JP5197427B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体記憶装置に関する。
近年、フラッシュメモリの後継候補として、抵抗変化メモリが注目されている。ここで、抵抗変化メモリ装置には、遷移金属酸化物を記録層としてその抵抗値状態を不揮発に記憶する狭義の抵抗変化メモリ(ReRAM:Resistive RAM)の他、カルコゲナイド等を記録層として用いてその結晶状態(導体)と非晶質状態(絶縁体)の抵抗値情報を利用する相変化メモリ(PCRAM:Phase Change RAM)も含むものとする。
抵抗変化メモリの可変抵抗素子には、2種類の動作モードがあることが知られている。1つは、印加電圧の極性を切り替えることにより、高抵抗状態と低抵抗状態とを設定するもので、これはバイポーラ型といわれる。もう1つは、印加電圧の極性を切り替えることなく、電圧値と電圧印加時間を制御することにより、高抵抗状態と低抵抗状態の設定を可能とするもので、これはユニポーラ型といわれる。
高密度メモリセルアレイを実現するためには、ユニポーラ型が好ましい。ユニポーラ型の場合、トランジスタを用いることなく、ビット線及びワード線の交差部に可変抵抗素子とダイオード等の整流素子とを重ねることにより、セルアレイが構成できるからである。さらにこのようなメモリセルアレイを三次元的に積層配列することにより、セルアレイ面積を増大させることなく、大容量を実現することが可能になる(特許文献1参照)。
メモリセルアレイの集積度を高め、低コストなメモリチップを実現するためには、メモリセルアレイの分割数を少なくし、できるだけ大きなセルアレイを縦方向にできるだけ多く積層する必要がある。しかし、その場合、周辺回路とメモリセルアレイとの間の距離が大きくなり、ビット線と周辺回路との間の配線に大きな寄生容量がついてしまうケースが出てくる。このような大きな寄生容量は、メモリセルにおける誤書き込みや誤消去動作の原因となり得る。
特表2002−541613号公報
周辺回路の配線の寄生容量の影響による誤書き込み、誤消去動作等の発生を効果的に抑制することができる半導体記憶装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る半導体記憶装置は、整流素子と可変抵抗素子とを直列接続してなるメモリセルが複数の第1配線及び複数の第2配線の交差部に配置されたメモリセルアレイと、前記第1配線への充電を制御する制御回路とを備え、前記制御回路は、選択された前記メモリセルに接続された前記第1配線を第1の電位まで充電した後フローティング状態とし、その後、選択された前記メモリセルに接続された前記第1配線に隣接する別の前記第1配線を第2の電位まで充電し、これにより前記メモリセルに接続された前記第1配線の電位をカップリングにより第3の電位まで上昇させ、前記第3の電位によって前記メモリセルのデータの書き換えが実行されることを特徴とする。
本発明の別の一態様に係る半導体記憶装置は、整流素子と可変抵抗素子とを直列接続してなるメモリセルが複数の第1配線及び複数の第2配線の交差部に配置されたメモリセルアレイと、前記第1配線に接続されゲートに選択信号を供給される選択トランジスタと、前記選択トランジスタを制御して前記第1配線への充電を制御する制御回路とを備え、前記制御回路は、選択された前記メモリセルに接続された前記第1配線に接続された前記選択トランジスタに供給される前記選択信号を制御して前記第1配線を第1の電位まで充電した後、前記選択信号の大きさを低下させて前記第1配線をフローティング状態とすることを特徴とする。
本発明によれば、周辺回路の配線の寄生容量の影響による誤書き込み、誤消去動作等の発生を効果的に抑制することができる半導体記憶装置を提供することができる。
本発明の実施の形態の抵抗変化メモリ装置の構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態の抵抗変化メモリ装置のメモリセルアレイの等価回路を示す回路図である。 、抵抗変化メモリ装置のリセット動作を説明する概念図である。 本発明の第1の実施の形態に係る抵抗変化メモリ装置の周辺回路の構成を示す回路図である。 データ制御回路20の詳細を説明する回路図である。 本発明の第1の実施の形態のメモリ装置におけるセット動作を説明するタイミングチャートである。 第1の本実施の形態のメモリ装置におけるセット動作を説明する簡易回路図である。 第1の実施の形態のメモリ装置におけるセット動作を説明する簡易回路図である。 第2の本実施の形態のメモリ装置におけるセット動作を説明する簡易回路図である。 本発明の第2の実施の形態のメモリ装置におけるセット動作を説明するタイミングチャートである。 本発明の第3の実施の形態のメモリ装置におけるセット動作を説明するタイミングチャートである。 本発明の第4の実施の形態のメモリ装置の概略構成と、その動作方法を示す概略図である。 本発明の第4の実施の形態のメモリ装置でのセット動作を説明するタイミングチャートである。 本発明の第4の実施の形態のメモリ装置でのセット動作を説明する簡易回路図である。 本発明の第5の実施の形態のメモリ装置の概略構成と、その動作方法を示す概略図である。 本発明の第6の実施の形態のメモリ装置の概略構成と、その動作方法を示す概略図である。 第6の実施の形態でのセット動作のタイミング波形を示すタイミングチャートである。 第6の実施の形態でのセット動作を説明する簡易回路図である。 第6の実施の形態の変形例を示す。 第6の実施の形態の変形例を示す。 第7の実施の形態でのセット動作のタイミング波形を示すタイミングチャートである。 第7の実施の形態でのセット動作を説明する簡易回路図である。 本発明の第8の実施の形態のメモリ装置の概略構成と、その動作方法を示す概略図である。 本発明の第8の実施の形態のメモリ装置でのセット動作を説明するタイミングチャートである。 本発明の第9の実施の形態のメモリ装置の概略構成と、その動作方法を示す概略図である。 本発明の第9の実施の形態のメモリ装置でのセット動作を説明するタイミングチャートである。 セット動作、リセット動作、リード(読み出し)動作においてメモリセルMCに発生する電圧及び電流について説明する。 セット動作、リセット動作、リード(読み出し)動作においてメモリセルMCに発生する電圧及び電流について説明する。 セット動作、リセット動作、リード(読み出し)動作においてメモリセルMCに発生する電圧及び電流について説明する。 セット動作、リセット動作、リード(読み出し)動作においてメモリセルMCに発生する電圧及び電流について説明する。 誤リセット動作を防止するための回路の例を示す。
以下、添付した図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。本実施の形態において半導体記憶装置はメモリセルアレイが積層された三次元メモリセルアレイ構造を有する抵抗変化メモリ装置として説明する。しかし、この構成はあくまでも一例であって、本発明がこれに限定されるものでないことは言うまでもない。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る抵抗変化メモリ装置の基本構成、すなわち半導体基板1上のグローバルバス等の配線が形成される配線領域3とその上に積層されたメモリブロック2の構成を示している。図1に示すように、メモリブロック2は、この例では4層のメモリセルアレイMA0〜MA3からなる。メモリブロック2の直下の半導体基板1には、配線領域3が設けられる。配線領域3には、メモリブロック2に書き込み/読み出しされるデータを外部とやり取りするためのグローバルバス等が設けられる。また、この配線領域3には後述するカラムスイッチ等を含むカラム制御回路や、ロウデコーダ等を含むロウ制御回路が設けられていてもよい。
