JP5190156B2 - 交流回転機の制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、トルク指令に基づき交流回転機のトルクを制御する制御装置に関するものである。
直流電圧を電力変換器によって交流電圧に変換して交流回転機を駆動制御する制御装置が一般的に用いられている。このような交流回転機の制御装置では、一般的には、交流回転機を高効率に駆動するために、ベクトル制御に基づく正弦波PWM(Pulse Width Modulation)制御に従って交流回転機の電流を制御することによりトルクが制御される。
また、一方では、交流回転機を比較的高い周波数で駆動する場合、直流電圧に対して電動機駆動電圧を最大にする必要があり、波高値一定の矩形波電圧による駆動方式が用いられる。矩形波駆動においては、スイッチング制御による電圧波形の波高値は一定であり、電圧波形の位相を操作することにより電動機が発生するトルクを操作することができ、例えば、永久磁石同期電動機の場合は、回転子位置に対する電圧波形位相を操作すればトルクを操作することが出来る。
しかしながら、交流回転機が発生するトルクは、交流回転機のパラメータ(例えば、永久磁石同期電動機の場合、永久磁石磁束やインダクタンス、電機子抵抗が相当する)の変化に伴って変化する。例えば、交流回転機への通電による磁気飽和によって、インダクタンスが低下する場合や、発熱に伴って磁石温度が上昇することによる減磁作用によって、交流回転機の出力トルクが低下する。
これに対処するため、以上のような電力変換器の駆動方式(正弦波PWM制御方式、及び、矩形波駆動方式)を、交流回転機の運転条件(代表的には、交流回転機の誘起電圧・トルク・回転数)に応じて適切に切換えて、交流回転機を零速から高速までの広い速度領域においてトルク制御を実施する交流回転機の制御装置において、トルク変動を抑制するために、交流回転機の出力トルクを推定しフィードバック制御を行うように構成した交流回転機の制御装置が開示されている(例えば、下記の特許文献1参照)。
この特許文献1によれば、交流回転機の運転条件に応じて、電力変換器における電圧変換の制御方式を選択的に設定する。すなわち、制御方式選択手段が交流回転機に矩形波電圧を印加する第1の制御方式を選択した場合には、トルク制御におけるトルク指令値に対するトルク偏差に応じて矩形波電圧の位相を調整するフィードバック制御によってトルク制御を行う。また、制御方式選択手段がベクトル制御によるパルス幅変調方式に従って交流回転機への印加電圧を制御する第2の制御方式を選択した場合には、交流回転機の電流のフィードバック制御によってトルク制御を行う。
これにより、第2の制御方式の選択時において、第1の制御方式の選択時と同様のトルク偏差に応じたフィードバック制御を付加して、交流回転機の電流のフィードバック制御を行うので、温度変化等に依存した交流回転機のトルク特性の変化を補償するようにモータ電流制御を行うことができる。その結果、特に温度センサ等を設けなくても、磁石温度変化等に起因したトルク変動の発生を防止できる。また、第1、第2の制御方式の両方でトルク偏差に応じたフィードバック制御を行うので、これらの制御方式の切換え時におけるトルク変動の発生を防止することができる。
特開2006−311770号公報
このように、従来の交流回転機の制御装置は、電力変換器の出力電力からトルクを推定しているが、電力変換器の出力電力には、トルクに寄与しない電力変換器損失やモータ損失が含まれているので、従来の制御装置のように、出力電力からトルクを推定する方式では、これらの損失による誤差が含まれることになり、トルクを精度良く制御することが困難である。
なお、従来技術では、例えば特開2002−233199号公報(以下、特許文献2と称する)に記載されているように、交流回転機のパラメータからトルクを推定する方式も提案されているものの、パラメータ変動が推定トルクに影響するため正確にトルク制御を行うことが難しい。
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、交流回転機を零速から高速までの広い速度領域においてトルク制御を実施する交流回転機の制御装置において、前記のような交流回転機のパラメータが変動した場合においても、交流回転機のトルクを正確に制御し、交流回転機のパラメータの変動に起因したトルク変動の発生を抑制することを目的とする。
第1の発明による交流回転機の制御装置は、直流電力を交流電力に変換して交流回転機に供給する電力変換器と、この電力変換器から上記交流回転機に流れる電流を検出する電流検出部と、この電流検出部で検出された検出電流とトルク指令値とから上記電力変換器に対して交流回転機制御用の三相交流の電圧指令を生成する制御部とを備え、上記制御部は、電流指令値を演算する電流指令演算器と、上記電圧指令を演算する電圧指令演算器と、上記検出電流と上記電圧指令とに基づいて上記交流回転機の磁束推定値と角速度推定値とを演算するオブザーバとを有し、上記電流指令演算器は、上記トルク指令と上記オブザーバが出力する上記磁束推定値とに基づいて回転2軸上の電流指令値を演算し、上記電圧指令演算器は、上記電流指令演算器が出力する上記電流指令値と上記オブザーバで得られる上記磁束推定値と上記角速度推定値とに基づいて上記電圧指令を演算し、上記角速度推定値に基づいてセンサレスベクトル制御をするものである。
