本発明は、演出画像を表示する演出表示装置を備えたパチンコ遊技機に関する。
パチンコ遊技機には、その遊技盤の前面側に、所謂特別図柄を変動表示する図柄表示装置が配設されている。この図柄表示装置は、液晶表示器からなるものが一般的であり、前記特別図柄の変動表示の他にも、興趣性を向上するために様々な演出画像が表示される。そして、近年、この演出画像による演出に、遊技者を参加させることによって、興趣性をさらに高めるようにした構成のものが提案されている(例えば、特許文献1)。
ここで、演出画像による演出に参加させる構成として、特許文献1の場合には、遊技者が操作可能な操作ボタンが配設され、この操作ボタンが遊技者により操作されることによって、演出画像による演出を変化させるようにしている。この構成では、遊技者が、遊技球の発射操作だけでなく、操作ボタンを操作することによって表示装置で表示される演出にも参加することができるため、遊技者の興趣感を高めることができるようにしている。
ところが、上述したように図柄表示装置で表示される演出に遊技者が参加する構成(例えば、特許文献1)にあっては、操作ボタンの操作により演出画像を変化させるようにしているが、演出画像の変化に慣れてしまえば、その興趣性も薄れてしまい、遊技者の興趣感を高めることに限界があった。そのため、演出への参加による興趣性をさらに高め得ることが希求されている。
本発明は、上記した課題の解決を試みたものであり、遊技者のボタン操作による演出参加によって、興趣性を向上し得るパチンコ遊技機を提案するものである。
本発明は、遊技盤の前面に配設され、演出画像を表示する演出表示装置と、機台の前面側に配設され、遊技者により押圧操作される操作ボタンと、該操作ボタンの連続した押圧操作により、操作ボタンの押圧操作に抗するボタン反力を増加する負荷増減手段とを備えた演出ボタン装置と、前記操作ボタンの所定の連続押圧操作態様に至る過程で、前記負荷増減手段を制御してボタン反力を増加する制御内容と、前記連続押圧操作態様の成立により、演出表示装置で表示する演出画像を変化する制御内容と、前記連続押圧操作態様の成立と同時又は成立後に、負荷増減手段のボタン反力を初期状態に復帰する制御内容とを備えた演出遊技制御手段とを備えていることを特徴とするパチンコ遊技機である。
ここで、操作ボタンの所定の連続押圧操作態様としては、例えば、操作ボタンを押圧操作する所定回数として設定しても良いし、又は、単位時間当りに操作ボタンを押圧操作する所定回数として設定することもできる。
かかる構成にあっては、演出表示装置で表示される演出画像を変化させる連続押圧操作態様に至る過程で、操作ボタンのボタン反力を増加するようにしていることから、該ボタン反力の増加によって前記演出画像の変化が近づいていることを遊技者に体感させることができるため、その臨場感を昂揚させることができ、演出参加による興趣性を著しく向上させることができ得る。そして、操作ボタンを遊技者が連続して押圧操作している際に、ボタン反力を増加することから、遊技者に押圧操作に対する抵抗感覚を明確に体感させることができるため、前記した臨場感を昂揚させる効果も極めて高い。
また、連続押圧操作態様の成立により変化する演出画像としては、該変化によって当りへの期待感を高め得るように設定することが好適である。これにより、操作ボタンを押圧操作して演出参加する遊技に対する遊技者の興味を一層高めることができる。例えば、リーチの発生によりリーチ演出画像を表示している際に、操作ボタンの連続した押圧操作を促し、その連続押圧操作態様が成立すると、より当りの発生確率が高いリーチ演出画像へ変化するように制御する。
さらに、連続押圧操作態様の成立と同時又は成立後に操作ボタンのボタン反力を初期状態に復帰するようにしていることから、その後に、再び操作ボタンを連続して押圧操作する同様の遊技を実施することができ、上述した作用効果を連続して奏することも可能である。例えば、操作ボタンの連続押圧操作する同様の遊技を複数回設定し、各連続押圧操作態様が成立する毎に、当りへの期待感が徐々に高まるように演出画像を順次変化することによって、遊技への興趣を比較的長時間維持できる。
上述したパチンコ遊技機にあって、演出ボタン装置の負荷増減手段は、操作ボタンの奥側に移動可能に配設された可動基台と、操作ボタンと可動基台との間に介装され、操作ボタンをその押圧操作と反対方向へ付勢する付勢手段と、可動基台を移送する基台移送手段とを備えてなり、前記基台移送手段を演出遊技制御手段により駆動制御することによって、可動基台を操作ボタン側へ移送して該操作ボタンのボタン反力を増加し、可動基台を操作ボタンの押圧操作と反対方向へ移送してボタン反力を初期状態に復帰するようにしたものである構成が提案される。
かかる構成にあっては、上記した連続押圧操作態様の成立に至る過程で、基台移送手段を駆動制御して可動基台を操作ボタン側へ移動することにより、付勢手段による操作ボタンの付勢力を向上して操作ボタンのボタン反力を増加させる。そして、連続押圧操作態様の成立と同時又は成立後に、基台移送手段を駆動制御して可動基台を押圧操作と反対方向へ移動することにより、付勢手段による操作ボタンの付勢力を低減してボタン反力を初期状態に復帰させる。このように、基台移送手段を駆動制御することによって、操作ボタンのボタン反力を、安定して増減制御することができる。
尚、付勢手段としては、コイルスプリングや板バネなどが好適に用い得る。また、可動基台は、操作ボタンの操作方向に沿って移動可能に配設したり、操作ボタン側と反対方向とに傾動または回動可能とするように配設した構成などが好適に用い得る。
上述したパチンコ遊技機にあって、演出ボタン装置の基台移送手段は、演出遊技制御手段による駆動制御によって、前記可動基台を、操作ボタンのボタン反力を初期状態とする初期位置と、該初期位置から操作ボタン側へ進出してボタン反力を増加する反力増加位置とに位置変換するようにしたものである構成が提案される。
