JP2014054856A - 吐出ヘッドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヘッドの信頼性が向上するノズルプレート、吐出ヘッド及びそれらの製造方法並びに吐出装置を提供する。
【解決手段】ノズルプレートは、厚み方向に貫通する並列されたノズル36からなるノズル列を有する金属製のノズルプレート本体38aを有し、ノズルプレート本体38aの液滴吐出面78のノズル36の周縁部は、撥水膜48が設けられ、撥水膜48を除く、ノズルプレート本体38aの液滴吐出面78の外周部の少なくとも一部は、プライマー処理されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、ノズルプレート、吐出ヘッド及びそれらの製造方法並びに吐出装置に関するものである。
液滴を吐出するための液滴吐出ヘッドとして、例えばインクジェットヘッド記録装置に搭載されるインクジェットヘッドが知られている。インクジェットヘッドは、一般に、インク滴を吐出するための複数のノズル孔が形成されたノズルプレートと、このノズルプレートに接合されノズルプレートとの間で上記ノズル孔に連通する吐出室、リザーバー等のインク流路が形成されたキャビティプレートとを備え、駆動部により吐出室に圧力を加えることによりインク滴を選択されたノズル孔より吐出するように構成されている。駆動手段としては、静電気力を利用する方式や、圧電素子による圧電方式、発熱素子を利用するバブルジェット(登録商標)方式等がある。
近年、インクジェットヘッドに対して、印字、画質等の高品位化の要求が一段と強まり、そのための高密度化並びに吐出性能の向上が強く要求されている。このような背景から、インクジェットヘッドのノズル部に関して、従来より様々な工夫、提案がなされている。
インクジェットヘッドにおいて、インク吐出特性を改善するためには、ノズル部の流路抵抗を調整し、最適なノズル長さになるように基板の厚さを調整することが望ましい。このようなノズルプレートを作製する場合、例えば特許文献1に示されるように、シリコン基板の一方の面からICP(Inductively Coupled Plasma)放電を用いた異方性ドライエッチングを施すことにより、ノズル部を構成するための内径の異なる第1の凹部(ノズル孔の吐出口部分となる凹部)と第2の凹部(ノズル孔の導入口部分となる凹部)を2段に形成した後、反対側の面から一部分を異方性ウェットエッチングにより掘り下げてノズルの長さを調整する方法が採られていた(例えば、特許文献1参照)。
一方、例えば特許文献2に示されるように、予めシリコン基板を所望の厚さに研磨した後、シリコン基板の両面にそれぞれドライエッチングを施すことにより、ノズル孔の吐出口部分と導入口部分を形成する方法もある(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−28820号公報 特開平9−57981号公報 特開2006−159661号公報
しかし、特許文献1のように、ノズル孔が開口する吐出面が基板表面から深く一段下がった凹部の底面であると、インク滴の飛行曲がりが生じたり、あるいはノズル孔の目詰まりの原因となる紙粉、インク等が吐出面である凹部底面に付着した場合、それらの紙粉、インク等を排除するためにゴム片あるいはフェルト片等で凹部底面を払拭するワイピング作業が難しくなるという課題があった。
また、特許文献2の製造方法では、インクジェットヘッドの高密度化が進むとシリコンノズルプレート基板の厚さをさらに薄くしなければならないが、このようなシリコン基板は製造工程中に割れやすく、高価となる課題があった。さらに、ドライエッチング加工の際に、加工形状が安定するように基板裏面からHeガス等で冷却を行うが、ノズル孔の貫通時にHeガスがリークしてエッチングが不可能になる場合があった。そのため、特許文献3にあるように、予めシリコン基板にノズル孔となる凹部を形成し、例えば接着層の片面に紫外線又は熱などの刺激で容易に接着力が低下する剥離層を持った両面接着シートを用いて貼り合せてからシリコン基板を研削やCMP加工等により薄板化加工してノズル孔(凹部)を開口するノズルプレート製造方法が採られている。さらに、吐出面への撥インク膜の形成と、キャビティとの接着強度を強化するため、接着面へのプライマー処理が施されている。
しかしながら、このノズルプレートの製造方法では、吐出面全面が撥インク膜で被覆されるため、吐出面にインクジェットヘッドの外周部を保護するヘッド形成部材(カバーヘッド)を接着した際の接着強度が低く、ヘッドの信頼性が低下する課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]厚み方向に貫通する並列されたノズルからなるノズル列を有する金属製のノズルプレート本体を有し、前記ノズルプレート本体の液滴吐出面の前記ノズルの周縁部は、撥水膜が設けられ、前記撥水膜を除く、前記ノズルプレート本体の前記液滴吐出面の外周部の少なくとも一部は、プライマー処理されていることを特徴とするノズルプレート。
