JP2010136777A - パチンコ遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】当りにより供与する利益への期待感を向上し得るパチンコ遊技機を提案する。
【解決手段】始動記憶の消化により、単一又は複数の擬似図柄生成行程を介して擬似停止図柄態様を一旦停止する再変動確定図柄生成行程により、当り停止図柄態様を確定表示する場合にあって、再変動確定図柄生成行程の図柄確定に至る停止経路パターンを選定して、該停止経路パターンに応じて、当りによる利益を割り当てているように制御処理する構成であるから、停止経路パターンによって遊技者に当りによる利益を予見させることができるため、遊技者の期待感を高め、遊技の趣向性を向上することができ得る。
【選択図】図5
【解決手段】始動記憶の消化により、単一又は複数の擬似図柄生成行程を介して擬似停止図柄態様を一旦停止する再変動確定図柄生成行程により、当り停止図柄態様を確定表示する場合にあって、再変動確定図柄生成行程の図柄確定に至る停止経路パターンを選定して、該停止経路パターンに応じて、当りによる利益を割り当てているように制御処理する構成であるから、停止経路パターンによって遊技者に当りによる利益を予見させることができるため、遊技者の期待感を高め、遊技の趣向性を向上することができ得る。
【選択図】図5
Description
本発明は、選出図柄を変動してその停止図柄態様により当り又はハズレを確定し、当りの場合に遊技者に所定の利益を供与するパチンコ遊技機に関する。
パチンコ遊技機としては、遊技球が所定の始動口に入賞することにより始動記憶を発生し、該始動記憶の消化により、図柄表示装置で選出図柄を変動表示してその停止図柄態様に従って当り又はハズレを確定するようにした構成が良く知られている。そして、この停止図柄態様により当りを確定した場合には、大入賞口を開閉する開閉ラウンドを所定回数繰返し行う特別遊技作動を実行し、該大入賞口に流入した遊技球により賞球を発生して遊技者に利益を供与する。
このようなパチンコ遊技機は、上記した当りの発生により多くの利益を遊技者に供与することから、選出図柄が変動して停止するまでの一連の図柄生成工程は、遊技者が最も注目するところである。そのため、選出図柄を表示する図柄表示装置で、当りを期待させるような様々な演出を行うことにより、遊技者の期待感を向上し、遊技の興趣性を高める効果を奏する構成が提案されている。
例えば、特許文献1の構成にあっては、当りの予告として、図柄生成工程の実行毎に所定実行総数を限度として順次実行する一連の連続予見演出動作を行うようにしたものであって、該連続予見演出動作を構成する一番目の図柄生成工程実行開始時に、始動記憶数が前記実行総数に満たない場合には、いずれかの図柄生成工程で、選出図柄を確定表示する前に、ハズレ停止図柄態様で所定回数停止し、擬似連続予見演出動作を行うようにした構成である。かかる構成によれば、複数回の図柄生成工程により順次連続して表示される連続予見演出動作により、遊技者の当りへの期待感を高めることができる。
ところで、上述した特許文献1の構成にあっては、複数の図柄生成工程で実行する連続予見演出動作の具体例として、図柄表示装置で選出図柄と別の所定の予告図柄を、複数の図柄生成工程で連続して演出表示することにより行っている。これは、一つの図柄生成工程で、ハズレ停止図柄態様で所定回数停止して擬似連続予見演出動作を行う場合も同様である。
この連続予見演出動作および擬似連続予見演出動作は、予告図柄を複数の図柄生成工程で連続して演出表示するものであるから、当り予告として遊技者が着目するものの、演出自体は見慣れてしまえば該演出への興味も薄れてしまう傾向が強い。そのため、演出による興趣向上効果に限界があり、当り予告により遊技者の当りへの期待感を向上する効果を維持できても、前記期待感の向上効果に限界を生じている。
