JP2011204302A - 半導体記憶装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】選択メモリセルから確実にデータを読み出すことのできる半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】半導体記憶装置は、選択されたビット線BL及び選択されたワード線WLの交差部に配置された選択メモリセルMCに所定の電圧を印加して、選択されたビット線BLに流れる電流Icellを検知することにより、可変抵抗素子VRの抵抗状態を判定する読み出し動作を実行する制御回路を備える。読み出し動作は、選択された複数本のビット線BLに電圧VUXを印加するとともに選択された1本のワード線WLに電圧VUXよりも低い電圧Vss_rowを印加するセンス動作を複数回実行し判定結果を累積する動作である。制御回路は、1つのセンス動作において低抵抗状態であると判定された選択メモリセルMCに接続されたビット線BLへの電圧VUXの印加を停止して次のセンス動作を実行する。
【選択図】図3
【解決手段】半導体記憶装置は、選択されたビット線BL及び選択されたワード線WLの交差部に配置された選択メモリセルMCに所定の電圧を印加して、選択されたビット線BLに流れる電流Icellを検知することにより、可変抵抗素子VRの抵抗状態を判定する読み出し動作を実行する制御回路を備える。読み出し動作は、選択された複数本のビット線BLに電圧VUXを印加するとともに選択された1本のワード線WLに電圧VUXよりも低い電圧Vss_rowを印加するセンス動作を複数回実行し判定結果を累積する動作である。制御回路は、1つのセンス動作において低抵抗状態であると判定された選択メモリセルMCに接続されたビット線BLへの電圧VUXの印加を停止して次のセンス動作を実行する。
【選択図】図3
Description
本発明は、半導体記憶装置に関する。
近年、フラッシュメモリの後継候補として、記憶素子に可変抵抗素子を用いる抵抗変化メモリ装置が注目されている。ここで、抵抗変化メモリ装置には、遷移金属酸化物を記録層としてその抵抗値状態を不揮発に記憶する狭義の抵抗変化メモリ(ReRAM:Resistive RAM)の他、カルコゲナイド等を記録層として用いてその結晶状態(導体)と非晶質状態(絶縁体)の抵抗値情報を利用する相変化メモリ(PCRAM:Phase Change RAM)等も含むものとする。
抵抗変化メモリ装置のメモリセルには、2種類の動作モードがあることが知られている。1つは、印加電圧の極性を切り替えることにより、高抵抗状態と低抵抗状態とを設定するもので、これはバイポーラ型といわれる。もう1つは、印加電圧の極性を切り替えることなく、電圧値と電圧印加時間を制御することにより、高抵抗状態と低抵抗状態の設定を可能とするもので、これはユニポーラ型といわれる。
高密度メモリセルアレイを実現するためには、ユニポーラ型が好ましい。ユニポーラ型の場合、トランジスタを用いることなく、ビット線及びワード線の交差部に可変抵抗素子とダイオード等の整流素子とを重ねることにより、セルアレイが構成できるからである。さらに、このようなメモリセルアレイを三次元的に積層配列することにより、セルアレイ面積を増大させることなく、大容量を実現することが可能になる。
ユニポーラ型のReRAMの場合、メモリセルに対するデータの書き込みは、可変抵抗素子に所定の電圧を短時間印加することにより行う。これにより、可変抵抗素子が高抵抗状態から低抵抗状態へと変化する。以下、この可変抵抗素子を高抵抗状態から低抵抗状態へ変化させる動作をセット動作という。一方、メモリセルに対するデータの消去は、セット動作後の低抵抗状態の可変抵抗素子に対し、セット動作時よりも低い所定の電圧を長時間印加することにより行う。これにより、可変抵抗素子が低抵抗状態から高抵抗状態へと変化する。以下、この可変抵抗素子を低抵抗状態から高抵抗状態へ変化させる動作をリセット動作という。メモリセルは、例えば高抵抗状態を安定状態(リセット状態)とし、2値データ記憶であれば、リセット状態を低抵抗状態に変化させるセット動作によりデータの書き込みを行う。
メモリセルの読み出し動作は、可変抵抗素子に所定の電圧を与え、可変抵抗素子を介して流れる電流を差動増幅器にてモニターすることにより行う。この読み出し動作により、可変抵抗素子が低抵抗状態にあるか高抵抗状態にあるかを判定する。このような半導体記憶装置においては、可変抵抗素子の特性がばらついたとしても、読み出し動作により選択メモリセルから確実にデータを読み出すことが求められる(特許文献1参照)。
本発明は、選択メモリセルから確実にデータを読み出すことのできる半導体記憶装置を提供することを目的とする。
本発明の一の態様に係る半導体記憶装置は、可変抵抗素子を含むメモリセルが複数の第1配線及び複数の第2配線の交差部に配置されたメモリセルアレイと、選択された前記第1配線及び選択された前記第2配線の交差部に配置された選択メモリセルに所定の電圧を印加して、選択された前記第1配線に流れる電流を検知することにより、前記可変抵抗素子の抵抗状態を判定する読み出し動作を実行する制御回路とを備え、前記読み出し動作は、選択された複数本の前記第1配線に第1の電圧を印加するとともに選択された1本の第2配線に前記第1の電圧よりも低い第2の電圧を印加するセンス動作を複数回実行し判定結果を累積する動作であり、前記制御回路は、1つの前記センス動作において第1の抵抗状態であると判定された前記選択メモリセルに接続された前記第1配線への前記第1の電圧の印加を停止して次の前記センス動作を実行することを特徴とする。
本発明の別の態様に係る半導体記憶装置は、可変抵抗素子を含むメモリセルが複数の第1配線及び複数の第2配線の交差部に配置されたメモリセルアレイと、選択された前記第1配線及び選択された前記第2配線の交差部に配置された選択メモリセルに所定の電圧を印加して、選択された前記第1配線に流れる電流を検知することにより、前記可変抵抗素子の抵抗状態を判定する読み出し動作を実行する制御回路とを備え、前記読み出し動作は、選択された複数本の前記第1配線に第1の電圧を印加するとともに選択された1本の第2配線に前記第1の電圧よりも低い第2の電圧を印加するセンス動作を複数回実行し判定結果を累積する動作であり、前記制御回路は、1つの前記センス動作において第1の抵抗状態であると判定された前記選択メモリセルに接続された前記第1配線への前記第1の電圧の印加を停止し、且つ1つの前記センス動作において前記第1の抵抗状態であると判定されなかった前記選択メモリセルへ印加する電圧を1つの前記センス動作時以上として次の前記センス動作を実行することを特徴とする。
本発明によれば、選択メモリセルから確実にデータを読み出すことのできる半導体記憶装置を提供することができる。
以下、添付した図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。本実施の形態において、半導体記憶装置はメモリセルに可変抵抗素子を用いた抵抗変化メモリ装置として説明する。しかし、この構成はあくまでも一例であって、本発明がこれに限定されるものでないことは言うまでもない。
[第1の実施の形態]
(第1の実施の形態に係る半導体記憶装置の構成)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体記憶装置のメモリセルアレイ10の一部を示す図である。ユニポーラ型の抵抗変化メモリ装置は、図1に示すように、互いに交差するビット線BL及びワード線WLの各交差部に、整流素子、例えばダイオードDiと可変抵抗素子VRとが直列接続された抵抗変化型の単位メモリセルMCを配置する。ここでは前提として、ダイオードDiのアノード側につながる信号線をビット線BLとし、カソード側につながる信号線をワード線WLとしている。また、ダイオードDiと可変抵抗素子VRの直列接続によるメモリセルMCを、図示の記号で表している。以下の例でも同様である。ここで、メモリセルMCを構成するダイオードDi及び可変抵抗素子VRの配置、極性も、図示のものに限定されない。図1に示すメモリセルアレイ10は、ビット線BLの長手方向(図1に示すy方向)に例えば4k個、ワード線WLの長手方向(図1に示すx方向)に例えば1k個のメモリセルMCが配置され、二次元マトリクス状に配列されている。
(第1の実施の形態に係る半導体記憶装置の構成)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体記憶装置のメモリセルアレイ10の一部を示す図である。ユニポーラ型の抵抗変化メモリ装置は、図1に示すように、互いに交差するビット線BL及びワード線WLの各交差部に、整流素子、例えばダイオードDiと可変抵抗素子VRとが直列接続された抵抗変化型の単位メモリセルMCを配置する。ここでは前提として、ダイオードDiのアノード側につながる信号線をビット線BLとし、カソード側につながる信号線をワード線WLとしている。また、ダイオードDiと可変抵抗素子VRの直列接続によるメモリセルMCを、図示の記号で表している。以下の例でも同様である。ここで、メモリセルMCを構成するダイオードDi及び可変抵抗素子VRの配置、極性も、図示のものに限定されない。図1に示すメモリセルアレイ10は、ビット線BLの長手方向(図1に示すy方向)に例えば4k個、ワード線WLの長手方向(図1に示すx方向)に例えば1k個のメモリセルMCが配置され、二次元マトリクス状に配列されている。
可変抵抗素子VRは例えば、電極/遷移金属酸化物/電極からなる構造を有するもの等であり、電圧、電流、熱等の印加条件により金属酸化物の抵抗値変化をもたらし、その抵抗値の異なる状態を情報として不揮発に記憶する。この可変抵抗素子VRとしては、より具体的には、カルコゲナイド等のように結晶状態と非晶質状態の相転移により抵抗値を変化させるもの(PCRAM)、金属陽イオンを析出させて電極間に架橋(コンタクティングブリッジ)を形成したり、析出した金属をイオン化して架橋を破壊したりすることで抵抗値を変化させるもの(CBRAM:Conductive Bridging RAM)、電圧あるいは電流印加により抵抗値が変化するもの(ReRAM)(電極界面に存在する電荷トラップにトラップされた電荷の存在の有無により抵抗変化が起きるものと、酸素欠損等に起因する伝導パスの存在の有無により抵抗変化が起きるものとに大別される。)等を用いることができる。
ユニポーラ型のReRAMの場合、メモリセルMCに対するデータの書き込みは、可変抵抗素子VRに例えば3.5V(ダイオードDiの電圧降下分を含めると実際には4.5V程度)の電圧、10nA程度の電流を10ns−100ns程度の時間印加することにより行う。これにより、可変抵抗素子VRが高抵抗状態から低抵抗状態へと変化する(セット動作)。
一方、メモリセルMCに対するデータの消去は、セット動作後の低抵抗状態の可変抵抗素子VRに対し、0.8V(ダイオードDiの電圧降下分を含めると実際には1.8V程度)の電圧、1μA−10μA程度の電流を500ns−2μs程度の時間印加することにより行う。これにより、可変抵抗素子VRが低抵抗状態から高抵抗状態へと変化する(リセット動作)。
メモリセルMCの読み出し動作は、可変抵抗素子VRに0.4V(ダイオードDiの電圧降下分を含めると実際には1.4V程度)の電圧を与え、可変抵抗素子VRを介して流れる電流をセンスアンプにてモニターすることにより行う。これにより、可変抵抗素子VRが低抵抗状態にあるか高抵抗状態にあるかを判定する。この読み出し動作については、後述する実施の形態において詳細に説明する。
図2は、本実施の形態の半導体記憶装置の制御回路を示すブロック図である。制御回路は、センスアンプ20、ラッチ30、カラムデコーダ40、メインロウデコーダ50、サブロウデコーダ60、ワード線駆動回路70を含む。図2に示す制御回路の構成では、カラムデコーダ40、メインロウデコーダ50、及びワード線駆動回路70が、複数のメモリセルアレイ10により共有されている。
