JP5200495B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は画像形成装置に関し、特に感光体表面の静電潜像をトナー現像し、トナー画像を用紙上に転写する機構を備えた画像形成装置に関する。
従来、複写機やプリンター等の画像形成装置は、感光体の表面を所定の電位に一様に帯電した後、当該感光体の表面に画像露光を施して、画像情報に対応した静電潜像を形成し、この静電潜像を現像器によってトナー現像、可視像化することにより、形成したトナー像を記録用紙上に転写・定着し、画像を形成するように構成されている。
このとき、転写工程を終えた後の感光体表面には未転写のトナーや、帯電プロセスによって生成した放電生成物などが残留する。特に、感光体表面に保護層を備えている場合は極表層の反応性が高いため、空気中の水や放電生成物を吸着し、沿面電導を起こしやすくなる。このため、使い始め(初期段階)など、感光体表面に極表層が残っている段階では、沿面電導により静電潜像が破壊され、画像白抜け、像流れなどの画像故障が発生する虞がある。
上記の画像故障への対策として、感光体の周囲にクリーニング装置を備え、クリーニング装置に研磨性微粒子を含有/付着させて研磨性部材とした構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。あるいはクリーニング工程の下流側に研磨部材と研磨剤回収手段とを備えた構成が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかし上記の構成では研磨性部材が感光体表面を常時研磨しているため、当然感光体表面の摩耗が早く、感光体の寿命が短くなる問題がある。
特開2002−162878号公報 特開2005−165090号公報
本発明は、上記問題点を解決することを課題とする。
すなわち、本発明は初期に発生する像流れ、画像白抜けなどの画像故障を防ぎ、且つ感光体の寿命を確保することができる画像形成装置を提供することを課題とする。
請求項1に記載の画像形成装置は、回転する像担持体の表面に形成された静電潜像をトナーで現像する画像形成装置であって、前記像担持体表面に形成された保護層と、前記保護層表面を清掃するブレードクリーナと、前記ブレードクリーナより上流側にて前記保護層表面に接触する繊度1d以下の微細繊維からなる研磨粒子保持手段と、を備え、前記研磨粒子保持手段には研磨粒子供給手段から研磨粒子が供給され、前記研磨粒子供給手段の研磨粒子が消費されると、以後研磨粒子が供給されず、前記保持手段の前記保護層と接触する部分に研磨粒子を保持しない前記研磨粒子保持手段で前記保護層表面を研磨することを特徴とする。
上記構成の発明では、感光体表面の保護層に対して使用開始時より研磨粒子を消費し終えるまで所定期間のみ研磨粒子を用いて研磨することで、保護層表面に形成されている極表層の汚染物質、汚染層、および反応性の高い層を除去して高画質を実現し、それ以降は研磨粒子保持手段に研磨粒子が供給されず、保持手段の保護層と接触する部分に研磨粒子を保持しない研磨粒子保持手段を用いて保護層表面を研磨するので長寿命な感光体とすることができる。また、研磨粒子保持手段を繊度1d以下の微細繊維としたことで、使用開始初期の研磨粒子保持性能が向上し、かつ通常使用状態において感光体の摩耗過剰や傷の発生等を起こりにくくすることができる。
請求項2に記載の画像形成装置は、前記研磨粒子はモース硬度3.0〜10.0、粒径0.1〜2.0μmの範囲であり、より好ましくは粒径0.3〜0.8μmの範囲であることを特徴とする。
上記構成の発明では、本構成を有していない場合と比較して、白抜けなどの画像故障発生を抑えることができる。
請求項3に記載の画像形成装置は、前記研磨粒子保持手段は前記像担持体と異なる速度で回転する回転ブラシであることを特徴とする。
上記構成の発明では、感光体ドラムと異なる速度で回転するブラシを研磨粒子保持手段としたことで、本構成を有していない場合と比較して、効率よく感光体表面を研磨することができる。
請求項4に記載の画像形成装置は、前記研磨粒子保持手段は前記像担持体と異なる方向に回転する回転ブラシであることを特徴とする。
上記構成の発明では、感光体と逆回転するブラシを研磨粒子保持手段としたことで、本構成を有していない場合と比較して、効率よく感光体ドラム表面を研磨することができる。
請求項5に記載の画像形成装置は、前記研磨粒子保持手段は固定ブラシであることを特徴とする。
