JP5194157B2 - プリント基板の保持構造 - Google Patents

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Description

この発明は、筐体の内部空間にプリント基板を保持する構造に関するものである。
従来のプリント基板の保持構造として、電子部品を実装したプリント基板を、少なくとも一面を開口面とした箱状に形成された筐体と、前記筐体の開口面を塞ぐカバーとによって形成される内部空間に収納したときに、前記プリント基板を保持するプリント基板の保持構造において、前記プリント基板には、前記内部空間への挿入前端部に、円弧状の欠切部が形成され、前記筐体の開口面と対向する後方壁面には、前記欠切部に対応して、前記内部空間に突出するように第1の支持部が形成され、当該第1の支持部は、前記欠切部が当接する部位がくびれた鼓形状を有し、前記カバーにより、前記プリント基板の欠切部を前記第1の支持部のくびれ部に当接させて前記プリント基板を保持するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許第4395767号公報(第6〜7頁、図1〜7)
上記のように構成された従来の技術においては、プリント基板を押圧せずともプリント基板の挿入前端部に形成された円弧状の欠切部と後方壁面に形成されたくびれた鼓形状の第1の支持部とが当接することによりプリント基板が保持される。第1の支持部のくびれ部の両側には、くびれ部よりも徐々に径が増加する拡径部があるので、プリント基板が移動しようとしてもプリント基板の円弧状の欠切部はその拡径部に係止され、プリント基板の不要な移動を妨げて基板を保持することができるなどの効果が得られるものの、プリント基板に設けられた円弧状の欠切部が、筐体後方に設けた第1の支持部の最もくびれた部分に誘導されるので、部品実装後のはんだ付けによる熱ストレスによってプリント基板に反りが生じた場合に、第1の支持部に当接して最もくびれた部分に誘導されることで、プリント基板に矯正側のストレスが加わり、歪みが生じる。
また、第1の支持部のくびれた部分が円柱状に延ばされてその先端部に拡径部を設けたものでは、プリント基板に反りが生じたものでも、上記のような矯正歪みは生じないものの、プリント基板と第1の支持部を円弧状の当接としていることでプリント基板の可動範囲、つまり遊び代が大きくなり過ぎ、プリント基板が例えば振動など外部衝撃で振られた場合に、背の高い部品(例えばアルミ電解コンデンサなど)のリードに加わるストレスが増幅されることになり、リード折損などの問題が生じる。さらに、上記遊び代を設けたことで、外部衝撃によってプリント基板が上下に振られた際に、第1の支持部の拡径部とプリント基板が干渉摺動し、異音を発したり磨耗粉が生じる恐れがある。
本発明は、上記のような課題を解消するためになされたものであり、プリント基板に極力歪みを与えず、筐体内に確実に収納、保持出来るプリント基板の保持構造を提供することを目的としている。
この発明に係るプリント基板の保持構造は、電子部品が実装されたプリント基板を筐体の所定部に設けられた開口部から上記プリント基板の延在方向に挿入し、該筐体内部に保持するプリント基板の保持構造であって、上記プリント基板の挿入方向先端部には挿入方向に対して左右対称的に傾斜された第1係合部と第2係合部を設け、上記筐体の内側奥部には、上記第1係合部に対応する位置に設けられた上記第1係合部と同一方向の傾斜面に上記プリント基板の厚み方向に間隔をあけて設けられた複数の凸部を有する第1係止部と、上記第2係合部に対応する位置に設けられた上記第2係合部と同一方向の傾斜面に上記プリント基板の厚み方向に間隔をあけて設けられた複数の凸部を有する第2係止部とを備え、上記プリント基板を上記筐体の内部に挿入したときに上記第1係合部を上記第1係止部に係合させ、上記第2係合部を上記第2係止部に係合させることによって上記プリント基板の挿入方向先端部を保持するようにしたものである。
この発明においては、プリント基板の傾斜した第1係合部を筐体の傾斜した第1係止部に係合させ、同様に傾斜した第2係合部を筐体の傾斜した第2係止部に係合させてプリント基板の挿入方向先端部を保持するようにしたので、はんだ付け時の熱ストレスによる反りなどでプリント基板に変形が生じている場合においても、プリント基板を筐体に収納する際に、プリント基板と筐体とがプリント基板の状態を保持したまま係止される。このため、プリント基板に加わる押圧ストレスが軽減され、矯正歪みをほとんど加えることなくプリント基板を保持できる。