ビット線BLは、カラムデコーダ40を介してセンスアンプ20及びラッチ30に接続されている。複数のセンスアンプ20はそれぞれ読み出されたデータを検出し、複数のラッチ30は読み出されたデータ及び書き込みデータを一時保持する。センスアンプ20及びラッチ30も、複数のメモリセルアレイ10により共有されている。カラムデコーダ40は、例えば16本のビット線BLを同時選択するデコーダ回路及びビット線スイッチ回路からなるカラム回路ユニットを複数個備える。以下では、センスアンプ20の個数は、カラムデコーダがビット線BLを同時選択する数に対応して16個であるものとして説明を行う。
ラッチ30は、ページバッファ200に接続されており、読み出し動作時や書き込み動作時にセンスアンプ20とページバッファ200の間で送受信される読み出しデータや書き込みデータを一時保持する。ページバッファ200は、データ処理の単位となる1ページのデータ(例えば2kバイト)を一時的に保持できるデータレジスタである。ページバッファ200に複数ページ分のデータが保持されるように構成すると、ページバッファ200をキャッシュメモリとして機能させることも可能である。
ワード線WLは、メインロウデコーダ50及びサブロウデコーダ60に接続されている。メインロウデコーダ50及びサブロウデコーダ60によって、1本のワード線WLが選択される。ここで、ロウデコーダは複数のメモリセルアレイ10により共有されるメインロウデコーダ50と、各メモリセルアレイ10に付随するサブロウデコーダ60との階層構造とされている。この階層構造のロウデコーダによりワード線選択が行われる。選択ワード線WLには所定の選択ワード線電圧、非選択ワード線WLには所定の非選択ワード線電圧がそれぞれワード線駆動回路70から印加される。
ここで、カラムデコーダ40、センスアンプ20、メインロウデコーダ50及びサブロウデコーダ60等の制御回路と、それらを共有する所定数のメモリセルアレイ10の集合体をバンク100と称することにする。半導体記憶装置は、複数個のバンク100(Bank_0〜Bank_m)を備える。この複数のバンク100(Bank_0〜Bank_m)が並べられた領域をメモリコア部と称する。メモリコア部の周辺には、メモリコア部の動作制御を行うさまざまな周辺回路が配置される。
周辺回路は、データ入出力バッファ110、入出力制御回路120、アドレスレジスタ130、コマンドレジスタ140、動作制御回路150、パラメータレジスタ160、内部電圧生成回路170、コア制御バッファ180、データレジスタ190、及びページバッファ200を含む。
データ入出力バッファ110は、I/Oパッドに接続されて、この半導体記憶装置に対するデータの入出力を行う。図2に示す回路構成では、半導体記憶装置の動作に供されるコマンド、アドレス、及びデータがすべてI/Oパッドから与えられるマルチプレクス方式が示されている。例えば、データを書き込む場合には、データ書き込みコマンド、選択メモリセルMCの場所を示すアドレス、及び書き込むデータが、データ入出力バッファ110を介して半導体記憶装置に与えられる。また、データを読み出す場合には、データ読み出しコマンド、選択アドレスが半導体記憶装置に与えられる。これらのコマンド、アドレスに基づきメモリコア部からページバッファ200に読み出しデータが格納された後、データ入出力バッファ110を介して外部にデータが出力される。
データ入出力バッファ110は、I/Oパッドに接続されて、この半導体記憶装置に対するデータの入出力を行う。図2に示す回路構成では、半導体記憶装置の動作に供されるコマンド、アドレス、及びデータがすべてI/Oパッドから与えられるマルチプレクス方式が示されている。例えば、データを書き込む場合には、データ書き込みコマンド、選択メモリセルMCの場所を示すアドレス、及び書き込むデータが、データ入出力バッファ110を介して半導体記憶装置に与えられる。また、データを読み出す場合には、データ読み出しコマンド、選択アドレスが半導体記憶装置に与えられる。これらのコマンド、アドレスに基づきメモリコア部からページバッファ200に読み出しデータが格納された後、データ入出力バッファ110を介して外部にデータが出力される。
入出力制御回路120は、I/Oパッドから入出力されるデータ等の識別や、データ出力を制御する。入出力制御回路120には外部からライトイネーブル信号、リードイネーブル信号、コマンドラッチイネーブル信号、アドレスラッチイネーブル信号等の各種の制御信号が与えられている。入出力制御回路120は、これらの各信号の状態の組み合わせ、及びタイミングの規定に基づいて、入出力データを制御する。
入出力制御回路120は、コマンド入力時にはデータ入出力バッファ110から入力されるデータをコマンドと認識して、コマンドレジスタ140に格納する。同様に、入出力制御回路120は、アドレス入力時には入力されるデータをアドレスと認識して、アドレスレジスタ130に格納する。入出力制御回路120は、データ入力時には入力されるデータをページバッファ200に格納し、データ出力時には逆にページバッファ200がデータを出力できる状態にする。書き込みデータや制御パラメータが入力された時には、それぞれデータレジスタ190やパラメータレジスタ160に格納する。図示は省略するが、入出力制御回路120は、半導体記憶装置の動作状態を示すステータスの出力制御や、IDコード出力等を司る構成としても良い。
入出力制御回路120は、コマンド入力時にはデータ入出力バッファ110から入力されるデータをコマンドと認識して、コマンドレジスタ140に格納する。同様に、入出力制御回路120は、アドレス入力時には入力されるデータをアドレスと認識して、アドレスレジスタ130に格納する。入出力制御回路120は、データ入力時には入力されるデータをページバッファ200に格納し、データ出力時には逆にページバッファ200がデータを出力できる状態にする。書き込みデータや制御パラメータが入力された時には、それぞれデータレジスタ190やパラメータレジスタ160に格納する。図示は省略するが、入出力制御回路120は、半導体記憶装置の動作状態を示すステータスの出力制御や、IDコード出力等を司る構成としても良い。
読み出し動作時には、コマンドが入力されて内部制御クロックが起動されるとともに、動作制御回路150が動作を開始する。また、種々の動作に応じた内部電圧を発生する内部電圧制御回路170も起動する。読み出し動作時には、動作制御回路150はメモリコア部で所望の読み出し動作が行われるように、ワード線WLやビット線BLの充放電、センスアンプ20のプリチャージやセンス動作を制御するタイミング信号をコア制御バッファ180に出力する。また、内部電圧制御回路170も、メモリコア部及びコア制御バッファ180に所定の電圧を供給する。
ここで、コア制御バッファ180は各バンクBank_0〜Bank_mに設けられているため、同時に動作させるバンクを自在に制御することができる。例えば、読み出し動作や書き込み動作のデータ処理速度を上げる場合には、同時に活性化させるバンクの数を増やせばよい。動作によっては、消費電流が非常に大きくなるので、同時に活性化させるバンクの数を増やしたり減らしたりすることも可能である。
(第1の実施の形態に係る半導体記憶装置の動作)
次に、このように構成された半導体記憶装置における読み出し動作について説明する。本実施の形態の半導体記憶装置の読み出し動作では、メモリセルアレイ10内の複数のメモリセルMCから同時にデータを読み出す。
次に、このように構成された半導体記憶装置における読み出し動作について説明する。本実施の形態の半導体記憶装置の読み出し動作では、メモリセルアレイ10内の複数のメモリセルMCから同時にデータを読み出す。
複数の選択メモリセルMCから同時にデータを読み出す場合、メモリセルアレイ10の複数本(例えば16本)の選択ビット線BLには、選択ビット線電圧VUXが印加される。一方、1本の選択ワード線WLには、選択ワード線電圧Vss_rowが印加される。その他の非選択ビット線BL及び非選択ワード線WLには、それぞれ非選択ビット線電圧VUB及び非選択ワード線電圧VUXが印加される。
この実施の形態では、複数の選択ビット線BL及び1本の選択ワード線WLの交差部に接続された選択状態にある複数のメモリセルMCの両端に、ダイオードDiの順方向に電圧dV1が印加されるよう、電圧VUXの値が所定の値に設定されるものとする。ここで、電圧dV1は、一例として、1本のビット線BLと1本のワード線WLが選択されてメモリセルMCが1つずつ読み出される読み出し方式(ビット・バイ・ビット読み出し方式)が実行される場合において、メモリセルMCを正確に読み出すのに必要な電圧に設定することができる。
選択メモリセルMCの可変抵抗素子VRが低抵抗状態(第1の抵抗状態)か高抵抗状態(第2の抵抗状態)かによって、セル電流Icellの大きさが変化する。メモリセルMCに判定電流I_read以上のセル電流Icellが流れた場合、可変抵抗素子VRが低抵抗状態であると判定され、データ“0”が読み出される。また、メモリセルMCに流れるセル電流Icellが判定電流I_read未満の場合、可変抵抗素子VRが高抵抗状態であると判定され、データ“1”が読み出される。
選択メモリセルMCの可変抵抗素子VRが低抵抗状態(第1の抵抗状態)か高抵抗状態(第2の抵抗状態)かによって、セル電流Icellの大きさが変化する。メモリセルMCに判定電流I_read以上のセル電流Icellが流れた場合、可変抵抗素子VRが低抵抗状態であると判定され、データ“0”が読み出される。また、メモリセルMCに流れるセル電流Icellが判定電流I_read未満の場合、可変抵抗素子VRが高抵抗状態であると判定され、データ“1”が読み出される。
本実施の形態の半導体記憶装置の読み出し動作では、センス動作を2回以上繰り返してメモリセルMCに保持されたデータを判定していく。ここで、センス動作とは、上記の複数本の選択ビット線BLに電圧VUXを印加するとともに1本の選択ワード線に電圧Vss_rowを印加して複数の選択メモリセルMCからデータを読み出す動作のことである。
本実施の形態の半導体記憶装置では、各回のセンス動作において低抵抗状態の“0”データであると判定されたメモリセルMCは、次のセンス動作ではセンス動作の対象から外される。具体的には、ある回のセンス動作において低抵抗状態であると判定されたメモリセルMCに接続された選択ビット線BLは放電され、そのメモリセルMCには次の回からはセンス動作は行われない。
以下、この読み出し動作について、図3を参照して詳細に説明する。図3は、本実施の形態の半導体記憶装置の読み出し動作を説明する図である。
図3は、メモリセルMCに電圧dV1が印加されるように電圧VUXの値を設定した際のセル電流Icellの度数分布を示している。図3の横軸はセル電流Icellを表し、縦軸はメモリセルMCの個数を表す。図3(a)〜(c)には、それぞれ、1回目、2回目、3回目のセンス動作におけるメモリセルMCの分布が示されている。各回のセンス動作において、判定電流I_read以上のセル電流Icellを流したメモリセルMCが低抵抗状態(“0”データ:分布RL(“0”)cell)であると読み出される。また、判定電流I_readより低いセル電流Icellを流したメモリセルMCが高抵抗状態(“1”データ:分布RH(“1”)cell)であると読み出される。この判定電流I_readは、実施例の説明の中では、センスアンプ20がメモリセルMCのL/H判定をする境界の電流値と一致している。また、判定電流I_readは、低抵抗状態のセルの分布の下限と一致するような説明にしている。従って、この判定電流I_readはセットパルス印加後のセットベリファイ読み出しをイメージすると理解しやすい。実際の通常の読み出し動作においては、データの分布に対して所定のマージンが必要とされるため、図中に示した判定電流I_read’が読み出しの判定電流となるが、何らかの理由によりそのマージンがなくなった状態での読み出しは、判定電流I_readと分布の関係の関係になる。以降の説明では、セットベリファイ読み出し動作や通常の読み出し動作を特別に区別することなく、センスアンプの判定電流I_readを用いた読み出し動作について説明を行う。
