JP2007108333A - クリーニング装置、及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 放電生成物のような水分を含むと粘性を持つようなものが像担持体に付着しても、付着物を効率的に除去し、像担持体全体を暖めるより効率的に像担持体表面への水分の吸着による低抵抗化を防止しつつ、同時に像担持体表面の研磨効果を高めることで、像担持体の寿命を短くすることなく、長期にわたって良好な画像を安定して得ることができる。
【解決手段】 クリーニング補助手段である像担持体表層摺擦粒子保持手段に対して摺擦粒子機能向上手段として加熱手段を設ける。
【選択図】 図2
【解決手段】 クリーニング補助手段である像担持体表層摺擦粒子保持手段に対して摺擦粒子機能向上手段として加熱手段を設ける。
【選択図】 図2
Description
本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリ等に使用されるクリーニング装置、及びこれを備えた画像形装置に関する。
上記のような周知の画像形成装置は、像担持体の周囲に、帯電、露光、現像、転写、クリーニングの各工程を配置して構成されている。像担持体は、暗中で帯電が一様に行われた後、形成すべき画像に応じて露光が行われ、静電潜像が形成される。次いで、現像工程に於いて荷電粒子である現像剤が付与され、潜像が顕像化される。この顕像は、転写工程にて転写材に写しとられる。それからクリーニング工程に於いて像担持体表面を清掃し、像担持体は次の画像形成に繰り返し供される。
クリーニング工程では、転写材に転写しきれなかった現像剤と、像担持体と転写材が接することにより生じる転写材粉(以下これらをまとめて転写残現像剤とする)を像担持体から除去しなければならない。このためのクリーニング手段としては従来から様々なものが提案されているが、ゴム等の弾性材料からなるクリーニングブレードのエッジを像担持体に当接させて転写残現像剤を掻き落とし除去するようなものが、構成が簡単で低コストであり転写残現像剤除去機能も優れているので、既に広く実用されていることはよく知られている通りである。
また、クリーニングブレードの像担持体進行方向上流側にファーブラシなどの補助手段を設ける構成もとられている。これは、像担持体表面から除去するべき転写残現像剤が大量の場合にクリーニングブレードに到達する前に回収する目的と、画像形成工程上転写残現像剤がクリーニングブレードへ到達しないときに、この補助手段からクリーニングブレードへ供給することで、クリーニングブレードと像担持体との粉体による摺動性の維持を助ける役目もある。さらに、クリーニング補助手段自体が像担持体表面を摺擦することで、像担持体表面に付着する物質を除去する効果もある。
クリーニング手段において、像担持体表面に強固に付着した付着物を除去するために、現像剤としてのトナーやトナーに外添混合される外添剤が、機能することも知られている。粒子としては、特開平02−093576で提案されている研磨剤や特開2003−5601で提案されている帯電で発生した放電生成物を吸着する吸着粒子もある。
また、省エネルギーの観点から、画像形成装置として電源を投入してから画像形成可能になるまでの時間を短縮することが要求されている。従来は定着手段において時間がかかっていたが、昨今クイックスタートのための定着手段が提案されており、短時間での立ち上げが実現されている。
特開平02−093576号公報
特開2003−5601号公報
特開平11−296052号公報
特開平11−296052号公報
しかしながら、画像形成装置自体の長寿命化を達成する上で、像担持体表面の耐久による劣化が大きな課題となっている。
像担持体表面の劣化としては表層の削れや傷などがあるが、硬質な像担持体を用いた場合は、表面への現像剤や帯電によって生成される放電生成物の付着である。従来は像担持体に付着した付着物を効率よく除去するための方法として、像担持体表層自身が磨耗しやすいものを用いて付着物ごと除去する方法が一般的である。しかしながら、この方法では、像担持体そのものが磨耗するために、長寿命化が達成できない。
次に、像担持体表面を硬い材質で形成し、研磨粒子で研磨することで長寿命を達成する提案がなされている。しかし、研磨粒子自身が付着物となる場合もあり、研磨効果を最大とし付着する弊害を最小とすることは困難であった。