かかる構成にあっては、操作ボタンの所定の連続押圧操作態様に至る過程で、可動基台を初期位置から反力増加位置へ位置変換するようにしたものであり、当該位置変換した際にボタン反力が急激に増加するため、該ボタン反力の増加を遊技者に強く体感させることができ得る。これにより遊技者の臨場感を一層昂揚させることができ、遊技の興趣性を向上するという、上述した本発明の作用効果を一層適正に奏する。
尚、基台移送手段としては、ソレノイド、エアシリンダなどが好適に用い得る。
上述したパチンコ遊技機にあって、演出ボタン装置の基台移送手段は、演出遊技制御手段による駆動制御によって、前記可動基台を、操作ボタンの所定の連続押圧操作態様に至る過程で、操作ボタンのボタン反力を初期状態とする初期位置から、徐々に操作ボタン側へ進出することにより、操作ボタンのボタン反力を徐々に増加するようにしたものである構成が提案される。
かかる構成にあっては、ボタン反力を徐々に増加するようにしていることから、該ボタン反力が増加していく過程を遊技者が体感することができるため、臨場感を徐々に昂揚させることができ、遊技の興趣性を向上することができ得る。
ここで、基台移送手段としては、可動基台を操作ボタン側へ比較的滑らかに進出する構成や、可動基台を多段階状に進出する構成のいずれとすることもでき得る。そして、この基台移送手段としては、ステッピングモータに連結された送りネジ機構、エアシリンダ等が好適に用い得る。
本発明のパチンコ遊技機は、上述したように、演出ボタン装置の操作ボタンの連続した押圧操作による所定の連続押圧操作態様に至る過程で、演出ボタン装置の負荷増減手段を制御してボタン反力を増加し、前記連続押圧操作態様の成立により、演出表示装置で表示する演出画像を変化し、前記連続押圧操作態様の成立と同時又は成立後に、負荷増減手段のボタン反力を初期状態に復帰するようにしたものであるから、演出画像の変化への期待感を、操作ボタンのボタン反力が増加することによって遊技者に体感させることができるため、その臨場感を昂揚させることができ、演出参加による興趣性を著しく向上することができ得る。さらに、連続押圧操作態様の成立により、当りの発生が生じ易くなる演出画像に変化させるようにすれば、当りへの期待感を高めることができ、前記した臨場感を昂揚させる効果がさらに向上する。また、連続押圧操作態様の成立に基づいてボタン反力を初期状態に復帰するようにしていることから、同様の遊技を繰返し行うことも可能であり、その度毎に、上述した本発明の作用効果を適正に生じ得る。
上述したパチンコ遊技機にあって、演出ボタン装置の負荷増減手段が、操作ボタンの奥側に移動可能に配設された可動基台と、操作ボタンと可動基台との間に介装され、操作ボタンをその押圧操作と反対方向へ付勢する付勢手段と、可動基台を操作ボタン側へ移送して該操作ボタンのボタン反力を増加し、可動基台を操作ボタンの押圧操作と反対方向へ移送してボタン反力を初期状態に復帰するように駆動制御される基台移送手段とを備えてなる構成とした場合には、操作ボタンのボタン反力を増減する制御を適正かつ安定して行うことができるため、上述した本発明の作用効果を一層適正に奏し得る。
上述したパチンコ遊技機にあって、演出ボタン装置の基台移送手段が、前記可動基台を、所定の連続押圧操作態様に至る過程で、ボタン反力の初期状態である初期位置から、操作ボタン側へ進出してボタン反力を増加する反力増加位置に位置変換するように駆動制御するものとした構成の場合には、ボタン反力の急激な増加によって遊技者の臨場感を一層昂揚させることができ、遊技の興趣性をさらに向上させ得る。
上述したパチンコ遊技機にあって、演出ボタン装置の基台移送手段が、前記可動基台を、所定の連続押圧操作態様に至る過程で、ボタン反力の初期状態である初期位置から、徐々に操作ボタン側へ進出することにより、操作ボタンのボタン反力を徐々に増加するように駆動制御するものとした構成の場合には、ボタン反力の徐々に増加する過程を遊技者に体感させることができるため、臨場感を徐々に昂揚させることができ、遊技の興趣性を一層向上させ得る。
本発明にかかるパチンコ遊技機1の実施例を添付図面に従って説明する。
本実施例のパチンコ遊技機1は、図1に示すように、遊技島設備に固定される木製の外枠2と、該外枠2の前面開口部分を覆うように取り付けられた遊技機本体3とから構成されている。遊技機本体3は、中央上部の略円形の開口部に遊技盤8(図2参照)が取り付けられた本体枠(図示省略)と、該本体枠の前面側に開閉可能に配設された前枠扉6とを備え、本体枠と前枠扉6とが、外枠2にヒンジ部材4を介して枢着されている。前枠扉6には、遊技盤8の遊技領域12(図2参照)を臨む前面ガラス14が配設されている。
前枠扉6の前面下部には、図示しない発射装置に供給する遊技球を貯留する発射球貯留皿10が設けられている。発射球貯留皿10は、その左側内部に、賞球や貸球が流出する球払出口15が開口し、右側内部に、遊技球を整列する整列部(図示省略)が形成され、該整列部の右端に遊技球を発射装置へ供給するための球流入口(図示省略)が開口している。
上記した遊技機本体3(本体枠)の前面下部には、樹脂材からなる下部パネル18が設けられており、この下部パネル18の前面下部中央に余剰の遊技球を貯留する余剰球貯留皿11が配設されている。余剰球貯留皿11の内部には、球放出口19が開口しており、該球放出口19から余剰球貯留皿11内に遊技球が放出される。さらに、余剰球貯留皿11の右方には発射ハンドル26が突設されている。
また、上記した遊技盤8の前面には、図2のように、ガイドレール13が取り付けられており、該ガイドレール13によって略円形の遊技領域12と、発射された遊技球を遊技領域12に案内する案内通路20が区画される。さらに、遊技盤8の遊技領域12の中央には、各種の遊技部材が組み付けられたセンターケース41が配設されている。このセンターケース41には、液晶表示器からなる図柄表示装置42が組み付けられており、該図柄表示装置42の表示画面43では、三つの特別図柄A,B,Cと二つの普通図柄E1 ,E2とが変動表示されると共に、様々な演出画像が表示される(図6参照)。
ここで、特別図柄A,B,Cは、後述する可変入賞装置51の始動口54に遊技球が流入することにより変動開始し、その後停止した各特別図柄の組合せにより当り又はハズレを確定する。また、普通図柄E1 ,E2 は、後述する普通図柄始動ゲート(普通図柄始動領域)49を遊技球が通過することにより変動開始し、その後停止した普通図柄E1 ,E2 の組合せにより当り又はハズレを確定する。そして、普通図柄E1 ,E2 が当りの場合には、後述する可変入賞装置51の可動翼片52,52を開閉駆動する。
センターケース41の下部には、4個の発光ダイオードからなる特別図柄始動記憶数表示装置46が配設されている。この特別図柄始動記憶数表示装置46は、上記した可変入賞装置51の始動口54に遊技球が連続して流入した場合に、特別図柄A,B,Cの変動を保留する特別図柄始動記憶数を、発光ダイオードの点灯数によって表示する。また、センターケース41の左下部には、4個の発光ダイオードからなる普通図柄始動記憶数表示装置47が配設されており、同様に、普通図柄E1 ,E2の変動を保留する普通図柄始動記憶数を、発光ダイオードの点灯数によって表示する。尚、特別図柄始動記憶数と普通図柄始動記憶数は、それぞれ四個を上限数として設定している。
上記センターケース41の左右側方には、普通図柄始動ゲート(普通図柄始動領域)49,49が配設されており、遊技球の通過により、各普通図柄始動ゲート49に設けられた普通図柄始動スイッチS2 (図3参照)から遊技球検出信号が発生すると、前記表示画面43で普通図柄E1 ,E2 が変動し、所定時間経過後に停止して種々の組み合わせの図柄態様が表示される。
また、センターケース41の下方には、遊技球を流入可能とする始動口54と、左右一対の開閉翼片(図示省略)とを備えた可変入賞装置51が配設されている。この始動口54の内部には、遊技球を検知する特別図柄始動スイッチS1(図3参照)が配設されており、該特別図柄始動スイッチS1による遊技球検知に従って、前記図柄表示装置42の表示画面に特別図柄A,B,Cを変動開始する。また、左右一対の開閉翼片は、上下方向に起立して一個の遊技球が上方から入賞可能な間隔となる起立位置と、該起立位置から左右両側に逆ハ字形に拡開して遊技球の入賞を容易とする傾動位置とに変換駆動されるようになっている。そして、前記普通図柄E1,E2の表示結果が所定の当り図柄態様の場合には、普通電動役物ソレノイド56(図3参照)を駆動源として開閉翼片が所定時間(約 0.2秒間)傾動位置に拡開されて、始動口54に遊技球が入り易い状態となる。
さらに、可変入賞装置51の下方には、内部に特定領域と一般領域とを有する大入賞口61を備えると共に、横長矩形状の開閉扉62を大入賞口ソレノイド65(図3参照)等の駆動源によって前後方向に開閉駆動することにより、大入賞口61を開放状態と閉鎖状態とに変換する変動入賞装置63が配設されている。そして、前記図柄表示装置42の表示画面43に変動表示される特別図柄A,B,Cが、所定の組み合わせの当り図柄態様で確定表示された場合に大当たりとしての特別遊技作動が実行される。この特別遊技作動は、開閉扉62が前方に傾倒して開き、その開放状態で開閉扉62の上面の案内作用を介して、大入賞口61内へ遊技球を案内するとともに、所定開放時間(例えば30秒)の満了、またはその所定開放時間中における所定個数(例えば 9個)の遊技球の入賞により開閉扉62が起立して大入賞口61が閉鎖される開閉ラウンドを、特定領域の球通過を条件として所定制限回数(例えば14回)継続するものであって、この特別遊技作動の実行によって多量の遊技球が入賞し、遊技者に所定の利益が供与される。変動入賞装置63の内部には、特定領域に入った遊技球を検知する特定領域スイッチS3(図3参照)と、一回の開閉ラウンド毎の入賞個数を計数するカウントスイッチS4(図3参照)とが設けられている。また、特定領域スイッチS3 で検知される遊技球は、一回の開閉ラウンド中に計数される入賞個数に合算される。
その他、遊技領域12には、複数の一般入賞口58が配設されており、その内部に設けられた一般入賞スイッチS5(図3参照)による遊技球の入賞検知に伴って所定数の賞球が払い出される。
次に、上述のパチンコ遊技機1の制御回路について、図3に示すブロック図に従って説明する。
制御回路には、主制御基板80、払出制御基板81、演出制御基板82、電源基板83、発射制御基板84が配設されている。主制御基板80は、マイクロコンピュータにより構成されており、パチンコ遊技機1の遊技を統括的に制御するものである。そして、この主制御基板80には、上述した遊技盤8に配設された始動口54、大入賞口61、一般入賞口58へ流入した遊技球を検知するための各スイッチやセンサ(図示省略)等が盤面中継端子板を介して接続されている。
主制御基板80には、各種センサなどからの入力信号に従って演算処理を実行して所定の制御指令信号を出力する中央制御装置CPU、演算処理に用いる制御プログラムを格納する記憶装置ROM、必要なデータを随時読み書き可能な記憶装置RAMが、データを読み書きするアドレスを指定する情報を一方的に伝えるアドレスバス(図示省略)と、データのやり取りを行うデータバス(図示省略)とを介して接続され、主制御基板80の基板回路を構成している。前記記憶装置ROMには、制御プログラムや、普通当り乱数テーブル、普通当り図柄乱数テーブル、大当り特別乱数テーブル、大当り図柄乱数テーブル、ハズレ図柄乱数テーブル、リーチ乱数テーブル、リーチ図柄乱数テーブル、リーチ態様乱数テーブル等の固定データが格納されている。そして、後述するように始動口54に遊技球が流入して特別図柄始動スイッチS1がON作動すると、中央制御装置CPUによって各乱数テーブルの乱数値の抽選が行われ、普通当り乱数値、普通当り図柄乱数値、大当り特別乱数値、大当り図柄乱数値、ハズレ図柄乱数値、リーチ乱数値、リーチ図柄乱数値、リーチ態様乱数値等が選出される。また、記憶装置RAMには、特別図柄始動スイッチS1 ,普通図柄始動スイッチS2 のON作動数等が一時的に記憶される記憶エリア、ソフトタイマを構成するレジスタ領域及びワークエリア等が設けられている。
さらに、主制御基板80の基板回路には、所定のクロックパルスを出力するクロック装置(図示省略)が設けられ、中央制御装置CPUに接続されている。そして中央制御装置CPUは一定間隔のクロックパルスによって、時系列的に演算処理を行い、一連の処理作動を順次実行する。また、このクロック装置により出力されたクロックパルスをカウントして、時間を計測するタイマーTMも接続されている。
また、上記主制御基板80の基板回路には、中央制御装置CPUが周辺機器とデータ通信を行う入力ポート(図示省略)及び出力ポート(図示省略)が設けられており、該出力ポートを介して主制御基板80からの制御指令信号が、払出制御基板81、演出制御基板82、発射制御基板84の各入力ポートに向けて発信されるようになっている。また、主制御基板80の入力ポートには、盤面中継基板を介して、特別図柄始動スイッチS1、普通図柄始動スイッチS2 ,特定領域スイッチS3 ,カウントスイッチS4 ,一般入賞スイッチS5 が接続されている。そして、主制御基板80は、所定時間毎(例えば2ms毎)に各スイッチS1 〜S5 の遊技球検出状態を調べ、信号入力があるとその信号が波形整形回路により波形整形されて中央制御装置CPUに入力され、その情報を記憶装置RAMに記憶する。また、主制御基板80の出力ポートには、盤面中継基板を介して大入賞口ソレノイド65,普通電動役物ソレノイド56が接続されており、中央制御装置CPUが所定の条件を選出した場合に作動される。
また、主制御基板80の中央制御装置CPU及び上記した各制御基板81〜84に設置されている各中央制御装置CPUは、所定のデータの処理を行う演算ユニット(ALU)を連成した演算装置と、この演算装置に入出力するデータや読み込んだ命令を保管しておくレジスタと、命令を解読するデコーダ等によって構成されている。尚、前記演算ユニットの連成数によって、各中央制御装置CPUの演算処理能力が決まる。そして、主制御基板80の中央制御装置CPUは、所定の形式で生成した制御指令信号を各制御基板81〜84に夫々送信し、各制御基板81〜84の中央制御装置CPUがこの制御指令信号に従って所定の制御を処理実行することとなる。
一方、上記した演出制御基板82は、上述した図柄表示装置42で演出する図柄制御や、各種スピーカから音響を発する制御や、各種ランプおよびLEDを発光する制御などを行うものである。そして、この演出制御基板82には、図柄表示装置42を構成する液晶表示器(図示省略)と、各種LEDをLED中継端子板を介して発光制御するランプ制御基板(図示省略)と、スピーカが接続された演出中継端子板(図示省略)とが夫々に接続されている。また、演出制御基板82にも、上述した主制御基板80と同様に、中央制御装置CPU、記憶装置ROM、記憶装置RAMを備えている。このような演出制御基板82は、主制御基板80から受信した演出制御指令信号に従って、図柄表示装置42による演出画像の表示、各LEDの発光、スピーカの発音を制御実行する。
また、払出制御基板81は、賞球や貸球を払い出す球払出装置(図示省略)を駆動制御するものである。この払出制御基板81は、主制御基板80から受信した払出制御指令信号に従って上記した球払出装置(図示省略)を駆動して、所定の賞球を払い出す制御を実行する。
また、発射制御基板84は、上記した発射ハンドル26の操作に従って、図示しない発射装置を駆動制御することにより、遊技球を発射制御するものである。尚、発射制御基板84も、上記した主制御基板80と接続されており、主制御基板80から所定の制御指令信号を入力すると、それに従って駆動制御するようにもなっている。
また、上述した電源基板83は、外部電源から供給された電力を、所定の電圧に変換して、上述した主制御基板80、払出制御基板81、演出制御基板82、発射制御基板84に送電するものである。電源基板83には、外部電源からAC24Vの電流が送電される。そして、このAC24Vを、DC32V、DC12V、DC5Vに変換する回路が夫々配設されている。さらに、過剰の電流が流れないようする過負荷保護回路、リセット回路、バックアップ用コンデンサ(バックアップ電源)などが配設されている。
この電源基板83からDC32V、DC12V、DC6Vの各電力を夫々供給された主制御基板80、払出制御基板81、演出制御基板82、発射制御基板84は、夫々が駆動制御するモータ、ソレノイド、スイッチ、センサ、LED、スピーカ、表示装置などに所定の電力を分配する。
次に、図3に示した制御回路による制御態様をパチンコ遊技機の作動に従って説明する。
上記した発射ハンドル26の操作に従って、遊技球が遊技領域12に発射される。この遊技球が普通図柄始動ゲート49を通過し、普通図柄始動スイッチS2 がON作動すると、主制御基板80は普通図柄の始動処理を行う。これにより、主制御基板80は、普通当り乱数値と普通当り図柄乱数値を夫々選出し、図柄表示装置42により普通図柄E1 ,E2 の図柄変動を開始して、前記各乱数値に従って停止する。そして、普通図柄E1 ,E2が当りであった場合には、上述したように、可変入賞装置51の開閉翼片を傾動位置に拡開する制御を行う。尚、遊技球が普通図柄始動ゲート49を連続して通過した場合には、それぞれについて各乱数値を選出して記憶装置RAMに普通図柄始動記憶として一旦格納し、該始動記憶数に従って普通図柄始動記憶数表示装置47の発光ダイオードを点灯する。