本発明の実施の形態1に係るプリント基板の保持構造を用いた電子制御装置の構成を概略的に示す上方からの要部断面図である。 図1に示された筐体を開口部から見た正面図である。 図1に示されたプリント基板の挿入方向先端部に設けられた第1係合部と第2係合部近傍を示す上面図である。 図1に示された筐体の内側奥部に設けられた第1係止部と第2係止部近傍を示す拡大断面図である。 図4の第1係止部と第2係止部近傍を開口部側から見た拡大図である。 図1に示された電子部品とコネクタ部材が実装されたプリント基板の反りの例を示す側面図である。 図1に示されたプリント基板の反りの他の例を説明する図である。 図1に示された筐体にねじれ応力が加わった場合の動作説明図である。 本発明の実施の形態2に係るプリント基板の保持構造を用いた電子制御装置の構成を概略的に示す上方からの要部断面図である。 図9に示された筐体を開口部から見た正面図である。 本発明の実施の形態3に係るプリント基板の保持構造を用いた電子制御装置の構成を概略的に示す上方からの要部断面図である。 図11に示されたプリント基板の挿入方向先端部の第1、第2係合部を示す要部上面図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るプリント基板の保持構造を用いた車両の電子制御装置の構成を概略的に示す上方からの要部断面図、図2は図1に示された筐体を開口部から見た正面図、図3は図1に示されたプリント基板の挿入方向先端部に設けられた第1係合部と第2係合部近傍を示す上面図、図4は図1に示された筐体の内側奥部に設けられた第1係止部と第2係止部近傍を示す拡大断面図、図5は図4の第1係止部と第2係止部近傍を開口部側から見た拡大図である。図において、電子制御装置は所定部に開口部1aが設けられた筐体1と、電子部品21が実装され筐体1内に収容されるプリント基板2と、プリント基板2の挿入方向後端部(図1の左端部)に装着され開口部1aの蓋を兼ねるコネクタ部材22を備えている。
図1、図2に示すように筐体1は直方体状の箱からなり、開口部1aは直方体の高さ方向を形成している所定の一面が開放された如く形成されている。プリント基板2は、開口部1aから該プリント基板2の延在方向に図1の右方向に挿入され、挿入が完了に至る過程の最終部分で後述する本発明のプリント基板の保持構造によって筐体1に保持、固定される。プリント基板2の挿入方向先端部における幅方向中央部には、図3に示すように略V字状の切欠き部によって形成された第1係合部23と第2係合部24が挿入方向から見て左右対称的に設けられている。第1係合部23はV字状の切欠き部の一方の傾斜面、第2係合部24はV字状の切欠き部の他方の傾斜面を含んで構成されている。
一方、図2、4、5に示すように、上記筐体の内側奥部の奥壁11における、上記V字状の切欠き部に対応する位置には、奥壁11側(図1の右側)に広く、筐体1の開口部1a側に狭くなる断面略V字状で図2の上面から下面に伸びる柱状部12を用いて形成され、プリント基板2の第1係合部23と第2係合部24にそれぞれ係合する第1係止部13と第2係止部14が設けられている。第1係止部13は、柱状部12の一方の傾斜面121と、この傾斜面121にプリント基板2の厚み方向に等間隔で、プリント基板の延在方向に平行に開口部1a方向に伸びるように突設された複数の凸部123(123a〜123e)によって構成されている。第2係止部14は、柱状部12の他方の傾斜面122と、この傾斜面122にプリント基板2の厚み方向に等間隔で、凸部123と同様に突設された複数の凸部124(124a〜124e)によって構成されている。
柱状部12を含む第1係止部13と第2係止部14は、筐体1が例えば注型樹脂によって形成されている場合、筐体1と一体に構成することができるが、別部材で構成しても良い。図5に示すように、上記左右の凸部123、124は、プリント基板2の厚み方向(図5の上下方向)の間隔が左右同一で、一方(左側)の上下に隣り合う凸部相互の中心に他方(右側)の凸部の中心が位置するように左右非対称に設置されている。凸部123、124は、傾斜面121、122に沿って略一様の高さで突出されており、プリント基板2の第1係合部23または第2係合部24の図2における上下方向の移動を規制する。なお、各凸部123a〜123e、124a〜124eの上下方向の寸法は誇張して図示されており、実際にはプリント基板2の厚みに比べて十分に薄く形成されている。
