JP5187486B2 - 液体噴射ヘッドユニットの製造方法 - Google Patents

液体噴射ヘッドユニットの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5187486B2
JP5187486B2 JP2007192550A JP2007192550A JP5187486B2 JP 5187486 B2 JP5187486 B2 JP 5187486B2 JP 2007192550 A JP2007192550 A JP 2007192550A JP 2007192550 A JP2007192550 A JP 2007192550A JP 5187486 B2 JP5187486 B2 JP 5187486B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
repellent
region
primer
nozzle plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007192550A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009028918A (ja
Inventor
寛成 大脇
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2007192550A priority Critical patent/JP5187486B2/ja
Publication of JP2009028918A publication Critical patent/JP2009028918A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5187486B2 publication Critical patent/JP5187486B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、液体を噴射するノズル開口が形成された液体噴射ヘッドと、液体噴射ヘッドの液体噴射面に接合される保持部材とを具備する液体噴射ヘッドユニットの製造方法に関する。
例えば、液体としてインクを吐出するインクジェット式記録ヘッドを具備するインクジェット式記録ヘッドユニット(以下、ヘッドユニットとも言う)としては、インクを吐出するノズル開口が開口する液体噴射面を有するインクジェット式記録ヘッドと、インクジェット式記録ヘッドの液体噴射面に接着剤を介して接着される固定板等の保持部材とを具備するものがある(例えば、特許文献1参照)。
このようなヘッドユニットでは、液体噴射面に撥液膜が設けられていると液体噴射面と保持部材との接着強度が低下してしまうため、液体噴射面の保持部材との接着領域に撥液膜を除去した非撥液領域を形成している。
特開2005−096419号公報(第7〜12頁、第1〜3図)
しかしながら、インクジェット式記録ヘッドの非撥液領域と保持部材とを接着剤を介して接着しただけでは、接合強度が不十分であり、インクジェット式記録ヘッドと保持部材との接合が不十分であると、インクジェット式記録ヘッドからインクを吐出させた際の振動によりノズルプレートが共振してしまい、印刷に濃淡ムラが生じるなどの印字不良が生じてしまうという問題がある。
このため、非撥液領域にプライマ液を塗布するプライマ処理を行って、非撥液領域と保持部材とを強固に接合することも考えられるが、撥液領域にまでプライマ液が塗布されると、撥液膜の撥液特性の劣化や撥液膜まで接着剤が流出してしまうなどの問題が発生するため、非撥液領域のみにプライマ液を塗布する必要があるが、非撥液領域のみにプライマ液を塗布するのは困難であると共に煩雑であるという問題がある。
なお、このような問題は、インクを吐出するインクジェット式記録ヘッドユニットの製造方法に限定されず、インク以外の他の液体を噴射する液体噴射ヘッドユニットの製造方法においても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、液体噴射面と保持部材とを容易に且つ強固に接合することができると共に液体噴射特性を向上した液体噴射ヘッドユニットの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、液体を噴射するノズル開口が開口する液体噴射面を有すると共に、該液体噴射面に撥液膜が設けられた撥液領域と非撥液領域とを具備する液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドの前記液体噴射面の前記非撥液領域に接着剤を介して接着される保持部材とを具備する液体噴射ヘッドユニットの製造方法であって、前記撥液領域が、前記液体噴射面の中央部に設けられていると共に、前記非撥液領域が、前記撥液領域の周囲に亘って当該撥液領域を囲むように設けられており、前記液体噴射面の前記非撥液領域となる領域に前記撥液領域を囲むように連続して段差を形成することにより、180度よりも小さい角部を形成する工程と、前記角部に前記液体噴射面と前記接着剤との密着性を向上させるプライマ液を伝わらせて前記非撥液領域に当該プライマ液を塗布するプライマ処理工程と、前記非撥液領域と前記保持部材とを前記接着剤を介して接着する工程とを具備することを特徴とする液体噴射ヘッドユニットの製造方法にある。
かかる態様では、角部にプライマ液を伝わらせて非撥液領域にプライマ液を塗布するため、作業効率を向上することができる。また、プライマ処理を行う際に撥液膜を保護しなくても、非撥液領域のみにプライマ液を塗布することができる。さらに、プライマ処理を行うことによって、液体噴射ヘッドと保持部材との接合強度を向上することができ、印刷品質を向上することができる。
また、角部にプライマ液を伝わらせて非撥液領域にプライマ液を容易に且つ確実に塗布することができる。
また、前記角部を形成する工程では、前記非撥液領域に亘って溝部を形成することにより、当該溝部の内側に前記角部を形成することが好ましい。これによれば、非撥液領域に溝部を設けることによって、余分なプライマ液が溝部内に充填されるため、余分なプライマ液が撥液領域に流出するのを防止することができる。また、溝部を設けることで、非撥液領域の接着面積を広げることができると共に、アンカー効果によって液体噴射ヘッドと保持部材との接合強度をさらに向上することができる。さらに、非撥液領域に溝部を設けることで、余分な接着剤が溝部に充填されるため、余分な接着剤が撥液領域に流出するのを防止することができる。
