JP5181807B2 - セラミック電子部品、およびセラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

セラミック電子部品、およびセラミック電子部品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明はセラミック電子部品、およびその製造方法に関するものであり、特に、セラミック電子部品の外部電極、およびその外部電極を電解めっき方法により形成する方法に関する。
従来より、セラミック電子部品として代表的な積層セラミックコンデンサは、複数の積層された誘電体セラミック層と、その界面に沿って形成された複数の層状の内部電極とを含む積層体に対し、前記積層体の表面に露出した内部電極を電気的に接続するよう複数の外部電極が形成されている。この従来の積層セラミックコンデンサの例を図3に示す。
図3によると、積層体102における、複数の内部電極104が露出する面、および複数の内部電極105が露出する面に、これらの複数の内部電極を電気的に接続するよう、外部電極が形成されている。一般的な外部電極の形成方法は、まず金属成分とガラス成分とを含む金属ペーストを前記露出する面に塗布し、熱処理して焼き付けることにより、ペースト電極層106および107が形成される。
そして、ペースト電極層106および107の表面に、Niを主成分とする第1のめっき層108および109が形成され、さらにその表面に、Snを主成分とする第2のめっき層110および111が形成される。すなわち外部電極は、ペースト電極層、第1のめっき層、および第2のめっき層の3層構造より形成される。
外部電極は、積層セラミックコンデンサが半田を用いて基板に実装される際に、半田との濡れ性の高さが求められる。同時に、電気的に絶縁された状態の複数の内部電極を電気的に接続する役割が求められる。半田濡れ性の確保の役割はSnを主成分とする第2のめっき層110および111が果たしており、内部電極の電気的接続の役割は、ペースト電極層106および107が果たしている。第1のめっき層108および109は、半田実装時に半田食われを防ぐため、第2のめっき層110および111の下地として役割をなしている。
しかし、ペースト電極層106および107は、その厚みが数十μm〜数百μmと大きい。したがって、この積層セラミックコンデンサの寸法を一定の規格値に収めるためには、このペースト電極層の体積を確保する必要が生じる分、静電容量確保のための実効体積を減少させる必要が生ずる。一方、めっき層はその厚みが数μm程度であるため、仮に第1のめっき層および第2のめっき層のみで外部電極を構成できれば、実効体積をより多く確保することができる。
たとえば、特許文献1には、積層体の内部電極層の露出した側壁面に対し、側壁面に露出した内部電極層が短絡されるようにその全面に無電解めっきによって導電性金属層を析出させる方法が開示されている。しかしこの方法では、側壁面に対する無電解めっきによる導電性金属層の固着力が弱いという問題があり、これが信頼性上に問題を引き起こす懸念がある。
一方、特許文献2には、セラミック素地表面に対し、ガラス粉を分散させた無電解めっき膜を形成することにより、密着性に優れた外部電極を形成している。
特開昭63−169014号公報 特開平05−343259号公報
しかしながら、特許文献2に記載されている外部電極の形成方法では、めっき方法が無電解めっきであるため、その後の熱処理条件によっては無電解めっき膜にブリスタが発生しやすいという問題があった。ブリスタが生じた場合、そこから水分が浸入して信頼性が劣化するなどの問題が生じる。
また、特許文献2に記載されている外部電極の形成方法では、めっき方法が無電解めっきであるため、仮にガラス粉を金属イオンと同時に共析させようとした際、ガラスが溶解消失したり、また、十分に析出しないという問題もあった。
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであって、実効体積率と信頼性に優れたセラミック電子部品、およびその製造方法を提供するものである。
すなわち、本発明は、セラミック素体とセラミック素体の表面に形成された複数の外部電極とを備えるセラミック電子部品であって、前記外部電極が、ガラス粒子が分散した電解めっき膜を含み、前記セラミック素体が、複数の積層されたセラミック層と、前記セラミック層の界面に沿って形成された複数の内部電極層とを含む積層体であり、前記のガラス粒子が分散した電解めっき膜が、前記積層体の表面に露出した内部電極層を電気的に接続するよう形成されていることを特徴とする、セラミック電子部品である。