上記構成の発明では、研磨粒子保持手段に固定ブラシを用いたことで、簡易な構造で機械的信頼性の高い研磨粒子保持手段とすることができる。
請求項6に記載の画像形成装置は、前記研磨粒子保持手段は不織布で形成されたことを特徴とする。
上記構成の発明では、ブラシに不織布を用いたことにより、規則的に植毛されたブラシに比べ、繊維の密度を上げることができるため、研磨剤を表面に保持し、感光体への接触確率を高めることができる。また微細繊維であっても繊維がへたりにくく圧力を均一に保ちやすい。
請求項7に記載の画像形成装置は、前記像担持体の保護層が架橋構造を有し、且つ電荷輸送能を有する構造単位を含有することを特徴とする。
上記構成の発明では、本構成を有していない場合と比較して、熱的および機械的強度に優れ、表面層の摩耗による性能劣化を抑えることで長寿命な像担持体とすることができる。
請求項8に記載の画像形成装置は、前記保護層が、架橋構造を有する樹脂としてメチロール基を有するフェノール誘導体またはシロキサン系樹脂で構成され、水酸基、カルボキシル基、アルコキシシリル基、エポキシ基、チオール基及びアミノ基から選択される、少なくとも1種を有する電荷輸送材料とを含有することを特徴とする。
上記構成の発明では、電荷輸送速度等に影響がなく、耐摩耗性に優れた保護層とすることができる。
本発明は上記構成としたので、初期に発生する像流れ、画像白抜けなどの画像故障を防ぎ、且つ感光体の寿命を確保することができる画像形成装置とすることができた。
<画像形成装置概要>
図1〜図3には本発明の第1形態に係る画像形成装置が示されている。
図1は本発明の第1形態に係る画像形成装置の内部構造を示す断面図である。
図1に示すように、画像形成装置10は表面にトナー画像を転写される中間転写ベルト24と、中間転写ベルト24の表面にトナー画像を形成する画像形成部30Y〜30Kが設けられ、その主要部が構成されている。
画像形成部30Y〜30Kは表面に静電潜像を形成する感光体ドラム12、感光体ドラム12に接触し帯電させる一次帯電用の帯電装置18、感光体ドラム12上に静電潜像を形成する光走査装置16、静電潜像をトナーで現像する現像ユニット14から構成されている。図示しないトナーカートリッジからは現像ユニット14Y〜14Kにそれぞれ各色トナーを供給することで、画像形成で消費された各色トナーを補充する。
感光体ドラム12と中間転写ベルト24を挟んで対向する位置に設けられた一次転写ロール26と、回転する感光体ドラム12と当接しながら図中白矢印のように駆動される中間転写ベルト24とのニップ位置において、感光体ドラム12上に形成されたトナー画像が感光体ドラム12の表面から中間転写ベルト24に転写される。
記録紙Pはトレイ32に収容され用紙搬送経路(図中黒矢印)に沿って搬送され、ニップ位置24Aにて二次転写ロール28に押圧された中間転写ベルト24と圧着される。ここで感光体ドラム12から中間転写ベルト24へ転写されたトナー画像が記録紙Pに転写される。
トナー画像を転写された記録紙Pは搬送経路に沿って搬送され、定着器34を通過して熱溶着されたトナー画像が定着される。画像が形成された記録紙Pは機外に排紙され画像として出力される。
図2は本発明の第1形態に係る画像形成装置の感光体ドラム周辺の内部構造を示す断面図である。
図2に示すように感光体ドラム12は帯電装置18で表面電位を印加されたのち光走査装置16にて走査露光を与えられ、露光部分のみ電位を失うことで表面に静電潜像を形成される。この静電潜像は現像ユニット14にて非露光部分にトナーを供給されることでトナー現像され、各色のトナー画像として感光体ドラム12の表面に形成される。
このトナー画像は一次転写ロール26にて感光体ドラム12にニップされる中間転写ベルト24に、ニップ圧と転写電位によって転写される。中間転写ベルト24上に転写されたトナー画像はYMCK各色ごと同じ位置に重ねて転写され、最終的には4色のトナー画像が正しくアライメントされた位置に重ねられ、記録紙Pに転写される。
この感光体ドラム12は表面に静電潜像およびトナー画像が形成される都合上、表面の傷や汚れが直接画像故障に結びくため、その表面は常に清浄に保ち、且つ傷がつかないよう留意して扱う必要がある。
しかし、帯電装置18でのコロナ放電時に発生するオゾンO3や窒素酸化物NOxなどの活性物質、およびそれ等の反応生成物である所謂放電生成物が感光体ドラム12表面の電気抵抗を低下させるなどの影響を与え、処理枚数とともに暗減衰(白抜け)が大きくなることが問題となる。