積層された各メモリセルアレイMAのワード線WL及びビット線BLと、半導体基板1上に形成された配線領域3とを接続するために、メモリブロック2の側面に垂直配線(ビアコンタクト)が必要になる。配線領域3の四辺には、ビット線コンタクト領域4及びワード線コンタクト領域5が設けられている。ビット線コンタクト領域4及びワード線コンタクト領域5には、ビット線BL及びワード線WLと制御回路とを接続するためのビット線コンタクト6及びワード線コンタクト7が形成される。ワード線WLは、その一端がワード線コンタクト領域5に形成されたワード線コンタクト7を介して配線領域3に接続されている。また、ビット線BLは、その一端がビット線コンタクト領域4に形成されたビット線コンタクト6を介して配線領域3に接続されている。図1では、複数のメモリセルアレイMAを半導体基板1に垂直な方向(図1に示すz方向)に積層した1つのメモリブロック2について示しているが、実際にはこのような単位メモリブロック2がワード線WLの長手方向(図1に示すx方向)及びビット線BLの長手方向(図1に示すy方向)に複数個マトリクス状に配置される。
図1に示すように、本実施の形態では、ワード線コンタクト領域5では、一列のコンタクトのみ、すなわち一断面での全ての層のワード線WLが共通コンタクトを介して配線領域3に接続されている。また、ビット線コンタクト領域4では、各層のビット線BLが別々に用意された4列のコンタクトを介して配線領域3に接続されている。本実施の形態では、ビット線BLは層毎に独立駆動され、ワード線WLは全ての層で共通に接続されているが、ワード線WLについても層毎に独立駆動するようにしても良い。また、ビット線BLを共通にして、ワード線WLを独立駆動するようにしても良い。更に、ビット線BL及びワード線WLの少なくとも一方を上下の層で共有するように構成することもできる。
図2は、抵抗変化メモリ装置のメモリセルアレイMAの等価回路を示す回路図である。ここで、図2に示すメモリセルアレイMAは、ビット線BLの長手方向(図2に示すy方向)、及びワード線WLの長手方向(図2に示すx方向)にそれぞれ複数個の単位メモリセルMCが配置され、二次元マトリクス状に配列されている。
図示のようにワード線WLとビット線BLとの交差部に、整流素子、例えばダイオードDiと可変抵抗素子VRとが直列接続された抵抗変化型の単位メモリセルMCが配置される。ここで、メモリセルMCを構成するダイオードDi及び可変抵抗素子VRの配置、極性も、図示のものに限定されない。
可変抵抗素子VRは例えば、電極/遷移金属酸化物/電極からなる構造を有するもの等であり、電圧、電流、熱等の印加条件により金属酸化物の抵抗値変化をもたらし、その抵抗値の異なる状態を情報として不揮発に記憶する。この可変抵抗素子VRとしては、より具体的には、カルコゲナイド等のように結晶状態と非晶質状態の相転移により抵抗値を変化させるもの(PCRAM)、金属陽イオンを析出させて電極間に架橋(コンタクティングブリッジ)を形成したり、析出した金属をイオン化して架橋を破壊したりすることで抵抗値を変化させるもの(CBRAM:Conductive Bridging RAM)、電圧あるいは電流印加により抵抗値が変化するもの(ReRAM)(電極界面に存在する電荷トラップにトラップされた電荷の存在の有無により抵抗変化が起きるものと、酸素欠損等に起因する伝導パスの存在の有無により抵抗変化が起きるものとに大別される。)等を用いることができる。
ユニポーラ型のReRAMの場合、メモリセルMCに対するデータの書き込みは、可変抵抗素子VRに例えば3.5V(ダイオードDiの電圧降下分を含めると実際には4.5V程度)の電圧、10nA程度の電流を10ns−100ns程度の時間印加することにより行う。これにより、可変抵抗素子VRが高抵抗状態から低抵抗状態へと変化する。以下、この可変抵抗素子VRを高抵抗状態から低抵抗状態へ変化させる動作をセット動作という。
一方、メモリセルMCに対するデータの消去は、セット動作後の低抵抗状態の可変抵抗素子VRに対し、0.8V(ダイオードDiの電圧降下分を含めると実際には1.8V程度)の電圧、1μA−10μA程度の電流を500ns−2μs程度の時間印加することにより行う。これにより、可変抵抗素子VRが低抵抗状態から高抵抗状態へと変化する。以下、この可変抵抗素子VRを低抵抗状態から高抵抗状態へ変化させる動作をリセット動作という。
メモリセルMCは、例えば高抵抗状態を安定状態(リセット状態)とし、2値データ記憶であれば、リセット状態を低抵抗状態に変化させるセット動作によりデータの書き込みを行う。
メモリセルMCのリード動作は、可変抵抗素子VRに0.4V(ダイオードDiの電圧降下分を含めると実際には1.4V程度)の電圧を与え、可変抵抗素子VRを介して流れる電流をセンスアンプにてモニターすることにより行う。これにより、可変抵抗素子VRが低抵抗状態にあるか高抵抗状態にあるかを判定する。なお、1つのメモリセルMCが2ビットのデータを保持可能な場合、センスアンプでは3通りの異なる参照電圧を生成し、この参照電圧とセル信号とを比較する。
本実施の形態に係る抵抗変化メモリ装置のセット動作について、図2を参照して説明する。図2には、メモリセルMCのセット動作時において、メモリセルアレイMAに接続されたビット線BL及びワード線WLに印加される電圧の状態が示されている。ここで、セット動作によりデータが書き込まれる選択メモリセルMCは、MC11であるとして説明を行う。
選択メモリセルMC11に接続されていない非選択ビット線BL00、BL02、BL03は、“L”状態(本実施の形態ではVss=0V)である。セット動作時において、選択メモリセルMC11に接続された選択ビット線BL01は、“L”状態(Vss=0V)から“H”状態(本実施の形態では電圧VSET)に駆動される。また、選択メモリセルMC11に接続されていない非選択ワード線WL00、WL02、WL03は、“H”状態(本実施の形態では電圧VSET)である。セット動作時において、選択メモリセルMC11に接続された選択ワード線WL01は、この“H”状態(電圧VSET)から“L”状態(本実施の形態では電圧Vss=0V)に駆動される。これにより、選択メモリセルMC11のダイオードDiが順方向バイアス状態となり電流が流れる。選択メモリセルMC11に電位差VSETが印加されて可変抵抗素子VRが高抵抗状態から低抵抗状態へと変化し、セット動作が完了する。
次に、抵抗変化メモリ装置のリセット動作について図3を参照して説明する。
リセット動作時において、選択メモリセルMC10〜MC13に接続された選択ビット線BL00〜BL03は、“H”状態(本実施の形態では電圧VRESET)に駆動される。また、リセット動作時において、選択メモリセルMC10〜MC13に接続された選択ワード線WL01は、“L”状態(本実施の形態では電圧Vss=0V)に駆動される。ここで、選択メモリセルMC10〜MC13に接続されていない非選択ワード線WL00、WL02、WL03は、“H”状態(例えば、電圧VRESET)である。そして、ビット線BL00〜BL03に印加されているリセット電圧VRESETは、メモリセルMCの可変抵抗素子VRを低抵抗状態から高抵抗状態に変化させることのできる基準電圧である。
選択ビット線BL00〜BL03への電圧印加により、選択メモリセルMC10〜MC13のダイオードDiが順方向バイアス状態となり電流が流れる。各メモリセルMCには、それぞれリセット動作を実行することができるリセット電流IRESETが流れる。ビット線BL00〜BL03に印加されたリセット電圧VRESET及びリセット電流IRESETにより、可変抵抗素子VRが低抵抗状態から高抵抗状態へと変化し、リセット動作が完了する。
ここで、セット動作、リセット動作、リード(読み出し)動作においてメモリセルMCに発生する電圧及び電流について、図27、図28、図29、図30を用いて説明する。
図27は、一本のビット線BLと一本のワード線WLの交差部に配置された一つのメモリセルMCの電流経路の簡略図である。ビット線BLの一端にはビット線選択トランジスタ4が接続され、ワード線WLの一端にはワード線選択トランジスタ5が接続されている。なお、図27中、RBL、RWLはビット線BL、ワード線WLの寄生抵抗である。ビット線選択トランジスタ4の他端は寄生抵抗R1を介してデータ制御回路(図示せず)に接続される制御線DSAに接続されている。また、ワード線選択トランジスタ5の他端は寄生抵抗R2、図示しない接地用トランジスタのオン抵抗を介して接地端子VSSへと接続される。
ここで、メモリセルMCの一端のノードO1の電位Vwの基準として(Vw=0V)、可変抵抗素子VRとダイオードDiの間のノードO2の電位をVcell、ダイオードDiのアノード側のノードO3の電位をVblとして、図28にセット、リセット、および読み出し動作の動作点解析図を示す。図28の横軸はVcell、縦軸は電流Icellである。