遊技領域12を転動流下した遊技球が可変入賞装置51の始動口54に流入すると、特別図柄始動スイッチS1がON作動し、主制御基板80は、上記した各乱数値を抽出して特別図柄始動記憶を記憶する処理を行う。すなわち、主制御基板80の中央制御装置CPUは、記憶装置ROMに記憶されている大当り特別乱数テーブル、大当り図柄乱数テーブル、ハズレ図柄乱数テーブル等から抽選によって、大当り乱数値や大当り図柄乱数値やハズレ図柄乱数値などを夫々に抽出し、これら各乱数値を一セットの特別図柄始動記憶として、記憶装置RAMに一旦格納する。尚、遊技球が連続適に始動口54に流入した場合には、夫々に各乱数値を選出して特別図柄始動記憶として、その発生順に記憶装置RAMに記憶されると共に、特別図柄始動記憶数表示装置46の発光ダイオードがその始動記憶数に応じて順次点灯される。
そして、主制御基板80は、記憶装置RAMに特別図柄始動記憶が記憶されている場合には、発生順に特別図柄始動記憶を消化して特別図柄を変動制御する特別図柄処理を行う。すなわち、特別図柄始動記憶を読み込み、特別図柄始動記憶数表示装置46の発光ダイオードを1個消灯し、特別図柄A,B,Cの図柄変動を開始し、当該特別図柄始動記憶の大当り乱数値を判定する。ここで、大当りであると、大当り図柄乱数値を選択して当り図柄を選択すると共に、その他の乱数値に従って図柄表示装置42で表示される当り図柄変動パターンを選択し、演出制御基板82により大当り図柄処理を実行する。これにより、図柄表示装置42で、特別図柄A,B,Cを当り図柄態様で確定停止するまでの一連の図柄生成工程が表示される。そして、特別図柄A,B,Cが当り図柄態様で確定停止すると、上述したように、大入賞口61を開閉作動する大当りラウンドを開始する。一方、大当り乱数値がハズレ乱数値であった場合には、ハズレ図柄乱数値を選択してハズレ図柄を選択すると共に、ハズレ図柄変動パターンを選択し、演出制御基板82によりハズレ図柄処理を実行する。これにより、図柄表示装置42で、特別図柄A,B,Cをハズレ図柄で確定表示する。
次に本発明の要部について、実施例1,2の各構成により説明する。
上述したパチンコ遊技機1にあって、実施例1の構成は、本発明の要部にかかる演出ボタン装置70が、操作ボタン71のボタン反力を二段階に変化する機構を有する構成としたものである(図4,5参照)。また、実施例2の構成は、本発明の要部にかかる演出ボタン装置100が、操作ボタン71のボタン反力を多段階に変化する機構を有する構成としたものである(図7参照)。
前記した本体枠(図示省略)の下部パネル18には、図1のように、余剰球貯留皿11の左側に操作ボタン71が配設されている。この操作ボタン71は、当該パチンコ遊技機1の前面側に配設されているため、遊技者により操作可能としている。本体枠を備えた遊技機本体3により、本発明にかかる機台が構成されている。
実施例1の演出ボタン装置70にあって、その操作ボタン71は、図4,5のように、遊技者により操作される上部を略三角形状(図1参照)として下方開口する三角筒状を成し、その内部中央に下方へ突出する支持杆72が設けられ、且つ、その筒下端から外方へ突出する作動片73が設けられている。この操作ボタン71は、該操作ボタン71を囲繞するように下部パネル18に設けられた略三角環状の摺動環部91により、上下方向へ移動可能に内嵌されている。尚、この移動可能な上下方向が、当該操作ボタン71の操作方向となる。また、この摺動環部91には、前記操作方向に沿って開口された作動長孔92が形成されており、該作動長孔92から操作ボタン71の作動片73が突出している。
上記の摺動環部91の下部には、該摺動環部91に内嵌する略三角板状の可動基台95が上下方向に移動可能に配されている。この可動基台95は、上記の操作ボタン71の操作方向に沿って移動可能となっている。そして、可動基台95には、その中央から上方へ突出する筒状の案内筒体96が設けられており、該案内筒体96に、上記した操作ボタン71の支持杆72を摺動可能に内嵌する。そして、この案内筒体96と支持杆72と囲むように、コイルスプリング77が配設されており、該コイルスプリング77の上端が操作ボタン71の下面に当接し、且つコイルスプリング77の下端が可動基台95の上面に当接する。このコイルスプリング77により、操作ボタン71が上方へ付勢されている。これにより、操作ボタン71が押圧操作された際に、コイルスプリング77が操作方向(上下方向)に沿って伸縮するようにしている。尚、操作ボタン71は、その作動片73が摺動環部91の作動長孔92の孔上端に接触することによって、上限位置が規制されており、また、作動長孔92の孔下端に接触することによって、下限位置を規制されている。
また、上記の可動基台95には、その下方にボタン用ソレノイド97が配設されており、該ボタン用ソレノイド97を駆動制御することによって、可動基台95を上下方向へ移送するようにしている。本実施例にあっては、可動基台95を、摺動環部91の下寄り位置に設定した初期位置(図4参照)と、該初期位置より上方に位置する反力増加位置(図5参照)とに、二段階に位置変換することができるようにしている。ここで、初期位置に可動基台95を位置することによって、コイルスプリング77による操作ボタン71の初期状態を設定している。そして、可動基台95を反力増加位置とした場合には、初期位置の場合に比して、コイルスプリング77が圧縮された状態となることから、操作ボタン71の押圧操作に抗するボタン反力が増加する。そのため、操作ボタン71の押圧操作に要する力が、強く必要となる。