本発明は、上記した課題の解決を試みたものであり、当り発生への期待感を向上でき且つ該期待感の向上効果を比較的長期に亘って維持し得るパチンコ遊技機を提案するものである。
本発明は、選出図柄を変動表示する図柄表示装置と、遊技球の入賞を検知する球検知手段を具備する始動口と、始動口の球検知手段が遊技球を検知することにより始動記憶を発生し、該始動記憶を消化することにより、図柄表示装置で選出図柄を変動開始して停止する一連の確定図柄生成工程を行い、その停止図柄態様によって当り又はハズレを確定して、当りの場合に遊技者に所定の利益を供与する遊技制御手段とを備えたパチンコ遊技機において、遊技制御手段は、始動記憶の消化により、擬似停止図柄態様を表示する単一又は複数の擬似図柄生成行程を介して一旦停止する再変動確定図柄生成行程により、当り停止図柄態様を確定表示する場合にあって、再変動確定図柄生成行程の図柄確定に至る、予め設定された複数の停止経路パターンのいずれかを選定すると共に、該停止経路パターンに応じて、当りによる利益を割り当てているようにした制御内容を備えていることを特徴とするパチンコ遊技機である。
ここで、遊技制御手段としては、当りによる利益を選定した後に、当該利益に割り当てている停止経路パターンを選定するように制御処理しても良いし、又は、停止経路パターンを選定した後に、当該停止経路パターンに割り当てている当りによる利益を選定するように制御処理しても良い。いずれの制御処理を行う構成にあっても、停止経路パターンと当りによる利益とが対応していることから、遊技者側からみれば、停止経路パターンによって利益が決まるように見える。
かかる構成にあっては、当り図柄態様を確定表示する前に、当りによる利益を割り当てている停止経路パターンを表示するようにしていることから、当り図柄態様が確定するまでの停止経路パターンによって、前記利益を遊技者に予見させることができ、遊技者に当該利益に対する期待感を高めることができるため、遊技の趣向性を向上することができる。ここで、停止経路パターンとしては、再変動確定図柄生成行程の図柄確定に至るまでの単一又は複数の擬似図柄生成工程により一旦停止する単一又は複数の擬似停止図柄態様により構成されるものが好適であり、さらに、当り図柄態様に至るまでの擬似停止図柄態様の変遷を、パターン化してなるものが好適に用い得る。
そして、停止経路パターンにあっては、夫々に割り当てている利益に応じて、遊技者の期待感が向上し易くするように設定することが好適である。例えば、複数の当りによる利益に夫々に利益差を設け、高い利益に割り当てている停止経路パターンと、低い利益に割り当てている停止経路パターンとでは、遊技者の期待感が異なるように各停止経路パターンを設定する。
また、当然ながら、当りの場合にも、再変動確定図柄生成工程を行わず、通常の確定図柄生成工程を行う場合があっても良く、両者を選択的に実行するように制御する構成が好適に用い得る。
尚、上述した従来構成(特許文献1)と比較すると、この従来構成の場合、複数の擬似連続予見演出動作は当りの発生を予見させるものであり、当りによって得られる利益までも予見することとなっていない。これに対して、本発明の構成では、停止経路パターンによって当りによる利益を予見させることとなっていることから、遊技者の期待感を高める効果が、前記従来構成よりも著しく向上する。また、本発明の構成では、擬似図柄生成工程により選出図柄の変動と一旦停止を繰り返す、所謂再変動によって一旦停止する擬似停止図柄態様により停止経路パターンが構成されており、遊技者が遊技中に最も注視する選出図柄によって該遊技者の期待感を高めることができる。そのため、当りを予見する予告図柄(演出図柄)により演出を行う従来構成に比して、遊技者の期待感を高め且つ幾度表示しても該期待感を昂揚させることができ得る。
