JP3895353B2 - 厚膜用ネガ型ホトレジスト組成物、ホトレジスト膜およびこれを用いたバンプ形成方法 - Google Patents

厚膜用ネガ型ホトレジスト組成物、ホトレジスト膜およびこれを用いたバンプ形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、厚膜用ネガ型ホトレジスト組成物、ホトレジスト膜およびこれを用いたバンプ形成方法に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、回路基板の製造および半導体や電子部品の回路基板への実装の際に行われるバンプ形成、配線形成、層間絶縁層、回路保護膜、および精密部品加工・製造などのホトファブリケーションに好適なアルカリ現像可能な厚膜用ネガ型ホトレジスト組成物に関するものである。
ホトファブリケーションとは、感光性樹脂組成物を加工物表面に塗布し、ホトリソグラフィー技術によって塗膜をパターニングし、これをマスクとして化学エッチング、電解エッチングまたは電気メッキを主体とするエレクトロフォーミング技術の単独、あるいは組み合わせにより各種精密部品を製造する技術の総称であり、現在の精密微細加工技術の主流となっている。近年、電子機器のダウンサイジングに伴い、LSIの高集積化およびASIC化が急激に進んでおり、LSIを電子機器に搭載するための多ピン薄膜実装が求められ、TAB方式やフリップチップ方式によるベアチップ実装などが注目されてきている。このような多ピン実装方法では、接続用端子であるバンプと呼ばれる高さ20μm以上の突起電極が、基板上に高精度に配置されることが必要であり、今後、さらなるLSIの小型化に対応してバンプの高精度化がより一層必要になってきている。また、上記接続用端子の形成を補助するため、再配線工程を用いてチップと接続用端子間の配線を形成する場合もよく見ることができる。この場合、5〜20μm程度のレジストを用い、配線パターンを形成する。
このようなバンプを形成するときに使用されるバンプ形成用材料や、再配線用材料として厚膜用ホトレジストが用いられる。厚膜用ホトレジストとは基板の上におおむね5μm以上の膜厚を形成できるレジストを意味する。この厚膜パターンをマスクにして、メッキ工程によりバンプを形成する。
例えば特許文献1(特開平10−207057号公報)、特許文献2(特開2000−39709号公報)、特許文献3(特開2000−66386号公報)には、パンプ形成用や配線形成用として用いられる厚膜用感光性樹脂組成物について記載されている。しかし、これら従来の厚膜用感光性樹脂組成物では、膜が厚いことから、レジスト膜全域を十分に反応させるために多くの反応開始剤が必要であった。しかし、反応開始剤が多い場合、相溶性が悪くなったり、保存安定性が低下する傾向がある。従って、より高感度な反応開始剤が求められていた。
一方、高感度な感光性樹脂組成物として、酸発生剤を用いた化学増幅型レジストが知られている。化学増幅型レジストの特徴は、放射線照射により含有成分である酸発生剤から発生したプロトン酸が、露光後の加熱処理により樹脂組成物中のベース樹脂等に対し酸触媒反応を起こすことである。このようにして光反応効率(一光子当たりの反応)が1未満の従来のレジストに比べて飛躍的な高感度化を達成している。化学増幅型ネガ型レジストの代表的な例としては非特許文献1[SPIEプロシーディング(Proceeding of SPIE)、1086巻、34−47頁(1989年)]にL.E.Boganらのポリビニルフェノールとメラミン誘導体を組み合わせたレジストが記載されている。しかし、これらの化学増幅型レジストを使用して厚膜を作成した場合、ひび(クラック)が生じ、必要なメッキ耐性が得られなかった。
特開平10−207057号公報 特開2000−39709号公報 特開2000−66386号公報 SPIEプロシーディング(Proceeding of SPIE)、1086巻、34−47頁(1989年)
したがって本発明の目的は、上記の従来技術の問題を解決し、高感度で、メッキ耐性が良好である上に、バンプ形成用材料として好適な厚膜形成に適する厚膜用ネガ型ホトレジスト組成物、ホトレジスト膜およびこれを用いたバンプ形成方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
第1の態様は、(A)ノボラック樹脂、(B)可塑剤、(C)架橋剤、および(D)酸発生剤を含有する、膜厚5〜100μmのホトレジスト膜を形成するための厚膜用ネガ型ホトレジスト組成物であって、
(B)成分は、ビニルメチルエーテルポリマーまたはビニルエチルエーテルポリマーであって、その重量平均分子量は、10,000〜200,000であり、
(C)成分は、アルコキシメチル化メラミン樹脂であることを特徴とする厚膜用ネガ型ホトレジスト組成物である。
第2の態様は、(A)成分がアルカリ可溶性ノボラック樹脂であることを特徴とする第1の態様の厚膜用ネガ型ホトレジスト組成物である。
第3の態様は、アルコキシメチル化メラミン樹脂がメトキシメチル化メラミン樹脂、エトキシメチル化メラミン樹脂、プロポキシメチル化メラミン樹脂およびブトキシメチル化メラミン樹脂から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする第1または2の態様の厚膜用ネガ型ホトレジスト組成物である。
第4の態様は、 (D)成分がトリアジン化合物であることを特徴とする第1〜3のいずれかの態様の厚膜用ネガ型ホトレジスト組成物である。
第5の態様は、本発明の厚膜用ネガ型ホトレジスト組成物を基材上に塗布、乾燥してなる膜厚5〜100μmのホトレジスト膜である。
第6の態様は、 電子部品の基板上に、本発明の厚膜用ネガ型ホトレジスト組成物を塗布し、得られた塗膜に所定のパターンのマスクを介して放射線照射し、加熱し、現像し、次いでメッキ処理を行うことを特徴とするバンプ形成方法である。
本発明によれば、高感度で、メッキ耐性が良好である上に、バンプ形成用材料として好適な厚膜形成に適する厚膜用ネガ型ホトレジスト組成物、ホトレジスト膜およびこれを用いたバンプ形成方法が提供される。
以下、本発明の組成物について説明する。
(A)ノボラック樹脂
本発明に用いられる(A)ノボラック樹脂は、好ましくはアルカリ可溶性のものである。このような(A)ノボラック樹脂は、例えばフェノール性水酸基を持つ芳香族化合物(以下、単に「フェノール類」という)とアルデヒド類とを酸触媒下で付加縮合させることにより得られる。この際使用されるフェノール類としては、例えばフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、pーフェニルフェノール、レゾルシノール、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、フロログリシノール、ヒドロキシジフェニル、ビスフェノールA、没食子酸、没食子酸エステル、α−ナフトール、β−ナフトール等が挙げられる。またアルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、フルフラール、ベンズアルデヒド、ニトロベンズアルデヒド、アセトアルデヒド等が挙げられる。付加縮合反応時の触媒として、特に限定されるものではないが例えば酸触媒では、塩酸、硝酸、硫酸、蟻酸、蓚酸、酢酸等が使用される。(A)ノボラック樹脂の重量平均分子量はとくに制限されないが、5,000〜30,000が好ましい。上記(A)成分は(A)〜(D)成分の総量100重量部に対して50〜95重量部、好ましくは65〜80重量部の範囲で含有することができる。(A)成分が50重量部未満では、耐メッキ液性、バンプ形状、剥離性が低下することがあり好ましくなく、95重量部を超えると現像時に現像不良を起こすことがあり好ましくない。
また、本発明によれば、(B)成分としてビニル系ポリマーを好ましく用いることができる。ここで本発明でいうビニル系ポリマーとは、ビニル系化合物から得られる重合体である。例えば、ビニルメチルエーテルポリマーまたはビニルエチルエーテルポリマーが好ましい。また、ビニル系ポリマーの重量平均分子量は、10,000〜200,000、好ましくは50,000〜100,000がよい。
上記(B)成分は、(A)〜(D)成分の総量100重量部に対して5〜30重量部、好ましくは10〜20重量部の範囲で含有することができる。前記(B)成分が5重量部未満では、メッキ時にレジストの浮き、クラックの発生等、耐メッキ液性が低下し、30重量部を超えると、形成されるレジスト膜の強度が低下し、膨れなどにより鮮明なプロファイルが得られず、解像度が低下する傾向が見られる。
(C)架橋剤
本発明で使用される架橋剤(以下(C)成分という)としては、アミノ化合物、例えばメラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂、グリコールウリル−ホルムアルデヒド樹脂、スクシニルアミド−ホルムアルデヒド樹脂、エチレン尿素−ホルムアルデヒド樹脂等を用いることができるが、特にアルコキシメチル化メラミン樹脂やアルコキシメチル化尿素樹脂等のアルコキシメチル化アミノ樹脂等が好適に使用できる。前記アルコキシメチル化アミノ樹脂は、例えば、沸騰水溶液中でメラミンまたは尿素をホルマリンと反応させて得た縮合物を、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール類でエーテル化させ、次いで反応液を冷却して析出させることで製造できる。前記アルコキシメチル化アミノ樹脂としては、具体的にメトキシメチル化メラミン樹脂、エトキシメチル化メラミン樹脂、プロポキシメチル化メラミン樹脂、ブトキシメチル化メラミン樹脂、メトキシメチル化尿素樹脂、エトキシメチル化尿素樹脂、プロポキシメチル化尿素樹脂、ブトキシメチル化尿素樹脂等が挙げられる。前記アルコキシメチル化アミノ樹脂は単独、または2種以上を組合わせて用いることができる。特にアルコキシメチル化メラミン樹脂は、放射線の照射量の変化に対するレジストパターンの寸法変化量が小さく安定したレジストパターンを形成できて好ましい。中でも、メトキシメチル化メラミン樹脂、エトキシメチル化メラミン樹脂、プロポキシメチル化メラミン樹脂およびブトキシメチル化メラミン樹脂が好適である。
上記(C)成分は、(A)〜(D)成分の総量100重量部に対して1〜30重量部、好ましくは5〜20重量部の範囲で含有することができる。前記(C)成分が1重量部未満では、得られた厚膜の耐メッキ性、耐薬品性、密着性の低下や、形成されたバンプ形状が不良であることがあり好ましくなく、また30重量部を超えると現像時に現像不良を起こすことがあり好ましくない。
(D)酸発生剤
本発明で用いられる酸発生剤(以下(D)成分という)としては、光により直接若しくは間接的に酸を発生する化合物であれば特に限定されないが、具体的には、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(2−フリル)エテニル]−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(5−メチル−2−フリル)エテニル]−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(5−エチル−2−フリル)エテニル]−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(5−プロピル−2−フリル)エテニル]−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(3,5−ジメトキシフェニル)エテニル]−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(3,5−ジエトキシフェニル)エテニル]−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(3,5−ジプロポキシフェニル)エテニル]−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(3−メトキシ−5−エトキシフェニル)エテニル]−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(3−メトキシ−5−プロポキシフェニル)エテニル]−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)エテニル]−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−s−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(3−ブロモ−4メトキシ)フェニル−s−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(2−ブロモ−4メトキシ)フェニル−s−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(2−ブロモ−4メトキシ)スチリルフェニル−s−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(3−ブロモ−4メトキシ)スチリルフェニル−s−トリアジン、2‐(4‐メトキシフェニル)‐4,6‐ビス(トリクロロメチル)‐1,3,5‐トリアジン、2‐(4‐メトキシナフチル)‐4,6‐ビス(トリクロロメチル)‐1,3,5‐トリアジン、2‐[2‐(2‐フリル)エテニル]‐4,6‐ビス(トリクロロメチル)‐1,3,5‐トリアジン、2‐[2‐(5‐メチル‐2‐フリル)エテニル]‐4,6‐ビス(トリクロロメチル)‐1,3,5‐トリアジン、2‐[2‐(3,5‐ジメトキシフェニル)エテニル]‐4,6‐ビス(トリクロロメチル)‐1,3,5‐トリアジン、2‐[2‐(3,4‐ジメトキシフェニル)エテニル]‐4,6‐ビス(トリクロロメチル)‐1,3,5‐トリアジン、2‐(3,4‐メチレンジオキシフェニル)‐4,6‐ビス(トリクロロメチル)‐1,3,5‐トリアジン、トリス(1,3‐ジブロモプロピル)‐1,3,5‐トリアジン、トリス(2,3‐ジブロモプロピル)‐1,3,5‐トリアジン等のハロゲン含有トリアジン化合物およびトリス(2,3‐ジブロモプロピル)イソシアヌレート等の下記の一般式で表されるハロゲン含有トリアジン化合物;
Figure 0003895353
(式中、R〜Rは、それぞれ同一であっても異なってもよく、ハロゲン化アルキル基を示す)
α−(p−トルエンスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−2,4−ジクロロフェニルアセトニトリル、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−2,6−ジクロロフェニルアセトニトリル、α−(2−クロロベンゼンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(エチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロペンテニルアセトニトリル、下記一般式で表される化合物;
Figure 0003895353
(式中、Rは、一価〜三価の有機基、Rは置換、未置換の飽和炭化水素基、不飽和炭化水素基または芳香族性化合物基を示し、nは1〜3の自然数を示す。ここで芳香族性化合物基とは、芳香族化合物に特有な物理的・化学的性質を示す化合物の基を指し、例えばフェニル基、ナフチル基などの芳香族炭化水素基や、フリル基、チエニル基などの複素環基が挙げられる。これらは環上に適当な置換基、例えばハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基などを1個以上有していてもよい。また、Rは炭素数1〜4のアルキル基が特に好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が挙げられる。特にRが芳香族性化合物基、Rが低級アルキル基の化合物が好ましい。上記一般式で表わされる酸発生剤としては、n=1の時、Rがフェニル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基のいずれかであって、R5がメチル基の化合物、具体的にはα−(メチルスルホニルオキシイミノ)−1−フェニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−1−(p−メチルフェニル)アセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−1−(p−メトキシフェニル)アセトニトリルが挙げられる。n=2の時、上記一般式で表わされる酸発生剤としては、具体的には下記化学式で表される酸発生剤が挙げられる。)
Figure 0003895353
ビス(p‐トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1,1‐ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4‐ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン等のビススルホニルジアゾメタン類;p‐トルエンスルホン酸2‐ニトロベンジル、p‐トルエンスルホン酸2,6‐ジニトロベンジル、ニトロベンジルトシレート、ジニトロベンジルトシレート、ニトロベンジルスルホネート、ニトロベンジルカルボネート、ジニトロベンジルカルボネート等のニトロベンジル誘導体;ピロガロールトリメシレート、ピルガロールトリトシレート、ベンジルトシレート、ベンジルスルホネート、N−メチルスルホニルオキシスクシンイミド、N−トリクロロメチルスルホニルオキシスクシンイミド、N−フェニルスルホニルオキシマレイミド、N−メチルスルホニルオキシフタルイミド等のスルホン酸エステル;ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート、(4‐メトキシフェニル)フェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(p‐tert‐ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロフォスフェート、(4‐メトキシフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、(p‐tert‐ブチルフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート等のオニウム塩;ベンゾイントシレート、α‐メチルベンゾイントシレートなどのベンゾイントシレート類;その他のジフェニルヨードニウム塩、トリフェニルスルホニウム塩、フェニルジアゾニウム塩、ベンジルカルボネート等が挙げられる。特に、トリアジン化合物は光による酸発生剤としての性能が高く、かつ溶剤を用いる場合においても溶解性が良好であることから好ましく用いることができる。中でも、ブロモ含有トリアジン化合物、とくに2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(3−ブロモ−4メトキシ)フェニル−s−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(3−ブロモ−4−メトキシ)スチリル−s−トリアジン、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートが好適に使用できる。
上記(D)成分は、(A)〜(D)成分の総和100重量部に対して0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜1重量部、さらに好ましくは0.1〜0.5重量部の範囲で含有することができる。(D)成分が0.01重量部未満では、熱や光による架橋硬化が十分に行われず得られた厚膜の耐メッキ性、耐薬品性、密着性の低下や、形成されたバンプ形状が不良であることがあり好ましくなく、また5重量部を超えると現像時に現像不良を起こすことがあり好ましくない。
さらに、本発明の厚膜用感光性組成物は粘度調整のため有機溶剤を適宜配合することができる。前記有機溶剤としては、具体的にはエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、2−メトキシブチルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、4−メトキシブチルアセテート、2−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−エチル−3−メトキシブチルアセテート、2−エトキシブチルアセテート、4−エトキシブチルアセテート、4−プロポキシブチルアセテート、2−メトキシペンチルアセテート、3−メトキシペンチルアセテート、4−メトキシペンチルアセテート、2−メチル−3−メトキシペンチルアセテート、3−メチル−3−メトキシペンチルアセテート、3−メチル−4−メトキシペンチルアセテート、4−メチル−4−メトキシペンチルアセテート、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルシソブチルケトン、エチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸イソプロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチル、メチル−3−メトキシプロピオネート、エチル−3−メトキシプロピオネート、エチル−3−エトキシプロピオネート、エチル−3−プロポキシプロピオネート、プロピル−3−メトキシプロピオネート、イソプロピル−3−メトキシプロピオネート、エトキシ酢酸エチル、オキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、炭酸メチル、炭酸エチル、炭酸プロピル、炭酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、ピルビン酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、ベンジルメチルエーテル、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサノン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリンなどを挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。これらの溶剤の使用量は、得られる厚膜用ネガ型ホトレジスト組成物をスピンコート法を用いて20μm以上の膜厚を得るためには固形分濃度が、65重量%以下になる範囲が好ましい。固形分濃度が65重量%を超えると組成物の流動性が著しく悪化し、取り扱いが困難な上、スピンコート法では、均一なレジストフィルムが得られにくい。
上記各成分に加えて、本発明の組成物は、必要に応じ、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジブチルアミン、トリエタノールアミンなどの第二級または第三級アミンなどのクエンチャーを含有することができる。
本発明の組成物には、塗布性、消泡性、レベリング性などを向上させる目的で必要に応じて界面活性剤を配合することもできる。界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系の各種活性剤が挙げられる。例えば、BM−1000、BM−1100(BM ケミー社製)、メガファックF142D、同F172、同F173、同F183(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC−135、同FC−170C、同FC−430、同FC−431(住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−112、同S−113、同S−131、同S−141、同S−145(旭硝子(株)製)、SH−28PA、同−190、同−193、SZ−6032、SF−8428(東レシリコーン(株)製)などの名称で市販されているフッ素系界面活性剤等を使用することができる。これらの界面活性剤の使用量は、(A)ノボラック樹脂100重量部に対して好ましくは5重量部以下である。
本発明の組成物には、基板との接着性を向上させるために接着助剤を使用することもできる。使用される接着助剤としては、官能性シランカップリング剤が有効である。ここで、官能性シランカップリング剤とは、カルボキシル基、メタクリロイル基、イソシアネート基、エポキシ基などの反応性置換基を有するシランカップリング剤を意味し、具体例としてはトリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどを挙げることができる。その配合量は、(A)ノボラック樹脂100重量部当たり20重量部以下が好ましい。
また、本発明の組成物には、アルカリ現像液に対する溶解性の微調整を行なうために、酢酸、プロピオン酸、n−酪酸、iso−酪酸、n−吉草酸、iso−吉草酸、安息香酸、けい皮酸などのモノカルボン酸;乳酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、サリチル酸、m−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシけい皮酸、3−ヒドロキシけい皮酸、4−ヒドロキシけい皮酸、5−ヒドロキシイソフタル酸、シリンギン酸などのヒドロキシモノカルボン酸;シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、イタコン酸、ヘキサヒドロフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、1,2,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸などの多価カルボン酸;無水イタコン酸、無水コハク酸、無水シトラコン酸、無水ドデセニルコハク酸、無水トリカルバニル酸、無水マレイン酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水ハイミック酸、1,2,3,4,−ブタンテトラカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、エチレングリコールビス無水トリメリテート、グリセリントリス無水トリメリテートなどの酸無水物を添加することもできる。さらに、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセテートなどの高沸点溶媒を添加することもできる。上記のアルカリ現像液に対する溶解性の微調整を行なうための化合物の使用量は、用途、塗布方法に応じて調整することができ、組成物を均一に混合させることができれば特に限定されるものではないが、得られる組成物に対して60重量%以下、好ましくは40重量%以下である。
さらに、本発明の組成物には必要に応じて充填材、着色剤、粘度調整剤などを添加することもできる。充填材としては、シリカ、アルミナ、タルク、ベントナイト、ジルコニウムシリケート、粉末ガラスなどを挙げることができる。着色剤としては、アルミナ白、クレー、炭酸バリウム、硫酸バリウムなどの体質顔料;亜鉛華、鉛白、黄鉛、鉛丹、群青、紺青、酸化チタン、クロム酸亜鉛、ベンガラ、カーボンブラックなどの無機顔料;ブリリアントカーミン6B、パーマネントレッド6B、パーマネントレッドR、ベンジジンイエロー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどの有機顔料;マゼンタ、ローダミンなどの塩基性染料;ダイレクトスカーレット、ダイレクトオレンジなどの直接染料;ローセリン、メタニルイエローなどの酸性染料が挙げられる。また、粘度調整剤としては、ベントナイト、シリカゲル、アルミニウム粉末などを挙げることができる。これらの添加剤は、組成物の本質的な特性を損なわない範囲、好ましくは、得られる組成物に対して、50重量%以下である。
また、本発明の組成物には必要に応じて消泡剤、その他の添加剤を添加することができる。消泡剤としてはシリコーン系、フッ素系各種消泡剤などが挙げられる。
本発明の組成物の調製は、充填材、顔料を添加しない場合には、通常の方法で混合、攪拌するだけでよく、充填材、顔料を添加する場合にはディゾルバー、ホモジナイザー、3本ロールミルなどの分散機を用い分散、混合させればよい。また、必要に応じて、さらにメッシュ、メンブレンフィルターなどを用いてろ過してもよい。
なお、本発明の組成物は厚膜用として好適であるが、その利用範囲はこれに限定されず、例えば銅、クロム、鉄、ガラス基板等各種基板のエッチング時の保護膜や半導体製造用レジストとしても使用することができる。本発明の組成物をホトレジスト膜とした場合の膜厚は5〜100μm、好ましくは5〜40μm、さらに好ましくは20〜30μmである。
本発明の組成物をレジストフィルムとしたバンプの形成は例えば次のようにして行われる。
(1)塗膜の形成:上述のように調製した組成物の溶液を所定の配線パターンを有する基板上に厚さ5μm〜100μm、好ましくは20〜40μmで塗布し、加熱により溶媒を除去することによって所望の塗膜を形成する。被処理基板上への塗布方法としては、スピンコート法、ロールコート法、スクリーン印刷法、アプリケーター法などの方法を採用することができる。本発明の組成物の塗膜のプレベーク条件は、組成物中の各成分の種類、配合割合、塗布膜厚などによって異なるが、通常は70〜130℃で、好ましくは80〜120℃で、2〜60分間程度である。
(2)放射線照射:得られた塗膜に所定のパターンのマスクを介して、放射線、例えば波長が300〜500nmの紫外線または可視光線を照射することにより、バンプを形成する配線パターン部分のみを露光させる。これらの放射線の線源として、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、アルゴンガスレーザーなどを用いることができる。ここで放射線とは、紫外線、可視光線、遠紫外線、X線、電子線などを意味する。放射線照射量は、組成物中の各成分の種類、配合量、塗膜の膜厚などによって異なるが、例えば超高圧水銀灯使用の場合、100〜2000mJ/cm2である。
(3)加熱:露光後、公知の方法を用いて加熱する。
(4)現像:放射線照射後の現像方法としては、アルカリ性水溶液を現像液として用いて、不要な部分を溶解、除去し、放射線未照射部分のみ溶解除去させる。現像液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノナンなどのアルカリ類の水溶液を使用することができる。また上記アルカリ類の水溶液にメタノール、エタノールなどの水溶性有機溶媒や界面活性剤を適当量添加した水溶液を現像液として使用することもできる。現像時間は、組成物各成分の種類、配合割合、組成物の乾燥膜厚によって異なるが、通常1〜30分間であり、また現像の方法は液盛り法、ディッピング法、パドル法、スプレー現像法などのいずれでも良い。現像後は、流水洗浄を30〜90秒間行い、エアーガンなどを用いて風乾させたり、オーブン中で乾燥させる。
