JP2004240115A - 感光性樹脂組成物、回路形成用基板、レジストパターンの製造法、プリント配線板の製造法 - Google Patents

感光性樹脂組成物、回路形成用基板、レジストパターンの製造法、プリント配線板の製造法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004240115A
JP2004240115A JP2003028326A JP2003028326A JP2004240115A JP 2004240115 A JP2004240115 A JP 2004240115A JP 2003028326 A JP2003028326 A JP 2003028326A JP 2003028326 A JP2003028326 A JP 2003028326A JP 2004240115 A JP2004240115 A JP 2004240115A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkali
acid
photosensitive resin
resin composition
resist pattern
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003028326A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Miyasaka
昌宏 宮坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP2003028326A priority Critical patent/JP2004240115A/ja
Publication of JP2004240115A publication Critical patent/JP2004240115A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Circuit Boards (AREA)

Abstract

【課題】配線メッキの厚さよりも厚くレジストを形成できレジストの欠けやクラックがなく、レジストパターンが矩形で、断面に荒れがなく、基板に対する良好な密着性を有し、耐メッキ液性およびメッキ液に対する良好な濡れ性を有し、メッキ処理後に剥離液により容易に剥離されるパッケージ基板回路形成用途、並びに半導体チップ上再配線回路形成用途に適したポジ型感光性樹脂組成物、回路形成用基板、レジストパターンの形成法及びプリント配線版の製造法を提供する。
【解決手段】(A)アルカリ可溶性ノボラック樹脂、及び(B)フェノール性水酸基を有するラジカル重合性単位をキノンジアジドスルホン酸エステル化したアルカリ可溶性ビニル樹脂を含むポジ型感光性樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポジ型感光性樹脂組成物、回路形成用基板、レジストパターンの形成法及びプリント配線版の製造法に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、回路基板の製造および半導体や電子部品の回路基板への実装の際に行われる配線形成、バンプ形成、層間絶縁層、回路保護膜、および精密部品加工・製造などのフォトファブリケーションに好適なアルカリ現像可能なポジ型感光性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
フォトファブリケーションとは、感光性樹脂組成物を加工物表面に塗布し、フォトリソグラフィー技術によって塗膜をパターニングし、これをマスクとして化学エッチング、電解エッチングまたは電気メッキを主体とするエレクトロフォーミング技術の単独、あるいは組み合わせにより各種精密部品を製造する技術の総称であり、現在の精密微細加工技術の主流となっている。近年、LSIの高集積化、高速化が急激に進んでおり、高集積化のために多ピンエリアアレイ実装であるBGAや超小型対応のCSP薄膜実装が、高速化のための短配線長化に有利なTAB、フリップチップ接続などが実用化されている。上記実装では接続用端子の形成のために半導体チップ上に高精細な再配線回路を形成する必要があり、同時にそれを搭載するパッケージ基板側にも高精細な配線回路が求められる。これらの用途の配線回路を形成する場合5〜50μm程度の厚膜のフォトレジストを用いる。
【0003】
この厚膜用フォトレジストに対する要求項目としては、配線メッキの厚さよりも厚くレジストを形成できレジストの欠けなどがないこと、現像後のレジストの形状が矩形に近いこと、基板に対する密着性を有すること、耐メッキ液性およびメッキ液に対する良好な濡れ性を有していること、メッキ処理後には剥離液により容易に剥離されること等である。
【0004】
これに対し、従来の厚膜用フォトレジスト組成物は膜質が脆く、5μm以上の厚膜でレジストを形成した場合に基板屈曲のストレスによりレジストに欠けやクラックが生じる課題があった。レジストに欠けやクラックがあるとメッキ処理後に配線回路のショートエラーが生じる。また、メッキ法による回路形成法ではレジストの現像後の形状がそのまま転写されるために、レジストの形状が矩形であることが求められる。また、現像時に基板との密着性が乏しいと、回路を形成するためのパターンサイズが微細化するにつれ、レジストパターンが現像時に基板から脱落する問題が生じる。また、耐メッキ液性が低いとメッキ液浸漬時や洗浄中にレジストパターンの変形や、ひび割れ等の問題が生じる。(例えば特許文献1、2、3、4参照)
【0005】
【特許文献1】
特開平10−207057号公報
【特許文献2】
特開2000−39709号公報
【特許文献3】
特開2000−250208号公報
【特許文献4】
特開2002−258479号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、配線メッキの厚さよりも厚くレジストを形成できレジストの欠けやクラックがなく、レジストパターンが矩形で、断面に荒れがなく、基板に対する良好な密着性を有し、耐メッキ液性およびメッキ液に対する良好な濡れ性を有し、メッキ処理後に剥離液により容易に剥離されるパッケージ基板回路形成用途、並びに半導体チップ上再配線回路形成用途に適したポジ型感光性樹脂組成物、回路形成用基板、レジストパターンの形成法及びプリント配線版の製造法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は次のものに関する。