図3は、メモリセルMCに電圧dV1が印加されるように電圧VUXの値を設定した際のセル電流Icellの度数分布を示している。図3の横軸はセル電流Icellを表し、縦軸はメモリセルMCの個数を表す。図3(a)〜(c)には、それぞれ、1回目、2回目、3回目のセンス動作におけるメモリセルMCの分布が示されている。各回のセンス動作において、判定電流I_read以上のセル電流Icellを流したメモリセルMCが低抵抗状態(“0”データ:分布RL(“0”)cell)であると読み出される。また、判定電流I_readより低いセル電流Icellを流したメモリセルMCが高抵抗状態(“1”データ:分布RH(“1”)cell)であると読み出される。この判定電流I_readは、実施例の説明の中では、センスアンプ20がメモリセルMCのL/H判定をする境界の電流値と一致している。また、判定電流I_readは、低抵抗状態のセルの分布の下限と一致するような説明にしている。従って、この判定電流I_readはセットパルス印加後のセットベリファイ読み出しをイメージすると理解しやすい。実際の通常の読み出し動作においては、データの分布に対して所定のマージンが必要とされるため、図中に示した判定電流I_read’が読み出しの判定電流となるが、何らかの理由によりそのマージンがなくなった状態での読み出しは、判定電流I_readと分布の関係の関係になる。以降の説明では、セットベリファイ読み出し動作や通常の読み出し動作を特別に区別することなく、センスアンプの判定電流I_readを用いた読み出し動作について説明を行う。
図3(a)は、複数回繰り返すセンス動作のうち、1回目のセンス動作の状態を示す分布である。
1回目のセンス動作において、選択したメモリセルMCの多くが低抵抗状態であったと仮定すると、その多くの低抵抗状態のメモリセルMCのそれぞれからセル電流Icell_on(ここで、Icell_onはビット・バイ・ビット方式で読み出す場合の低抵抗状態のメモリセルMCに流れる平均的なセル電流、とする)が選択ワード線WLへと流れ込もうとする。低抵抗状態の選択メモリセルMCがn個あれば、選択ワード線WLに流れ込む電流は、n×Icell_onとなる。その結果、選択ワード線WLの電圧は電圧Vss_rowよりも上昇し、選択メモリセルMCに印加される電圧は上記の値dv1よりも小さくなってしまう。その結果、セル電流が流れにくくなるため、低抵抗状態のメモリセルMCの平均的な電流であるセル電流Icell_onは減少することになる。実際には低抵抗状態のセル電流にはばらつきがあるので、低抵抗状態にセットされたはずのメモリセルMCの一部のセル電流は、判定電流I_readを下回ってしまうことが起こり得る。すなわち、低抵抗状態のメモリセルMCの分布の下限が、判定電流I_read以下となってしまうことが起こり得る(図3(a)中の実線で示す分布参照)。
一方、1回目のセンス動作において、選択したメモリセルMCの多くが高抵抗状態であり低抵抗状態に比べて1桁以上抵抗値が高いと仮定すると、選択ワード線WLに電流が流れ込んでも、選択ワード線WLの電圧への影響は小さい。その場合、選択メモリセルMCに印加される電圧はdV1から殆ど変化せず、低抵抗状態のメモリセルMCは判定電流I_read以上のセル電流をビット・バイ・ビット方式の状態と近い状態で流すことができる。この場合、低抵抗状態のメモリセルMCの分布をイメージすると、下限も含めて判定電流I_read以上の位置にある(図3(a)中の一点鎖線で示す分布参照)。
1回目のセンス動作において、選択したメモリセルMCの多くが低抵抗状態であったと仮定すると、その多くの低抵抗状態のメモリセルMCのそれぞれからセル電流Icell_on(ここで、Icell_onはビット・バイ・ビット方式で読み出す場合の低抵抗状態のメモリセルMCに流れる平均的なセル電流、とする)が選択ワード線WLへと流れ込もうとする。低抵抗状態の選択メモリセルMCがn個あれば、選択ワード線WLに流れ込む電流は、n×Icell_onとなる。その結果、選択ワード線WLの電圧は電圧Vss_rowよりも上昇し、選択メモリセルMCに印加される電圧は上記の値dv1よりも小さくなってしまう。その結果、セル電流が流れにくくなるため、低抵抗状態のメモリセルMCの平均的な電流であるセル電流Icell_onは減少することになる。実際には低抵抗状態のセル電流にはばらつきがあるので、低抵抗状態にセットされたはずのメモリセルMCの一部のセル電流は、判定電流I_readを下回ってしまうことが起こり得る。すなわち、低抵抗状態のメモリセルMCの分布の下限が、判定電流I_read以下となってしまうことが起こり得る(図3(a)中の実線で示す分布参照)。
一方、1回目のセンス動作において、選択したメモリセルMCの多くが高抵抗状態であり低抵抗状態に比べて1桁以上抵抗値が高いと仮定すると、選択ワード線WLに電流が流れ込んでも、選択ワード線WLの電圧への影響は小さい。その場合、選択メモリセルMCに印加される電圧はdV1から殆ど変化せず、低抵抗状態のメモリセルMCは判定電流I_read以上のセル電流をビット・バイ・ビット方式の状態と近い状態で流すことができる。この場合、低抵抗状態のメモリセルMCの分布をイメージすると、下限も含めて判定電流I_read以上の位置にある(図3(a)中の一点鎖線で示す分布参照)。
1回目のセンス動作において、セル電流が判定電流I_read以上であるメモリセルMCが、センスアンプにより判定される。1回目のセンス動作において低抵抗状態であると判定されたメモリセルMCは、次のセンス動作ではセンス動作の対象から外される。選択したメモリセルMCの多くが低抵抗状態(図3(a)中の実線で示す分布)である場合、低抵抗状態のメモリセルMCの分布の下限側にあるメモリセルMCの幾つかは、高抵抗状態にあると仮判定され得る。しかし、判定電流I_read以上のセル電流を流したメモリセルMCは正確に低抵抗状態にあると判定されると共に、次回のセンス動作ではセンス動作の対象から外される。具体的には、1回目のセンス動作において低抵抗状態であると判定されたメモリセルMCに接続された選択ビット線BLは放電され、2回目のセンス動作では、そのメモリセルMCについてのセンス動作は行われない。
なお、選択したメモリセルMCの多くが高抵抗状態であり、ワード線WLに流れ込む電流が少ない場合は、低抵抗状態にあるメモリセルMCが全て正常に読み出されることもあり得る。
なお、選択したメモリセルMCの多くが高抵抗状態であり、ワード線WLに流れ込む電流が少ない場合は、低抵抗状態にあるメモリセルMCが全て正常に読み出されることもあり得る。
図3(b)は、複数回繰り返すセンス動作のうち、2回目のセンス動作の状態を示す分布である。2回目のセンス動作時に選択メモリセルMCに印加する電圧もdV1となるよう、電圧VUXの値が設定される。1回目のセンス動作において低抵抗状態であると判定されたメモリセルMCは、2回目のセンス動作ではビット線BLが放電されて電圧が印加されない(斜線の丸印にて図示)。すなわち、2回目のセンス動作では、高抵抗状態と仮判定されたが実際は低抵抗状態にあるメモリセルと、実際に高抵抗状態にあるメモリセルMCのみがセンス動作の対象とされる。1回目のセンス動作で低抵抗状態にあると判定されたメモリセルMCがセンス動作の対象から除外された結果、同時にセンス動作の対象とされる低抵抗状態のメモリセルMCの数が少なくなっている。そのため、メモリセルMCを介して選択ワード線WLへと流れ込む電流が減少する。その場合、1回目のセンス動作よりも選択ワード線WLの電位上昇が抑制され、2回目のセンス動作の対象として残った選択メモリセルMCに印加される電圧が増加して、本来の印加電圧に近づく。したがって、1回目のセンス動作では高抵抗状態にあると仮判定された低抵抗状態のメモリセルMCのうちいくつかは、2回目のセンス動作では正確に低抵抗状態にあると判定される。2回目のセンス動作において低抵抗状態であると判定されたメモリセルMCは、3回目のセンス動作ではセンス動作の対象から外される。
図3(c)は、複数回繰り返すセンス動作のうち、3回目のセンス動作の状態を示す分布である。3回目のセンス動作時に選択メモリセルMCに印加する電圧もdV1となるよう、電圧VUXの値が設定される。1回目及び2回目のセンス動作において低抵抗状態であると判定されたメモリセルMCは、3回目のセンス動作ではビット線BLが放電されて電圧が印加されない(斜線の丸印にて図示)。そのため、メモリセルMCを介して選択ワード線WLへと流れ込む電流がさらに減少する。2回目のセンス動作よりも選択ワード線WLの電位上昇が抑制され、3回目のセンス動作の対象として残った選択メモリセルMCに印加される電圧が増加する。したがって、2回目のセンス動作でも高抵抗状態と仮判定された低抵抗状態のメモリセルMCは、3回目のセンス動作では確実に低抵抗状態と判定される。
このように、本実施の形態の半導体記憶装置は、センス動作を複数回繰り返してメモリセルMCに保持されたデータを判定していく。各回のセンス動作において低抵抗状態であると判定されたメモリセルMCは、次のセンス動作の対象から外される。このようにしてセンス動作が繰り返されるにつれて、選択メモリセルMCの数が減るため、ワード線WLに流れ込む電流が減少する。そのため、ワード線WLに流れ込む電流によるワード線WLの電圧Vss_rowからの電位上昇も小さくなる。低抵抗状態の複数のメモリセルMCの中で比較的抵抗値が高い(セル電流が小さい)メモリセルMCは、選択ワード線WLの電位上昇によってセル電流がより減少するため、1回目のセンス動作では高抵抗状態にあると仮判定され得る。しかし、2回目以降のセンス動作でセンス動作の対象となるメモリセルMCの数が少なくされると、ワード線WLの電位上昇も小さくなり、メモリセルMCに所望の読み出し電圧が印加されるようになって、正確に低抵抗状態にあると判定され得る。繰り返されるセンス動作の判定結果は、各センスアンプ20毎に備えられたラッチ回路30などの一時的なデータ保持手段に累積されることによって、所定の判定動作が終了したビット線BLの制御を個別に行うことができる。そして、最終的な読み出し結果は、所定回の最後のセンス動作が終了した後に、そのようなデータ保持手段に格納されることになる。
次に、このような動作を可能にする制御回路の詳細と、その動作タイミングを図4及び図5を参照して説明する。図4は、実施の形態の半導体記憶装置の制御回路を説明する回路図であり、図5は、読み出し動作を説明するタイミングチャートである。
図4に示すように、メモリセルアレイ10は、可変抵抗素子VRとダイオードDiが直列接続されたメモリセルMC_0〜MC_nを基本単位として構成されている。ダイオードDiのアノード側にビット線BL_0〜BL_nが接続されている。また、可変抵抗素子VR側の端部にワード線WLが接続されている。ワード線スイッチ61は、具体的にはワード線WLに直接接続されたワード線駆動トランジスタである。このワード線スイッチ61は、サブロウデコーダ60に含まれる。ワード線駆動回路70は、ワード線電圧の電圧制御を行う回路である。
ビット線BL_0〜BL_nは、カラムデコーダ40に含まれるビット線スイッチ41を介して信号線DSA_0〜DSA_nに接続される。この信号線DSA_0〜DSA_nがセンスアンプ20に接続されている。図4に示されるようにカラムデコーダ40とセンスアンプ20の間にマルチプレクサ42を設けることもできる。マルチプレクサ42は、回路構成によって任意に導入することができる。例えば、カラムデコーダ40により同時に選択されるビット線BLの数が、センスアンプ20の数よりも多い場合、センスアンプ20に接続されるビット線グループを選択する必要が生じる。そのような場合に、マルチプレクサ42が必要とされる。
センスアンプ20は、クランプトランジスタ21、カレントミラー回路22、差動増幅器23、センスデータラッチ24、放電トランジスタ25、及びイコライズトランジスタ26を備える。クランプトランジスタ21は、信号線DSAに一端が接続され、他端は差動増幅器22の非反転入力端子(センスノードNSEN)に接続されている。差動増幅器22の反転入力端子には、データ判定のための参照電圧VREF_SAが供給されている。センスノードNSENと、差動増幅器22の反転入力端子の間にはイコライズトランジスタ26が接続されている。イコライズトランジスタ26は、信号EQnが“L”状態のとき導通してセンスノードNSENの電圧を参照電圧VREF_SAと等しくする。参照電圧VREF_SAを出力する参照電圧駆動回路181は、例えば、図2に示すコア制御バッファ180に含まれている。