さらに、操作ボタン71の作動片73の下方には、ボタン用スイッチS6が配設されており、当該操作ボタン71を押圧操作することにより、ボタン用スイッチS6が作動片73を検知してON作動する。このボタン用スイッチS6は、前記した盤面中継基板を介して主制御基板80の入力ポートに接続している(図3参照)。また、上記したボタン用ソレノイド97は、盤面中継基板を介して主制御基板80の出力ポートに接続されている(図3参照)。
また、本実施例にあっては、操作ボタン71は、半透明の樹脂材料から形成されており、その内部に図示しない発光ダイオードLEDを配設している。この発光ダイオードLEDは、ランプ制御基板(図示省略)に接続されており、演出制御基板82からの指令信号によって発光制御するようにしている。
尚、本実施例1にあって、コイルスプリング77により、本発明にかかる付勢手段が構成されており、また、ボタン用ソレノイド97により、本発明にかかる基台移送手段が構成されている。そして、コイルスプリング77,ボタン用ソレノイド97、可動基台95により、本発明にかかる負荷増減手段が構成されており、この負荷増減手段と操作ボタン71により、本実施例1の演出ボタン装置70が構成されている。
一方、前記したように、主制御基板80は、特別図柄始動スイッチS1のON作動により各種乱数値を抽出する。ここで、リーチ態様乱数値は、リーチ乱数値により特別図柄A,B,Cがリーチを発生することとなった場合に、図柄表示装置42の表示画面で演出表示される画像を決定するためのものであり、この演出画像によって、遊技を盛り上げるようにしている。このリーチ態様乱数値により表示される演出画像は、演出制御基板82の記憶装置ROMに記憶された複数種類の演出画像データによって表示され、リーチ態様乱数値に従って選択されるようになっている。ここで、各演出画像データは、それぞれ当りの発生する確率が設定されており、大当り乱数値が当りの場合とハズレの場合とで、前記確率に従って選択されるようになっている。このように各演出画像データには、当りの発生し易い順列が設定されている。
このようなリーチ態様乱数値により選択される演出画像データとして、本実施例にあっては、遊技者参加タイプの演出画像Fを表示するための演出参加画像データが設定されている。ここで、演出参加画像データにより表示される演出画像Fとしては、上述した操作ボタン71の押圧操作に従って変化する参加画像fを表示するようにしている。この演出画像Fとして、例えば、図6のように、ロケットを発射する画像が表示されると共に、その横にロケットへの燃料の充填状態を示すゲージからなる参加画像fが表示される。そして、操作ボタン71を連続的に押圧操作することによって、前記参加画像fのゲージが上昇し、該ゲージが満杯となると、演出画像Fとしてロケットが発射する画像が表示される。
この演出参加画像データによる演出画像Fの表示制御と上記した操作ボタン71の押圧操作による制御とについて詳述する。特別図柄A,Cが停止してリーチ図柄が表示されると(図6(A)参照)、リーチ態様乱数値に従って演出参加画像データによる演出画像が表示される(図6(B)参照)と共に、演出制御基板82からランプ制御基板(図示省略)に操作ボタン71の発光ダイオードを点滅させる指令信号が送られる。これにより、操作ボタン71が点滅し、遊技者に該操作ボタン71の押圧操作を促す。そして、操作ボタン71が押圧操作されると、ボタン用スイッチS6のON信号を検知した主制御基板80は、そのON信号の回数を計測し、予め定められた回数に達する毎に、演出制御基板82へ指令信号を送信し、演出制御基板82は、参加画像fのゲージを一目盛り上昇するように画像処理する(図6(C)参照)。さらに、操作ボタン71のON信号が、予め設定した反力増加回数に達すると(図6(D)参照)、主制御基板80は、上記したボタン用ソレノイド97を駆動制御し、可動基台95を初期位置から反力増加位置へ移動させる(図5参照)。これにより、操作ボタン71の押圧操作に抗するボタン反力が増加する。そのため、操作ボタン71を連続して押圧操作している遊技者には、該操作ボタン71が急激に重くなった感覚を強く印象付けることができる。その後、押圧操作によるON信号が、予め設定された成立回数に達すると、主制御基板80は、主制御基板80を介して参加画像fのゲージを満杯として、ロケットを発射する画像を表示する(図6(E)参照)。さらに、ボタン用ソレノイド97を駆動制御して、可動基台95を反力増加位置から初期位置へ復帰させると共に、ボタン用スイッチS6のON信号を計測した回数をリセットする制御処理を行う。
そして、主制御基板80は、演出画像Fを表示する演出参加画像データよりも、当りの発生確率の高い演出画像データを選出し、演出制御基板82によって当該演出画像データによる演出画像を表示する制御処理を行う(図示省略)。これにより、ロケットの画像とゲージの参加画像fとからなる演出画像Fに変わって、より当り確率の高い演出画像(図示省略)が図柄表示装置42に表示される。このように操作ボタン71の連続的な押圧操作によって、より当り確率の高い演出画像に変化することから、遊技者を操作ボタン71の押圧操作する遊技に参加することを促す効果が向上し、遊技者の興趣を一層高めることができる。
また、本実施例にあっては、演出画像Fを構成する参加画像fのゲージが操作ボタン71の連続した押圧操作によって増加するに従って、リーチ図柄で停止した特別図柄A,Cが再変動して停止図柄を変化するようにしている。例えば、特別図柄A,Cの停止図柄が、通常当りの図柄から再変動により確変図柄で停止するように変化する。これにより、遊技者の期待感をさらに高めることができるため、操作ボタン71の押圧操作による遊技に一層集中させることができ、遊技の興趣を一層向上でき得る。
さらに、操作ボタン71の押圧操作によるボタン用スイッチS6のON信号の回数が、演出画像を変化する所定の成立回数より少ない反力増加回数に達すると、該操作ボタン71のボタン反力を増加するようにしていることから、該ボタン反力の増加によって遊技者に演出画像の変化への期待感を強く付与できる。特に、ボタン反力は、可動基台95が初期位置から反力増加位置へ位置変換することによって急激に増加するため、臨場感を一層昂揚させ得る。
