JP5197450B2 - ガラリ戸付き建物 - Google Patents
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Description
に関する。
このガラリ戸付き建物では、ガラス窓の前方に濡れ縁を配置し、該濡れ縁の前方に目隠し日除け(ガラリ戸)を配置し、該ガラリ戸は、ドア枠に板材を間隙を設けて架設したスライド開き戸により構成している。
このようなガラリ戸は、1枚1枚が分離して開閉レールに沿って移動され、戸袋の部分に重複した状態で収納可能となっている。
例えば、夏季の夜などは、縁側と部屋との境界部にガラリ戸を配置した方が風を部屋に通し易い。また、ベランダに面する部屋から、ベランダに幼児を出させないようにするために、ベランダと部屋との境界部にガラリ戸を配置したいという要望もある。
前記ガラリ戸30がその表面を左右方向と平行にして、前記縁側またはベランダ11の端部において、前後に移動可能に設けられ、
さらに、前記ガラリ戸30がその表面を左右方向と平行にして、前記縁側またはベランダ11と前記部屋(寝室12およびホール13)との境界部において左右方向に移動可能に設けられていることを特徴とする。
したがって、ガラリ戸30を縁側またはベランダ11と外部との境界部に設けることによって、風を通しながら、陽射しを遮ることができ、一方、ガラリ戸30を縁側またはベランダ11と部屋(寝室12およびホール13)との境界部に設けることによって、部屋(寝室12およびホール13)に風を通し易くなるとともに、ベランダ11に幼児が出るのを防止できる。
また、ガラリ戸30を縁側または縁側またはベランダ11の端部に配置することによって、この端部に収納できる。
前記縁側またはベランダ11の天井部に、前後に離間して前横レール31と後横レール32とが互いに平行に設けられるとともに、これら前後の横レール31,32を繋ぐ縦レール33が前記前後の横レール31,32と直角に設けられており、
前記ガラリ戸30が吊戸であり、この吊戸30の上端部に、前記前後の横レール31,32および縦レール33を移動可能な吊り車35が設けられていることを特徴とする。
前記縁側またはベランダ11と外部との境界部に、ガラス面材とこのガラス面材の上端部に設けられた手摺とを備えたガラス手摺45が、前記縁側またはベランダ11と外部との境界部に位置するガラリ戸30より外側に設けられていることを特徴とする。
また、ガラス手摺45が、縁側またはベランダ11と外部との境界部に位置するガラリ戸35より外側に設けられているので、ガラリ戸30を縁側またはベランダ11と外部との境界部において左右に移動させる場合や、この境界部から縁側またはベランダ11の端部において、前後に移動させる場合に、ガラス手摺45が邪魔になることがない。
前記ガラリ戸30に、防虫網42が前記ガラリ戸30の表面を覆うようにして取り付けられていることを特徴とする。
前記縁側またはベランダ11の両端部が建物本体の外壁から延出する両袖壁26,26に接合されていることを特徴とする。
したがって、ガラリ戸を縁側またはベランダと外部との境界部に設けることによって、風を通しながら、陽射しを遮ることができ、一方、ガラリ戸を縁側またはベランダと部屋との境界部に設けることによって、部屋に風を通し易くなるとともに、ベランダに幼児が出るのを防止できる。
また、ガラリ戸を縁側または縁側またはベランダの端部に配置することによって、この端部に収納できる。
図1は本発明に係るガラリ戸付き建物の1階の平面図、図2は同2階の平面図、図3は同正面図、図4は同縦断面図である。
まず、図1に示すように、1階には南側に縁側1が配置されており、この縁側1の北側に居間2と寝室3とが東西に隣接して配置されている。寝室3の北側には納戸4が配置されており、この納戸4の北側に浴室5が配置されている。浴室5の西側には洗面室6が配置されており、この洗面室6の西側にキッチン7が配置されている。居間2とキッチン7の西側には土間8,9が南北に隣接して配置されており、土間8の南側に玄関10が配置されている。
前記ホール13の北側は1階の居間2から2階の天井まで吹き抜ける吹抜け17となっており、この吹抜け17の北側に寝室18が配置されている。前記ホール13と寝室18との間には廊下19が配置されており、この廊下19の西側に納戸20が配置されている。
このように、本実施の形態のガラリ戸付き建物では、風が南北に抜け易い構造となっている。
また、ベランダ11の両端部は、建物本体の外壁から延出する両袖壁26,26に接合されている。