因みに、図5の左右の凸部、例えば図において左側の凸部123cと右側の凸部124cの間の図における上下方向の寸法Lは、プリント基板2の厚みよりも大きい。従って、プリント基板2が図5のA部に略水平状態で挿入された場合には、プリント基板2の傾斜された第1係合部23と第2係合部24は、上側の凸部124cと下側の凸部123cの間に容易に進入し、柱状部12に対してその傾斜面121、122を挟む如く当接する。そして、上下方向に対しては凸部124cと凸部123cによって移動が規制され、プリント基板2の挿入方向先端部が筐体1に対して保持される。なお、その状態でプリント基板2と、凸部124cまたは凸部123cの間には所定のクリアランスが形成される。
なお、プリント基板2の挿入方向先端部に、はんだ付けなどによるストレスで反りが生じ、例えば図5の左側が上方で、右側が下方に傾いている場合、あるいはその逆の方向に傾いているような場合には、そのプリント基板2が筐体1の内部に挿入されたときに、第1係合部23が第1係止部13の凹凸の1つ、例えば凸部123c、123dの間の凹部である傾斜面121に係合され、第2係合部24が第2係止部14の凹凸の1つ、例えば124c、124dの間の凹部である傾斜面122に係合されることによって、プリント基板2の挿入方向先端部が傾斜した状態のまま保持される。
要するに、プリント基板2の挿入方向先端部の変形如何にかかわらず、第1係合部23を第1係止部13に係合させ、第2係合部24を第2係止部14に係合させることによって、プリント基板2の挿入方向先端部と柱状部12とが十字状に係合され、プリント基板2の挿入方向先端部が筐体1に保持される。なお、プリント基板2を挿入するときに挿入方向先端部の第1、第2係合部23、24と、第1、第2係止部13、14が容易に係合し合うように、第1、第2係合部23、24、及び各凸部123a〜123e、124a〜124eの突出端部のエッジ部分の少なくとも一方を例えばテーパ状に加工し、あるいはR(曲面)加工するなど面取り加工されていることは好ましい。該加工を施すことで、プリント基板2を筐体1内に挿入する際に挿入方向先端部の第1、第2係合部23,24が第1、第2係止部13,14に自然誘導される。
一方、プリント基板2の挿入方向後端部に設けられたコネクタ部材22の外周部には、凸部からなる保持部22aが対向する2辺である左右の高さ方向中央部にそれぞれ設けられ、筐体1の開口部1aの内側壁面には上記保持部22aにそれぞれ係合する凹部からなる固定部15が設けられている。上記コネクタ部材22の保持部22aと筐体1の固定部15との係合によって、プリント基板2が筐体1への挿入時にガイドされ、第1、第2係合部23、24と、第1、第2係止部13、14とが係合を始める前までにプリント基板2の姿勢が整えられ、該挿入の完了後には上記プリント基板2の挿入方向後端部が保持される。結局、実施の形態1においてプリント基板2は、挿入方向後端部の2箇所と先端部中央部の1箇所の計3点で筐体1に保持される。なお、コネクタ部材22の接続端子群や、プリント基板2の電子部品21以外の実装部品類等、また、筐体1を車両のエンジンルームあるいは車室内に固定するための固定部や固定手段などについては図示を省略している。
次に、上記のように構成された実施の形態1の動作について図6〜図8を参照して説明する。なお、図6は図1に示されたプリント基板の反りの例を示す側面図、図7は図1に示されたプリント基板の反りの他の例を示す図であり、図示しない相手側コネクタを嵌合するコネクタ部材の嵌合面から透視した説明図、図8は図1に示された筐体にねじれ応力が加わった場合の動作説明図である。電子部品21とコネクタ部材22がプリント基板2に実装されて、はんだ付けされた直後のプリント基板2は、図6の破線で示すようにプリント基板2の端面が上反り2Aしたり、下反り2Bしたりする場合がある。
また、はんだ付けされた直後のプリント基板2を、開口部1a側からコネクタ部材を透視すると、図7の破線で示すようにプリント基板2がはんだ付け時の熱ストレスを受けて山反り2Cしたり、谷反り2Dしたりする場合がある。また、図6と図7の複合された変形もあり得る。なお、図7に示すコネクタ部材22は図示しない端子群が、4つのブロック22A、22B、22D、22Eに区分されている場合を示している。