ここで、本実施例にあっては、演出参加画像データによる演出画像Fの表示から時間計測を開始し、予め設定した有効時間内に操作ボタン71の押圧操作回数が成立回数に達した場合に、上記のように演出画像の変化を行うようにしている。そして、前記した有効時間内に成立回数に達しない場合には、演出画像の変化を行わずに、特別図柄A,B,Cを変動停止する。これにより、操作ボタン71が連続して押圧操作される遊技への遊技者の参加を促進する効果を向上させるようにしている。
また、操作ボタン71の押圧操作回数が上記成立回数に達すると、可動基台95を反力増加位置から初期位置へ復帰するようにしていることから、次に、演出参加画像データが選択された場合に、操作ボタン71の押圧操作による遊技を同様に行うことができ、その作用効果を奏し得る。また、演出参加画像データを複数設定し、これら各演出参加画像データを、当り確率が高くなるように順次選択して、それらに伴う遊技を行うことができる。
本実施例1の構成では、遊技球の始動口54への流入を契機として変動開始する特別図柄A,B,Cによりリーチとなると、リーチ態様乱数値に従って演出参加画像データが選択された場合に、演出画像Fを表示して操作ボタン71の押圧操作により該演出画像Fを変化する遊技を行うようにしている。そして、遊技者が操作ボタン71を連打することにより、その押圧操作回数が反力増加回数に達すると、可動基台95を反力増加位置へ位置変換してボタン反力を増加し、さらなる連打によって押圧操作回数が成立回数(連続押圧操作態様)に達すると、演出画像Fをさらに当りの発生確率の高い演出画像に変えるようにしている。この構成によれば、当り発生確率の高い演出画像の表示を求めて、遊技者が操作ボタン71を連続して押圧操作している間に、該操作ボタン71のボタン反力が増加することから、演出画像Fによる参加画像fの視覚的な表示だけでなく、ボタン反力による抵抗によって触覚的にも期待感を高めることができるため、当該遊技の臨場感を向上できる。さらに、ボタン反力を増加することによって、操作ボタンの押圧操作に対する遊技者の挑戦心を昂揚させることもできるため、遊技者参加タイプの遊技への興味を長期間に渡って維持することができ得る。
尚、本実施例1にあっては、主制御基板80と演出制御基板82とにより、本発明にかかる演出制御手段が構成されている。また、本発明にかかる連続押圧操作態様として、有効時間内に操作ボタン71の押圧操作回数が成立回数に達することを設定している。また、図柄表示装置42により、本発明の演出表示装置が構成されている。
実施例2は、上述したように、操作ボタン71のボタン反力を多段階に変化する機構を有する演出ボタン装置100を備えた構成である。尚、本実施例2にあっては、演出ボタン装置100以外は、実施例1と同じ構成である。そして、上述した実施例1と同じ構成要素には、同じ符号を記し、その説明を省略している。
この演出ボタン装置100は、図7のように、操作ボタン71の下方に配設された可動基台105が、その外縁部に、操作ボタン71の操作方向に沿って貫通する螺子孔106が形成されている。この螺子孔106には、雌ネジが形成されている。そして、可動基台105の下方には、ステッピングモータ107が配設されている。このステッピングモータ107の駆動軸108には、前記螺子孔106と螺合する雄ネジが形成された螺子杆109が連結されている。これにより、ステッピングモータ107を所定回転角度毎に回動することによって、螺子杆109が回動し、これに伴って螺子孔106を備えた可動基台105が上下動する。このように、演出ボタン装置100は、所謂送りネジ機構を備えた構成となっている。
上記のステッピングモータ107は、上述した主制御基板80に、盤面中継基板を介して接続されている。すなわち、主制御基板80が、ステッピングモータ107を駆動制御することによって、可動基台105の上下動を制御することができ得る。
本実施例2にあっては、上述した実施例1と同様に、始動口54への遊技球流入により抽出したリーチ態様乱数値が、演出参加画像データを選択していると、特別図柄A,B,Cがリーチとなった場合に該演出参加画像データにより演出画像Fを表示する(図6参照)。そして、操作ボタン71が遊技者により連続的に押圧操作されることにより、演出画像Fを構成する参加画像fのゲージを上昇させる。この参加画像fの変化に伴って、上記のステッピングモータ107を所定角度毎に回動制御する。これにより、可動基台105を初期位置から、多段階状に上昇させ、この上昇に従ってボタン反力を段階的に増加するようにしている。具体的には、操作ボタン71の押圧操作回数に対して、ステッピングモータ107を回動する第一〜第五の増加段階回数が夫々に設定されており、操作ボタン71の押圧操作回数が、第一の増加段階回数から第五の増加段階回数まで順に達する毎に、ステッピングモータ107を回動制御して、可動基台105を段階的に上昇させる(図7(B)参照)。これにより、操作ボタン71は、その連続した押圧操作に従って、徐々にボタン反力が増加していく。さらに、この第一〜第五の増加段階回数に達する毎に、演出制御基板82により参加画像fのゲージを一目盛り上昇させるように表示する(図6参照)。
このように本実施例2にあっては、操作ボタン71の押圧操作回数が所定の成立回数(連続押圧操作態様)に達するまでの間に、第一から第五の増加段階回数を設定し、これら各回数に達する毎に、可動基台105を段階的に上昇させることにより、ボタン反力を徐々に増加するようにしている。これにより、演出画像Fの変化を求める遊技者に、演出画像Fでの視覚的な認識に加え、ボタン反力の増加による触覚的な認識をも付与することができるため、期待感と臨場感とが高まる遊技を提供できる。特に、本実施例2では、演出画像Fの参加画像fの段階的な変化と同期して、操作ボタン71のボタン反力も段階的に増加するようにしていることから、前記した作用効果が一層向上する。
