JP5185538B2 - 塩基増殖剤及び感光性樹脂組成物 - Google Patents

塩基増殖剤及び感光性樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、塩基の作用によって塩基を発生する塩基増殖剤に関し、より詳細には、例えばエポキシ系化合物などの塩基反応性物質の架橋反応に用いることができる塩基増殖剤及び該塩基増殖剤を用いた感光性樹脂組成物に関する。
近年、光の照射によって酸を発生する酸発生剤を含む感光性樹脂組成物が、フォトレジスト材料や光硬化材料などの様々な分野で応用されている。酸発生剤から発生した酸は、触媒あるいは重合開始剤として作用する。
上記感光性樹脂組成物をフォトレジスト材料として用いてパターンを形成する場合には、例えば酸発生剤に光を照射して強酸を発生させる。酸発生剤から発生した強酸は触媒として作用し、樹脂成分を化学変性させる。樹脂成分が化学変性すると溶解性が変化し、パターンが形成される。
多種多様のフォトレジスト材料が開発されているが、フォトレジスト材料には、解像度及び感度が高いことが求められている。さらに、フォトレジスト材料には、耐エッチング性が高いパターンを形成し得ることも求められている。特に、深紫外線レジスト材料として、酸素プラズマエッチングに耐性を持つパターンを形成し得る材料が求められている。
一方、モノマー、オリゴマーまたはポリマー等の硬化速度を高めるための種々の試みがなされている。最も広く開発の対象とされているのは、光の照射により発生したラジカル種を開始剤として用いて、多数のビニルモノマーを連鎖的に重合させるラジカル重合系である。他方、光の照射により発生した酸を触媒として用いるカチオン重合系も開発の対象とされている。
ラジカル重合系の場合には、空気中の酸素によって重合反応が阻害されるため、特に薄膜パターンを形成する際の硬化速度が遅いため、重合反応時に酸素を遮断する必要があった。一方、カチオン重合系は、空気中の酸素によって重合反応が阻害されない利点を有する。しかしながら、硬化後に酸が残存するため、酸により腐食が生じたり、樹脂が変性する可能性がある。
そこで、解像度及び感度が高く、耐エッチング性が高いパターンを形成できるとともに、空気中の酸素により重合反応が阻害されず、強酸のような腐食性物質を生成しない感光性樹脂組成物が強く望まれていた。
このような課題を克服し得るものとして、塩基触媒による重合反応や化学反応を用いることが提案されている。例えば、光を照射したり、熱を与えることによって塩基を発生する塩基発生剤を用いて、塩基発生剤から発生した塩基を触媒として樹脂成分を化学変性させる方法が挙げられる。
エポキシ基を有するエポキシ系化合物は、塩基の作用により架橋反応を起こし、硬化する。そこで、例えば塩基発生剤に光を照射したり、熱を与えることによってエポキシ系化合物を含む層中でアミン類を発生させることで、アミン類が開始剤あるいは触媒として作用し、エポキシ系化合物を硬化させることができる。しかしながら、アミン類を開始剤あるいは触媒として用いた場合でも、エポキシ系化合物の硬化速度は遅かった。エポキシ系化合物を十分に硬化させるためには、長時間を要し、さらに硬化速度を高めるために高温下で加熱処理等を行う必要があるため、実用化されるには至っていない。
下記の非特許文献1には、光の作用によって発生する塩基性化合物を二次的に増強し得る塩基増殖反応が開示されている。さらに、下記の特許文献1及び特許文献2には、塩基増殖反応を起こすウレタン系化合物である塩基増殖剤を含有する感光性組成物が開示されている。
特開2000−330270号報 特開2002−128750号報 M.Miyamoto,K.Arimitsu and K.Ichimura,J.Photopolym.Sci.Technol.,12,315(1999),K.Arimitsu,M.Miyamoto and K.Ichimura,J.Photopolym.Sci.Technol.,12,317(1999),K.Arimitsu,M.Miyamoto and K.Ichimura,Angew.Chem.,Int.Ed.,39,3425(2000)
上記非特許文献1及び特許文献1,2に記載の塩基増殖反応で発生する塩基は、主として1級あるいは2級の脂肪族アミンである。感光性組成物を構成する際に、これらアミンを発生する塩基増殖剤は、例えば光塩基発生剤及び塩基反応性物質と組み合わせて用いられる。
感光性組成物において、塩基増殖反応を効率よく進行させるためには、通常加熱処理を行う必要がある。しかしながら、開放系で塩基増殖反応を行った場合に、加熱処理の過程で、塩基増殖反応により発生したアミンが蒸発飛散しがちであった。例えば、アミンの作用によりエポキシ系化合物を硬化させる場合に、塩基増殖剤を多量に添加しても、その添加効果が十分に得られないことがあった。また、特許文献1、2に記載のウレタン系化合物は、有機溶媒に対する溶解性が低かった。例えば、ウレタン系化合物は、比較的極性の低い液状のエポキシ系化合物に対して十分な溶解性を有するものではなかった。さらに、これら塩基増殖剤を含む感光性組成物をフォトレジスト材料として用いてパターンを形成する場合には、塩基増殖剤自体にもパターンの耐エッチング性能を阻害しないことが求められていた。
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、例えばエポキシ系化合物などの架橋反応に用いることができる塩基増殖剤であって、塩基の作用によって新たな塩基を発生し、かつ塩基増殖反応が効率的に進行し得る塩基増殖剤及び該塩基増殖剤を用いた感光性樹脂組成物を提供することにある。
第1の発明に係る塩基発生剤は、下記式(1)で表される塩基増殖性基である部分構造を、デンドロンと呼ばれる側鎖部分の一部として8つ以上有するデンドリマーであることを特徴とする。
Figure 0005185538
上記式(1)中、Rは水素原子またはメチル基を示す。