また、本発明のセラミック電子部品は、前記外部電極において、前記ガラス粒子が分散した電解めっき膜の上に、さらにめっき膜が形成されていてもよい。
本発明は、本発明のセラミック電子部品の製造方法にも向けられる。
すなわち、本発明のセラミック電子部品の製造方法は、セラミック素体、およびめっき浴を用意する工程と、前記めっき浴を用いて、セラミック素体に対して電解めっきを行い、ガラス粒子が分散した電解めっき膜を形成する工程と、を備えるセラミック電子部品の製造方法であって、前記めっき浴が、金属イオンまたは金属錯体、およびガラス粒子を含み、前記セラミック素体が、複数の積層されたセラミック層と、前記セラミック層の界面に沿って形成された複数の内部電極層とを含む積層体であり、前記ガラス粒子が分散した電解めっき膜が、前記積層体の表面に露出した内部電極層を電気的に接続するよう形成されていることを特徴とする。
さらに、本発明のセラミック電子部品の製造方法は、前記ガラス粒子が分散した電解めっき膜を形成する工程の後に、さらに前記ガラスの軟化点以上の温度において熱処理する工程を備えることが好ましい。
また本発明のセラミック電子部品の製造方法は、前記めっき浴におけるガラス粒子が、シランカップリング剤により被覆されていることが好ましい。
本発明によれば、外部電極が実質的にめっき膜のみで形成されるため、実効体積率に優れたセラミック電子部品を得ることができる。また、めっき膜がガラス粒子が分散した電解めっき膜であるため、固着力が高く、かつブリスタの少ない、信頼性に優れたセラミック電子部品を得ることができる。
また、めっき膜を形成する面が内部電極が露出する面である場合、セラミック層と内部電極層との界面に生じる隙間がガラス粒子により充填されるため、セラミック層と内部電極との界面から水分が浸入するのを防ぐことができる。したがって、より信頼性に優れた積層セラミック電子部品を得ることができる。
また、本発明のセラミック電子部品の製造方法によれば、めっき方法が電解めっきであり還元剤を使用する必要がないため、下地に触媒処理を施す煩雑な工程を省くことができる。また、電解めっき液は無電解めっき液と比較してガラス粒子が溶解されにくいので、安定してめっき膜中にガラス粒子を分散させることができる。
また、本発明のセラミック電子部品の製造方法によれば、めっき工程の後にガラス軟化点以上の温度で熱処理することにより、ガラス成分とセラミック素体との固着力をより一層強くすることができ、信頼性により優れたセラミック電子部品を得ることができる。
また、本発明のセラミック電子部品の製造方法によれば、めっき浴中のガラス粒子をシランカップリング剤でコートすることにより、ガラス粒子が帯電し、電解めっき時にガラス粒子を効率的に共析させることができる。したがって、めっき膜中のガラス粒子の含有比率や分散度を容易に制御することができる。
本発明のセラミック電子部品は、その外部電極の形成において、ペースト電極、スパッタ電極、蒸着電極などを伴わず、セラミック素体に対し、直接めっき膜を形成することが前提となる。そして、前記めっき膜がガラス粒子が分散した電解めっき膜であることを特徴とする。本発明のセラミック電子部品について、積層セラミックコンデンサの例を図1に示す。
図1によれば、積層セラミックコンデンサ1において、複数の積層された誘電体セラミック層3と、前記誘電体セラミック層の界面に沿って形成された複数の内部電極4、5とを含む積層体2に対し、前記積層体2の表面に露出した複数の内部電極4、5をそれぞれ電気的に接続するよう、外部電極が形成される。外部電極は、まず内部電極4、5の露出する面に対し、ガラス粒子が分散した電解めっき膜である第1のめっき層6、7が形成され、その上に耐半田食われの役割をなす第2のめっき層8、9が形成され、さらにその上に半田濡れ性を確保するための第3のめっき層10、11が形成されることにより構成される。第2のめっき層8、9、および第3のめっき層10、11においては、特にガラス粒子の分散は必須でない。また、図1においては、第1のめっき層6、7中のガラス粒子の表示は省略されている。
図1では外部電極が第1のめっき層6、7、第2のめっき層8、9および第3のめっき層の3層構造となっているが、本発明の目的を損なわなければ必ずしも3層構造である必要はない。
図1では、第3のめっき層10、11は、半田に対し濡れ性が良好なことが求められるため、SnやAuなどを主成分とすることが望ましい。また、第2のめっき層8、9は、半田食われを防ぐための下地の役割を果たすものであることが求められるため、Ni等を主成分とするものが好ましい。そして、第1のめっき層はの主成分は特に限られるものではないが、セラミック素体上へのつきまわりを重視すると、Cuなどが好ましい。また、第1のめっき層と第2のめっき層とを、ガラス粒子が分散したNiめっき層の1層で置き換えてもよい。
