JP2008060287A - 端子電極および電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】端子電極の寸法精度・接合強度を高める。
【解決手段】導電性材料を含みかつベース基板上に備えられて電気的接続を行う端子電極で、ベース基板2上に形成された下地電極層21と、この上に形成された主電極層22とを備え、主電極層22はめっき金属(例えば電解めっきCu)からなる主導体層14を含み、下地電極層21は主導体層14をめっき成長させるときの通電層となる下地導体層13(例えばスパッタCu膜)を含む。主導体層14は下地導体層13より厚い。下地電極層21は、ベース基板2と下地導体層13との間に介在されてベース基板への密着性を高める下地接合層12(スパッタCr膜等)を備えても良い。主電極層22を覆う電極表面層23を更に備え、この電極表面層23が外部導体(バンプ等)との接合性を高める外部接合層16(Sn膜等)と、バリア層15(Ni膜等)を有しても良い。
【選択図】図1

Description

本発明は、端子電極および電子部品に係り、特に、外部との電気的な接続を行うため電子部品に備えられる外部接続端子の構造に関する。
チップコンデンサやチップインダクタ、チップ抵抗器などの各種の個別部品、あるいは複数の能動・受動素子を組み合わせた様々な電子デバイスなどの電子部品が今日提供されているが、いずれの電子部品にあっても、外部と電気的・機械的な接続を行い、配線基板への実装を可能とするために当該電子部品には接続端子が必要となる。
かかる接続端子の一例として、例えばLTCC基板を用いた電子部品の端子電極は、AgやCu、或いはAgとCu、AgとCuとSn、AgとCuとNiなどを組み合わせた導電性微粒子をバインダに混ぜてペースト状にした導電性ペースト或いは導電性樹脂をベース基板に塗布し乾燥することによって下地電極を形成し、さらにその上にNiとSn、或いはNiとAuなどの金属をめっき成長させることにより形成される。
ところで、従来の端子電極は、上述のように一般に導電性ペースト(又は導電性樹脂)を使用するから、これを焼成硬化させるために製造過程で500℃以上の高温処理が必要となる。したがって、従来の電子部品においては、使用する材料に少なくともこの温度以上の耐熱性が求められ、使用可能な材料が耐熱性の高いものに限られてしまうという問題がある。
一方、ナノペースト技術の進歩と共に導電性樹脂の開発が進み、300℃以下の熱処理で硬化可能な材料も近年提供されてはいる。しかしながら、これらは未だ高価であり、量産品として必然的にコスト面の制約を受ける電子部品製品に使用することは難しいのが現状である。
また、導電性ペーストを用いる端子電極の形成方法では、年々小型化する電子部品に対して十分な寸法精度をもって電極を形成することが困難になりつつある。なぜなら、ペースト材は流動性を持ち、塗布条件、例えば塗布される面の粗さや活性状態(濡れ性)、周囲環境(雰囲気)、ペースト量などの様々な要因によって塗布精度にばらつきが生じやすいからである。特に、高周波用の電子部品では、実装精度の要求から端子寸法の厳格な精度が求められ、微細な電子部品製品に備えられる複数の端子に対して均等にペーストによって電極を形成することは容易ではない。また、例えば部品左右における端子電極の形状寸法のばらつき・不均衡は、はんだリフロー実装時にチップが立って実装不良を起す所謂マンハッタン現象(ツームストーン現象)の一因ともなり得る。
さらに導電性ペーストは、有機成分やSi系の媒体を含有する。これらは高温で焼成することによって電極から排出されるが、残った導電性材料の状態は緻密さに欠け、高温焼成によって導体材料の表面は酸化膜で覆われている。このため、端子めっき処理をその後行った場合に下地電極と端子めっきとの界面の接合状態が合金層とアンカー作用による接合からなっていると考えられ、表面の状態によっては接合性が不安定になるおそれがある。