プリント基板2は、はんだ付けによる熱ストレス等で上記図6、図7に例示するように各種の反りが生じている場合がある。この実施の形態1においては、プリント基板2を筐体1に挿入したときに、コネクタ部材22の保持部22aと筐体1の固定部15との係合によって、プリント基板2の姿勢が整えられた後、プリント基板2のテーパ状に傾斜された先端の開いたV字状の第1係合部23が筐体1の同様にテーパ状に傾斜された第1係止部13の傾斜面121に当接し、同様に傾斜された第2係合部24が筐体1の傾斜された第2係止部14の傾斜面122に当接することでプリント基板2の挿入方向先端部が筐体1の柱状部12の傾斜面121、122に係合する。
傾斜面121、122にはそれぞれ複数の凸部123a〜123e、124a〜124eが設けられているが、これら凸部相互は上下方向(プリント基板2の厚み方向)に互いに離間されて設置され、挿入方向後端部のコネクタ部材22の保持部22aと筐体1の固定部15との間には所定のクリアランスがあることにより、プリント基板2の挿入方向先端部は上下方向に搖動が可能であり、V字状の切欠き部からなる第1、第2係合部23、24は凸部123a〜123e相互の間の何れかの凹所(即ち傾斜面121)と、凸部124a〜124e相互の間の何れかの凹所(傾斜面122)に入り込み、第1係合部23は第1係止部13に、第2係合部24は第2係止部14に係合される。
このプリント基板2を筐体1に収納する過程において、プリント基板2にはストレスは実質的に与えられていないので、プリント基板2に加わる押圧ストレスは極めて小さく、プリント基板2の状態を維持したまま、プリント基板2の挿入方向先端部中央の第1、第2係合部23、24と、筐体1の奥壁11部の柱状部12とが、それぞれの延在方向が互いに略直交する形で、十字状に係合される。
また、この実施の形態1では第1係合部23と第2係合部24は、プリント基板2の挿入方向先端部における幅方向中央部に設けられた略V字状の切欠き部によって形成され、上記第1係止部13と第2係止部14は、筐体内部の奥壁11における切欠き部に対応した位置に設けられた略V字状の柱状部12を用いて形成され、第1係止部13と第2係止部14の凹凸を構成する凸部123、124が、プリント基板2の挿入方向から見て左右非対称に設けられていることで、プリント基板2の反りや傾斜の度合いに応じて左右それぞれ複数個の凸部123(123a〜123e)、及び凸部124(124a〜124e)の内、左右それぞれ何れかの凸部でプリント基板2の厚み方向に係止されることになるため、プリント基板2に矯正歪みをほとんど加えることなく、プリント基板2の保持が可能となる。
また、上記のようにプリント基板2の挿入方向先端部がテーパ状の傾斜面相互の十字状の結合と、凸部123、124のうちの左右1対の凸部でプリント基板を確実に支えることが出来るため、例えば振動などの外部衝撃によるプリント基板2の振れや摺動干渉異音、磨耗粉でのコネクタピン接触不良の懸念も払拭される。
次に、筐体1にねじれ応力が加わった場合について図8を用いて説明する。なお、図8は、筐体1の後方壁面の中央一箇所に設けられた柱状部12部分を拡大して模式的に示している。筐体1にねじれ応力、例えば図8の矢印B方向または矢印C方向のねじれが加わった場合、筐体1のねじれ方向に追従して柱状部12の両側面の凸部123、124も同方向に変位し、プリント基板2もそれに応じて同じ方向に追従する。このため、プリント基板2を収容した筐体1が平面度の出ていない筐体取付面に取付用ブラケット(何れも図示省略)等を用いて取り付けられた場合でも、直接的にプリント基板2に応力が伝わらず、またプリント基板2の挿入方向先端部は幅方向両端部を挟持していないために無理な変曲点も出来ずに応力の緩和が可能となる。
上記のような従来の技術においては、山反りや谷反りしたプリント基板を筐体内に収納する際に、プリント基板2を矯正しながら筐体後方壁面に設けられた、くびれた鼓形状の支持部のいちばんくびれた部分に誘導されるため、プリント基板に矯正側の歪みが生じることになる。また、プリント基板の左右両端面を挟持して保持すると、上記と同様にプリント基板に矯正側の歪みが生じることになり、平面度の出ていない箇所に取り付けられるとプリント基板にさらに歪みが生じる。また、プリント基板の挿入方向前端部が上反りや下反りしたものを筐体に収納しようとすると、同様に矯正歪みが発生するという問題があった。
また、くびれた鼓形状の支持部でプリント基板を保持する従来の技術では、プリント基板と鼓形状の支持部が円弧状の点で接することになり、支持部の拡径部によってプリント基板の余分な移動を抑制をしているもののガタ(遊び代)が出来るため、振動などの外部衝撃によってプリント基板が上下に振られたときに、プリント基板と支持部の拡径部とが干渉し異音が発生する恐れがある。また、該干渉の繰り返しによって磨耗粉が発生することになり、この磨耗粉がコネクタ接合接点部に入るとコネクタピンの接触不良の危険性も生じる。
