JP5184422B2 - 木質複合面部材 - Google Patents

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本発明は、木質複合面部材に関し、詳しくは、片面を屋外側に向けて建築物に取り付けられて使用される木質複合面部材に関する。
建築用途の内装・外装材料として多用されている金属や合成高分子は、反りや狂いが少なく、寸法精度も高く、長期耐久性能に優れる上に、価格も比較的安い点が利点として挙げられる。
一方、木材は自然素材特有の温かみを有しており、これは金属や合成高分子材料では代替困難なものである。しかしながら、木材は、金属や合成高分子材料と比べると、反りや狂いが生じやすく、また、寸法安定性を確保するのも難しく、更には長期耐久性能や価格面でも不利な面がある。
そこで、金属や合成高分子等の優れた特性を活かしながら、木材の持つ温かみを演出する方法として、金属や合成高分子からなる材を基材とし、該基材上に木材を複合化する技術がある(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開平7−139091号公報 特開2003−262002号公報 特開2004−060223号公報
しかしながら、金属や合成高分子と、その上に複合化する木材とは大きく物理的性状が異なるため、両者を接着剤で単純に複合化した場合には、耐久性等の問題が生じる。具体的には、木材は湿気や水分で大きく寸法変化を生じるのに対して、金属や合成高分子は寸法変化を生じにくい。また、特に金属は冷熱により大きく寸法変化を生じるのに対して、木材は寸法変化を生じにくい。これらの結果、木材と金属や合成高分子からなる材との間で大きな挙動のずれが生じて界面に応力がたまり、中長期的には界面の剥離を生じてしまう。この現象は、特に屋外で顕著であり、雨水で接着や粘着に寄与する成分の流出も起こるので、界面の剥離は更に早まる。
また、エポキシ樹脂やアクリル樹脂のような強固な接着剤で接合した場合、被着体が完全に固定され、膨潤や収縮等の際に被着体である木材が割れることもよく生じる。
そのため、木材側に切り込みを入れて基材と木材とを嵌合させる方法や、ビスで木材を基材に留め付ける方法も行われているが、木材に特別な加工をわざわざ施すのは難しくもあり、コストアップの要因にもなる。また、ビスで留め付ける方法は簡単ではあるが、ビス頭が見えることで意匠性を損ねたり、基材に穴を開けることで基材が劣化したり、基材本来の性能が低下したりする等の様々な不都合が生じる。
本発明者は、上記従来技術が有する課題を解決するべく鋭意検討した結果、木材と異素材、又は木材同士を接着や粘着で一体化すると、両者の挙動の差異に応じてその界面に応力が蓄積し、それが剥離や材料割れの原因になると考察した。
一般に異種材料を接合する場合には、変形追従性を有した、弾性接着剤や粘着材を用いて接着し、特にその接着剤層や粘着材層を厚くすることで、変形追従能を高めることが行われてきた。しかし、その場合は、抗剪断応力能が低下してしまい、結局は剥離に繋がってしまう。また、弾性接着剤層や粘着材層を薄くすることで、抗剪断応力能を向上させると、逆に変形追従性が低下してしまう。
即ち、木材と異素材又は木材同士が一体化されてしまうと、両者の界面に応力がたまり、特に木材のような大きな変形挙動を示すものが被着体となる場合は、従来のような粘弾性体でその応力を緩和することは難しい。
そこで、本発明者は、木質材と基材を接着剤で一体化することなく、力学的に不連続な結合方法を検討した結果、特定のファスナー構造で両者を係合させて接合させると、応力が適切に緩和され、長期耐久性を有した接合構造となることを知見した。
また、本発明者は、基材と木質外装材とを上記特定のファスナー構造で一体化した木質複合面部材は、側方から見たときにファスナー構造が見えて見栄えが悪いが、ファスナー構造を隠蔽する枠材を設けた場合、その木質複合面部材を、木質外装材側を屋外側に向けて建築物に取り付けて使用すると、木質外装材に外観の劣化が生じ易いことを知見した。
本発明は、かかる知見に基づき更に検討を重ねて完成されたものである。
本発明の目的は、基材と木質外装材との結合状態の耐久性や木質外装材の劣化防止性、外観に優れた木質複合面部材を提供することにある。