信号線DSAとVUB端子(0V〜ダイオードの順方向電圧Vf(〜0.6V程度)が印加される端子)との間には、放電トランジスタ25が接続されている。放電トランジスタ25は、短絡信号BLDISをゲートに入力されることにより、信号線DSAをVUB端子の電位VUB(又は接地電位)に放電する機能を有する。ビット線プリチャージの補助のため、図4中の破線で示すPMOSトランジスタ27a、27bを付け加えることもできる。トランジスタ27a、27bは、信号PRECHGna及びSW_0が“L”状態のとき、ビット線BLを電圧VCLAMPに充電する。
また、センスノードNSENには、電流源回路22a、PMOSトランジスタ22b、22c、22d、22eからなるカレントミラー回路22が接続されている。また、電源VSELもカレントミラー回路22の一部である。PMOSトランジスタ22b、22c、22d、22eにより、スイッチ制御機能を有するカレントミラーが構成される。カレントミラーには、電源VSELが接続されており、電源VSELからはビット線BLの設定レベルより必要十分に高い所定の電圧が印加される。また、電流源回路22aによりカレントミラー回路22に電流が供給されている。信号SW_0及び信号PRECHGnsが“L”状態のとき、カレントミラー回路22はセンスノードNSENに所定の電流を流す。カレントミラー回路22は、読み出し動作時には、読み出し用の参照電流ILをセンスノードNSENへと流す。
センスアンプ20の基本的な動作は、次の通りである。すなわち、ビット線BLの電圧をクランプトランジスタ21でクランプしながら、選択メモリセルMC_0にセル電流Icell_0を流す。センスノードNSENにはカレントミラー回路22から参照電流ILが流し込まれている。このセル電流Icell_0と参照電流ILの差分によるセンスノードNSENの電圧の変化を差動増幅器22により判定する。
差動増幅器22の出力信号out_0は、センスデータラッチ24に取り込まれる。センスデータラッチ24は、信号STRBnに基づいて差動増幅器22の出力信号out_0をラッチする。読み出し動作が終了した際に、このセンスデータラッチ24が保持しているデータがセンスアンプ20の出力信号としてラッチ30に送られる。そして、ラッチ30のデータがページバッファ200を介して外部に出力される。
同時に選択されて読み出し動作が実行されるメモリセルMC_1〜MC_nも、それぞれ信号線DSA_1〜DSA_nを介して同様の構成を有するセンスアンプ20に接続されている。
次に、本実施の形態の半導体記憶装置の制御回路を用いた読み出し動作について図5を参照して説明する。図5のタイミングチャートには、代表的な制御信号の状態と、ワード線WL、ビット線BL及びセンスアンプ20のセンスノードNSENの電圧値が示されている。
まず、時刻T0において、信号MWLSEL及び信号BLSWSELが“H”状態となり、メインロウデコーダ50及びカラムデコーダ40がイネーブル状態になる。
次に、時刻T1において、信号VROWUP及び信号WLDVSELが“H”状態となり、サブロウデコーダ60がイネーブル状態となる。選択ワード線WLには電圧Vss_rowが印加され、非選択ワード線WLには電圧VUXが印加される。また、時刻T1において、ビット線BLには非選択ビット線電圧VUBが印加される。
時刻T2において、信号BLSELが“H”状態となり、これによりクランプトランジスタ21のゲートに印加される信号BLCも“H”状態になる。信号BLCは、クランプトランジスタ21に読み出し動作時の参照電流ILが流れるときに、読み出しの対象となるビット線BLの電圧がVCLAMP(=VUX)になるように、電圧VCLAMP+Vtnに設定される。
同時に、メモリセルMC毎に制御される信号SW_0が“L”状態となり、PMOSトランジスタ22d、22eを導通状態とする。これにより参照電流ILがビット線BLに流れ始める。ここで、選択メモリセルMCが参照電流ILと同じ電流値のセル電流Icellを流すときに、信号線DSAの電圧値がちょうど電圧VCLAMP(=VUX)となるようなゲート電圧(電圧BLC)がクランプトランジスタ21に対して印加される。
同時に、メモリセルMC毎に制御される信号SW_0が“L”状態となり、PMOSトランジスタ22d、22eを導通状態とする。これにより参照電流ILがビット線BLに流れ始める。ここで、選択メモリセルMCが参照電流ILと同じ電流値のセル電流Icellを流すときに、信号線DSAの電圧値がちょうど電圧VCLAMP(=VUX)となるようなゲート電圧(電圧BLC)がクランプトランジスタ21に対して印加される。
また、信号EQnが“L”状態となることにより、イコライズトランジスタ26が導通する。センスノードNSENと参照電圧駆動回路181が接続された状態になり、差動増幅器23の2つの入力端子の電圧が等しくなる。ここで、参照電圧駆動回路181は信号線DSAを介してビット線BLに至るまでの配線を参照電圧VREF_SAに保つだけの負荷がかかる。そのため、参照電圧駆動回路181には十分な充放電能力が必要となる。
また、信号PRECHGnは“L”状態となるが、信号PRECHGnsは“H”状態のまま維持される。PMOSトランジスタ22fは非導通状態となり、ビット線BLのプリチャージには用いられない。ここで、信号PRECHGnaは、信号PRECHGnと連動して“L”となる信号である。信号PRECHGna及び信号SW_0が“L”状態となり、PMOSトランジスタ27a、27bを介して、電圧VCLAMP(=VUX)が直接信号線DSAに供給される。
また、信号PRECHGnは“L”状態となるが、信号PRECHGnsは“H”状態のまま維持される。PMOSトランジスタ22fは非導通状態となり、ビット線BLのプリチャージには用いられない。ここで、信号PRECHGnaは、信号PRECHGnと連動して“L”となる信号である。信号PRECHGna及び信号SW_0が“L”状態となり、PMOSトランジスタ27a、27bを介して、電圧VCLAMP(=VUX)が直接信号線DSAに供給される。
時刻T2の後、選択メモリセルMCの状態に応じたセル電流Icellが流れて選択ワード線WLが充電されていく。選択ビット線BLの電圧は、センスアンプ20から流れ込む電流と選択ワード線WLへ流れ出す電流がつりあう平衡状態となるように決定される。参照電圧駆動回路181の負荷電流Idrv_allは、各センスアンプ20において参照電流ILからセル電流Icellを差し引いた電流の合計となる。参照電圧出力回路181は、この負荷電流Idrv_allと配線抵抗による電圧降下により各センスアンプ20に印加する電圧VREF_SAが所定の電圧値から大きくずれることがないようにする。
時刻T3において、信号EQnが“H”状態となり、ビット線BL及びセンスノードNSENのプリチャージが終了し、読み出し動作が開始される。時刻T3から時刻T4までの時間tSENが1回目のセンス動作の期間である。参照電流ILに対してセル電流Icellが大きい場合、(IL<Icell)は、センスノードNSENの電圧は低下する。逆に、参照電流ILに対してセル電流Icellが小さい場合(IL>Icell)は、センスノードNSENの電圧は上昇する。データ判定に用いられる判定電流I_readの値は、I_read=Csen・(VCLAMP−VREF_SA)/tSEN+ILである(Csenは、センスノードNSENの静電容量)。本実施の形態では、センスノードNSENの電圧VCLAMPと参照電圧VREF_SAは等しくされており、データを判定する電圧振幅が小さいために、判定電流I_read≒ILとみなすことができる。
時刻T4において、信号STRBnが“L”状態となると、差動増幅器23がセンスノードNSENと参照電圧VREF_SAを比較する。そして、差動増幅器23の出力信号に基づいて、データの判定結果がセンスデータラッチ24に取り込まれる。
時刻T5において、選択メモリセルMCに接続されたセンスノードNSENの電圧が低下していると判定された場合(Icell>IL(≒I_read))、その選択メモリセルMCは低抵抗状態であるとして“0”データが読み出される。以降のセンス動作ではその選択メモリセルMCは読み出しの対象から外される。そのため、センスデータラッチ24の結果に基づいて、ビット線放電信号BLDISを“H”状態として、ビット線放電トランジスタ25を導通させ、選択ビット線BL(Icell_l)を放電する。これにより、読み出し動作の対象から外されたメモリセルMCにはセル電流Icellが流れなくなる。この時刻T5までが1回目のセンス動作である。
時刻T6において、センスノードNSENの電圧を1回目のセンス動作の前の状態に戻すため、再び信号EQnを“L”状態とする。読み出しデータが確定していないメモリセルMC、すなわちビット線BLが放電されていないメモリセルMCに接続されたセンスアンプ20において、ビット線BLの電圧は、ほぼ選択ビット線電圧VUXである。また、センスノードNSENの電圧は、参照電圧VREF_SAより高いレベルにある。従って、時刻T6からのプリチャージ期間には、容量の軽いセンスノードNSENの電圧を参照電圧VREF_SAに戻すだけであり、比較的短い時間でプリチャージは完了する。
以降、時刻T6から時刻T10の期間は、2回目のセンス動作の期間であり、時刻T2から時刻T6と同様の動作が行われる。2回目のセンス動作において低抵抗状態であると読み出された選択メモリセルMCも読み出しの対象から外される。そのため、センスデータラッチ24の結果に基づいて、ビット線放電信号BLDISを“H”状態として、ビット線放電トランジスタ25を導通させ、選択ビット線BL(Icell_m)を放電する。そして、時刻T10から時刻T14は、3回目のセンス動作の期間であり、時刻T2から時刻T6と同様の動作が行われる。
3回のセンス動作で一連の読み出し動作を終了する場合、時刻T14において信号BLSELを“L”状態として、全てのビット線BLを放電する。そして、時刻T15において非選択ワード線WLの放電を行い、時刻T16においてメインロウデコーダ50及びカラムデコーダ40をディスエーブル状態にして動作を終了する。
選択ビット線BLを変更して、次の一連の読み出し動作を再開する場合には、メインロウデコーダ50の制御信号MWLSELを毎回“L”状態にする必要はない。この場合、カラムデコーダ40のイネーブル信号BLSWSELを“L”状態とした後、選択ビット線アドレスを変更する。そして、再び信号BLSWSELを“H”状態にして読み出し動作を継続することができる。
(第1の実施の形態に係る半導体記憶装置の効果)
この本実施の形態の半導体記憶装置の効果について、比較例の半導体記憶装置を参照して説明する。比較例の半導体記憶装置の構成は、上述の第1の実施の形態に係る半導体記憶装置の構成と同様であるものとする。
この本実施の形態の半導体記憶装置の効果について、比較例の半導体記憶装置を参照して説明する。比較例の半導体記憶装置の構成は、上述の第1の実施の形態に係る半導体記憶装置の構成と同様であるものとする。
(比較例に係る半導体記憶装置の動作)
図6は、比較例の半導体記憶装置の読み出し動作を説明する図である。比較例の半導体記憶装置も、メモリセルアレイ10内の複数のメモリセルMCから同時にデータを読み出す。しかし、比較例の半導体記憶装置は、1回のセンス動作だけで読み出し動作を実行する。
図6は、比較例の半導体記憶装置の読み出し動作を説明する図である。比較例の半導体記憶装置も、メモリセルアレイ10内の複数のメモリセルMCから同時にデータを読み出す。しかし、比較例の半導体記憶装置は、1回のセンス動作だけで読み出し動作を実行する。
