KR102302049B1 (ko) | 감광성 수지 조성물, 이를 이용한 감광성 수지막 및 전자 소자 | |
KR102149967B1 (ko) | 감광성 수지 조성물 및 이를 이용한 감광성 수지막 | |
JP4560247B2 (ja) | ポジ型感光性樹脂組成物 | |
KR102275345B1 (ko) | 감광성 수지 조성물, 이를 이용한 감광성 수지막 및 전자 소자 | |
KR102337564B1 (ko) | 감광성 수지 조성물, 이를 이용한 감광성 수지막 및 전자 소자 | |
JP4165484B2 (ja) | ポジ型感光性ポリイミド前駆体組成物 | |
JP2004132995A (ja) | ポジ型感光性樹脂組成物及び半導体装置 | |
KR20120110896A (ko) | 신규 폴리아미드 유도체를 포함하는 포지티브형 감광성 수지 조성물 | |
JP4517792B2 (ja) | ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル、ポジ型感光性樹脂組成物、並びに該ポジ型感光性樹脂組成物を用いた半導体装置及び表示素子、並びに半導体装置及び表示素子の製造方法 | |
JP2009108074A (ja) | ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル、それを用いたポジ型感光性樹脂組成物及び半導体装置 | |
JP2000275833A (ja) | ポジ型感光性樹脂組成物 | |
JP2004347902A (ja) | ポジ型感光性樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20090401 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20091009 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110802 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110809 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110930 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120515 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120711 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130219 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130219 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160301 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5207619 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |