JP5205003B2 - ブーム式クレーンの制御装置 - Google Patents

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本願発明は、起伏シリンダの伸縮によって起伏駆動されるブームを備えたブーム式クレーンにおいて、該ブームの起し操作によって上記起伏シリンダが伸長作動の終端(以下、「伸長エンド」という)に達したときのブームの作動制御に関するものである。
ブーム式クレーンにおいては、ブームを油圧シリンダ(以下、「起伏シリンダ」という)の伸縮動によって起伏させるようになっている(例えば、特許文献1、2参照)。
一方、ブーム式クレーンにおいては、過負荷による損傷や転倒を防止してその作業上の安全性を確保する観点から過負荷防止機能が備えられている。この過負荷防止機能は、ブームに負荷可能な荷重がその起伏角とブーム長さによって決まる作業半径に応じて変化することから、作業半径毎にブームへの負荷が許容される荷重を限界荷重として定め、実荷重がこの限界荷重に達したときには、過負荷状態であると判断して、危険側操作、即ち、ブームの伏せ操作と伸長操作及び吊荷の巻上操作を自動的に規制するものである(例えば、特許文献1参照)。
この場合、ブームに実際に負荷されている荷重、即ち、実荷重を検出することが必要であり、係る荷重の検出手法としては種々提案されており、その代表的な手法として、起伏シリンダの内圧(負荷圧)を用いるものがある。これは、ブームが起伏シリンダによって支持されることから、該ブームに掛かる荷重と起伏シリンダの内圧は比例関係にあり、従って、上記起伏シリンダの内圧を検出すれば、必然的に上記荷重を取得することができるためである(例えば、特許文献2参照)。
特開2006−327815号公報 特開平7−285787号公報
ところで、上記過負荷防止機能が作動すると、ブームの縮小と起し、ウインチの巻下げの各安全側操作は何等問題なく可能であるが、危険側操作は規制される。このため、例えば、起伏シリンダが伸長エンドにおいて過負荷防止機能が作動したような場合には、伸長エンド状態でブームを起し操作することもできず、危険側操作である伏せ操作もできない状態となる。
上述のように、起伏シリンダの内圧を検出することでブームに係る荷重を取得し、これを過負荷防止制御に用いる場合、起伏シリンダが伸長エンドに達したときには以下のような問題が発生することが懸念される。
即ち、ブームの起し操作においては、起伏シリンダが伸長エンドに達するまでの伸長動作中においては、該起伏シリンダの内圧がブームに負荷された荷重に対応することから何等問題は生じない。しかし、起伏シリンダがさらに伸長して伸長エンドに達すると、該起伏シリンダの内圧は、荷重の大きさに対応する圧力から通常の作動圧を超えてさらにライン供給圧まで急上昇することになる(即ち、所謂「閉込み圧の発生」である)。
このように閉込み圧の発生によって急上昇した起伏シリンダの内圧(即ち、ブーム荷重と対応しない内圧)をブームにかかる荷重であると誤認識して過負荷防止機能が作動すると、例えば、実際の荷重は限界荷重以下であってクレーンの安全性の確保上、過負荷防止機能を作動させる必要が無い状態であるにも拘らず、該過負荷防止機能が作動し、それ以降の危険側操作が規制され、クレーンの本来的な性能を十分に発揮させることができないことになる。
また、実際の荷重が限界荷重以下であっても、誤認識情報に基づいて過負荷防止機能が作動すると、ブーム縮小操作等の通常の安全側操作では過負荷状態を解除することができず、伏せ操作をして起伏シリンダを縮小させることにより閉込み圧を解除して通常のブーム負荷検出状態に戻すしか解除方法がないが、伏せ操作が危険側操作として規制されていることから、過負荷防止機能を一時的に解除して伏せ操作を可能にする非常操作を行って閉込み圧を解除(ブーム負荷検出状態への復帰操作)するようになっている。
しかしながら、この過負荷防止機能を解除してのブーム負荷検出状態への復帰操作は、無制限に危険な伏せ操作を可能にする制御であり、閉込み圧が解除されて通常のブーム負荷検出が可能になった時点で速やかに過負荷防止機能を復帰させる必要があるが、作業者が何らかの理由によってそのタイミングを逸した場合には、実荷重が限界荷重を超過した危険状態に至るおそれがあるという問題があった。
そこで本願発明は、起伏シリンダの内圧に基づいて荷重検出を行なう構成のクレーンの制御装置において、起伏シリンダの伸長エンドに起因する荷重の誤認識に基づく誤制御を防止してクレーン作業の安全性を確保することを目的としてなされたものである。
本願の第1の発明では、起伏シリンダ4の伸縮によって起伏駆動されるブーム3の作業半径を算出する作業半径算出手段11と、上記起伏シリンダ4の負荷圧に基づいて上記ブーム3に負荷されている実荷重を検出する荷重検出手段23と、作業半径に対応して設定された限界荷重であって且つ作業半径が小さい領域で作業半径が増加しても限界荷重が変化しない性能不変領域をもつ限界荷重性能16と、上記限界荷重性能16と上記作業半径算出手段11からの作業半径に基づいて限界荷重を算出する限界荷重算出手段12と、上記限界荷重算出手段12からの限界荷重と上記荷重検出手段23からの実荷重を比較し該実荷重が上記限界荷重に達したときクレーンの危険側への操作を規制する規制信号を出力する規制信号出力手段13と、上記規制信号出力手段13から規制信号を受けたときに上記ブーム3の危険側操作を規制する作動制御手段31とを備えたブーム式クレーンの制御装置において、上記限界荷重性能16と上記作業半径算出手段11からの作業半径に基づいて現在の作動領域を判断し、上記性能不変領域であるとき上記ブーム3の伏せ操作許容信号を出力する伏せ操作許容手段15を備え、上記作動制御手段31は、上記規制信号出力手段13から規制信号を受けたときであっても、上記伏せ操作許容手段15から伏せ操作許容信号を受けたときには該規制信号にかかわらず上記ブーム3の伏せ操作を許容することを特徴としている。
本願の第2の発明では、上記第1の発明に係るブーム式クレーンの制御装置において、上記ブーム3を伸縮ブームとし、該伸縮ブーム3の伸縮段に対応して複数の限界荷重性能16を備えるとともに、上記伸縮ブーム3の伸縮段を検出してその検出結果に対応する限界荷重性能16を選択する性能選択手段17を備え、該性能選択手段17により選択された限界荷重性能16に基づいて上記限界荷重算出手段12による限界荷重の算出及び上記伏せ操作許容手段15による伏せ操作許容の判断を行なうことを特徴としている。
(a) 本願の第1の発明に係るブーム式クレーンの制御装置によれば、以下のような効果が得られる。
(a−1) 上記規制信号出力手段13から規制信号を受けたときであって且つ上記伏せ操作許容手段15から伏せ操作許容信号を受けていない場合には、上記作動制御手段31によって上記ブーム3の危険側操作が規制される。即ち、上記起伏シリンダ4が伸長エンドに達しておらず、その内圧で規定される荷重が正規のものである場合には、通常通り上記規制信号に基づいて危険側操作が規制され、クレーン作業の安全性が確保されるものである。
これに対して、上記規制信号出力手段13から規制信号を受けた場合であっても、現在の作業半径が性能不変領域内であり伏せ操作許容手段15から上記ブーム3の伏せ操作許容信号を受けたときには、上記規制信号の入力に拘らず、上記ブーム3の危険側操作のうち、伏せ操作が許容される。即ち、上記起伏シリンダ4が伸長エンドに達し、その内圧で規定される荷重が誤情報であるにも拘らず、これを正規のものと誤認識して上記規制信号が出力されたような場合には、該規制信号の出力に拘らず、上記性能不変領域内でのブーム3の伏せ操作が許容され、その領域内で上記ブーム3を伏せ操作して上記誤情報に基づく規制信号の出力状態を解除して、従来のような非常操作を経ることなく、通常の制御状態に復帰させることができるので、復帰操作が簡略化されるとともに、クレーン作業の安全性が確保される。
(a−2) 上記誤情報に基づく規制信号の出力状態が伏せ操作によって自動的に解除され、通常の制御状態に復帰させることができることから、例えば、従来のように作業者が手動で非常操作を行なって一時的に過負荷防止機能を解除する場合のように、負荷検出復帰後、作動状態に戻すタイミングが遅れて危険状態を招来するというようなことが未然に且つ確実に回避され、クレーン作業の安全性がさらに向上することになる。
(b) 本願の第2の発明に係るブーム式クレーンの制御装置によれば、上記ブーム3を伸縮ブームとし、該伸縮ブーム3の伸縮段に対応して複数の限界荷重性能16を備えるとともに、上記伸縮ブーム3の伸縮段を検出してその検出結果に対応する限界荷重性能16を選択する性能選択手段17を備え、該性能選択手段17により選択された限界荷重性能16に基づいて上記限界荷重算出手段12による限界荷重の算出及び上記伏せ操作許容手段15による伏せ操作許容の判断を行なうようにしているので、上記伸縮ブーム3を備えたものにおいても、各伸縮段のそれぞれにおいて上記(a)に記載の効果が得られる。
以下、本願発明を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
図1には、本願発明の実施形態に係る制御装置を備えたクレーン車Zを示している。このクレーン車Zは、車両1上に旋回可能に搭載された旋回台2に、伸縮ブーム3のベースブーム3Aの基端部を起伏自在に連結し、該伸縮ブーム3を起伏シリンダ4の伸縮によって起伏駆動するとともに、上記伸縮ブーム3は上記ベースブーム3Aに順次内挿されたセカンドブーム3B、サードブーム3C及びトップブーム3Dを図示しない伸縮手段によって伸縮駆動するようになっている。
また、このクレーン車Zには、次述する制御装置への情報入力手段として、上記伸縮ブーム3のブーム長さを検出するブーム長さ検出器21と、ブーム角度を検出するブーム角度検出器22と、上記伸縮ブーム3に掛かる吊荷荷重を検出する荷重検出手段23が備えられている。尚、この荷重検出手段23は、上記起伏シリンダ4の内圧(伸長側油室の圧力と縮小側油室の圧力の差圧)を検出する圧力センサで構成され、ここで検出された圧力が荷重に換算されて荷重信号として制御に用いられる。
ここで、上記クレーン車Zにおいては、転倒防止の観点から、過負荷防止機能を備えており、この過負荷防止機能の実行基準として、限界荷重性能を保有している。この限界荷重性能は、図3に示すように、上記伸縮ブーム3の作業半径に対応して限界荷重(即ち、伸縮ブーム3に負荷することが許容される限界の荷重)を規定したものであって、該伸縮ブーム3の伸縮段毎に設定されている。
図3には、トップブーム3Dまで伸長させた状態での限界荷重性能と、サードブーム3Cまで伸長させた状態での限界荷重性能と、セカンドブーム3Bまで伸長させた状態での限界荷重性能をそれぞれ性能曲線で例示している。そして、これら各ブームの性能曲線は、共に、作業半径が小さい領域で且つ作業半径の増加に係わらず限界荷重が変化しない性能不変領域が設定されている。この性能不変領域は、作業半径の変化に伴うモーメント荷重の変化が小さく、ブームを作業半径拡大側に作動させてもクレーンが損傷や転倒しない領域である。本願発明は、この性能曲線における性能不変領域部分を上記起伏シリンダ4の作動制御に有効に利用するようにしたものであり、これについては後述する。
図2には、上記クレーン車Zに適用される制御装置のブロック図を示している。この制御装置は、上述のように、従来周知の過負荷防止機能に、上記起伏シリンダ4が伸長エンドに達したときの荷重に関する誤情報の入力に基づく作動規制の解除機能を付加したものである。
制御器10は、作業半径演算手段11と限界荷重算出手段12と規制信号出力手段13と伏せ操作許容手段15と限界荷重性能16と性能選択手段17及び作動制御手段31を備えている。
上記作業半径演算手段11は、上記ブーム長さ検出器21から入力されるブーム長さとブーム角度検出器22から入力されるブーム角度を受けて、現在の作業半径を算出し、算出された作業半径を次述の限界荷重算出手段12と伏せ操作許容手段15へそれぞれ出力する。
上記限界荷重算出手段12は、上記作業半径演算手段11から入力される作業半径と、予め設定された限界荷重性能16の性能曲線に基づいて、現在の作業半径における限界荷重を算出し、その算出された限界荷重を次述の規制信号出力手段13へ出力する。
上記規制信号出力手段13は、上記限界荷重算出手段12から入力される限界荷重と上記荷重検出手段23で検出された現在の荷重(実荷重)とを比較する。そして、実荷重が限界荷重に達したときに、作動制御手段31に対して、危険側操作を規制する規制信号を出力する。
上記伏せ操作許容手段15は、上記作業半径演算手段11から入力される作業半径と、上記限界荷重性能16から入力される性能曲線に基づいて、現在の作業半径が性能曲線上の性能不変領域内であるかどうかを判断し、性能不変領域内であると判断したとき、伸縮ブーム3の伏せ操作を許容する伏せ操作許容信号を出力する。
上記限界荷重性能16は、上述のように、上記伸縮ブーム3の伸縮段毎に性能曲線を保有しており(図3参照)、次述の性能選択手段17によって選択された伸縮段に対応する性能曲線を出力するようになっている。
上記性能選択手段17は、上記ブーム長さ検出器21からのブーム長さを受けて現在の伸縮段を判断し、この伸縮段に対応する限界荷重性能を上記限界荷重性能16から選択し、この選択された限界荷重性能を、上記限界荷重算出手段12と上記伏せ操作許容手段15へそれぞれ出力する。
尚、固定ブーム式のクレーンにあっては、限界荷重性能は単一であるため、次述の性能選択手段17は設けられていない。
上記作動制御手段31は、上記伏せ操作許容手段15から伏せ操作許容信号が入力されていない状態で、上記規制信号出力手段13から規制信号を受けたときには、転倒モーメントの増加につながる危険側操作、即ち、伸縮ブーム3の伏せ操作と該伸縮ブーム3の伸長操作及び吊荷の巻上操作を禁止すべく駆動手段32へ制御信号を出力する。
これに対して、上記規制信号出力手段13から規制信号が入力されている状態であっても、上記伏せ操作許容手段15から伏せ操作許容信号が入力されたときには、上記規制信号の入力に拘らず上記伸縮ブーム3の伏せ操作を許容する一方、上記伸縮ブーム3の伸長操作及び吊荷の巻上操作をそれぞれ禁止するものとして、上記駆動手段32に制御信号を出力する。即ち、上記伸縮ブーム3の伏せ操作は、危険側操作であるにも拘らず可能とされる。
ここで、図4及び図5を参照して、上記制御を具体的に説明する。
図4のフローチャートにおいて、制御開始後、先ずステップS1で、現在のクレーン作業における作業半径が上記限界荷重性能16の性能曲線における性能不変領域内であるかどうか判断される。即ち、上記作業半径演算手段11からの作業半径と上記性能選択手段17によって選択された性能曲線に基づき上記伏せ操作許容手段15において、現在の作業半径が、図5に示した性能曲線における線分L1で示す性能不変領域内かどうかが判断される。
そして、現在の作業半径は性能不変領域内であると判断された場合(例えば、図5に黒丸で示す位置A1、B1、C1の場合)には、ステップS2へ移行し、性能Mが「M≧100%」であるかどうかが判断される。
ここで、性能Mが「M≧100%」であると判断される場合としては以下の二つの場合が考えられる。
即ち、第1の場合は、例えば、図5において位置B1で示すように、上記起伏シリンダ4が伸長エンドに達しておらず、従って、上記起伏シリンダ4の内圧に基づいて算出された荷重は実荷重に対応した正規の荷重ではあるが、その荷重が線分L1に達していない状態から、荷重が増加して位置B2で示すように上記線分L1に達し、これによって危険側操作を規制すべき状態であると判断される場合である。
第2の場合は、図5において位置A1で示すように、上記起伏シリンダ4が伸長エンドに達していない状態から、上記伸縮ブーム3の起し操作がなされて位置A2に示すように上記起伏シリンダ4が伸長エンドに達し、その内圧が閉込み圧の発生によって急増し、荷重が位置A3へ変化した場合である。尚、この第2の場合は、上記起伏シリンダ4の内圧に基づいて算出された荷重は閉込み圧に基づく誤った荷重(誤情報)であって、実際の荷重は線分L1に達していないにも拘らずこれを誤認識し、危険側操作が規制される状態であると判断される場合である。
この実施形態では、これら第1の場合及び第2の場合の何れにおいても、本来的には危険側操作の全てが規制されるべき状況であるにもかかわらず、例外的に上記性能不変領域内での上記伸縮ブーム3の伏せ操作のみを実行可能とする。従って、この場合においても、上記伸縮ブーム3の伏せ操作以外の危険側操作、即ち、伸縮ブーム3の伸長操作及び吊荷の巻上操作は規制される。
このように、上記性能不変領域内において例外的に上記伸縮ブーム3の伏せ操作が許容されることで、上記伸縮ブーム3を伏せ操作、即ち、上記起伏シリンダ4を縮小操作してその閉込み圧に基づく内圧を、上記伸縮ブーム3にかかる実荷重に対応する正規の荷重に復帰させることができる。この正規の荷重への復帰により過負荷防止機能が作動するが、作業半径が性能不変領域内にある間は伏せ操作が許容される。そして、作業半径が性能不変領域外になった時点で通常の制御に移行する。従って、作業者の非常操作によって過負荷防止機能を解除する場合のような、該過負荷防止機能の復帰操作の遅れによって危険状態に立ち至る可能性が確実に回避され、クレーンの作業上の安全性の確保が確実ならしめられる。
尚、このように、性能不変領域内では上記伸縮ブーム3の伏せ操作が可能とされるが、この伏せ操作の進行によって作業半径が増加し、これが上記線分L1と線分L2の境界点Pを越えると、性能不変領域を逸脱するので、制御がステップS1からステップS4へ移行し、性能Mが「M≧100%」となった場合は、通常通り過負荷防止機能が働き、危険側操作、即ち、伸縮ブーム3の伸長操作と伏せ操作及び吊荷の巻上操作が規制される。