第2の発明に係る塩基発生剤は、下記式(1)で表される塩基増殖性基である部分構造を、デンドロンと呼ばれる側鎖部分の一部として8つ以上有するデンドリマーであり、前記デンドリマーが、下記式(2)で表される不飽和基を更に有することを特徴とする。
Figure 0005185538
Figure 0005185538
上記式(1)及び(2)中、Rは水素原子またはメチル基を示す。
本発明のある特定の局面では、塩基増殖剤である前記デンドリマーが、上記式(2)で表される不飽和基を有する化合物と、9−フルオレニルメチルN−(2−メルカプトエチル)カルバメートとの付加反応により得られている。
本発明に係る感光性樹脂組成物は、本発明の塩基増殖剤、光塩基発生剤及び塩基反応性物質を含むことを特徴とする。
第1の発明に係る塩基発生剤は、上述した式(1)で表される塩基増殖性基を有し、該塩基増殖性基はβ位に活性水素を有するウレタン結合を含むので、熱や光により構造変化を起こし、増殖的に塩基を発生する。よって、例えば、エポキシ系化合物などのアミン等と反応する塩基反応性物質中に塩基増殖剤を共存させると、エポキシ系化合物を効果的に硬化させることができる。本発明の塩基増殖剤では、1分子中に含まれる上記式(1)で表される塩基増殖性基が多いほど、塩基増殖反応がより一層効果的に進行する。
第2の発明に係る塩基発生剤は、上述した式(1)で表される塩基増殖性基と、上述した式(2)で表される不飽和基とを有し、該塩基増殖性基はβ位に活性水素を有するウレタン結合を含むので、熱や光により構造変化を起こし、増殖的に塩基を発生する。よって、例えば、エポキシ系化合物などのアミン等と反応する塩基反応性物質中に塩基増殖剤を共存させると、エポキシ系化合物を効果的に硬化させることができる。さらに、塩基増殖剤が、上述した式(2)で表される不飽和基を有するので、塩基増殖剤自体が架橋性を有し、硬化反応をもたらすことができる。
上述した式(2)で表される不飽和基を有する化合物と、9−フルオレニルメチルN−(2−メルカプトエチル)カルバメートとの付加反応により得られた塩基増殖剤を用いた場合には、塩基増殖反応が効果的に進行する。
本発明に係る感光性樹脂組成物は、上述した式(1)で表される塩基増殖性基を有する塩基増殖剤、光塩基発生剤及び塩基反応性物質を含むので、光を照射すると、光塩基発生剤から塩基が発生する。光塩基発生剤から発生した塩基は触媒として機能し、塩基増殖剤から新たな塩基が発生する。光塩基発生剤及び塩基増殖剤から発生した塩基の作用により塩基反応性物質が硬化する。よって、本発明に係る感光性樹脂組成物は、光塩基発生剤及び塩基増殖剤から多数の塩基が発生するため、硬化性に優れている。
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明に係る塩基増殖剤は、下記式(1)で表される塩基増殖性基を有する。本発明の塩基増殖剤は、塩基増殖反応によって分解して、新たにアミノ基を生成する。さらに、発生したアミノ基が新たな触媒として機能し、増殖的に多数のアミノ基を生成する。下記式(1)で表される塩基増殖性基が分子内に多く存在するほど、分子内での塩基増殖反応が効率的に起こるので、アミノ基の生成効率が高められる。
Figure 0005185538
上記式(1)中、Rは水素原子またはメチル基を示す。
本発明に係る塩基増殖剤は、例えば、下記反応式(X1)に示すように、下記式(2)で表される不飽和基を有する化合物と、9−フルオレニルメチルN−(2−メルカプトエチル)カルバメートとの付加反応により得ることができる。該付加反応により得られた塩基増殖剤が好ましい。なお、上記式(1)中のRは、下記式(2)で表される不飽和基のRに由来する。
Figure 0005185538
上記式(2)中、Rは水素原子またはメチル基を示す。
Figure 0005185538
上記式(X1)中、Rは水素原子またはメチル基を示す。
上述した式(2)で表される不飽和基を有する化合物は、アクリレート基あるいはメタクリレート基(以下(メタ)アクリレート基として両者を合わせて表記する)を有する化合物である。
上記式(2)で表される不飽和基を有する化合物としては、例えば、(メタ)アクリレート系モノマーまたはオリゴマーなどを用いることができ、これらは「光硬化技術ハンドブック 材料編」(テクノネット社、2000年)に記載されている。塩基増殖剤が同一分子中にできるだけ多くの上記式(1)で表される塩基増殖性基を含むことによって、塩基増殖反応が効率よく起こるために、また、エポキシ系化合物等の塩基反応性物質との反応によって架橋構造を形成するために、(メタ)アクリレート基を少なくとも2つ有するモノマーあるいはオリゴマーが好ましい。このような化合物としては、「光硬化技術ハンドブック 材料編」の第20〜42頁および第60〜68頁に記載の多官能性(メタ)アクリレートモノマー、あるいは、第84〜118頁に記載の(メタ)アクリレートオリゴマーを用いることができる。
上記多官能性(メタ)アクリレートモノマーまたは(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、具体的には、エチレンジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、アルコキシル化ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、アルコキシル化シクロヘキサンジ(メタ)メタノールジアクリレート、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリロイル化イソシアヌレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシル化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシル化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ポリエステル系アクリレートオリゴマー、エポキシアクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、およびこれらの類似物が挙げられる。