ベランダ11と外部との境界部には、4枚のガラリ戸30がその表面を左右方向と平行いして、ベランダ11に沿って左右方向に移動可能に設けられている。
また、ガラリ戸30は、その表面を左右方向と平行にして、ベランダ11の西側の端部において、前後に移動可能に設けられ、さらに、ガラリ戸30はその表面を左右方向と平行にして、ベランダ11と部屋(寝室12およびホール13)との境界部において左右方向に移動可能に設けられている。
図5は、ベランダ11の西側の端部の天井部を示す平面図である。この図に示すように、ベランダ11の天井部には、前後(南北)に離間して前横レール31と後横レール32とが互いに平行に設けられている。前横レール31はベランダ11の天井部と外部との境界部に設けられており、後横レール32はベランダ11の天井部と部屋(寝室12およびホール13)との境界部に設けられている。
また、ベランダ11の天井部には、前後の横レール31,32を繋ぐ縦レール33,33が前後の横レール31,32と直角にかつ互いに平行に設けられている。縦レール33,33はベランダ11の西側の端部の天井部に設けられている。また、縦レール33,33間の距離は、ガラリ戸30の左右の幅より若干短くなっている。
前後の横レール31,32と、縦レール33との交差部においては、縦レール33の端面が前後の横レール31,32に当接されており、縦レール33の端部がそれぞれ当接している前後の横レール31,32の側壁部には、開口部34が縦レール33の端部開口に対向して形成されている。この開口部34は縦レール33の端部開口とほぼ等しい形状のものであり、この端部開口と連続している。したがって、前後の横レール31,32の内部と縦レール33の内部とは、前記開口部34および縦レール33の端部開口によって連続している。また、前後の横レール31,32の下壁部には、縦レール33の下壁部に形成されたスリットS1の延長上にスリットS2が前後の横レール31,32の長手方向に直交して形成されている。これらスリットS1,S2とは直角に交差しており、交差部において連続している。
すなわち、吊り車35は左右に離間して設けられた一対の車35a,35aと、この一対の車35a,35aを連結する車軸35bとを備えている。車軸35bの端部には軸受35cを介して車35aが車軸35b周りに回転可能に取り付けられている。つまり、車軸35bは軸回りには回転不能となっており、この車軸35bの端部において車35aが回転可能となっている。
そして、吊り車35は、その車35a,35aが前横レール31のスリットS1の両側に位置する下壁部の上面を転動することによって、前横レール31に沿って移動可能となっている。
取付軸35eは上下に向けて前記貫通孔35dに挿通されており、その上端部には、フランジ部35fが形成され、このフランジ部35fが取付軸35eの上面に軸回りに摺動可能に当接されている。したがって、取付軸35eは、その下方への抜け出が防止されたうえで、軸回りに回転可能となっている。言い換えれば、車軸35bは取付軸35e回りに回転可能となっている。これによって、車35a,35aがその向きを変えることができる、つまり吊り車35がその向きを変えることができるようになっている。
前記取付軸35eは前横レール31の下壁部のスリットS1を通して下方に延出しており、その下端部には雄ねじ部35gが形成されている。そして、吊り車35が横レール31内をその長手方向に沿って移動する際は、取付軸35eはスリットS1を移動するようになっている。
また、図9に示すように、吊り車35は、ガラリ戸30の上フレーム36の両端部に、それぞれ取り付けられており、取付軸35eは上フレーム36の上面から上方に突出したうえで、上フレーム36の長手方向中央部に向けて折曲され、さらに、上方に折曲されて前記車軸35bの貫通孔35dに挿通されている。
すなわち、前横レール31と縦レール33との交差部においては、吊り車35の車軸35bが取付軸35e回りに90°回転して、該車軸35bが縦レール33の長手方向と直交することによって、車35a,35aが縦レール33内をその長手方向に沿って移動可能となり、縦レール33と後横レール32との交差部においては、吊り車35の車軸35bが取付軸35e回りに回転して、該車軸35bが後横レール32の長手方向と直交することによって、車35a,35aが後横レール32内をその長手方向に沿って移動可能となる。
