JP5193701B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体記憶装置に関する。例えば、読み出し動作時におけるビット線の制御方法に関する。
従来からNAND型フラッシュメモリは、メモリセルアレイとセンスアンプと、メモリセルアレイとセンスアンプを電気的に繋ぐビット線などで構成されている。このメモリセルアレイには、電荷蓄積層、及び制御ゲートを備えたメモリセルが複数形成されている。
また近年、情報量の増加に伴う、メモリ容量の増加を要求されることが多くなってきている。
そこで、この要求に対しメモリセルアレイを増設することでメモリ容量を増やしてきた。そして、メモリ容量の増加に伴い、増加する消費電力を抑制するため、種々の手法が採用されてきた(特許文献1参照)。
しかし、NAND型フラッシュメモリの専有面積を現状レベルに維持しつつ、容量増加の需要に応えようとすると、メモリセルを更に微細化しなければならず、またビット線の実長が長くなる。そしてメモリセルの微細化は、メモリセルの特性の悪化の原因となり、ビット線が長くなることは、ビット線BLの寄生抵抗及び容量の増大の原因となる。その結果、NAND型フラッシュメモリのデータの読み出し速度が低下するという問題があった。
特開2006−79803号公報
本発明は、動作速度を向上させる半導体記憶装置を提供する。
本発明の一態様に係る半導体記憶装置は、電荷蓄積層と制御ゲートを含み、閾値に応じて2値以上のデータを保持可能なメモリセルと、前記メモリセルに接続されたビット線と、読み出し動作時において前記メモリセルに対し、同一データにつき複数回センスを行うセンスアンプと、電流経路の一端に前記センスアンプが接続され、前記電流経路の他端に前記ビット線が接続されたnチャネル型MOSトランジスタと、前記nチャネル型MOSトランジスタのゲートに第1電圧、又は前記第1電圧より高い第2電圧のいずれかを印加する制御部とを具備し、読み出し時において前記制御部は、前記ゲートに対し前記第1電圧を与える事で前記nチャネル型MOSトランジスタをON状態とし、且つ1回目の前記センスの後に2回目の前記センスに備え、隣接ビット線の電圧変化に伴い変動する前記ビット線の電位を、前記変動前の電位に戻すため前記第2電圧を印加し、前記2回目の前記センスが行われる前に前記第2電圧から前記第1電圧へと切り替える。
本発明によれば、動作速度を向上させる半導体記憶装置を提供できる。
以下、この発明の実施形態につき図面を参照して説明する。この説明に際し、全図にわたり、共通する部分には共通する参照符号を付す。
[第1の実施形態]
この発明に第1の実施形態に係る半導体記憶装置及びその製造方法について図1を用いて説明する。図1は本実施形態に係るNAND型フラッシュメモリのブロック図である。
<NAND型フラッシュメモリの構成>
図示するようにNAND型フラッシュメモリは、メモリセルアレイ1、制御部2、ロウデコーダ3、センスアンプ4、及びnチャネルMOSトランジスタ5を備えている。まずメモリセルアレイ1について説明する。
<メモリセルアレイ1の構成例>
メモリセルアレイ1は、データ保持可能な複数の不揮発性のメモリセルを備えている。そしてメモリセルは、例えば電荷蓄積層と制御ゲートを含む積層ゲートを備えたnチャネルMOSトランジスタである。メモリセルの制御ゲートはワード線として機能し、ドレインはビット線に電気的に接続され、ソースはソース線に電気的に接続されている。
以下、メモリセルアレイ1の構成の詳細について図1を参照しつつ説明する。図示するようにメモリセルアレイ1は、不揮発性のメモリセルが直列接続された複数のNANDセル7を備えている。NANDセル7の各々は、例えば16個のメモリセルトランジスタMTと、選択トランジスタST1、ST2とを含んでいる。メモリセルトランジスタMTは、半導体基板上にゲート絶縁膜を介在して形成された電荷蓄積層(例えば絶縁膜)と、電荷蓄積層上に形成され、電荷蓄積層より誘電率の高い絶縁膜(以下、ブロック層と呼ぶ)と、更にブロック層上に形成された制御ゲート電極とを有するMONOS構造である。なお、メモリセルトランジスタMTの個数は16個に限られず、8個や32個、64個、128個、256個等であってもよく、その数は限定されるものではない。またメモリセルトランジスタMTは、隣接するもの同士でソース、ドレインを共有している。そして、選択トランジスタST1、ST2間に、その電流経路が直列接続されるようにして配置されている。直列接続されたメモリセルトランジスタMTの一端側のドレイン領域は選択トランジスタST1のソース領域に接続され、他端側のソース領域は選択トランジスタST2のドレイン領域に接続されている。
同一行にあるメモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極はワード線WL0〜WL15のいずれかに共通接続され、同一行にあるメモリセルの選択トランジスタST1、ST2のゲート電極は、それぞれセレクトゲート線SGD1、SGS1に共通接続されている。なお説明の簡単化のため、以下ではワード線WL0〜WL15を区別しない場合には、単にワード線WLと呼ぶことがある。また、メモリセルアレイ1において同一列にある選択トランジスタST1のドレインは、いずれかのビット線BL0〜BLn(nは自然数)に共通接続される。以下、ビット線BL0〜BLnについても、これらを区別しない場合には一括してビット線BLと呼ぶ。選択トランジスタST2のソースはソース線SLに共通接続される。なお、選択トランジスタST1、ST2は必ずしも両方必要ではなく、NANDセル7を選択出来るのであればいずれか一方のみが設けられていても良い。
図1では、1行のNANDセル7のみを図示している。しかし、メモリセルアレイ1内には複数行のNANDセル7が設けられても良い。この場合、同一列にあるNANDセル7は同一のビット線BLに接続される。また、同一のワード線WLに接続された複数のメモリセルトランジスタMTには一括してデータが書き込まれ、この単位をページと呼ぶ。更に、同一行にある複数のNANDセルは一括してデータが消去され、この単位をメモリブロックと呼ぶ。
<メモリセルトランジスタMTの閾値分布について>
次に上記メモリセルトランジスタMTの閾値分布について図2を用いて説明する。図2は、横軸に閾値分布をとり、縦軸にメモリセルトランジスタMTの存在確率を示したグラフである。
図示するように、各々のメモリセルトランジスタMTは、例えば2値(2-levels)のデータ(1ビットデータ)を保持できる。すなわち、メモリセルトランジスタMTは、閾値電圧Vthの低い順に‘1’、及び‘0’の2種のデータを保持できる。
メモリセルトランジスタMTにおける‘1’データの閾値電圧Vth0は、Vth0<V01である。‘0’データの閾値電圧Vth1は、V01<Vth1である。このようにメモリセルトランジスタMTは、閾値に応じて‘0’データ、及び‘1’データの1ビットデータを保持可能とされている。この閾値電圧は、電荷蓄積層に電荷を注入することによって変動する。また、上記メモリセルトランジスタMTは4値以上のデータを保持可能とされても良い。
<メモリセルトランジスタMTの電流分布について>
次に、上記メモリセルトランジスタMTに流れる電流分布について、図3を用いて説明する。図3は、横軸に電流分布をとり、縦軸にメモリセルトランジスタMTの存在確率を示したグラフである。
図3に示すように、各々のメモリセルトランジスタMTは、ロウデコーダ3から与えられる電圧に応じて、オン状態とオフ状態とのいずれかの状態を取る。そして、オン状態であるメモリセルトランジスタMT(以下ONセルと称することがある)には電流Icell(on)が流れ、オフ状態にあるメモリセルトランジスタMT(以下OFFセルと称することがある)には電流Icell(off)が流れる。このようにメモリセルトランジスタMTは、オン又はオフ状態に応じて流れる電流値が変化し、Icell(on)>Icell(off)なる関係がある。