更には、例えば、ノボラック型の化合物や、特開平11−193317号公報、特開平11−193318号公報、特開2003−327645号公報、特開2005−36105号公報、特開2005−76005号公報、特開2005−134893号公報、特開2006−282764号公報、特開2005−255681号公報、特開2005−134893号公報及び特開2000−73055号公報に記載されているデンドリティックな多官能性(メタ)アクリレートも用いることができる。これらは単独で使用してもよいし、混合物として用いてもよい。
塩基増殖剤の同一分子中に、上記式(1)で表される塩基増殖基の数を増やすためには、上記式(2)で表される不飽和基を少なくとも2つ有する化合物を用いればよい。
上記式(2)で表される不飽和基を少なくとも2つ有する化合物は、例えば、上記式(2)で表される不飽和基を有する化合物に、α−チオグリセリンをマイケル付加反応させて、下記式(3)で表されるジオール置換された基に変換し、ついで、それぞれの水酸基をエステル化あるいはウレタン化することによって得ることができる。この反応によって後述するように、例えば1つの不飽和基を2つあるいは4つの不飽和基に変換させることができる。
Figure 0005185538
上記式(3)中Rは、水素原子またはメチル基を示す。
上記式(2)で表される不飽和基を少なくとも2つ有する化合物とα―チオグリセリンとの反応では、α―チオグリセリンを上記不飽和基に対して0.5モル量から1.5モル量で添加することが好ましい。すべての不飽和基をジオール構造を有する上記式(3)で表される基に変換するには、好ましくは1.0モル量から1.2モル量、さらに好ましくは1.0モル量を添加すればよい。この反応を促進させるために、塩基性触媒を用いることが好ましい。
上記塩基性触媒としては3級アミンが好適に用いられる。例えば、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジメチルベンジルアミン、N−メチルジエタノールアミン、ピリジン、ピコリン、ルチジンを挙げることができるが、塩基性イオン交換樹脂も用いることができる。
上記式(2)で表される不飽和基を少なくとも2つ有する化合物を得るための上述の反応において、反応温度は好ましくは室温(23℃)から150℃、より好ましくは室温から100℃である。反応時間は反応温度にもよるが、好ましくは10分から60時間、より好ましくは1時間から50時間である。
こうして得られた上記式(3)で表される基を有するポリオール化合物の水酸基に、不飽和基である(メタ)アクリレート基を導入するためには、エステル化法およびウレタン化法を用いることができる。
上記エステル化法は常法に従って、(メタ)アクリロイルクロリドあるいは(メタ)アクリル酸無水物を用いて行うことができる。さらには、下記反応式(X2)で示すように、酸触媒の存在下で(メタ)アクリル酸と脱水縮合反応させる方法も好適に用いることができる。この反応で生成する水は、共沸などによって除去すればよい。
Figure 0005185538
上記反応式(X2)中Rは、水素原子またはメチル基を示す。
上記ウレタン化法は、イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート誘導体との付加反応からなる。これに用いられるイソシアネート化合物としては、例えば、2−イソシアネートエチルアクリレート(昭和電工製:カレンズAOI)、2−イソシアネートエチルメタクリレート(昭和電工製:カレンズMOI)あるいは1,3−ジアクリロイルオキシ−2−イソシアネート−2−メチルプロパン(昭和電工製:カレンズBEI)を挙げることができる。
上記式(3)で表される基を有するポリオール化合物の水酸基に対して、これらのイソシアネート化合物は、好ましくは0.5モル等量から2.0モル等量、より好ましくは0.5モル等量から1.5モル等量、さらに好ましくは1.0モル等量から1.2モル等量用いられる。
上記ポリオール化合物を少なくとも部分的に溶解する溶媒中で、上記付加反応を促進するために、ジオール置換するための上記付加反応における塩基性触媒をそのまま用いることができる。さらには、ジ−n−ブチルチンジラウリレートなどの触媒を用いてもよい。また、重合反応を抑制するために重合禁止剤を添加することが好ましい。反応温度は、好ましくは室温から100℃、より好ましくは40℃から80℃である。反応時間は反応温度にもよるが、好ましくは30分から20時間、より好ましくは1時間から15時間である。
反応終了後に過剰のイソシアネート化合物を除去する場合には、例えば、N,N−ジメチルエタノールアミンを反応溶液に添加し、過剰のイソシアネート化合物と反応させ、ついで、酸性水溶液による洗浄、あるいは、酸性イオン交換樹脂による吸着を行えばよい。
上記付加反応では、イソシアネート基が上記式(3)で表される基の水酸基にウレタン結合を形成して反応するので、2−イソシアネートエチル(メタ)アクリレートを用いた場合には、下記反応式(X3)に示すように、1つの水酸基あたり1つの不飽和基が導入される。
Figure 0005185538
上記反応式(X3)中Rは、水素原子またはメチル基を示す。
1,3−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−2−イソシアネート−2−メチルプロパンを用いた場合には、下記反応式(X4)に示すように、1つの水酸基あたり2つの不飽和基が導入される。上記反応式(X3)は上記反応式(X2)と同様に2つに分岐した構造が得られるが、下記反応式(X4)では1つの水酸基に2つのアクリレート基が導入されるから、一度に4つに分岐した構造が得られる。
Figure 0005185538
上記反応式(X4)中Rは、水素原子またはメチル基を示す。