他方、導電性樹脂の場合には、熱処理温度が300℃以下と比較的低温であるため、媒体材料が下地電極内に含有されたままの状態となる。したがって、下地電極の表面に導体粒子が多数露出していれば端子めっき面との界面の密着性は良好となるものの、導体粒子の露出が少ない部分については、端子めっきとの界面の接合性が低下する難がある。
したがって、本発明の目的は、このような従来の端子電極における問題を解決することにあり、寸法精度が高く、接合強度(ベース基板との間ならびに端子構成膜間の接合性)に優れた信頼性の高い新たな端子構造を得ることにある。
前記課題を解決し目的を達成するため、本発明に係る端子電極は、導電性材料を含みかつベース基板上に備えられて電気的な接続を行う端子電極であって、前記ベース基板上に形成された下地電極層と、この下地電極層の上に形成された主電極層とを備え、前記主電極層は、めっき金属からなる主導体層を含み、前記下地電極層は、当該主導体層をめっき成長させるときの通電層となる下地導体層を含む。
本発明の端子電極は、電気的接続を行うためベース基板上に備えられる端子電極であるが、当該ベース基板上に形成した下地電極層とこの下地電極層の上に形成した主電極層とを有する。主電極層は、例えば電流を流し信号を通過させるなど電気的な接続を行う端子本来の機能を果たす主導体層を含み、電極本体となる部分である。この主導体層は、液相成膜法(湿式成膜法)、すなわち電解めっき又は無電解めっきにより形成する。ただし、製造コスト並びに生産性の点で有利な電解めっきによることが望ましい。
一方、上記下地電極層は、当該主電極層をめっき成長によって形成するときに通電層となる下地導体層を含み、この下地導体層の上に上記主導体層をめっき成長させる。下地導体層は、好ましくは気相成膜法(乾式成膜法)、すなわち蒸着法、スパッタ法、又は気相成長法(CVD法)等により形成する。ベース基板との良好な接合性を得るためである。ただし、気相成膜法以外にも、無電解めっきにより形成することも可能である。
主導体層は、低電気抵抗で損失が少なくコスト的にも有利な銅(Cu)を主成分とする膜により構成することが望ましく、下地導体層は、当該主導体層との良好な接合性を得るために同じく銅(Cu)を主成分とする膜により構成することが好ましい。ただし本発明は、銅以外の材料の使用を排除するものではなく、他の導電材料(金属や合金)を使用することも可能である。また、ベース基板としては、例えばアルミナ基板が挙げられるが、これに限定されるものではなく、他のセラミック基板、あるいは有機材料や有機材料に無機フィラーを混合した複合材料からなる基板、シリコン基板などの半導体基板、金属基板その他であって良い。尚、半導体基板や金属基板を用いる場合には、端子電極の形成領域に対して、基板の表面を絶縁する処理を施していても良い。
本発明の端子電極では、典型的には、主導体層は下地導体層より厚さ寸法が大きい。本発明の好ましい構成例として、下地導体層をベース基板との良好な接合性が得られるスパッタ等の気相成膜法による薄膜により形成し、この上に電解めっきによるいわゆる厚付めっきを施して、電気抵抗の低減と機械的強度の向上を図るためである。例えば電子部品の角部は実装工程その他のハンドリング中に損傷を受けやすい部分であるが、このように下地導体層より主導体層を厚く成膜することによって端子電極の機械的な強度を高め、衝撃を受けたとしても断線や欠損による電気抵抗の増大等の問題が発生することを防ぐことが出来る。
また、下地導体層は、これを構成する金属の粒径が0.2μm以下(より好ましくは0.1μm以下)となるように成膜することが好ましい。このように粒径の細かい緻密な膜によって下地導体層を形成すれば、その上に主導体層をめっき成長させるときに下地導体層との間に界面の無い又は少ない(下地導体層と主導体層との間の少なくとも一部に界面が存在しない)接合強度に優れた電極を形成することが出来る。
さらに、本発明の端子電極では、上記主導体層および下地導体層に加え、下地接合層、並びに主電極層を覆う電極表面層(外部接合層およびバリア層)を設けることが好ましい。これらにつき以下説明する。