上記の問題は特に高温高湿条件で顕著であり、この減少は帯電装置18から発生する放電生成物が関係しているものと考えられる。放電生成物にはオゾンO3や窒素酸化物NOxなどが含まれているが、実際にオゾンO3や窒素酸化物NOxの混合ガスを比較的水分の多い環境下で感光体ドラム12表面に積層したCTL(Carrier Transport Layer:電荷輸送層)表面に暴露すると、CTLのバインダー樹脂中で分子分散されキャリア輸送を担うCTM(Carrier Transport Material:電荷輸送材)がカチオンラジカル化されることが知られており、上記のようなCTMの劣化は暗減衰を増加させるとともに、CTL表面抵抗を低下させて画質を劣化させる原因となる。
図3は本発明の第1形態に係る画像形成装置の感光体ドラムの構造を示す断面図である。
図3に示すように感光体ドラム12はアルミ製パイプなどの表面を粗面化した導電性基材12Aの上に下引層12B(UCL:Under Coat Layer)、電荷発生層12C(CGL:Carrier Generation Layer)、電荷輸送層12D(CTL:Carrier Transport Layer)、そして表面を保護する保護層12Eを順次積層した典型的な機能分離型積層構成のOPC(有機光導電体)ドラムである。
感光体ドラム12の最外層に設けられた保護層12Eの極表層は反応性が高いため、空気中の水や放電生成物を吸着し、表面を電流が流れてしまう沿面電導を起こしやすくなる。このため、画像形成部30の使い始め(初期段階)など、感光体ドラム12表面の保護層12Eに極表層が残っている段階では、沿面電導により静電潜像が破壊され、画像白抜け、像流れなどの画像故障が発生する虞がある。
図4は本発明の第1形態に係る画像形成装置の感光体ドラム周辺の構造を示す拡大図である。
図4に示すように 上記の画像故障への対策として、従来から感光体ドラム12の周囲にブレードクリーナ20を備え、保護層12Eの表面を清掃し、付着物を除去する構成が存在する。
本実施形態では上記ブレードクリーナ20に加えて、ポリエステル等で繊度1d以下の微細繊維を束ねてブラシ形状とした摺擦補助部材22をブレードクリーナ20の上流側に設け、感光体ドラム12(保護層12E)に摺接しながら研磨粒子40を供給する。研磨粒子40は後述するように粒径0.1〜2.0μm、より望ましくは0.3〜0.8μm、モース硬度3〜10の微粒子が用いられる。
すなわち研磨粒子供給部23より研磨粒子40を供給された摺擦補助部材22は、感光体ドラム12の表面に接触しながら図4(B)に示すように保護層12Eへ研磨粒子40を供給し、微細繊維22Aと研磨粒子40で保護層12Eを研磨する。
摺擦補助部材22は繊度1d以下の微細繊維を束ねたブラシであり、繊度1d以下の微細繊維を用いることで、使用開始初期の研磨粒子40保持性能が向上し、かつ通常使用状態において感光体ドラム12の保護層12Eにおける摩耗過剰や傷の発生等を起こりにくくすることができる。
研磨粒子供給部23は画像形成部30の使用開始から所定枚数を処理するまでの間、すなわち使用期間の初期のみ研磨粒子40を供給する。これにより初期のみ研磨粒子40で保護層12Eの研磨が行われる。
この研磨粒子40はそのまま保護層12E表面に残留し続ければ画像形成に影響するため、ブレードクリーナ20にて保護層12Eより回収・除去される。このとき、研磨能力の高い研磨粒子を用いればブレードクリーナ20で保護層12Eを傷つける虞があるため、ブレードクリーナ20は100%モジュラス値が6〜200MPa/m2であることを特徴とする。この数値範囲であれば、ブレードクリーナ20の先端が歪むことで大径粒子がブレードクリーナ20と保護層12Eの間に入り込み、保護層12Eを傷付けることはなく、且つブレードクリーナ20自体が硬すぎて保護層12Eを傷つける虞もない。
<実験結果>
図5、図6には本発明の第1実施形態に係る画像形成装置において、研磨粒子のモース硬度と平均粒径別に画像故障の改善効果を確認した結果が示されている。評価方法は1kcycle処理後に200線30%、A3全面ハーフトーン出力で官能評価を行った。評価結果の○は目視で確認できる白抜けなし、△は目視できる白抜け発生するも実用上問題なし、×は実用上問題となる白抜け発生を示す。
図5には本発明の第1実施形態に係る画像形成装置において、研磨粒子40のモース硬度を5段階、それぞれの平均粒径を2〜3段階に設定し、画像故障の改善効果を確認した結果が示されている。