複数(例えば16個)のメモリセルMCから同時にデータを読み出す場合、その16個の選択メモリセルMCのうち低抵抗状態にあるいくつかのメモリセルMCのそれぞれから、1本の選択ワード線WLに向けてセル電流が流れる。低抵抗状態のメモリセルMCの数が多いと、選択ワード線WLの電圧は、電圧Vss_rowよりも上昇してしまい、選択ビット線BLと選択ワード線WLの間の電圧は、所望の値dV1よりも小さくなってしまう。
図6(a)は、複数の選択メモリセルMCに同時に読み出し動作を実行した場合の状態を示す分布である。複数同時読み出しの対象とされた複数個のメモリセルMC中に低抵抗状態のメモリセルMCの数が多いと、選択ワード線WLの電位が上昇して選択メモリセルMCに印加される電圧が想定した値dV1よりも減少する。すると、低抵抗状態の選択メモリセルMCでも、分布RLの下限近くにあるメモリセルMCは、判定電流I_read未満のセル電流Icellしか流すことができず、高抵抗状態(分布RH)にあると仮判定される虞がある
このような誤判定を防止するためには、上記のようなワード線WLの電圧の上昇を考慮して、選択メモリセルMCに印加する電圧を電圧dV1よりも大きくすることが必要となる。選択ビット線BLの電圧VUX又は選択ワード線WLの電圧Vss_rowを調整することにより、選択メモリセルMCに対して電圧dV2(dV1<dV2)を印加することができる。
図6(b)は、複数の選択メモリセルMCに電圧dV2を印加して同時に読み出し動作を実行した場合の状態を示す分布である。図6(b)の分布に示すように、複数同時読み出しの対象とされた複数個のメモリセルMC中に低抵抗状態のメモリセルMCの数が多く、ワード線WLの電圧が上昇した場合であっても、電圧dV1よりも大きい電圧dV2をメモリセルMCに印加することにより、低抵抗状態のメモリセルMCのセル電流Icellが判定電流I_read以上になり、データを確実に読み出すことができる。
しかし、メモリセルMCの読み出し時のセル電流Icellの上限は、読み出し動作中に誤ってリセット動作が生じないように、リセット電流の下限値I_rst_minに対して十分なマージンをもたなければならない。図6(b)に示すように、電圧dV2を印加した場合、セル電流Icellの分布の上限付近ではリセット電流の下限値I_rst_minに対して十分なマージンを確保することができない。このように、1回のセンス動作だけで読み出し動作を終了する場合、メモリセルMCから正確にデータを読み出しつつ、リードディスターブを確実に抑止することができない可能性がある。
図7は、別の比較例の半導体記憶装置の読み出し動作を説明する図である。別の比較例の半導体記憶装置は、メモリセルアレイ10内のメモリセルMCから1つずつデータを読み出すビット・バイ・ビット方式で読み出し動作を行う。
1つの選択メモリセルMCからデータを読み出すビット・バイ・ビット方式の場合、メモリセルアレイ10の1本の選択ビット線BLには、選択ビット線電圧VUXが印加される。また、1本の選択ワード線WLには、選択ワード線電圧Vss_rowが印加される。その他の非選択ビット線BL及び非選択ワード線WLには、それぞれ非選択ビット線電圧VUB及び非選択ワード線電圧VUXが印加される。メモリセルMCを1つずつ読み出す場合には、他のメモリセルMCには電流が流れない。そのため選択ワード線WLには1つの選択メモリセルMCを流れるセル電流Icellしか流れず、ワード線WLの電圧は選択メモリセルMC自身のセル電流による電圧降下で変化するだけなのでほとんど問題にならない。
図7は、メモリセルMCに電圧dV1を印加してビット・バイ・ビット方式で読み出し動作を行った場合の状態を示す分布である。図7に示すように、判定電流I_read以上のセル電流を流す低抵抗状態のメモリセルMCの分布(RL(“0”)cell)と、判定電流I_read未満のセル電流を流す高抵抗状態のメモリセルMCの分布(RH(“1”)cell)が表れる。ビット・バイ・ビット方式では、他のメモリセルMCの影響を考えなくてもよいため、選択メモリセルMCから精度良くデータを読み出せる。このビット・バイ・ビット方式の際の低抵抗状態のメモリセルMCの分布の下限値から、判定電流I_readが決定される。その下限値そのものを判定電流I_readとすると、それはビット・バイ・ビット方式のみでしか読み出せない判定値となってしまうため、例えば数個のメモリセルMCの同時読み出しが可能な程度に調整して判定電流I_readを決定する。
図7(a)は、読み出した低抵抗状態のメモリセルMCのセル電流Icellが分布の下限近くにある場合を示している。また、図7(b)は読み出した低抵抗状態のメモリセルMCのセル電流Icellが分布の上限近くにある場合を示している。ビット・バイ・ビット方式の場合、リセット電流の下限値I_rst_minと、低抵抗状態のメモリセルMCのセル電流Icellの分布の上限は、ある程度のマージンが得られる。また、低抵抗状態のメモリセルMCからも正確にデータを読み出すことができる。しかし、ビット・バイ・ビット方式では、メモリセルアレイ10内のメモリセルMCから1つずつデータを読み出すため、データの読み出し速度が遅い。
これに対し、本実施の形態の半導体記憶装置は、複数個のメモリセルMCに保持されたデータを同時に読み出す。このとき、1回目のセンス動作で同時にセンス動作を行った選択メモリセルMCの多くが高抵抗状態である場合でも、その分布の上限(図3(a)参照)はビット・バイ・ビット方式で読み出した際の分布の上限(図7(a)参照)に対してわずかな増加ですむ。すなわち、本実施の形態では、例えば16bitを同時に読み出さなければならないような読み出し電圧印加条件にする必要がなく、数bit程度を同時に読み出せるような電圧印加条件でよい。そのため、メモリセルMCに流れるセル電流が著しく増大することを抑制して、読み出し中の誤リセットのリスクを小さくすることができる。
また、センス動作を複数回繰り返す際、低抵抗状態であると判定されたメモリセルMCは、次のセンス動作の対象から外される。このようにしてセンス動作が繰り返されるにつれて、選択メモリセルMCの数が減るため、ワード線WLに流れ込む電流が減少する。そのため、ワード線WLに流れ込む電流によるワード線WLの電位上昇が徐々に小さくなる。低抵抗状態ではあるがセル電流Icellの値が小さいメモリセルMCは、1回目のセンス動作では高抵抗状態にあると仮判定されるが、2回目以降のセンス動作では、同時読み出し対象となるメモリセルMCの数が減少し、ワード線WLの電位上昇が小さくなった状態で読み出される。この2回目、3回目のセンス動作時のセル電流の分布は、1つのメモリセルMCに電圧dV1を印加した際の分布(図7)に近い分布となり、選択メモリセルMCから精度良くデータを読み出せる。そのため、低抵抗状態(データ”0”)のメモリセルMCが誤って高抵抗状態(データ“1”)と読み出されるおそれがない。本実施の形態の半導体記憶装置によれば、選択メモリセルから確実にデータを読み出すことができると共に、リードディスターブの懸念も小さくすることができる。
[第2の実施の形態]
(第2の実施の形態に係る半導体記憶装置の構成)
次に、本発明の第2の実施の形態の半導体記憶装置の制御回路、及びこれを用いた読み出し動作について説明する。図8は、本実施の形態の半導体記憶装置の制御回路を説明する回路図である。本実施の形態の半導体記憶装置において、メモリセルアレイ10や、周辺回路等の構成は、上述の第1の実施の形態の半導体記憶装置と同様である。第1の実施の形態と対応する箇所には同一の符号を付してその説明を省略する。
(第2の実施の形態に係る半導体記憶装置の構成)
次に、本発明の第2の実施の形態の半導体記憶装置の制御回路、及びこれを用いた読み出し動作について説明する。図8は、本実施の形態の半導体記憶装置の制御回路を説明する回路図である。本実施の形態の半導体記憶装置において、メモリセルアレイ10や、周辺回路等の構成は、上述の第1の実施の形態の半導体記憶装置と同様である。第1の実施の形態と対応する箇所には同一の符号を付してその説明を省略する。
図8に示すように、本実施の形態の半導体記憶装置における制御回路は、参照電圧駆動回路181と、センスアンプ20の間に、スイッチトランジスタ183と容量素子184を備えている点において第1の実施の形態と異なる。スイッチトランジスタ183は、信号VROUTnにより制御され、非導通状態のときに参照電圧VREF_SAが印加される差動増幅器23の反転入力端子をフローティング状態にすることができる。また、容量素子184は、反転入力端子がフローティング状態となった際に、その電圧を保持する。
(第2の実施の形態に係る半導体記憶装置の動作)
第2の実施の形態の半導体記憶装置の制御回路を用いた読み出し動作について図9を参照して説明する。図9のタイミングチャートには、代表的な制御信号の状態と、ワード線WL、ビット線BL及びセンスアンプ20のセンスノードNSENの電圧値が示されている。図9のタイミングチャートは、スイッチトランジスタ183を制御する信号VROUTnが加えられている点において図5と異なる。その他の信号の動作タイミングや、ワード線WL、ビット線BL等の電圧値は第1の実施の形態と同様である。
第2の実施の形態の半導体記憶装置の制御回路を用いた読み出し動作について図9を参照して説明する。図9のタイミングチャートには、代表的な制御信号の状態と、ワード線WL、ビット線BL及びセンスアンプ20のセンスノードNSENの電圧値が示されている。図9のタイミングチャートは、スイッチトランジスタ183を制御する信号VROUTnが加えられている点において図5と異なる。その他の信号の動作タイミングや、ワード線WL、ビット線BL等の電圧値は第1の実施の形態と同様である。
図9に示すように、追加されたスイッチトランジスタ183の制御信号VROUTnは、ほぼ信号EQnと同じように制御される。すなわち、時刻T2から時刻T3、時刻T6から時刻T7、及び時刻T10から時刻T11の期間に、信号EQnを“L”状態とするのにあわせて、信号VROUTnも“L”状態とする。この結果、参照電圧駆動回路181によるビット線BL及びセンスノードNSENのプリチャージが終了すると同時に、信号EQn及び信号VROUTnが“H”状態となり、スイッチトランジスタ183及びイコライズトランジスタ26が非導通状態となる。フローティング状態になった差動増幅器23の反転端子は、容量素子184により参照電圧VREF_SAに保持される。そして、時刻T2から時刻T6、時刻T6から時刻T10、時刻T10から時刻T14のそれぞれの期間に、第1の実施の形態と同様に、複数回のセンス動作を実行して読み出し動作を行う。
(第2の実施の形態に係る半導体記憶装置の効果)
本実施の形態の半導体記憶装置も、センス動作を複数回繰り返してメモリセルMCに保持されたデータを判定していく。各回のセンス動作において低抵抗状態であると判定されたメモリセルMCは、次のセンス動作の対象から外される。このようにしてセンス動作が繰り返されるにつれて、選択メモリセルMCの数が減るため、ワード線WLに流れ込む電流が減少する。これにより、ワード線電圧の電位上昇が抑えられ、低抵抗状態ではあるがセル電流Icellの値が小さいメモリセルMCからも確実にデータが読み出すことができる。
本実施の形態の半導体記憶装置も、センス動作を複数回繰り返してメモリセルMCに保持されたデータを判定していく。各回のセンス動作において低抵抗状態であると判定されたメモリセルMCは、次のセンス動作の対象から外される。このようにしてセンス動作が繰り返されるにつれて、選択メモリセルMCの数が減るため、ワード線WLに流れ込む電流が減少する。これにより、ワード線電圧の電位上昇が抑えられ、低抵抗状態ではあるがセル電流Icellの値が小さいメモリセルMCからも確実にデータが読み出すことができる。
第1の実施の形態では、プリチャージ動作中の参照電圧駆動回路181の負荷電流Idrv_allは各センスアンプ20の参照電流ILとセル電流Icellの差分の合計となっている。そのため、プリチャージ動作中に、参照電圧駆動回路181の参照電圧VREF_SAは、負荷電流Idrv_allと配線の寄生抵抗による影響で電圧値が変動するおそれがある。一方、センス動作中には参照電圧駆動回路181には、負荷電流Idrv_allのような電流負荷がないので、参照電圧VREF_SAは変化しない。したがって、第1の実施の形態の制御回路では、プリチャージ動作時とセンス動作時の差動増幅器23の入力端子における参照電圧VREF_SAのレベル差が影響しないように注意する必要があった。