さらに、像担持体表層の付着物である帯電生成物が付着した場合の課題としては、帯電生成物そのものが画像形成に対して弊害となるケースよりも、高湿環境下で帯電生成物に水分が付着することで像担持体表面の低抵抗化が生じて、特に静電潜像を担持する感光体においては潜像がボケる、いわゆる画像流れが課題となっている。
この画像流れに対しては、像担持体表層に吸着した帯電生成物を除去する構成に加えて、表層の水分量を減少させるために像担持体を暖めるヒーターが提案されている。しかしながら、像担持体表層全体を加熱し乾燥させるヒーターの場合は、熱効率が悪く、特に画像形成装置の電源を入れた直後は温度が温まらないために十分な機能が発揮されない。また、できるだけ効率よく暖めるために、特開平11-296052などのようにヒーターの配置を工夫する提案もなされてはいるが、像担持体表層を局所的に暖める構成ではあまり加熱すると局所的であることで特に感光体の場合に光に対する感度などが加熱されたところとそうでないところで差が発生するなどの弊害も生じる。
従来、像担持体全体を常時暖める構成をとっていたときは像担持体表面の水分を減少させるだけでなく、摺擦部材そのものも暖まっていた為に充分な摺擦効果が得られていた。しかしながら、画像形成装置のオンデマンド化が進むにつれて、ウォームアップタイムの短縮により、加熱時間の短縮の必要がある。その対策として、像担持体表層のみを加熱する方法(特開平5-119498)を利用することも考えられるが、この方法では短寿命の場合には充分な水分減少効果が得られるが、摺擦機能は向上せずに長期的な像担持体表面への付着物の蓄積を解消できない。
また、像担持体表層に付着した水分など弊害が生じる物質を吸着する物質を用いる構成の場合、吸着物質を長期にわたって供給し維持する構成は複雑であるばかりでなく、吸着粒子が現像剤に混入するなどして他の画像形成要素、特に現像機能へ与える影響も無視できず、長期に渡って機能を維持させることは困難である。さらに、上述の研磨粒子と同様に、吸着粒子が像担持体表層に付着する原因にもなる。
さらに、帯電生成物質は水分を含むと粘性を持ち、物理吸着効果が高まって周囲にある粉体を付着させるだけでなく、像担持体表層において引き伸ばされてしまって本来付着していなかった像担持体表面の別な領域にも広がっていき、劣化が進行する。
そこで、本発明は特別な吸着粒子を用いることなく、像担持体表面の付着物を除去するのに簡易な構成で長期にわたって安定に機能することのできるクリーニング装置、及びこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記目的を達成するためのものであって、
像担持体上に形成された潜像を現像剤像として可視化する現像手段と、前記現像剤像を記録材に転写する転写手段と、前記像担持体表面に残留した現像剤を除去するクリーニング手段とを有し、前記記録材に画像を形成する画像形成装置において、
クリーニング手段に像担持体表層摺擦粒子保持手段を設け、摺擦粒子保持手段に対して摺擦粒子機能向上手段をもつことを特徴とする画像形成装置である。
像担持体上に形成された潜像を現像剤像として可視化する現像手段と、前記現像剤像を記録材に転写する転写手段と、前記像担持体表面に残留した現像剤を除去するクリーニング手段とを有し、前記記録材に画像を形成する画像形成装置において、
クリーニング手段に像担持体表層摺擦粒子保持手段を設け、摺擦粒子保持手段に対して摺擦粒子機能向上手段をもつことを特徴とする画像形成装置である。
ここで、摺擦粒子を保持する手段はファーブラシであり、また、摺擦粒子が磁性を持つ場合は磁界発生手段である。また、摺擦粒子機能向上手段とは加熱手段であり、粒子の含水量を低減することにより研磨効果と像担持体表層の水分吸着効果が向上されるものである。
以上説明したように、本発明によると、放電生成物のような水分を含むと粘性を持つようなものが像担持体に付着しても、付着物を効率的に除去し、像担持体全体を暖めるより効率的に像担持体表面への水分の吸着による低抵抗化を防止しつつ、同時に像担持体表面の研磨効果を高めることで、像担持体の寿命を短くすることなく、長期にわたって良好な画像を安定して得ることができる。
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図面において同一の符号を付したものは、同一の構成又は作用をなすものであり、これらについての重複説明は適宜省略する。
図1は、本発明に係る画像形成装置の概略構成を示す縦断面図である。また、図2は、クリーニング装置の概略構成を示す縦断面図である。
(画像形成装置)