本発明のパチンコ遊技機は、上述したように、始動記憶の消化により、単一又は複数の擬似図柄生成行程を介して擬似停止図柄態様を一旦停止する再変動確定図柄生成行程により、当り停止図柄態様を確定表示する場合にあって、再変動確定図柄生成行程の図柄確定に至る、予め設定された複数の停止経路パターンのいずれかを選定すると共に、該停止経路パターンに応じて、当りによる利益を割り当てているように制御処理する構成であるから、停止経路パターンによって遊技者に当りによる利益を予見させることができるため、遊技者の期待感を高め、遊技の趣向性を向上することができ得る。
本発明にかかるパチンコ遊技機1の実施例を添付図面に従って説明する。
本実施例のパチンコ遊技機1は、図1に示すように、遊技島設備に固定される木製の外枠2と、該外枠2の前面開口部分を覆うように取り付けられた遊技機本体3とから構成されている。遊技機本体3は、中央上部の略円形の開口部に遊技盤8(図2参照)が取り付けられた本体枠(図示省略)と、該本体枠の前面側に開閉可能に配設された前枠扉6とを備え、本体枠と前枠扉6とが、外枠2にヒンジ部材4を介して枢着されている。前枠扉6には、遊技盤8の遊技領域12(図2参照)を臨む前面ガラス14が配設されている。
本実施例のパチンコ遊技機1は、図1に示すように、遊技島設備に固定される木製の外枠2と、該外枠2の前面開口部分を覆うように取り付けられた遊技機本体3とから構成されている。遊技機本体3は、中央上部の略円形の開口部に遊技盤8(図2参照)が取り付けられた本体枠(図示省略)と、該本体枠の前面側に開閉可能に配設された前枠扉6とを備え、本体枠と前枠扉6とが、外枠2にヒンジ部材4を介して枢着されている。前枠扉6には、遊技盤8の遊技領域12(図2参照)を臨む前面ガラス14が配設されている。
前枠扉6の前面下部には、図示しない発射装置に供給する遊技球を貯留する発射球貯留皿10が設けられている。発射球貯留皿10は、その左側内部に、賞球や貸球が流出する球払出口15が開口し、右側内部に、遊技球を整列する整列部(図示省略)が形成され、該整列部の右端に遊技球を発射装置へ供給するための球流入口(図示省略)が開口している。
上記した遊技機本体3(本体枠)の前面下部には、樹脂材からなる下部パネル18が設けられており、この下部パネル18の前面下部中央に余剰の遊技球を貯留する余剰球貯留皿11が配設されている。余剰球貯留皿11の内部には、球放出口19が開口しており、該球放出口19から余剰球貯留皿11内に遊技球が放出される。さらに、余剰球貯留皿11の右方には発射ハンドル26が突設されている。
また、上記した遊技盤8の前面には、図2のように、ガイドレール13が取り付けられており、該ガイドレール13によって略円形の遊技領域12と、発射された遊技球を遊技領域12に案内する案内通路20が区画される。さらに、遊技盤8の遊技領域12の中央には、各種の遊技部材が組み付けられたセンターケース41が配設されている。このセンターケース41には、液晶表示器からなる図柄表示装置42が組み付けられており、該図柄表示装置42の表示画面43では、三つの特別図柄A,B,Cと二つの普通図柄E1 ,E2とが変動表示されると共に、様々な演出画像が表示される。
ここで、特別図柄A,B,Cは、後述する可変入賞装置51の始動口54に遊技球が流入することにより変動開始し、その後停止した各特別図柄の組合せからなる停止図柄態様により当り又はハズレを確定する。また、普通図柄E1 ,E2 は、後述する普通図柄始動ゲート(普通図柄始動領域)49を遊技球が通過することにより変動開始し、その後停止した普通図柄E1 ,E2 の組合せにより当り又はハズレを確定する。そして、普通図柄E1 ,E2 が当りの場合には、後述する可変入賞装置51の可動翼片52,52を開閉駆動する。
センターケース41の下部には、4個の発光ダイオードからなる特別図柄始動記憶数表示装置46が配設されている。この特別図柄始動記憶数表示装置46は、上記した可変入賞装置51の始動口54に遊技球が連続して流入した場合に、特別図柄A,B,Cの変動を保留する特別図柄始動記憶数を、発光ダイオードの点灯数によって表示する。また、センターケース41の左下部には、4個の発光ダイオードからなる普通図柄始動記憶数表示装置47が配設されており、同様に、普通図柄E1 ,E2の変動を保留する普通図柄始動記憶数を、発光ダイオードの点灯数によって表示する。尚、特別図柄始動記憶数と普通図柄始動記憶数は、それぞれ四個を上限数として設定している。