第2の発明による交流回転機の制御装置は、直流電力を交流電力に変換して交流回転機に供給する電力変換器と、この電力変換器から上記交流回転機に流れる電流を検出する電流検出部と、この電流検出部で検出された検出電流とトルク指令値とから上記電力変換器に対して交流回転機制御用の三相交流の電圧指令値を生成する制御部とを備え、上記制御部は、電流指令値を演算する電流指令演算器と、上記電圧指令値を演算する電圧指令演算器と、上記検出電流と上記電圧指令値とに基づいて上記交流回転機の磁束推定値を演算するオブザーバとを有し、上記電流指令演算器は、上記トルク指令値と上記オブザーバが出力する上記磁束推定値とに基づいて回転2軸上の電流指令値を演算し、上記電圧指令演算器は、上記電流指令演算器が出力する上記電流指令値と上記オブザーバが出力する上記磁束推定値とに基づいて上記電圧指令値を演算し、上記オブザーバが出力する演算結果、および上記電流指令値と上記検出電流との電流偏差のフィードバック演算に基づいて電圧指令値を演算するものである。
この第1の発明によれば、交流回転機のパラメータが変動して制御部のトルク指令値と異なった場合には、その誤差分を含む形でオブザーバが交流回転機の磁束を推定するため、この磁束推定値の変化がパラメータの変動を反映していることになる。そして、オブザーバが推定した磁束推定値を上記電流指令演算器と上記電圧指令演算器に用いることにより、パラメータ変動を考慮した最適な電流指令値および電圧指令値を演算することができる。これにより、フィードバック電流制御系を用いない制御系においても交流回転機のトルクと電流とを正確に制御することが可能になる。
この第2の発明によれば、さらに電流フィードバック制御を加えることで、抵抗誤差が生じる際には良好に電流を制御することができ、交流回転機が低速で回転している場合でも精度良くトルク変動を抑制することができる。
この発明の実施の形態1における交流回転機の制御装置に係るブロック図である。 この発明の実施の形態1における交流回転機の制御装置に係る電流指令演算器のブロック図である。 この発明の実施の形態1における交流回転機の制御装置に係るトルクと最小電流条件の説明図である。 この発明の実施の形態1における交流回転機の制御装置に係る電圧指令演算器のブロック図である。 この発明の実施の形態1における交流回転機の制御装置に係るオブザーバのブロック図である。 この発明の実施の形態1における交流回転機の制御装置に係る定常状態における電圧指令演算器とオブザーバの関係を示す図である。 この発明の実施の形態2における交流回転機の制御装置に係るブロック図である。 この発明の実施の形態2における交流回転機の制御装置に係る電圧指令演算器のブロック図である。 この発明の実施の形態3における交流回転機の制御装置に係るブロック図である。 この発明の実施の形態3における交流回転機の制御装置に係る弱め電流演算器のブロック図である。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1における交流回転機の制御装置を示すブロック図である。
この実施の形態1の交流回転機の制御装置は、制御部1、電力変換器2、および電流検出部4を含み、電力変換器2の入力側に直流電源6が、出力側に交流回転機3が接続されている。
ここで、上記の直流電源6は、バッテリに限らず、交流電力を直流電力に変換するコンバータや、鉄道車両などではパンタグラフから直接に直流電力を受ける直流架線などであってもよい。また、交流回転機3は、この実施の形態1では永久磁石を用いた同期電動機であり、三相の交流給電路Iu,Iv,Iwを介して電力変換器2に接続されている。
電力変換器2は、例えば可変電圧可変周波数型の三相電力変換器として構成されており、直流電源6からの直流電力を三相の交流電力に変換して交流回転機3に供給する。この場合、電力変換器2は、直流電源6に互いに並列に接続される図示しないU、V、Wの三相変換回路を備え、各変換回路は、周知の通り、それぞれ正側と負側の一対のスイッチを含み、各変換回路の一対のスイッチの間に、三相の交流給電路Iu,Iv,Iwが接続される。そして、この電力変換器2は、制御部1から電圧指令Vu*,Vv*,Vw*を受け、直流電力を三相交流電力に変換するときには、この電圧指令Vu*,Vv*,Vw*に基づき、制御された出力電圧と制御された角周波数を持った三相交流電力を発生する。
電流検出部4は、例えば交流給電路Iu,Iv,Iwに配置され、電力変換器2から交流回転機3に流れる交流相電流、すなわちU相電流iu、V相電流iv、W相電流iwに基づいて電流を検出する。ただし、この実施の形態1では、電流検出部4を交流電流の2相分に取り付け、三相が平衡した状態であれば、iu+iv+iw=0の関係を用い、2相のみの信号から残りの一相を演算出力するようにしている。
制御部1は、交流回転機3に対して、回転位置センサや回転速度センサなどを設けずにベクトル制御を可能としたセンサレスベクトル制御を行うように構成されている。そして、この制御部1は、電流指令演算器10、電圧指令演算器20、第1及び第2座標変換器30及び40、オブザーバ50、および積分器60を含む。特に、この実施の形態1の制御部1の特徴として、オブザーバ50は、交流回転機3の磁束を推定演算し、その磁束推定値φ^を電流指令演算器10と電圧指令演算器20の演算に用いるように構成している。この点については後に詳述する。