前述の反応式(X2)〜(X4)に示したように、上記式(3)で表される基の水酸基をエステル化あるいはウレタン化することによって、上記式(2)で表される複数の不飽和基が再生されることから、再生された複数の不飽和基にさらにα―チオグリセリンを付加反応させることにより、さらに多くの水酸基を導入することができる。これは、不飽和基及びα−チオグリセリンのマイケル付加反応と、該付加反応後の水酸基への(メタ)アクリロイル基の導入反応との繰り返しが世代数に相当するデンドリマーを製造し得ることを意味する。その結果、それぞれの反応に対応し、分子鎖末端に(メタ)アクリロイル基が導入されたデンドリマーが製造できるので、分子鎖末端に多数の上記式(2)で表される不飽和基を有する化合物を得ることができる。
上記式(2)で表される不飽和基を上記式(1)で表わされる塩基増殖性基に変換するために、本発明では、好ましくは、上記式(2)で表される不飽和基を有する化合物と、9−フルオレニルメチルN−(2−メルカプトエチル)カルバメートとの付加反応が用いられる。
上記9−フルオレニルメチルN−(2−メルカプトエチル)カルバメートはメルカプト基を有するので、上記式(2)で表される不飽和基を有する化合物とマイケル付加反応を容易に起こして、上記式(1)で表される塩基増殖性基を有する化合物が得られる。
上記式(2)で表される不飽和基を有する化合物と、9−フルオレニルメチルN−(2−メルカプトエチル)カルバメートとの反応において、同一分子中に上記式(2)で表される不飽和基を少なくとも2つ有する化合物を用いた場合には、不飽和基すべてをこのメルカプト化合物と反応させるか、あるいは、その一部を不飽和基のまま残すように反応させてもよい。上記式(1)で表される塩基増殖性基と、上記式(2)で表される不飽和基とを同一分子中に有する化合物では、塩基増殖性基から生成するアミノ基と不飽和基とが付加反応を起こして、それ自体で硬化反応をもたらすことになる。
上記式(1)で表される塩基増殖性基と、上記式(2)で表される不飽和基とを同一分子中に有する化合物は、塩基増殖剤として用いることができ、このような上記式(1)で表される塩基増殖性基と、上記式(2)で表される不飽和基とを有する塩基増殖剤もまた本発明のひとつである。
上記式(2)で表される不飽和基と、9−フルオレニルメチルN−(2−メルカプトエチル)カルバメートとの使用割合は、不飽和基の変換率に依存するが、後者を最大で1.0モル量から1.5モル量添加すればよい。この反応を効率的に促進させるために、塩基性触媒を用いることが好ましい。
上記不飽和基を上記塩基増殖性基に変換するための塩基性触媒としては、3級アミンが好適に用いられる。例えば、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジメチルベンジルアミン、N,N−ジイソプロピルメチルアミン、N,N−ジシクロヘキシルメチルアミン、N−メチルジエタノールアミン、ピリジン、ピコリン、ルチジンを挙げることができるが、塩基性イオン交換樹脂も用いることができる。反応温度は好ましくは室温から150℃、より好ましくは室温から100℃である。反応時間は反応温度にもよるが、好ましくは10分から60時間、より好ましくは1時間から50時間である。
本発明に係る塩基増殖剤を用いた塩基増殖反応では、活性な水素原子が塩基によって引き抜かれて、カルバニオンが形成される。次いで、カルバミン酸が脱離し、さらに分解が進行してアミノ基と二酸化炭素を生成する。このアミノ基が触媒となってこの反応を加速する。この反応を下記反応式(X5)に示す。
Figure 0005185538
上記反応式(X5)中Rは、水素原子またはメチル基を示す。
本発明に係る感光性樹脂組成物は、本発明の塩基増殖剤、光塩基発生剤及び塩基反応性物質を含む。
上記塩基増殖剤は、光塩基発生剤への光照射によって発生する塩基によって分解が開始され、その結果生成するアミノ基自体が触媒となって塩基増殖反応がさらに引き起こされる。感光性樹脂組成物では、生成する1級アミノ基は最大で2モルのエポキシ基と反応するので、架橋反応が効率よく進行する。
上記光塩基発生剤としては、特に限定されないが、従来知られているo−ニトロベンジル型光塩基発生剤、(3,5−ジメトキシベンジルオキシ)カルボニル型光塩基発生剤、アミロキシイミノ基型光塩基発生剤、ジヒドロピリジン型光塩基発生剤等が挙げられる。なかでも、塩基発生効率と合成の簡便性に優れているため、o−ニトロべンジル型光塩基発生剤が好ましく用いられる。
上記光塩基発生剤の配合割合は、塩基増殖剤100重量部に対して、好ましくは1〜20重量部、より好ましくは2〜10重量部の範囲である。光塩基発生剤は、少なすぎるとアミノ基の生成量が不十分なことがあり、また多すぎてもアミノ基の生成効率はほとんど変わらず、過剰なことがある。
上記塩基反応性物質は、塩基発生剤及び塩基増殖剤から発生した塩基の作用により架橋反応が進行し、硬化するものである。
上記塩基反応性物質としては、特に限定されないが、エポキシ系化合物、(メタ)アクリレート系オリゴマー、イソシアネート系オリゴマー等が挙げられる。
なかでも、塩基の作用により架橋反応が効率的に進行するため、エポキシ系化合物が好ましく用いられる。これらは単官能でも多官能であってもよく、多官能である場合には、これらを使用した感光性樹脂組成物に架橋構造を効率的に導入することができる。
上記エポキシ系化合物としては、特に限定されないが、東都化成社カタログ記載のビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック系エポキシオリゴマーなどのノボラック型エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、可撓性エポキシ樹脂、油化シェルエポキシ社カタログ記載のエピコ−ト基本固形タイプ、エピコートビスF固形タイプ、ダイセル化学工業社カタログ記載のEHPE脂環式固形エポキシ樹脂、グリシジルメタクリレートのホモポリマーあるいはコポリマーなどが挙げられる。