これによれば、インク吐出面のチップ外周部の撥インク膜がテープマスクにより部分的に除去され、さらにはプライマー処理されている。ノズルプレートの吐出面チップ外周部にプライマー処理を施すことにより、カバーヘッドを装着する際の接着強度が高くなり、ヘッドの信頼性が向上する。
[適用例2]上記ノズルプレートであって、前記プライマー処理された領域は、前記ノズル列の両端部側であることを特徴とするノズルプレート。
これによれば、他のプレートと複数のノズル列との位置決めをさらに高精度に行うことができる。
[適用例3]上記ノズルプレートであって、前記プライマー処理された領域は、前記ノズルプレート本体を他のプレートと接着する際の接着面における接着部分に対応した前記液滴吐出面上の領域であることを特徴とするノズルプレート。
これによれば、接合時に接着部分を確実に押圧できるようになり、他のプレートとの良好な接着接合をより確実なものとすることができる。
[適用例4]被加工基板の一方の面に、液滴を吐出するためのノズルの吐出口部分となる第1の凹部と、導入口部分となる第2の凹部とを形成する工程と、前記被加工基板の一方の面に支持基板を貼り合わせる工程と、前記被加工基板を他方の面から所要の厚さに薄板化する工程と、前記被加工基板の他方の面並びに前記第1及び第2の凹部内に、撥水膜を成膜した後、島状テープを前記被加工基板の他方の面に貼付する工程と、前記被加工基板の他方の面の外周部の撥水膜を除去する工程と、前記支持基板を前記被加工基板から剥離する工程と、前記被加工基板の他方の面の外周部をプライマー処理(接着剤密着性強化)する工程と、前記島状テープを剥離する工程と、を有することを特徴とするノズルプレートの製造方法。
これによれば、島状に加工した保護フィルムを使用し、吐出面を保護することにより、チップ外周部の撥インク膜のみをプラズマ処理で除去し、接合面と同時にプライマー処理を施すことができる。
[適用例5]上記ノズルプレートの製造方法であって、前記被加工基板を薄板化する工程において、バックグラインダー、ポリッシャー、又はCMP装置によって前記被加工基板を研磨加工することを特徴とするノズルプレートの製造方法。
これによれば、被加工基板の表面(吐出面)を高精度に仕上げることができる。
[適用例6]上記ノズルプレートの製造方法であって、前記支持基板として、光透過性材料を用いることを特徴とするノズルプレートの製造方法。
これによれば、レーザー光等の光を支持基板の裏面から剥離層に照射することができ、容易に支持基板を被加工基板から剥離することができる。
[適用例7]上記ノズルプレートの製造方法であって、前記第1及び第2の凹部は、ICP放電による異方性ドライエッチングにより形成されていることを特徴とするノズルプレートの製造方法。
これによれば、第1および第2の凹部を高精度に加工することができる。
[適用例8]上記ノズルプレートの製造方法であって、前記異方性ドライエッチングを、エッチングガスとしてC48及びSF6を用いて行うことを特徴とするノズルプレートの製造方法。
これによれば、C48は第1、第2の凹部の側面方向にエッチングが進行しないようにこれらの凹部の側面を保護する作用をし、SF6はこれらの凹部の垂直方向のエッチングを促進する作用をするため、これらの凹部を基板面に対して垂直に高精度に加工することができる。
[適用例9]並設されたノズルからなるノズル列の設けられた上記のいずれか一項のノズルプレートを有する複数のヘッド本体と、前記ヘッド本体の供給口側に固定されるヘッドケースと、前記ノズルを露出する露出開口部を画成すると共に前記ノズルプレートの吐出面の少なくとも前記ノズル列の両端部側に接合された接合部を有し、前記ヘッド本体を覆うカバーヘッドと、を有することを特徴とする吐出ヘッド。
これによれば、吐出ヘッドは、上記のいずれか一項に記載のノズルプレートを備えたものであり、ヘッドの信頼性を向上することができる。
[適用例10]上記吐出ヘッドであって、前記ヘッド本体と前記カバーヘッドとの間に、前記ノズルを露出する露出開口部を画成すると共に前記吐出面の少なくとも前記ノズル列の両端部側に接合される接合部を有する固定板を具備し、前記ヘッド本体の前記吐出面と前記固定板とを接合することにより前記複数のヘッド本体が共通の前記固定板に位置決め固定されていることを特徴とする吐出ヘッド。
これによれば、固定板によって、複数のノズル列の相対的な位置決めを容易に且つ高精度に行い、固定板と複数のヘッド本体とを位置決め接合することができる。
[適用例11]上記のいずれか一項に記載のノズルプレートの製造方法を適用して吐出ヘッドを製造することを特徴とする吐出ヘッドの製造方法。
これによれば、吐出ヘッドの製造方法は、上記のいずれか一項に記載のノズルプレートの製造方法を適用して吐出ヘッドを製造するものであり、ヘッドの信頼性を向上することができる吐出ヘッドを製造することができる。