電流Icell(on)及びIcell(off)はそれぞれ、一定の幅を持って分布する。すなわち、これらの電流にはばらつきが存在する。これは、メモリセルトランジスタMT自身の特性のバラつきや、ビット線の線幅にバラつき等を原因とするものである。
そして、オン状態であるメモリセルトランジスタMTに流れる電流Icell(on)の最小値Icell(on)minには、Icell(on)min>ReadLevelなる関係がある。また、オフ状態であるメモリセルトランジスタMTに流れる電流Icell(off)の最大値Icell(off)maxには、Icell(off)max<ReadLevelなる関係がる。またなお、ReadLevelは後述するセンスアンプ4がデータを‘0’と判定するか‘1’と判定するかの基準となる電流の値である。また、電流Icell(on)maxと電流Icell(off)minとの比を以下、ON/OFF比とする。すなわち、電流Icell(off)minの絶対値が大きい程、ON/OFF比が小さくなり、これに対して電流Icell(on)maxの絶対値が大きい程、ON/OFF比が大きくなる。また、メモリセルトランジスタMTにおいてON/OFF比が大きい程、読み出し時における誤読み出しが少なくなる。
<制御部2の構成例について>
次に図1に戻って、制御部2の説明を行う。制御部2は、NAND型フラッシュメモリ全体の動作を制御する。すなわち、図示せぬホスト(host)から与えられた制御信号に基づいて、データの書き込み動作、読み出し動作、及び消去動作における動作シーケンスを実行する。ここで制御信号とは、例えばコマンド及びロウアドレスなどであり、制御部2は例えばロウアドレスをロウデコーダ3に出力する。また制御部2は、図示せぬ電圧発生回路を含む。電圧発生回路は、データの書き込み動作、読み出し動作、及び消去動作に必要な電圧を発生し、NAND型フラッシュメモリ内の例えば、ロウデコーダ3に供給する。更に制御部2はビット線ドライバ6を備える。ビット線ドライバ6は、nチャネルMOSトランジスタ5のゲートに、該nチャネルMOSトランジスタ5の閾値よりも大きな電圧を印加する。
<ロウデコーダ3の構成例について>
ロウデコーダ3は、データの書き込み動作時、読み出し動作時、及び消去時において、制御部2から与えられたロウアドレスに基づいてメモリセルアレイ1のロウ方向を選択する。つまり、制御部2から与えられるロウアドレスに基づいてセレクトゲート線SGD1、SGS1、及びワード線WL0〜WL15に対し電圧を印加する。
図1に示すように、ロウデコーダ3は、セレクトゲート線SGD1、SGS1毎に設けられたセレクトゲート線ドライバ11、12、及びワード線WL毎に設けられたワード線ドライバ13を備える。
セレクトゲート線ドライバ11は、ロウアドレス(ページアドレス)のデコード結果に応じて、セレクトゲート線SGD1を介し、必要とする電圧を選択トランジスタST1のゲートへと転送する。つまり、セレクトゲート線ドライバ11は、メモリセルトランジスタMTにおいて書き込み時、読み出し時、消去時、更にはデータのベリファイ時に、セレクトゲート線SGD1を介してそれぞれ必要とされる電圧を選択トランジスタST1のゲートに転送する。
セレクトゲート線ドライバ12は、メモリセルトランジスタMTにおいて書き込み時、読み出し時、データのベリファイ時にセレクトゲート線SGS1を介してそれぞれ必要とする電圧を選択トランジスタST2のゲートに転送する。更に消去時では、セレクトゲート線SGS1を介して0[V]が選択トランジスタST2のゲートに転送される。
次に、ワード線ドライバ13について説明する。ワード線ドライバ13は、ページアドレスのデコード結果に応じて、ワード線WLを介し、必要とする電圧をメモリセルトランジスタMTの制御ゲートへと転送する。
以下、読み出し時におけるワード線ドライバ13の動作について説明する。
<読み出し時におけるワード線ドライバ13の動作>
読み出し動作において、選択ワード線に対応するワード線ドライバ13は、選択ワード線WLに電圧VCGRを転送する。他方、非選択ワード線に対応するワード線ドライバ13は、非選択ワード線WLに電圧VREADを転送する。
電圧VREADは、メモリセルトランジスタMTのデータに関わらず、メモリセルトランジスタMTをオン状態とする電圧である。電圧VCGRは、読み出そうとするデータに応じて変化される。
例えば、選択ワード線WLがワード線WL0の場合、選択ワード線WL0に対応するワード線ドライバ13は、選択ワード線WL0に電圧VCGRを転送する。他方、非選択ワード線WL1〜WL15に対応するワード線ドライバ13は、非選択ワード線WL1〜WL15に電圧VREADを転送する。なお、電圧VCGRは図2で説明した電圧V01に相当する。
<センスアンプ4の構成例について>
センスアンプ4は、データの読み出し時にメモリセルトランジスタMTからビット線BLに読み出されたデータをセンスして増幅する。またデータの書き込み時には、対応するビット線BLに書き込みデータを転送する。
図4は、センスアンプ4の回路図の一例である。図示するように、センスアンプ4は、nチャネルMOSトランジスタ21、23、24、25、29、pチャネル型MOSトランジスタ20、22、26、キャパシタ素子27、及びラッチ回路28を備えている。
MOSトランジスタ20の電流経路の一端は、ノードN_VDDに接続され、他端はノードN1に接続され、ゲートには信号INVが与えられる。MOSトランジスタ24の電流経路の一端はノードN1に接続され、他端はノードN2に接続され、ゲートには信号BLXが与えられる。ノードN2はMOSトランジスタ5の電流経路を介してビット線BLに接続される。MOSトランジスタ21の電流経路の一端はノードN1に接続され、他端はノードN3に接続され、ゲートには信号HLLが与えられる。MOSトランジスタ25の電流経路の一端はノードN2に接続され、他端はノードN3に接続され、ゲートには信号XXLが与えられる。ノードN3は、MOSトランジスタ20、及び21を介してノードN_VDDに接続される。キャパシタ素子27の一方電極はノードN3に接続され、他方電極はノードN_VSSに接続される。MOSトランジスタ22の電流経路の一端は、ノードN_VDDに接続され、他端はノードN4に接続され、ゲートには信号STBが与えられる。MOSトランジスタ26の電流経路の一端は、ノードN4に接続され、他端はノードN5を介してラッチ回路28に接続され、ゲートはノードN3に接続される。MOSトランジスタ23の一端は、ビット線BLに接続され、ゲートには信号INVが与えられる。MOSトランジスタ29の一端は、MOSトランジスタ23の他端に接続され、他端はノードN_VSSに接続され、ゲートには信号GRSが与えられる。そして、MOSトランジスタ23は、ラッチ回路28の保持するデータに応じて、オン、又はオフ状態に切替わる。すなわち、ラッチ回路28が保持するデータが‘1’データである場合、MOSトランジスタ23はオン状態となるので、信号GRSとして‘H’レベルがMOSトランジスタ29のゲートに与えられ、該MOSトランジスタ29がオン状態となることにより、ビット線BLをノードN_VSSに接続する。また、ラッチ回路28が保持するデータが‘0’データである場合、MOSトランジスタ23はオフ状態を維持するので、信号GRSとして‘H’レベルがMOSトランジスタ29のゲートに与えられ、該MOSトランジスタ29がオン状態となっても、ビット線BLはノードN_VSSに接続されることはない。