さらに、上記エポキシ系化合物としては、ナガセケムテックス社カタログ記載のデナコールシリーズであるEX−611、EX−612、EX−614、EX−614B、EX−614、EX−622、EX−512、EX−521、EX−411、EX−421、EX−313.EX−314、EX−321、EX−201、EX−211、EX−212、EX−252、EX−810、EX−811、EX−850、EX−851、EX−821、EX−830、EX−832、EX−841、EX−861、EX−911、EX−941、EX−920、EX−721、EX−221、EM−150、EM−101、EM−103、東都化成社カタログ記載のYD−115、YD−115G、YD−115CA、YD−118T、YD−127、共栄社化学社カタログ記載のエポライトシリーズである40E、100E、200E、400E、70P、200P、400P、1500NP、1600、80MF、100MF、4000、3002、1500などの液状エポキシ樹脂を挙げることができる。
さらに、上記エポキシ系化合物としては、脂環式エポキシ化合物であるダイセル化学工業社カタログ記載のセロキサイド2021、セロキサイド2080、セロキサイド3000、エポリードGT300、エポリードGT400、エポリードD−100ET、エポリードD−100OT、エポリードD−100DT、エポリードD−100ST、エポリードD−200HD、エポリードD−200E、エポリードD−204P、エポリードD−210P、エポリードD−210P、エポリードPB3600、エポリードPB4700などの液状エポキシ樹脂を挙げることができる。
上記(メタ)アクリレート系オリゴマーとしては、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート変性トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、オキサイド変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート、オキサイド変性ビスフェノール(メタ)アクリレートなどが挙げられる。さらに、エチレン性不飽和基含有ポリエステルデンドリマーなどを用いることができる。このようなエチレン性不飽和基含有ポリエステルデンドリマーの具体例は、例えば特開2005−76005号公報、特開2005−47979号公報、特開2005−76005号公報などに記載されている。
上記(メタ)アクリレート系オリゴマーとしては、少なくとも一つの上記式(1)で表される塩基増殖性基を有する化合物も好適に用いることができる。9−フルオレニルメチルN−(2−メルカプトエチル)カルバメートと上記式(2)で表わされる不飽和基との反応は定量的に進行するので、上記式(2)で表される不飽和基が残るように反応させることによって上記式(1)で表される塩基増殖性基と上記式(2)で表される不飽和基とを併せ持つオリゴマーが容易に得られる。
上記イソシアネート系オリゴマーとしては、ジイソシアネートとポリオールとから得られる公知の2つ以上のイソシアネート基を有する化合物を挙げることができる。
上記塩基反応性物質の配合割合は、塩基増殖剤100重量部に対して、好ましくは10〜500重量部、より好ましくは20〜400重量部である。塩基反応性物質が少なすぎても、あるいは多すぎてもエポキシ化合物の硬化が不十分となることがある。
上記感光性樹脂組成物には、必要に応じて、他の添加剤をさらに添加してもよい。このような添加剤としては、充填剤、顔料、染料、レベリング剤、消泡剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、pH調整剤、分散剤、分散助剤、表面改質剤、可塑剤、可塑促進剤、タレ防止剤などが挙げられる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
<多官能性アクリレートの合成>
(合成例1)
ペンタエリスリトールテトラアクリレート37.7g(107mmol)、α−チオグリセリン46.4g(429mmol)および触媒としてのトリエチルアミン3g(30mmol)をテトラヒドロフラン(250ml)に溶解し、これを室温で2日間攪拌した。溶媒を減圧で留去し、減圧乾燥することにより1,2−ジオール基を4つ有するポリオール化合物(下記式:8OH)を透明な粘性液体として得た。
収率:100%。H−NMR(300MHz,DO)δ(ppm):2.5−2.9(24H,m,CHSCHCH),3.4−3.9(12H,m,CHOH,CHOH),4.23(8H,s,O−CH).
Figure 0005185538
(合成例2)
合成例1で得たポリオール化合物(8OH)1.0g(1.27mmol)をテトラヒドロフラン20mLに溶解し、これにジ−n−ブチルチンジラウリレート0.15mg、および重合禁止剤としてメチルヒドロキノン15mgを加えた。溶液を還流しながら2−イソシアネートエチルアクリレート(昭和電工製:カレンズAOI)1.72g(12.2mmol)とメチルヒドロキノン15mgとを含むTHF溶液30mLをゆっくり滴下した。8時間還流した後、2−ジメチルアミノエタノール0.22g(2.47mmol)を溶解したテトラヒドロフラン溶液15mLを滴下し、さらに14時間還流した。室温まで冷却してから溶媒を減圧で留去した後、ジクロロメタンを加え、塩酸(2M)で2回洗浄した。メチルヒドロキノン50mgを投入した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去し、減圧乾燥することによりアクリル基が8個導入されたデンドリマーアクリレート(上述した式(2)で表される不飽和基を有する化合物、下記式:8Ac)をペースト状化合物として得た。
収率70%。H−NMR(270MHz,CDCl)δ(ppm):2.0−3.0(24H,m,CHSCHCH),3.3−3.8(16H,m,NH−CH),4.0−4.5(36H,m,O−CH,O−CH),4.8−5.8(8H,m,NH),5.87(8H,d,J=8.1Hz,C=CH),6.0−6.3(8H,m,C=CH),6.43(8H,d,J=16.2Hz,C=CH).