実施例1はモース硬度3の炭酸カルシウムで平均粒径は0.3μm、実施例2はモース硬度4の酸化マグネシウム/水酸化アルミニウムで平均粒径は0.4μm、実施例3、4はモース硬度7の酸化セリウム/シリカで平均粒径0.7μmおよび0.4μm、実施例5、6はモース硬度9のアルミナ(酸化アルミニウム)で平均粒径は0.7μmおよび0.3μmである。
これに対して比較例1、2はモース硬度0.5の樹脂粉末で平均粒径は0.55μmおよび0.1μm、比較例3はモース硬度3の炭酸カルシウムで平均粒径0.1μm(実施例1との比較)、比較例4はモース硬度4の酸化マグネシウム/水酸化アルミニウムで平均粒径は0.1μm(実施例2との比較)、比較例5はモース硬度7の酸化セリウム/シリカで平均粒径0.1μm(実施例3、4との比較)、比較例6はモース硬度9のアルミナで平均粒径0.1μm(実施例5、6との比較)となる。
上記の各実施例/各比較例の実験結果は以下の通りである。使用された感光体ドラム12はメチロール基を有するフェノール誘導体を保護層として持ち、ブレードクリーナ20は100%モジュラス値163kg/cm2、ヤング率232のウレタンゴム製、摺擦補助部材22は繊度0.5d、抵抗率10^13Ω・cmのポリエステル製ブラシを用いている。
図6に示すように、モース硬度1以下の樹脂研磨粒子(比較例1、2)は実用上問題となる白抜けが発生している(×)。またモース硬度が3以上でも平均粒径0.1μmの微細研磨粒子(比較例3〜6)では、実用上問題はないが目視できる白抜けが発生している(△)。
モース硬度3の炭酸カルシウムで平均粒径0.3μmの樹脂研磨粒子(実施例1)は目視できる白抜けが発生していない(○)。またモース硬度4以上で平均粒径0.3μm以上の研磨粒子(実施例2〜6)では目視で確認できる白抜けが発生していない(○)ため、モース硬度3以上、平均粒径問題はない。
このときモース硬度4の酸化マグネシウム/水酸化アルミニウム研磨粒子でも平均粒径0.1μm(比較例4)では、目視できる白抜けが発生している点から判断して、白抜けが発生していても実用上問題のないレベル(△以上)としては、請求項2に示すようにモース硬度3以上、平均粒径0.1μm以上の研磨粒子40を用いることが望ましい。
図7、図8には本発明の第1実施形態に係る画像形成装置において、3種類の研磨粒子40の平均粒径と摩耗粗さ、摩耗量の関係を確認した結果が示されている。3種類の研磨粒子40はそれぞれ炭酸カルシウム(CaCO3、モース硬度3)、酸化セリウム(CeO2、モース硬度7)、アルミナ(AlO3、モース硬度9)とする。
図7には本発明の第1実施形態に係る画像形成装置において、歪み量の異なる(100%モジュラス値の異なる)ブレードクリーナ2種について、粒径の異なる3種類の研磨粒子で50kcycle処理後の感光体ドラム表面粗さの比較が示されている。
図8には本発明の第1実施形態に係る画像形成装置において、歪み量の異なる(100%モジュラス値の異なる)ブレードクリーナ2種について、粒径の異なる3種類の研磨粒子で50kcycle処理後の感光体ドラム表面摩耗量の比較が示されている。
すなわちブレードクリーナ20のモジュラス値と感光体磨耗量の関係を確認するため、M100(100%モジュラス値)=16MPaのブレードAと、M100=5.5MPaのブレードBのそれぞれにおいて、粒径の異なる3種類の研磨粒子40、すなわちCaCO3(炭酸カルシウム)、CeO2(酸化セリウム)AlO3(アルミナ)を添加し、50kcycle処理を行ったのち感光体ドラム12の表面粗さおよび摩耗量の比較を行った。
図7(B)に示すように、先端歪みの大きなブレードB(100%モジュラス値5.5)をブレードクリーナ20に用いた場合、グラフは右肩上がりであり、平均粒径の増加(横軸)に伴い摩耗粗さ(縦軸)もまた増加傾向にある。同様に、図8(B)に示すように、先端歪みの大きなG2ブレードをブレードクリーナ20に用いた場合は平均粒径の増加(横軸)に伴い摩耗量(縦軸)もまた増加傾向にある。
これは、100%モジュラス値5.5と先端歪みの大きいブレードBをブレードクリーナ20に用いた場合では粒径の大きな粒子の寄与が大きく、大粒径の研磨粒子40が保護層12Eの摩耗に関与し、同時に保護層12Eの摩耗粗さの決定要因ともなっていることを示す。
これに対して図7(A)に示すように、先端歪みの小さなブレードA(100%モジュラス値16)をブレードクリーナ20に用いた場合、グラフは平均粒径0.3μmを境に頭打ちとなっており、これ以上平均粒径(横軸)が増加しても摩耗粗さ(縦軸)は増加しない傾向にある。