また、第1のめっき層は、還元剤を用いて金属イオンを析出させる無電解めっきにより形成されたものではなく、通電処理を行う電解めっきで形成されたものである。よって、被めっき面の少なくとも一部には導電成分が必要であり、これには内部電極の露出端を利用する方法が好ましい。また、別の導電成分としては、予め付着された金属微粒子などがあげられる。
次に、第1のめっき層6が積層体2の内部電極の露出面に形成されている部分の拡大図を図2に示す。図2では、第2のめっき層8および第3のめっき層10は省略されている。
図2に示すように、第1のめっき層6の中には、ガラス粒子20が分散して存在している。このガラス粒子20のうち少なくとも一部が誘電体セラミック層3に付着することにより、第1のめっき層6の固着力が強くなる。さらに、ガラス粒子20が、誘電体セラミック層3と内部電極層4との界面に充填された場合、めっき液などの水分の浸入が効果的に防がれる。このガラス粒子の種類は特に限られるわけではないが、たとえば、B−Si系ガラスがあげられる。詳しくは、B-Si-Bi系、B-Si-アルカリ金属系、B-Si-アルカリ金属-(Ti,Zr)系、B-Si-アルカリ土類金属系、B-Si-アルカリ金属-アルカリ土類金属系、B-Si-Zn-アルカリ金属系、B-Si-Zn-アルカリ土類金属系、などが挙げられる。また、ガラス粒子の大きさは、0.01〜7μm程度が共析量および熱処理時の接合性のうえで好ましく、第1のめっき層6中のガラス粒子の含有割合は、0.1〜20体積%程度が好ましい。
次に、本発明のセラミック電子部品の製造方法について、図1の積層セラミックコンデンサを例にとり説明する。
めっき前の積層体2は、露出している複数の内部電極4が、それぞれ電気的に絶縁された状態になっている。まず、電解めっきを行い、この内部電極4の露出部分に対し、めっき液中の金属イオンを析出させる。そして析出しためっき析出物をさらに成長させ、隣り合う内部電極4の露出部におけるめっき析出物を互いに接続させる。これを内部電極4の露出する全面にて進めることにより、内部電極4の露出する面に対し、直接、均質で緻密な第1のめっき層6を形成する。
いわば、本発明におけるめっき方法は、めっき析出物の成長力および展性の高さを利用したものである。電解めっきの場合は、誘電体セラミック層3の厚みが10μm以下である場合、前記成長しためっき析出物が互いに接続しやすくなるので好ましい。
また、めっき前における、内部電極4の露出する面に対する内部電極の引っ込み量が、1μm以下であることが好ましい。これが1μmより大きいと、内部電極4の露出部分に電子が供給されにくく、めっき析出が生じにくくなるためである。この引っ込み量を小さくするには、サンドブラストやバレル研磨などの研磨を行えばよい。
さらに、めっき前における、内部電極4の露出する面に対して内部電極の端部が突出していることが好ましい。これは、サンドブラストなどの研磨条件を適宜調整することにより達成されるが、この研磨の際に内部電極4の突出した部分が被めっき面に平行な方向に伸びるため、隣り合う内部電極端部に析出しためっき析出物が互いに接続するのに要するめっき成長が低減される。この場合、誘電体セラミック層3の厚みが20μm以下であれば、前記成長しためっき析出物が互いに接続しやすくなるので好ましい。
なお、第1のめっき層6、7が形成されれば、第2のめっき層8、9や第3のめっき層10、11は通常の電解めっきにて容易に形成できる。
次に、電解めっき方法の詳細について説明する。
電解めっきの場合は、例えば、給電端子を備える容器中に、前記外部電極を形成する前の積層体および導電性メディアを投入し、金属イオンまたは金属錯体を含むめっき浴に浸漬し、前記容器を回転、揺動、または振動させながら通電する方法である。
このとき、めっき浴にガラス粒子を分散させておくと、通電により金属が析出する際、同時にガラス粒子が析出する。めっき浴中にガラス粒子を分散させるには、めっき浴を適度に攪拌する等の方法がある。めっき浴中のガラス粒子の濃度は、0.5〜50g/L程度が好ましい。
さらに、めっき浴中にガラス粒子を分散させる前に、あらかじめガラス粒子をシランカップリング剤で被覆しておくことが好ましい。この場合、ガラス粒子の析出効率が高まり、より多くのガラス粒子がめっき膜中に共析する。よって、めっき膜中のガラス粒子の含有割合を制御しやすくなるとともに、分散度も高くすることが可能となる。これは、シランカップリング剤での被覆により、ガラス粒子が正に帯電するためではないかと推測される。