なお、ノードN_VDDはセンスアンプ4の電源電圧ノードとして機能し、例えばVDDの電圧が与えられている。電圧VDDはNAND型フラッシュメモリの内部電源(例えば2.2[V])である。またノードN_VSSは、センスアンプ4の設置ノードとして機能し、例えばVSSの電圧が与えられている。電圧VSSは接地電位(0V)である。
<MOSトランジスタ5について>
nチャネルMOSトランジスタ5の各々は、ビット線BLとセンスアンプ4とを接続する。すなわち、各々のMOSトランジスタ5は、電流経路の一端が対応するビット線BLに接続され、電流経路の他端が対応するセンスアンプ4に接続される。また、ゲートにはビット線ドライバ6の発生する信号BLCが与えられる。そして、MOSトランジスタ5がオン状態とされることにより、ビット線BLとセンスアンプ4とが電気的に接続される。
<NAND型フラッシュメモリの読み出し動作について>
次に、上記構成のNAND型フラッシュメモリの読み出し動作について、以下、説明する。
<センスアンプ4の動作について>
まず、読み出し時におけるセンスアンプ4の動作について図5乃至図8を用いて説明する。図5乃至図8は、センスアンプ4の回路図である。
データの読み出し時にセンスアンプ4は、メモリセルトランジスタMTがオン状態、すなわちビット線BLとソース線SLとが導通状態となることによって流れる電流Icell(on)をセンスすることで、読み出しデータを‘1’と判定する。これに対し、メモリセルトランジスタMTがオフ状態、すなわちビット線BLとソース線SLとが非導通状態となった場合には、電流Icell(off)をセンスして、読み出しデータを‘0’と判定する。
なお、読み出し動作の間BLXは電圧(Vt+0.7V)、XXLは電圧(Vt+0.9V)とされる。信号INVは、例えば0[V]または電圧VDDのいずれか値である。そして、信号INVとして、0[V]の電圧が与えられる場合の信号を‘L’レベルとし、電圧VDDが与えられる場合の信号を‘H’レベルとする。つまり、信号INVはノードN5の電位に応じて‘L’、または‘H’いずれかの信号をとる。換言すれば、信号INVは、ノードN5に接続されたラッチ回路28の状態に応じて‘L’、または‘H’いずれかの信号をとる。信号BLCはビット線BLドライバ6により制御され、電圧(Vtn+0.5V)または電圧(Vtn+0.6V)のいずれかとされる。また、信号HLLは、電圧(Vt+VDD)以上、または0Vのいずれか値である。また更に、信号GRSは、例えば0[V]またはVDD[V]のいずれか値である。そして、信号GRSとして、0[V]の電圧が与えられる場合の信号を‘L’レベルとし、VDD[V]が与えられる場合の信号を‘H’レベルとする。VtはMOSトランジスタ20乃至25の閾値電圧であり、VtnはMOSトランジスタ5の閾値電圧である。また、信号STBは0[V]、または電圧VDDいずれかの値をとる。なお、上記信号BLX、XXL、HLLは制御部2から各々与えられる。
まず、‘1’読み出しを行う場合につき、CASEIとして、以下説明する。なお、本実施形態に係るセンスアンプ4は、センスアンプ4に接続された全てのビット線BLに流れる電流の変動を、センスする。つまり、センスアンプ4は、全ビット線BLに対して一括してデータの読み出しを行う方式を用いる。
(CASEI)
初めに、図5に示すように、ビット線BLのプリチャージが行われる。以下では、プリチャージレベルVPREが0.5Vである場合を仮定する。
図示するように、ノードN5の電圧は0[V]であるため、MOSトランジスタ20のゲートに信号INVとして‘L’レベルが与えられる。そしてMOSトランジスタ24のゲートに電圧(Vt+0.7V)が与えられる。これにより、MOSトランジスタ20、及び24がそれぞれオン状態とされる。すると、NANDセル7は導通状態にあるから、MOSトランジスタ20、ノードN1、MOSトランジスタ24、ノードN2、及びMOSトランジスタ5の電流経路を介して、ビット線BLに電流が流れる。その結果、ビット線BLの電位は例えば0.5V程度となる。すなわち、ビット線BLからソース線SLに電流を流しながら、ビット線BLの電位は例えば0.5Vに固定される。また、MOSトランジスタ21のゲートに電圧(Vt+VDD)が与えられ、MOSトランジスタ21がオン状態とされる。これにより、容量素子27が充電され、ノードN3の電位はVDD[V]程度となる。MOSトランジスタ22、23はオフ状態である。
次に、図6に示すように、ノードN3のディスチャージが行われる。すなわち、MOSトランジスタ21がオフ状態となる。すると、ノードN3からビット線BLに流れる電流によって、ノードN3が放電され、その電位は約0.7V程度に低下する。この時、ノードN3を流れる電流を電流Isenとする。
引き続き、図7に示すように、ノードN2の電位が0.7V以下に低下しようとすると、MOSトランジスタ20がオン状態となるため、ノードN_VDDから電流を供給しはじめる。その結果、ノードN2の電位は0.7Vに維持される。
次に図8に示すように、データのセンスが行われる。図示するように、MOSトランジスタ22のゲートに信号STBとして0[V]が与えられ、オン状態とされる。また、ノードN3の電位が0.7Vであるので、MOSトランジスタ26がオン状態となる。よって、ラッチ回路28は電圧VDDを維持することで、MOSトランジスタ20のゲートには信号INVとして‘H’レベルが与えられることによりオフ状態となり、MOSトランジスタ23がオン状態となる。そして、MOSトランジスタ29がオン状態となることで、ノードN3の電位は0Vとなる。よって、ラッチ回路28が電圧VDDを維持し続ける。すなわちラッチ回路28は‘1’データを保持し続ける。また、ビット線BLからMOSトランジスタ23、29を介してノードN_VSSに電流が流れ、ビット線BLの電位は0Vとなる。
以上のようにデータの読み出し動作は、ノードN3を流れる電流をセンスアンプ4によりセンスすることによって行われる。換言すれば、ビット線BLに流れる電流をセンスすることによってデータの読み出し動作が行われる。
すなわち、‘1’データと判定するか‘0’データと判定するかの判断基準となるノードN3の電流を電流Itripと呼ぶとすると、Itrip≦Isenとなった場合に、MOSトランジスタ26はオン状態となり、ラッチ回路28には‘0’データが格納される。なお、電流Itripの値は、MOSトランジスタ26の閾値により変化させることができる。なお、図3で前述したRead Levelは電流Itripに相当する。
また、本実施形態では、各データを読み出す際において、図5乃至図8に示したプリチャージ、ディスチャージ、及びセンスまでの処理が少なくとも2回行われる。以下、1回目のプリチャージからセンスまでの処理を行う期間を期間T1と呼び、2回目のプリチャージからセンスまでの処理を行う期間を期間T2と呼ぶ。そして2回目のセンスを行う場合には、まず1回目の読み出しにおいて、セル電流の流れやすいメモリセルトランジスタMTについて読み出しを行い、次に流れにくいメモリセルトランジスタMTについて読み出しを行う。これは、ソース線SLのノイズ(変動)の影響を抑える為であり、2回目の読み出しでは、1回目の読み出しでオン状態となったメモリセルトランジスタMTをオフ状態とさせつつ、読み出しが行われる。
なお、センスアンプ4により2回目のセンスにおいて、‘1’データと読み出された場合であっても、MOSトランジスタ20はオン状態を維持する。このため、ビット線BLは例えば0.5Vの値に固定される。
(CASEII)
次に‘0’データの読み出しを行う場合につき、CASEIIとして、以下説明する。