また、前記溝部が、前記撥液領域と非撥液領域の境界に開口するように設けられていることが好ましい。これによれば、非撥液領域にプライマ液を塗布した際に、溝部によってプライマ液が撥液領域側に流出するのを防止することができ、撥液領域に接着剤が流出するのを防止できる。
また、前記角部を形成する工程では、前記非撥液領域に2つ以上並設することが好ましい。これによれば、プライマ液を非撥液領域の広い範囲に容易に塗布することができ、さらに作業効率を向上することができる。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドユニットの一例であるインクジェット式記録ヘッドユニットを示す分解斜視図であり、図2は、インクジェット式記録ヘッドユニットの組立斜視図である。
図示するように、本発明の液体噴射ヘッドユニットの一例であるインクジェット式記録ヘッドユニット1(以下、ヘッドユニットとも言う)を構成するカートリッジケース210は、図示しないインク供給手段であるインクカートリッジがそれぞれ装着されるカートリッジ装着部211を有する。例えば、本実施形態では、インクカートリッジは、ブラック及び3色のカラーインクが充填された別体で構成され、カートリッジケース210には、各色のインクカートリッジがそれぞれ装着される。なお、カートリッジケース210の底面には、図示しないが、一端が各カートリッジ装着部211に開口し、他端が後述するヘッドケース側に開口する複数のインク連通路が設けられている。また、カートリッジ装着部211のインク連通路の開口部分には、インクカートリッジのインク供給口に挿入されるインク供給針213が、インク内の気泡や異物を除去するためにインク連通路に形成されたフィルタ(図示なし)を介して固定されている。
また、このようなカートリッジケース210の底面側には、複数のインクジェット式記録ヘッド2が固定されている。
インクジェット式記録ヘッド2は、インクカートリッジ(図示なし)のインク色毎に対応して複数設けられている。本実施形態では、1つのインクジェット式記録ヘッドユニット1に4つのインクジェット式記録ヘッド2が設けられている。
ここで、本実施形態の液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッド2について詳細に説明する。図3は、インクジェット式記録ヘッドの分解斜視図であり、図4はインクジェット式記録ヘッドの断面図であり、図5は、ノズルプレートの平面図及び断面図である。図3及び図4に示すように、インクジェット式記録ヘッド2は、ヘッド本体220と、ヘッド本体220の液体噴射面Aとは反対側に設けられたヘッドケース230とを具備する。
ヘッド本体220を構成する流路形成基板10は、本実施形態では、シリコン単結晶基板からなり、その一方面には予め熱酸化により形成した二酸化シリコンからなる弾性膜50が形成されている。この流路形成基板10には、その他方面側から異方性エッチングすることにより、複数の隔壁によって区画された圧力発生室12が、幅方向に並設された列が2列形成されている。また、各列の圧力発生室12の長手方向外側には、後述するリザーバ形成基板30に設けられるリザーバ部31と連通し、各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ100を構成する連通部13が形成されている。また、連通部13は、インク供給路14を介して各圧力発生室12の長手方向一端部とそれぞれ連通されている。すなわち、本実施形態では、流路形成基板10に形成された液体流路として、圧力発生室12、連通部13及びインク供給路14が設けられている。
また、流路形成基板10の開口面側には、ノズル開口21が形成されたノズルプレート20が接着剤400を介して固着されている。なお、ノズルプレート20のノズル開口21は、各圧力発生室12のインク供給路14とは反対側で連通する位置に穿設されている。本実施形態では、流路形成基板10に圧力発生室12が並設された列を2列設けたため、1つのヘッド本体220にノズル開口21の並設されたノズル列21Aが2列設けられている。そして、本実施形態では、このノズルプレート20のノズル開口21が開口する面が液体噴射面Aとなっている。このようなノズルプレート20としては、例えば、シリコン単結晶基板やステンレス鋼(SUS)等の金属基板などが挙げられる。
また、図5に示すように、ノズルプレート20のノズル開口21が開口する液体噴射面Aには、撥液膜22が設けられている。撥液膜22は、インクに対して撥水性を有するものであれば特に限定されず、例えば、フッ素系高分子を含む金属膜や、撥液性を有する金属アルコキシドの分子膜などを用いることができる。
なお、フッ素系高分子を含む金属膜からなる撥液膜22は、例えば、ノズルプレート20の液体噴射面Aに直接、共析メッキを施すことにより形成することができる。
また、撥液膜22として金属アルコキシドの分子膜を用いる場合には、例えば、ノズルプレート20側にプラズマ重合膜からなる下地膜を設けることで、分子膜からなる撥液膜とノズルプレート20との密着性を向上することができる。なお、プラズマ重合膜からなる下地膜は、例えば、シリコーンをアルゴンプラズマガスにより重合させて形成することができる。また、金属アルコキシドの分子膜からなる撥液膜22は、例えば、アルコキシラン等のシランカップリング剤をシンナー等の溶媒と混合して金属アルコキシド溶液を形成し、この金属アルコキシド溶液にノズルプレート20を浸漬することで、金属アルコキシドの重合した分子膜を形成することができる。ちなみに、撥液膜22として、金属アルコキシドの分子膜を用いた場合には、下地層を設けたとしても、共析メッキにより形成したフッ素系高分子を含む金属膜からなる撥液膜よりも薄く形成できると共に、ヘッド面をクリーニングする際にワイピングによって液体噴射面Aが拭かれることによっても撥液性が劣化しない「耐擦性」、及び撥液性を向上できるという利点を有する。勿論、「耐擦性」、「撥液性」は劣るが、フッ素系高分子を含む金属膜からなる撥液膜を用いることもできる。
このような撥液膜22は、本実施形態では、ノズルプレート20の液体噴射面Aの中央部のみに形成されている。すなわち、ノズルプレート20の液体噴射面Aのノズル開口21が開口する領域を含む中央部は、撥液膜22が設けられた撥液領域25となっている。また、ノズルプレート20の液体噴射面Aには、液体噴射面Aの四方の外周に沿って撥液膜22が設けられていない非撥液領域26が設けられている。なお、撥液膜22として、金属アルコキシドの分子膜を用いる場合には、プラズマ重合膜からなる下地膜は、撥液膜に比べて撥液性が劣り接合強度に影響を与えないため、下地膜を非撥液領域に設けてもよく、また、設けなくてもよい。