ここでは先ず、電流指令演算器10の構成の一例について、図2を参照して説明する。
この電流指令演算器10は、制御目標値となるトルク指令T*から電流指令Id*,Iq*を生成するものであって、トルク指令値T*は、d軸電流指令演算部11に入力され、第一のd軸電流指令値Id1*を生成する。この第一のd軸電流指令値Id1*の演算方法としては、交流回転機3が所望のトルクを最小の電流で発生することのできる最大トルク制御方法が知られており、トルク指令値T*に基づいて演算式により最適な第一のd軸電流指令値Id1*を得る方法がある(例えば、武田洋次ほか:「埋込磁石同期モータの設計と制御」オーム社、発行年月日(平成13年10月25日)、pp.23−24参照、以下、この文献を非特許文献1と称する)。
この非特許文献1によれば、前記方法を最大トルク/電流制御と呼ぶ。d軸電流指令演算部11は公知例により構成することが可能であるが、交流回転機のパラメータ変動に関しての記載がない。このため、交流回転機のパラメータが変動した場合には最大トルク/電流制御を精度良く実現することができない。そこで、この実施の形態1では、トルク指令値T*に基づいて第一のd軸電流指令値Id1*を得る演算式に後述のオブザーバ50が推定した交流回転機3の磁束推定値φ^(特に、ここではロータ側d軸磁束推定値p^dr)を用いる。この磁束推定値φ^には、パラメータ変動の影響が反映されるため、この磁束推定値φ^を用いることで、交流回転機3のパラメータが変動した場合でも、最適な電流指令値Id*,Iq*が得られ、最大トルク/電流制御を実現することができる。
具体的には、次の(1)式に示す演算式によって第一のd軸電流指令値Id1*を演算する。(1)式の特徴は、従来の公知例において、本来、永久磁石磁束φa(Wb)となる項を、オブザーバ50が推定した交流回転機3の磁束推定値φ^(p^dr)に置き換えたものである。なお、(1)式に示す演算式の導出方法については後に詳述する。
Figure 0005190156
ここで、Id1*は第一のd軸電流指令値(A)、Ld*はd軸インダクタンス設定値(H)、Lq*はq軸インダクタンス設定値(H)、Pは極対数、aは最大トルク/電流制御曲線の傾き、bは最大トルク/電流曲線の切片である。
なお、d軸電流指令演算部11の構成は、トルク指令値T*に基づいてマップを参照して最適な第一のd軸電流指令値Id1*を得る方法を採用することも可能である。ただし、マップを用いる方法ではパラメータ変動に応じた磁束推定値を全て網羅したマップを作成する必要があり、適用が難しい面がある。
第一のd軸電流指令値Id1*が生成されると、次に、加算器12で第一のd軸電流指令値Id1*に対して弱め電流指令値dVを加算することで最終的なd軸電流指令値Id*を得る。具体的には(2)式にてd軸電流指令値Id*を演算する。
Figure 0005190156
ここで、弱め電流指令値dVは零又は負の値をとり、第一のd軸電流指令値Id1*に負方向の補正を実施することで、d軸電流指令値Id*を負方向に大きくし、交流回転機3の永久磁石により発生する磁束を打ち消す方向の磁束を発生させて交流回転機3の鎖交磁束を弱めるいわゆる弱め磁束制御を行う目的で設けている。また、交流回転機3が高速で回転している弱め磁束制御を行っている領域においてトルク制御をする場合、弱め電流指令値dVを加算する位置はこの実施の形態1記載の構成とすることが非常に重要となる。なお、弱め電流指令値dVの生成方法については、公知例により構成が可能であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
最後に、q軸電流指令演算部13により、d軸電流指令値Id*とトルク指令値T*とからq軸電流指令値Iq*を生成する。q軸電流指令値Iq*の生成方法としては、上述のとおり、マップを参照することで最適なq軸電流指令値Iq*を得たり、演算式により最適なq軸電流指令値Iq*を得る方法がある。しかしながら、マップを参照する方法はパラメータ変動をすべて網羅したマップの作成は困難であるという問題がある。
そこで、この実施の形態1では、オブザーバ50が推定した交流回転機3の磁束推定値φ^(p^dr)を用いて、次の(3)式に示す演算式による方法を用いる。この(3)式においても、(1)式と同様に、本来、永久磁石磁束φa(Wb)となる項を磁束推定値φ^(p^dr)に置き換えたものである。この磁束推定値φ^を用いることで、交流回転機3のパラメータが変動した場合でも、パラメータ変動を考慮した最適なq軸電流指令値Iq*を演算することができる。
Figure 0005190156
以上のようにして電流指令演算器10を構成することで、交流回転機3のパラメータ変動が発生した場合でも、そのパラメータの変動の影響はオブザーバ50が推定した交流回転機3の磁束推定値φ^(p^dr:ロータ側d軸磁束推定値)に反映されるため、最大トルク/電流制御による最適なd軸電流指令Id*を生成し、更に、トルク指令T*に対して、パラメータ変動を考慮したq軸電流指令値Iq*を生成することができる。これにより、パラメータ変動が発生した場合でもトルクを精度よく制御できることになる。