この場合、ビット線BLに電流は‘1’データの読み出し時に比べ、殆ど流れず、ビット線BLの電位は0.5Vを維持する。すなわち、ビット線BLからソース線SLに電流Icell(off)を流しながら、ビット線BLの電位は0.5Vに固定される。そして、ノードN3の電位は、VDD[V]を維持する。従って、MOSトランジスタ26はオフ状態となり、ラッチ回路28は電位0Vを維持する。これにより、MOSトランジスタ20がオン状態、MOSトランジスタ23がオフ状態となり、ノードN3の電位は2.0Vを維持し、ラッチ回路28は電圧0Vを保持し続ける。すなわち、MOSトランジスタ26がオフ状態であるので‘0’データの読み出し時、ノードN3に流れる電流Isenの値は、MOSトランジスタ26に流れる電流Itripの値よりも小さい。換言すれば、電流Icell(off)は、電流Itripよりも小さい。
なお、1回目のプリチャージからセンスが完了(MOSトランジスタ23がオン状態とされる)するまでの期間を、期間T1と呼ぶ。
<ビット線ドライバ6の動作ついて>
次に、読み出し動作時におけるビット線ドライバ6の動作について、図9及び図10を用いて説明する。図10はビット線ドライバ6の動作を示すフローチャートである。また図9は、MOSトランジスタ5のゲートに与える電圧のタイムチャートであり、横軸に時間をとり、縦軸に電圧を示したグラフである。
まず、時刻t0においてビット線ドライバ6は、データの読み出しにあたってビット線BLのプリチャージを開始すべく、全ビット線BLに対応するMOSトランジスタ5のゲートに、信号BLCを与える(図9、時刻t0)。これにより時刻t1において信号BLCは電圧Vtnまで上昇する(図9、時刻t1)。その後、ビット線ドライバ6は信号BLCを上昇させ、時刻t2において電圧(Vtn+0.5V)に達する(図9、時刻t2)。つまり、電圧(Vtn+0.5V)をMOSトランジスタ5のゲートに印加する。その後、時刻t2から時刻t3間において、ビット線ドライバ6は信号BLCとして電圧(Vtn+0.5V)を印加し続ける(図10、ステップS0)。
次に、ビット線ドライバ6はセンスアンプ4が1回目のセンスを終了しているかを確認する(S1)。ステップS1の結果、センスアンプ4がまだ1回目のセンスを終了していない場合(S1、NO)、ビット線ドライバ6は、MOSトランジスタ5のゲートに電圧(Vtn+0.5V)を印加し続ける。
ステップS1において、センスアンプ4が1回目のセンスを終了している場合(S1、YES)、時刻t3においてビット線ドライバ6は、信号BLCとして、MOSトランジスタ5のゲートに期間T1における値より大きい電圧(Vtn+0.6V)を印加する(S2、図9、時刻t3)。
その後、ビット線ドライバ6は、期間Tover、すなわち時刻t4が経過しているかを確認する(S3)。ステップS3の結果、期間Tover、すなわち時刻t4が経過していない場合(S3、NO)、ビット線BLドライバ6は、MOSトランジスタ5のゲートに電圧(Vtn+0.6V)を印加し続ける。
そして、ステップS3の結果、期間Tover、すなわち時刻t4が経過している場合(S3、YES)、ビット線BLドライバ6は信号BLCの電位を電圧(Vt+0.6)から電圧(Vtn+0.5V)へと戻す(S4、図9、時刻t4)。
なお、期間Toverとは、ビット線BLドライバ6が、MOSトランジスタ5に流れる電流を増幅させるため、該MOSトランジスタ5のゲートに電圧(Vtn+0.6V)を印加する期間の長さである。つまり、ビット線ドライバ6により電圧(Vtn+0.6V)を与えられたことにより期間Toverの間、ビット線BLにはより多くの電流量が流れる。
<読み出し動作の全体の流れについて>
上記説明したビット線BLに流れる電流の様子を踏まえ、NAND型フラッシュメモリの読み出し動作の全体の流れについて以下説明する。
(読み出し動作その1)
まず、ビット線BLnに接続されたメモリセルトランジスタMTが‘1’データを保持し、ビット線BL(n+1)に接続されたメモリセルトランジスタMTが‘0’データを保持する場合について、図11を用いて説明する。図11は、読み出し時におけるビット線BL(n+1)の電位及び電流Ibl、ビット線BLnの電位、信号BLCの電位、並びにワード線WLの電位の変化を示すタイムチャートである。
(ステップ1:スタート)
図示するように、時刻t0において読み出しが開始される。時刻t0においてロウデコーダ3は、選択ワード線WLに電圧VCGRを印加し、非選択ワード線WLに電圧VREADを印加する。この結果、非選択ワード線に接続されるメモリセルトランジスタMTはオン状態となり、選択ワード線に接続されるメモリセルトランジスタMTは、保持するデータに応じてオン状態またはオフ状態となる。
またビット線ドライバ6は、信号BLCとして電圧Vtnを発生する。その結果、ビット線BLに対応したMOSトランジスタ5がオン状態となる。従って、ビット線BLとノードN2とが電気的に接続される。ここで、電圧VtnはMOSトランジスタ5の閾値である。
(ステップ2:プリチャージ)
次にセンスアンプ4は、時刻t1においてビット線BLに対しプリチャージを行う。そのためビット線ドライバ6は、時刻t1において信号BLCの電位を電圧(Vtn+0.5V)とする。その結果、前述したように、ビット線BLnに接続されたメモリセルトランジスタMTは‘1’データを保持してオン状態であるため、ビット線BLnとソース線SLとの間には電流Icell(on)が流れ、時刻t2においてビット線BLnの電位は例えば0.5Vとされる。この際のセンスアンプ4の動作は図5に示した通りである。
他方、ビット線BL(n+1)に接続されたメモリセルトランジスタMTは‘0’データを保持するため、オフ状態にある。よって、ビット線BL(n+1)とソース線SLとの間には、電流Icell(off)が流れ、時刻t2においてビット線BL(n+1)の電位は0.5Vで固定される。
(ステップ3:1回目のセンス)
次にセンスアンプ4は、時刻t2を経過したのち1回目のセンスを、図8で説明したように行う。ビット線BLnに接続されたセンスアンプ4では、図5及び図6で説明したディスチャージが行われ、Isen(Icell)>Itripとなるので、MOSトランジスタ26がオン状態となって、ラッチ回路28には‘1’データが保持される。
他方、ビット線BL(n+1)に接続されたセンスアンプ4ではディスチャージが行われず、Isen(Icell)<Itripである。従って、MOSトランジスタ26はオフ状態となって、ラッチ回路28には‘0’データが保持される。
(ステップ4:ビット線のリカバリ)
次に時刻t3において、ビット線BLドライバ6は、信号BLCの電位を電圧(Vtn+0.5V)から電圧(Vtn+0.6V)へと切り替える。ビット線BLドライバ6は、時刻t3から期間Toverが経過する時刻t4までの期間、電圧(Vtn+0.6V)を印加し続ける。また、ビット線BLnに対応するセンスアンプ4のMOSトランジスタ23がオン状態になる。その結果、ビット線BLnの電位は0Vに低下する。これに対し、ビット線BL(n+1)に対応するセンスアンプ4のMOSとランジスタ23はオフ状態である。つまり、ビット線BL(n+1)は、0.5Vを維持しようとする。しかし、隣接するビット線BLnとの電位差に起因して、ビット線BLnの電位は一時的に降下する。この際の、時刻t3以降におけるビット線BL(n+1)の電圧とその電流との関係の詳細について図12を用いて説明する。
図12は、ビット線BLn及びビット線BL(n+1)に接続されたそれぞれのNANDセル7の回路図である。