Figure 0005185538
(合成例3)
合成例1で得たポリオール化合物(8OH)1.0g(1.27mmol)をテトラヒドロフラン20mLに溶解し、これにジ−n−ブチルチンジラウリレート150mg、および重合禁止剤としてメチルヒドロキノン30mgを加えた。溶液を還流しながら1,1−(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート(カレンズBEI)2.92g(12.2mmol)とメチルヒドロキノン30mgとを含むTHF溶液30mLをゆっくり滴下した。10時間還流した後、2−ジメチルアミノエタノール0.22g(2.47mmol)を溶解したTHF溶液15mLを滴下し、さらに14時間還流した。室温まで冷却してから溶媒を減圧で留去した後、ジクロロメタンを加え、塩酸(2M)で2回洗浄した。メチルヒドロキノン50mgを投入した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去し、減圧乾燥することによりアクリル基が16個導入されたデンドリマーアクリレート(上述した式(2)で表される不飽和基を有する化合物、下記式:16Ac)をペースト状化合物として得た。
収率93%。H−NMR(270MHz,CDCl)δ(ppm):1.42(24H,s,CH),2.5−3.0(24H,m,CHSCHCH),3.6−4.6(52H,m,O−CH,O−CH),5.2−5.6(8H,m,NH),5.88(16H,d,J=8.1Hz,C=CH),6.0−6.3(16H,m,C=CH),6.43(16H,d,J=18.9Hz,C=CH).
Figure 0005185538
(合成例4)
合成例3で得たデンドリマーアクリレート(16Ac)7.47g(2.77mmol)、α−チオグリセリン5.07g(46.9mmol)、及びテトラエチルアミン0.285g(2.81mmol)をテトラヒドロフランとジメチルホルムアミドとの9:1(v/v)混合溶媒に溶解し、これを合成例1と同様な条件で反応および後処理を行なった。溶媒を留去することによって1,2−ジオール構造が16個導入されたポリオール化合物(下記式;32OH)をペースト状物として得た。
収率64%。H−NMR(300MHz,CDCl)δ(ppm):1.33(s,24H),2.15−3.10(m,80H),3.50−3.90(m,48H),4.00−4.69(m,32H).
Figure 0005185538
(合成例5)
合成例4で得たポリオール化合物(32OH)1.504g(0.400mmol)をテトラヒドロフランとジメチルホルムアミドとの9:1(v/v)混合溶媒50mLに溶解し、これにジ−n−ブチルチンジラウリレート177mgと、重合禁止剤としてのクペロン(和光純薬)134mgとを添加した。2−イソシアネートエチルアクリレート(昭和電工製:カレンズAOI)4.32g(30.6mmol)を滴下し、80℃で10時間反応させた。これに2−ジメチルアミノエタノール0.56g(6.28mmol)のテトラヒドロフラン溶液を加えて80℃で10時間反応させ、室温に冷却してから酸性イオン交換樹脂を加えて室温で十分に撹拌した。イオン交換樹脂をろ別してから溶媒を留去し、残渣をクロロホルムに溶解して2N塩酸で3回洗浄し、ついで重曹水で洗浄してから無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ別してから溶媒を留去し、乾燥し、アクリル基が32個導入されたデンドリマーアクリレート(上述した式(2)で表される不飽和基を有する化合物、下記式;32Ac)を得た。
収率8.0g。H−NMR(300MHz,CDCl)δ(ppm):1.39(s,24H,CH),2.65−2.89(m,120H),3.48−3.52(m,64H),4.12−4.30(m、164H),5.01−5.02(br,40H),5.87(d,J=10.2Hz,32H,C=CH),6.08−6.18(m,32H,C=CH),6.44(d,J=17.4Hz,32H,C=CH).
Figure 0005185538
(合成例6)
合成例4で得たポリオール化合物(32OH)3.52g(0.79mmol)をテトラヒドロフランとジメチルホルムアミドの9:1(v/v)混合溶媒117mLに溶解し、これにジ−n−ブチルチンジラウリレート414mgと、重合禁止剤としてのクペロン(和光純薬)308mgとを添加した。合成例1と同様に、1,1−(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート(カレンズBEI)3.21g(13.4mmol)を滴下し、80℃で10時間反応させた。これに2−ジメチルアミノエタノール0.278g(3.12mmol)のテトラヒドロフラン溶液を加えて80℃で10時間反応させ、室温に冷却してから酸性イオン交換樹脂を加えて室温で十分に撹拌した。イオン交換樹脂をろ別してから溶媒を留去し、残渣をクロロホルムに溶解して2N塩酸で3回洗浄し、ついで重曹水で洗浄してから無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ別してから溶媒を留去し乾燥し、アクリル基が64個導入されたデンドリマーアクリレート(上述した式(2)で表される不飽和基を有する化合物、下記式;64Ac)を得た。
収率5.0g。H−NMR(300MHz,CDCl)δ(ppm):1.40(s,24H,CH),2.83−2.85(m,24H,CHSCHCH),3.97−4.42(m,228H,O−CH,O−CH),5.00−5.46(br,40H,m,NH),5.92(d,16H,J=9.0Hz,64H,C=CH),6.09−6.19(m,64H,C=CH),6.48(d,64H,J=9.6Hz,C=CH).