本発明は、片面を屋外側に向けて建築物に取り付けられる木質複合面部材であって、板状の基材と、該基材の屋外側の面に固定された複数本の木質外装材からなる木質材部と、該木質材部の外周面に近接させて設けられた枠材とを有しており、前記基材及び前記木質外装材のそれぞれに、キノコ状の突起を多数有する係合部材が設けられ、該木質外装材は、該係合部材の突起同士の係合により前記基材に固定されており、前記枠材は、内側に空洞を形成しており、前記木質材部の外周面と相対向する面に開孔を有していることを特徴とする木質複合面部材を提供することにより、前記目的を達成したものである。
また、片面を屋外側に向けて建築物に取り付けられる木質複合面部材であって、板状の基材と、該基材の屋外側の面に固定された複数本の木質外装材からなる木質材部と、該木質材部の外周面に近接させて設けられた枠材とを有しており、前記基材及び前記木質外装材のそれぞれに、キノコ状の突起を多数有する係合部材が設けられ、該木質外装材は、該係合部材の突起同士の係合により前記基材に固定されており、前記枠材は、前記基材の屋外側に突出し、前記木質材部の外周面との間に間隔を有して該外周面と相対向する外周面隠蔽部と、該外周面隠蔽部に連設された前面部とを有しており、該前面部の一部が、前記木質材部の外周部における屋外側の面の一部を覆っていることを特徴とする木質複合面部材を提供することにより、前記目的を達成したものである。
本発明の木質複合面部材は、基材と木質外装材との結合状態の耐久性や木質外装材の劣化防止性、外観に優れている。
図1は、本発明の第1実施形態である木質複合面部材を示す正面図である。 図2は、図1のII−II線部分断面図である。 図3は、図1のIII−III線部分断面図である。 図4は、本発明における基材と木質外装材との結合方法の一例を示す図であり、(a)は、基材の第1係合部材が設けられた面と木質外装材の第2係合部材が設けられた面とを相対向させた状態を示し、(b)は、木質外装材を、第1係合部材と第2係合部材とを係合させて基材に結合した状態を示す。 図5は、本発明の第1実施形態の木質複合面部材における枠材及びその近傍の構成を示す断面図で、(a)は、図1の左側の枠材及びその近傍の構成を示す断面図、(b)は、図1の下側の枠材及びその近傍の構成を示す断面図である。 図6は、図1に示す木質複合面部材の製造工程を示す説明図である。 図7は、本発明の第1実施形態の木質複合面部材における枠材及びその近傍の構成を示す断面図で、(a)は、図5(a)相当図、(b)は、図5(b)相当図である。 図8は本発明の更に別の実施形態を示す断面図〔5(a)相当図〕である。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づいて詳細に説明する。
本発明の第1実施形態である木質複合面部材1は、図1に示すように、ドア用の面材であって、木質外装材側の面を屋外側に向けて建築物に取り付けられて使用されるものである。建築物は、住宅でも非住宅であっても良いが、住宅であることが好ましく、特に木質外装材の意匠性を活かして木造住宅に使用することが好ましい。
木質複合面部材1は、図1に示すように、正面視矩形状をなしており、その長手方向が、建築物に取り付けられたときの上下方向(鉛直方向)に対応し、その幅方向が建築物に取り付けられたときの水平方向に対応する。従って、木質複合面部材1においては、図中のX方向(長手方向)が「縦方向」、図中のY方向(幅方向)が「横方向」である。
木質複合面部材1は、木質複合面部材1の寸法に略一致する寸法を有する矩形状の面状の基材2〔図6(a)参照〕と、該基材2の屋外側の面に横方向(Y方向)に延びてそれぞれ固定された複数本の木質外装材3,3・・とを有している。
基材2の片面(屋外側に向けられる面)には、図2,図3及び図6(a)に示すように、キノコ状の突起を多数有する複数本(図示例では4本)の帯状の第1係合部材4,4・・が、それぞれ縦方向(X方向)に延びて設けられている。複数本の第1係合部材4,4・・は、図2及び図6(a)に示すように、幅方向(Y方向)に間隔を開けて設けられている。
第1係合部材4の幅W4は、5〜100mm、特に10〜50mmであることが、第1係合部材4と後述する第2係合部材5との結合強度の確保や、結合作業の容易性、第1係合部材4と第2係合部材5との結合状態の意図的な解除を容易にする観点から好ましい。