図1に示す画像形成装置は、電子写真方式の複写機(以下「画像形成装置」という。)であって、コンピュータ(不図示)等から送られた画像信号に従って記録媒体である転写材(例えば紙)にトナー像を形成するものである。
図1に示す画像形成装置は、電子写真方式の複写機(以下「画像形成装置」という。)であって、コンピュータ(不図示)等から送られた画像信号に従って記録媒体である転写材(例えば紙)にトナー像を形成するものである。
画像形成装置は、像担持体としてドラム型の電子写真感光体(以下「感光ドラム」という。)1を備えている。感光ドラム1は、駆動手段(不図示)によって矢印方向(図1中の時計回り)に所定のプロセススピード(周速度)で回転駆動され、その表面が一次帯電器(帯電手段)2によって所定の極性・電位に一様に帯電される。帯電後の感光ドラム2は、画像信号に基づいて発光する露光器(例えば、レーザ発振器)によって露光され、露光部分の電荷が除去されて静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像器(現像手段)3によってトナーが付着されトナー像として現像される。
一方、転写材は、感光ドラム1上のトナー像とタイミングを合わせるようにして感光ドラム1と転写分離帯電器(転写手段)7との間の転写部に供給される。上述の現像器3等によって感光ドラム1表面に形成されたトナー像は、転写分離帯電器(転写手段)7によって転写材上に転写される。トナー像転写後の転写材は、搬送ベルトによって不図示の定着器(定着手段)に送られ、ここで加熱・加圧されて表面にトナー像が定着され、その後、排出される。一方、トナー像転写後の感光ドラム1は、表面に残った転写残トナーがクリーニング装置9によって除去され、次の画像形成に供される。
本実施の形態で用いた感光ドラム1は、アモルファスシリコン(以下a−Si)感光体を用いられている。一般にa−Si感光体は、導電性支持体を50℃〜400℃に加熱し、該支持体上に真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法等の成膜法によってa−Siからなる光導電層を形成することによって構成される。本実施形態では、プラズマCVD法、即ち、原料ガスを直流または高周波或いはマイクロ波、グロー放電によって分解し、支持体上にa−Si堆積膜を形成する方法によって感光体を構成した。
本実施の形態で用いたトナーは、コアにエステル系ワックスを内包し、樹脂層にスチレン−ブチルアクリレート、表層にスチレンポリエステルの構成からなる懸濁重合法によって形成したものである。重合法により作成した樹脂磁性キャリヤとの混合物を、二成分現像剤として使用した。
本実施の形態では、上述の二成分現像剤中に、さらに外添剤としてクリーニング助剤を混入させた。クリーニング助剤としては、チタン酸ストロンチウムを粉砕し、0.1〜3.0μmの平均粒径になるように分級したものをトナーに対して3.0重量%の割合で外添混合した。また、クリーニング助剤のモース硬度が6.0以上であれば、感光ドラム2表面を研磨する研磨剤としても機能する。この他に酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ゲルマニウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化ストロンチウム、酸化ホウ素、窒化ケイ素、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、及び炭酸アルミニウムなどの微粉末を用いてもよい。
(クリーニング装置)
図2に示すように、感光ドラム回転方向の転写後の位置に、クリーニング補助部材として導電性のナイロン繊維を用いたファーブラシ9−3が備えられている。このファーブラシ9−3は回転自在になっており、感光体表層の摺擦効果を高めるために、ブラシ表層の周速度は感光体の周速度に対して逆方向に25%で回転している。
図2に示すように、感光ドラム回転方向の転写後の位置に、クリーニング補助部材として導電性のナイロン繊維を用いたファーブラシ9−3が備えられている。このファーブラシ9−3は回転自在になっており、感光体表層の摺擦効果を高めるために、ブラシ表層の周速度は感光体の周速度に対して逆方向に25%で回転している。
その下流にはクリーニングブレード9−2が感光ドラム回転方向に対してカウンタ方向に当接されている。ファーブラシ9−3にはスクレーパー9−5が当接されており、ファーブラシ9−3中に堆積しすぎたトナーを排出する構成となっている。