これに対して、本発明の実施の形態1では上記したように、電子部品21や端子群が備わったコネクタ部材22を実装したプリント基板2が、はんだ付け時の熱ストレスによって反りが生じた場合においても、ほぼそのままの状態を維持しながらプリント基板2に設けたテーパ状の第1係合部23と第2係合部24と筐体後方壁面に設けられたテーパ状の第1係止部13と第2係止部14が十字状に結合されてプリント基板2を筐体1内に確実に保持することが出来ることから、プリント基板2に矯正歪みが加わることがない。また、外部衝撃によってプリント基板2が摺動することもないため、大型部品のリード部への振幅ストレスもなくなり、干渉異音や磨耗も発生することはない。
上記のように実施形態1に係るプリント基板の保持構造においては、プリント基板2の挿入方向先端部は、幅方向中央1箇所に設けたV字状に先が開いた切欠き部からなる第1係合部23と第2係合部24が、筐体1の内側奥部における上記切欠き部に対応する幅方向中央に設けられた、挿入方向奥側に広く手前側に狭い傾斜面に複数の凸部を設けた柱状部12を用いた第1係止部13と第2係止部14に係合することで係止される。また、プリント基板2の挿入方向後端部は、筐体の開口部を塞ぐコネクタ部材22の外周部対向する2箇所に設けられた2つの凸部からなる保持部22aが、筐体1の開口部1aの内側壁面の対応箇所に設けられた2つの凹部からなる固定部15に係合することで保持される。プリント基板2は、挿入方向先端部中央部の1箇所と後端部の2箇所の計3点で筐体1に保持される。
上記実施形態1によれば、はんだ付け時の熱ストレスによる反りなどでプリント基板2に変形が生じている場合においても、プリント基板2を筐体1に収納する際に、プリント基板2と筐体1とがプリント基板2の状態を保持したまま係止されるため、プリント基板2に加わる押圧ストレスが軽減され、矯正歪みをほとんど加えることなくプリント基板2を保持できる。また、テーパ状の傾斜面121、122に設けられた凸部123、124でプリント基板2の厚み方向の移動を確実に規制することが出来るため、外部衝撃(例えば振動など)によるプリント基板2の振れや摺動干渉異音、磨耗粉でのコネクタピン接触不良の懸念も払拭される。
また、筐体奥壁部に設けた第1、第2係止部13、14における複数個の凸部123、124は、対称位置に設けずに左右交互となるように設けたので、平面度が出ていない箇所に筐体1が取付られて筐体1にねじれ応力が加わっても、コネクタ部材22とプリント基板2の筐体1の挿入方向先端部の中央1箇所に設けた切欠き部と筐体1奥壁部中央に1箇所設けた柱状部12を支点に、柱状部12の両側面に左右交互に設けたプリント基板2の支える凸部123、124が筐体1のねじれ方向に追従し、併せてプリント基板2も同一方向に追従するため、プリント基板2に変曲点応力が加わりにくく、電子部品21が実装されたプリント基板2に信頼性確保が可能となり、製品寿命も延びる。
さらに、プリント基板2は挿入方向の先端部1箇所と後端部のコネクタ部材22の対向する2か所の計3か所で支えるため、プリント基板2を両端面から挟持して保持する必要がなく、即ちプリント基板2に挟持応力が加わらず、プリント基板2の信頼性確保が可能となる。また、平面度が出ていない箇所に筐体1が取付られても比較的剛性のあるコネクタ部材22の外周部と筐体1の開口部内側の壁面とでプリント基板2を支えるため、筐体1にねじれ応力が加わったとしてもプリント基板2とコネクタ部材22がねじれ方向に追従するため、プリント基板2に対して直接ねじれ応力が伝わることがなく、プリント基板2の信頼性確保が可能となる。
また、筐体1の開口部1aの内側壁面に対向して設けられた凹部からなる一対の固定部15は、プリント基板2を収納するときのガイドレールの役割を有し、プリント基板2の挿入方向先端部の第1、第2係合部23、24が奥壁11部の第1、第2係止部13、14で係合を始める前に、コネクタ部材22を実装したプリント基板2の姿勢を整え、筐体1に斜めにオフセット挿入されないようにしている。このため、コネクタ部材22を実装したプリント基板2が確実に筐体1に収納係止でき、オフセット挿入でのプリント基板2への曲げ応力が加わることを予防でき、組立も容易である。また、筐体1の奥壁11部に設けた柱状部12を含む、第1、第2係止部13、14は、筐体1及びコネクタ部材22成形時に一体成形が可能なため、加工費を抑制できる。
実施の形態2.