前述したように、ビット線BL(n+1)に接続されたメモリセルトランジスタMTは‘0’データを保持するため、ビット線BL(n+1)の電位は0.5Vに維持される。他方、ビット線BL(n+1)に接続されたメモリセルトランジスタMTは‘1’データを保持するため、BLnの電位は、約0Vまで低下する。すると時刻t3において、ビット線BLnとBL(n+1)との間に生じる電位差により、ビット線BLnとBL(n+1)との間に存在する線間容量30に電流が流れる(以下、電流Icblとする)。その結果、ビット線BL(n+1)の電位は、時刻t3から線間容量30を充電するまでの期間、一時的に低下する。
すると、一時的に電圧が降下したビット線BL(n+1)に流れる電流Iblは、図12より
Ibl=Icell+Icbl…(1)
となる。つまり、(1)式より、電流Icblが発生するため、図11に示すようにビット線BL(n+1)に流れる電流Iblは、メモリセルトランジスタMTに流れるIcell(=Icell(off))よりも、一時的に大きくなる。これにより、ビット線BL(n+1)の電位が0.5Vにまで充電される。従って、センスアンプ4においてセンスを行うためには、過渡的に流れる電流Icblがゼロとなって、Ibl=Icellとなるまで待つ必要がある。なぜなら、Ibl=IsenがIcellと異なっていると、センスアンプ4において誤読み出しが生じる恐れがあるからである。以下、この待機時間をリカバリ時間と呼ぶ。リカバリ時間は、MOSトランジスタ23がオン状態とされてから、IblがIcellに戻るまでの期間、つまり、ビット線BL(n+1)の電位が0.5Vに戻るまでの期間と等しいことが望ましい。しかし、必ずしもIbl=Icellとなるまでの期間でなければならないわけでは無く、Isen=Ibl≦Itripとなるまでの期間でありさえすれば良い。
次に、時刻t4においてゲートに印加される電圧が電圧(Vtn+0.6V)から電圧(Vtn+0.5V)に切替わると同時に、電流Iblは一時的に電流Icell(off)よりも小さくなった後、再度電流Itripよりも大きくなる。その後ビット線BL(n+1)の電位が0.5Vに達すると、時刻t6で電流Iblは電流Itripよりも小さくなり、電流Icell(off)のレベルに達する。すなわち、Itrip≦Isen=Ibl=Icellとなる。
なお図11に示すように、ビット線BL(n+1)のリカバリ時間は時刻t3から、Isen≦Itripとなる時刻t6までの期間である。なお、期間Toverの長さは、上記リカバリ時間よりも短くても、長くてもよい。
(ステップ5:2回目のセンス)
次に、図11に戻って2回目のセンスについて説明する。時刻t3から少なくともリカバリ時間が経過した後、センスアンプ4は時刻t8で2回目のセンスを行う。すなわち、図5乃至図8に示すプリチャージ、及びディスチャージが行われ、時刻t3において2回目のセンスが行われる。2回目のセンスは、1回目のセンスにおいて、‘0’データと判定したメモリセルトランジスタMTについてのみ行う。すなわち、1回目のセンスにおいて‘1’データと判定したメモリセルトランジスタMTについては2回目のセンスを行わず、当該メモリセルトランジスタMTに接続されたビット線BLの電位は、例えば0Vに固定される。
(読み出し動作その2)
次に、ビット線BLnに接続されたメモリセルトランジスタMTが‘0’データを保持し、またビット線BL(n+1)に接続されたメモリセルトランジスタMTが、実際には‘1’データを保持しているにも関わらず、1回目のセンスにおいて‘0’データと判定された場合について説明する。
このように、‘1’データを保持しているにも関わらず、読み出しデータが‘0’データと判定される理由について以下簡単に説明する。メモリセルトランジスタMTに流れる電流は、ビット線BLの線幅の大小に起因する抵抗のバラつきによりバラつくことが多い。このため、例え閾値が同じであったとしても、ビット線BLに流れる電流Iblの値が異なる。換言すれば、メモリセルトランジスタMTに流れる電流Icellの値が異なる。更には、各々のメモリセルトランジスタMTが有する特性のバラつきにより同じオン状態であってもメモリセルトランジスタMTを流れる電流量に図3のような分布が生じる。つまり、図示するように1回目のセンスにおいて、特性が良いメモリセルトランジスタMT程大きな電流が流れやすいといった現象が起こる。そして、本実施形態に係るセンスアンプ4はデータの読み出し時において、前述したように全ビット線BLに対して一括してデータの読み出しを行う方式を採用する。このため1回目のセンス時にビット線BLに流れる電流量は、電圧をセンスする方式に比べて大きい。よって、ソース線SLの電位が0Vよりも上昇してしまう。このため、オン状態であるメモリセルトランジスタMTが接続されたビット線BLの電位は0Vよりも高い電位となる場合がある。
更に、メモリセルトランジスタMTの特性が他と比較して悪いと、ビット線BLの電位が更に降下しにくくなる。その結果、上記図8で説明したセンス時にMOSトランジスタ26のゲートにおける電位が降下しないため、MOSトランジスタ26はオフ状態となる。このため、ラッチ回路28は‘0’データを保持し続ける。すなわち、センスアンプ4は、読み出しデータを誤って‘0’データと判定することがある。以下、この場合について上記説明した、読み出し動作その1と異なる動作のみ説明する。
(ステップ1:プリチャージ)
時刻t1においてセンスアンプ4は、ビット線BLに対しプリチャージを行う。そのためビット線ドライバ6は、時刻t1において信号BLCの電位を電圧(Vtn+0.5V)とする。その結果、前述したように、ビット線BLnに接続されたメモリセルトランジスタMTは‘0’データを保持してオフ状態であるため、ビット線BLnとソース線SLとの間には電流Icell(off)が流れ、時刻t2においてビット線BLnの電位は0.5Vとされる。この際のセンスアンプ4の動作は図5に示した通りである。
同様に、ビット線BL(n+1)に接続されたメモリセルトランジスタMTにおいても‘0’データを保持するため、オフ状態にある。よって、ビット線BL(n+1)とソース線SLとの間にも、電流Icell(off)が流れ、時刻t2においてビット線BL(n+1)の電位は0.5Vで固定される。
(ステップ2:1回目のセンス)
次に時刻t2を経過したのち1回目のセンスを行う。そしてビット線BL(n+1)は例えば0.5Vで固定されているため、ビット線BL(n+1)に接続されたセンスアンプ4では、図5及び図6で説明したディスチャージは行われない。これにより、Isen(Icell)<Itripとなるので、MOSトランジスタ26がオフ状態となって、ラッチ回路28には‘0’データが保持される。
同様に、ビット線BL(n+1)に接続されたセンスアンプ4でもディスチャージが行われず、Isen(Icell)<Itripである。従って、MOSトランジスタ26はオフ状態となって、ラッチ回路28には‘0’データが保持される。
このため、ビット線BLn、及びビット線BL(n+1)において、それぞれソース線SLにIcell(off)が流れる。このため、ビット線BLn及び、ビット線BL(n+1)はそれぞれ0.5Vを維持する。このため、図11において、ビット線BLnとそれに隣接するビット線BL(n+1)との間に電位差は生じず、電流Icblは流れることはない。
(ステップ3:ビット線のリカバリ)
次に時刻t3において、ビット線BLドライバ6は、信号BLCの電位を電圧(Vtn+0.5V)から電圧(Vtn+0.6V)へと切り替える。ビット線BLドライバ6は、時刻t3から期間Toverが経過する時刻t4までの期間、電圧(Vtn+0.6V)を印加し続ける。このため、時刻t3から時刻t7の間、ビット線BL(n+1)がオーバーチャージされる。このため、ビット線BL(n+1)に流れる電流Iblの値は電流Itripよりも大きくなる。そして、時刻t3から期間Tover後、すなわち時刻t4において信号BLCを電圧(Vtn+0.5V)に戻す。これにより、ビット線BL(n+1)の電流Iblの値が電流Itripよりも小さくなる。その後、時刻t5で電流Iblの値は電流Itripよりも大きな値になる。