さらに、ノズルプレート20の液体噴射面Aの非撥液領域26には、段差を形成することによって、180度よりも小さい角度の角部23が形成されている。本実施形態では、非撥液領域26に亘って断面が凹形状の溝部24を形成することによって段差を形成し、この溝部24の底面に角部23を2つ形成するようにした。なお、本実施形態では、非撥液領域26が、ノズルプレート20の中央部に設けられた撥液領域25の四方を囲む周囲に亘って設けられているため、角部23はノズルプレート20の周方向に亘って連続して設けられている。
このような角部23は、詳しくは後述するインクジェット式記録ヘッドユニット1の製造方法で、非撥液領域26にプライマ液を塗布するプライマ処理工程を行う際に、角部23にプライマ液を伝わらせることで、プライマ液を非撥液領域26の周方向に亘って塗布するためのものである。したがって、角部23は凹状、すなわち、180度より小さい角度で形成されていることが好ましく、90度以下の鋭角で形成されているのが好適である。このように角部23を鋭角に形成することによって、プライマ液を角部23に容易に且つ確実に伝わらせて、非撥液領域26にプライマ液を容易に塗布することができる。
そして、このようなノズルプレート20の液体噴射面Aの非撥液領域26には、インクジェット式記録ヘッド2を保持する保持部材である固定板250が接着剤401を介して接合されている。
具体的には、固定板250は、図1及び図4に示すように、平板からなり、ノズル開口21を露出する露出開口部251と、露出開口部251を画成すると共にヘッド本体220の液体噴射面Aのノズル列21Aの両端部側に接合される接合部252とを具備する。
接合部252は、本実施形態では、複数のインクジェット式記録ヘッド2に亘って液体噴射面Aの外周に沿って設けられた固定用枠部253と、隣接するインクジェット式記録ヘッド2の間に延設されて露出開口部251を分割する固定用梁部254とで構成され、固定用枠部253及び固定用梁部254からなる接合部252が複数のインクジェット式記録ヘッド2の液体噴射面Aに同時に接合されている。
また、ノズルプレート20の液体噴射面Aには、溝部24が設けられているため、溝部24内にも接着剤401が充填されて溝部24の内面と固定板250とが接着剤401を介して接合されている。すなわち、非撥液領域26に溝部24を設けることによって、非撥液領域26の固定板250に接着される表面積を広げることができると共に、アンカー効果によりノズルプレート20と固定板250との接合強度を向上することができる。
また、非撥液領域26に溝部24を形成することで、非撥液領域26と固定板250とを接着する際に、これらを互いに押圧させたときの余分な接着剤401が溝部24内に入り込むため、接着剤401が撥液領域25にはみ出るのを防止することができる。ちなみに、撥液領域25に接着剤401がはみ出ると、インクジェット式記録ヘッドユニット1のノズル開口21のクリーニングやヘッド内部へのインクの充填を行うために、液体噴射面Aをキャップ部材で覆った際に、キャップ部材が撥液領域25にはみ出た接着剤401に当接することによってインクが残留し、残留したインクの粘度が増大する。また、キャップ部材が撥液領域25にはみ出た接着剤401を挟み込み、キャップ空間を封止することができなくなって吸引不良となる可能性がある。そして、液体噴射面Aをクリーニングするためにブレード等でワイピングすると、液体噴射面Aの増粘したインクがノズル開口21に付着して、インク吐出特性(液体噴射特性)が劣化してしまう。本実施形態では、非撥液領域26に溝部24を形成することによって、接着剤401が撥液領域25にはみ出るのを防止することができるため、キャップ部材の吸引不良やインク吐出特性の劣化を防止することができる。
なお、詳しくは後述するインクジェット式記録ヘッドユニット1の製造方法において、溝部24によってプライマ液が撥液領域25にはみ出るのを防止することができるため、撥液領域25にプライマ液が存在しないことから、ノズルプレート20と固定板250とを接着した際に接着剤401が撥液領域25にはみ出るのを防止することができる。
ちなみに、詳しくは後述するインクジェット式記録ヘッドユニット1の製造方法において、角部23及びその周囲にのみプライマ液を塗布した場合には、非撥液領域26のプライマ液が塗布された領域と、非撥液領域26のプライマ液が塗布されていない領域とで接着剤401の組成は異なる。すなわち、プライマ液が塗布された領域には、プライマが接着剤401と反応して非撥液領域26と接着剤401との界面にプライマ残留層が形成される場合などがあり、接着剤401を非撥液領域26に直接接着した領域とは組成が異なる。
また、本実施形態では、ノズルプレート20と流路形成基板10とは接着剤400を介して接着されている。このため、ノズルプレート20の流路形成基板10との接着領域も同様に非撥液領域27となっている。本実施形態では、ノズルプレート20の液体噴射面Aとは反対側の面の全面を非撥液領域27とした。
このようにノズルプレート20の非撥液領域26、27と、流路形成基板10及び固定板250とを接着剤400、401を介して接着することにより、それぞれの接着強度を向上して剥離等の破壊が発生するのを防止することができる。そして、本実施形態では、詳しくは後述するが、ノズルプレート20の非撥液領域26と、固定板250との互いに接着される領域にプライマ液を塗布するプライマ処理を行ってから接着するようにした。これにより、ノズルプレート20と固定板250との接着強度を向上させて、インクジェット式記録ヘッド2からインクが吐出された際に、ノズルプレート20が共振するのを防止して、ノズルプレート20の共振による印刷の濃淡ムラなどが生じるなどの印字不良を確実に防止している。
一方、図4に示すように、流路形成基板10の開口面とは反対側には、弾性膜50上に、金属からなる下電極膜と、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等からなる圧電体層と、金属からなる上電極膜とを順次積層することで形成された圧電素子300が形成されている。このような圧電素子300が形成された流路形成基板10上には、リザーバ100の少なくとも一部を構成するリザーバ部31を有するリザーバ形成基板30が接合されている。このリザーバ部31は、本実施形態では、リザーバ形成基板30を厚さ方向に貫通して圧力発生室12の幅方向に亘って形成されており、上述のように流路形成基板10の連通部13と連通されて各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ100を構成している。