Figure 0005185538
<9−フルオレニルメチルN−(2−メルカプトエチル)カルバメートの合成>
(合成例7)
炭酸9−フルオレニルメチルスクシンイミジル16.3g(48.2mmol)をジクロロメタン300mlに溶解し、氷冷下で20分間撹拌した。2−メルカプトエチルアミン塩酸塩6.2g(54.2mmol)、次いでトリエチルアミン16.8g(168mmol)をゆっくり加え、氷冷下で30分間撹拌した。2.5時間室温で撹拌した後、1N塩酸で2回、重曹水で1回、食塩水で1回洗浄してから、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ別し、溶媒を減圧で留去して結晶性の残渣を得た。ベンゼンとヘキサンの混合溶媒から再結晶し、9−フルオレニルメチルN−(2−メルカプトエチル)カルバメートを得た。
収率71%。H−NMR(300MHz,CDCl)δ(ppm):1.33(1H,t,J=9.0Hz,SH),2.5−2.8(2H,m,CHSH),3.2−3.5(2H,m,NHCH),4.21(1H,t,J=6.0Hz,CH―Fmoc),4.3−4.6(2H,m,CH―Fmoc),5.17(1H,s,NH),7.2−7.5(4H,m,Fmoc−Ar),7.5−7.7(2H,m,Fmoc−Ar),7.7−7.9(2H,m,Fmoc−Ar).
<塩基増殖剤の合成>
(実施例1)
合成例2で得たアクリル基が8個導入されたデンドリマーアクリレート(8Ac)1.0g(0.52mmol)、合成例7で得た9−フルオレニルメチルN−(2−メルカプトエチル)カルバメート1.87g(6.25mmol)、およびN,N−ジシクロヘキシルアミン100mgをクロロホルム15mLに溶解し、室温で5日間撹拌した。2N塩酸で2回、重曹水で1回、食塩水で1回洗浄してから、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ別し、溶媒を減圧で留去した。残渣を塩化メチレンと酢酸エチルの5:1混合溶媒、ついで、アセトンと塩化メチレンの1:1混合溶媒を用いてシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、フルオレニルメチル基が分子鎖末端に結合した上述した式(1)で表される塩基増殖性基を有する塩基増殖剤(下記式;8Flu)0.9gを淡黄色固体として得た。なお、下記式8Flu中、Fluは下記式(4)で表される9−フルオレニルメチル基を示す。
H−NMR(300MHz,CDCl)δ(ppm):2.2−3.0(72H,m,SCH,CHCOO),3.0−3.7(32H,m,NHCH),4.0−4.7(60H,m,COOCH,Fmoc−CH,Fmoc−CH),4.8−5.8(16H,m,NH),7.2−7.5(32H,m,Fmoc−Ar),7.5−7.7(16H,m,Fmoc−Ar),7.7−7.9(16H,m,Fmoc−Ar).
Figure 0005185538
Figure 0005185538
(実施例2)
合成例3で得たアクリル基が16個導入されたデンドリマーアクリレート(16Ac)2.0g(0.74mmol)、合成例7で得た9−フルオレニルメチルN−(2−メルカプトエチル)カルバメート5.33g(17.8mmol)およびN,N−ジシクロヘキシルアミン180mgをクロロホルム5mLに溶解し、室温で5日間撹拌した。2N塩酸で2回、重曹水で1回、食塩水で1回洗浄してから、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ別し、溶媒を減圧で留去した。残渣を塩化メチレンと酢酸エチルの5:1混合溶媒、ついで、アセトンと塩化メチレンの1:1混合溶媒を用いてシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、フルオレニルメチル基が分子鎖末端に結合した上述した式(1)で表される塩基増殖性基を有する塩基増殖剤(下記式;16Flu)3.4gを淡黄色固体として得た。なお、下記式16Flu中、Fluは上述した式(4)で表される9−フルオレニルメチル基を示す。
H−NMR(300MHz,CDCl)δ(ppm):1.33(24H,t,J=9.0Hz,CH),2.4−2.9(120H,m,SCH,CHCOO),3.1−3.5(32H,m,NHCH),3.9−4.6(100H,m,COOCH,Fmoc−CH,Fmoc−CH),5.3−5.7(24H,m,NH),7.1−7.5(64H,m,Fmoc−Ar),7.5−7.7(32H,m,Fmoc−Ar),7.7−7.9(32H,m,Fmoc−Ar).
Figure 0005185538
(実施例3)
合成例6で得たアクリル基が64個導入されたデンドリマーアクリレート(64Ac)2.35g(0.194mmol)および合成例7で得た9−フルオレニルメチルN−(2−メルカプトエチル)カルバメート7.00g(23.4mmol)をクロロホルム50mLに溶解し、N,N−ジシクロヘキシルアミン0.241g(1.23mmol)のクロロホルム溶液を滴下して室温で5日間撹拌した。反応液から不溶物をろ過して除去し、ろ液から減圧で溶媒留去した。残渣を塩化メチレンと酢酸エチルの5:1混合溶媒、ついで、アセトンと塩化メチレンの1:1混合溶媒を用いてシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、フルオレニルメチル基が分子鎖末端に結合した上述した式(1)で表される塩基増殖性基を有する塩基増殖剤(下記式;64Flu)5.5gを淡黄色固体として得た。なお、下記式64Flu中、Fluは上述した式(4)で表される9−フルオレニルメチル基を示す。
H−NMR(300MHz,CDCl)δ(ppm):1.39(s,120H,CH),2.62−2.78(m,504H),3.35−3.37(m,128H),4.04−4.39(m,420H),5.16−5.57(br,104H),7.26−7.40(m,256H,arom.C−H),7.55−7.59(m,128H,arom.C−H),7.71−7.75(m,128H,arom.C−H).