次に、最大トルク/電流制御を行うための前述の(1)式、および(3)式の導出を行う手順について説明する。
最大トルク/電流制御を実現するための条件は、次の(4)式に示す通りである(前述の非特許文献1参照)。
Figure 0005190156
ここで、Ldはd軸インダクタンス(H)、Lqはq軸インダクタンス(H)、φaは永久磁石磁束(Wb)、idはd軸電流(A)、iqはq軸電流(A)である。
また、トルクは、次の(5)式で与えられる。
Figure 0005190156
(5)式をiqについて変形すると以下の(6)式となる。
Figure 0005190156
(4)式と(6)式の連立方程式を解いてid、iqを求めると、トルクTに対して最小電流でそのトルクを出力できる電流ベクトルid、iqが求められる。しかし、実際には(4)式と(6)式の連立方程式は4次方程式となり、解くことが困難である。そこで、以下に示すような近似を行う。
図3は、(4)式、(6)式を図示したものである。
図3において、右上から左下へ向かう曲線が、(6)式で表現されるトルクT=100%〜25%に対応したカーブである。また、左上から右下へ向かう曲線(実線)が、(4)式で表現される最小電流条件となるカーブである。(4)式のカーブより、最小電流条件は二次式で表されるものの、ほとんど直線であり、一次関数で近似しても実用上の問題はないと考えられる。そこで、図3の最小電流条件の曲線を線形近似し、以下(7)式のようにする。図3では(4)式の二次曲線を線形近似したものが破線で表記されている。
Figure 0005190156
ここで、図3に示す(7)式中のaは一次関数の傾き、bは一次関数の切片である。従って、トルク曲線と線形近似した最小電流条件の交点となるid,iqは、前記(6)式と(7)式の連立方程式を解けばよい。これは2次方程式なので容易に解くことが可能である。そこで、(6)式と(7)式を整理すると、次の(8)式が得られる。
Figure 0005190156
この(8)式より、idを求めると以下の(9)式のようになる。
Figure 0005190156
以上より、idを得ることが可能となる。更に、iqは、前記(6)式に(9)式で求めたidの結果を代入することで得られる。
なお、上記の説明では、最小電流条件の曲線(実線)を示す(4)式を線形近似して(7)式で表現したが、(4)式で表される最小電流条件の曲線は、線形近似が困難な場合もある。そのような場合は、予め各トルクに対する傾きaと切片bとを求めておき、トルク指令値T*に基づいて傾きaと切片bとをテーブル値として参照することで最大トルク/電流制御を実現することができる。
前述のごとく、電流指令演算器10は、(6)式、(9)式を基に交流回転機3の各モータパラメータの設定値が実際のパラメータ値と異なる場合でも、(6)式、(9)式の永久磁石磁束φa(Wb)となる項に対して、オブザーバ50が推定した交流回転機3の磁束推定値φ^(p^dr:ロータ側d軸磁束推定値)を用いて演算することにより、トルク指令T*に対してパラメータ変動を考慮した最適な電流指令を生成できるように、(9)式を(1)式に、(6)式を(3)式に変形したものである(ここで、id=Id*、iq=Iq*としている)。なお、詳細な理論については後述する。
また、上記電流指令演算器10の説明では最大トルク/電流制御による電流指令の生成方法について記載したが、d軸電流指令Id*=0の制御においても同様の効果が得られる。
次に、電圧指令演算器20の構成について、図4を参照して説明する。
この電圧指令演算器20は、電流指令演算器10からの電流指令Id*及びIq*、並びにオブザーバ50が推定した交流回転機3の磁束推定値φ^(p^dr:ロータ側d軸磁束推定値)及び角速度推定値ω^を用いてd軸電圧指令値Vd*およびq軸電圧指令値Vq*を以下の(10)式に基づいて演算する。特に、(10)式中の磁束推定値φ^(p^dr)を永久磁石磁束φa(Wb)の項に用いて電圧指令を演算している。これにより、交流回転機3のパラメータ変動が発生した場合でも、交流回転機の電流を指令値に一致させることができる。なお、詳細な理論については後述する。
Figure 0005190156
ここで、Id*はd軸電流指令、Iq*はq軸電流指令、Vd*,Vq*は電機子電圧のdq軸成分電圧指令、R*は電機子抵抗設定値、Ld*,Lq*はd、q軸インダクタンス設定値、ω^はオブザーバ50が推定した角速度推定値、p^drはオブザーバ50が推定した磁束推定値である。
次に、積分器60、第1、第2座標変換器30,40の構成について説明する。
積分器60は、オブザーバ50から出力される角速度推定値ω^から推定位相θ^を演算する。また、第1座標変換器30は、電圧指令演算器20からの電圧指令Vd*及びVq*、並びに積分器60が演算する推定位相θ^に基づき、dq回転2軸座標系の電圧指令を静止2軸座標系の3相交流電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に変換して出力する。この3相交流電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*は電力変換器2に入力されて、交流回転機3はこの3相交流電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に基づいてトルク制御される。第2座標変換器40は、電流検出部4が検出した交流電路Iu,Iwに流れる静止軸座標系の3相交流電流iu,iwを積分器60が演算する推定位相θ^に基づきdq回転2軸座標系の電流値Id,Iqに変換して出力する。