また、リザーバ形成基板30の圧電素子300に対向する領域には、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を有する圧電素子保持部32が設けられている。
さらに、リザーバ形成基板30上には、各圧電素子300を駆動するための駆動IC110が設けられている。この駆動IC110の各端子は、図示しないボンディングワイヤ等を介して各圧電素子300の個別電極から引き出された引き出し配線と接続されている。そして、駆動IC110の各端子には、フレキシブルプリント基板(FPC)等の外部配線111を介して外部と接続され、外部から外部配線111を介して印刷信号等の各種信号を受け取るようになっている。
また、このようなリザーバ形成基板30上には、コンプライアンス基板40が接合されている。コンプライアンス基板40のリザーバ100に対向する領域には、リザーバ100にインクを供給するためのインク導入口44が厚さ方向に貫通することで形成されている。また、コンプライアンス基板40のリザーバ100に対向する領域のインク導入口44以外の領域は、厚さ方向に薄く形成された可撓部43となっており、リザーバ100は、可撓部43により封止されている。この可撓部43により、リザーバ100内にコンプライアンスを与えている。
また、各ヘッド本体220の液体噴射面Aとは反対側の面、すなわち、コンプライアンス基板40上には、ヘッドケース230が固定されている。
ヘッドケース230は、インク導入口44に連通すると共にカートリッジケース210のインク連通路に連通して、カートリッジケース210からのインクをインク導入口44に供給するインク供給連通路231が設けられている。このヘッドケース230には、コンプライアンス基板40の可撓部43に対向する領域に溝部232が形成され、可撓部43の撓み変形が適宜行われるようになっている。また、ヘッドケース230には、リザーバ形成基板30上に設けられた駆動IC110に対向する領域に厚さ方向に貫通した駆動IC保持部233が設けられており、外部配線111は、駆動IC保持部233を挿通して駆動IC110と接続されている。
このような本実施形態のインクジェット式記録ヘッド2は、インクカートリッジからのインクをインク連通路及びインク供給連通路231を介してインク導入口44から取り込み、リザーバ100からノズル開口21に至るまで内部をインクで満たした後、駆動IC110からの記録信号に従い、圧力発生室12に対応するそれぞれの圧電素子300に電圧を印加し、弾性膜50及び圧電素子300をたわみ変形させることにより、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口21からインク滴が吐出する。
なお、上述したヘッド本体220は、1枚のシリコンウェハ上に多数のチップを同時に形成し、ノズルプレート20及びコンプライアンス基板40を接着して一体化し、その後、図3に示すような1つのチップサイズの流路形成基板10毎に分割することによってヘッド本体220となる。
このようなインクジェット式記録ヘッド2は、カートリッジケース210の底面に4つ固定されている。本実施形態では、4つのインクジェット式記録ヘッド2は、ノズル列21Aの並び方向に所定の間隔となるように配置されている。すなわち、本実施形態の1つのインクジェット式記録ヘッド2には、ノズル列21Aが8列設けられていることになる。このように複数のインクジェット式記録ヘッド2を用いて並設されたノズル開口21からなるノズル列21Aの多列化を図ることで、1つのインクジェット式記録ヘッド2にノズル列21Aを多列形成するのに比べて歩留まりの低下を防止することができる。また、ノズル列21Aの多列化を図るために複数のインクジェット式記録ヘッド2を用いることで、1枚のシリコンウェハから形成できるヘッド本体220(インクジェット式記録ヘッド2)の取り数を増大させることができ、シリコンウェハの無駄な領域を減少させて製造コストを低減することができる。
また、このような4つのインクジェット式記録ヘッド2は、上述したように、複数のインクジェット式記録ヘッド2の液体噴射面Aの非撥液領域26に接着剤401を介して接着された保持部材である固定板250によって位置決めされて保持されている。
さらに、インクジェット式記録ヘッドユニット1には、図1及び図2に示すように、固定板250のインクジェット式記録ヘッド2とは反対側に、複数のインクジェット式記録ヘッド2を覆うような箱形状を有するカバーヘッド240が設けられている。このカバーヘッド240は、固定板250の露出開口部251に対応して開口部241が設けられた固定部242と、ヘッド本体220のインク滴吐出面の側面側に、固定板250の外周に亘って屈曲するように設けられた側壁部245とを具備する。
固定部242は、本実施形態では、固定板250の固定用枠部253に対応して設けられた枠部243と、固定板250の固定用梁部254に対応して設けられて開口部241を分割する梁部244とで構成されている。また、このような枠部243及び梁部244からなる固定部242は、固定板250の接合部252に接合されている。
なお、カバーヘッド240の固定部242には、図2に示すように、カバーヘッド240をカートリッジケース210に位置決め固定するための固定孔247が設けられた支持部246が設けられている。この支持部246は、側壁部245から液滴吐出面の面方向と同一方向に突出するように屈曲して設けられている。そして、本実施形態では、カバーヘッド240は、カートリッジケース210に固定されている。すなわち、カートリッジケース210には、液体噴射面A側に突出して、カバーヘッド240の固定孔247に挿入される突起部215が設けられており、この突起部215をカバーヘッド240の固定孔247に挿入すると共に、突起部215の先端部を加熱してかしめることで、カートリッジケース210にカバーヘッド240が固定されている。
このように、インクジェット式記録ヘッド2の液体噴射面Aとカバーヘッド240との間が固定板250を介して隙間なく接合されているため、この隙間に記録媒体が入り込むのを防止してカバーヘッド240の変形及び紙ジャムを防止することができる。また、カバーヘッド240の側壁部245が、複数のインクジェット式記録ヘッド2の外周縁部を覆うことで、インクジェット式記録ヘッド2の側面へのインクの回り込みを確実に防止することができる。