一方、ステップS2において、性能Mが「M≧100%」ではないと判断された場合(図5の位置C1参照)には、作動規制を行なう必要はないため、危険側操作を含む全操作が可能とされる(ステップS6)。
ステップS1に戻って、該ステップS1において、現在の作業半径は性能不変領域内ではないと判断された場合(図5の位置D1,位置E1参照)には、さらにステップS4において、性能Mが「M≧100%」であるかどうかが判断される。
そして、ここで、性能Mが「M≧100%」となった場合(図5の位置D1から位置D2へ変化した場合)は、通常通り過負荷防止機能が働き、危険側操作、即ち、伸縮ブーム3の伸長操作と伏せ操作及び吊荷の巻上操作が規制される。しかし、この状態では、安全側操作、即ち、伸縮ブーム3の縮小操作と起し操作は許容されるので、例えば、伸縮ブーム3の縮小操作又は起し操作によって、過負荷防止機能を解除して通常の制御に移行することができる。
一方、ステップS4において、性能Mが「M≧100%」ではないと判断された場合(図5の位置C2、位置E2参照)には、作動規制を行なう必要はないため、危険側操作を含む全操作が可能とされる(ステップS6)。
本願発明の実施の形態に係る制御装置を備えたクレーン車の側面図である。 本願発明の実施の形態に係る制御装置の制御ブロック図である。 クレーンの「作業半径―荷重限界」性能曲線である。 本願発明の実施の形態に係る制御装置の制御フローチャートである。 本願発明の実施の形態に係る制御装置の制御状態説明図である。
符号の説明
1 ・・車両
2 ・・旋回台
3 ・・伸縮ブーム
4 ・・起伏シリンダ
10 ・・制御器
11 ・・作業半径演算手段
12 ・・限界荷重演算手段
13 ・・規制信号出力手段
15 ・・伏せ操作許容手段
16 ・・限界荷重性能
17 ・・性能選択手段
21 ・・ブーム長さ検出器
22 ・・ブーム角度検出器
23 ・・荷重検出手段
Z ・・クレーン車

Claims (2)

  1. 起伏シリンダ(4)の伸縮によって起伏駆動されるブーム(3)の作業半径を算出する作業半径算出手段(11)と、
    上記起伏シリンダ(4)の負荷圧に基づいて上記ブーム(3)に負荷されている実荷重を検出する荷重検出手段(23)と、
    作業半径に対応して設定された限界荷重であって且つ作業半径が小さい領域で作業半径が増加しても限界荷重が変化しない性能不変領域をもつ限界荷重性能(16)と、
    上記限界荷重性能(16)と上記作業半径算出手段(11)からの作業半径に基づいて限界荷重を算出する限界荷重算出手段(12)と、
    上記限界荷重算出手段(12)からの限界荷重と上記荷重検出手段(23)からの実荷重を比較し該実荷重が上記限界荷重に達したときクレーンの危険側への操作を規制する規制信号を出力する規制信号出力手段(13)と、
    上記規制信号出力手段(13)から規制信号を受けたときに上記ブーム(3)の危険側操作を規制する作動制御手段(31)と、
    を備えたブーム式クレーンの制御装置であって、
    上記限界荷重性能(16)と上記作業半径算出手段(11)からの作業半径に基づいて現在の作動領域を判断し、上記性能不変領域であるとき上記ブーム(3)の伏せ操作許容信号を出力する伏せ操作許容手段(15)備え、
    上記作動制御手段(31)は、上記規制信号出力手段(13)から規制信号を受けたときであっても、上記伏せ操作許容手段(15)から伏せ操作許容信号を受けたときには該規制信号にかかわらず上記ブーム(3)の伏せ操作を許容することを特徴とするブーム式クレーンの制御装置。
  2. 請求項1において、
    上記ブーム(3)が伸縮ブームであって、該伸縮ブーム(3)の伸縮段に対応して複数の限界荷重性能(16)が備えられるとともに、
    上記伸縮ブーム(3)の伸縮段を検出してその検出結果に対応する限界荷重性能(16)を選択する性能選択手段(17)が備えられ、
    該性能選択手段(17)により選択された限界荷重性能(16)に基づいて上記限界荷重算出手段(12)による限界荷重の算出及び上記伏せ操作許容手段(15)による伏せ操作許容の判断がなされることを特徴とするブーム式クレーンの制御装置。
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