[適用例12]上記に記載の吐出ヘッドが搭載されていることを特徴とする吐出装置。
これによれば、吐出装置は、上記に記載の吐出ヘッドを搭載したものであり、ヘッドの信頼性を向上することができる吐出装置が得られる。
本実施形態に係る吐出装置としての液体吐出装置の一例であるインクジェット式記録装置の概略斜視図。 本実施形態に係る液体吐出ヘッドの一例であるインクジェットヘッドの分解斜視図。 本実施形態に係るインクジェットヘッドの概略構成を分解して示す分解斜視図。 図3の右半分の概略構成を示すインクジェットヘッドの断面図。 図4のインクジェットヘッドの上面図。 本実施形態に係るノズル基板をインク吐出面側から見た上面図。 本実施形態に係るノズル基板の製造方法を示す工程図。 本実施形態に係るノズル基板の製造方法を示す工程図。 本実施形態に係るノズル基板の製造方法を示す工程図。 本実施形態に係るノズル基板の製造方法を示す工程図。 本実施形態に係るノズル基板の製造方法を示す工程図。
以下に本実施形態に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態は、以下の図に示す構造、形状に限定されるものではなく、また、駆動方式についても他の異なる駆動方式により液滴を吐出する吐出ヘッド及び吐出装置にも適用できるものである。
図1は、本実施形態に係る吐出装置としての液体吐出装置の一例であるインクジェット式記録装置の概略斜視図である。本実施形態に係るインクジェット式記録装置2は、図1に示すように、吐出ヘッドとしてのインク滴を吐出する液体吐出ヘッドの一例であるインクジェットヘッド(以下、液滴吐出ヘッドとも言う)10がキャリッジ12に固定され、この液滴吐出ヘッド10には、ブラック(B)、ライトブラック(LB)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)等の複数の異なる色のインクが貯留された液体貯留手段であるインクカートリッジ14がそれぞれ着脱可能に固定されている。
液滴吐出ヘッド10が搭載されたキャリッジ12は、装置本体16に取り付けられたキャリッジ軸18に軸方向移動自在に設けられている。そして、駆動モーター20の駆動力が図示しない複数の歯車及びタイミングベルト22を介してキャリッジ12に伝達されることで、キャリッジ12はキャリッジ軸18に沿って移動される。一方、装置本体16にはキャリッジ軸18に沿ってプラテン24が設けられており、図示しない給紙装置等により給紙された紙等の被記録媒体Sがプラテン24上を搬送されるようになっている。
また、キャリッジ12のホームポジションに対応する位置、すなわち、キャリッジ軸18の一方の端部近傍には、液滴吐出ヘッド10のノズル形成面を封止するキャップ部材26を有するキャッピング装置28が設けられている。このキャップ部材26によってノズルが形成されたノズル形成面を封止することにより、インクの乾燥を防止している。また、このキャップ部材26は、フラッシング動作時のインク受けとしても機能する。
ここで、本実施形態に係る液滴吐出ヘッド10について説明する。なお、図2は、本実施形態に係る液体吐出ヘッドの一例であるインクジェットヘッドの分解斜視図である。
図2に示すように、液滴吐出ヘッド10は、液体貯留手段であるインクカートリッジ14が固定されるカートリッジケース等のヘッドケースとしての供給部材30と、供給部材30のインクカートリッジ14とは反対側の面に固定されたヘッド本体32と、ヘッド本体32の液体吐出面側に設けられたカバーヘッド34とを具備する。
なお、ヘッド本体32とカバーヘッド34との間に、ノズル孔36開口を露出する露出開口部を画成すると共にインク吐出面78の少なくともノズル孔36列の両端部側に接合される接合部を有する固定板(図示せず)を具備し、ヘッド本体32のインク吐出面78と固定板とを接合することにより複数のヘッド本体32が共通の固定板に位置決め固定されていてもよい。
以下、本実施形態に係るノズルプレート(ノズル基板)を備えたヘッド本体32の実施形態を図面に基づいて説明する。
図3は、本実施形態に係るインクジェットヘッドの概略構成を分解して示す分解斜視図であり、一部を断面で表してある。図4は、図3の右半分の概略構成を示すインクジェットヘッドの断面図であり、図5は、図4のインクジェットヘッドの上面図である。なお、図3及び図4では、通常使用される状態とは上下逆に示されている。
本実施形態のヘッド本体32は、図3及び図4に示すように、複数のノズルとしてのノズル孔36が所定のピッチで設けられたノズルプレート本体38aを有するノズル基板38と、各ノズル孔36に対して独立にインク供給路が設けられたキャビティ基板40と、キャビティ基板40の振動板42に対峙して個別電極44が配設された電極基板46とを貼り合わせることにより構成されている。