次に、オブザーバ50の構成について、図5を参照して説明する。
このオブザーバ50は、電圧指令演算器20が演算した電圧指令値Vd*及びVq*と、第2座標変換器40が演算したdq回転2軸座標系の交流回転機3の検出電流Id及びIqに基づいて、センサレスベクトル制御に必要な交流回転機3の角速度推定値ω^と、磁束推定値φ^(p^dr:ロータ側d軸磁束推定値)とを推定演算するものである。なお、図5に示すオブザーバ50の構成自体は公知技術である(例えば、先の特許文献2に記載されている)。以下、(11)式から(17)式にオブザーバの演算式を示す。
Figure 0005190156
Figure 0005190156
Figure 0005190156
Figure 0005190156
ここで、各式中の添え字の*は指令値、添え字のobはオブザーバ50の設定値、添え字のrはロータ、添え字のsはステータ、添え字の^は推定値を意味している。ただし、Ldob及びLqobはdq軸インダクタンスのオブザーバ50の設定値、R*は電機子抵抗設定値、ω^は角速度推定値、Vd*及びVq*はdq軸電圧指令値、Id及びIqはdq軸電流値、p^ds及びp^qsは一次側dq軸磁束推定値、p^drはロータ側(二次側)d軸磁束推定値、ωrはロータの角速度、ω^rはロータの角速度推定値、h11,h12,h21,h22,h31,h32,h41,h42はオブザーバ50のフィードバックゲイン、Kp及びKiはオブザーバ50の加速度推定比例ゲインおよび加速度推定積分ゲインである。
図5に示すように、オブザーバ50は大きく分けて電動機モデル部51、速度推定部52、およびゲイン演算部53の3つの要素で構成される。
電動機モデル部51は、一般に交流回転機3の状態方程式から導出され、(11)式の演算を行う。これにより交流回転機3の各磁束と電流を推定演算する。(11)式は交流回転機3が永久磁石同期電動機の場合の演算式である。この電動機モデル部51の演算式を駆動する交流回転機3に合せて設定することで永久磁石同期電動機以外の交流回転機にも適用が可能である。
速度推定部52は、電動機モデル部51が推定した推定電流I^d及びI^qと、第2座標変換器40が演算したdq回転2軸上の交流回転機3の電流Id及びIqとの偏差を(12)式で演算した結果と、電動機モデル部51が推定した磁束推定値φ^(p^dr:ロータ側d軸磁束推定値)とを受けて(15)式のPI(比例積分)演算から(17)式により交流回転機3の角速度推定値ω^を演算する。すなわち、PI演算部52aが(15)式、ラプラス変換部52bが(16)式、推定速度演算部52cが(17)式をそれぞれ演算して出力する。
ゲイン演算部53は、(12)式の推定電流偏差eds,eqsを受けて、(13)式、(14)式によりオブザーバのフィードバック項であるA,B,C,Dを演算する。ここで(13)式のHはフィードバックゲインであり、安定演算を行うための設計パラメータである。
この実施の形態1では、以上のように構成することで交流回転機3の出力トルクを交流回転機3のパラメータが変動した場合でも精度よくトルク制御することができる。
次に、本発明の特徴であるパラメータ変動時のトルク制御について、従来方式と対比して、数式を交えて説明する。
ここで、従来方式とは、電流指令演算器10と電圧指令演算器20において磁石磁束指令値φ*を一定値で与える方式である。したがって、従来方式は(4)式、(6)式からも分かるように、交流回転機3のパラメータを用いて最適な電流指令を演算するため、交流回転機3のパラメータ変動が発生した場合には、最適な電流指令とならない。さらに、以下に示す(18)式においても交流回転機3のパラメータを用いて最適な電圧指令を演算するため、交流回転機3のパラメータ変動が発生した場合には、電流偏差が残ることになる。その結果、トルクを精度よく制御できなくなる。
まず、本発明におけるオブザーバ50の磁束推定値φ^(p^dr)を電圧指令演算器20に用いる効果について説明する。
説明の手順として、従来制御方式の電圧指令演算器20とオブザーバ50との定常状態の動作関係から、パラメータ変動があった場合の電流指令値と実際に交流回転機に流れる実電流の誤差要因の関係式について、従来の電圧指令演算器の演算式と定常状態におけるオブザーバ演算式から数式により明かし、後述の(25)式に示す関係式の導出をする。更に、(25)式の関係式から本発明の制御方式を適用することで、電流指令値と実際に交流回転機3に流れる実電流が一致することを示す。
以下の(18)式に、従来の電圧指令演算器20の演算式を示す。前述の(10)式との違いは、(18)式では磁石磁束指令値φ*が用いられているが、(10)式ではロータ側d軸磁束推定値p^drになっている点である。また、(19)式はオブザーバ50の演算式であり、(11)式に(14)式を代入した式である。
Figure 0005190156