第1係合部材4の間隔P4は、5〜500mm、特に10〜300mmであることが、通気性(特に縦方向の通気性)や排水性の向上の観点から好ましい。
木質外装材3の片面(基材2側に向けられた面)には、図2,図3及び図6(a)に示すように、キノコ状の突起を多数有する帯状の第2係合部材5が設けられている。各木質外装材3は、Y方向に長い形状を有しており、第2係合部材5は、木質外装材3の長手方向に沿って設けられていると共に、木質外装材3の幅W3よりも狭い幅を有している。
第2係合部材5の幅W5は、5〜100mm、特に10〜50mmであることが、第1係合部材4と第2係合部材5との結合強度の確保や、結合作業の容易性、第1係合部材4と第2係合部材5との結合状態の意図的な解除を容易にする観点から好ましい。
一本の木質外装材3に設ける第2係合部材5の幅W5の合計は、木質外装材3の幅W3の5〜95%、特に10〜60%であることが、通気性(特に横方向の通気性)の向上の観点から好ましい。
また、本実施形態の木質複合面部材1のように、一本の木質外装材3に複数本の第2係合部材5を設ける場合、それらの第2係合部材5の間隔P5は、5〜450mm、特に25〜300mmであることが、通気性(特に横方向の通気性)の向上の観点から好ましい。
木質外装材3の幅W3は、25〜450mm、特に50〜150mmであることが好ましい。本実施形態で用いた木質外装材3は、上下に実加工を施してある。そのような場合の木質外装材3の幅W3は、図3に示すように、表面上から見える面幅とする。
木質外装材3の長さは、木質複合面部材1の寸法に応じて適宜に決定することができ、例えば、200〜3000mmとすることができるが、無垢材、特に銘木を利用する場合、フシ等の欠点のない木材の入手の容易性の観点等から、250〜2000mm、特に300〜1000mmであることが好ましい。
そして、木質外装材3,3・・は、図2及び図3に示すように、第1係合部材4と第2係合部材5の突起同士の係合により、基材2に固定されている。
第1係合部材4と第2係合部材5の突起同士の係合による固定について説明する。
第1係合部材4及び第2係合部材5としては、図4(a)に示すように、シート状ないし板状のベースシート61と該ベースシート61から突出する多数のキノコ状の突起62とを有する機械的面ファスナー6を用いることが好ましい。また、そのような機械的面ファスナー6は、基材2及び/又は木質外装材3のそれぞれに粘着剤63を介して固定することが好ましい。粘着剤63は、接着剤であっても良い。粘着剤63としては、アクリル系の粘着剤、ゴム系、シリコーン系等を用いることができ、特にアクリル系の粘着剤を用いることが、耐久性の観点から好ましい。
機械的面ファスナー6を粘着剤63を介して固定する場合、基材2や木質外装材3に特別な加工を施したり、釘やビス、金物等を用いる必要がない等の利点がある。
キノコ状の突起は、機械的面ファスナーのベースシート61に平行な平面による断面を見たときに、断面積が小さい茎部に対して断面積が大きい頭部を有するものが好ましく、頭部の外周が茎部の全周に亘って張り出しているものが好ましい。
キノコ状の突起は、合成高分子製であることが好ましく、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ナイロンに代表されるポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂等からなることがより好ましい。機械的面ファスナーは、ベースシートとキノコ状の突起とが同一素材からなることが好ましく、合成高分子で一体成形されていることがより好ましい。
キノコ状の突起は、25.4mm角あたりに、50〜1000本程度存在することが好ましく、100〜500本程度存在することが好ましい。
ベースシートと該ベースシートから突出する多数のキノコ状の突起とを有する機械的面ファスナーとしては、市販のものを用いることもでき、例えば、住友スリーエム株式会社が販売する、「デュアルロック(登録商標)ファスナー」の「SJ−3551J」、「SJ−3552J」、「SJ−3550J」、「デュアルロック(登録商標)薄手ファスナー」の「SJ−4570」、「SJ−4570」等を用いることができる。市販の機械的面ファスナーで帯状でないものは帯状に裁断して使用する。