メッキ処理方法はとくに制限されず、従来から公知の各種メッキ方法を採用することができる。
以下、本発明を実施例および比較例により具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。また、特にことわりの無い限り、部は重量部、%は重量%を示す。
<(A)アルカリ可溶性ノボラック樹脂の合成>
合成例1
m−クレゾールとp−クレゾールを重量比60:40の割合で混合し、これにホルマリンを加え、シュウ酸触媒を用いて常法により縮合してクレゾールノボラック樹脂を得た。この樹脂に対して分別処理を施し、低分子領域をカットして重量平均分子量15000のアルカリ可溶性ノボラック樹脂を得た。この樹脂を(A)ノボラック樹脂とする。
<(B)アルカリ可溶性アクリル樹脂の合成>
合成例2
攪拌装置、還流器、温度計、滴下槽のついたフラスコを窒素置換した後、溶媒としてプロピレングリコールメチルエーテルアセテートを200g仕込み、攪拌を始めた。その後、溶剤の温度を80℃まで上昇させた。滴下槽に重合溶媒として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.5g、2−メトキシエチルアクリレート130g、ベンジルメタクリレート50.0g、アクリル酸20.0gを仕込み、重合開始剤(和光純薬社製、商品名V−65)が溶解するまで攪拌した後、この溶液をフラスコ内に3時間均一滴下し、引き続き80℃で5時間重合を行った。その後、室温まで冷却し、アクリル樹脂を得た。この樹脂を(B)アルカリ可溶性アクリル樹脂とする。
参考例1
(A)ノボラック樹脂75部、(B)アルカリ可溶性アクリル樹脂15部、(C)架橋剤としてヘキサメトキシメチル化メラミン(三和ケミカル社製商品名ニカラックMw−100)10部、(D)下記式で示される酸発生剤0.3部をプロピレングリコールメチルエーテルアセテート150部の溶剤に溶解した後、孔径1.0μmのメンブレンフィルターを用いてろ過し、ネガ型ホトレジスト組成物を調製した。該組成物を用いて下記に示す特性評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 0003895353
参考例2
(A)ノボラック樹脂70部、(B)アルカリ可溶性アクリル樹脂20部を用いた以外は参考例1と同様の操作によりネガ型ホトレジスト組成物を調製した。該組成物を用いて下記に示す特性評価を行った。結果を表1に示す。
参考例3
(A)ノボラック樹脂80部、(B)アルカリ可溶性アクリル樹脂10部を用いた以外は参考例1と同様の操作によりネガ型ホトレジスト組成物を調製した。該組成物を用いて下記に示す特性評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1
(B)可塑剤にエチルビニルエーテルを触媒存在下、気相高温高圧重合反応することで得られるアルカリ可溶性ビニルエチルエーテルポリマー15部を用いた以外は参考例1と同様の操作によりネガ型ホトレジスト組成物を調整した。該組成物を用いて下記に示す特性評価を行った。結果を表1に示す。
実施例2
(B)可塑剤にメチルビニルエーテルを触媒存在下、気相高温高圧重合反応することで得られるアルカリ可溶性ビニルメチルエーテルポリマー15部を用いた以外は参考例1と同様の操作によりネガ型ホトレジスト組成物を調整した。該組成物を用いて下記に示す特性評価を行った。結果を表1に示す。
比較例1
(B)成分を使用しない以外は参考例1と同様の操作によりネガ型ホトレジスト組成物を調整した。該組成物を用いて下記に示す特性評価を行った。結果を表2に示す。
比較例2
(C)架橋剤、および(D)酸発生剤を用いず、公知の光反応開始剤、すなわち下記化学式(1)で表される化合物1モルに対して1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロリド2モルを反応させた光反応開始剤15部を用いた以外は参考例1と同様の操作によりネガ型ホトレジスト組成物を調整した。該組成物を用いて下記に示す特性評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 0003895353
特性の評価
相溶性
前記ネガ型ホトレジスト組成物を室温にて12時間混合、攪拌し、攪拌直後および攪拌後12時間経過後の溶解状態を目視にて観察した。分散状態を下記の評価基準で判定した。
○:12時間攪拌後に組成物が、均一に分散することが目視で確認された。
△:12時間攪拌後に組成物が、均一に分散するが長時間静置により相分離した。
×:12時間攪拌後に組成物が、均一に分散していない。
塗布性
5インチの金スパッタリングウェーハ上にスピンナーを用いて、前記ネガ型ホトレジスト組成物を1000rpmにて25秒間塗布した後、110℃で6分間ホットプレート上で加熱した。形成されたフィルム面を目視で観察し、塗布性を下記の評価基準で判定した。