まず、セット動作において、ノード03の電位Vbl=V_setとしてメモリセルMCに流れる電流をプロットすると、動作点はP_setとなる。この動作点は、高抵抗状態R_off(”1”データ)のメモリセルを低抵抗状態R_on(”0”データ)に変えるための動作点であり、セット動作が完了する前の動作点である。動作点P_setは、すべてのメモリセルMCをセットできる電圧(V_set_max)を超えるところに設定できる必要がある。
次に、リセット動作においては、ノードO3の電位Vbl=V_resetとすると、動作点は、図28に示す点P_rstとなる。この動作点P_rstは、低抵抗状態R_on(”0”データ)のメモリセルを高抵抗状態R_off(”1”データ)に変えるための動作点であり、すべてのメモリセルMCをリセットできる電流(I_reset_max)を超えるところに設定できる必要がある。
なお、読み出し動作においては、Vbl=V_readとすると、動作点はP_r0、または、p_r1となる。したがって、このときに流れるセル電流I_on(“0”セル)とI_off(“1”セル)を区別する判定電流Ithでデータが”0”か”1”かを判定することができる。
次に、リセット動作、セット動作それぞれにおける問題を図28と図28を用いて説明する。
図29には、リセット動作におけるリセット動作完了前後の動作点を示す。リセット動作においては、動作点は、低抵抗状態(リセット完了前)でのP_rstから、高抵抗状態に変化した後(リセット完了後)には,p_rst’に移動する。ここで、リセット動作を行うためには、リセットに必要な電流I_reset_maxを超える動作点設定のために、ビット線BLにV_resetを印加する必要がある。
このとき、リセット電流が流れる電流経路全体の寄生抵抗が大きいと、ダイオードDiに流れる電流の特性は、曲線L11から曲線L11’のようになり、実際にはV_resetより高い電圧V_reset’を電流経路の最大電位差として与える必要がある。そうすると、リセット完了後の動作点は、P_err_rstとなってしまう。
この動作点P_err_rstは、メモリセルのセット動作のための電圧V_set_maxを超えているので、リセット動作完了直後に再びメモリセルMCが誤まってセットされてしまう(誤セット)されてしまう可能性がある。このような事態を防止するためには、寄生抵抗をできる限り小さくしてリセット完了後の動作点の上昇を抑えること、ビット毎ベリファイ機能を備えたリセット動作を行いマージンを広げること、リセット完了直後にビット線に印加しているV_resetを低下させて誤セットに至らないようにするなどの方法が有効である。
次に、図30には、セット動作におけるセット完了前後の動作点を示す。メモリセルMCの可変抵抗素子VRが高抵抗状態にある場合には動作点はP_setの位置にある。その後セット動作が完了して低抵抗状態に変化した後には、動作点は点P_err_rstではなく点P_set’へと変化させるよう、メモリセルMCに流れる電流を制御する。なぜなら、動作点P_err_rstは、電流I_reset_maxを越えるところにあるため、この動作点での動作が継続される場合、セット完了直後に再びリセットされてしまう(誤リセットされる)可能性があるからである。
そこで、図31に示すように、そのような誤リセットが生じないように、電圧V_setを供給するデータ制御回路20の電流経路に電流クランプ回路を挿入して、電流I_clamp以上に電流がメモリセルMCを流れないようにする。
図31において、ビット線BLは、ビット線選択トランジスタ4を介してノードDSAに接続され、ノードDSAにはデータ制御回路20より所定の電圧が与えられる。ここで、ノードDSAは、データ制御回路20と前記のビット線選択トランジスタ4との間に寄生容量C_BUSを有している。この寄生容量C_BUSの値は、メモリセルアレイが大規模化するに従い無視できない大きさとなり、ビット線BLの寄生容量C_Bl(=2*C_BL1+C_BL2)よりも大きくなり得る。
図31のデータ制御回路20は、一端にセット電圧VSELが供給され適宜所望の電流値を設定可能な定電流源回路21と、スイッチングトランジスタ22を備えている。このようなデータ制御回路20を用いて、メモリセルMCに対しセット動作を行い、メモリセルMCの可変抵抗素子VRが高抵抗状態RHから低抵抗状態RLに変化したときの状態を考える。
可変抵抗素子VRが低抵抗状態RLに変化したときは、選択ビット線BL2及びノードDSAに流れる電流が、定電流源回路21によりIclampに制限される状態になることが期待されるが、実際には定電流源回路21による電流制限がかかる前に、ビット線容量C_BLとノードDSAの寄生容量C_BUSに蓄積された電荷が選択メモリセルMCに流れ込んでしまう。そこで、本実施の形態では、以下に詳細に説明するように、定電流源回路による電流制限が機能するまでにメモリセルに流入してしまう電流を削減し、セット動作時の誤リセットのリスクを軽減している。
本実施の形態に係る抵抗変化メモリ装置の周辺回路の構成を図4に示す。ここでは、2つのメモリセルアレイ(以下、メモリマットという)MATa、MATbを代表的に示している。周辺回路は、データ線制御回路20、カラムデコーダ60、非選択ビット線駆動回路70、グローバルロウデコーダ80、ローカルロウデコーダ90、非選択ワード線駆動回路110、マットデコーダ120、ラッチデータチェック回路130、アドレスレジスタ140、データ入出力バッファ150、制御回路160、電圧生成回路170、及びステータス回路180を含んでいる。
なお、カラムデコーダ60やローカルデコーダ90のように各メモリマットMAT毎に必要な構成は、図4において、添字a、bで区別されている。
ビット線BLは、ビット線選択トランジスタ4−1〜4−3を介してデータ制御回路20に接続されている。データ制御回路20は、後述するように、読み出されたデータを検出するセンスアンプ回路SA、読み出されたデータ及び書き込みデータを一時保持するラッチ回路LT、及びパルス制御回路RSTCTLを備えている。ビット線BLはまた、非選択電圧供給トランジスタ6−1〜6−3にも接続されている。
ビット線BLが非選択の場合には、ビット線BLは、非選択電圧供給トランジスタ6−1〜6−3を介して非選択ビット線駆動回路70に接続され、動作に応じて所定の非選択ビット線電圧が供給される。
なお、ビット線選択トランジスタ4は、そのゲートに所定のゲート信号を与えられ、そのゲート信号の大きさに対応する電圧(ゲート信号の電圧からビット線選択トランジスタ4の閾値電圧を差し引いた電圧)までビット線BLが充電される。ビット線BLがそれ以上の電圧になろうとすると、ビット線選択トランジスタ4はカットオフし、ビット線BLはフローティング状態となる。例えばビット線BLを充電した後でビット線選択トランジスタ4のゲート信号の電圧が低下した場合や、ビット線BLがビット線選択トランジスタ4を介して充電された後にビット線BLの電圧が更に上昇した場合などにおいて、ビット線選択トランジスタ4がカットオフされる。
また、ワード線WLは、ワード線選択トランジスタ5−1〜5−3を介してローカルロウデコーダ90に接続されている。ワード線WLはまた、非選択電圧供給トランジスタ7−1〜7−3にも接続されている。ワード線WLが非選択の場合には、ワード線WLは、非選択電圧供給トランジスタ7−1〜7−3を介して非選択ワード線駆動回路110に接続され、動作に応じて所定の非選択ワード線電圧が供給される。
ロウデコーダは、この図4ではグローバルロウデコーダ80と、各メモリマットMATに付随するローカルロウデコーダ90との階層構造とされており、この階層構造によりワード線選択が行われる。なお、この図4のロウデコーダにおいては、ワード線選択トランジスタ5−1〜5−3と非選択電圧供給トランジスタ7−1〜7−3が両者NMOSトランジスタで構成されており、この場合、グローバルロウデコーダ80の出力信号は、図示は省略するが、それぞれのトランジスタのゲート駆動用のために相補信号とされている。
同様に、ビット線選択トランジスタ4−1〜4−3と非選択電圧供給トランジスタ6−1〜6−3も、この図4においては、いずれもNMOSトランジスタであり、カラムデコーダ60からそれぞれのゲートを制御する2本の相補信号が出力されている。なお、非選択電圧供給トランジスタ7−1〜7−3は、PMOSトランジスタとすることも可能である。その場合には、グローバルロウデコーダ80から出力されるデコード信号は相補信号でなく単一の信号でもよい。