また、機械的面ファスナー6を基材2や木質外装材3にアクリル系粘着剤等の粘着剤で固定するに先立ち、基材2や木質外装材3の相対向する面2a,3aに、合成樹脂からなるプライマー層64を設けることが好ましい。プライマー層を設けることで、屋外等、水に濡れたりする過酷な環境下においても、優れた遮水性により、接合強度や耐久性の向上効果が得られる。
基材表面に設けるプライマー層に関し、最適な形成材料は基材との組み合わせにより異なるので一律に好ましい化合物を例示することはできないが、基材がアルミなどの金属の場合はイソシアネート系化合物を選択することが好ましい。
また、木質材の裏面に設けるプライマー層に関しては、木質材との相性を考慮すると、該プライマー層は、イソシアネート系化合物で形成することが好ましい。
イソシアネート系化合物を用いたプライマー層は、例えば、イソシアネート系化合物を含むプライマーを刷毛塗り等により塗布して乾燥することにより形成することができる。
基材2や木質外装材3に、第1又は第2係合部材を設ける方法として、支持体にキノコ状の突起が多数突設された機械的ファスナーを、該支持体に設けられた係合機能を介して木質材や基材に固定する方法を用いることもできる。
係合機能を有する支持体としては、キノコ状の突起を有する平板部に貫通孔を有し、該貫通孔に挿通させたネジ等を介して木質材や基材に固定可能なものや、キノコ状の突起を有する平板部の裏面に係合用の突起が設けられ、該突起を、木質材や基材に設けた穴や孔に差し込んで固定可能なもの、更にはキノコ状の突起を有する平板部の裏面側に挟み込み部(例えば断面略コ字状の挟み込み部)が形成され、該挟み込み部に、木質材や基材を差し込んで固定可能なもの等を挙げることができる。このような支持体を有する機械的ファスナーとしては、市販のものを用いることもでき、例えば、住友スリーエム株式会社が販売する、「スーパーデュアルロック(登録商標)ファスナー」の「SDL001」、「SDL002」、「SDL003」、「SDL004」等を用いることができる。
本実施形態の木質複合面部材1においては、木質外装材3,3・・が、キノコ状の突起を多数有する第1係合部材4と、キノコ状の突起を多数有する第2係合部材5の突起同士の係合により基材2に固定されている〔図4(b)参照〕。
そのため、木質外装材3と基材2とが、ファスナー構造部分で力学的に非連続に接合されており、そのため、木質外装材3と基材2の挙動の違いによって生じる応力が効果的に緩和され、木質複合面部材1を、木質外装材3を屋外側に向けて建築物に取り付けて用いた場合であっても、両者が剥離しにくく、長期耐久性能を発揮する。
本来、キノコ状の突起を有する機械的面ファスナーは、一旦接合した後に、自由に取り外して、再び取り付けることを可能にすることを目的とするものである。これに対して、本発明は、このような機械的面ファスナーを、挙動の異なる被着体間に生じる応力を緩和する目的で用いているところに、従来にない革新的な技術的発想がある。
第1実施形態の木質複合面部材1においては、図1に示すように、基材2の屋外側の面に固定された複数本の木質外装材3,3・・からなる木質材部30の周囲を囲むように4本の枠材7が設けられている。4本の枠材7は、接着剤、粘着剤、両面粘着テープ、ボルト等を介して、基材の屋外側の面に固定されている。
木質複合面部材1の横方向の一方の端部に配された枠材7Aは、図5(a)に示すように、金属製の断面四角形状(より具体的には正方形状)の角筒状体からなる。なお、枠材は、断面形状が、正方形のものに限られず、例えば、長方形、三角形、丸等とすることもできる。
枠材7Aは、上下端(長手方向の両端)が開放されており、内部が空洞となっている。また、木質材部30の外周面と相対向する面71に開孔72,72・・を有している。開孔72,72・・は、枠材7Aの長手方向に間欠的に形成されている。また、枠材7Aの厚み方向にも間欠的に複数形成されている。
木質複合面部材1の横方向の他方の端部に配された枠材7Bは、木質複合面部材1の縦方向に延びる中心線に対して左右対称である以外は、枠材7Aと同様の構成を有している。
木質複合面部材1の縦方向の一端部(建築物に取り付けられたときに上端に位置する端部)に配された枠材7Cは、固定する向きが縦方向ではなく横方向である以外は、枠材7A,7Bと同様の構成を有しており、木質材部30の外周面に相対向する面に、開孔72と同様の開孔を有している。