上記センターケース41の左右側方には、普通図柄始動ゲート(普通図柄始動領域)49,49が配設されており、遊技球の通過により、各普通図柄始動ゲート49に設けられた普通図柄始動スイッチS2 (図3参照)から遊技球検出信号が発生すると、前記表示画面43で普通図柄E1 ,E2 が変動し、所定時間経過後に停止して種々の組み合わせの図柄態様が表示される。
また、センターケース41の下方には、遊技球を流入可能とする始動口54と、左右一対の開閉翼片(図示省略)とを備えた可変入賞装置51が配設されている。この始動口54の内部には、遊技球を検知する特別図柄始動スイッチS1(図3参照)が配設されており、該特別図柄始動スイッチS1による遊技球検知に従って、前記図柄表示装置42の表示画面に特別図柄A,B,Cを変動開始する。また、左右一対の開閉翼片は、上下方向に起立して一個の遊技球が上方から入賞可能な間隔となる起立位置と、該起立位置から左右両側に逆ハ字形に拡開して遊技球の入賞を容易とする傾動位置とに変換駆動されるようになっている。そして、前記普通図柄E1,E2の表示結果が所定の当り図柄態様の場合には、普通電動役物ソレノイド56(図3参照)を駆動源として開閉翼片が所定時間(約 0.2秒間)傾動位置に拡開されて、始動口54に遊技球が入り易い状態となる。
さらに、可変入賞装置51の下方には、内部に特定領域と一般領域とを有する大入賞口61を備えると共に、横長矩形状の開閉扉62を大入賞口ソレノイド65(図3参照)等の駆動源によって前後方向に開閉駆動することにより、大入賞口61を開放状態と閉鎖状態とに変換する変動入賞装置63が配設されている。そして、前記図柄表示装置42の表示画面43に変動表示される特別図柄A,B,Cが、所定の組み合わせの当り図柄態様で確定表示された場合に大当たりとして、特別遊技作動が実行される。この特別遊技作動は、開閉扉62が前方に傾倒して開き、その開放状態で開閉扉62の上面の案内作用を介して、大入賞口61内へ遊技球を案内するとともに、所定開放時間(例えば30秒)の満了、またはその所定開放時間中における所定個数(例えば 9個)の遊技球の入賞により開閉扉62が起立して大入賞口61が閉鎖される開閉ラウンドを、特定領域の球通過を条件として所定制限回数(本実施例にあっては15回または3回)継続するものであって、この特別遊技作動の実行によって多量の遊技球が入賞し、遊技者に所定の利益が供与される。変動入賞装置63の内部には、特定領域に入った遊技球を検知する特定領域スイッチS3(図3参照)と、一回の開閉ラウンド毎の入賞個数を計数するカウントスイッチS4(図3参照)とが設けられている。また、特定領域スイッチS3 で検知される遊技球は、一回の開閉ラウンド中に計数される入賞個数に合算される。
その他、遊技領域12には、複数の一般入賞口58が配設されており、その内部に設けられた一般入賞スイッチS5(図3参照)による遊技球の入賞検知に伴って所定数の賞球が払い出される。
次に、上述のパチンコ遊技機1の制御回路について、図3に示すブロック図に従って説明する。
制御回路には、主制御基板80、払出制御基板81、演出制御基板82、電源基板83、発射制御基板84が配設されている。主制御基板80は、マイクロコンピュータにより構成されており、パチンコ遊技機1の遊技を統括的に制御するものである。そして、この主制御基板80には、上述した遊技盤8に配設された始動口54、大入賞口61、一般入賞口58へ流入した遊技球を検知するための各スイッチやセンサ(図示省略)等が盤面中継端子板を介して接続されている。