マットデコーダ120は、メモリマットMATを選択するためのデコーダである。非選択のメモリマットMATでは、隣接するメモリマットMATとビット線ワード線が共有されるのでなければ、ビット線BL、ワード線WL共に0Vとすることができる。メモリマットMATaが選択され、メモリマットMATbが非選択とされる場合、マットデコーダ120aは選択状態のデコード信号MATSEL=Hを出力し、マットデコーダ120bは非選択状態のデコード信号MATSEL=Lを出力する。それによって、選択メモリマットMATa側のビット線BLやワード線WLには、読み出し、セット動作及びリセット動作によるデータ書き換えに必要な上述の電圧制御が行われる。
一方で、非選択メモリマットMATb側では、隣接するメモリマットMATとビット線BL及びワード線WLを共有するのでなければ、マットデコーダ120bの出力信号を受けて、ローカルロウデコーダ90bの出力は全て0V、非選択ワード線駆動回路110bの出力も全て0Vとなる。また、データ制御回路20bの出力信号(配線DSAの電位)も0V、非選択ビット線駆動回路70bの出力も全て0Vとなるように制御される。もちろん、メモリマットMATaとMATbを同時に選択状態とすることも可能である。
カラムデコーダ60、グローバルロウデコーダ80、ローカルロウデコーダ90、及びマットデコーダ120は、アドレスレジスタ140から供給されるアドレスデータに基づいて動作する。ここでは、詳細は示さないが、アドレスレジスタ140と各種デコーダの間には、他の一般的なメモリ装置と同様に、プリデコード回路や、アドレスを一時的にラッチするバッファなど、適宜、実施様態にあわせた回路を組み込むことができる。
データ入出力バッファ150は、チップ外部とデータ制御回路20のラッチ回路LTに至るチップ内部の回路(図示せず)との間のデータのやり取りを中継し、必要に応じて一時的にデータを保持する。NAND型フラッシュメモリのように、コマンドやアドレスなどもこのデータ入出力バッファ150を介してチップ内部に取り込まれるような回路構成としてもよい。また、データの書き換え、読み出し等の動作は、制御回路160から出力される種々の制御信号や、電圧発生回路170により出力される電圧によって制御される。
それらの動作制御において補助的な役割を果たす回路として、ラッチデータチェック回路130、及びステータス回路180が設けられている。これらは、データ制御回路内のデータラッチに保持されたデータが所定の状態になっているか否かを検出して、制御回路160にフィードバックする機能や、チップ外部にデータ書き換え動作のPass/Fail結果を出力できるようにする機能を有する。
次にデータ制御回路20の詳細を図5を参照して説明する。前述のように、データ制御回路20は、センスアンプ回路SAと、ラッチ回路LTと、パルス制御回路RSTCHLとから大略構成されている。
センスアンプ回路SAは、クランプトランジスタ21と、差動増幅器22とを備えている。クランプトランジスタ21は、ノードDSAに一端が接続され、他端は差動増幅器22の反転入力端子(センスノードNSEN)に接続されている。ノードDSAは、図5では図示を省略しているが、前述のビット線選択トランジスタ4を介してビット線BLに接続される。差動増幅器22の非反転入力端子には、参照電位VREF_Rが供給されている。
なお、ノードDSAと接地端子(又はVUB端子(0V〜ダイオードの順方向電圧Vf(〜0.6V程度)が印加される端子))との間には、キャパシタ35、NMOSトランジスタ36、37が接続されている。NMOSトランジスタ36は、後述する短絡信号G_GNDをゲートに入力されることにより、ノードDSAを接地電位(またはVUB端子の電位)に放電する機能を有する。
また、NMOSトランジスタ37は、ゲートにNORゲート38の出力端子を接続されている。NORゲート38の入力端子には、読み出し動作やベリファイ動作においてビット線に読み出し電圧を印加する場合に”H”になる信号RVFY_P、セット動作においてビット線にセット電圧を印加する場合に”H”に立ち上がる信号SET_P、及びリセット動作においてビット線にリセット電圧を印加する場合に”H”に立ち上がる信号RESET_Pが入力される。
また、センスノードNSENには、NMOSトランジスタ32a,32b、PMOSトランジスタ33a、34a、33b、34bからなるカレントミラー回路CMが接続されている。PMOSトランジスタ33a、34a、33b、34bにより、スイッチ制御機能を有するカレントミラー回路が構成されていると共に、NMOSトランジスタ32a、32bがPMOSトランジスタ33aと接地端子との間に並列に接続されており、これによりカレントミラー回路に電流が供給されている。
NMOSトランジスタ32aはノードDSAにレファレンス電流を入力する場合に信号G_IREF_Rに基づき導通し、NMOSトランジスタ32bは、後述するように選択ビット線BLへのプリチャージを行う場合に信号PRECHGに基づき導通する。
センスアンプ回路SAの基本的な動作は、次の通りである。すなわち、ビット線BLの電位をクランプトランジスタ21でクランプしながら、選択メモリセルMCにセル電流を流す。センスノードNSENにはカレントミラー回路CMからレファレンス電流が流し込まれている。このセル電流とレファレンス電流の差分によるセンスノードNSENの電位の変化を差動増幅器22により判定する。
差動増幅器22の出力はセンスアンプ回路SAの出力として、ラッチ回路LTに取り込まれる。ラッチ回路LTは、クロックトインバータ27aと27bをクロスカップル接続して構成される。なお、クロックトインバータ27aの入力端子をノードDC、出力端子をノードDCnと定義する。
NMOSトランジスタ26aは、ゲート信号RST_UによりノードDCを”H”にセットする。逆に、トランジスタ26bは、ゲート信号SEL_ALLによりノードDCを”L”にセットする。
ノードDCには、さらに、差動増幅器22の出力をラッチ回路LTに取り込むため、直列に接続された二つのPMOSトランジスタ24、25が接続されている。PMOSトランジスタ24のゲートGPには、差動増幅器22の出力信号がデータ転送回路23を介して入力される。PMOSトランジスタ25はPMOSトランジスタ24のソースと電源端子(ラッチ回路LTの電源端子と共通)の間に接続され、ゲート信号STRBnが”L”になったときに、ノードDCを“H”に変えることができるようになっている。すなわち、ノードGPが”L”ならば、ノードDCを”H”に変更でき、ノードGPが”H”ならばノードDCは前の状態を保持する。
次に、ラッチ回路LTの状態をビット線BTの制御に反映させるための電圧制御回路CTRLの構成の説明をする。電圧制御回路CTRLは、NORゲート29a、インバータ29b、NANDゲート29c、レベルシフタ30、インバータ31a、31bを備えている。
NORゲート29a、インバータ29bは、信号RVFYが”H”の時(即ちリード動作実行時、ベリファイ動作実行時。以下、「リード系動作」という))にラッチ回路LTの出力をビット線BLに制御に影響させない論理ゲート部として機能する。すなわち、NORゲート29aの入力端子の1つにはノードDCnが接続されているが、信号RVFYが”H”とされることにより、このノードDCnの状態が無視される構成となっている。すなわち、リード系動作においては、ラッチ回路LTに保持されたデータに依存せず、信号RVFYによって決まる所定のデータ制御回路20で読み出し動作を行うことができる。
図4に示した通り、この半導体記憶装置は複数のデータ制御回路20により構成されており、それぞれのデータ制御回路20の信号RVFYは、例えば、アドレスやデータ入出力端子I/Oなどによってグループ分けされた信号、(例えばRVFY_a、RVFY_b)とすることができる。これらの信号を全てのデータ制御回路20において同様とすれば、全てのデータ制御回路20が活性化されてリード系動作が行われる。例えば、信号RVFY_aと信号RVFY_bを別々に制御すれば、信号RVFY_aが入力されたデータ制御回路20だけが活性化され、信号RVFY_bは動作されないなど、所定の信号が入力されたデータ制御回路20だけを活性化させることができる。このようにする理由は、ベリファイ動作とリード動作はできる限り同じ条件下で動作させることが望ましいためである。また、信号RVFYのグルーピングに関しては、活性化するデータ制御回路20の数を制限して、同時にビット線からワード線に流れ込む電流量を調整できるようにするためである。