本実施例2にあっても、操作ボタン71のボタン反力を徐々に増加するようにした演出ボタン装置100を配設した以外は、上述した実施例1と同じ構成であり、上述した実施例1と同様の作用効果を奏する。
尚、本実施例2にあって、ステッピングモータ107と、螺子杆109と、可動基台105に形成した螺子孔106とにより、本発明にかかる基台移送手段が構成されている。そして、コイルスプリング77,可動基台105、該可動基台105の螺子孔106、ステッピングモータ107、螺子杆109により、本発明にかかる負荷増減手段が構成されており、この負荷増減手段と操作ボタン71により、本実施例2の演出ボタン装置100が構成されている。
上述した実施例1,2の構成にあっては、リーチ態様乱数に従って、操作ボタン71を押圧操作して参加する遊技を行うように設定した構成であるが、その他の構成として、特別図柄A,B,Cの変動開始により表示する演出画像に伴って、操作ボタン71を押圧操作して参加する遊技を行うようにしても良い。例えば、特別図柄A,B,Cを変動開始すると、演出画像を表示し且つ操作ボタン71を押圧操作させる遊技を開始し、所定の連続押圧操作態様に達すると、特別図柄A,B,Cによりリーチを発生するように制御する。そして、リーチの発生に伴って、図柄表示装置42で表示する演出画像がリーチ用の演出画像に変化する。この場合にも、連続押圧操作態様に至るまでの間に、操作ボタン71のボタン反力を増加するように制御する。このような構成にあっても、上述した実施例1,2と同様の作用効果を奏し得る。
また、上述した実施例1,2にあっては、操作ボタンの押圧操作により所定の連続押圧操作態様(成立回数)に至るまでの間に、ボタン反力を増加するように制御した構成であるが、ボタン反力を減少するような制御を行なっても良い。例えば、所定の有効時間内に押圧操作回数が設定値(上記した反力増加回数、増加段階回数、成立回数など)に達しない場合には、ボタン反力を減少させるように制御する。
また、上述した実施例2にあっては、ステッピングモータを5段階に駆動制御することによって、ボタン反力を多段階に増加させるようにした構成であるが、該ステッピングモータの回動角度を可及的に小さくして、操作ボタンの押圧操作開始から連続押圧操作態様(成立回数)に至るまでの間、連続的に駆動制御することにより、可動基台を滑らかに上昇させて、これに伴ってボタン反力を滑らかに増加するようにしても良い。
また、上述した実施例1,2にあっては、図柄表示装置で、操作ボタンの押圧操作に従って演出する演出画像を表示するようにした構成であるが、その他の構成として、図柄表示装置と別に、遊技者参加タイプの演出画像を表示する演出表示装置を設けるようにしても良い。さらには、操作ボタンの押圧操作に従って表示する演出画像で、該押圧操作に連動して表示する参加画像のみを表示する表示装置を別途設け、参加画像以外は図柄表示装置で表示するようにしても良い。具体的には、実施例1にあって、ロケットの画像を図柄表示装置で表示し、参加画像であるゲージを別の表示装置で表示する。
また、上述した実施例1にあっては、可動基台をボタン用ソレノイドにより移動制御するようにした構成であり、実施例2にあっては、可動基台を、ステッピングモータを用いた送りネジ機構により移動制御するようにした構成であるが、これ以外の構成も適用可能である。例えば、前記ボタン用ソレノイドに換えて、エアシリンダを用いる構成や、ステッピングモータにより可動基台を上下方向に傾動するようにした構成などが適用できる。また、このような負荷増減手段以外にも、例えば、操作ボタンを、エアシリンダに直接的に連結した構成や、蛇腹状容器を用いる構成とすることもできる。例えば、後者の場合には、操作ボタンをピストンに連結し、該ピストンにより容積変化するシリンダに前記蛇腹状容器を連通させる。そして、シリンダと蛇腹状容器との連通部位の通路径を変更可能とすることにより、シリンダに作用する圧力を変化させて、操作ボタンのボタン反力を増減させることができる。また、蛇腹状容器は、膨張した後に圧力解除すると復元するため、操作ボタンが戻るようになっている。
本発明にあっては、上述した実施例に限定されるものではなく、その他の構成についても、本発明の趣旨の範囲内で適宜変更可能である。
パチンコ遊技機1の斜視図である。
遊技盤8の正面図である。
パチンコ遊技機1の制御回路を示すブロック回路図である。
実施例1の演出ボタン装置70にあって、可動基台95が初期位置にある場合に、(A)操作ボタン71が操作されていない状態と、(B)操作ボタン71が押圧操作された状態とを示す縦断面図である。
実施例1の演出ボタン装置70にあって、可動基台95が反力増加位置にある場合に、(C)操作ボタン71が押圧操作された状態と、(D)操作ボタン71が押圧操作された状態とを示す縦断面図である。
図柄表示装置42の表示画面43で表示される遊技者参加タイプの演出画像を示す説明図である。
実施例2の演出ボタン装置100にあって、(A)可動基台105が初期位置にある状態と、(B)可動基台105が初期位置から上昇した状態とを示す縦断面図である。
符号の説明
1 パチンコ遊技機
3 遊技機本体(機台)
8 遊技盤
42 図柄表示装置(演出表示装置)
70,100 演出ボタン装置
71 操作ボタン
77 コイルスプリング(付勢手段)
80 主制御基板(演出制御手段)
82 演出制御基板(演出制御手段)
95,105 可動基台
97 ボタン用ソレノイド(基台移送手段)
106 螺子孔(基台移送手段)
107 ステッピングモータ(基台移送手段)
109 螺子杆(基台移送手段)