なお、上述した例では、カバーヘッド240を固定板250のヘッド本体220とは反対側の面に接合するようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、カバーヘッド240を固定板250に接合せずに、所定の間隔となるように設けるようにしてもよく、当接するように設けるようにしてもよい。
ここで、本実施形態のインクジェット式記録ヘッドユニット1の製造方法、特にノズルプレート20の製造方法について説明する。なお、図6及び図7は、本発明の実施形態1に係るノズルプレートの製造方法を示す断面図である。
まず、図6(a)に示すように、ノズルプレート20にノズル開口21及び溝部24を形成する。具体的には、ノズルプレート20の撥液領域25となる領域にノズル開口21を形成する。また、溝部24は、非撥液領域26となる領域に亘って形成する。本実施形態では、非撥液領域26が、ノズルプレート20の撥液領域25となる領域の四方を囲む周囲に設けられるため、溝部24をノズルプレート20の周方向に亘って連続して設けるようにした。このように、ノズルプレート20に溝部24を形成することで、溝部24の底面側には2つの角部23が形成される。そして、この角部23は、非撥液領域26となる領域に亘って形成されている。
次に、図6(b)に示すように、ノズルプレート20の所望の領域に撥液膜22を形成することにより撥液領域25と非撥液領域26とを形成する。
撥液膜22として、例えば、フッ素系高分子を含む金属膜を用いる場合には、ノズルプレート20の全面に亘って共析メッキにより金属膜を形成した後、金属膜をパターニングすることにより所望の領域のみに撥液膜22を形成することができる。もちろん、非撥液領域26となる領域を保護膜等で保護した後、所望の領域(撥液領域25)のみに選択的に撥液膜22を形成するようにしてもよい。
また、撥液膜22として、例えば、金属アルコキシドの分子膜を用いる場合には、まず、非撥液領域26となる領域を保護膜等で保護した後、撥液領域25となる領域に選択的にプラズマ重合膜からなる下地膜を形成する。そして、ノズルプレート20の全面に亘って金属アルコキシドの分子膜を形成した後、余分な領域(非撥液領域26、27)の分子膜を選択的に除去することで、撥液領域25のみに撥液膜22を形成することができる。なお、非撥液領域26、27を保護膜等で保護した後、撥液領域25となる領域のみに撥液膜22を選択的に形成するようにしてもよい。また、下地膜は、撥液膜22に比べて撥液性が劣り、接着強度に影響を与えないため、下地膜が非撥液領域26、27等に形成されていてもよい。このように、下地膜を非撥液領域26、27等に設ける場合には、下地膜を撥液領域25となる領域に選択的に形成する工程が不要となり作業効率を向上することができる。また、下地膜を非撥液領域26、27に設ける場合には、下地膜によって非撥液領域26の溝部24が埋められてしまわないように、下地膜の厚さや溝部24の幅及び深さなどを適宜決定すればよい。すなわち、下地膜を非撥液領域26に設ける場合であっても、溝部24の角部23が下地膜によって消失しないようにする必要がある。ちなみに、金属アルコキシドの分子膜の余分な領域(非撥液領域26、27)における除去方法は、特に限定されず、例えば、プラズマ処理が挙げられる。
次に、図7に示すように、ノズルプレート20の非撥液領域26にプライマ液410を塗布する(プライマ処理工程)。具体的には、非撥液領域26の周方向の一部で、角部23にプライマ液410を塗布することで、プライマ液410を角部23に伝わらせて非撥液領域26の周方向に亘って塗布することができる。すなわち、プライマ液410を角部23に接触させることで、その表面張力により角部23を伝って非撥液領域26のノズルプレート20の周方向に亘って塗布することができる。
このようにプライマ液410を角部23に伝わらせることで、ノズルプレート20の周方向に亘って設けられた非撥液領域26にプライマ液410を容易に塗布することができるため、プライマ処理工程で撥液領域25を保護する必要がなくなり、作業効率を向上することができる。
また、角部23が設けられていない非撥液領域26に亘ってプライマ液を塗布するには、多量のプライマ液410が必要になるため、撥液領域25にプライマ液410が塗布されてしまう可能性が高いが、非撥液領域26に角部23を設け、この角部23にプライマ液410を伝わらせて非撥液領域26にプライマ液410を塗布することができるため、余分なプライマ液410が不要となり、必要最小限のプライマ液410のみを使用して塗布することができ、プライマ液410が撥液領域25に塗布されるのを低減することができる。
さらに、本実施形態では、角部23を形成するために断面が凹形状となる溝部24を設けるようにしたため、余分なプライマ液410が溝部24内に溜まり、プライマ液410が撥液領域25に塗布されるのを低減することができる。
なお、プライマ液410の非撥液領域26への塗布は、例えば、非撥液領域26の角部23に対して管状のノズルからプライマ液410を流出させることで行うことができる。このようなプライマ液410の非撥液領域26への塗布は、非撥液領域26の周方向の複数箇所で行うことで、プライマ液410を非撥液領域26に亘って塗布するための時間を短縮でき、作業効率を向上することができる。
また、プライマ液410を非撥液領域26に塗布する際に、プライマ液410を非撥液領域26に供給する量を調整することによって、非撥液領域26の全面に亘ってプライマ液410を塗布することも、角部23及びその周辺のみにプライマ液410を塗布することもできる。本実施形態では、プライマ液410を非撥液領域26の全面に亘って塗布するようにした。
このようなプライマ液410としては、ノズルプレート20と接着剤401との密着性を向上させることができるものであれば特に限定されず、例えば、東レ・ダウンコーニング社製SH6020〔主成分:γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシラン〕などを用いることができる。
なお、本実施形態では、ノズルプレート20は流路形成基板10と接着剤400を介して接着されるため、ノズルプレート20の液体噴射面Aとは反対側の面(非撥液領域27)にもプライマ液410を塗布するプライマ処理工程を行っている。
このようにノズルプレート20を形成した後は、上述したように、ノズルプレート20の非撥液領域27を流路形成基板10に接着剤400を介して接着してヘッド本体220を形成すると共に、ヘッド本体220のノズルプレート20とは反対側の面にヘッドケース230を接着してインクジェット式記録ヘッド2を形成する。そして、このインクジェット式記録ヘッド2のノズルプレート20の液体噴射面Aに設けられた非撥液領域26に固定板250を接着剤401を介して接着することで図1に示すようなインクジェット式記録ヘッドユニット1となる。