ノズル基板38は、後述する製造方法により、所要の厚さ(例えば厚さが280μmから60μm程度)に薄くされたシリコン単結晶基板(以下、単にシリコン基板とも称する)から作製されている。また、ノズル基板38の表面全面、若しくはその一部、すなわち全てのノズル孔36を含む吐出面領域に撥液膜の一例として撥水膜としての撥インク膜48が形成されている。この撥インク膜48は、例えばシリコン酸化膜(SiO2膜)からなる耐インク保護膜50の上に形成されている。なお、「吐出面領域」とは、前述のようにインクジェットヘッドのワイピング動作をカバーする範囲である。さらに、ノズル基板38の液滴吐出面としてのインク吐出面78の外周部がプライマー処理されている(図示せず)。
インク滴を吐出するためのノズル孔36は、例えば中心軸線を同じとする径の異なる2段の円筒状に形成されたノズル孔部分、すなわち径の小さい第1のノズル部としての第1のノズル孔36aとこれよりも径の大きい第2のノズル部としての第2のノズル孔36bとから構成されている。第1のノズル孔36a及び第2のノズル孔36bは基板面に対して垂直にかつ同軸上に設けられており、第1のノズル孔36aは先端がノズル基板38のインク吐出面78(キャビティ基板40との接合面82の反対側)に開口し、第2のノズル孔36bはノズル基板38の接合面82(キャビティ基板40と接合される接合側の面)に開口している。
上記のように、ノズル孔36を第1のノズル孔36aとこれよりも径の大きい第2のノズル孔36bとから2段に構成することにより、インク滴の吐出方向をノズル孔36の中心軸方向に揃えることができ、安定したインク吐出特性を発揮させることができる。すなわち、インク滴の飛翔方向のばらつきがなくなり、またインク滴の飛び散りがなく、インク滴の吐出量のばらつきを抑制することができる。また、ノズル密度を高密度化することが可能である。
キャビティ基板40は、例えば厚さが525μmの(110)面方位のシリコン単結晶基板(この基板も以下、単にシリコン基板とも称する)から作製されている。シリコン基板に異方性ウェットエッチングを施し、インク流路の吐出室52となる凹部54、オリフィス56となる凹部58、及びリザーバー60となる凹部62が形成される。凹部54は前記ノズル孔36に対応する位置に独立に複数形成される。したがって、ノズル基板38とキャビティ基板40を接合した際、各凹部54は吐出室52を構成し、それぞれノズル孔36に連通しており、またインク供給口である前記オリフィス56ともそれぞれ連通している。そして、吐出室52(凹部54)の底壁が振動板42となっている。
凹部58は、細溝状のオリフィス56を構成し、この凹部58を介して凹部54(吐出室52)と凹部62(リザーバー60)とが連通している。
凹部62は、インク等の液状材料を貯留するためのものであり、各吐出室52に共通のリザーバー(共通インク室)60を構成する。そして、リザーバー60(凹部62)はそれぞれオリフィス56を介して全ての吐出室52に連通している。なお、オリフィス56(凹部58)は前記ノズル基板38の裏面(キャビティ基板40との接合側の面)に設けることもできる。また、リザーバー60の底部には後述する電極基板46を貫通する孔が設けられ、この孔のインク供給孔64を通じて図示しないインクカートリッジからインクが供給されるようになっている。
また、上述のように、キャビティ基板40に(110)面方位のシリコン単結晶基板を用いるのは、このシリコン基板に異方性ウェットエッチングを行うことにより、凹部や溝の側面をシリコン基板の上面又は下面に対して垂直にエッチングすることができるためであり、これによりインクジェットヘッドの高密度化を図ることができるからである。
また、キャビティ基板40の全面若しくは少なくとも電極基板46との対向面には熱酸化やプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)によりSiO2やTEOS(Tetraethylorthosilicate Tetraethoxysilane:テトラエトキシシラン、珪酸エチル)膜等からな
る絶縁膜66が膜厚0.1μmで施されている。この絶縁膜66は、インクジェットヘッドを駆動させた時の絶縁破壊や短絡を防止する目的で設けられる。
電極基板46は、例えば厚さ約1mmのガラス基板から作製される。中でも、キャビティ基板40のシリコン基板と熱膨張係数の近い硼珪酸系の耐熱硬質ガラスを用いるのが適している。これは、電極基板46とキャビティ基板40を陽極接合する際、両基板の熱膨張係数が近いため、電極基板46とキャビティ基板40との間に生じる応力を低減することができ、その結果剥離等の問題を生じることなく電極基板46とキャビティ基板40を強固に接合することができるからである。なお、前記ノズル基板38も同様の理由から硼珪酸系のガラス基板を用いることができる。