図9は本発明の実施の形態2に係るプリント基板の保持構造を用いた電子制御装置の構成を概略的に示す上方からの要部断面図、図10は図9に示された筐体を開口部から見た正面図である。なお、各図を通じて同一または相当部分には同一符号を付している。図において、コネクタ部材22の外周面におけるプリント基板2の厚み方向中央部には凹部からなる保持部22bが設けられ、筐体1の開口部1aの内側壁面には保持部22bに係合する凸部からなるガイドレール状の固定部16が突出されている。その他の構成は上記実施の形態1と同様である。
この実施の形態2は、プリント基板2の筐体1に対する保持構造の内、挿入方向後端部におけるコネクタ部材22と筐体1との固定構造を変更したものである。
上記のように、コネクタ部材22と筐体1との固定構造を変更した場合であっても、コネクタ部材22を実装したプリント基板2が筐体1に斜めにオフセット挿入されないようにし、筐体1にプリント基板2が確実に収納できることで、オフセット挿入でのプリント基板2への曲げ応力が加わることを予防できるなど、実施の形態1と同様の作用効果が期待できることは明らかである。この実施の形態2の場合、筐体1側のコネクタ部材22との係合手段を凸部からなるガイドレール状の固定部16としたので、筐体1の厚みが薄い場合でも対応できるという特徴がある。
実施の形態3.
図11は本発明の実施の形態3に係るプリント基板の保持構造を用いた電子制御装置の構成を概略的に示す上方からの要部断面図、図12は図11に示されたプリント基板の挿入方向先端部の第1、第2係合部を示す要部上面図である。なお、この実施の形態3は、第1係合部と第1係止部との係合部分を筐体の奥壁の一方の角部(図11の下側)に、第2係合部と第2係止部との係合部分を筐体の奥壁の他方の角部に分けて配設するようにしたものである。図12に示すように、プリント基板2の挿入方向先端部には、幅方向の一方の角部に挿入方向に対して傾斜された第1係合部23Aが設けられ、他方の角部には第1係合部23Aとは対称的に傾斜された第2係合部24Aが設けられている。
一方、図11に示すように、筐体1の奥壁11の一方の角部には第1係合部23Aと同一方向に傾斜された傾斜面121Aと、この傾斜面121Aに、実施の形態1の図5と同様にプリント基板2の厚み方向に間隔をあけて突出された凸部123Aからなる第1係止部13Aが設けられている。また、奥壁11の他方の角部には第2係合部24Aと同一方向に傾斜された傾斜面122Aと、この傾斜面122Aに、実施の形態1の図5と同様にプリント基板2の厚み方向に間隔をあけて突出された凸部124Aからなる第2係止部14Aが設けられている。その他の構成は、凸部123Aと凸部124Aのプリント基板2の厚み方向の位置がずれていて非対称である点を含めて実施の形態1と同様である。
上記のように構成された実施の形態3においては、プリント基板2の挿入方向先端部の係止位置が幅方向に離れているため、プリント基板2の挿入方向前方側から見てプリント基板2の左右端部が上下方向に僅かに傾いている場合でも、プリント基板2に変形を与えずに係止することができる。なお、プリント基板2の幅方向の両端部を筐体1に係止するので、筐体1にねじれ応力が加えられるような取付手法の場合には不向きであるが、ねじれ応力が加えられない取付手法を選ぶことで、プリント基板2に加わる押圧ストレスが軽減され、矯正歪みをほとんど加えることなくプリント基板を保持できるという効果が得られる。
なお、上記実施の形態1〜3では、凸部123(123A)と凸部124(124A)のプリント基板2の厚み方向の位置をずらした場合について説明したが、左右対称としても差し支えない。また、凸部123(123A)、124(124A)の数や、プリント基板の保持構造の用途など、実施の形態に例示されたものに限定されないことは言うまでもない。