1. (A)アルカリ可溶性ノボラック樹脂、及び(B)フェノール性水酸基を有するラジカル重合性単位をキノンジアジドスルホン酸エステル化したアルカリ可溶性ビニル樹脂を含むポジ型感光性樹脂組成物。
2. (B)フェノール性水酸基を有するラジカル重合性単位をキノンジアジドスルホン酸エステル化したアルカリ可溶性ビニル樹脂が下記一般式(1)又は(2)で表されることを特徴とするアルカリ可溶性ビニル樹脂を含む上記1記載のポジ型感光性樹脂組成物。
【化4】
Figure 2004240115
【化5】
Figure 2004240115
(ここでRは水素、水酸基、置換または無置換の炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基でmは0〜4の整数であり、Rは水素、または無置換の炭素数1〜5のアルキル基であり、Rは単結合、又は炭素数1〜2のアルキレン基である。また、DNQは下記一般式(3)
【化6】
Figure 2004240115
(ここでSOはナフタレン環の4位、5位、または6位で結合)で示されるキノンジアジドスルホン酸エステルで、nは1〜3の整数である。)
3. 塗布、乾燥して厚さ5〜50μmの膜とした上記1又は2記載の厚膜用ポジ型感光性樹脂組成物。
4. 上記1、2又は3記載の厚膜用ポジ型感光性樹脂組成物を塗布、乾燥して厚さ5〜50μmの膜とした回路形成用基板。
5. 上記4記載の回路形成用基板に活性光線を画像状に照射し、露光部をアルカリ溶解性にし、現像により除去することを特徴とするレジストパターンの製造法。
6. 上記5記載のレジストパターンの製造法により、レジストパターンの製造された回路形成用基板をエッチング又はめっきすることを特徴とするプリント配線板の製造法。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。本発明に用いられる(A)アルカリ可溶性ノボラック樹脂は、フェノール性水酸基を持つ芳香族化合物(以下、単に「フェノール類」という)とアルデヒド類とを酸触媒下で付加縮合させることにより得ることができる。この際使用されるフェノール類としては、例えばフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、pーフェニルフェノール、レゾルシノール、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、フロログリシノール、ヒドロキシジフェニル、ビスフェノールA、没食子酸、没食子酸エステル、α−ナフトール、β−ナフトール等が挙げられる。またアルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、フルフラール、ベンズアルデヒド、ニトロベンズアルデヒド、アセトアルデヒド等が挙げられる。付加縮合反応時の触媒として、特に限定されるものではないが例えば酸触媒では、塩酸、硝酸、硫酸、蟻酸、蓚酸、酢酸等が使用される。アルカリ可溶性フェノール樹脂の重量平均分子量はとくに制限されないが、3000〜50000が好ましく、さらには3000〜20000がより好ましい。
【0009】
また、本発明に用いられる(B)フェノール性水酸基をキノンジアジドスルホン酸エステル化したラジカル重合性単位を含むアルカリ可溶性ビニル樹脂としては、3−ヒドロキシスチレン、4−ヒドロキシスチレン、ビニル−4−ヒドロキシベンゾエート、3−イソプロペニルフェノール、4−イソプロペニルフェノール等のフェノール性水酸基を有するラジカル重合性化合物の水酸基の全てまたは一部をキノンジアジドスルホン酸エステル化した樹脂を例示することができ、これらの化合物は単独もしくは2種以上組み合わせて使用できる。(B)アルカリ可溶性ビニル樹脂中におけるフェノール性水酸基をキノンジアジドスルホン酸エステル化したラジカル重合性化合物の含有量は繰り返し単位当たり95重量%以下が好ましく、5〜30重量%がより好ましく、10〜20重量%がさらに好ましい。95重量%を超えると樹脂の溶解性が低下し、現像後のレジストパターン形状がテーパ状となる傾向にある。
【0010】
(B)フェノール性水酸基をキノンジアジドスルホン酸エステル化したラジカル重合性単位を含むアルカリ可溶性ビニル樹脂中には、物理的、化学的特性を適度にコントロールする目的で、フェノール性又はアルコール性水酸基を有するラジカル重合性単位、又はカルボキシル基を有するラジカル重合性単位を含むことができる。フェノール性水酸基を有するラジカル重合性化合物としては、3−ヒドロキシスチレン、4−ヒドロキシスチレン、ビニル−4−ヒドロキシベンゾエート、3−イソプロペニルフェノール、4−イソプロペニルフェノールなどが挙げられ、アルコール性水酸基を有するラジカル重合性化合物としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル類等が挙げられ、カルボキシル基を有するラジカル重合性化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのモノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸などのジカルボン酸、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸などのカルボキシル基を有するラジカル重合性化合物が挙げられる。これらの化合物は単独もしくは2種以上組み合わせて使用できる。(B)フェノール性水酸基をキノンジアジドスルホン酸エステル化したラジカル重合性単位を含むアルカリ可溶性ビニル樹脂中において、フェノール性又はアルコール性水酸基を有するラジカル重合性単位、又はカルボキシル基を有するラジカル重合性単位の含有量は繰り返し単位当たり40重量%未満であることが好ましい。40重量%を超えると現像後のレジストパターン形状がテーパ状となり、メッキ耐性が悪化する傾向にある。
【0011】