また、シランカップリング剤での被覆により、ガラス粒子がめっき浴中で溶解消失しにくくなり、ガラス粒子の析出挙動の安定化につながる。
積層体2に対し、ガラス粒子を含む電解めっき膜が形成された後、ガラス粒子の軟化点以上の温度にて熱処理を行うと、めっき膜中のガラス粒子が積層体側に流動、固着し、第1のめっき層6、7の積層体に対する固着力がより向上する。
このような熱処理を行うと、特にガラス粒子の分散した無電解めっき膜の場合、ブリスタが発生しやすい。しかしながら、本発明のような電解めっき膜の場合は、ガラス粒子が分散されており、かつ熱処理が加わっても、ブリスタは殆ど発生しない。
なお、本発明のセラミック電子部品が図1のような積層セラミック電子部品の場合、その外部電極は実質的にめっき層のみからなるが、複数の内部電極の接続に直接関わらない部分においてであれば、ペースト電極が形成されていても差し支えない。たとえば、内部電極が露出する端面に隣接する面へも外部電極を延長させたい場合には、厚膜ペースト電極を形成させてもよい。この場合、半田実装が行いやすくなるとともに、めっき層の端部からの水分浸入が効果的に防止される。
セラミック電子部品としては、積層セラミックコンデンサが代表的であるが、積層チップインダクタ、積層チップサーミスタなどにも応用可能である。すなわちセラミック層は、互いに電気的に絶縁されている状態であれば、その材質は特に問われるものではない。たとえば、誘電体セラミックに限らず、圧電体セラミック、半導体セラミック、磁性体セラミックなどでも構わないし、樹脂を含んだものでも構わない。もちろん、積層型の電子部品に限らず、内部電極を含まない単純なセラミック電子部品にも適用可能である。
また、図1の積層セラミックコンデンサにおいては、外部電極は1対であるが、外部電極が複数対備えるアレイタイプのものであってもよい。
以下、本発明のセラミック電子部品、およびその製造方法の実施例について説明する。
[実施例1]
被めっき物として、長さ1.0mm、幅0.5mm、厚み0.5mmの積層セラミックコンデンサ用の積層体を用意した。誘電体層はチタン酸バリウム系誘電体材料からなり、内部電極はNiを主成分とするものであった。また、隣り合う内部電極間の誘電体層の厚みは2μmであり、内部電極層の厚みは1μmであった。
この積層体を乾燥後、研磨剤を用いてサンドブラスト処理を行い、内部電極の露出する積層体の面に対する内部電極の平均突出量を1μmとした。
次に、軟化点が600℃で、平均粒径が1.1μmのB−Siガラス粉末を用意した。このガラス粉末に対し、アミン系シランカップリング剤でコーティングを行った。
このコーティングが施されたガラス粒子を、メルテックス社製ピロゾールからなるピロりん酸系電解めっき浴に、濃度が10g/Lとなるよう添加し、浴温58℃、pH8.7の状態にて攪拌し、分散させた。
次に、上記積層体30mLを、容積300mLの回転バレル中に投入し、それに加えて、0.7mmφのはんだボールを70mL投入した。
前記回転バレルを、前記めっき浴に浸漬し、回転数20rpm.にて回転させながら、電流10Aにて通電を開始した。このようにして、通電開始後180分後には、内部電極の露出する積層体の表面に、ガラス粒子が分散した厚み5μmのCuめっき層が形成された。
次に、回転バレルより積層体を取り出し、窒素雰囲気中にて昇温速度5℃/minにて700℃に昇温し、10分間キープした。
再度、上記Cuめっき層を形成した積層体を回転バレルに投入し、pHを4.2に調整した浴温60℃のNiめっき用ワット浴に浸漬し、回転数20rpm.にて回転させながら、電流10Aにて通電を開始した。このようにして、通電開始後120分後には、Cuめっき層の上に、厚み3.0μmのNiめっき層が形成された。
さらに、上記Niめっき層を形成した積層体の入った回転バレルを、pHを5.0に調整した浴温33℃のSnめっき浴(ディップソール社製Sn−235)に浸漬させ、回転数20rpm.にて回転させながら、電流6Aにて通電を開始した。このようにして、通電開始後60分後には、Niめっき層の上に、厚み3.0μmのNiめっき層が形成された。
以上のようにして、積層体に対して、ペースト電極層などを形成せずに、めっき層からなる外部電極を備える積層セラミックコンデンサを得た。
積層セラミックコンデンサを100個サンプリングし、外部電極の表面を光学顕微鏡で観察したところ、いずれの試料においてもブリスタの発生は認められなかった。
また、積層セラミックコンデンサをエポキシ基板にはんだ実装し、図1の紙面に相当する積層セラミックコンデンサの側面の中心部に対し、基板と水平な方向、すなわち紙面に垂直な方向に相当する方向に応力を印加し、外部電極が剥離した時点の応力を外部電極の固着力とした。10個の固着力の平均値をとったところ、80Nという十分な値を示した。