木質複合面部材1の縦方向の他端部(建築物に取り付けられたときに下端に位置する端部)に配された枠材7Dは、固定する向きが縦方向ではなく横方向である以外は、枠材7A,7Bと同様の構成を有しており、図5(b)に示すように、木質材部30の外周面に相対向する面に、開孔72と同様の開孔を有している。但し、建築物に取り付けられたときに下方に向く面73にも、開孔72と同様のパターンで開孔74が形成されている。
なお、枠材7C,7Dの長手方向の両端は、枠材7A,7Bの側面に突き当たって閉じているが、それに代えて、枠材7A,7Bに、枠材7A,7Bと枠材7C,7Dの内部に連通させる孔を設けることもできる。また、枠材7C,7Dの長手方向の両端を三角形状に切り欠き、同様に三角形状に切り欠いた枠材7A,7Bの両端と内部が連通するように接合させることもできる。また、枠材7A〜7Dを、枠材7A,7Bの長手方向の両端を、枠材7C,7Dの側面に突き当てた状態に固定することもでき、その場合においても、枠材7C,7Dの側面に内部に連通させる孔を設けることもできる。
木質複合面部材1においては、木質材部30の外周面と相対向する面を有するように枠材7A〜7Dを設けてあるため、木質複合面部材1を横方向から視たときの見栄えが向上する。また、全体的にしまった外観となったり、水や紫外線、ゴミ等の浸入を抑制できる点においても好ましい。
また、枠材7A〜7Dに開孔が形成されているため、雨水が木質材部30の外周面と枠材7A〜7Dとの間に入り込んでも、水分や湿気が、枠材7A〜7B内の空洞内を通って外部に抜けやすいので、木質外装材3の木口面から水分や湿気が浸入すること等による木質外装材3の部分的な膨潤や外観の悪化、腐朽等を防止することができる。
なお、本実施形態の木質複合面部材1には、2箇所に設けた貫通孔を介して、取っ手5が取り付けられているが、取っ手8やそれを固定するための貫通孔等は省略することもできる。
また、本実施形態の木質複合面部材1においては、基材2に、複数本の帯状の第1係合部材4,4・・を、それぞれ縦方向に延びて、且つ幅方向に間隔を開けて設けてあるため、基材2と木質外装材3との間に、図2に示すように、空気を縦方向に流通させたり、また雨水を排水する流路となる空間T1が形成され、また、木質外装材3の第2係合部材5を、木質外装材3よりも幅の狭いものとしてあるため、第2係合部材5同士間に、図3に示すように、空気を横方向に流通させる空間T2が形成されている。しかも、それらの空間T1と空間T2とが連通して空気の流通性を一層高めている。これらによって、木質複合面部材1内に浸入した雨水や木質複合面部材1内に滞留する水分等により、木質外装材3が腐朽することや、第1及び/又は係合部材4,5を粘着剤等で固定した場合に該粘着剤中の成分が溶出して固定強度が弱まったりすることを防止することができる。
また、空間T1と空間T2は、枠材7A〜7Dに形成した開孔を介して、枠材7A〜7Dの内部とも連通している。そのため、木質外装材3が腐朽することや、粘着剤中の成分が溶出することによる固定強度の悪化、水分や湿気による木質外装材3の部分的な膨潤や外観の悪化、腐朽等を一層効果的に防止することができる。
また、第1係合部材4と第2係合部材5との結合状態は、意図的に両者をずらしながら引き離すことで容易に解除することができる。そのため、複数使用されている木質外装材3のうちの一部の木質外装材3の外観等に悪化が見られた場合には、該木質外装材3を容易に交換することができる。また、木質外装材3を基材2に固定する際、あるいは木質外装材3を交換する際、あるいは木質外装材3を基材2に固定した後等に、第1係合部材4と第2係合部材5との結合状態を維持しつつ、木質外装材3を上下左右にスライドさせることもできる。そのため、位置合わせの微調整が容易であり、例えば、木質外装材3を基材2に固定した後に、隣接する木質外装材3同士間の隙間(外観上の隙間であっても良い)の幅を均一にする微調整を行うこともできる。