下地接合層は、ベース基板と上記下地導体層との間に介在されるように上記下地電極層に含めるもので、これにより当該端子電極のベース基板への密着性を向上させる。この下地接合層は、例えば気相成膜法により形成したクロム(Cr)を主成分とする薄膜により構成することができ、特に上記下地導体層としてCuを使用する場合には、ベース基板との接合性と共に当該下地導体層との間の良好な接合性も得ることが出来る。尚、この下地接合層は、クロム以外にも、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ニッケル‐クロム(Ni‐Cr)、タングステン(W)、銅(Cu)、および銀(Ag)のうちのいずれかを主成分とする薄膜としても良い。
一方、電極表面層は、端子電極の最上層に配置されて外部導体との接合性を高める外部接合層を含み、さらにこの外部接合層と前記主導体層との間に介在させるバリア層を含むことが望ましい。
ここで、「外部導体」とは、当該端子電極を他の電極等に電気的に接続するとき(或いは当該端子電極を備えた電子部品を実装するとき)に当該端子電極と他の電極等との間に介在される導電体であり、例えば、はんだバンプやAuバンプ、ボンディングワイヤ等が含まれる。外部接合層は、これら外部導体との接合性を高める材料からなる。一例を述べれば、例えばはんだ実装用の端子電極を構成する場合には、はんだ濡れ性を高めるはんだ接合層(例えばSn膜)とし、例えばAuバンプ実装用の端子電極を構成する場合には、Auバンプとの接合性を高めるAu膜とする。
また、上記バリア層は、当該端子電極を使用して電子部品を実装するときに、接合金属(例えばはんだやAu等)と主導体層間における材料の拡散を防ぐもので、これら外部接合層とバリア層とを設けることにより、端子電極の接合性(例えばはんだ付け性やAuバンプ接合性)を向上させて確実な接続を行うと共に、電極構成層間の合金化や材料拡散を防ぐことが出来る。
本発明の端子電極は、典型的には、当該端子電極が備えられる電子部品と外部(例えば配線基板等)との接続を行う外部接続端子であるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えばICや他の電子部品、電子モジュール、電子素子を実装するためにベース基板上に設けられる接続パッド(例えばフリップチップボンディング用パッド、ワイヤーボンディング用パッド等)その他の電極であっても良く、バンプやポストと言った接続電極でも良い。また、ベース基板に設ける位置についても特に問わず、ベース基板の表(おもて)面に設けられる表面端子、裏面に設けられる裏面端子、側面に設けられる側面端子(端面端子)、又はこれらの組み合わせのいずれであっても構わない。
一方、本発明に係る電子部品は、上記本発明に係る端子電極を備えるもので、ベース基板と、当該ベース基板に実装された1つ以上の電気的機能素子と、当該ベース基板に備えられた上記本発明に係るいずれかの端子電極を1つ以上備える。
上記「電子部品」には、個別部品(ディスクリート部品)またはチップ部品(例えばチップコンデンサ、チップインダクタ、チップ抵抗器、チップサーミスタ、チップバリスタ等)と、複数の電気素子(能動素子や受動素子)を組み合わせた電子デバイス(例えばフィルタやデュプレクサ、パワーアンプモジュール、高周波重畳モジュールその他の各種デバイス)との双方が含まれる。また、上記「電気的機能素子」は、トランジスタやFET等のような能動素子と、コンデンサやインダクタ、抵抗等の受動素子の双方を含むものである。
さらに、本発明の各層について「上に(形成する)」或いは「覆う」とは、ベース基板から見て上層(外側)に位置することを意味するものであり、対象とする層同士が必ずしも接している必要はなく、対象とする層と層との間に何らかの層が介在された配置状態をも含む概念である。