しかし、本実施の形態の制御回路によれば、参照電圧VREF_SAが印加された差動増幅器23の反転入力端子は、センス動作中にフローティング状態となり電圧が保持される。もしプリチャージ動作中の参照電圧VREF_SAが変動していたとしても、そのプリチャージ動作時の電圧がセンス動作中も保持されるため、イコライズの精度を上げることができる。
[第3の実施の形態]
(第3の実施の形態に係る半導体記憶装置の構成)
次に、本発明の第3の実施の形態の半導体記憶装置の制御回路、及びこれを用いた読み出し動作について説明する。図10は、本実施の形態の半導体記憶装置の制御回路を説明する回路図である。本実施の形態の半導体記憶装置において、メモリセルアレイ10や、周辺回路等の構成は、上述の第1の実施の形態の半導体記憶装置と同様である。第1の実施の形態と対応する箇所には同一の符号を付してその説明を省略する。
(第3の実施の形態に係る半導体記憶装置の構成)
次に、本発明の第3の実施の形態の半導体記憶装置の制御回路、及びこれを用いた読み出し動作について説明する。図10は、本実施の形態の半導体記憶装置の制御回路を説明する回路図である。本実施の形態の半導体記憶装置において、メモリセルアレイ10や、周辺回路等の構成は、上述の第1の実施の形態の半導体記憶装置と同様である。第1の実施の形態と対応する箇所には同一の符号を付してその説明を省略する。
図10に示すように、本実施の形態の半導体記憶装置における制御回路は、イコライズトランジスタ26、スイッチトランジスタ183、及び容量素子184を用いずに制御回路が構成されている点において、第1及び第2の実施の形態と異なる。本実施の形態の制御回路は、差動増幅器23の反転入力端子に印加される電圧を常に参照電圧VREF_SAに保持している。
(第3の実施の形態に係る半導体記憶装置の動作)
第3の実施の形態の半導体記憶装置の制御回路を用いた読み出し動作について図11を参照して説明する。図11のタイミングチャートには、代表的な制御信号の状態と、ワード線WL、ビット線BL及びセンスアンプ20のセンスノードNSENの電圧値が示されている。図11のタイミングチャートは、イコライズトランジスタ26を制御する信号EQn及びスイッチトランジスタ183を制御する信号VROUTnが除かれている点において図5、図9と異なる。また、信号PRECHGnsが信号PRECHGnと同一の波形となる点においても図5、図9と異なる。その他の信号の動作タイミングは第1及び第2の実施の形態と同様である。また、ワード線WL及びビット線BLの電圧値も第1及び第2の実施の形態と同様である。
第3の実施の形態の半導体記憶装置の制御回路を用いた読み出し動作について図11を参照して説明する。図11のタイミングチャートには、代表的な制御信号の状態と、ワード線WL、ビット線BL及びセンスアンプ20のセンスノードNSENの電圧値が示されている。図11のタイミングチャートは、イコライズトランジスタ26を制御する信号EQn及びスイッチトランジスタ183を制御する信号VROUTnが除かれている点において図5、図9と異なる。また、信号PRECHGnsが信号PRECHGnと同一の波形となる点においても図5、図9と異なる。その他の信号の動作タイミングは第1及び第2の実施の形態と同様である。また、ワード線WL及びビット線BLの電圧値も第1及び第2の実施の形態と同様である。
図11に示すタイミングチャートは、センスノードNSENのプリチャージ電圧及びデータ判定の方法が、図5及び図9に示される第1及び第2の実施の形態と異なる。
時刻T2において、信号BLCが“H”状態となり、クランプトランジスタ21が導通する。同時に、カレントミラー回路22から参照電流ILがビット線BLに流れ始める。これにより、センスノードNSENがプリチャージされる。第1及び第2の実施の形態では、センスノードNSENは差動増幅器23の反転入力端子とイコライズされていたため、参照電圧VREF_SAまでしか電圧は上昇しなかった。一方、本実施の形態においては、ビット線プリチャージ期間中に信号PRECHGnsが“L”状態とされ、PMOSトランジスタ22g、22fが導通する。これにより、センスアンプ20のセンスノードNSENは、電圧VSELまで充電される。
時刻T2において、信号BLCが“H”状態となり、クランプトランジスタ21が導通する。同時に、カレントミラー回路22から参照電流ILがビット線BLに流れ始める。これにより、センスノードNSENがプリチャージされる。第1及び第2の実施の形態では、センスノードNSENは差動増幅器23の反転入力端子とイコライズされていたため、参照電圧VREF_SAまでしか電圧は上昇しなかった。一方、本実施の形態においては、ビット線プリチャージ期間中に信号PRECHGnsが“L”状態とされ、PMOSトランジスタ22g、22fが導通する。これにより、センスアンプ20のセンスノードNSENは、電圧VSELまで充電される。
信号PRECHGが“H”状態となりビット線BL及びセンスノードNSENのプリチャージが終了するとセンス動作が開始される。上述のように、カレントミラー回路22が供給する参照電流ILと、セル電流Icellの比較によりセンスノードNSENの電圧が変化する。本実施の形態の制御回路では、センスノードNSENが所定のセンス時間tSENの間に、参照電圧VREF_SAの電圧値まで低下するか否かをデータ判定の条件としている。データ判定に用いられる判定電流I_readの値は、I_read=Csen・(VSEL−VREF_SA)/tSEN+ILである(Csenは、センスノードNSENの静電容量)。第1及び第2の形態に係るセンス動作においては、データを判定する電圧振幅が小さいために、判定電流I_read≒ILとみなすことができた。一方、本実施の形態では、センスノードNSENの電圧VSELと参照電圧VREF_SAの差が大きいため、判定電流I_readを表す式のうち、第1項目の成分が大きくなる。
したがって、参照電流ILに対するセル電流Icellの閾値は、第1及び第2の実施の形態とは異なる。しかし、本実施の形態においては、センスノードNSENが参照電圧VREF_SAの電圧値まで振幅しているかを差動増幅器23により検知することで、選択メモリセルMCのデータを判定することができる。本実施の形態においても、時刻T2から時刻T6、時刻T6から時刻T10、時刻T10から時刻T14のそれぞれの期間に、第1及び第2の実施の形態と同様に、複数回のセンス動作を実行して読み出し動作を行う。
(第3の実施の形態に係る半導体記憶装置の効果)
本実施の形態の半導体記憶装置も、センス動作を複数回繰り返してメモリセルMCに保持されたデータを判定していく。各回のセンス動作において低抵抗状態であると判定されたメモリセルMCは、次のセンス動作の対象から外される。このようにしてセンス動作が繰り返されるにつれて、選択メモリセルMCの数が減るため、ワード線WLに流れ込む電流が減少する。これにより、ワード線電圧の電位上昇が抑えられ、低抵抗状態ではあるがセル電流Icellの値が小さいメモリセルMCからも確実にデータが読み出すことができる。
本実施の形態の半導体記憶装置も、センス動作を複数回繰り返してメモリセルMCに保持されたデータを判定していく。各回のセンス動作において低抵抗状態であると判定されたメモリセルMCは、次のセンス動作の対象から外される。このようにしてセンス動作が繰り返されるにつれて、選択メモリセルMCの数が減るため、ワード線WLに流れ込む電流が減少する。これにより、ワード線電圧の電位上昇が抑えられ、低抵抗状態ではあるがセル電流Icellの値が小さいメモリセルMCからも確実にデータが読み出すことができる。
[第4の実施の形態]
(第4の実施の形態に係る半導体記憶装置の動作)
本実施の形態の半導体記憶装置において、メモリセルアレイ10や、周辺回路等の構成は、上述の実施の形態の半導体記憶装置と同様である。以下では、図12を参照して本実施の形態の半導体記憶装置の読み出し動作について説明する。図12は、本実施の形態の半導体記憶装置の読み出し動作を説明する図である。本実施の形態の半導体記憶装置の読み出し動作でも、メモリセルアレイ10内の複数のメモリセルMCから同時にデータを読み出す。
(第4の実施の形態に係る半導体記憶装置の動作)
本実施の形態の半導体記憶装置において、メモリセルアレイ10や、周辺回路等の構成は、上述の実施の形態の半導体記憶装置と同様である。以下では、図12を参照して本実施の形態の半導体記憶装置の読み出し動作について説明する。図12は、本実施の形態の半導体記憶装置の読み出し動作を説明する図である。本実施の形態の半導体記憶装置の読み出し動作でも、メモリセルアレイ10内の複数のメモリセルMCから同時にデータを読み出す。
本実施の形態の半導体記憶装置の読み出し動作では、センス動作を2回以上繰り返してメモリセルMCに保持されたデータを判定する際、選択メモリセルMCに印加する電圧を変化させる点において上述の実施の形態と異なる。以下、この読み出し動作について、図12を参照して詳細に説明する。
図12(a)は、複数回繰り返すセンス動作のうち、1回目のセンス動作の状態を示す分布である。このセンス動作時に選択メモリセルMCに電圧dV3が印加されるように、選択ビット線電圧VUXを設定する。メモリセルMCに印加する電圧dV3の値は、上述の実施の形態において印加していた電圧dV1よりも小さい。上述の実施の形態において、選択メモリセルMCに電圧dV1を印加する際の選択ビット線電圧及び選択ワード線電圧はそれぞれ、例えば、選択ビット線電圧2V、選択ワード線電圧0.5Vであるものする。この場合、選択メモリセルMCに電圧dV3を印加する際の選択ビット線電圧及び選択ワード線電圧はそれぞれ、例えば、選択ビット線電圧2V、選択ワード線電圧0.7Vとすることができる。
1回目のセンス動作において、電圧dV3が電圧dV1よりも小さいため、セル電流Icellが判定電流I_readを下回るメモリセルMCは、図3(a)に示す第1の実施の形態よりも多くなる。そのため図12(a)に示す分布は、図3(a)に示す分布よりも全体として左側にシフトする。1回目のセンス動作において、選択したメモリセルMCの多くが高抵抗状態であり、選択ワード線WLに電流が流れこまず、選択ワード線WLの電圧が上昇しない場合でも、セル電流Icellが判定電流I_readを下回るメモリセルMCがでてくる(図12(a)中の一点鎖線で示す分布参照)。
ここで、電圧dV3は、全ての選択メモリセルMCのセル電流Icellが判定電流I_readを下回ることがないように設定する必要がある。例えば、選択したメモリセルMCの多くが低抵抗状態であり、セル電流Icellが判定電流I_read以上のメモリセルMCがなかった場合、次のセンス動作の対象から外すメモリセルが存在しなくなる。そのため、メモリセルMCの分布のうちセル電流Icellが大きいものが判定電流I_read以上となるように電圧dV3を決定する。この1回目のセンス動作において低抵抗状態であると判定されたメモリセルMCは、次のセンス動作ではセンス動作の対象から外される。
図12(b)は、複数回繰り返すセンス動作のうち、2回目のセンス動作の状態を示す分布である。2回目のセンス動作時に選択メモリセルMCに印加する電圧を上述の実施の形態と同じ電圧dV1と変更する。本実施の形態のセンス動作でも2回目のセンス動作では選択メモリセルMCの数が減るため、1回目のセンス動作よりも選択ワード線WLの電位上昇が抑制される。また、2回目のセンス動作の電圧dV1は、1回目のセンス動作の電圧dV3よりも大きい。従って、2回目のセンス動作の対象として残った選択メモリセルMCに印加される電圧が増加する。