さらに、フェノール性水酸基をキノンジアジドスルホン酸エステル化したラジカル重合性単位を含むアルカリ可溶性ビニル樹脂中には、物理的、化学的特性を適度にコントロールする目的で他のラジカル重合性化合物を単量体として含むことができる。ここで「他のラジカル重合性化合物」とは、前出のフェノール性又はアルコール性水酸基を有するラジカル重合性化合物、又はカルボキシル基を有するラジカル重合性化合物以外のラジカル重合性化合物の意味である。この様なラジカル重合性化合物としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;エトキシメチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル類、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アリールエステル類;マレイン酸ジエチル、フマル酸ジブチルなどのジカルボン酸ジエステル類;スチレン、α−メチルスチレンなどのビニル基含有芳香族化合物;酢酸ビニルなどのビニル基含有脂肪族化合物;ブタジエン、イソプレンなどの共役ジオレフィン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのニトリル基含有重合性化合物;塩化ビニル、塩化ビニリデンなどの塩素含有重合性化合物;アクリルアミド、メタクリルアミドなどのアミド結合含有重合性化合物;3−ヒドロキシスチレン、4−ヒドロキシスチレン、ビニル−4−ヒドロキシベンゾエート、3−イソプロペニルフェノール、4−イソプロペニルフェノールなどのフェノール性水酸基を有するラジカル重合性化合物と2−クロロメチルエチルエーテル、エチルビニルエーテル、ジヒドロピランなどとのアセタール化合物、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル類と2−クロロメチルエチルエーテル、エチルビニルエーテル、ジヒドロピランなどとのアセタール化合物、アクリル酸、メタクリル酸などのモノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸などのジカルボン酸などのカルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸のアセタール化物が挙げられる。これらの化合物は単独、もしくは2種以上組み合わせて用いることができる。フェノール性水酸基をキノンジアジドスルホン酸エステル化したラジカル重合性単位を含むアルカリ可溶性ビニル樹脂中に占める他のラジカル重合性化合物は50〜80重量%が好ましく、より好ましくは60〜70重量%である。
【0012】
(B)アルカリ可溶性アクリル樹脂を合成する際に用いられる重合溶媒としては、例えばエタノール、ジエチレングリコールなどのアルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルなどの多価アルコールのアルキルエーテル類;エチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートなどの多価アルコールのアルキルエーテルアセテート類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;アセトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類等を用いることができる。これらのうち特に、多価アルコールのアルキルエーテル類、多価アルコールのアルキルエーテルアセテート類が好ましい。(B)アルカリ可溶性アクリル樹脂を合成する際に用いられる重合触媒としては、通常のラジカル重合開始剤が使用でき、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合物;ベンゾイルパーオキシド、ジ−tert−ブチルパーオキシドなどの有機過酸化物などが使用できる。
【0013】
本発明の組成物において、この(B)成分は、前述の(A)成分100重量部に対し、1〜40重量部の範囲で配合することが望ましく、配合量が1重量部未満では、未露光部と露光部の溶解性のコントラストを得ることが難しく、40重量部を越えると現像後のレジストパターン形状がテーパ状となる傾向にある。
【0014】
また、本発明のポジ型感光性樹脂組成物には、B)フェノール性水酸基を有するラジカル重合性単位をキノンジアジドスルホン酸エステル化したアルカリ可溶性ビニル樹脂とは別に、物理的、化学的特性を適度にコントロールする目的で、例えば(I)2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,6−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシ−2’−メチルベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3’,4,4’,6−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,4,4’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,4,5−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,3’,4,4’,5’,6−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン、2,3,3’,4,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノンなどのポリヒドロキシベンゾフェノン類、(II)ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−2−(2’,4’−ジヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(2’,3’,4’−トリヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−{1−[4−〔2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕フェニル]エチリデン}ビスフェノール,3,3’−ジメチル−{1−[4−〔2−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕フェニル]エチリデン}ビスフェノールなどのビス[(ポリ)ヒドロキシフェニル]アルカン類、(III)トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3、5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン 、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタンなどのトリス(ヒドロキシフェニル)メタン類またはそのメチル置換体、(IV)ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン,ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン,ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン,ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン,ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、 ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−2−ヒドロキシフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、 ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、 ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−2−ヒドロキシフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−2−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、 ビス(5−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタンなどの、ビス(シクロヘキシルヒドロキシフェニル)(ヒドロキシフェニル)メタン類またはそのメチル置換体、(V)フェノール、p−メトキシフェノール、ジメチルフェノール、ヒドロキノン、ナフトール、ピロカテコール、ピロガロール、ピロガロールモノメチルエーテル、ピロガロール−1,3−ジメチルエーテル、没食子酸、アニリン、p−アミノジフェニルアミン、4,4’−ジアミノベンゾフェノンなどの水酸基またはアミノ基をもつ化合物、(VI)ノボラック、ピロガロール−アセトン樹脂などとナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸またはナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホン酸、オルトアントラキノンジアジドスルホン酸などのキノンジアジド基含有スルホン酸との完全エステル化合物、部分エステル化合物、アミド化物または部分アミド化物などを用いても良い。これらは単独で、又は二種類以上を組み合わせて用いることができる。
【0015】
ここで前記一般式(3)で表される化合物において、ナフトキノン−1,2−ジアジド−スルホニル基は、4位または5位にスルホニル基が結合しているものが好ましい。これを用いた一般式(1)又は(2)で表されるフェノール性水酸基を有するラジカル重合性単位をキノンジアジドスルホン酸エステル化したアルカリ可溶性ビニル樹脂は、組成物を溶液として使用する際に通常用いられる溶剤によく溶解し、かつ被膜形成物質の(A)アルカリ可溶性ノボラック樹脂との相容性が良好であり、ポジ型フォトレジスト組成物の感光性成分として使用すると、高感度で画像コントラスト、断面形状に優れ、かつ耐熱性にも優れる上、溶液として用いる場合に異物の発生のない組成物を与える。なお、前記一般式(1)または(2)で表されるフェノール性水酸基を有するラジカル重合性単位をキノンジアジドスルホン酸エステル化したアルカリ可溶性ビニル樹脂は、一種用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。本発明の組成物においては、必要に応じ、本発明の目的をそこなわない範囲で、前記一般式(1)または(2)で表わされる化合物のキノンジアジドスルホン酸エステルと、これ以外のキノンジアジド基含有化合物を併用することができる。
【0016】
本発明の組成物は、(A)アルカリ可溶性ノボラック樹脂と(B)フェノール性水酸基を有するラジカル重合性単位をキノンジアジドスルホン酸エステル化したアルカリ可溶性ビニル樹脂を適当な溶剤に溶解して、溶液の形で用いるのが好ましい。このような溶剤の例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のエチレングリコールアルキルエーテル類、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のジエチレングリコールジアルキルエーテル類、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート等のプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトンなどのケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジオキサンのような環式エーテル類および、2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、オキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のエステル類を挙げることができる。これらは一種単独で用いてもよいし、また2種以上混合して用いてもよい。これらの溶剤の使用量は、得られるポジ型フォトレジスト組成物をスピンコート法を用いて5〜50μmの膜厚を得るためには固形分濃度が70重量%以下になる範囲が好ましい。固形分濃度が70重量%を超えると組成物の流動性が著しく悪化し、取り扱いが困難な上、スピンコート法では、均一なレジストフィルムが得られにくい。
【0017】
本発明の組成物には、塗布性、消泡性、レベリング性などを向上させる目的で必要に応じて界面活性剤を配合することもできる。界面活性剤としては、例えばBM−1000、BM−1100(BM ケミー社製)、メガファックF142D、同F172、同F173、同F183(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC−135、同FC−170C、同FC−430、同FC−431(住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−112、同S−113、同S−131、同S−141、同S−145(旭硝子(株)製)、SH−28PA、同−190、同−193、SZ−6032、SF−8428(東レシリコーン(株)製)などの名称で市販されているフッ素系界面活性剤を使用することができる。これらの界面活性剤の使用量は、(A)アルカリ可溶性ノボラック樹脂100重量部に対して好ましくは5重量部以下である。
【0018】