[比較例1]
被めっき物として、実施例1と同じ積層体、およびガラス粒子を用意した。ガラス粒子は実施例1と同様の方法にてシランカップリング剤によるコーティングを行った。
このコーティングが施されたガラス粒子を、奥野製薬社製OPCカッパーTからなる無電解Cuめっき浴に、濃度が30g/Lとなるよう添加し、浴温40℃、pH12の状態にて攪拌し、分散させた。
次に、上記積層体30mLを、容積300mLの回転バレル中に投入し、それに加えて、0.7mmφのNiボールを70mL投入した。
前記回転バレルを、前記めっき浴に浸漬し、回転数12rpm.にて回転させたところ、内部電極の露出する積層体の表面に、ガラス粒子が分散した厚み5μmのCuめっき層が形成された。
次に、回転バレルより積層体を取り出し、窒素雰囲気中にて昇温速度5℃/minにて700℃に昇温し、10分間キープした。
以上にようにして、Cuめっき層を形成した積層体に対し、実施例1と同様の方法において、Niめっき層およびSnめっき層を形成した。このようにして、めっき層からなる外部電極を備える積層セラミックコンデンサを得た。
積層セラミックコンデンサを100個サンプリングし、外部電極の表面を光学顕微鏡で観察したところ、全ての試料においてブリスタの発生が認められた。
また、外部電極の固着力を実施例1と同じ方法で測定したところ、10個の平均値で60Nを示した。
[比較例2]
被めっき物として、実施例1と同じ積層体を用意した。
この積層体に対し、めっき浴中にガラス粒子を添加しないという以外においては、実施例1と同様の方法にて、Cuめっき層を形成した。
Cuめっき層を形成した積層体に対し、実施例1と同じ条件にて熱処理を行った後、実施例1と同様の方法にて、Niめっき層、Snめっき層を形成した。このようにして、めっき層からなる外部電極を備える積層セラミックコンデンサを得た。
積層セラミックコンデンサを100個サンプリングし、外部電極の表面を光学顕微鏡で観察したところ、いずれの試料においてもブリスタの発生は認められなかった。
また、外部電極の固着力を実施例1と同じ方法で測定したところ、10個の平均値で40Nという不十分な値しか得られなかった。
本発明のセラミック電子部品の一例である積層セラミックコンデンサの断面図。 図1における、第1のめっき層の部分の拡大図である。 従来の積層セラミックコンデンサの断面図。
符号の説明
1 積層セラミックコンデンサ
2 積層体
3 誘電体セラミック層
4、5 内部電極層
6、7 第1のめっき層
8、9 第2のめっき層
10、11 第3のめっき層
20 ガラス粒子
106、107 ペースト電極層

Claims (5)

  1. セラミック素体とセラミック素体の表面に形成された複数の外部電極とを備えるセラミック電子部品であって、
    前記外部電極が、ガラス粒子が分散した電解めっき膜を含み、
    前記セラミック素体が、複数の積層されたセラミック層と、前記セラミック層の界面に沿って形成された複数の内部電極層とを含む積層体であり、
    前記のガラス粒子が分散した電解めっき膜が、前記積層体の表面に露出した内部電極層を電気的に接続するよう形成されていることを特徴とする、セラミック電子部品。
  2. 前記外部電極において、前記ガラス粒子が分散した電解めっき膜の上に、さらにめっき膜が形成されている、請求項に記載のセラミック電子部品。
  3. セラミック素体、およびめっき浴を用意する工程と、
    前記めっき浴を用いて、セラミック素体に対して電解めっきを行い、ガラス粒子が分散した電解めっき膜を形成する工程と、を備えるセラミック電子部品の製造方法であって、
    前記めっき浴が、金属イオンまたは金属錯体、およびガラス粒子を含み、
    前記セラミック素体が、複数の積層されたセラミック層と、前記セラミック層の界面に沿って形成された複数の内部電極層とを含む積層体であり、
    前記ガラス粒子が分散した電解めっき膜が、前記積層体の表面に露出した内部電極層を電気的に接続するよう形成されていることを特徴とする、セラミック電子部品の製造方法。
  4. 前記ガラス粒子が分散した電解めっき膜を形成する工程の後に、前記ガラスの軟化点以上の温度において熱処理する工程を備える、請求項に記載のセラミック電子部品の製造方法。
  5. 前記めっき浴におけるガラス粒子が、シランカップリング剤により被覆されていることを特徴とする、請求項3または4に記載のセラミック電子部品の製造方法。
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