1回目のセンス動作では高抵抗状態と仮判定された低抵抗状態のメモリセルMCのうちいくつかは、2回目のセンス動作ではセル電流Icellが判定電流I_read以上となって、正確に低抵抗状態と判定され得る。この低抵抗状態のメモリセルMCがセンスアンプにより判定される。2回目のセンス動作において低抵抗状態であると判定されたメモリセルMCは、次のセンス動作ではセンス動作の対象から外される。
1回目のセンス動作では高抵抗状態と仮判定された低抵抗状態のメモリセルMCのうちいくつかは、2回目のセンス動作ではセル電流Icellが判定電流I_read以上となって、正確に低抵抗状態と判定され得る。この低抵抗状態のメモリセルMCがセンスアンプにより判定される。2回目のセンス動作において低抵抗状態であると判定されたメモリセルMCは、次のセンス動作ではセンス動作の対象から外される。
図12(c)は、複数回繰り返すセンス動作のうち、3回目のセンス動作の状態を示す分布である。3回目のセンス動作時に印加する電圧をdV1+β(≧dV1)とする。電圧dV1+βは電圧dV1と同じ値であってもよいし(β=0)、電圧dV1と異なる値であっても良い。1回目及び2回目のセンス動作において低抵抗状態であると判定されたメモリセルMCは、3回目のセンス動作ではビット線BLが放電されて電圧が印加されない(斜線の丸印にて図示)。そのため、メモリセルMCを介して選択ワード線WLへと流れ込む電流がさらに減少する。2回目のセンス動作よりも選択ワード線WLの電位上昇が抑制され、3回目のセンス動作の対象として残った選択メモリセルMCに印加される電圧が増加する。
したがって、2回目のセンス動作でも高抵抗状態と仮判定された低抵抗状態のメモリセルMCは、3回目のセンス動作ではセル電流Icellが判定電流I_read以上となって、正確に低抵抗状態と判定され得る。この低抵抗状態のメモリセルMCがセンスアンプにより判定される。
したがって、2回目のセンス動作でも高抵抗状態と仮判定された低抵抗状態のメモリセルMCは、3回目のセンス動作ではセル電流Icellが判定電流I_read以上となって、正確に低抵抗状態と判定され得る。この低抵抗状態のメモリセルMCがセンスアンプにより判定される。
このように、本実施の形態の半導体記憶装置は、センス動作を複数回繰り返してメモリセルMCに保持されたデータを判定していく。そして、各回のセンス動作で選択メモリセルMCに印加する電圧を異なる値としている。1回目のセンス動作の際に選択メモリセルMCに印加される電圧dV3は、電圧dV1よりも小さい値であり、メモリセルMCの読み出し時のセル電流Icellの上限は、リセット電流の下限値I_rst_minを超えることがない。そのため、セル電流Icellを多く流すメモリセルMCからもリードディスターブを生じさせることなく正確にデータを読み出すことができる。
次に、このような動作を可能にする制御回路の動作タイミングを図13及び図14を参照して説明する。図13及び図14は、読み出し動作を説明するタイミングチャートである。第4の実施の形態に用いる制御回路は、図4に示す第1の実施の形態の制御回路、図8に示す第2の実施の形態の制御回路、又は図10に示す第3の実施の形態の制御回路のいずれであってもいい。図13は、第1及び第2の実施の形態の制御回路を用いた際のタイミングチャートであり、図14は、第3の実施の形態の制御回路を用いた際のタイミングチャートである。図13及び図14に示す信号の動作タイミングや、ビット線BL、センスノードNSEN等の電圧値は対応する実施の形態と同様である。
図13及び図14に示すタイミングチャートは、各回のセンス動作において選択ワード線WLに印加する電圧Vss_rowを変更している点において上述の実施の形態と異なる。選択ワード線WLの電圧は、1回目のセンス動作時には電圧Vss_row1であり、2回目のセンス動作時には電圧Vss_row2であり、3回目のセンス動作時には電圧Vss_row3である。本実施の形態の読み出し動作においては、各回のセンス動作でワード線駆動回路70から選択ワード線WLに与えられる電圧を変更している。これにより、各回のセンス動作で選択メモリセルMCに与えられる電圧を異なる値にすることができる。本実施の形態でも、時刻T2から時刻T6、時刻T6から時刻T10、時刻T10から時刻T14のそれぞれの期間に、上述の実施の形態と同様に、複数回のセンス動作を実行して読み出し動作を行う。
(第4の実施の形態に係る半導体記憶装置の効果)
本実施の形態の半導体記憶装置も、センス動作を複数回繰り返してメモリセルMCに保持されたデータを判定していく。各回のセンス動作において低抵抗状態であると判定されたメモリセルMCは、次のセンス動作の対象から外される。このようにしてセンス動作が繰り返されるにつれて、選択メモリセルMCの数が減るため、ワード線WLに流れ込む電流が減少する。これにより、ワード線電圧の電位上昇が抑えられ、低抵抗状態ではあるがセル電流Icellの値が小さいメモリセルMCからも確実にデータが読み出すことができる。
本実施の形態の半導体記憶装置も、センス動作を複数回繰り返してメモリセルMCに保持されたデータを判定していく。各回のセンス動作において低抵抗状態であると判定されたメモリセルMCは、次のセンス動作の対象から外される。このようにしてセンス動作が繰り返されるにつれて、選択メモリセルMCの数が減るため、ワード線WLに流れ込む電流が減少する。これにより、ワード線電圧の電位上昇が抑えられ、低抵抗状態ではあるがセル電流Icellの値が小さいメモリセルMCからも確実にデータが読み出すことができる。
また、本実施の形態の半導体記憶装置は、センス動作を複数回繰り返す際に、選択メモリセルMCに印加する電圧を異なる値としている。各回のセンス動作の際に選択メモリセルMCに印加される電圧を最適の値に調整することにより、セル電流Icellを多く流すメモリセルMCからも確実にデータを読み出すことができる。特に、1回目のセンス動作において、メモリセルMCに電圧dV1よりも低い電圧dV3を印加することにより、セル電流Icellがリセット電流の下限値I_rst_minを超えて誤ってリセット動作が生じるのを防ぐことができる。
[その他]
図15Aは、他の例の半導体記憶装置の制御回路を示す図である。
上述の実施の形態においては、同時に読み出し動作を行う複数の選択メモリセルMCがメモリセルアレイ10内のいずれの箇所にあるかは考慮していなかった。しかし、選択メモリセルMCがワード線駆動回路70に近接している場合と、ワード線駆動回路70から離れている場合では、ワード線駆動回路70に至るまでの寄生抵抗の値が異なる。
例えば、メモリセルアレイ10を領域A、B、C、Dの4つの領域に区分する。各領域A〜DのメモリセルMCは、カラムデコーダ40、及びサブロウデコーダ60により選択されて、所定のセンスアンプ20、及びワード線駆動回路70に接続される。メモリセルMCの選択は、カラムデコーダユニット41(前述のビット線スイッチ41)及び選択トランジスタ42、43と、サブロウデコーダユニット61(前述のワード線スイッチ61)及び選択トランジスタ62、63により行われる。領域AのメモリセルMCを選択した場合には、ワード線駆動回路70からメモリセルMCを介してセンスアンプ20に至る経路におけるビット線BLの寄生抵抗R_bl、ワード線WLの寄生抵抗R_wl、さらにサブロウデコーダ60内の寄生抵抗R_wldvは小さい。逆に、領域CのメモリセルMCを選択した場合には、上記各寄生抵抗は、全て大きい状態となる。
図15Aは、他の例の半導体記憶装置の制御回路を示す図である。
上述の実施の形態においては、同時に読み出し動作を行う複数の選択メモリセルMCがメモリセルアレイ10内のいずれの箇所にあるかは考慮していなかった。しかし、選択メモリセルMCがワード線駆動回路70に近接している場合と、ワード線駆動回路70から離れている場合では、ワード線駆動回路70に至るまでの寄生抵抗の値が異なる。
例えば、メモリセルアレイ10を領域A、B、C、Dの4つの領域に区分する。各領域A〜DのメモリセルMCは、カラムデコーダ40、及びサブロウデコーダ60により選択されて、所定のセンスアンプ20、及びワード線駆動回路70に接続される。メモリセルMCの選択は、カラムデコーダユニット41(前述のビット線スイッチ41)及び選択トランジスタ42、43と、サブロウデコーダユニット61(前述のワード線スイッチ61)及び選択トランジスタ62、63により行われる。領域AのメモリセルMCを選択した場合には、ワード線駆動回路70からメモリセルMCを介してセンスアンプ20に至る経路におけるビット線BLの寄生抵抗R_bl、ワード線WLの寄生抵抗R_wl、さらにサブロウデコーダ60内の寄生抵抗R_wldvは小さい。逆に、領域CのメモリセルMCを選択した場合には、上記各寄生抵抗は、全て大きい状態となる。
図15Bは、複数の選択メモリセルMCに同時に読み出し動作を実行した場合(前述の実施の形態の読み出し方式における1回目のセンス動作時)の状態を示す分布である。領域AのメモリセルMCのセル電流と、領域Cのメモリセルのセル電流の分布を分けて表示すると、領域Aのセル電流分布に比べて領域Cのセル電流の分布はセル電流が小さくなる方向にずれる。これは、前述のように、領域CのメモリセルMCには電流パスに大きな寄生抵抗がついており、電圧降下の影響を大きくうけるためである。また、領域Aのセル電流分布においても、前述のビット・バイ・ビット方式の時のセル電流分布に比べると複数のメモリセルを同時選択していることにより、いくらかセル電流が小さくなる方向にずれる。図中の判定電流I_readは、前述の実施の形態で示した読み出し方式の判定電流と同様とする。
前述の実施の形態の読み出し方式においては、2回目のセンス動作や3回目のセンス動作の状態になれば、同時に選択されて大きなセル電流を流すメモリセルMCの数が減少して電圧降下の影響は徐々に小さくなっていく。そのため、領域Aのセル電流と領域Cのセル電流の差も徐々に小さくなっていく。したがって、前述の実施の形態の読み出し動作はそれぞれの領域を選択した場合においても機能する。しかし、領域Aと領域Cのセル電流は、元々、ビット・バイ・ビット方式においても差が生じているものであるため、前述の連続センス動作だけで、このセル電流の差も補正、吸収するように読み出し動作の最適化をするのは困難である。つまり、より望ましい印加電圧やセンス回数の最適化を進める上では、領域Aと領域Cの大きな条件差は望ましくない。
そこで、図16Aに示すように、ワード線駆動回路70とメモリセルアレイ10の間に、抵抗値を変化させることのできる抵抗調整回路71を接続する。図17は抵抗調整回路71の構成例を示す回路図である。
抵抗調整回路71には、ワード線WL(及びビット線BLも含む)の配線材の寄生抵抗(R_wl、R_bl)を調整する機能と、サブロウデコーダ60内の寄生抵抗R_wldvとなるビット線BLやワード線WL以外の配線材の抵抗を調整する機能が必要である。図17に示す例では、ノードnr1とノードnrmの間に、ダミーワード線dummyWLを用いた抵抗調整回路を有し、ノードnrmとノードnr0の間にワード線WLやビット線BL以外の配線抵抗を調整する回路を有する。ダミーワード線dummyWLを用いた抵抗調整回路では、通常のワード線WLと一部異なる構造を用いたワード線WLを用いて、ワード線WLの配線材の抵抗を参照する。
抵抗調整回路71には、ワード線WL(及びビット線BLも含む)の配線材の寄生抵抗(R_wl、R_bl)を調整する機能と、サブロウデコーダ60内の寄生抵抗R_wldvとなるビット線BLやワード線WL以外の配線材の抵抗を調整する機能が必要である。図17に示す例では、ノードnr1とノードnrmの間に、ダミーワード線dummyWLを用いた抵抗調整回路を有し、ノードnrmとノードnr0の間にワード線WLやビット線BL以外の配線抵抗を調整する回路を有する。ダミーワード線dummyWLを用いた抵抗調整回路では、通常のワード線WLと一部異なる構造を用いたワード線WLを用いて、ワード線WLの配線材の抵抗を参照する。