本発明の組成物には、基板との接着性を向上させるために接着助剤を使用することもできる。使用される接着助剤としては、官能性シランカップリング剤が有効である。ここで、官能性シランカップリング剤とは、カルボキシル基、メタクリロイル基、イソシアネート基、エポキシ基などの反応性置換基を有するシランカップリング剤を意味し、具体例としてはトリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどを挙げることができる。その配合量は、(A)アルカリ可溶性ノボラック樹脂100重量部当たり20重量部以下が好ましい。
【0019】
また、本発明の組成物には、アルカリ現像液に対する溶解性の微調整を行なうために、酢酸、プロピオン酸、n−酪酸、iso−酪酸、n−吉草酸、iso−吉草酸、安息香酸、けい皮酸などのモノカルボン酸;乳酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、サリチル酸、m−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシけい皮酸、3−ヒドロキシけい皮酸、4−ヒドロキシけい皮酸、5−ヒドロキシイソフタル酸、シリンギン酸などのヒドロキシモノカルボン酸;シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、イタコン酸、ヘキサヒドロフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、1,2,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸などの多価カルボン酸;無水イタコン酸、無水コハク酸、無水シトラコン酸、無水ドデセニルコハク酸、無水トリカルバニル酸、無水マレイン酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水ハイミック酸、1,2,3,4,−ブタンテトラカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、エチレングリコールビス無水トリメリテート、グリセリントリス無水トリメリテートなどの酸無水物を添加することもできる。さらに、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセテートなどの高沸点溶媒を添加することもできる。上記のアルカリ現像液に対する溶解性の微調整を行なうための化合物の使用量は、用途、塗布方法に応じて調整することができ、組成物を均一に混合させることができれば特に限定されるものではないが、得られる組成物に対して60重量%以下、好ましくは40重量%以下である。
【0020】
さらに、本発明の組成物には必要に応じて充填材、着色剤、粘度調整剤などを添加することもできる。充填材としては、シリカ、アルミナ、タルク、ベントナイト、ジルコニウムシリケート、粉末ガラスなどを挙げることができる。着色剤としては、アルミナ白、クレー、炭酸バリウム、硫酸バリウムなどの体質顔料;亜鉛華、鉛白、黄鉛、鉛丹、群青、紺青、酸化チタン、クロム酸亜鉛、ベンガラ、カーボンブラックなどの無機顔料;ブリリアントカーミン6B、パーマネントレッド6B、パーマネントレッドR、ベンジジンイエロー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどの有機顔料;マゼンタ、ローダミンなどの塩基性染料;ダイレクトスカーレット、ダイレクトオレンジなどの直接染料;ローセリン、メタニルイエローなどの酸性染料が挙げられる。また、粘度調整剤としては、ベントナイト、シリカゲル、アルミニウム粉末などを挙げることができる。これらの添加剤は、組成物の本質的な特性を損なわない範囲、好ましくは、得られる組成物に対して、50重量%以下である。
【0021】
本発明の組成物の調製は、充填材、顔料を添加しない場合には、通常の方法で混合、攪拌するだけでよく、充填材、顔料を添加する場合にはディゾルバー、ホモジナイザー、3本ロールミルなどの分散機を用い分散、混合させればよい。また、必要に応じて、さらにメッシュ、メンブレンフィルターなどを用いてろ過してもよい。
【0022】
なお、本発明の組成物は厚膜用として好適であるが、その利用範囲はこれに限定されず、例えば銅、クロム、鉄、ガラス基板等各種基板のエッチング時の保護膜や半導体製造用レジストとしても使用することができる。本発明の組成物をフォトレジスト膜とした場合の膜厚は5〜50μmである。塗布して乾燥後、必要に応じて保護フィルムを被覆して用いる場合は、保護フィルムとして、ポリエチレン、ポリプロピレン等の重合体フィルムなどが挙げられる。
【0023】
本発明の組成物をレジストフィルムとした配線回路形成は例えば次のようにして行われる。
(1)塗膜の形成:上述のように調製した組成物の溶液を所定の配線パターンを有する基板上に厚さ10〜100μmで塗布し、加熱により溶媒を除去することによって所望の塗膜を形成する。被処理基板上への塗布方法としては、スピンコート法、ロールコート法、スクリーン印刷法、アプリケーター法などの方法を採用することができる。本発明の組成物の塗膜のプレベーク条件は、組成物中の各成分の種類、配合割合、塗布膜厚などによって異なるが、通常は70〜130℃で、好ましくは80〜120℃で、2〜60分間程度である。
(2)放射線照射:得られた塗膜に所定のパターンのマスクを介して、放射線、例えば波長が300〜500nmの紫外線または可視光線を照射することにより、配線パターン部分のみを露光させる。これらの放射線の線源として、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、アルゴンガスレーザーなどを用いることができる。ここで放射線とは、紫外線、可視光線、遠紫外線、X線、電子線などを意味する。放射線照射量は、組成物中の各成分の種類、配合量、塗膜の膜厚などによって異なるが、例えば超高圧水銀灯使用の場合、50〜2000mJ/cmである。
(3)現像:放射線照射後の現像方法としては、アルカリ性水溶液を現像液として用いて、不要な部分を溶解、除去し、放射線未照射部分のみ残存させる。現像液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノナンなどのアルカリ類の水溶液を使用することができる。また上記アルカリ類の水溶液にメタノール、エタノールなどの水溶性有機溶媒や界面活性剤を適当量添加した水溶液を現像液として使用することもできる。現像時間は、組成物各成分の種類、配合割合、組成物の乾燥膜厚によって異なるが、通常30秒〜10分間であり、また現像の方法は液盛り法、ディッピング法、パドル法、スプレー現像法などのいずれでも良い。現像後は、流水洗浄を30〜90秒間行い、エアーガンなどを用いて風乾させたり、オーブン中で乾燥させる。