(ステップ5:2回目のセンス)
次に、時刻t7でセンスアンプ4は、1回目のセンスについてオフ状態と読んだビット線BLに2回目のセンスを行う。本動作は、図14の場合と同じである。なお、上記説明した2回目のセンスのタイミングにおいて、図12の時刻t5と図13の時刻t4との関係は、t5>t4に限らず、t5<t4、若しくはt5=t4の場合もあり得る。
<本発明に係る効果>
上記のように、第1の実施形態に係る半導体記憶装置によれば、以下(1)の効果が得られる。
(1)読み出し時間を短縮出来る(その1)。
本実施形態に係る半導体記憶装置の効果につき、比較例として1回目のセンスと2回目のセンス通して、MOSトランジスタ5のゲートに与える信号BLCが電圧(Vtn+0.5V)で固定されている場合を挙げて説明する。
図14は読み出し時における、信号BLCが電圧(Vtn+0.5V)で一定である場合のビット線BL(n+1)の電位及び電流Ibl、ビット線BLnの電位、信号BLCの電位、並びにワード線WLの電位の変化を示すタイムチャートである。以下、センスアンプ4によりビット線BLnがオン状態と読まれ、電圧VSSにまで電位降下を生じ、これに対しビット線BL(n+1)は、オフ状態と読まれた場合について説明する。なお、時刻t0から時刻t3までの各ノードの電圧変化は、図13と同じであるため説明を省略する。
図示するように時刻t3において、ビット線ドライバが信号BLCを電圧(Vtn+0.5V)のまま一定の値を維持する。このため、一時的に電圧降下が生じたビット線BL(n+1)の電位が設定電圧(例えばプリチャージレベル)、すなわち0.5Vにまで上昇するまでの時間が掛かる。これは、ビット線BL(n+1)の電位が0.5Vから降下したにもかかわらず、MOSトランジスタ5のゲート電位が一定であるからである。言い換えれば、ビット線BL(n+1)を充電するための電流Iblが、本実施形態の場合に比べて十分でないからである。そのため、電流Icblの値が小さく、線間容量の充電に長時間を要する。これにより、ビット線BL(n+1)に流れる電流Iblは、時刻t3において電流Itripより大きくなったのち、電流Itripよりも小さくなるのは時刻t8となる。すなわち、リカバリ時間が長くなる。
そして、この比較例におけるリカバリ時間は、前述した全ビット線BLに対する一括読み出しにおいて、約半分ほどの時間を占める。そして、近年ビット線BLの微細化による高抵抗化やメモリ増設に伴うビット線BL長の増加による容量増加などに起因したこのリカバリ時間の更なる増加が、読み出し時間の増加を招いていた。なお、読み出し時間とは、センスアンプ4が、ビット線BLに流れる電流を2回センスするまでに掛かる時間のことであり、20から30[μsec]程度である。
この点につき、本実施形態における半導体記憶装置であると、上記リカバリ時間の短縮を実現することができる。本実施形態に係る半導体記憶装置であると、ビット線BLドライバ6によりMOSトランジスタ5のゲートに与えられる信号BLCの電圧を可変とすることで、MOSトランジスタ5の電流駆動力を高め、これによりビット線BL(n+1)に流れる電流Iblを大きくすることができる。つまり電流Icblが大きくなるため、ビット線BLnとビット線BL(n+1)との間に生じた電位差に相当する線間容量の充電を促進することができる。すなわち、リカバリ時間の短縮が可能となる。この様子を比較例のリカバリ時間と併せて図15に示す。
図15に、信号BLCを電圧(Vtn+0.5V)に固定した場合におけるOFFセルのリカバリ時間(図中(A):比較例)、並びに信号BLCを期間Toverの間、電圧(Vtn+0.6V)を与えた場合におけるOFFセルのリカバリ時間(図中(B):本実施形態)を示す。横軸はビット線BLに流れる電流Icellを示し、縦軸はリカバリ時間を示す。
図中(A)に示すように、比較例のリカバリ時間は、Icell(min)に相当する30nAにおいて、11.2μsecである。これに対し、図中(B)に示すように、本実施形態のリカバリ時間は、30nAにおいて、9μsec程度である。つまり、比較例のリカバリ時間と比べて、2.2μsec程度短縮出来る。
また図15に、信号BLCを期間Toverの間、電圧(Vtn+0.6V)とした場合における、ONセルのリカバリ時間を、グラフ(C)として示す。図中(C)に示すように、本実施形態のリカバリ時間は、70nAにおいて、約6.5μsec程度である。つまり、上記図3で説明したように、セル特性における電流分布が、OFFセルに流れるIcell(off)maxを30nA、ONセルに流れるIcell(on)minを70nAである場合、電流Itripを50nAとすると、ONセルのリカバリ時間は、比較例に挙げた半導体記憶装置に係るリカバリ時間、及び本実施形態に係るOFFセルのリカバリ時間と比べて短い。すなわち、本実施形態に係る半導体記憶装置において2回目のセンスを行うためには、センスアンプ4により1回目にOFFセルと読み出された、ビット線BLに対して約9μsec程度待機してからセンスすればよい。
なお、ONセル、OFFセルを判定する電流Itripの値は、オン状態であるMOSトランジスタ26のゲートに流れる電流であると同時に、OFFセルに流れる電流の最大値とONセルに流れる電流の最小値の中間値でもある。
[第2の実施形態]
次に、この発明の第2の実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。本実施形態においても、上記第1の実施形態と同様、NAND型フラッシュメモリを例に挙げて説明する。本実施形態は、図3において、前述したON/OFF比が上記第1の実施形態よりも小さいメモリセルトランジスタMTに対して、上記第1の実施形態を適用したものである。すなわち以下では、メモリセルトランジスタMTの特性が、上記第1の実施形態に比べ悪い場合におけるリカバリ時間について説明する。また、上記第1の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
図16に、メモリセルトランジスタMTに流れる電流分布を示す。図16は横軸に電流分布をとり、縦軸にメモリセルトランジスタMTの存在確率を示したグラフである。図示するように、メモリセルトランジスタMTの特性においてONセルのIcell(on)minが50nA、OFFセルのIcell(off)maxが30nAである。この際、オン状態となったMOSトランジスタ26のゲートに流れる電流Itrip、すなわちRead Levelの値を、Icell(on)minとIcell(off)maxとの中間とする。つまり、電流Itripの値を例えば40nAとする。
なお、ビット線BLドライバ6がMOSトランジスタ5のゲートに与える信号BLCの電圧、及びその期間Tover、並びにビット線BLドライバ6の動作は同じであるため説明を省略する。
<本発明に係る効果>
上記のように、第2の実施形態に係る半導体記憶装置によれば、以下(2)の効果が得られる。
(2)読み出し時間を短縮出来る(その2)。
本実施形態に係る半導体記憶装置であると、上記図16に示した特性を有するメモリセルトランジスタMTであっても、OFFセルのリカバリ時間を短縮することができる。