また、クリーニング装置9の下部にはすくいシート9−6が取り付けられていて、クリーニングブレード9−2によって感光ドラム1表面から掻き落とされたトナーを、感光ドラム1に大量に逆流することを防止している。
ケーシング9−1内には転写残トナーを排出するためのスクリュー(搬送手段)9−4が配設されており、ケーシング9−1内に落下した転写残トナーを図の紙面に対し直角な方向に搬送してクリーニング装置9から排出するようにしている。このように構成することで、転写残トナーによってケーシング9−1内が詰まるようなことがない。
このように構成されたクリーニングブレード9−2の、感光ドラム2に対する設定条件は、クリーニング性能を決定する大きな要因となる。設定条件としては、当接圧と当接角度β、自由長x、クリーニングブレード9−2の板厚tなどが挙げられる。ここではクリーニングブレード9−2の感光ドラム1への当接圧を安定化させるために、引っ張りばねによる加圧方式を用いている。感光ドラム1に対してクリーニングブレード9−2の当接圧を25gf/cm、クリーニングブレード15の板厚tは3mm、x(取付け板からの突出長さ)を5mmとした。本実施例で用いたクリーニングブレード9−2は、材質がポリウレタンゴムからなり、物性値はJISの加硫ゴムの試験方法に従って実測したところ、A硬度が73゜、反発弾性率が50%であった。
実施例1:ファーブラシ9−3に当接しているスクレーパー9−5にヒーターが備えてあり、温度が機内温度より高く45℃より低くなるように設定されている。このようにすることで、ファーブラシの毛先と表層近傍にたまったトナーは機内の雰囲気温度より暖められることで、ファーブラシの毛先とトナーに吸着した水分が飽和蒸気圧の変化により減少する。
その結果、含水率の低いファーブラシの毛先が感光体表面をファーブラシの回転により摺擦する。含水率の低いファーブラシの毛先の場合、高いものと比べると、硬いために感光体表層の研磨効果は高くなる。その上、感光体表面に吸着した水分も相対的にファーブラシの毛先へと吸着されることで、感光体表面に吸着されている水分が減少するために、感光体表面層の低抵抗化による画像不良が防止される。
また、ファーブラシ毛先近傍のトナーも同様に雰囲気中の水分量よりも低くなっていることから、同様な効果が得られる。その上、ファーブラシに含まれるトナーは感光体と転移し、感光体の回転に伴ってクリーニングブレードへと供給される。クリーニングブレードでは、トナー粒子をせき止めて除去するだけでなく、クリーニングブレードによって押圧されて感光体表面の摺擦にも寄与する。ここで、相対的に含水率の低いトナー粒子のほうが感光体表面の研磨効果は高く、同様に感光体表面の付着物除去効果が向上する。
さらに、クリーニングブレード近傍に堆積するトナー層に含水率の低いトナーを供給することで、高湿環境下でのクリーニングブレードエッジ近傍でのトナーの液架橋力による凝集を防ぐことができ、高湿下での凝集物による感光体への傷の原因物質を作らない。
ファーブラシ表層の加熱手段の温度上限は、ここでは45℃としたが、トナーが溶けて固着しない温度に設定すればよい。
これらの構成を持つように改造した複写機「商品名:NP4050(キヤノン社製)」を用いた。30℃80%hの恒温恒湿環境下で一日5000枚毎の100000枚までの通紙耐久後のクリーニング性能で評価した。
比較例1:実施例1で用いた構成において、ファーブラシのスクレーパーを加熱せずに、同様の環境で耐久試験を行った。
実施例1と比較例1で通紙耐久をした結果を図5に示す。
比較例2:図3に示した感光体表層のみを加熱する手段10を設けて、表層のみを加熱する構成とした以外は、比較例1と同じ構成である。比較例2で通紙耐久をした結果を図5に示す。
第1の実施形態の結果: 画像評価は所定の耐久枚数まで耐久試験を実施し2日間同じ温湿度環境で放置した後に電源を入れて、画像不良が発生しなくなるまでの回転時間を示した。画像形成装置の電源投入後の画像形成可能になるまでの時間の関係により20秒以内では画像不良を確認することができなかった。
比較例1にあるように、5万枚までの耐久枚数では5分間の空回転を必要とはするものの感光体表面への水分の吸着による低抵抗化での画像不良は解消する。しかし、10万枚まで耐久すると感光体表面に付着した放電生成物が大量になりすぎて、クリーニング装置の摺擦効果により感光体表面の放電生成物を引き伸ばすだけで画像不良は解消しなくなった。