【0024】
本発明の感光性樹脂組成物を用いてプリント配線板を製造する場合、現像されたレジストパターンをマスクとして、回路形成用基板の表面を、エッチング、めっき等の公知方法で処理する。上記めっき法としては、例えば、銅めっき、はんだめっき、ニッケルめっき、金めっきなどがある。次いで、レジストパターンは、例えば、現像に用いたアルカリ性水溶液よりさらに強アルカリ性の水溶液、例えば、1〜10重量%水酸化ナトリウム水溶液、1〜10重量%水酸化カリウム水溶液等、又は上記感光性樹脂組成物を溶液として使用するときに用いた溶剤などを用いて剥離することができる。若しくは、メッキ処理後露光を行って上記現像処理と同様のプロセスでレジストを溶解除去させることもできる。現像後に行われる金属面のエッチングには、例えば、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液等を用いることができる。
【0025】
【実施例】
以下、本発明を実施例および比較例により具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。また、特にことわりの無い限り、部は重量部、%は重量%を示す。
【0026】
合成例 <フェノール性水酸基を有するラジカル重合性単位をキノンジアジドスルホン酸エステル化したアルカリ可溶性ビニル樹脂の合成>
攪拌装置、還流器、温度計、滴下槽のついたフラスコを窒素置換した後、溶媒としてTHFを100g仕込み、攪拌を始めた。丸善石油化学社製マルカリンカーCMM(4−ヒドロキシスチレン50モル%とメタクリル酸メチル50モル%の共重合体)30gをTHFに溶解後、添加した。その後、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリド29.3gを溶解後、添加した。続いてトリエチルアミン11.6gを添加し、このまま3時間撹拌した。この反応液を撹拌しながら0.1%HCl水溶液中に注ぎ、固形分をろ過して取り除いた。さらに、この固形分をTHFで溶解し、撹拌しながらメタノール中に注いだ。固形分をろ過して取り除き、減圧下乾燥することで、フェノール性水酸基の40モル%をキノンジアジドスルホン酸エステル化したアルカリ可溶性ビニル樹脂CMM−40(B1)を合成した。また、同様の方法でキノンジアジドを20%導入したCMM−20(B2)を合成した。
【0027】
さらに、同様の装置を使用し、丸善石油化学社製マルカリンカーM(ポリ4−ヒドロキシスチレン)30gをTHFに溶解後、添加した。その後、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリド13.4gを溶解後、添加した。続いてトリエチルアミン5.1gを添加し、このまま2時間撹拌した。次に0℃に冷却し、クロロメチルエチルエーテル14.2gのTHF溶液を添加し、続いてトリエチルアミン16.2gを加え、約3時間室温で撹拌した。この反応液を撹拌しながら0.1%HCl水溶液中に注ぎ、固形分をろ過して取り除いた。さらに、この固形分をTHFで溶解し、撹拌しながらメタノール中に注いだ。固形分をろ過して取り除き、減圧下乾燥することで、フェノール性水酸基の20モル%をキノンジアジドスルホン酸エステル化し、60モル%をエトキシメチル基で保護したアルカリ可溶性ビニル樹脂PHS−20EM60(B3)を合成した。
【0028】
同様の装置を使用し、丸善石油化学社製マルカリンカーM(ポリ4−ヒドロキシスチレン)30gをTHFに溶解後、添加した。その後、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリド13.4gを溶解後、添加した。続いてトリエチルアミン5.1gを添加し、このまま2時間撹拌した。次に0℃に冷却し、クロロメチルエチルエーテル14.2gのTHF溶液を添加し、続いてトリエチルアミン16.2gを加え、約3時間室温で撹拌した。この反応液を撹拌しながら0.1%HCl水溶液中に注ぎ、固形分をろ過して取り除いた。さらに、この固形分をTHFで溶解し、撹拌しながらメタノール中に注いだ。固形分をろ過して取り除き、減圧下乾燥することで、フェノール性水酸基の20モル%をキノンジアジドスルホン酸エステル化し、60モル%をエトキシメチル基で保護したアルカリ可溶性ビニル樹脂PHS−20EM60(B3)を合成した。
【0029】
実施例1
明和化成社製ノボラック樹脂(A)100部、フェノール性水酸基を有するラジカル重合性単位をキノンジアジドスルホン酸エステル化したアルカリ可溶性ビニル樹脂CMM−40(B1)10部をジメチルフォルムアミド15部、エチレングリコールモノメチルエーテル100部の溶剤に溶解し、12時間撹拌した。その後、孔径3.0μmのメンブレンフィルターを用いてろ過し、ポジ型フォトレジスト組成物を調製した。5インチの銅スパッタリングウェーハ上にスピンナーを用いて、レジスト組成物をスピンコートした後、95℃で5分間ホットプレート上で加熱し膜厚約20μmの塗膜を得た。解像度測定用のパターンマスクを介して、超高圧水銀灯(ウシオ社製)を用いて紫外線露光を行い、これを2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシドで現像した。この後、流水洗浄し、窒素ブローしてパターン状硬化物を得た。これを顕微鏡で観察し、1:1ライン&スペースパタンの解像性、パターン形状、パターンの欠けやクラックの有無を調べた。解像性は上記露光条件のいずれかで上記ライン&スペースパターンの残し及び抜きパターンの両方が解像できた最小寸法を示した。パターン形状は、矩形で良好なものを○、順テーパ状となったものを△で示した。結果を表1に示した。
【0030】
実施例2
ノボラック樹脂(A)100部、フェノール性水酸基を有するラジカル重合性単位をキノンジアジドスルホン酸エステル化したアルカリ可溶性ビニル樹脂CMM−40(B1)15部を用いたこと以外は実施例1と同様の操作によりポジ型フォトレジスト組成物を調製し、特性評価を行った。結果を表1に示した。
【0031】
実施例3
ノボラック樹脂(A)100部、フェノール性水酸基を有するラジカル重合性単位をキノンジアジドスルホン酸エステル化したアルカリ可溶性ビニル樹脂CMM−20(B2)20部を用いたこと以外は実施例1と同様の操作によりポジ型フォトレジスト組成物を調製し、特性評価を行った。結果を表1に示した。