電極基板46には、キャビティ基板40の各振動板42に対向する面の位置にそれぞれ凹部68が設けられている。凹部68は、エッチングにより深さ約0.3μmで形成されている。そして、各凹部68内には、一般に、ITO(Indium Tin Oxide:インジウム錫酸化物)からなる個別電極44が、例えば0.1μmの厚さでスパッタにより形成される。したがって、振動板42と個別電極44との間に形成されるギャップ(空隙)は、この凹部68の深さ、個別電極44及び振動板42を覆う絶縁膜66の厚さにより決まることになる。このギャップはインクジェットヘッドの吐出特性に大きく影響する。ここで、個別電極44の材料はITOに限定するものではなく、クロム等の金属等を用いてもよいが、ITOは透明であるので放電したかどうかの確認が行いやすい等の理由から、一般にITOが用いられる。
個別電極44は、リード部44aと、フレキシブル配線基板(図示せず)に接続される端子部44bとを有する。これらの端子部44bは、図3乃至図5に示すように、配線のためにキャビティ基板40の末端部が開口された電極取り出し部70内に露出している。
上述したように、ノズル基板38、キャビティ基板40、及び電極基板46は、図4に示すように貼り合わせることによりインクジェットヘッド10のヘッド本体32が作製される。すなわち、キャビティ基板40と電極基板46は陽極接合により接合され、そのキャビティ基板40の上面(図4において上面)にノズル基板38が接着等により接合される。さらに、振動板42と個別電極44との間に形成される電極間ギャップの開放端部はエポキシ等の樹脂による封止材72で封止される。これにより、湿気や塵埃等が電極間ギャップへ侵入するのを防止することができ、インクジェットヘッド10の信頼性を高く保持することができる。
そして最後に、図4、図5に簡略化して示すように、ICドライバー等の駆動制御回路74が各個別電極44の端子部44bとキャビティ基板40上に設けられた共通電極76とに前記フレキシブル配線基板(図示せず)を介して接続される。
以上により、インクジェットヘッド10のヘッド本体32が完成する。
図6は、本実施形態に係るノズル基板38をインク吐出面78側から見た上面図である。図6に示すように、第1のノズル孔36aがノズル基板38のインク吐出面78側に複数開口している。なお第2のノズル孔36bは、図6の個々の第1のノズル孔36aの紙面奥側に形成されている。またキャビティ基板40の吐出室52は、個々の第1のノズル孔36a(ノズル孔36)ごとに形成されており、個々の吐出室52は図6のA−A線方向に細長いものとする。
ノズル基板38は、インク吐出面78の外周部のプライマー処理領域78aがプライマー処理されている。プライマー処理領域78aは、インク吐出面78の外周部の表面全面、若しくは一部であってもよい。プライマー処理領域78aは、撥インク膜48を除くノズル基板38のインク吐出面78側の少なくともノズル孔36列の両端部側の外周部であってもよい。プライマー処理領域78aは、ノズル基板38を他のプレートと接着する際の接着面における接着部分に対応したインク吐出面78側上の部位であってもよい。
次に、以上のように構成されるインクジェットヘッド10の動作を説明する。インクジェットヘッド10の駆動は、キャビティ基板40と電極基板46の電極に、駆動制御回路74によりパルスを印加することにより行う。駆動制御回路74は、個別電極44に電荷の供給及び停止を制御する発振回路である。この発振回路は例えば24kHzで発振し、個別電極44に例えば0Vと30Vのパルス電位を印加して電荷供給を行う。発振回路が駆動し、個別電極44に電荷を供給して正に帯電させると、振動板42は負に帯電し、個別電極44と振動板42間に静電気力(クーロン力)が発生する。したがって、この静電気力により振動板42は個別電極44に引き寄せられて撓む(変位する)。これによって吐出室52の容積が増大する。そして、個別電極44への電荷の供給を止めると振動板42はその弾性力により元に戻り、その際、吐出室52の容積が急激に減少するため、そのときの圧力により吐出室52内のインクの一部がインク滴としてノズル孔36より吐出する。振動板42が次に同様に変位すると、インクがリザーバー60からオリフィス56を通じて吐出室52内に補給される。
本実施形態のインクジェットヘッド10は、前述したように、ノズル孔36がノズル基板38の表面(インク吐出面78)に対して垂直な筒状の第1のノズル孔36aと、この第1のノズル孔36aと同軸上に設けられ第1のノズル孔36aよりも径の大きい第2のノズル孔36bとから構成されているため、インク滴をノズル孔36の中心軸方向に真っ直ぐに吐出させることができ、きわめて安定した吐出特性を有する。
さらに、第2のノズル孔36bの横断面形状を円形や四角形などに形成することができるので、インクジェットヘッド10の高密度化を図ることができる。
なお、ノズル孔36の第1のノズル孔36a及び第2のノズル孔36bの横断面形状は特に限定されるものではなく、角形や円形などに形成される。ただし、円形にする方が吐出特性や加工性の面で有利となるので好ましい。
以下、ノズル基板38が形成されるまでの工程を図7〜図11に基づいて詳述する。図7〜11は、本実施形態に係るノズル基板の製造方法を示す工程図である。