このとき、ノズルプレート20の非撥液領域26は、上述のようにプライマ処理されているため、ノズルプレート20と固定板250との接着強度を向上することができる。したがって、ノズルプレート20が固定板250に強固に保持されて、ヘッドユニット1からインクを吐出させた際に、ノズルプレート20が共振するのを防止して、ノズルプレート20の共振による印刷の濃淡ムラが生じるなどの印字不良を防止することができる。
また、ノズルプレート20の非撥液領域26には、溝部24が設けられているため、溝部24内にも接着剤401が充填されて溝部24の内面と固定板250とが接着剤401を介して接合されている。すなわち、非撥液領域26に溝部24を設けることによって、非撥液領域26の固定板250に接着される表面積を広げることができると共に、アンカー効果によりノズルプレート20と固定板250との接合強度を向上することができる。
また、非撥液領域26に溝部24を形成することで、非撥液領域26と固定板250とを接着する際に、これらを互いに押圧させたときの余分な接着剤401が溝部24内に入り込むため、接着剤401が撥液領域25にはみ出るのを防止することができる。
なお、本実施形態では、ノズルプレート20に接着される流路形成基板10及び固定板250の接着領域も予め上述したものと同じプライマ液410によるプライマ処理を施した後、これらにノズルプレート20を接着している。このように、ノズルプレート20の非撥液領域26、27だけでなく、流路形成基板10及び固定板250の接着領域にもプライマ処理を行うことで、接着剤400、401と各部材との界面の接着強度にばらつきが生じるのを防止して、接着強度が他に比べて低い領域が剥離するのを確実に防止することができる。
(実施形態2)
図8は、本発明の実施形態2に係るノズルプレートの平面図及び断面図であり、図9は、本発明の実施形態2に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの断面図である。
図示するように、本実施形態では、ノズルプレート20の非撥液領域26に亘って、断面が凹形状となる溝部24Aを形成することによって、段差を形成し、この溝部24の底面に2つの角部23を設けるようにした。この溝部24Aは、ノズルプレート20の液体噴射面Aの撥液領域25と非撥液領域26との境界部分に開口するように設けられている。
このように、溝部24Aをノズルプレート20の液体噴射面Aの撥液領域25と非撥液領域26との境界部分に開口するように設けることで、非撥液領域26の溝部24A以外の領域、すなわち、本実施形態では、周縁部側にプライマ液を塗布した際に、プライマ液が、溝部24A内に充填されることで、プライマ液が撥液領域25に流出するのを防止することができる。もちろん、溝部24A内にプライマ液が充填されることによって、溝部24A内に設けられた角部23にプライマ液を伝わらせて、プライマ液をノズルプレート20の非撥液領域26に亘って塗布することができる。
したがって、撥液領域25の撥液性が、プライマ液によって阻害されることがなく、所望の領域の撥液性を保つことができる。
また、撥液領域25にプライマ液が流出されることがないため、非撥液領域26と固定板250とを接着する際に、これらを互いに押圧させたときの余分な接着剤401が撥液領域25に流出するのを防止することができる。すなわち、撥液領域25にプライマ液が塗布されていると、余分な接着剤401が撥液領域25のプライマ液を伝って撥液領域25まで流出することがあるが、溝部24Aによって撥液領域25にプライマ液が塗布されるのを防止することができるため、接着剤401が撥液領域25に流出するのを防止することができる。
もちろん、非撥液領域26と固定板250とを接着する際に、これらを互いに押圧させたときの余分な接着剤401が溝部24A内に入り込むという理由からも、接着剤401が撥液領域25にはみ出るのを防止することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明の基本的構成は上述したものに限定されるものではない。例えば、上述した実施形態1及び2では、ノズルプレート20の非撥液領域に溝部24、24Aからなる段差を形成することによって、角部23を形成するようにしたが、溝部24、24Aの数は特に限定されず、例えば、溝部24、24Aを2つ以上並設するようにしてもよい。これにより、プライマ液410を非撥液領域26に回り込ませる領域を増大させて、確実にプライマ液410を非撥液領域26に塗布することができると共に、作業効率を向上することができる。また、上述した実施形態1では、非撥液領域26に溝部24を形成することで、180度以下の角部23を形成するようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、断面が凸形状の突起部を形成することで角部を形成してもよい。すなわち、突起部の両側に180度より小さい角度の角部が画成されることになる。さらに、上述した実施形態1では、非撥液領域26に断面が凹形状の溝部24を形成したが、断面がV字形状やW字形状の溝部や突起部であってもよい。
また、上述した実施形態1及び2では、インクジェット式記録ヘッド2として、ノズル開口21が設けられたノズルプレート20を具備する構成を例示したが、特にこれに限定されず、例えば、インクジェット式記録ヘッドとして、流路形成基板にノズル開口が形成された構成、すなわち、流路形成基板とノズルプレートとが一体的に形成されたものであっても本発明は適用できる。
さらに、上述した実施形態1及び2では、複数のインクジェット式記録ヘッド2を固定板250に接着剤401を介して接着するようにしたが、固定板250を設けずに、複数のインクジェット式記録ヘッド2をカバーヘッド240に接着するようにしてもよい。すなわち、カバーヘッド240がインクジェット式記録ヘッド2の液体噴射面Aを保持する保持部材としてもよい。勿論、本実施形態では、固定板250やカバーヘッド240などの保持部材に4つのインクジェット式記録ヘッド2を接合するようにしたが、保持部材に接合されるインクジェット式記録ヘッド2の数は特にこれに限定されず、保持部材に1つのインクジェット式記録ヘッド2を接合する、すなわち、インクジェット式記録ヘッドユニット1が1つのインクジェット式記録ヘッド2を具備するようにしてもよい。