例えば、ダミーワード線dummyWL0に着目すると、ダミーワード線dummyWL0は、ノードnrmからダミーワード線スイッチdswを介してワード線WLの配線層に接続された後、領域LCで折り返してダミーワード線dummyWL0’として再びダミーワード線スイッチdswに戻ってきてノードnr1に接続される。例えば、側壁加工プロセスを用いてワード線WL、ビット線BLを形成するプロセスにおいては、元々、領域LCのような切断領域が存在する。この抵抗調整回路71のダミーワード線部では領域LCで切断せずにそのままにすることにより、容易に折り返し形状のダミーワード線を形成することができる。
このようにワード線WLを折り返した場合、ダミーワード線が往復すると、シート抵抗が同じであった場合、抵抗が2倍になってしまう。そのため、複数のダミーワード線を用いて並列化し、また、制御信号dwlt_0〜dwlt_3により並列数を調整できるようにすることにより、所望のダミー抵抗をセル電流の電流パスに挿入することができる。
また、ノードnr0とノードnrmの間の抵抗調整回路においても、複数の異なる抵抗(Rm_1、Rm_2)を有する抵抗調整パスを制御信号dmt0〜2で選択することができる。
このようにして、メモリセルアレイ10のワード線WL(及びビット線BLを含む)部分の抵抗(R_wl、R_bl)の調整と、それ以外の抵抗(R_wldv)の調整をできるようにすると、メモリセルアレイ10中の選択メモリセルの場所により寄生抵抗成分が異なるメモリセルMCに対して抵抗を調整することができる。
このようにワード線WLを折り返した場合、ダミーワード線が往復すると、シート抵抗が同じであった場合、抵抗が2倍になってしまう。そのため、複数のダミーワード線を用いて並列化し、また、制御信号dwlt_0〜dwlt_3により並列数を調整できるようにすることにより、所望のダミー抵抗をセル電流の電流パスに挿入することができる。
また、ノードnr0とノードnrmの間の抵抗調整回路においても、複数の異なる抵抗(Rm_1、Rm_2)を有する抵抗調整パスを制御信号dmt0〜2で選択することができる。
このようにして、メモリセルアレイ10のワード線WL(及びビット線BLを含む)部分の抵抗(R_wl、R_bl)の調整と、それ以外の抵抗(R_wldv)の調整をできるようにすると、メモリセルアレイ10中の選択メモリセルの場所により寄生抵抗成分が異なるメモリセルMCに対して抵抗を調整することができる。
例えば、領域CのメモリセルMCが選択された場合には、ワード線WLの抵抗もサブロウデコーダ60内の寄生抵抗も大きくなる。この場合には、図17に示す抵抗調整回路において、それ以上抵抗が大きくならないように、信号dwlt_0、dmt_0を選択して動作を行う。
領域BのメモリセルMCが選択された場合には、ワード線WLの抵抗は比較的小さくなっているので、例えば、信号dwlt_1、dwlt_2と、信号dmt_0を選択する。これにより、信号dwlt_1とdwl_2によって調整されたダミーワード線抵抗を付加して、領域BのメモリセルMCの電流パスの抵抗を、前述の領域Cの電流パスの抵抗に近づける。
領域AのメモリセルMCが選択された場合には、電流パスの抵抗がもっとも小さい領域なので、例えば、信号dwlt_1、dwlt_2と、信号dmt_1を選択する。この場合は、ダミーワード線による抵抗だけでなく、その他の配線の寄生抵抗を調整するように抵抗Rm_1を追加して、領域CのメモリセルMCの電流パスの抵抗に近づける。
図17のダミーワード線スイッチdsw_offは、ダミーワード線dummyWLの抵抗調整回路を使用せず非選択ワード線電圧VUXを印加する場合に使用される。ダミーワード線スイッチdsw_offが非導通状態にされるとともに、信号dwlt_0によりノードnrmとノードnr1が直接接続される。
領域BのメモリセルMCが選択された場合には、ワード線WLの抵抗は比較的小さくなっているので、例えば、信号dwlt_1、dwlt_2と、信号dmt_0を選択する。これにより、信号dwlt_1とdwl_2によって調整されたダミーワード線抵抗を付加して、領域BのメモリセルMCの電流パスの抵抗を、前述の領域Cの電流パスの抵抗に近づける。
領域AのメモリセルMCが選択された場合には、電流パスの抵抗がもっとも小さい領域なので、例えば、信号dwlt_1、dwlt_2と、信号dmt_1を選択する。この場合は、ダミーワード線による抵抗だけでなく、その他の配線の寄生抵抗を調整するように抵抗Rm_1を追加して、領域CのメモリセルMCの電流パスの抵抗に近づける。
図17のダミーワード線スイッチdsw_offは、ダミーワード線dummyWLの抵抗調整回路を使用せず非選択ワード線電圧VUXを印加する場合に使用される。ダミーワード線スイッチdsw_offが非導通状態にされるとともに、信号dwlt_0によりノードnrmとノードnr1が直接接続される。
読み出し動作が実行される時、選択メモリセルMCのアドレスに基づいて、選択メモリセルMCからワード線駆動回路70までの寄生抵抗のおおよその値を知ることができる。この寄生抵抗の値を揃えるように抵抗調整回路71の抵抗値を最適な値に設定することにより、各領域でメモリセルMCが選択された時の電圧印加条件を揃えることができる。この結果、図16Bに示すように、読み出し動作時のバイアス印加をしたときに、領域Aと領域CのメモリセルMCのセル電流分布の差を小さくすることができる。図16Bは、前述の実施の形態の読み出し動作において最初のセンス動作時のセル電流分布をイメージしたものなので、判定電流I_readよりセル電流分布が下回っているが、前述の方法でセンス動作を2回、3回と継続していくことにより、判定電流Ireadの元で読み出しを完了させることができるようになる。このように、抵抗調整回路71による選択メモリセルMCのセル電流の場所依存性の補正も合わせて読み出し動作を行うことでより正確にデータを読み出すことができるようになる。
なお、このダミーワード線dummyWLは、通常のメモリセルアレイ10内に通常のワード線WLとともに設けられているものとすることができる。この場合、ダミーワード線dummyWLとビット線BLの交点に形成されるメモリセルMCは、フォーミングされていないメモリセルMCとする必要がある。ダミーワード線dummyWLがメモリセルアレイ10内に設けられている場合、あるメモリセルMCが選択された際に、ダミーワード線dummyWLとして、同じメモリセルアレイ10内のものを利用することができる。また、あるメモリセルMCが選択された際に、他の非選択のメモリセルアレイ10に埋め込まれたダミーワード線dummyWLを利用してもよい。
ダミーワード線dummyWLに形成されるメモリセルMCがフォーミングされていないメモリセルMCであり、非選択のメモリセルアレイ10中のものであっても、そのメモリセルMCには、非常に弱いバイアスしか印加されないようにすることが望ましい。また、このダミーワード線dummyWLとビット線BLとの交点にメモリセルMC又はダイオードDiが形成されないようにすることもできる。その場合、プロセス工程がやや複雑になるが、上記のような制約がなくなり抵抗調整の制御が行いやすくなる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更、追加等が可能である。例えば、実施の形態において、抵抗変化メモリ装置の動作を読み出し動作として説明したが、セット動作やリセット動作の後に選択メモリセルMCが所望の抵抗状態に遷移したかを検証するベリファイ動作であっても良い。例えばメモリセルMCが低抵抗状態に遷移したかを検証するセットベリファイ動作の場合、全てのメモリセルMCが低抵抗状態に遷移しているとは限らない。この場合、所定回数のセンス動作でもメモリセルMCが低抵抗状態であると判定できないが、ベリファイフェイルという意味のある結果が得られる。このベリファイ結果に基づいて、次のセットパルス印加動作ではベリファイフェイルのメモリセルMCに対し、セット動作が確実に実行される。
また、実施の形態においてはセンス動作を3回繰り返すものとして説明したが、センス動作を繰り返す回数は3回に限られるものではない。センス動作を繰り返す回数は、読み出し動作に要する時間や、書き込み動作の精度に基づいて任意に選択することができる。
10・・・メモリセルアレイ、 20・・・センスアンプ、 30・・・ラッチ、 40・・・カラムデコーダ、 50・・・メインロウデコーダ、 60・・・サブロウデコーダ、 70・・・ワード線駆動回路、 100・・・バンク、 110・・・データ入出力バッファ、 120・・・入出力制御回路、 130・・・アドレスレジスタ、 140・・・コマンドレジスタ、 150・・・動作制御回路、 160・・・パラメータレジスタ、 170・・・内部電圧生成回路、 180・・・コア制御バッファ、 190・・・データレジスタ、 200・・・ページバッファ、 Di・・・ダイオード、 VR・・・可変抵抗素子、 MC・・・メモリセル、 BL・・・ビット線、 WL・・・ワード線。
Claims (5)
- 可変抵抗素子を含むメモリセルが複数の第1配線及び複数の第2配線の交差部に配置されたメモリセルアレイと、
選択された前記第1配線及び選択された前記第2配線の交差部に配置された選択メモリセルに所定の電圧を印加して、選択された前記第1配線に流れる電流を検知することにより、前記可変抵抗素子の抵抗状態を判定する読み出し動作を実行する制御回路と
を備え、
前記読み出し動作は、
選択された複数本の前記第1配線に第1の電圧を印加するとともに選択された1本の第2配線に前記第1の電圧よりも低い第2の電圧を印加するセンス動作を複数回実行し判定結果を累積する動作であり、
前記制御回路は、
1つの前記センス動作において第1の抵抗状態であると判定された前記選択メモリセルに接続された前記第1配線への前記第1の電圧の印加を停止して次の前記センス動作を実行する
ことを特徴とする半導体記憶装置。 - 前記制御回路は、前記選択メモリセルの前記メモリセルアレイ内での位置に基づき異なる抵抗値をとる抵抗調整回路をさらに備え、
前記制御回路は、前記抵抗調整回路を介して選択された前記第2配線に前記第2の電圧を印加する
ことを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。 - 前記制御回路は、前記第1配線側にソース端子が接続されるトランジスタと、
前記トランジスタのドレイン端子の電圧と参照電圧を比較することにより前記選択メモリセルの抵抗状態を判定する差動増幅器を有し、
前記トランジスタのゲート端子は、前記トランジスタのドレイン端子・ソース端子間に参照電流が流れる際に前記第1の電圧が前記第1の配線に印加されるように制御される
ことを特徴とする請求項1又は2記載の半導体記憶装置。 - 可変抵抗素子を含むメモリセルが複数の第1配線及び複数の第2配線の交差部に配置されたメモリセルアレイと、
選択された前記第1配線及び選択された前記第2配線の交差部に配置された選択メモリセルに所定の電圧を印加して、選択された前記第1配線に流れる電流を検知することにより、前記可変抵抗素子の抵抗状態を判定する読み出し動作を実行する制御回路と
を備え、
前記読み出し動作は、
選択された複数本の前記第1配線に第1の電圧を印加するとともに選択された1本の第2配線に前記第1の電圧よりも低い第2の電圧を印加するセンス動作を複数回実行し判定結果を累積する動作であり、
前記制御回路は、
1つの前記センス動作において第1の抵抗状態であると判定された前記選択メモリセルに接続された前記第1配線への前記第1の電圧の印加を停止し、且つ1つの前記センス動作において前記第1の抵抗状態であると判定されなかった前記選択メモリセルへ印加する電圧を1つの前記センス動作時以上として次の前記センス動作を実行する
ことを特徴とする半導体記憶装置。 - 前記制御回路は、前記選択メモリセルの前記メモリセルアレイ内での位置に基づき異なる抵抗値をとるダミーワード線を用いた第1の抵抗調整回路と、複数の異なる抵抗値をとる抵抗調整パスを用いた第2の抵抗調整回路をさらに備え、
前記制御回路は、前記第1の抵抗調整回路及び前記第2の抵抗調整回路を介して選択された前記第2配線に前記第2の電圧を印加する
ことを特徴とする請求項4記載の半導体記憶装置。
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