本実施形態の木質複合面部材1の製造方法の一例を示すと、先ず、図6(a)に示すように、基材2に、複数本の第1係合部材4,4・・を間隔を開けて粘着剤等により固定すると共に、複数の木質外装材3,3・・のそれぞれに、第2係合部材5,5を粘着剤等により固定する。次いで、木質外装材3を基材2に押し付けることにより、第1係合部材4の突起と第2係合部材5の突起とを係合させ、木質外装材3を基材2に固定する。上述したように、木質外装材3は、第1係合部材4と第2係合部材5との結合状態を維持しつつ、上下左右にスライドさせることができるため、図6(b〜図6(d)に示すように、木質外装材3の位置をずらしながら、複数の木質外装材3を順次基材2に固定していく。そして、総ての木質外装材3を固定した後、取って用の貫通孔81を形成し〔図6(e)参照〕、必要に応じ、貫通孔81を利用し取っ手8を取り付ける。
なお、図6には、4本の枠材7が既に固定されている基材2に対して木質外装材3を固定していく様子が示されているが、4本の枠材7のうちの1本あるいは互いに平行ではない2本を固定した状態で、木質外装材3を順次固定していくことが、作業性の観点から好ましい。
次に、第2実施形態の木質複合面部材1’について説明する。第2実施形態は、枠材の構成が第1実施形態と異なる以外は、第1実施形態と同様である。従って、以下においては、第1実施形態と異なる点について主として説明し、同様の点については説明を省略する。第2実施形態について特に説明しない点については、第1実施形態について上述した説明が適宜適用される。
第2実施形態の木質複合面部材1’においても、基材2の屋外側の面に固定された複数本の木質外装材3,3・・からなる木質材部30の周囲を囲むように4本の枠材7が設けられている。
第2実施形態における木質複合面部材1’の横方向の両端部に配された枠材7A(一方のみ図示)は、図6(a)に示すように、基材2の屋外側に突出し、木質材部30の外周面31との間に間隔を有して該外周面31と相対向する外周面隠蔽部75と、該外周面隠蔽部75に断面L字状に連設された前面部77とを有しており、前面部77の一部77aが、木質材部30の外周部における屋外側の面の一部33を覆っている。枠材7Aは、木質材部30の外周面31と基材2の一部とで、内側に空洞を形成している。
木質複合面部材1の縦方向の両端部に配された枠材7D(一方のみ図示)は、固定する向きが縦方向ではなく横方向である以外は、枠材7Aと同様の構成を有している。また、建築物に取り付けられたときに下端に位置する端部に配された枠材7Dは、図7(b)に示すように、建築物に取り付けられたときに下方に向く面75にも、第1実施形態の枠材7Dと同様のパターンで開孔76が形成されている。
第2実施形態の木質複合面部材1’によっても、第1実施形態の木質複合面部材1と同様の作用効果が奏される。
本発明で用いる基材としては、金属、ガラス、合成高分子等の、一般的に建築材料に用いられる各種素材からなるものを特に制限なく用いることができる。基材は、木質材でも良いが、基材に接合する木質材とは異なる材料であることが好ましく、より好ましくは金属、特に好ましくはアルミ製である。
基材の大きさや形態は、木質複合面部材の具体的用途等に応じて適宜に決定することができる。基材の形態の例としては、板状体、内部に空洞のある厚みのある板状体、断面が3角形や4角形等の筒状体や角柱体等が挙げられる。
本発明で用いる枠材としては、金属、ガラス、合成高分子等の、一般的に建築材料に用いられる各種素材からなるものを特に制限なく用いることができる。枠材は、基材に接合する木質材とは異なる材料であることが好ましく、より好ましくは金属、特に好ましくはアルミ製である。
本発明で用いる木質外装材としては、スギやヒノキ等の各種の樹種の無垢材、集成材、合板、単板積層材(LVL)、パーティクルボード、MDFやこれらを組み合わせた複合材等が挙げられる。木質外装材としては、チーク等の銘木と呼ばれる無垢材を使用することもでき、また、上述した各種の木質材の表面を、化粧紙、突き板等で化粧された木質化粧材を用いることもできる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に制限されず適宜に変更可能である。
例えば、上記実施形態の木質複合面部材1は、ドア用の面部材であったが、ドア用の面部材に代えて、シャッター、サッシ、カーテンウォール、又はサイディング材用の面部材であっても良い。また、ドアは、引き戸等であっても良い。