本実施形態に係るNAND型フラッシュメモリのリカバリ時間について、図17を用いて説明する。図17は横軸にビット線電流Iblをプロットし、縦軸にリカバリ時間をプロットしたグラフである。図17における(A)のグラフは、比較例として、読み出し時における信号BLCの電位を電圧(Vtn+0.5V)一定とした場合を示す。また(B)、及び(C)のグラフは、本実施形態の場合におけるONセル、及びOFFセルのリカバリ時間をそれぞれ示す。なお、(B)、及び(C)のグラフは、期間Toverにおける信号BLCの電位が電圧(Vtn+0.6V)であり、期間Toverの長さが4μsecである場合を示している。
上記説明した図17中の(A)に示すように、比較例に挙げたビット線BL(n+1)のリカバリ時間は、Icell(off)minに相当する30nAにおいて、14.8μsecである。これに対し、図中(B)に示すように、本実施形態に係るビット線BL(n+1)のリカバリ時間は、30nAにおいて、12.6μsec程度である。つまり、比較例のリカバリ時間と比べて、2.2μsec程度短縮出来る。
図中(C)に示すように、本実施形態に係るオン状態と読まれたビット線BL(n+1)のリカバリ時間は、70nAにおいて、約9.5μsec程度である。つまり、セル特性における電流分布においてIcell(off)maxを30nA、Icell(on)minを50nAである場合、電流Itripを40nAとすると、ONセルのリカバリ時間は、比較例に挙げた半導体記憶装置に係るリカバリ時間、及び本実施形態に係るOFFセルのリカバリ時間と比べて短い。すなわち、本実施形態に係る半導体記憶装置において2回目のセンスを行うためには、センスアンプ4により1回目にOFFセル、又はONセルと読み出されたそれぞれビット線BLに対して約12.6μsec程度待機してからセンスすればよい。
[第3の実施形態]
次に、この発明の第3の実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。本実施形態においても、上記第1、2の実施形態と同様、NAND型フラッシュメモリを例に挙げて説明する。以下では、上記第1、2の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
本実施形態では、上記第1の実施形態で説明した図9において、ビット線BLドライバ6がMOSトランジスタ5のゲートに与える信号BLCの期間Toverを5μsec、または3μsecとする。つまり、期間Toverを上記第1、第2の実施形態よりも短く、または長くする。なお、本実施形態におけるメモリセルトランジスタMTの特性は、上記第2の実施形態で説明した図16と同様である。また、上記第1、第2の実施形態と同様、1回目のセンス後に期間Toverの間MOSトランジスタ5のゲートに電圧(Vtn+0.6V)が与えられる。
<本発明に係る効果>
上記のように、第3の実施形態に係る半導体記憶装置によれば、以下(3)、又は(4)の効果が得られる。
(3)読み出し時間を短縮しつつ、低消費電力化を図れる。
本実施形態に係る半導体記憶装置であると、信号BLCの期間Toverを上記第1、第2の実施形態で説明した4μsecよりも短い、3μsecとした場合であっても上記図16に示した特性を有するメモリセルトランジスタMTのリカバリ時間を短縮することができる。
本実施形態に係るNAND型フラッシュメモリのリカバリ時間について、図18を用いて説明する。図18は横軸にビット線電流Iblをプロットし、縦軸にリカバリ時間をプロットしたグラフである。図18における(A)のグラフは、比較例として、読み出し時における信号BLCの電位を電圧(Vtn+0.5V)一定とした場合を示す。また(B)、及び(C)のグラフは、本実施形態の場合におけるONセル、及びOFFセルのリカバリ時間をそれぞれ示す。なお、(B)、及び(C)のグラフは、期間Toverにおける信号BLCの電位が電圧(Vtn+0.6V)であり、期間Toverの長さが3μsecである場合を示している。
図18に示す(A)は、上記第2の実施形態の図18で説明した(A)と同様、図16に示す特性を有するメモリセルトランジスタMTであるためリカバリ時間は、Icell(off)maxである30nAにおいて、14.8μsecである。これに対し、図中Bに示すように、本実施形態に係る信号BLCにおいて、電圧(Vtn+0.6V)を与える期間Toverを3μsecとした場合のリカバリ時間は、Icell(off)maxである30nAにおいて、13.5μsec程度である。つまり、比較例のリカバリ時間と比べて、1.3μsec程度短縮出来る。
更に図中(C)に示すように、本実施形態に係るオン状態と読まれたビット線BL(n+1)のリカバリ時間は、Icell(on)minである50nAにおいて、約7.3μsec程度である。
この様に、本実施形態に係るメモリセルトランジスタMTの特性、及び期間Toverの長さは、上記第1、2の実施形態に係るメモリセルトランジスタMTよりもセル特性が悪く、また4μsecよりも短い3μsecである。しかし、この場合であったとしても、比較例に挙げた半導体記憶装置に係るリカバリ時間よりも短くすることができる。
また更に、MOSトランジスタ5のゲートに信号BLCを与える期間Toverを4μsecから3μsecとすることで、上記第1、2の実施形態に係る半導体記憶装置に比して低消費電力化が可能となる。
(4)読み出し時間を短縮出来る(その3)。
更に本実施形態に係る半導体記憶装置であると、信号BLCの期間Toverを5μsecとした場合であっても、上記図16に示した特性を有するメモリセルトランジスタMTのリカバリ時間を短縮することができる。
次に、期間Toverの長さを5μsecとしたときの本実施形態に係るNAND型フラッシュメモリのリカバリ時間について、図19を用いて説明する。図19は横軸にビット線電流Iblをプロットし、縦軸にリカバリ時間をプロットしたグラフである。図18における(A)のグラフは、比較例として、読み出し時における信号BLCの電位を電圧(Vtn+0.5V)一定とした場合を示す。また(B)、及び(C)のグラフは、本実施形態の場合におけるONセル、及びOFFセルのリカバリ時間をそれぞれ示す。なお、(B)、及び(C)のグラフは、期間Toverにおける信号BLCの電位が電圧(Vtn+0.6V)である。
図中(A)は上記第2の実施形態の図17で説明した(A)と同様、図16に示す特性を有するメモリセルトランジスタMTであるため、リカバリ時間は、Icell(off)maxである30nAにおいて、14.8μsecである。これに対し、図中(B)に示すように、本実施形態に係る信号BLCにおいて、電圧(Vtn+0.6V)を与える期間Toverを5μsecとした場合のリカバリ時間は、Icell(off)maxである30nAにおいて、11.3μsec程度である。つまり、比較例のリカバリ時間と比べて、3.5μsec程度短縮出来る。
また、図中(C)に示すように、本実施形態に係るオン状態と判定されたビット線BL(n+1)のリカバリ時間は、Icell(off)minである50nAにおいて、約11.3μsec程度である。つまり、上記第1、2の実施形態に係るメモリセルトランジスタMTよりもセル特性が悪いとしても、MOSトランジスタ5のゲートに与えられる期間Toverが5μsecと長いため、ONセルのリカバリ時間は比較例に挙げた半導体記憶装置に係るOFFセルのリカバリ時間と比べて短い。しかし、期間Toverが5μsecと長いため、ONセルのリカバリ時間は上記第1、第2の実施形態に比べ大きくなっている。すなわち、本実施形態に係る半導体記憶装置では、オン状態、またはオフ状態とセンスアンプ4により判定された、いずれかビット線BLのリカバリ時間だけ待機してから2回目のセンスを行う必要がある。すなわち、約11.8μsec程度待機してからセンスすればよい。