1 筐体、 1a 開口部、 11 奥壁、 12 柱状部、 121、121A 傾斜面、 122、122A 傾斜面、 123(123a〜123e) 凸部、 123A 凸部、 124(124a〜124e) 凸部、 124A 凸部、 13 第1係止部、 14 第2係止部、 15、16 固定部、 2 プリント基板、 21 電子部品、 22 コネクタ部材、 22a、22b 保持部、 23、23A 第1係合部、 24、24A 第2係合部。

Claims (8)

  1. 電子部品が実装されたプリント基板を筐体の所定部に設けられた開口部から上記プリント基板の延在方向に挿入し、該筐体内部に保持するプリント基板の保持構造であって、上記プリント基板の挿入方向先端部には挿入方向に対して左右対称的に傾斜された第1係合部と第2係合部を設け、上記筐体の内側奥部には、上記第1係合部に対応する位置に設けられた上記第1係合部と同一方向の傾斜面に上記プリント基板の厚み方向に間隔をあけて設けられた複数の凸部を有する第1係止部と、上記第2係合部に対応する位置に設けられた上記第2係合部と同一方向の傾斜面に上記プリント基板の厚み方向に間隔をあけて設けられた複数の凸部を有する第2係止部とを備え、上記プリント基板を上記筐体の内部に挿入したときに上記第1係合部を上記第1係止部に係合させ、上記第2係合部を上記第2係止部に係合させることによって上記プリント基板の挿入方向先端部を保持するようにしたことを特徴とするプリント基板の保持構造。
  2. 上記第1係合部と第2係合部は、上記プリント基板の挿入方向先端部における幅方向中央部に設けられたV字状の切欠き部によって形成され、上記第1係止部と第2係止部は、上記筐体内部の奥壁における上記切欠き部に対応した位置に設けられ、上記奥壁側に広く、上記筐体開口部側に狭くなる断面略V字状の柱状部を用いて形成されていることを特徴とする請求項1記載のプリント基板の保持構造。
  3. 上記プリント基板の挿入方向先端部における幅方向の一端部に上記第1係合部を、該幅方向の他端部に上記第2係合部をそれぞれ設ける一方、上記第1係止部と第2係止部は、上記筐体の内側奥部の幅方向の一端部と他端部にそれぞれ上記第1係合部と第2係合部に対応させて設けられてなることを特徴とする請求項1記載のプリント基板の保持構造。
  4. 上記第1係止部と第2係止部の凹凸は、上記プリント基板の挿入方向から見て左右非対称に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のプリント基板の保持構造。
  5. 上記プリント基板の挿入方向後端部に上記筐体の開口部を塞ぐように形成されたコネクタ部材を備え、上記筐体の開口部に凸部または凹部からなる固定部を設け、上記コネクタ部材の外周部に上記固定部に係合する凹部または凸部からなる保持部を設け、上記固定部と上記保持部の係合によって上記プリント基板の挿入方向後端部を保持するようにしたことを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載のプリント基板の保持構造。
  6. 上記固定部は、上記プリント基板を上記筐体内部に挿入するときのガイドレールの機能を有するものであることを特徴とする請求項5記載のプリント基板の保持構造。
  7. 上記第1係止部と第2係止部は、上記筐体と一体成形されたものであることを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載のプリント基板の保持構造。
  8. 上記第1係止部と第2係止部における上記凸部の突出端部のエッジ部分、または上記第1係合部と第2係合部は、面取り加工されていることを特徴とする請求項1から請求項7の何れかに記載のプリント基板の保持構造。
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