先ず、図7(A)に示すように、基板厚み280μmの被加工基板としてのシリコン基板96を用意し、熱酸化装置にセットし、酸化温度1075℃、酸化時間4時間、酸素と水蒸気の混合雰囲気中の条件で熱酸化処理を行い、Si基板表面に膜厚1μmのSiO2膜66を均一に成膜する。
次に、図7(B)に示すように、シリコン基板96の接合面82にレジスト98をコーティングし、接合面82に第2のノズル孔36bとなる部分37dをパターニングする。
次に、図7(C)に示すように、SiO2膜66を薄くする。例えば、緩衝フッ酸水溶液(フッ酸水溶液:フッ化アンモニウム水溶液=1:6)でハーフエッチングし、SiO2膜66を薄くする。このとき、裏面のSiO2膜66もエッチングされ、厚みが薄くなる。
次に、図7(D)に示すように、レジストを硫酸洗浄などにより剥離する。
次に、図7(E)に示すように、再度シリコン基板96の接合面82にレジスト98をコーティングし、接合面82に第1のノズル孔36aとなる部分37cをパターニングする。
次に、図8(A)に示すように、SiO2膜66を開口する。例えば、緩衝フッ酸水溶液(フッ酸水溶液:フッ化アンモニウム水溶液=1:6)でエッチングし、SiO2膜66を開口する。このとき、裏面のSiO2膜66はエッチングされ、完全に除去される。
次に、図8(B)に示すように、レジストを硫酸洗浄などにより剥離する。
次に、図8(C)に示すように、ICPドライエッチング装置によりSiO2膜の開口部を、例えば、深さ25μmで垂直に異方性ドライエッチングし、第1のノズル孔36aとなる第1の凹部37aを形成する。この場合のエッチングガスとしては、例えば、C48、SF6を使用し、これらのエッチングガスを交互に使用すればよい。ここで、C48は形成される溝の側面にエッチングが進行しないように溝側面を保護するために使用し、SF6はSi基板の垂直方向のエッチングを促進させるために使用する。
次に、図8(D)に示すように、第2のノズル孔36bとなる部分37dのSiO2膜のみがなくなるように、緩衝フッ酸水溶液でハーフエッチングする。
次に、図8(E)に示すように、再度ICPドライエッチング装置によりSiO2膜の開口部を、例えば、深さ40μmで垂直に異方性ドライエッチングし、第2のノズル孔36bとなる第2の凹部37bを形成する。
次に、図9(A)に示すように、シリコン基板96の表面に残るSiO2膜をフッ酸水溶液で除去した後、シリコン基板96を熱酸化装置にセットし、酸化温度1000℃、酸化時間2時間、酸素雰囲気中の条件で熱酸化よりを行い、ICPドライエッチング装置で加工した第1の凹部37a及び第2の凹部37bの側面、底面に膜厚0.1μmのSiO2膜66を均一に成膜する。
次に、図9(B)に示すように、透明材料(ガラス等)の支持基板100に紫外線又は熱などの刺激で容易に接着力が低下する自己剥離層102を持った両面テープ104を貼り合わせる。支持基板100に貼り合わせた両面テープ104の自己剥離層102の面と、シリコン基板96の接合面82を向かい合わせ、真空中で貼り合わせることによって接着界面に気泡が残らないきれいな接着が可能になる。ここで接着界面に気泡が残ると研磨加工で薄板化されるシリコン基板の板圧がばらつく原因となる。両面テープは、例えば、商品名:SELFA−BG(住友化学工業製)を用いる。
次に、図9(C)に示すように、シリコン基板96のインク吐出面78側からバックグラインダーで研削加工を行い、所望の板厚近傍、例えば71μmまでシリコン基板96を薄くし、第1の凹部37aの先端を開口させ、第1のノズル孔36a及び第2のノズル孔36bを形成する。さらには、ポリッシャー、CMP装置によってノズル面を研磨し、所定の板厚、例えば65μmにする。これにより、ノズルプレート本体38aが形成される。
次に、図9(D)に示すように、ノズルプレート本体38aのインク吐出面78に、耐インク保護膜、且つ、撥インク膜の下地となる酸化物系金属膜、例えば、SiO2膜67をスパッタ装置で0.1μmの厚みで成膜する。ここで、酸化物系金属膜の成膜は、自己剥離層102が劣化しない温度(100℃程度)以下で実施できれば良く、スパッタリング法に限るものではない。酸化物系金属膜としては、酸化ハフニウム膜、酸化タンタル、酸化チタン、酸化インジウム錫、酸化ジルコニウムも使用できる。自己剥離層に影響しない温度で成膜することができ、ノズルプレート本体38aへの密着性を確保することができれば、成膜方法はスパッタ等に限らず、CVD等の手法でもよい。
続いて、図9(E)に示すように、ノズルプレート本体38aのインク吐出面78の表面に撥インク処理を施す。F原子を含む撥インク性を持った材料を蒸着やディッピングで成膜し、撥インク膜48を形成する。このとき、第1のノズル孔36a及び第2のノズル孔36bの内壁にも撥インク処理される。