また、上記実施形態の木質複合面部材1においては、一本の木質外装材3の幅方向の両端部に2本の第2係合部材5,5が設けられていたが、それに代えて、一本の木質外装材3の幅方向の上端部や中央部等に第2係合部材5を一本のみ設けても良いし、一本の木質外装材3の3本の第2係合部材5を、相互間に間隔を開けて設けても良い。また、基材2の係合部材は、複数の木質外装材3分の寸法を有する非帯状のものであっても良い。また、基材2の表面に、非帯状の係合部材を多数散点状に設けても良い。また、木質外装材3に設ける係合部材は、木質外装材3の全幅に亘る幅を有するものであっても良く、非帯状のものを、木質外装材3の長手方向に間欠的に設けても良い。
また、第1及び第2実施形態においては、木質材部30の全周囲を囲むように枠材を設けてあったが、木質複合面部材の縦方向の両端部及び幅方向の両端部のうちの何れか一箇所のみに、そのような枠材を設けても良く、木質複合面部材の縦方向の両端部のみ、あるいは幅方向の両端部のみに、そのような枠材を設けても良い。また、隣接する2箇所のみ、あるいはコ字状に3箇所のみに、そのような枠材を設けても良い。また、第1実施形態の開孔72は、枠材の幅方向に複数を並べて形成するのに代えて、幅方向に一つのみの開孔72を形成しても良い。
また、枠材は、図8に示すような形態のものであっても良い。
1 木質複合面部材
2 基材
3 木質外装材
4 第1係合部材(係合部材)
5 第2係合部材(係合部材)
6 機械的面ファスナー
61 ベースシート
62 キノコ状の突起
63 粘着剤
7,7A〜7D 枠材

Claims (6)

  1. 片面を屋外側に向けて建築物に取り付けられる木質複合面部材であって、
    板状の基材と、該基材の屋外側の面に固定された複数本の木質外装材からなる木質材部と、該木質材部の外周面に近接させて設けられた枠材とを有しており、
    前記基材及び前記木質外装材のそれぞれに、キノコ状の突起を多数有する係合部材が設けられ、該木質外装材は、該係合部材の突起同士の係合により前記基材に固定されており、
    前記枠材は、内側に空洞を形成しており、前記木質材部の外周面と相対向する面に開孔を有していることを特徴とする木質複合面部材。
  2. 片面を屋外側に向けて建築物に取り付けられる木質複合面部材であって、
    板状の基材と、該基材の屋外側の面に固定された複数本の木質外装材からなる木質材部と、該木質材部の外周面に近接させて設けられた枠材とを有しており、
    前記基材及び前記木質外装材のそれぞれに、キノコ状の突起を多数有する係合部材が設けられ、該木質外装材は、該係合部材の突起同士の係合により前記基材に固定されており、
    前記枠材は、前記基材の屋外側に突出し、前記木質材部の外周面との間に間隔を有して該外周面と相対向する外周面隠蔽部と、該外周面隠蔽部に連設された前面部とを有しており、該前面部の一部が、前記木質材部の外周部における屋外側の面の一部を覆っていることを特徴とする木質複合面部材。
  3. 複数本の前記木質外装材は、建築物に取り付けられたときの上下方向に対応する方向を縦方向、水平方向に対応する方向を横方向としたときの横方向に延びて固定されており、
    前記基材には、キノコ状の突起を多数有する複数本の帯状の第1係合部材が、それぞれ縦方向に延びて、且つ幅方向に間隔を開けて設けられており、
    前記木質外装材には、キノコ状の突起を多数有し且つ該木質外装材の幅より幅が狭い帯状の第2係合部材が、該木質外装材の長手方向に沿って設けられており、
    前記木質外装材が、第1係合部材と第2係合部材の突起同士の係合により、前記基材に固定されていることを特徴とする、請求項1又は2記載の木質複合面部材。
  4. 前記係合部材が、粘着剤を介して、前記基材及び/又は前記木質外装材に固定されていることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の木質複合面部材。
  5. 前記基材が、金属、ガラス及び合成樹脂から選択される材料からなる請求項1〜4の何れかに記載の木質複合面部材。
  6. 前記木質複合面部材が、ドア、シャッター、サッシ、カーテンウォール、又はサイディング材である、請求項1〜5の何れかに記載の木質複合面部材。
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