しかし一方で、この信号RVFYによる制御は、信号RVFYを”H”にしなければ、ラッチ回路LTのデータに基づいた動作とすることもできる。
インバータ29bの出力信号DCOUTnは、信号MATSELおよび信号RESET_Pnと共にNANDゲート29cに入力されている。
信号MATSELは、スタンバイ状態やメモリマットMATが非選択時には”L”となる信号である。
信号MATSELが”L”であると、レベルシフタ30を介して信号G_PCM1が”H”とされ、これによりPMOSトランジスタ33a、33bがオフとなり、カレントミラー回路CMの動作が停止される。
また、NANDゲート31a及び31bを介して信号G_GNDが”H”とされ、NMOSトランジスタ36はオン状態とされ、ノードDSAを接地電位又はVUB端子の電位まで放電された状態とする。
また、NANDゲート29cの出力信号CTL_Pは、インバータ31aの入力信号となる。インバータ31aの出力信号は更にインバータ31bに入力され、インバータ31bは前述した信号G_GNDを出力する。なお、レベルシフタ30は、例えばNMOSトランジスタ30a,30c、PMOSトランジスタ30d、30e、及びインバータ30bを図5に示すように接続して構成される回路である。トランジスタ30aと30d、トランジスタ30cと30eをそれぞれ電源端子と接地端子との間に接続し、トランジスタ30dと30eのゲート及ドレインが交差接続されて構成される。トランジスタ30aのゲートがレベルシフタ30の入力端子とされている。トランジスタ30cのゲートはインバータ30bを介して入力端子に接続されている。
また、このレベルシフタ30の出力端子OUTから出力される出力信号G_PCM1が、レベルシフト後の電圧V_BSTである。レベルシフト前の電源はここでは図示していないが、インバータ30bの電源と同じ(例えばVdd)である。レベルシフタ30の入力端子INには、前述の信号CTL_Pが入力され、信号V_SELは前述の電圧V_BSTに対応する。
次に、本実施の形態のメモリ装置におけるセット動作を、図6のタイミングチャート、及び図7〜図9に示す簡略回路図を参照して説明する。複数のメモリマットMATが用意されるメモリ装置の場合、周辺回路の配線長が長くなる傾向にあり、周辺回路の配線に発生する寄生容量が大きくなる。本実施の形態では、以下のような動作を行うことにより、このような寄生容量が大きい場合でも誤動作を防止することができる。
図6に示すように、まず、時刻s0で、選択されたメモリマットMATにおける全てのワード線WLの電位をV_setに充電すると共に、ビット線選択トランジスタ4のゲートに入力されるゲート信号BLSWを、選択ビット線BL2(for selected BL)ではV_CLMP1に、非選択ビット線BL(for non−selected BL)はV_SelHに切り換える。
その後、時刻s1において、信号SET_Pが”H”に立ち上がり、更に信号PRECHGが短期間”H”に立ち上がり、これにより、ノードDSAが電圧V_set_dまで充電される。この選択電圧V_set_dは、それ単独では選択ビット線BL2をセット動作に必要な電圧にするには不十分な大きさの電圧である。なお、選択メモリセルMCが既にセット状態になっていて、パルス印加する必要がない場合には、0VまたはVUB(非選択ビット線電圧)がノードDSAに印加される。
このとき、図7に示すように、選択ビット線BL2に接続されたビット線選択トランジスタ4のゲート信号BLSWの電圧はV_CLMP1(<V_set_d+Vtn、但しVtnはビット線選択トランジスタ4の閾値電圧)にされており、このため、選択ビット線BL2(Selected BL)は、電圧V_CLMP1−Vtnまで充電され、その後ビット線選択トランジスタ4がオフとなることにより、ビット線BL2はフローティング状態となる。この電圧V_CLMP1−Vtnは、選択メモリセルMCのセット動作のためには不十分な大きさを有する電圧である。
次に時刻s2で、図8に示すように、選択ビット線BL2(Selected BL)に隣接し且つ現在選択している選択メモリセルMCより後にセット動作が行われる(換言すれば、セット動作が未了の)メモリセルMCに接続されたビット線BL3(Non−selected BL (Adjacent to Selected BL))に電圧V_assistを印加する。この電圧V_assistは、ビット線BL間のカップリングを利用して、現在選択されておりフローティング状態のビット線BL2(Selected BL)の電位を上昇させるための電圧である。
なお、セット動作が未了のメモリセルMCに接続されるビット線BLに電圧V_assistを印加することとしているのは、次のような理由からである。すなわち、セット動作済みのメモリセルMCに接続されるビット線にこのような電圧V_assistを印加すると、そのセット動作済みのメモリセルMCにおいて誤リセットが生じる可能性があるためである。ただし、セット動作済みのメモリセルに接続された非選択ビット線であっても、印加される電圧を十分に小さくすれば問題がない場合も考えられ、その場合には、その非選択ビット線に、選択ビット線の充電をアシストする何らかの電圧を印加するよう設計変更することが可能である。すなわち、本発明は、セット動作済みのメモリセルに接続される非選択ビット線に、選択ビット線への充電をアシストするような電圧を印加することを除外するものではない。
図8に示すように、隣接するビット線BL3に接続されたメモリセルは、セット動作の順番の規定によって、まだセットされていない高抵抗状態RHとなっている。電圧V_assistは、セット動作未了のメモリセルMC(高抵抗状態RH)をセットさせる電圧より低い電圧とされているため、この非選択のメモリセルを通して大きな電流が流れることはなく、安定的に電圧V_assistをビット線BL3に印加することができる。
この電圧V_assistのビット線BL3への印加によって、選択ビット線BL2は、ビット線間のカップリングによって、電圧V_CLMP1−Vtnから電圧V_CLMP1−Vtn+Vbstに昇圧される。ここで、2つのビット線間の寄生容量をCBL_1、全てのビット線の合計の寄生容量をCBL_allとした場合、上記の電圧Vbstは、略(CBL_1/CBL_all)*V_assistに等しい。
次に、時刻s3で、選択ワード線WL1の電圧をV_setから0Vに立ち下げる。これによって、選択メモリセルMCに接続された選択ビット線BL2とワード線WL1の間に、V_CLMP1−Vtn+Vbstが印加される。この電圧が、メモリセルMCをセットさせる電圧V_set以上ならばメモリセルをセットさせる(高抵抗状態から低抵抗状態に移行させる)ことができる。
図9に選択メモリセルMCがセットされた直後の状態を示す。選択メモリセルMCが高抵抗状態から低抵抗状態に変化することによって、選択ビット線BL2の電荷はメモリセルMCを通過してワード線WL1に放電される。
今、選択ビット線BL2に接続されるビット線選択トランジスタ4のゲートの信号BLSWの電圧はV_CLMP1である。このため、ビット線BL2の電位が、選択メモリセルMCのセット動作の完了により、ビット線V_CLMP1−Vtn以下に変化しようとすると、このビット線選択トランジスタ4がオフからオンに切り替わる。
ビット線BL2の電位が昇圧前(時刻s2)のレベルまで低下すると、ビット線BL2には、ビット線BL2の容量CBL_1とノードDSAの容量C_BUSに蓄積された電荷がすべて流れ込むことになるが、そのレベルに低下するまでの間は、選択メモリセルMCを通過する電荷は、ビット線BLの容量CBL_1からの電荷のみに制限されていて、具体的には(2*CBL_1+CBL_2)×Vbst=CBL_1*V_assistに近い値である(CBL_2は、選択ビット線BLの寄生容量を示す)。容量C_BUSの影響を受けないようにされている結果、セット完了したメモリセルが再びリセットされてしまう誤リセットのリスクを軽減することができる。