本発明によれば、端子電極の寸法精度および接合強度を高め、信頼性を向上させることが出来る。
本発明の他の目的、特徴および利点は、以下の本発明の実施の形態の説明により明らかにする。尚、本発明は下記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内で種々の変更を行うことができることは当業者に明らかである。
〔全体構成〕
図1は、本発明の一実施形態に係る端子電極を示す断面図である。同図に示すようにこの端子電極11は、電子部品1を配線基板(図示せず)に実装し電気的な接続を行うために当該電子部品1に備える外部接続端子であり、配線基板の接続パッドに対して例えばバンプを介して電気的・機械的に接続を可能とするためベース基板2の下面に配置される裏面電極と、この裏面電極と、ベース基板2の上面に設けられた各種の電気的な機能構成部から引き出された接続用の導体3(上部導体3aおよび下部導体3b)とを電気的に接続するためにベース基板2の側面に形成される側面電極とを含み、図示の例ではベース基板2の側面から底面に亘って連続しかつ後に述べる各層を備えた多層膜として形成している。
すなわち、端子電極11は、ベース基板2の表面に形成した下地電極層21と、この下地電極層21の表面に形成した主電極層22と、主電極層22の表面を覆う電極表面層23とからなる。ベース基板2は、この例ではアルミナ基板とし、構成するデバイスに対応してその上面に酸化アルミニウム(Al23)からなる平坦化膜4や誘電体膜5、絶縁膜6、保護膜7等の各種の機能膜を設け、種々の電気的な機能素子を形成しあるいはICやチップ状の電子素子を実装する。
〔下地電極層〕
下地電極層21は、下地接合層12とその表面に形成した下地導体層13とからなる。下地接合層12は、ベース基板であるアルミナ基板2と強固な接合を得るため、スパッタにより形成したクロム(Cr)からなる薄膜であり、その表面に形成する下地導体層13は、同じくスパッタにより形成した銅(Cu)からなる薄膜である。ベース基板2上にCr膜をスパッタ成膜することにより、Cr粒子がベース基板の内部に入り込んだ(打ち込まれた)強固な接合が得られる。また、このCr膜の表面に成膜するCu膜はCrとの密着性が良く、さらに次にCuめっきにより形成する主導体層14(後述する)との接合性も高いから、ベース基板2に主導体層14を強固に固定することが出来る。
尚、下地電極層21として、下地導体層13(Cu膜)を設けずに下地接合層(Cr膜)のみを設けてこれを通電層としてCr膜の上に後述の主導体層14を形成することも考えられるが、このようにすると、Cr膜の厚さが薄く抵抗値が高いために供給される電流量が少なく、Cuめっき(主導体層)の成長が遅い上に、不均一な膜厚分布となってしまう難がある。これに対して、本実施形態のように下地導体層13(スパッタCu膜)を設ければ、これが主導体層13をめっき成長させるときの良好な下地給電膜となって、Cuめっきの膜成長を安定化することができ、電極の膜厚分布を均一にすることが可能となる。
尚、接続用導体3と主導体層14との間にはCuに比べ電気抵抗が大きいCr層(下地接合層)12が介在されることとなるが、このCr層12をスパッタにより形成した十分に薄い膜(後に述べるように例えば0.2μm程度)とすることにより、信号損失の問題を回避することができ、同時にベース基板2との強固な接合を実現することが出来る。
また、下地接合層12と下地導体層13とを形成する材料は、この例のほかにもそれぞれ、例えばTiとCu、 Ni‐CrとCu、CrとAg、TiとAg、Ni‐CrとAg等としても良い。また、本実施形態では下地接合層12と下地導体層13をいずれもスパッタにより形成したが、他の気相成膜法(例えば蒸着法やCVD法等)によっても良く、さらに無電解めっきにより形成することも可能である。
〔主電極層〕