Figure 0005185538
<塩基増殖剤の評価>
(1)以下の光塩基発生剤及び塩基反応性物質としてのエポキシ系化合物を用意した。
〔光塩基発生剤〕
光塩基発生剤として、ビスピペリジル型光塩基発生剤(下記式;PBG−2)を用意した。
Figure 0005185538
ビスピペリジル型光塩基発生剤(PBG−2)は以下のようにして合成した。
先ず、下記反応式(Y1)に従って、2−ニトロ−4,5−ジメトキシベンジル−4′−ニトロフェニルカーボネートを合成した。
Figure 0005185538
o−ニトロ−4,5−ジメトキシベンジルアルコール9.4g(44mmol)及びトリエチルアミン4.8g(47mmol)を、THFとジクロロメタンとの混合溶媒(1:1(v/v))50mlに溶かした。しかる後、アルゴン雰囲気下、0℃で4−ニトロフェニルクロロホルメートのTHF溶液10.3g(48mmol)/20mlをゆっくりと滴下した。滴下後、アルゴンガスの通気をやめ、10時間還流を行った。室温まで冷まし、溶媒を除去した後、ジクロロメタンを加え、水で3回洗浄した。無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した後、溶媒を留去した。次に、エタノールとトルエンとの混合溶媒を用いて再結晶し、2−ニトロ−4,5−ジメトキシベンジル−4′−ニトロフェニルカーボネートを得た。
収率67%。融点149−150℃。H−NMR(270MHz,CDCl)δ(ppm):3.99(3H,s,OCH),4.03(3H,s,OCH),5.72(2H,s,CH),7.11(1H,s,ArH),7.42(2H,d,J=8.9Hz,ArH),7.77(1H,s,ArH),8.30(2H,d,J=8.9Hz,ArH).
次に、下記反応式(Y2)に従って、ビスピペリジル型光塩基発生剤(PBG−2)を合成した。
Figure 0005185538
上述した反応式(Y1)に従って合成された2−ニトロ−4,5−ジメトキシベンジル−4′−ニトロフェニルカーボネート5.0g(13.2mmol)と、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール0.55gとを200mlの脱水ジクロロメタンに溶かし、アルゴン雰囲気下で還流を行った。しかる後、1,3−ジ(4−ピペリジル)プロパンのジクロロメタン溶液(5.45g(23.7mmol)/80ml)をゆっくり滴下し、その後5時間還流を行った。次に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、次いで、食塩水を用いて洗浄し、無水硫酸マグネシウムを用いて有機層を乾燥した後、留去した。減圧乾燥して得られた黄色の固体を大量のメタノール中で攪拌して洗浄した。生成した黄色の沈殿を吸引ろ過し、減圧乾燥して、ビスピペリジル型光塩基発生剤(上記式;PBG−2)を得た。
収率51%。H−NMR(270MHz,CDCl)δ(ppm):1.0−1.9(16H,m,CH,CH),2.6−3.0(4H,m,N−CH),3.97(3H,s,OCH),4.00(3H,s,OCH),4.1−4.3(4H,m,N−CH),5.51(4H,s,Ar−CH),6.98(2H,s,ArH),7.69(2H,s,ArH).
〔エポキシ系化合物〕
エポキシ系化合物として、下記式で表されるPGMA、YDCN−701、EX−622を用意した。
Figure 0005185538
(2)感光性樹脂組成物の調製
実施例1〜3で得た各塩基増殖剤、上記光塩基発生剤および上記エポキシ系化合物を、クロロホルムとPEGMEA(プロピレングリコール―1−モノメチルエーテル―2−アセタート)の混合溶媒(1:1(w/w))に下記表1に示す配合割合となるように溶解し、感光性樹脂組成物を得た。
(3)成膜性及び硬化の有無の評価
感光性樹脂組成物をガラス基板上にスピン塗布して薄膜とし、これに365nmの光を照射し、下記表1に示す温度で15分加熱(PEB)を行った。その後、PEGMEAを用いて現像を行った塗膜の膜厚を測定するか、あるいは鉛筆硬度を測定することにより、成膜性及び硬化の有無を調べた。
結果を下記表1に示す。
Figure 0005185538

Claims (4)

  1. 下記式(1)で表される塩基増殖性基である部分構造を、デンドロンと呼ばれる側鎖部分の一部として8つ以上有するデンドリマーであることを特徴とする、塩基増殖剤。
    Figure 0005185538
    (上記式(1)中、Rは水素原子またはメチル基を示す)
  2. 前記デンドリマーが、下記式(2)で表される不飽和基を更に有することを特徴とする、請求項1に記載の塩基増殖剤。
    Figure 0005185538
    (上記(2)中、Rは水素原子またはメチル基を示す)
  3. 前記デンドリマーが、下記式(2)で表される不飽和基を有する化合物と、9−フルオレニルメチルN−(2−メルカプトエチル)カルバメートとの付加反応により得られたことを特徴とする、請求項1に記載の塩基増殖剤。
    Figure 0005185538
    (上記(2)中、Rは水素原子またはメチル基を示す)
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の塩基増殖剤、光塩基発生剤及び塩基反応性物質を含むことを特徴とする、感光性樹脂組成物。
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