そして、上述した実施形態1及び2では、固定板250やカバーヘッド240などの保持部材が、ノズルプレート20の非撥液領域26と接着された構成を例示したが、この際に当該保持部材がノズルプレート20の撥液領域25にかかるように形成されていてもよい。これは、例えば、保持部材とノズルプレート20との接着ずれなどによって、ノズルプレート20の非撥液領域26が保持部材に形成された露出開口部から露出されるのを防ぐためである。
また、上述した実施形態1及び2では、撓み振動型の圧電素子300を有するインクジェット式記録ヘッド2を例示したが、これに限定されず、例えば、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型のインクジェット式記録ヘッドや発熱素子等の発熱で発生するバブルによってインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッド等、種々の構造のインクジェット式記録ヘッドを有するヘッドユニットに応用することができることは言うまでもない。
なお、液体噴射ヘッドとしてインクを吐出するインクジェット式記録ヘッドを一例として説明したが、本発明は、広く液体噴射ヘッドを具備する液体噴射ヘッドユニットの製造方法を対象としたものである。液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンタ等の画像記録装置に用いられる記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(電界放出ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等を挙げることができる。
本発明の実施形態1に係るヘッドユニットの分解斜視図である。 本発明の実施形態1に係るヘッドユニットの組立斜視図である。 本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。 本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの断面図である。 本発明の実施形態1に係るノズルプレートの平面図及び断面図である。 本発明の実施形態1に係るノズルプレートの製造方法を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係るノズルプレートの製造方法を示す断面図である。 本発明の実施形態2に係るノズルプレートの平面図及び断面図である。 本発明の実施形態2に係る記録ヘッドの断面図である。
符号の説明
A 液体噴射面、 1 インクジェット式記録ヘッドユニット(液体噴射ヘッドユニット)、 2 インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 10 流路形成基板、 12 圧力発生室、 20 ノズルプレート(ノズル形成部材)、 21 ノズル開口、 22 撥液膜、 23 角部、 24、24A 溝部、 100 リザーバ、 210 カートリッジケース、 220 ヘッド本体、 230 ヘッドケース、 240 カバーヘッド、 250 固定板(保持部材)、 300 圧電素子、 400、401 接着剤、 410 プライマ液

Claims (4)

  1. 液体を噴射するノズル開口が開口する液体噴射面を有すると共に、該液体噴射面に撥液膜が設けられた撥液領域と非撥液領域とを具備する液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドの前記液体噴射面の前記非撥液領域に接着剤を介して接着される保持部材とを具備する液体噴射ヘッドユニットの製造方法であって、
    前記撥液領域が、前記液体噴射面の中央部に設けられていると共に、前記非撥液領域が、前記撥液領域の周囲に亘って当該撥液領域を囲むように設けられており、前記液体噴射面の前記非撥液領域となる領域に前記撥液領域を囲むように連続して段差を形成することにより、180度よりも小さい角部を形成する工程と、前記角部に前記液体噴射面と前記接着剤との密着性を向上させるプライマ液を伝わらせて前記非撥液領域に当該プライマ液を塗布するプライマ処理工程と、前記非撥液領域と前記保持部材とを前記接着剤を介して接着する工程とを具備することを特徴とする液体噴射ヘッドユニットの製造方法。
  2. 前記角部を形成する工程では、前記非撥液領域に亘って溝部を形成することにより、当該溝部の内側に前記角部を形成することを特徴とする請求項1記載の液体噴射ヘッドユニットの製造方法。
  3. 前記溝部が、前記撥液領域と非撥液領域の境界に開口するように設けられていることを特徴とする請求項記載の液体噴射ヘッドユニットの製造方法。
  4. 前記角部を形成する工程では、前記非撥液領域に2つ以上並設することを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドユニットの製造方法。
JP2007192550A 2007-07-05 2007-07-24 液体噴射ヘッドユニットの製造方法 Active JP5187486B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007192550A JP5187486B2 (ja) 2007-07-05 2007-07-24 液体噴射ヘッドユニットの製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007177762 2007-07-05
JP2007177762 2007-07-05
JP2007192550A JP5187486B2 (ja) 2007-07-05 2007-07-24 液体噴射ヘッドユニットの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009028918A JP2009028918A (ja) 2009-02-12
JP5187486B2 true JP5187486B2 (ja) 2013-04-24

Family

ID=40399992

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007192550A Active JP5187486B2 (ja) 2007-07-05 2007-07-24 液体噴射ヘッドユニットの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5187486B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5380395B2 (ja) * 2010-08-18 2014-01-08 東芝テック株式会社 インクジェットヘッド及びその製造方法