主電極層22は、Cuめっき膜である主導体層14からなる。すなわち、主導体層14は、前記下地導体層13を通電層として電解めっき(例えばバレルめっき)を行い、下地導体層13の表面にCuを析出させ、めっき成長させることにより成膜する。これにより、Cu同士の金属間接合によって下地電極層に強固に接合された電極本体(主電極層)を形成することが出来る。また、かかる主電極層の下地となる前記下地導体層のCuの粒径はスパッタ成膜によるから非常に小さく緻密であり、このCu粒を核としてCu膜が良好にめっき成長するから、界面の無い(又は部分的にしか存在しない)十分に厚さのある電気抵抗の低い機械強度優れた電極膜を形成することが出来る。尚、主導体層の成膜は、本実施形態では、製造コストおよび生産性の点で有利な電解めっきを用いるが、無電解めっきによることも可能である。
〔電極表面層〕
電極表面層23は、はんだ接合層(外部接合層)16とバリア層15とからなる。はんだ接合層16は、錫(Sn)めっき膜とし、バリア層15の表面に電解めっき(例えばバレルめっき)を施すことにより成膜する。はんだ接合層16を設けることにより、端子電極11のはんだ濡れ性を向上させ、リフロー実装時のはんだ付け性を良好にすることが出来る。
一方、バリア層15はニッケル(Ni)めっき膜であり、前記主導体層(Cuめっき膜)14の表面に電解めっき(例えばバレルめっき)を施すことにより成膜する。バリア層15を設けることにより、下層の主導体層(Cu膜)14と上記はんだ接合層(Sn膜)との間で互いの材料が拡散したり合金化することを防ぐことが出来る。
尚、上記外部接合層16は、当該端子電極の実装時に使用する接合材料に対応した様々な他の材料、例えば金(Au)や銀(Ag)、Sn‐Ag、Sn‐Ag‐Cu、或いは亜鉛(Zn)を含有する導体その他からなるものであって良い。
また、上記バリア層15およびはんだ接合層16は、無電解めっきによって形成することも可能である。さらに電極表面層23(バリア層15/はんだ接合層16)の材料については、上記以外にも様々な材料・成膜方法を使用した膜とすることが出来る。例えば、バリア層/外部接合層の組み合わせとして、Ni電解めっき膜/Sn又はAu電解めっき膜、Ni無電解めっき膜/Sn又はAu無電解めっき膜、Ni無電解めっき膜/Pd無電解めっき膜およびSn又はAu無電解めっき膜、Ni無電解めっき膜/Sn又はAu無電解めっき膜、Ni無電解めっき膜/Pd無電解めっき膜およびSn又はAu無電解めっき膜等としても良い。
端子電極の各層の厚さは、下地接合層(Crスパッタ膜)を0.01から1μm(より好ましくは0.1から0.5μm/例えば約0.2μm)、下地導体層(Cuスパッタ膜)を0.01から10μm(より好ましくは0.1から1μm/例えば約0.5μm)、主導体層(Cu電気めっき膜)を0.1から20μm(より好ましくは0.5から10μm/例えば約2.0μm)、バリア層(Niめっき膜)を0.1から30μm(より好ましくは0.5から5μm/例えば約1.5μm)、外部接合層(Snめっき膜)を0.5から30μm(より好ましくは1から10μm/例えば約5.0μm)とすることが望ましい。
また、下地導体層(Cuスパッタ膜)を構成するCuの平均粒径は、0.005から0.5μm(より好ましくは0.05から0.3μm)とし、その上に形成する主導体層(Cuめっき膜)のCuの平均粒径は、0.01から3μm(より好ましくは0.1から1μm)とすることが好ましい。
図2から図5は、本実施形態に係る端子電極をTEM(透過型電子顕微鏡)により観察した写真画像を示すものであり、図2および図3においてX‐X線は下地導体層(スパッタCu膜)13と主導体層(めっきCu膜)14との境界を、図4において符号8は下地導体層(スパッタCu膜)13と主導体層(めっきCu膜)14間の界面を、また図5において符号9はボイドをそれぞれ示している。