次に、図10(A)に示すように、インク吐出面78にノズル穴列周辺の所定のエリアをマスク保護できるように島状にカットした島状テープとしての保護フィルム108を貼り付ける。ここでは、例えば、商品名:E−MASK(日東電工製)を用いる。
次に、図10(B)に示すように、ArプラズマもしくはO2プラズマ処理によってインク吐出面78の表面に形成された撥インク膜48を除去する。
次に、図10(C)に示すように、(図はノズルプレート本体38aの上下を反転)支持基板100側からUV光を照射し、図10(D)に示すように、両面テープ104の自己剥離層102から支持基板100と共にノズルプレート本体38aの接合面82を剥離する。
次に、図11(A)に示すように、ArプラズマもしくはO2プラズマ処理によって接合面82の表面及び第1のノズル孔36a、第2のノズル孔36bの内壁に余分に形成された撥インク膜48を除去する。その後、ノズル基板の接着強度を上げるため、プライマー処理液に70min浸漬した後、純水でリンスし、80℃で1時間の条件でベーキングする。このとき、接合面82及びノズル内壁及び保護フィルムでマスクされていないインク吐出面78がプライマー処理される(プライマー処理層図示せず)。
このとき、プライマー処理液として、例えば、シランカップリング剤(型番:SH6020、東レダウ製)を用いる。調整濃度は、0.2vol%(純水に規定容量のSH6020を溶かして調整)の条件で行った。
次に、図11(B)に示すように、ノズルプレート本体38aから保護フィルム108を剥す。
以上の方法により、図11(C)に示すように、インク吐出面78の外周部がプライマー処理されたノズル基板38が形成される。
以降、図2に示すように、ノズル基板38を有する複数のヘッド本体32と、供給部材30と、カバーヘッド34と、を組み合わせて液滴吐出ヘッド10が形成される。
上記実施形態では、静電駆動方式のインクジェットヘッド及びその製造方法について述べたが、本実施形態に限定されるものではなく、例えば、静電駆動方式以外の駆動方式によるインクジェットヘッドについても適用することができる。圧電方式の場合は、電極基板に代えて、圧電素子を設ければよい。また、上記実施形態に係るインクジェットヘッド10は、図1に示されるインクジェットプリンターの他に、吐出液体の材料を種々変更することで、液晶ディスプレイのカラーフィルターの製造、有機EL表示装置の発光部分の形成、プリント配線基板製造装置にて製造する配線基板の配線部分の形成、生体液体の吐出(プロテインチップやDNAチップの製造)など、様々な用途の液滴吐出装置に適用することができる。
2…インクジェット式記録装置(吐出装置) 10…インクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)(吐出ヘッド) 12…キャリッジ 14…インクカートリッジ 16…装置本体 18…キャリッジ軸 20…駆動モーター 22…タイミングベルト 24…プラテン 26…キャップ部材 28…キャッピング装置 30…供給部材 32…ヘッド本体 34…カバーヘッド 36…ノズル孔(ノズル) 36a…第1のノズル孔(第1のノズル部) 36b…第2のノズル孔(第2のノズル部) 37a…第1の凹部 37b…第2の凹部 37c…部分 37d…部分 38…ノズル基板(ノズルプレート) 38a…ノズルプレート本体 40…キャビティ基板 42…振動板 44…個別電極 44a…リード部 44b…端子部 46…電極基板 48…撥インク膜(撥水膜) 50…耐インク保護膜 52…吐出室 54…凹部 56…オリフィス 58…凹部 60…リザーバー 62…凹部 64…インク供給孔 66,67…SiO2膜(絶縁膜) 68…凹部 70…電極取り出し部 72…封止材 74…駆動制御回路 76…共通電極 78…インク吐出面(液滴吐出面) 78a…プライマー処理領域 82…接合面 96…シリコン基板 98…レジスト 100…支持基板 102…自己剥離層 104…両面テープ 108…保護フィルム。
[適用例4]厚み方向に貫通する並列されたノズルからなるノズル列を有するノズルプレートを備えた吐出ヘッドの製造方法は、前記ノズルプレートとされる被加工基板の一方の面に、液滴を吐出するためのノズルの吐出口部分となる第1の凹部と、導入口部分となる第2の凹部とを形成する工程と、前記被加工基板の一方の面に支持基板を貼り合わせる工程と、前記被加工基板を他方の面から所要の厚さに薄板化する工程と、前記被加工基板の他方の面並びに前記第1及び第2の凹部内に、撥水膜を成膜した後、島状テープを前記被加工基板の他方の面に貼付する工程と、前記被加工基板の他方の面の外周部の撥水膜を除去する工程と、前記支持基板を前記被加工基板から剥離する工程と、前記被加工基板の他方の面の外周部をプライマー処理(接着剤密着性強化)する工程と、前記島状テープを剥離する工程と、を有することを特徴とする吐出ヘッドの製造方法。