なお、本実施形態において期間Toverを5μsecよりも長くすると、図中(B)に示すOFFセルのリカバリ時間が更に小さくなり、これに対し図中(C)に示すONセルのリカバリ時間が大きくなる恐れがある。これは期間Toverが長くされることにより、センスアンプ4によりオフ状態と判定されたビット線BL(n+1)の電位がビット線BLnの電圧降下に起因して一時的に低下した状態から、速やかに元の電圧(0.5V)に戻されるからである。しかし、ONセルと読まれたビット線にとって、期間Toverが長いほどオーバーチャージしてしまうため、リカバリ時間がより長くなってしまう。すなわち、期間Toverの長さを5μsecよりも大きくする場合、ONセルのリカバリ時間を待ってから2回目のセンスをする必要がある。以上より、ONセルにとっては期間Toverを長く、OFFセルにとっては期間Toverを短くしたいが、好ましくは、図19に示すようにONセルとOFFセルとのリカバリ時間が同じとなる程度の期間Toverを与えればよい。すなわち、期間Toverを5μsec程度が好ましい。
また、場合によっては効果(3)、又は(4)に合わせて、前述の効果(1)、(2)のいずれかの効果を奏することも期待でき、又は効果(1)乃至(4)全ての効果も期待できる。
なお、上記第1乃至第3の実施形態では、期間Toverにおける信号BLCの電位が(Vtn+0.6V)、それ以外の読み出し時における電位が(Vtn+0.5V)である場合を例に説明した。しかし、信号BLCの電位はこれらの値に限定されず、期間Toverにおける信号BLCの電位が、それ以外の読み出し時における電位よりも高ければ良い。言い換えれば、MOSトランジスタ5の電流駆動力を、期間Toverにおいて、それ以外の期間よりも大きく出来る電圧とすれば良い。
なお、上記第1乃至第3の実施形態に係るNAND型フラッシュメモリにおける読み出し動作について説明したが、ベリファイ時も同様の動作を行う。また、プログラムベリファイと消去ベリファイとで異なる点は、ワード線WLに印加される電圧のみである。
なお、図1におけるNANDセル7が備えるメモリセルトランジスタMTは、FG型でもよい。FG型の場合には、積層ゲートは半導体基板上にゲート絶縁膜を介在して形成された電荷蓄積層(浮遊ゲート:導電層)と、浮遊ゲート上にゲート間絶縁膜を介在して形成された制御ゲートとを含む。
なお、本願発明は上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出されうる。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出されうる。
この発明の第1の実施形態に係る半導体記憶装置のブロック図。 この発明の第1の実施形態に係るメモリセルトランジスタの閾値分布図。 この発明の第1の実施形態に係るメモリセルトランジスタのオン状態、またはオフ状態における電流分布図。 この発明の第1の実施形態に係るセンスアンプの回路図。 この発明の第1の実施形態に係るセンスアンプの回路図であり、‘1’データ読み出し時におけるプリチャージ動作を示す図。 この発明の第1の実施形態に係るセンスアンプの回路図であり、‘1’データ読み出し時におけるディスチャージ動作を示す図。 この発明の第1の実施形態に係るセンスアンプの回路図であり、‘1’データ読み出し時におけるディスチャージ動作を示す図。 この発明の第1の実施形態に係るセンスアンプの回路図であり、‘1’データ読み出し時におけるセンス動作を示す図。 この発明の第1の実施形態に係るビット線BLドライバによる電圧転送動作であり、MOSトランジスタのゲートに印加される信号BLCのタイムチャート。 この発明の第1の実施形態に係るビット線ドライバのフローチャート。 この発明の第1の実施形態に係る半導体記憶装置における、読み出し動作時の各電圧のタイムチャート。 この発明の第1の実施形態に係る半導体記憶装置の回路図であり、ビット線に流れる電流分布。 この発明の第1の実施形態に係る半導体記憶装置における、読み出し動作時の各電圧のタイムチャート。 この発明の第1の実施形態に係る比較例に挙げた半導体記憶装置における、読み出し動作時の各電圧のタイムチャート。 この発明の第1の実施形態に係る半導体記憶装置、及び比較例に挙げた半導体記憶装置における、リカバリ時間をそれぞれ示した図。 この発明の第2の実施形態に係るメモリセルトランジスタのオン状態、またはオフ状態における電流分布図。 この発明の第2の実施形態に係る半導体記憶装置、及び比較例に挙げた半導体記憶装置における、リカバリ時間をそれぞれ示した図。 この発明の第3の実施形態に係る半導体記憶装置、及び比較例に挙げた半導体記憶装置における、リカバリ時間をそれぞれ示した図。 この発明の第3の実施形態に係る半導体記憶装置、及び比較例に挙げた半導体記憶装置における、リカバリ時間をそれぞれ示した図。
符号の説明
1…メモリセルアレイ、2…制御部、3…ロウデコーダ、4…センスアンプ、5…MOSトランジスタ、6…ビット線BLドライバ、7…NANDセル、11、12…セレクトゲート線、13…ワード線WLドライバ、20、22、26、…pチャネル型MOSトランジスタ、21、23、24、25…nチャネル型MOSトランジスタ、27…キャパシタ、28…ラッチ回路、30…線間容量

Claims (2)

  1. 電荷蓄積層と制御ゲートを含み、閾値に応じて2値以上のデータを保持可能なメモリセルと、
    前記メモリセルに接続されたビット線と、
    読み出し動作時において前記メモリセルに対し、同一データにつき複数回センスを行うセンスアンプと、
    電流経路の一端に前記センスアンプが接続され、前記電流経路の他端に前記ビット線が接続されたnチャネル型MOSトランジスタと、
    前記nチャネル型MOSトランジスタのゲートに第1電圧、又は前記第1電圧より高い第2電圧のいずれかを印加する制御部と
    を具備し、読み出し時において前記制御部は、前記ゲートに対し前記第1電圧を与える事で前記nチャネル型MOSトランジスタをON状態とし、且つ1回目の前記センスの後に2回目の前記センスに備え、隣接ビット線の電圧変化に伴い変動する前記ビット線の電位を前記変動前の電位に戻すため前記第2電圧を印加し、前記2回目の前記センスが行われる前に前記第2電圧から前記第1電圧へと切り替え
    ことを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 前記センスアンプは、電流経路の一端が外部電源に接続され、ゲートにON状態で第3電流が流れるpチャネル型MOSトランジスタと、前記電流経路の他端に接続され、前記p型MOSトランジスタが前記ON状態で1データ、OFF状態で0データを保持するラッチ回路とを更に備え、
    前記読み出し時において、前記センスアンプにより前記メモリセルがON状態と判断された場合には第1電流が流れ、OFF状態と判断された場合には第2電流が流れる前記ビット線に対し、前記センスアンプは、前記制御部が前記ゲートに前記第2電圧を与えた後、第1期間、又は第2期間のいずれか長い期間が経過した後に前記2回目のセンスを行い、
    前記第1期間は、前記ゲートに印加する電圧を前記第2電圧から前記第1電圧に切替えた後、前記第1電流が前記第3電流より大きくなった時点で終了し、前記第2期間は、前記ゲートに印加する電圧を前記第2電圧から前記第1電圧に切替えた後、前記第2電流が前記第3電流より小さくなった時点で終了する
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
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