JP5664157B2 (ja) * 2010-11-16 2015-02-04 セイコーエプソン株式会社 シリコンノズル基板及びその製造方法
JP5861343B2 (ja) * 2011-09-14 2016-02-16 株式会社リコー 液体吐出ヘッド及び画像形成装置
JP6160033B2 (ja) * 2012-06-21 2017-07-12 セイコーエプソン株式会社 液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置
JP2014054856A (ja) * 2013-12-26 2014-03-27 Seiko Epson Corp 吐出ヘッドの製造方法
JP7322478B2 (ja) * 2019-04-09 2023-08-08 株式会社リコー ヘッドモジュール、ヘッドユニット、液体吐出ヘッド、液体を吐出する装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06190307A (ja) * 1992-12-25 1994-07-12 Ricoh Co Ltd インクジェットヘッドのノズル板
JP2001047620A (ja) * 1999-08-09 2001-02-20 Ricoh Co Ltd インクジェットヘッド
JP2002079666A (ja) * 2000-06-27 2002-03-19 Toshiba Tec Corp インクジェットプリンタヘッド
JP3925469B2 (ja) * 2003-06-30 2007-06-06 ブラザー工業株式会社 インクジェットヘッド
JP4573022B2 (ja) * 2003-08-27 2010-11-04 セイコーエプソン株式会社 液体噴射ヘッドユニット
JP5059300B2 (ja) * 2005-06-01 2012-10-24 ブラザー工業株式会社 インクジェットヘッド

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009028918A (ja) 2009-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4573022B2 (ja) 液体噴射ヘッドユニット
JP4947303B2 (ja) 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置
JP4438822B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP4380713B2 (ja) 液体噴射ヘッドユニットの製造方法
JP5187486B2 (ja) 液体噴射ヘッドユニットの製造方法
JP2006334910A (ja) インクジェットヘッド
JP4957896B2 (ja) ノズル形成部材の製造方法及び液体噴射ヘッドの製造方法並びに液体噴射ヘッドユニットの製造方法
JP2008114555A (ja) 液体噴射ヘッドユニットの製造方法
JP2009184213A (ja) 液体噴射ヘッドユニット
JP2006231678A (ja) 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置
JP5257563B2 (ja) 液体噴射ヘッドユニットの製造方法
JP4438821B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2009113250A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP4419476B2 (ja) 液体噴射ヘッドユニット及びその製造方法並びに液体噴射装置
JP4508595B2 (ja) 液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置
JP2004209655A (ja) 液体噴射ヘッド
JP5532208B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2007030379A (ja) 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置
JP2008221825A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2012218255A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2006218776A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2011189585A (ja) 液体噴射ヘッド、液体噴射ヘッドの製造方法、液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置
JP2009034862A (ja) 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置
JP2010125640A (ja) 液体噴射ヘッドユニット及びその製造方法並びに液体噴射装置
JP3733941B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100316

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120111

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120308

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121226

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130108

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160201

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5187486

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350