これによれば、島状に加工した保護フィルムを使用し、吐出面を保護することにより、チップ外周部の撥インク膜のみをプラズマ処理で除去し、接合面と同時にプライマー処理を施すことができる。その結果、ヘッドの信頼性を向上することができる吐出ヘッドを製造することができる。
[適用例5]上記ノズルプレートの製造方法であって、前記被加工基板を薄板化する工程において、バックグラインダー、ポリッシャー、又はCMP装置によって前記被加工基板を研磨加工することを特徴とする吐出ヘッドの製造方法。
[適用例6]上記吐出ヘッドの製造方法であって、前記支持基板として、光透過性材料を用いることを特徴とする吐出ヘッドの製造方法。
[適用例7]上記吐出ヘッドの製造方法であって、前記第1及び第2の凹部は、ICP放電による異方性ドライエッチングにより形成されていることを特徴とする吐出ヘッドの製造方法。
[適用例8]上記吐出ヘッドの製造方法であって、前記異方性ドライエッチングを、エッチングガスとしてC48及びSF6を用いて行うことを特徴とする吐出ヘッドの製造方法。
[適用例11]上記に記載の吐出ヘッドが搭載されていることを特徴とする吐出装置。

Claims (12)

  1. 厚み方向に貫通する並列されたノズルからなるノズル列を有する金属製のノズルプレート本体を有し、
    前記ノズルプレート本体の液滴吐出面の前記ノズルの周縁部は、撥水膜が設けられ、
    前記撥水膜を除く、前記ノズルプレート本体の前記液滴吐出面の外周部の少なくとも一部は、プライマー処理されていることを特徴とするノズルプレート。
  2. 請求項1に記載のノズルプレートにおいて、
    前記プライマー処理された領域は、前記ノズル列の両端部側であることを特徴とするノズルプレート。
  3. 請求項1又は2に記載のノズルプレートにおいて、
    前記プライマー処理された領域は、前記ノズルプレート本体を他のプレートと接着する際の接着面における接着部分に対応した前記液滴吐出面上の領域であることを特徴とするノズルプレート。
  4. 被加工基板の一方の面に、液滴を吐出するためのノズルの吐出口部分となる第1の凹部と、導入口部分となる第2の凹部とを形成する工程と、
    前記被加工基板の一方の面に支持基板を貼り合わせる工程と、
    前記被加工基板を他方の面から所要の厚さに薄板化する工程と、
    前記被加工基板の他方の面並びに前記第1及び第2の凹部内に、撥水膜を成膜した後、島状テープを前記被加工基板の他方の面に貼付する工程と、
    前記被加工基板の他方の面の外周部の撥水膜を除去する工程と、
    前記支持基板を前記被加工基板から剥離する工程と、
    前記被加工基板の他方の面の外周部をプライマー処理(接着剤密着性強化)する工程と、
    前記島状テープを剥離する工程と、
    を有することを特徴とするノズルプレートの製造方法。
  5. 請求項4に記載のノズルプレートの製造方法において、
    前記被加工基板を薄板化する工程において、バックグラインダー、ポリッシャー、又はCMP装置によって前記被加工基板を研磨加工することを特徴とするノズルプレートの製造方法。
  6. 請求項4又は5に記載のノズルプレートの製造方法において、
    前記支持基板として、光透過性材料を用いることを特徴とするノズルプレートの製造方法。
  7. 請求項4〜6のいずれか一項に記載のノズルプレートの製造方法において、
    前記第1及び第2の凹部は、ICP放電による異方性ドライエッチングにより形成されていることを特徴とするノズルプレートの製造方法。
  8. 請求項4〜7のいずれか一項に記載のノズルプレートの製造方法において、
    前記異方性ドライエッチングを、エッチングガスとしてC48及びSF6を用いて行うことを特徴とするノズルプレートの製造方法。
  9. 並設されたノズルからなるノズル列の設けられた請求項1〜3のいずれか一項のノズルプレートを有する複数のヘッド本体と、
    前記ヘッド本体の供給口側に固定されるヘッドケースと、
    前記ノズルを露出する露出開口部を画成すると共に前記ノズルプレートの吐出面の少なくとも前記ノズル列の両端部側に接合された接合部を有し、前記ヘッド本体を覆うカバーヘッドと、
    を有することを特徴とする吐出ヘッド。
  10. 請求項9に記載の吐出ヘッドにおいて、
    前記ヘッド本体と前記カバーヘッドとの間に、前記ノズルを露出する露出開口部を画成すると共に前記吐出面の少なくとも前記ノズル列の両端部側に接合される接合部を有する固定板を具備し、前記ヘッド本体の前記吐出面と前記固定板とを接合することにより前記複数のヘッド本体が共通の前記固定板に位置決め固定されていることを特徴とする吐出ヘッド。
  11. 請求項4〜8のいずれか一項に記載のノズルプレートの製造方法を適用して吐出ヘッドを製造することを特徴とする吐出ヘッドの製造方法。
  12. 請求項9又は10に記載の吐出ヘッドが搭載されていることを特徴とする吐出装置。
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