例えば、ビット線容量をCBL_1を0.3pF、ノードDSAの容量をC_BUS=1.5pF、VCLMP1−Vtnを2V、V_assist=2Vとすると、隣接ビット線BL3によるブースト後の選択ビット線BL2の電位は、2.86Vとなる。
この後、選択メモリセルMCのセット状態への変化後に、ビット線BL2が2Vに低下したと仮定する。このとき、この方法で選択メモリセルMCを通過する電荷量は、6.0e−13[C]となる。もし、このようなビット線ブーストを用いなかった場合には、同様の仮定でビット線電圧が2Vまで低下するものとすると、Q=(CBL_all+c_BUS)*ΔV=(0.7pF+1.5pF)*(2.86V−2V)=1.89e−12[C]となる。すなわち、従来比で32%の通過電荷量に減少させることができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態を、図10を参照して説明する。全体の回路構成等は第1の実施の形態と略同様であるので、説明は省略する。
この第2の実施の形態では、図10に示すように、選択ビット線BL2に接続されるビット線選択トランジスタ4のゲートに印加される信号BLSWの電圧を、時刻s3でV_CLMP1より低いV_CLMP2に低下させる点において、第1の実施の形態と異なっている。これによって、選択メモリセルMCがセット状態となって低抵抗状態に変化した後、選択メモリセルMCが選択ビット線BL2の電位を放電していく際に、より低いビット線電圧になるまで、ノードDSA寄生容量C_BUSがビット線BL2に接続されないようにすることができる。これにより、よりいっそうノードDSAの寄生容量C_BUSによる影響を低減することができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態を、図11を参照して説明する。全体の回路構成等は第1の実施の形態と略同様であるので、説明は省略する。
この第3の実施の形態では、図11に示すように、電圧V_assistを印加する隣接の非選択ビット線BL3に接続されるビット線選択スイッチ4のゲート信号BLSWを時刻s3にてV_selHからV_CLMP2に低下させる点で第2の実施の形態と異なるものである。
この動作の場合、隣接の非選択ビット線BL3は、電圧V_assistの印加によって選択ビット線BL2を昇圧させた後、時刻s3以降でビット線BL2の電位がVCLMP2−Vtn以下になるまでフローティング状態となる。これによって、選択ビット線BL2の寄生容量が減少するので、選択メモリセルMCに流れ込む電荷量をさらに減少させることができる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態を、図12を参照して説明する。
この第4の実施の形態では、図12に示すように、ビット線BLが延びる方向と同じ方向にメモリマットMATが複数個(図12ではMAT0〜5の6個)並べて配置されている。そして、隣接する二つのメモリマットMAT間でビット線BLが共有され、また、1つのメモリマットMATにおいて互いに隣り合うビット線は反対方向に引き出されるものとする(例えば、メモリマットMAT1において隣接する2つのビット線の一方はメモリマットMAT0側に引き出され、他方はメモリマットMAT2側に引き出されている)。
ここで、メモリマットMAT1内のメモリセルMCが選択されているものとする。すなわち、選択ワード線WL(selected WL)は図のようにメモリマットMAT1を横切っており、選択ワード線WLには所定のタイミングで電圧0Vが印加される。メモリマットMAT1内のその他の非選択ワード線WLには、電圧VUX(V_set相当)が印加されており、また、他の非選択のメモリマットMAT0、MAT2及びMAT3のワード線には、すべて電圧VUXが印加されている。
前述のように、ビット線BLが二つのメモリマットMAT間で共有されるように配設されており、選択ビット線BL(Selected BL)は図12ではメモリマットMAT1とMAT2に含まれている。また、この選択ビット線BLに隣接する非選択ビット線BLaは、メモリマットMAT0とMAT1に含まれ、選択ビット線BLに隣接するもう一つの非選択ビット線BLbはメモリマットMAT2とMAT3に含まれている。
隣接する非選択ビット線BLaには、前述した他の実施の形態と同様に、選択ビット線BLへの充電が完了した後で、ビット線間カップリングにより選択ビット線BLを昇圧する際に、電圧Vassist1を印加し、非選択ビット線BLbには電圧V_assist2を印加する。
前述の実施の形態においては、セット動作を行う順序の制約があるため、図12の上部の白抜き矢印が記すように、例えば左側のセルから右のセルに向かって順々にセット動作を行っていく制約がある。すなわち、選択ビット線BLに隣接し電圧Vassist1を印加される隣接ビット線BLaは、セット動作の完了前のメモリセルMCに接続されたものである必要がある。したがって、最後にセット動作が行われるメモリセルに対しても同様なビット線昇圧動作を行うため、図12には、電圧V_assistを印加するためにビット線Boundary BLが設けられている。
ここで、隣接する非選択ビット線BLbに着目すると、メモリマットMAT2とMAT3には0Vが印加される選択ワード線WL(selected WL)がなく、全てが電圧VUX(=V_set相当)が印加された非選択ワード線である。したがって、この非選択ビット線BLbに印加される電圧Vassist2は、電圧VUXを超えない電圧であればよい。
一方で、隣接する非選択ビット線BLaは、0Vが供給された選択ワード線WLと交差しているため、その交点にあるメモリセルMCがセットされない(高抵抗状態から低抵抗状態に変化しない)範囲で電圧Vassist1を設定する必要がある。
図13は、このように隣接非選択ビット線BLaとBLbに異なる電圧V_assist1、V_assist2を印加してセット動作を行う場合のタイミング波形である。これ以外の部分に関しては前述の実施の形態と同様であるので、重複する説明は省略する。また、図14には、メモリマットMAT1を選択し、選択ビット線BL2とワード線WL1_aの交点のメモリセルMCにセット動作を行う場合の状態が示されている。図14において、ビット線BL3_aが前述の非選択ビット線BLaに相当し、ビット線BL3_bが前述の非選択ビット線BLbに相当する。この実施の形態では、前述の実施の形態に比べて、 V_assist2を高く設定することができるため、選択ビット線BLの昇圧後の到達電圧を高めやすい利点がある。
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態を、図15を参照して説明する。
この第5の実施の形態では、第4の実施の形態と同様に、ビット線BLが延びる方向と同じ方向にメモリマットMATが複数個並べて配置され、隣接する二つのメモリマットMAT間でビット線BLが共有され、また、1つのメモリマットMATにおいて互いに隣り合うビット線BLは反対方向に引き出されている。
ただし、この実施の形態では、複数のメモリマットMATのうち、単一のメモリマットMATではなく、2以上のメモリマットMATを同時に選択する点で、第4の実施の形態と異なっている。すなわち、この実施の形態では、例えば図15に示すように、メモリマットMAT1とMAT4が同時に選択され、各メモリマットMAT1、MAT4内で1つずつワード線WLが選択される(所定のタイミングで0Vが印加される)。また、各メモリマットMAT1、MAT4内で1つずつビット線BLが選択される。
ここでは、メモリマットMAT1とMAT2に跨って走る1本のビット線BLが選択ビット線とされ、更にメモリマットMAT3とMAT4とに跨って走る1本のビット線BLが選択ビット線とされている。
そして、メモリマットMAT1、MAT2に跨って走る選択ビット線BLに隣接する非選択ビット線BLa、BLbに、前述の電圧V_assist1、V_assist2が印加される。V_assist1とVassist2とのどちらが印加されるかは、第4の実施の形態と同様に、その非選択ビット線が選択メモリマットMATを通過するか否かにより決定される。
この実施の形態のように、ビット線方向に並ぶメモリマットMAT1とMAT4とを同時に動作させることにすると、ディスターブ対策のために非選択ワード線にバイアス印加するメモリマットMAT数を実質的に減らすことができる。従って、消費電流を低減することができる。