また、吊り車35が前横レール31から縦レール33に移動する際は、取付軸35eは前横レール31のスリットS2を通って、縦レール33のスリットS1に移動するようになっており、吊り車35が縦レール33から後横レール32に移動する際は、取付軸35eは後横レール32のスリットS2を通って、後横レール32のスリットS1に移動するようになっている。
また、ガラリ戸30には、防虫網42がガラリ戸30の表面を覆うようにして取り付けられている。
また、ガラス面材の下端と、ベランダ11の床面との間に隙間を設けてもよい。このようにすれば、その隙間から通風をとることができる。さらに、ガラス面材を複数の帯板状のガラス面材をブラインド状に重ねて開閉可能としたジャロジー窓によって構成してもよい。
この場合、2枚のガラリ戸30,30をそれぞれベランダ11の左右両端部に配置するとともに、残り2枚のガラリ戸30,30を互いに隣接させてベランダ11の中央部に配置する。このようにすると、ガラリ戸30によって、斜め上方からの陽射しを遮蔽できるとともに、矢印で示すように、南北に風が抜ける。また、ガラリ戸30を前横レール31に沿って適宜左右に移動させて配置することによって、陽射しを所望の位置で遮蔽できる。つまり、太陽の移動に伴って移動する陽射しを効果的に遮蔽できる。
また、ガラス手摺45が、ベランダと外部との境界部に位置するガラリ戸30より外側に設けられているので、ガラリ戸30をベランダ11と外部との境界部において左右に移動させる場合や、この境界部からベランダ11の端部において、前後に移動させる場合に、ガラス手摺45が邪魔になることがない。
さらに、ベランダ11の両端部が建物本体の外壁から延出する両袖壁26,26に接合されているので、上記のように、ガラリ戸30をベランダ11と部屋(寝室12およびホール13)との境界部に配置することによって、ベランダ11が平面視コ字形の凹所となる。したがって、この凹所がウインドキャッチとなって、該凹所に風を容易に取り込むことができるので、ガラリ戸30を通して部屋(寝室12およびホール13)に風を容易に取り込むことができる。
また、本実施の形態では、ガラリ戸30を2階のベランダ11に設けたが、これに加えて1階の縁側1に設けてもよい。この場合も縁側1の天井部に、前後の横レール31,32および縦レール33を設け、ガラリ戸30の上端部に、前後の横レール31,31および縦レール33を移動可能な吊り車35を設ければよい。
12 寝室(部屋)
13 ホール(部屋)
26 袖壁
30 ガラリ戸
31 前横レール
32 後横レール
33 縦レール
35 吊り車
42 防虫網
45 ガラス手摺
Claims (5)
- 部屋に隣接して縁側またはベランダが設けられ、前記縁側またはベランダと外部との境界部にガラリ戸がその表面を左右方向と平行にして、前記縁側またはベランダに沿って左右方向に移動可能に設けられたガラリ戸付き建物において、
前記ガラリ戸がその表面を左右方向と平行にして、前記縁側またはベランダの端部において、前後に移動可能に設けられ、
さらに、前記ガラリ戸がその表面を左右方向と平行にして、前記縁側またはベランダと前記部屋との境界部において左右方向に移動可能に設けられていることを特徴とするガラリ戸付き建物。 - 請求項1に記載のガラリ戸付き建物において、
前記縁側またはベランダの天井部に、前後に離間して前横レールと後横レールとが互いに平行に設けられるとともに、これら前後の横レールを繋ぐ縦レールが前記前後の横レールと直角に設けられており、
前記ガラリ戸が吊戸であり、この吊戸の上端部に、前記前後の横レールおよび縦レールを移動可能な吊り車が設けられていることを特徴とするガラリ戸付き建物。 - 請求項1または2に記載のガラリ戸付き建物において、
前記縁側またはベランダと外部との境界部に、ガラス面材とこのガラス面材の上端部に設けられた手摺とを備えたガラス手摺が、前記縁側またはベランダと外部との境界部に位置するガラリ戸より外側に設けられていることを特徴とするガラリ戸付き建物。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のガラリ戸付き建物において、
前記ガラリ戸に、防虫網が前記ガラリ戸の表面を覆うようにして取り付けられていることを特徴とするガラリ戸付き建物。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のガラリ戸付き建物において、
前記縁側またはベランダの両端部が建物本体の外壁から延出する両袖壁に接合されていることを特徴とするガラリ戸付き建物。
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