【0032】
実施例4
ノボラック樹脂(A)100部、フェノール性水酸基を有するラジカル重合性単位をキノンジアジドスルホン酸エステル化したアルカリ可溶性ビニル樹脂CMM−20(B2)30部を用いたこと以外は実施例1と同様の操作によりポジ型フォトレジスト組成物を調製し、特性評価を行った。結果を表1に示した。
【0033】
実施例5
ノボラック樹脂(A)100部、アルカリ可溶性ビニル樹脂PHS−20EM60(B3)30部を用いたこと以外は実施例1と同様の操作によりポジ型フォトレジスト組成物を調製し、特性評価を行った。結果を表1に示した。
【0034】
【表1】
Figure 2004240115
【0035】
比較例1
ノボラック樹脂(A)100部、トリ(4−ヒドロキシフェニル)メタン1モルをナフトキノン−1,2−ジアジド−スルホニルクロリド3モルでスルホン酸エステル化したDNQ化合物(C1)10部を用いたこと以外は実施例1と同様の操作によりポジ型フォトレジスト組成物を調製し、特性評価を行った。結果を表2に示した。
【0036】
比較例2
ノボラック樹脂(A)100部、トリ(4−ヒドロキシフェニル)メタン1モルをナフトキノン−1,2−ジアジド−スルホニルクロリド3モルでスルホン酸エステル化したDNQ化合物(C1)10部、重量平均分子量4000のポリエチレングリコール10部を用いたこと以外は実施例1と同様の操作によりポジ型フォトレジスト組成物を調製し、特性評価を行った。結果を表2に示した。
【0037】
比較例3
ノボラック樹脂(A)100部、トリ(4−ヒドロキシフェニル)メタン1モルをナフトキノン−1,2−ジアジド−スルホニルクロリド3モルでスルホン酸エステル化したDNQ化合物(C1)10部、丸善石油化学社製マルカリンカーM(ポリ4−ヒドロキシスチレン)20部を用いたこと以外は実施例1と同様の操作によりポジ型フォトレジスト組成物を調製し、特性評価を行った。結果を表2に示した。
【0038】
比較例4
ノボラック樹脂(A)100部、トリ(4−ヒドロキシフェニル)メタン1モルをナフトキノン−1,2−ジアジド−スルホニルクロリド3モルでスルホン酸エステル化したDNQ化合物(C1)10部、丸善石油化学社製マルカリンカーCMM(4−ヒドロキシスチレン50モル%とメタクリル酸2−ヒドロキシルエチル50モル%の共重合体)20部を用いたこと以外は実施例1と同様の操作によりポジ型フォトレジスト組成物を調製し、特性評価を行った。結果を表2に示した。
【0039】
【表2】
Figure 2004240115
【0040】
【発明の効果】
配線メッキの厚さよりも厚くレジストを形成できレジストの欠けやクラックがなく、レジストパターンが矩形で、断面に荒れがなく、基板に対する良好な密着性を有し、耐メッキ液性およびメッキ液に対する良好な濡れ性を有し、メッキ処理後に剥離液により容易に剥離されるパッケージ基板回路形成用途、並びに半導体チップ上再配線回路形成用途に適したポジ型感光性樹脂組成物、回路形成用基板、レジストパターンの形成法及びプリント配線版の製造法を提供する。

Claims (6)

  1. (A)アルカリ可溶性ノボラック樹脂、及び(B)フェノール性水酸基を有するラジカル重合性単位をキノンジアジドスルホン酸エステル化したアルカリ可溶性ビニル樹脂を含むポジ型感光性樹脂組成物。
  2. (B)フェノール性水酸基を有するラジカル重合性単位をキノンジアジドスルホン酸エステル化したアルカリ可溶性ビニル樹脂が下記一般式(1)又は(2)で表されることを特徴とするアルカリ可溶性ビニル樹脂を含む請求項1記載のポジ型感光性樹脂組成物。
    Figure 2004240115
    Figure 2004240115
    (ここでRは水素、水酸基、置換または無置換の炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基でmは0〜4の整数であり、Rは水素、または無置換の炭素数1〜5のアルキル基であり、Rは単結合、又は炭素数1〜2のアルキレン基である。また、DNQは下記一般式(3)
    Figure 2004240115
    (ここでSOはナフタレン環の4位、5位、または6位で結合)で示されるキノンジアジドスルホン酸エステルで、nは1〜3の整数である。)
  3. 塗布、乾燥して厚さ5〜50μmの膜とした請求項1又は2記載の厚膜用ポジ型感光性樹脂組成物。
  4. 請求項1、2又は3記載の厚膜用ポジ型感光性樹脂組成物を塗布、乾燥して厚さ5〜50μmの膜とした回路形成用基板。
  5. 請求項4記載の回路形成用基板に活性光線を画像状に照射し、露光部をアルカリ溶解性にし、現像により除去することを特徴とするレジストパターンの製造法。
  6. 請求項5記載のレジストパターンの製造法により、レジストパターンの製造された回路形成用基板をエッチング又はめっきすることを特徴とするプリント配線板の製造法。
JP2003028326A 2003-02-05 2003-02-05 感光性樹脂組成物、回路形成用基板、レジストパターンの製造法、プリント配線板の製造法 Pending JP2004240115A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003028326A JP2004240115A (ja) 2003-02-05 2003-02-05 感光性樹脂組成物、回路形成用基板、レジストパターンの製造法、プリント配線板の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003028326A JP2004240115A (ja) 2003-02-05 2003-02-05 感光性樹脂組成物、回路形成用基板、レジストパターンの製造法、プリント配線板の製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004240115A true JP2004240115A (ja) 2004-08-26

Family

ID=32955823

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003028326A Pending JP2004240115A (ja) 2003-02-05 2003-02-05 感光性樹脂組成物、回路形成用基板、レジストパターンの製造法、プリント配線板の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004240115A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006100942A1 (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. 感光性樹脂組成物およびカラーフィルタ