[第6の実施の形態]
次に、本発明の第6の実施の形態を、図16を参照して説明する。
この第6の実施の形態では、第4の実施の形態と同様に、ビット線BLが延びる方向と同じ方向にメモリマットMATが複数個並べて配置され、隣接する二つのメモリマットMAT間でビット線BLが共有され、また、1つのメモリマットMATにおいて互いに隣り合うビット線BLは反対方向に引き出されている。
ただし、この実施の形態では、選択されたメモリマットMAT1における選択ビット線BLの電圧の昇圧のため、非選択の隣接メモリマットMAT2内において、選択ビット線BLの両側の非選択ビット線BLbに電圧V_assistを印加し、選択ビット線BLの充電を補助する。非選択のビット線BLbは、選択されたメモリマットMAT1には延びていない。このため、1つのメモリマット中におけるセット動作を行う順番の制約をなくすことができる。
なお、図16に示すように、1つのメモリマットMAT内において、複数のビット線に同時にセット電圧を印加することも可能になる。図17は、この実施の形態でのセット動作のタイミング波形であり、図18は電圧の印加方法を示す簡略回路図である。上述の電圧V_assistの印加の方法以外は、上述の他の実施の形態と同様である。
なお、第5の実施の形態のように、複数のメモリマットMAT0〜5のうち2以上のメモリマット(例えばMAT1、MAT4)を同時に選択状態とする場合においては、図19に示すように、この選択メモリマットMAT1、MAT4には延びないビット線BLbへの電圧V_assistの印加により、選択ビット線BLへの充電を補助することもできる。図20は、メモリマットMAT1、MAT5を選択した場合の例を示している。
[第7の実施の形態]
次に、本発明の第7の実施の形態を、図21、図22を参照して説明する。全体の回路構成等は第1の実施の形態と略同様であるので、説明は省略する。
前述の実施の形態では、選択ビット線BLを所定の電位まで充電した後フローティング状態とし、その後この選択ビット線BLに隣接する非選択ビット線に所定の電圧を印加することにより、選択ビット線BLを充電していた。これに対し本実施の形態では、このような隣接する非選択ビット線を、選択ビット線の充電に用いることはしない。
その代わりに、本実施の形態では、以下の動作を行う。図21に示すように、時刻s0で選択ビット線BLに接続されるビット線選択トランジスタ4のゲートに供給される信号BLSWの電圧をV_setHに制御し、続いて時刻s1ではノードDSAをV_setまで充電して、選択ビット線BLをV_setまで充電する。その後、時刻s2で信号BLSWの電圧をV_setHからV_CLMP3まで低下させて、これによりビット線選択トランジスタ4をカットオフして選択ビット線BLをフローティング状態とする。
その後、時刻s3では、選択ワード線WL(selected WL)を0Vに低下させてメモリセルMCにセット電圧を印加すると共に、選択ビット線BLが接続されるノードDSAの電位を調整してV_setからV_set_Lに低下させる。時刻s2から既に選択ビット線BLはフローティング状態にあるため、メモリセルMCが高抵抗から低抵抗状態に変化すると、ビット線BLに閉じ込められた電圧V_setを選択メモリセルMCが放電し、選択ビット線BLの電位は、V_CLMP3−Vthまで低下する(図22参照)。この場合においても、選択メモリセルMCを通過する電荷量は、従来との比較において32%程度まで削減することができる。
[第8の実施の形態]
次に、本発明の第8の実施の形態を、図23、及び図24を参照して説明する。
この実施の形態は、図23に示すように、ビット線BLが延びる方向と同じ方向にメモリマットMATが複数個並べて配置されている点で、第4〜第6の実施の形態と同様である。そして、隣接する二つのメモリマットMAT間でビット線BLが共有され、また、1つのメモリマットMATにおいて互いに隣り合うビット線は反対方向に引き出されている点も、上記の実施の形態と同様である。その他、全体の回路構成等は前述の実施の形態と略同様であるので、説明は省略する。
ただし、本実施の形態では、選択ビット線BLの充電の補助の形態が、前述の実施の形態とは異なっている。すなわち、第4〜第6の実施の形態では、(1)選択ビット線BLを所定の電位まで充電した後フローティング状態とし、その後(2)この選択ビット線BLに隣接する非選択ビット線(BLa、BLb等)に充電補助のための電圧V_assistを印加することにより、選択ビット線BLの充電を補助していた。
本実施の形態では、この動作に加え、(1)と(2)の動作の間において、選択メモリマットMATiと隣接する非選択のメモリマットMATi+1中において選択ビット線BLと交差する非選択ワード線WLに印加される電圧を用いて、選択ビット線BLの充電を補助する。すなわち、本実施の形態では、選択ビット線BLに隣接する非選択ビット線BLa、BLbに加え、選択メモリマットMATiと隣接する隣接メモリマットMATi+1中の非選択ワード線WLが選択ビット線BLの充電補助に関与する。
この図23においては、メモリマットMAT1内のメモリセルMCが選択されているものとする。すなわち、選択ワード線WL(selected WL)は図23のように選択メモリマットMAT1を横切っており、選択ワード線WLには所定のタイミングで電圧0Vが印加される。メモリマットMAT1内のその他の非選択ワード線WLには、電圧VUX(V_set相当)が印加されており、また、他の非選択のメモリマットMAT0、MAT2及びMAT3のワード線WLにも、最終的にはすべて電圧VUXが印加される。これらは、第4の実施の形態と同様である。
ただし、この第8の実施の形態では、選択メモリマットMAT1に隣接する隣接メモリマットMAT2において選択ビット線BLと交差する非選択ワード線WLの電圧VUXへの立ち上がりタイミングが、第4の実施の形態とは異なっている。
すなわち、非選択メモリセルへの誤書き込みを回避するため、以下に説明する動作(1)〜(4)が、その順で行われる。その他の非選択メモリマットMAT0、及びMAT3の非選択ワード線WLは、選択ビット線BLの充電開始前から電圧VUXとする。
(1)隣接メモリマットMAT2において選択ビット線BLと交差する非選択ワード線WLの電圧を0Vから電圧VUX1に切り替える。ここで電圧VUX1は、電圧V_C_LMP1−Vthとよりも小さく、その電位差によりメモリセルにセット動作が生じない程度の大きさの電圧である。
(2)選択ビット線BLを電圧V_CLMP1−Vthまで充電した後フローティング状態にする。このとき、電圧VUXは上記のような大きさの電圧であるため、隣接メモリマットMAT2内の非選択ワード線WL(電圧VUX1)と選択ビット線BLの交点に設けられるメモリセルには、セット動作が行われる程の大きな順方向電圧は印加されない。従ってこれらのメモリセルに対し誤書き込み等がなされる虞はない。
(3)隣接メモリマットMAT2中において選択ビット線BLと交差する非選択ワード線WLに、選択ビット線BLの充電を補助するための電圧VUX(>VUX1)を印加する。
(4)選択ビット線BLに隣接する非選択ビット線(BLa、BLb等)に充電補助のための電圧V_assistを印加する。
この実施の形態の特徴は、動作(2)と動作(4)との間のタイミングにおいて、動作(3)が実行される点にある。このようなタイミングで、(3)の動作、すなわち、非選択の隣接メモリマットMAT2において選択ビット線BLと交差する非選択ワード線WLの電圧を電圧VUX1から電圧VUXに上昇させることにより、選択ビット線BLの電位がカップリングにより上昇する。すなわち、選択ビット線BLの充電を補助することができる。
このようにして隣接メモリマットMAT2中のワード線WLを用いて選択ビット線BLへの充電補助を行った後、第4の実施の形態と同様に、選択ビット線BLに隣接する非選択ビット線BLaに電圧Vassist1を印加し、非選択ビット線BLbには電圧V_assist2を印加する。これにより、更に選択ビット線BLの電位を上昇させることができる。
なお、動作(3)は、動作(2)と動作(4)との間に行われるのが好適である。動作(3)を動作(4)よりも後に行う場合には、印加される電圧の大きさ等にもよるが、隣接メモリマットMAT2内において当該ワード線WLと非選択ビット線BLbの交点に位置する非選択メモリセルに順方向電圧が印加され、誤書き込み等が生じる虞があるためである。