同様に、図8(A)に示すように、先端歪みの小さなブレードAをブレードクリーナ20に用いた場合は、モース硬度が3と低い炭酸カルシウムでは平均粒径が0.3μmまでは摩耗量が増加しているが、モース硬度9のアルミナでは逆に平均粒径の増加(横軸)に伴い摩耗量(縦軸)は減少している。
これは、先端歪みの小さなブレードA(100%モジュラス値16)をブレードクリーナ20に用いた場合では粒径の大きな粒子の寄与が小さく、ブレードクリーナ20の先端歪みが小さいことにより大粒の径研磨粒子40のブレードニップ圧介在抑制効果があると解釈できる。すなわちモジュラス値の高いブレードAの場合、保護層12Eと接触して変形したブレードエッジ部に粒径の大きな研磨粒子40が入り込んだり、すり抜けたりしにくいためと考えられる。
ブレードクリーナ20の100%モジュラス値とクリーニング性の関係を図9に示す。
図9に示すように、ブレードクリーナ20の100%モジュラス値が200以下であれば目視による官能評価ではクリーニング性に問題のない結果が得られている。これに対してブレードクリーナ20の100%モジュラス値が300を越えるとクリーニング性は目視上問題のあるレベルとなる。
上記の結果より、ブレードクリーナ20の100%モジュラス値は感光体摩耗量・摩耗粗さ及びクリーニング性の観点から16〜200が適当である。
また材質にUUナイロンを使用したパイルハイト1.5mmのブラシを摺擦補助部材22に用いた場合の、繊維径(繊度)と摩耗率、摩耗粗さの関係を図10に示す。
図10に示すように、ブラシに用いた繊維の径が1dを越えると摩耗率、摩耗粗さが共に劣化することがわかる。このことから、摺擦補助部材22に用いる繊維の繊度は1d以下とすることが望ましいことがわかる。
図11には本発明の第1実施形態に係る画像形成装置と、従来技術として繊度3d、パイル高さ1.5mmのアクリルブラシを用いて常時研磨を行った例とを、処理枚数に対する摩耗量の推移を比較確認した結果が示されている。
図11に示すように、従来の研磨部材による常時研磨では処理枚数100kcycleあたりの保護層12Eの摩耗量は1.5μmであるのに対し、本発明の実施形態では同じく処理枚数100kcycleあたりの保護層12Eの摩耗量は0.5μmに抑えられている。
従来例においては400kcycleを越えたところで摩耗量が6μmとなり、これは保護層12Eを削り切って電荷輸送層12D(CTL)が露出している状態であり、感光体ドラム12の耐用限界であることを示す。
これに対して、本発明の実施形態における感光体ドラム12表面の磨耗量は、最初の1kcycle処理終了時で研磨粒子40が消費され、平均磨耗レートは4nm/Kcycleとなった。この値は通常のブラシ、ブレードクリーナ20のみの磨耗量と同等の結果であり、これにより計算すると800Kcycle処理時においても保護層12Eは枯渇せず、電化輸送層12Dが露出することはない。
これは、本発明の実施形態では摺擦補助部材22に対して研磨粒子40は使用開始時のみ供給されており、これ以後研磨粒子40は消費され、処理枚数増加と共に感光体ドラム12の保護層12Eに対する研磨は進行しにくいのに対して、従来例では常時研磨状態のため摩耗量は本発明の約6倍と大きいためであり、感光体ドラム12の寿命を維持する観点から本発明の効果は大きい。
<作用効果>
本発明は上記構成としたので、以下のような優れた効果を有する。
すなわち、使用開始時から所定の枚数を処理するまでは保護層12Eに反応性の高い極表層(10〜100nm)が存在する時点では摺擦補助部材22に対して研磨粒子40を供給し、極表層を研磨することで保護層12Eへの空気中の水分や放電生成物の吸着による沿面電導を防止し、画像白抜けなどの画像故障の発生を防止することができる。
所定の枚数を処理し終わり、反応性の高い極表層が保護層12E表面に存在しなくなった時点では摺擦補助部材22に対して研磨粒子40は供給されないので、保護層12Eが必要量を越えて研磨され、性能・寿命に影響を与える虞はない。このため感光体ドラム12自体の寿命をも長く維持することができる。
<その他>
以上、本発明の実施例について記述したが、本発明は上記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることは言うまでもない。