JP2007173676A (ja) * 2005-12-26 2007-07-05 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 回路形成法
JP2008129178A (ja) * 2006-11-17 2008-06-05 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 感光性樹脂組成物
JP2012208519A (ja) * 2012-07-11 2012-10-25 Asahi Kasei E-Materials Corp 感光性樹脂組成物
WO2013131479A1 (zh) * 2012-03-09 2013-09-12 北京师范大学 一种含硫鎓盐光产酸基团的聚对羟基苯乙烯衍生物、其合成方法及其用途
US8871432B2 (en) * 2010-09-29 2014-10-28 Jsr Corporation Pattern-forming method, resist underlayer film, and composition for forming resist underlayer film
JP2018112319A (ja) * 2018-04-18 2018-07-19 株式会社オンダ製作所 配管カバー
JP2021172879A (ja) * 2020-04-30 2021-11-01 富士フイルム株式会社 金属パターンの形成方法、及び、蒸着用メタルマスクの製造方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006100942A1 (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. 感光性樹脂組成物およびカラーフィルタ
KR100923893B1 (ko) * 2005-03-18 2009-10-28 도오꾜오까고오교 가부시끼가이샤 감광성 수지 조성물 및 컬러 필터
US7858275B2 (en) 2005-03-18 2010-12-28 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. Photosensitive resin composition and color filter
JP2007173676A (ja) * 2005-12-26 2007-07-05 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 回路形成法
JP2008129178A (ja) * 2006-11-17 2008-06-05 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 感光性樹脂組成物
US8871432B2 (en) * 2010-09-29 2014-10-28 Jsr Corporation Pattern-forming method, resist underlayer film, and composition for forming resist underlayer film
WO2013131479A1 (zh) * 2012-03-09 2013-09-12 北京师范大学 一种含硫鎓盐光产酸基团的聚对羟基苯乙烯衍生物、其合成方法及其用途
JP2012208519A (ja) * 2012-07-11 2012-10-25 Asahi Kasei E-Materials Corp 感光性樹脂組成物
JP2018112319A (ja) * 2018-04-18 2018-07-19 株式会社オンダ製作所 配管カバー
JP2021172879A (ja) * 2020-04-30 2021-11-01 富士フイルム株式会社 金属パターンの形成方法、及び、蒸着用メタルマスクの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3710717B2 (ja) 厚膜用ポジ型ホトレジスト組成物、ホトレジスト膜およびこれを用いたバンプ形成方法
JP3633179B2 (ja) ポジ型フォトレジスト組成物
KR100587246B1 (ko) 후막용 네거티브형 포토레지스트 조성물, 포토레지스트 막및 이것을 사용한 범프 형성 방법
JP4865729B2 (ja) 基板加工方法
JP4150834B2 (ja) 感光性樹脂組成物、感光性樹脂膜およびこれらを用いたバンプ形成方法
JP2000250210A5 (ja)
TWI398725B (zh) A photosensitive resin composition and a photosensitive resin laminate using the same
JP2004219536A (ja) 感光性樹脂組成物、回路形成用基板、レジストパターンの製造法、プリント配線板の製造法
JP2004240115A (ja) 感光性樹脂組成物、回路形成用基板、レジストパターンの製造法、プリント配線板の製造法
JP2006154434A (ja) 感光性樹脂組成物、感光性樹脂膜およびこれらを用いたバンプ形成方法
JP3710758B2 (ja) 厚膜用ネガ型ホトレジスト組成物、ホトレジスト膜およびこれを用いたバンプ形成方法
EP0908780A1 (en) Process for forming a cured film of a thermosetting resin
KR20100088525A (ko) 포지티브형 레지스트 조성물 및 이것을 이용한 레지스트 패턴의 형성 방법
JP5592064B2 (ja) ポジ型レジスト組成物
JP2005037712A (ja) パターン化されたレジスト膜の製造方法、レジスト膜形成済回路形成用基板、及びプリント配線板の製造方法
JP3895353B2 (ja) 厚膜用ネガ型ホトレジスト組成物、ホトレジスト膜およびこれを用いたバンプ形成方法
JP2005091850A (ja) ポジ型フォトレジスト組成物及びレジストパターン形成方法
JPH11282162A (ja) 硬化膜の製造法
JP2005036033A (ja) フォトレジスト用フェノール樹脂
JP2001154356A (ja) ポジ型感光性樹脂組成物及び半導体装置