また、比較例2では、感光体表層を加熱しているために、1万枚の耐久後では画像不良は確認されなかったが、耐久が進むにつれて悪化する傾向が見られ、10万枚の耐久後では比較例1と同様に画像不良が回復しなくなった。これは、画像形成装置の電源を立ち上げた直後の吸湿したファーブラシ中のトナーが感光体に付着したものがゆっくりと蓄積していき、次第に回復しづらくなっていったためである。
これに対して、実施例1の構成では、摺擦部材による摺擦効果が高くまた吸湿したトナーを電源投入直後に付着させることもないので、耐久が進んでも良好な性能を維持できる。これは、ファーブラシに含まれるトナー中の水分量が低減されるとともに、ファーブラシそのものの水分量も低減することで摺擦効果が高まるためである。一般的にファーブラシとして用いる繊維は吸湿性があり、湿潤下での引張強さは低下するためである。
これにより、10万枚の通紙耐久によっても良好な画像を維持することができる。
本実施形態は、クリーニング補助部材と用いる現像剤以外は第1の実施形態と同じものである。
本実施の形態で用いたトナーは、ポリスチレン樹脂に磁性体を混錬、粉砕し形成した磁性一成分現像剤として使用した。
本実施の形態では、上述の一成分現像剤中に、さらに外添剤としてクリーニング助剤を混入させた。クリーニング助剤としては、チタン酸ストロンチウムを粉砕し、0.1〜3.0μmの平均粒径になるように分級したものをトナーに対して3.0重量%の割合で外添混合した。また、クリーニング助剤のモース硬度が6.0以上であれば、感光ドラム2表面を研磨する研磨剤としても機能する。この他に酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ゲルマニウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化ストロンチウム、酸化ホウ素、窒化ケイ素、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、及び炭酸アルミニウムなどの微粉末を用いてもよい。
(クリーニング装置)
図4に示すように、感光ドラム回転方向の転写後の位置に、クリーニング補助部材として回転自在な磁界発生手段が設けられている。磁性一成分現像剤を用いしていることから、磁界発生手段の表面には現像剤が保持されており、一定の侵入量をもって感光体と摺擦する構成となっている。
図4に示すように、感光ドラム回転方向の転写後の位置に、クリーニング補助部材として回転自在な磁界発生手段が設けられている。磁性一成分現像剤を用いしていることから、磁界発生手段の表面には現像剤が保持されており、一定の侵入量をもって感光体と摺擦する構成となっている。
磁界発生手段は感光体表層の摺擦効果を高めるために、現像剤層表層の周速度は感光体の周速度に対して逆方向に25%で回転している。
これ以外のクリーニングブレードや廃トナー搬送手段は第1の実施形態と同じ構成である。
実施例2:また、磁界発生手段表面に保持されているトナー層厚は、トナー層厚規制ローラー9−8で一定層厚に規制されている。層厚規制手段は磁界発生手段表層のトナー層の周速度に対して同方向に10%で回転させる。
実施例1にあげたファーブラシの場合、トナーが捕捉されるに従ってファーブラシ中に含まれるトナーの量は増加する傾向がある。しかし、磁性トナーが磁界発生手段により捕捉されているため、耐久に伴って感光体を摺擦するトナー量が一定にすることができ、長期にわたって安定した摺擦性能を維持することができる。
このトナー層厚規制ローラーの軸に加熱手段を設けている。温度設定は、実施例1と同じく45℃としたが、トナーが溶けない温度に設定すればよい。さらに、ローラー形状としたことで、磁界発生手段に保持されたトナーに対する接触部は増加することで、より効率的に保持されたトナーを加熱することができる。
これらの構成を持つように改造した複写機「商品名:NP4050(キヤノン社製)」を用いた。30℃80%hの恒温恒湿環境下で一日5000枚毎の500000枚までの通紙耐久後のクリーニング性能で評価した。実施例2で通紙耐久をした結果を図6に示す。
比較例3:実施例2で用いた構成において、磁界発生手段層厚規制部材を加熱せずに、同様の環境で耐久試験を行った。比較例3で通紙耐久をした結果を図6に示す。
比較例4:感光体表層のみを加熱する手段を設けて、表層のみを加熱する構成とした以外は、比較例3と同じ構成である。感光体表層加熱手段は比較例2で示した構成と同様である。比較例4で通紙耐久をした結果を図6に示す。