これらの画像から明らかなように、端子電極の本体部分となるめっきCu膜(主導体層)14は、一部に界面8が見られ(図4参照)、また下地導体層13と主導体層14との境界部(当該境界近傍の主導体層14)の金属粒と金属粒との間や金属粒の内部にボイドが観察されるところがあるものの(図5参照)、スパッタCu膜(下地導体層)13からスパッタCu粒を核にして粒成長した界面のほとんど無い(所々一部にのみある)連続的な膜となっており、下地導体層13と主導体層14との間に強固な接合が得られている。
さらに、図6(a)は、本実施形態の端子電極を透過型電子顕微鏡(TEM)により観察した別の写真画像を示すものであり、同図(b)は(a)の画像においてCu粒の外形線を書き加えたものである。また、図7は下地導体層(スパッタCu膜)と主導体層(Cu電気めっき膜)との境界部の金属粒の成長状態を模式的に示す概念図である。またこれらの図において、符号8は界面を、9はボイドをそれぞれ示す。また、12、13および14はそれぞれ下地接合層(スパッタCr膜)、下地導体層(スパッタCu膜)および主導体層(Cuめっき膜)を示し、13aは下地導体層13を形成するスパッタCu粒を、14aと14bは主導体層14を形成するバレルめっきによるCu粒をそれぞれ示している。
これらの図に示すように本実施形態の端子電極では、下地導体層13のスパッタCu粒13aを核としてCu電解めっきによって縦方向に(下地導体層13と主導体層14との境界線に対して交差する(特に略直交する)方向に、又は上層方向に)粒成長した縦長のCu粒14aが、下地導体層13と主導体層14とに跨るように両層の境界部に存在する。言い換えれば、これら下地導体層13と主導体層14との間に多数の楔状の(あるいは支柱状の)金属粒14aが両層に打ち込まれるように存在し、それらの周囲を細かいCu粒13a,14bが埋めるように配されている。したがって、たとえ一部に界面8やボイド9が存在しても結果として、高強度の、また膜内でのバルク破壊に対する耐性が大きな導電膜が得られる。
本発明ないし本実施形態の端子電極による利点をまとめて述べれば次のとおりである。
(1) 気相成膜法による下地膜(下地電極層)をまず成膜しその上にめっき成長によって主導体層を形成するから、電極を寸法精度良く形成することが出来る。
(2) 電解めっきにより主導体層を厚付けする。したがって、端子の機械的強度(耐衝撃性や耐熱衝撃性)を増すことができ、損傷を受けやすい部品角部の補強も図ることが出来る。また、電気抵抗を小さく信号損失を低減することができ、電子部品の特性向上(例えばフィルタであれば挿入損失の低減、インダクタであればQ特性の向上、各種デバイスの温度特性の改善等)を図ることが出来る。
(3) スパッタ等で下地電極層を形成した後にその上に主電極層をめっき成長させるから、段差部や突起部等の凹凸部への電極膜の追従性も良く、凹凸部における機械的接合性ならびに電気的接続性を向上させることが出来る。
(4) ベース基板から電極表面層までに順に配される各層間の接合性・密着性が高く、電極全体としてベース基板に対する強固な接合を得ることが出来る。特に、下地導体層とその表面に配する主導体層とを同一の導体材料(例えばCu)で構成することにより良好な接合を実現することが出来る。
(5) 電極表面層(バリア層及びはんだ接合層)を設けることにより、電極各層導体間の合金化・金属拡散を抑えてはんだ耐熱性を高めることが出来ると共に、はんだ付け性を向上させることが出来る。
本発明の一実施形態に係る端子電極を示す断面図である。 前記実施形態に係る端子電極の透過型電子顕微鏡(TEM)による写真画像である。 前記図2の拡大画像である。 前記実施形態の端子電極における下地導体層(スパッタCu膜)と主導体層(Cu電気めっき膜)との境界部を示す透過型電子顕微鏡(TEM)による写真画像である。 前記実施形態の端子電極における下地導体層(スパッタCu膜)と主導体層(Cu電気めっき膜)との境界部を示す透過型電子顕微鏡(TEM)による別の写真画像である。 (a)は、前記実施形態の端子電極における下地導体層(スパッタCu膜)と主導体層(Cu電気めっき膜)との境界部を示す透過型電子顕微鏡(TEM)によるさらに別の写真画像であり、(b)は(a)の画像においてCu粒の外形線を書き加えたものである。 前記実施形態の端子電極における下地導体層(スパッタCu膜)と主導体層(Cu電気めっき膜)との境界部におけるCu粒の成長状態を模式的に示す概念図である。