前述の実施の形態においては、第4の実施の形態と同様に、セット動作を行う順序の制約があるため、図23の上部の白抜き矢印が記すように、例えば左側のセルから右のセルに向かって順々にセット動作を行っていく制約がある。したがって、最後にセット動作が行われるメモリセルに対しても同様なビット線昇圧動作を行うため、図23には、電圧V_assistを印加するためにビット線BoundaryBLが設けられている。電圧V_assist1、V_assist2の大きさも、第4の実施の形態で説明したのと同様でよい。
図24は、このように隣接メモリマットMAT2の非選択ワード線WLに電圧VUXを、隣接非選択ビット線BLa、BLbに異なる電圧V_assist1、V_assist2を印加してセット動作を行う場合のタイミング波形である。隣接メモリマットMAT2の非選択ワード線WL(Unselected WL、adjacent MAT)のタイミング以外は第4の実施の形態と同様であるので、重複する説明は省略する。
まず、時刻s0において、隣接メモリマットMAT2の非選択ワード線WL(Unselected WL、adjacent MAT)の電圧を0Vから、上述の電圧VUX1に切り替える。
その後、この隣接メモリマットMAT2の非選択ワード線WLは、選択ビット線BLの電圧が時刻s1で上昇を始めて電圧V_CLMP1−Vthまで昇圧されてフローティング状態となった後、時刻s1とs2の間の時刻s6において、電圧VUX1から電圧VUXまで上昇させられる。
この点、第4の実施の形態では、隣接メモリマットMAT2も含めすべての非選択ワード線WLが時刻s0のタイミングで電圧VUXまで上昇させているのと異なっている(図13参照)。この時刻s6で隣接メモリマットMAT2の非選択ワード線WLの電圧VUXへの上昇がなされることにより、選択ビット線BLの充電を補助することができる。
すなわち、時刻s6では、隣接メモリマットMAT2のワード線WLの電圧VUXへの上昇により、選択ビット線BLの電圧が、電圧V_CLMP1−Vthから電圧V_CLMP1−Vth+Vbst1まで上昇する。その後、時刻s2において、第4の実施の形態と同様に、選択ビット線BLに隣接する隣接ビット線BLa、BLbに対し電圧V_assist1、V_assist2が印加される。これにより、選択ビット線BLの電圧は、更にV_CLMP1−Vth+Vbst2まで上昇する。その後、前述の実施の形態と同様にして書き込み動作が実行される。
なお、この第8の実施の形態では、選択ビット線BLの充電を補助するワード線を、選択メモリマットに隣接するメモリマット中の、選択ビット線BLと交差する非選択ワード線としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、データの誤書き込みや誤消去のおそれがないのであれば、同一のメモリマット中において選択ビット線と交差する非選択ワード線を、同様に制御することも可能である。また、この実施の形態のように、メモリセルアレイが複数のメモリマットに分割されているものに限定されるものでもない。
[第9の実施の形態]
次に、本発明の第9の実施の形態を、図25、図26を参照して説明する。この実施の形態は、図25に示すように、ビット線BLが延びる方向と同じ方向にメモリマットMATが複数個並べて配置されている点で、第4〜第6、及び第8の実施の形態と同様である。全体の回路構成等は第4〜第6、第8の実施の形態と略同様であるので、説明は省略する。
この実施の形態では、選択ビット線BLに隣接する非選択ビット線による充電の補助だけでなく、隣接マットMATの非選択ワード線WLによる充電の補助を行っている。この点、第8の実施の形態と同様である。
ただし、この実施の形態では、第6の実施の形態と同様に、選択されたメモリマットMAT1における選択ビット線BLの電圧の昇圧のため、非選択の隣接メモリマットMAT2内において、選択ビット線BLの両側の非選択ビット線BLbに電圧V_assistを印加し、選択ビット線BLの充電を補助する。非選択のビット線BLbは、選択されたメモリマットMAT1には延びていないので、1つのメモリマット中におけるセット動作を行う順番の制約をなくすことができる。
図26は、第8の実施の形態のセット動作を行う場合のタイミング波形である。第8の実施の形態と同様に、時刻s6で、隣接メモリマットMAT2のワード線WLが電圧VUXへ上昇し、これにより、選択ビット線BLの電圧が、電圧V_CLMP1−Vthから電圧V_CLMP1−Vth+Vbst1まで上昇する。その他、上述の実施の形態と同様であるので、重複する説明は省略する。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において様々な変更、追加、置換及び削除等が可能である。例えば、上記の実施の形態では、ビット線選択トランジスタの動作、ビット線の電圧を制御する例として説明したが、ワード線において同様の制御を実行することが可能であることは言うまでもない。
1・・・半導体基板、 2・・・メモリブロック、 3・・・配線領域、 4・・・ビット線コンタクト領域、 5・・・ワード線コンタクト領域、 6・・・ビット線コンタクト、 7・・・ワード線コンタクト、 20・・・データ線制御回路、 60・・・カラムデコーダ、 70・・・非選択ビット線駆動回路、 80・・・グローバルロウデコーダ、 90・・・ローカルロウデコーダ、 110・・・非選択ワード線駆動回路、 120・・・マットデコーダ、 130・・・ラッチデータチェック回路、 140・・・アドレスレジスタ、 150・・・データ入出力バッファ、 160・・・制御回路、 170・・・電圧生成回路、180・・・ステータス回路、 CM・・・カレントミラー回路、 CTRL・・・電圧制御回路。

Claims (5)

  1. 整流素子と可変抵抗素子とを直列接続してなるメモリセルが複数の第1配線及び複数の第2配線の交差部に配置されたメモリセルアレイと、
    前記第1配線への充電を制御する制御回路と
    を備え、
    前記制御回路は、
    選択された前記メモリセルに接続された前記第1配線を第1の電位まで充電した後フローティング状態とする第1ステップと、
    選択された前記メモリセルに接続された前記第1配線に隣接する別の前記第1配線を第2の電位まで充電し、これにより前記メモリセルに接続された前記第1配線の電位をカップリングにより第3の電位まで上昇させる第2ステップとを順に実行し、
    前記第3の電位によって前記メモリセルのデータの書き換えが実行される
    ことを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 前記第1配線に接続されゲートにゲート電位を供給される選択トランジスタを更に備え、
    前記選択トランジスタは、前記選択信号の大きさにより決まる電位にまで前記第1配線が充電された場合にターンオフして前記第1配線をフローティング状態に維持するように構成されたことを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
  3. 前記制御回路は、別の前記第1配線の前記第2の電位への充電の後、選択された前記メモリセルに接続された前記第1配線に接続された前記選択トランジスタのゲート電位を低下させる動作を実行することを特徴とする請求項2記載の半導体記憶装置。
  4. 選択された前記メモリセルに接続された前記第1配線に隣接する別の前記第1配線は、高抵抗状態から低抵抗状態へ変化させるセット動作の完了前のメモリセルに接続されたものであることを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
  5. 前記制御回路は、
    前記第1ステップと前記第2ステップとの間において、前記第1配線と交差する前記第2配線を第4の電位まで充電し、これにより前記メモリセルに接続された前記第1配線の電位をカップリングにより前記第3の電位よりも小さい第5の電位まで上昇させる第3のステップを実行するように構成された
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
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