Figure 0005190156
ここで、式中の添え字の*は指令値、添え字のobはオブザーバの設定値、添え字の^は推定値を意味している。(18)式と(19)式より高速域の速度が十分高い領域であると仮定してR*=0とし、また、定常状態であると仮定すると、d/dt=0、ω^=ω^r、I^d−Id=0、I^q−Iq=0となるので、これらの条件を代入すると(20)式、(21)式となる。
Figure 0005190156
Figure 0005190156
(21)式より、一次側dq軸磁束推定値p^ds、p^qsについて整理すると(22)式となる。
Figure 0005190156
(22)式より電流推定値I^d,I^qは(23)式となり、これが実電流Id,Iqと一致して定常状態でオブザーバ50は収束する。
Figure 0005190156
これまでの関係式を図に表すと、図6のように定常状態におけるオブザーバ50のブロック図を表すことができる。ここで、交流回転機3の電流フィードバック制御を用いずに、電圧指令演算器20により電圧指令値を生成した場合、電圧指令値は(20)式であるので代入すると(24)式を得る。
Figure 0005190156
(24)式は図6に示す構成とした場合の電流指令Id*,Iq*と実電流Id,Iqの関係を表す式である。ここで、仮にインダクタンスの設定をLd*=Ldob、Lq*=Lqobとすると、(25)式となる。
Figure 0005190156
(25)式より、q軸電流は指令値と一致することがわかる。これはパラメータ変動(Ld≠Ld*、Lq≠Lq*、φa≠φ*)が発生した場合でもLd*=Ldob、Lq*=Lqobに設定すればq軸電流は指令値と一致することを示している。また、パラメータ変動発生時においては、その誤差(Ld誤差、Lq誤差、φ誤差)はすべてd軸電流誤差として現れることから、このd軸電流誤差を無くすような制御系を構成することで、電流フィードバック制御を用いなくても電流を制御することができる。つまりパラメータ変動が発生しても電流偏差なしとすることができる。さらに、(25)式のd軸電流に着目すると、φ*−p^dr=0にすれば、d軸電流誤差を生じること無く制御できることが分かる。
本発明では、上記のような理論により達成されるものであり、オブザーバ50が推定したロータ側d軸磁束推定値を非干渉電圧演算式である(20)式のφ*(φ*=p^dr)として用いることでd軸電流誤差分をゼロとすることができ、これによりd軸の電流制御を行うものである。
次に、本発明におけるオブザーバ50の磁束推定値p^drを電流指令演算器10に用いる効果について説明する。
この説明の手順として、まず、パラメータ変動があった場合のオブザーバ50が推定する磁束推定値p^drがどのような値になるかを、交流回転機3の状態方程式とオブザーバ50の演算式とから、下記の(29)式のように導出する。また、従来制御方式において、パラメータ変動があった場合のトルク誤差の関係を、交流回転機3のトルク演算式と電流指令演算器10のq軸電流指令演算式とから、トルク誤差の関係式である下記の(30)式を導出する。更に、上記トルク誤差の関係式から、本発明を適用することで、トルク誤差なく交流回転機3をトルク制御できることを下記の(31)式により示す。
オブザーバ50は、パラメータ変動が無い場合、定常状態においては交流回転機3の永久磁石磁束φa(=φ*)を推定する。しかしながら、何らかのパラメータ変動があった場合にはp^dr≠φaとなる。
パラメータ変動発生時のp^drは、交流回転機3である永久磁石同期電動機の状態方程式、すなわち次の(26)式より、定常状態を考え、オブザーバ50のときと同様に近似すると(27)式のようになる。(R=0、d/dt=0)
Figure 0005190156
Figure 0005190156
ここで、(27)式とオブザーバの定常状態の近似式(21)式とから、ロータ側d軸磁束推定値束p^drを以下の(28)式のように導出できる。
Figure 0005190156
ここで、定常状態では、(25)式の説明により、(I^d−Id)=0、また、(Ldob−Ld)=ΔLdとおくと、ロータ側d軸磁束推定値p^drは、次の(29)式の関係式となる。
Figure 0005190156
一方、パラメータ変動発生時のトルク誤差の関係式を以下に導出する。トルク誤差の関係式は、交流回転機3のトルク演算式Tと従来制御のトルク指令T*の関係から、次の(30)式のように導出できる。ここでId*=Id、Iq*=Iq、Ldob−Ld=ΔLd、Lqob−Lq=ΔLq、φa−φ*=Δφとしている。また、インダクタンスの設定をLd*=Ldob、Lq*=Lqobとする。
Figure 0005190156
上記(30)式に示すトルク誤差の関係式より、パラメータ変動が発生し、Ld誤差がある場合、右辺の項がゼロにならず、左辺の(T−T*)もゼロにはならない。すなわち、従来制御では、パラメータ変動があるとトルク誤差が発生することを示している。これに対して、本発明では、電流指令演算器10においてオブザーバ50の磁束推定値p^drを用いることにより(29)式が成り立つため、(29)式をΔLq=0,φ*=p^dr=−ΔLd・Id+φaとして(30)式に代入すると、次の(31)式となり、ΔLdが存在する条件下でもトルク誤差をゼロにする制御が可能となる。