符号の説明
1 電子部品
2 ベース基板
3 接続用導体
3a 上部導体
3b 下部導体
4 平坦化膜
5 誘電体膜
6 絶縁膜
7 保護膜
8 界面
9 ボイド
11 端子電極
12 下地接合層
13 下地導体層
13a スパッタCu粒
14 主導体層
14a スパッタCu粒を核として粒成長したバレルめっきCu粒
14b バレルめっきCu粒
15 バリア層
16 外部接合層(はんだ接合層)
21 下地電極層
22 主電極層
23 電極表面層

Claims (14)

  1. 導電性材料を含みかつベース基板上に備えられて電気的な接続を行う端子電極であって、
    前記ベース基板上に形成された下地電極層と、
    この下地電極層の上に形成された主電極層と、
    を備え、
    前記主電極層は、めっき金属からなる主導体層を含み、
    前記下地電極層は、当該主導体層をめっき成長させるときの通電層となる下地導体層を含む
    ことを特徴とする端子電極。
  2. 前記主導体層は、前記下地導体層より厚さ寸法が大きい
    請求項1に記載の端子電極。
  3. 前記下地電極層は、前記ベース基板と前記下地導体層との間に介在されて当該端子電極の前記ベース基板への密着性を高める下地接合層をさらに含む
    請求項1または2に記載の端子電極。
  4. 前記下地接合層は、気相成膜法により形成されかつクロム、チタン、ニッケル、ニッケル‐クロム、タングステン、銅、および銀のうちのいずれかを主成分とする薄膜からなる
    請求項3に記載の端子電極。
  5. 前記主電極層を覆う電極表面層をさらに備え、
    この電極表面層は、当該端子電極の最上層に配置されて外部導体との接合性を高める外部接合層を有する
    請求項1から4のいずれか一項に記載の端子電極。
  6. 前記電極表面層は、前記主導体層と前記外部接合層との間に介在されて前記主導体層および前記外部接合層間における材料の拡散を阻止するバリア層をさらに有する
    請求項5に記載の端子電極。
  7. 前記下地導体層は、気相成膜法により形成された薄膜からなり、
    前記主導体層は、液相成膜法により形成されためっき膜からなる
    請求項1から6のいずれか一項に記載の端子電極。
  8. 前記下地導体層は、無電解めっきにより形成された無電解めっき膜からなり、
    前記主導体層は、電解めっきにより形成された電解めっき膜からなる
    請求項1から6のいずれか一項に記載の端子電極。
  9. 前記下地導体層および前記主導体層は、いずれも銅を主成分とする膜からなる
    請求項1から8のいずれか一項に記載の端子電極。
  10. 前記下地導体層および前記主導体層は共に金属により形成され、前記下地導体層の平均粒径が、前記主導体層の平均粒径より小さい
    請求項1から9のいずれか一項に記載の端子電極。
  11. 前記下地導体層の平均粒径が0.2μm以下である
    請求項10に記載の端子電極。
  12. 前記下地導体層および前記主導体層は、共に、金属により形成されかつこれら導体層の境界を跨ぐように粒成長した金属粒を含む
    請求項1から10のいずれか一項に記載の端子電極。
  13. 前記下地導体層と前記主導体層との間の少なくとも一部に界面が存在しない
    請求項1から12のいずれか一項に記載の端子電極。
  14. ベース基板と、
    当該ベース基板に実装された1つ以上の電気的機能素子と、
    当該ベース基板に備えられた前記請求項1から13のいずれか一項に記載の1つ以上の端子電極と、
    を備えた電子部品。
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