〇:得られた塗膜にムラがなく均一である。
×:得られた塗膜にピンホールやはじき等のムラがある。
現像・解像性
5インチのシリコンウエハー上にスピンナーを用いて、前記ネガ型ホトレジスト組成物を1000rpmにて25秒間塗布した後、110℃で6分間ホットプレート上でプレベークし、膜厚約20μmの塗膜を形成した。次に、解像度測定用のパターンマスクを介して、ステッパー(Ultratech社製、Saturn Spectrum 3Wafer Stepper)を用いて一枚の塗布基板を分割し、それぞれを200〜2000mJ/cmの範囲で段階的に紫外線露光を行った。露光後、110℃で6分間加熱し、これを、現像液(商品名PMERシリーズ、P−7G、東京応化社製)で現像した。この後、流水洗浄し、窒素ブローしてパターン状硬化物を得た。これを顕微鏡で観察し、解像性を下記の評価基準で判定した。
○:5μm角のホールパターンが上記いずれかの露光量で解像し、残渣が認められない場合。
×:5μm角のホールパターンが解像していない、または、残渣が認められた場合。
耐メッキ液性
「現像・解像性評価」で得られたパターン状硬化物を有する基板を試験体として、酸素プラズマでアッシング処理後、ノンシアン系亜硫酸金メッキ液に70℃で90分間浸漬し、流水洗浄し、被処理試験体を得た。光学顕微鏡または電子顕微鏡を用いて、被処理試験体上に形成されたバンプとパターン状硬化物の状態を観察し、パターン状硬化物のメッキ液に対する耐性、形成されたパンプの形状、パターン状硬化物のメッキ処理工程に対する耐性を下記の評価基準で判定した。
〇:形成されたバンプとパターン状硬化物の状態に特に変化が無く良好。
×:パターン状硬化物にクラックや膨らみや欠けが生じる、またはパターン状硬化物の表面が荒れている。
バンプ形状
「耐メッキ性評価」と同様の操作で被処理試験体を得、形成されたバンプとパターン状硬化物の状態を光学顕微鏡または電子顕微鏡を用いて観察し、形成されたバンプの形状を下記の評価基準で判定した。
○:バンプの形状がパターン状硬化物に依存(追随)し、良好。
×:パンプの形状がパターン状硬化物に依存せず、膨らみが生じている。
剥離性
「現像・解像性評価」で得られたパターン状硬化物を有する基板を試験体として、室温にて攪拌中の剥離液(東京応化製ストリッパー710)に5分間浸漬した後、流水洗浄してパターン状硬化物を剥離し、目視観察あるいは光学顕微鏡で観察し下記の基準で評価した。
〇:パターン状硬化物の残渣が認められない。
×:パターン状硬化物の残渣が認められた。
感光性
5インチのシリコンウエハー上に、前記のネガ型ホトレジスト組成物の約40μmの塗膜を形成し、解像度測定用のパターンマスクを介して、ステッパー(Ultratech社製、Saturn Spectrum 3 Wafer Stepper)を用いて一枚の塗布基板を分割し、それぞれを200〜10000mJ/cmの範囲で段階的に紫外線露光を行った。これを、現像液(商品名PMERシリーズ、P−7G、東京応化社製)で現像した。この後、流水洗浄し、窒素ブローしてパターン状硬化物を得た。これを顕微鏡で観察し、5μm角のホールパターンが解像し、残渣が認められない露光量を測定した。
Figure 0003895353
Figure 0003895353

Claims (6)

  1. (A)ノボラック樹脂、(B)可塑剤、(C)架橋剤、および(D)酸発生剤を含有する、膜厚5〜100μmのホトレジスト膜を形成するための厚膜用ネガ型ホトレジスト組成物であって、
    (B)成分は、ビニルメチルエーテルポリマーまたはビニルエチルエーテルポリマーであって、その重量平均分子量は、10,000〜200,000であり、
    (C)成分は、アルコキシメチル化メラミン樹脂であることを特徴とする厚膜用ネガ型ホトレジスト組成物。
  2. (A)成分がアルカリ可溶性ノボラック樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の厚膜用ネガ型ホトレジスト組成物。
  3. アルコキシメチル化メラミン樹脂がメトキシメチル化メラミン樹脂、エトキシメチル化メラミン樹脂、プロポキシメチル化メラミン樹脂およびブトキシメチル化メラミン樹脂から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする請求項1または2に記載の厚膜用ネガ型ホトレジスト組成物。
  4. (D)成分がトリアジン化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の厚膜用ネガ型ホトレジスト組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の厚膜用ネガ型ホトレジスト組成物を基材上に塗布、乾燥してなる膜厚5〜100μmのホトレジスト膜。
  6. 電子部品の基板上に、請求項1〜4のいずれか一項に記載の厚膜用ネガ型ホトレジスト組成物を塗布し、得られた塗膜に所定のパターンのマスクを介して放射線照射し、加熱し、現像し、次いでメッキ処理を行うことを特徴とするバンプ形成方法。
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