Figure 0005190156
以上の説明のように、この実施の形態1によれば、交流回転機3のパラメータ変動が発生して制御部の目標値と異なった場合には、そのパラメータの変動はオブザーバ50が推定する磁束推定値φ^(p^dr)の変化に反映されることになる。そして、オブザーバ50が推定した磁束推定値φ^(p^dr)を電流指令演算器10による電流指令Id*,Iq*の演算と電圧指令演算器20の電圧指令Vd*,Vq*の演算に用いるので、トルクを精度良く制御することができる。
また、この実施の形態1における制御系は検出電流のフィードバック値による電流制御系を用いない、いわゆるオープンループ電流制御系の構成である。このようなオープンループ電流制御系として構成しているため、背景技術で説明した正弦波PWM制御から矩形波駆動方式まで広範囲に適用可能であり、矩形波駆動方式においても推定トルクによるフィードバック制御を用いることなく正確なトルク制御を実現することができる。更に、この実施の形態1における制御系では、制御系の切替を必要とせずに、正弦波PWM制御から矩形波駆動方式まで広範囲に適用可能であるため、簡単なプログラムで実現が可能となる。更にまた、この発明は、交流回転機3の回転速度センサや回転位置センサを使用しない制御装置であっても、正確なトルク制御を実現することができる。
なお、上記説明では、回転速度センサや回転位置センサを設けていないセンサレスベクトル制御系に適用した場合について説明したが、回転速度センサ等を設けたベクトル制御系に適用した場合においても同様の効果が得られる。
実施の形態2.
図7は、この発明の実施の形態2における交流回転機の制御装置を示すブロック図であり、図1に示した実施の形態1と対応もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態2の交流回転機の制御装置の特徴は、実施の形態1で示した電圧指令演算器20(図4)の構成を変更し、図8に示す構成の電圧指令演算器20に置き換えたことである。なお、これ以外の構成は、実施の形態1と基本的に同じであるため、ここでは詳しい説明を省略する。
この実施の形態2の電圧指令演算器20は、電圧指令Vd*,Vq*を演算するに際して、第2座標変換器40で得られる検出電流Id,Iqのフィードバック制御を追加した構成としている。
その場合の演算式として、電流フィードバック項は次の(32)式により、また電圧フィードフォーワード項は次の(33)式によりそれぞれ演算され、最終的な電圧指令Vd*,Vq*は(34)式で演算される。
Figure 0005190156
Figure 0005190156
Figure 0005190156
ここで、VdFB,VqFBはフィードバック項、VdFF,VqFFはフィードフォーワード項、Kpd,Kpqは比例ゲイン、Kid,Kiqは積分ゲインである。
なお、上記(32)式のフィードバック項VdFB,VqFBは、図8の減算器22d,22qとPI演算器23d,23qとにより、また、(33)式のフィードフォーワード項VdFF,VqFFは、実施の形態1(図4)と同じ構成の図8のフィードフォーワード演算器21により、さらに、(34)式は図8の加算器25d,25qにより実現される。
前述の通り、実施の形態1では抵抗誤差を無視して理論展開を行っている。実際、交流回転機3がある程度高速で回転しており、交流回転機3の誘起電圧がある程度大きくなっている領域においては、抵抗誤差が発生しても交流回転機3の出力トルクにはほとんど影響がない。
しかし、交流回転機3の回転速度が遅い速度領域では抵抗誤差が無視できなくなる。そこで、図8に示す電圧指令演算器20ように、検出電流Id,Iqのフィードバック制御を追加する。これにより、抵抗誤差により発生する電圧誤差を補償することで電流を精度よく制御することができる。
なお、この実施の形態2の構成と従来例との差異として、オブザーバ50が推定した磁束推定値φ^(p^dr:ロータ側d軸磁束推定値)をフィードフォーワード項の演算に用いている。このように構成することで、dq軸インダクタンス設定値および磁束設定値の誤差についてはフィードフォーワード項VdFF,VqFFが補償し、その他の抵抗誤差などは電流フィードバック項VdFB,VqFBが補償することができ、パラメータ変動発生時の電流フィードバック制御の応答を改善する効果がある。
更に、この実施の形態2の電圧指令演算器20では、PI演算器23d,23qと加算器25d,25qとの間に、電流フィードバック制御の切り入りを可能にするスイッチ24d,24qを設けている。そして、交流回転機3が低速で回転している場合のみ電流フィードバック制御を実施し、それ以外では、スイッチ24d,24qを切替えて電流フィードバック制御がOFFなるように制御する。これにより、交流回転機を零速から高速までの広い速度領域において精度よくトルク制御を実施することができる。
以上の説明のように、この実施の形態2によれば、図8に示した構成の電圧指令演算器20を採用して電流フィードバック制御を加えることで、抵抗誤差が生じる際には良好に電流を制御することができ、交流回転機3が低速で回転している場合でも精度良くトルク変動を抑制することができる。
実施の形態3.