第二の実施形態の結果: 画像評価は所定の耐久枚数まで耐久試験を実施し2日間同じ温湿度環境で放置した後に電源を入れて、画像不良が発生しなくなるまでの回転時間を示した。画像形成装置の立上り時間の関係により20秒以内では画像不良を確認することができなかった。
比較例3にあるように、5万枚までの耐久枚数では5分間の空回転を必要とはするものの感光体表面への水分の吸着による低抵抗化での画像不良は解消する。しかし、10万枚まで耐久すると感光体表面に付着した放電生成物が大量になりすぎて、クリーニング装置の摺擦効果により感光体表面の放電生成物を引き伸ばすだけで画像不良は解消しなくなった。
また、比較例2では、感光体表層を加熱しているために、1万枚の耐久後では画像不良は確認されなかったが、耐久が進むにつれて悪化する傾向が見られ、10万枚の耐久以降では回復するまでの時間が1分間必要となる。
これは、感光体表面を加熱することで感光体表面の水分量は一旦低下するものの摺擦粒子中の水分が再び感光体表面に水分を補給する。感光体の熱は次第に摺擦粒子も加熱することで同等の効果が得られるものの、回復するまでの時間が必要となる。これは、画像形成装置の電源を立ち上げた直後の吸湿したファーブラシ中のトナーが感光体に付着したものがゆっくりと蓄積していき、次第に回復しづらくなっていったためである。
これに対して、実施例2の構成では、摺擦部材による摺擦効果が高いため、耐久が進んでも良好な性能を維持できる。これは、ファーブラシに含まれるトナー中の水分量が低減されるとともに、ファーブラシそのものの水分量も低減することで摺擦効果が高まるためである。一般的にファーブラシとして用いる繊維は吸湿性があり、湿潤下での引張強さは低下するためである。
これにより、50万枚の通紙耐久によっても良好な画像を維持することができる。
1 像担持体(感光ドラム)
2 一次帯電器
3 現像器
7 転写分離帯電器
9 クリーニング装置
9−1 ケーシング
9−2 クリーニングブレード
9−3 ファーブラシ
9−4 廃トナー搬送スクリュー
9−5 ファーブラシスクレーパー
9−6 スクイシート
9−7 磁界発生手段
9−8 層厚規制ローラー
10 感光体外部加熱手段
2 一次帯電器
3 現像器
7 転写分離帯電器
9 クリーニング装置
9−1 ケーシング
9−2 クリーニングブレード
9−3 ファーブラシ
9−4 廃トナー搬送スクリュー
9−5 ファーブラシスクレーパー
9−6 スクイシート
9−7 磁界発生手段
9−8 層厚規制ローラー
10 感光体外部加熱手段
Claims (5)
- 像担持体上に形成された潜像を現像剤像として可視化する現像手段と、前記現像剤像を記録材に転写する転写手段と、前記像担持体表面に残留した現像剤を除去するクリーニング手段とを有し、前記記録材に画像を形成する画像形成装置において、
クリーニング手段に像担持体表層摺擦粒子保持手段を設け、摺擦粒子保持手段に対して摺擦粒子機能向上手段をもつことを特徴とする画像形成装置。 - 前記摺擦粒子機能向上手段が、加熱手段であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記摺擦粒子保持部材が、クリーニングブレードの像担持体回転方向上流側に配置されたクリーニング補助部材であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記クリーニング補助手段がファーブラシであることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
- 現像剤に少なくとも一種の磁性現像剤を用い、前記クリーニング補助手段が一定層厚の磁性現像剤層を有する固定磁極を持つ回転自在な磁界発生手段である特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
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JP2005297886A JP2007108333A (ja) | 2005-10-12 | 2005-10-12 | クリーニング装置、及びこれを備えた画像形成装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8634737B2 (en) | 2010-08-03 | 2014-01-21 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20090106 |