すなわち本実施形態ではYMCKの4色トナーを用いた4色エンジンのタンデム構成を採用した画像形成装置を例に挙げたが、これに限定せず単色モノクロ画像形成装置や2色、3色または5色以上の画像形成装置に応用することもできる。
あるいはタンデム式に限らず1基の感光体を用いるロータリ式、サイクル式エンジンを備えた画像形成装置に応用してもよい。
本発明の実施形態に係る画像形成装置を示す概念図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の画像形成部を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る感光体ドラムの層構造を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の画像形成部を示す拡大図である。 本発明の実施形態に係る研磨剤のモース硬度と平均粒径ごとの画質を示すグラフである。 本発明の実施形態に係る研磨剤と従来例との画質の比較を示す表である。 本発明の実施形態に係る研磨剤が感光体表面粗さに与える影響をブレードクリーナの硬度別に示すグラフである。 本発明の実施形態に係る研磨剤が感光体表面摩耗率に与える影響をブレードクリーナの硬度別に示すグラフである。 本発明の実施形態に係るブレードクリーナの100%モジュラス値とクリーニング性の関係を示すグラフである。 本発明の実施形態に係る摺擦補助部材のブラシ径と感光体ドラム表面のダメージとの関係を示すグラフである。 本発明の実施形態に係る画像形成装置と従来例との処理枚数における感光体表面摩耗度の推移を示すグラフである。
符号の説明
10 画像形成装置
12 感光体ドラム
12A 導電性基材
12B 下引層
12C 電荷発生層
12D 電荷輸送層
12E 保護層
14 現像ユニット
16 光走査装置
18 帯電装置
20 ブレードクリーナ
22 摺擦補助部材
24 中間転写ベルト
26 一次転写ロール
28 二次転写ロール
30 画像形成部
32 トレイ
34 定着器
40 研磨粒子
P 記録紙

Claims (7)

  1. 回転する像担持体の表面に形成された静電潜像をトナーで現像する画像形成装置であって、
    前記像担持体表面に形成された保護層と、
    前記保護層表面を清掃するブレードクリーナと、
    前記ブレードクリーナより上流側にて前記保護層表面に接触する繊度1d以下の微細繊維からなる研磨粒子保持手段と、を備え、
    前記研磨粒子保持手段には研磨粒子供給手段から研磨粒子が供給され、前記研磨粒子供給手段の研磨粒子が消費されると、以後研磨粒子が供給されず、前記保持手段の前記保護層と接触する部分に研磨粒子を保持しない前記研磨粒子保持手段で前記保護層表面を研磨することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記研磨粒子はモース硬度3.0〜10.0、粒径0.1〜2.0μmの範囲であり、より好ましくは粒径0.3〜0.8μmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記研磨粒子保持手段は前記像担持体と異なる速度で回転する回転ブラシであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記研磨粒子保持手段は前記像担持体と異なる方向に回転する回転ブラシであることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記研磨粒子保持手段は固定ブラシであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  6. 前記像担持体の保護層が架橋構造を有し、且つ電荷輸送能を有する構造単位を含有することを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記像担持体の保護層が架橋構造を有する樹脂としてメチロール基を有するフェノール誘導体またはシロキサン系樹脂で構成され、水酸基、カルボキシル基、アルコキシシリル基、エポキシ基、チオール基及びアミノ基から選択される、少なくとも1種を有する電荷輸送材料とを含有することを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の画像形成装置。
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