図9は、この発明の実施の形態3における交流回転機の制御装置を示すブロック図であり、図1に示した実施の形態1と対応もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態3の交流回転機の制御装置の特徴は、実施の形態1の構成に対して、新たに電圧検出部5を追加して直流電源6から電力変換器2に加わる直流電圧EFCを検出するとともに、制御部1において、新たに変調率PMFからこの変調率PMFが“1”となるように弱め電流指令dVを演算する弱め電流演算器70を追加していることである。なお、上記以外の構成については実施の形態1と同様であるため、ここでは詳しい説明を省略する。
その場合、第1座標変換器30は、次の(35)式により変調率PMFを演算する。
Figure 0005190156
この(35)式の変調率PMFの演算式は、矩形波駆動方式において電力変換器2が出力できる最大電圧がPMF=1となるように演算するものであり、この変調率PMFをPMF=1として制御することにより、矩形波駆動方式によるトルク制御を実現することができる。
そして、(35)式の変調率PMFにより3相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*を演算する。これにより、電力変換器2に加わる直流電圧EFCが変動した場合でも、交流回転機3に常に適切な電圧を印加することができ、直流電圧EFCの変動に伴うトルク変動を抑制する。
なお、図10は上記矩形波駆動方式による弱め磁束制御を実現するための弱め電流演算器70の構成を示す図である。なお、図10の構成は公知であり、変調率PMFが“1”となるように弱め電流指令dVを生成するような構成であればよい。
以上のように、この実施の形態3によれば、実施の形態1の構成に加えて、直流電圧EFCを検出する電圧検出部5を設けて(35)式により変調率PMFを演算し、この変調率PMFが“1”になるように弱め電流演算器70で最適な弱め電流指令値dVを演算する構成としているので、電力変換器2に入力する直流電圧EFCが変動した場合においても、最適な弱め電流指令を生成することができ、矩形波駆動方式において、実施の形態1と同様、交流回転機3のパラメータ変動によるトルク誤差の発生を抑制できることに加えて、直流電圧EFCが変動した場合にもトルク誤差の発生を有効に抑制することができる。
この発明は、トルク指令に基づき交流回転機のトルクを制御する制御装置に関するものであり、交流回転機の制御装置に広く適用できる。

Claims (5)

  1. 直流電力を交流電力に変換して交流回転機に供給する電力変換器と、この電力変換器から上記交流回転機に流れる電流を検出する電流検出部と、この電流検出部で検出された検出電流とトルク指令値とから上記電力変換器に対して交流回転機制御用の三相交流の電圧指令を生成する制御部とを備え、
    上記制御部は、電流指令値を演算する電流指令演算器と、上記電圧指令値を演算する電圧指令演算器と、上記検出電流と上記電圧指令とに基づいて上記交流回転機の磁束推定値と角速度推定値とを演算するオブザーバとを有し、
    上記電流指令演算器は、上記トルク指令と上記オブザーバが出力する上記磁束推定値とに基づいて回転2軸上の電流指令値を演算し、
    上記電圧指令演算器は、上記電流指令演算器が出力する上記電流指令値と上記オブザーバが出力する上記磁束推定値と上記角速度推定値とに基づいて上記電圧指令を演算し、上記角速度推定値に基づいてセンサレスベクトル制御をする交流回転機の制御装置。
  2. 上記電圧指令演算器は、上記オブザーバが出力する演算結果、および上記電流指令値と上記検出電流との電流偏差のフィードバック演算に基づいて電圧指令値を演算するものである請求項1に記載の交流回転機の制御装置。
  3. 直流電力を交流電力に変換して交流回転機に供給する電力変換器と、この電力変換器から上記交流回転機に流れる電流を検出する電流検出部と、この電流検出部で検出された検出電流とトルク指令値とから上記電力変換器に対して交流回転機制御用の三相交流の電圧指令値を生成する制御部とを備え、
    上記制御部は、電流指令値を演算する電流指令演算器と、上記電圧指令値を演算する電圧指令演算器と、上記検出電流と上記電圧指令値とに基づいて上記交流回転機の磁束推定値を演算するオブザーバとを有し、
    上記電流指令演算器は、上記トルク指令値と上記オブザーバが出力する上記磁束推定値とに基づいて回転2軸上の電流指令値を演算し、
    上記電圧指令演算器は、上記電流指令演算器が出力する上記電流指令値と上記オブザーバが出力する上記磁束推定値とに基づいて上記電圧指令値を演算し、上記オブザーバが出力する演算結果、および上記電流指令値と上記検出電流との電流偏差のフィードバック演算に基づいて電圧指令値を演算するものである交流回転機の制御装置。
  4. 上記電力変換器に入力される直流電圧を検出する電圧検出部と、この電圧検出部で検出された直流電圧検出値と上記電圧指令値とから演算される変調率を所定の値以下に制御するための弱め電流指令を演算する弱め電流演算器と、をさらに備える請求項2に記載の交流回転機の制御装置。
  5. 上記電力変換器に入力される直流電圧を検出する電圧検出部と、この電圧検出部で検出された直流電圧検出値と上記電圧指令値とから演算される変調率を所定の値以下に制御するための弱め電流指令を演算する弱め電流演算器と、をさらに備える請求項3に記載の交流回転機の制御装置。
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