制御回路には、主制御基板80、払出制御基板81、演出制御基板82、電源基板83、発射制御基板84が配設されている。主制御基板80は、マイクロコンピュータにより構成されており、パチンコ遊技機1の遊技を統括的に制御するものである。そして、この主制御基板80には、上述した遊技盤8に配設された始動口54、大入賞口61、一般入賞口58へ流入した遊技球を検知するための各スイッチやセンサ(図示省略)等が盤面中継端子板を介して接続されている。
主制御基板80には、各種センサなどからの入力信号に従って演算処理を実行して所定の制御指令信号を出力する中央制御装置CPU、演算処理に用いる制御プログラムを格納する記憶装置ROM、必要なデータを随時読み書き可能な記憶装置RAMが、データを読み書きするアドレスを指定する情報を一方的に伝えるアドレスバス(図示省略)と、データのやり取りを行うデータバス(図示省略)とを介して接続され、主制御基板80の基板回路を構成している。前記記憶装置ROMには、制御プログラムや、普通当り乱数テーブル、普通当り図柄乱数テーブル、大当り特別乱数テーブル、大当り図柄乱数テーブル、ハズレ図柄乱数テーブル、リーチ乱数テーブル、リーチ図柄乱数テーブル、リーチ態様乱数テーブル等の固定データが格納されている。そして、後述するように始動口54に遊技球が流入して特別図柄始動スイッチS1がON作動すると、中央制御装置CPUによって各乱数テーブルの乱数値の抽選が行われ、大当り特別乱数値、大当り図柄乱数値、ハズレ図柄乱数値、リーチ乱数値、リーチ図柄乱数値、リーチ態様乱数値等が選出される(図4参照)。また、記憶装置RAMには、特別図柄始動スイッチS1 ,普通図柄始動スイッチS2 のON作動数等が一時的に記憶される記憶エリア、ソフトタイマを構成するレジスタ領域及びワークエリア等が設けられている。
さらに、主制御基板80の基板回路には、所定のクロックパルスを出力するクロック装置(図示省略)が設けられ、中央制御装置CPUに接続されている。そして中央制御装置CPUは一定間隔のクロックパルスによって、時系列的に演算処理を行い、一連の処理作動を順次実行する。また、このクロック装置により出力されたクロックパルスをカウントして、時間を計測するタイマーTMも接続されている。
また、上記主制御基板80の基板回路には、中央制御装置CPUが周辺機器とデータ通信を行う入力ポート(図示省略)及び出力ポート(図示省略)が設けられており、該出力ポートを介して主制御基板80からの制御指令信号が、払出制御基板81、演出制御基板82、発射制御基板84の各入力ポートに向けて発信されるようになっている。また、主制御基板80の入力ポートには、盤面中継基板を介して、特別図柄始動スイッチS1、普通図柄始動スイッチS2 ,特定領域スイッチS3 ,カウントスイッチS4 ,一般入賞スイッチS5 が接続されている。そして、主制御基板80は、所定時間毎(例えば2ms毎)に各スイッチS1 〜S5 の遊技球検出状態を調べ、信号入力があるとその信号が波形整形回路により波形整形されて中央制御装置CPUに入力され、その情報を記憶装置RAMに記憶する。また、主制御基板80の出力ポートには、盤面中継基板を介して大入賞口ソレノイド65,普通電動役物ソレノイド56が接続されており、中央制御装置CPUが所定の条件を選出した場合に作動される。
また、主制御基板80の中央制御装置CPU及び上記した各制御基板81〜84に設置されている各中央制御装置CPUは、所定のデータの処理を行う演算ユニット(ALU)を連成した演算装置と、この演算装置に入出力するデータや読み込んだ命令を保管しておくレジスタと、命令を解読するデコーダ等によって構成されている。尚、前記演算ユニットの連成数によって、各中央制御装置CPUの演算処理能力が決まる。そして、主制御基板80の中央制御装置CPUは、所定の形式で生成した制御指令信号を各制御基板81〜84に夫々送信し、各制御基板81〜84の中央制御装置CPUがこの制御指令信号に従って所定の制御を処理実行することとなる。
一方、上記した演出制御基板82は、上述した図柄表示装置42で演出する図柄制御や、各種スピーカから音響を発する制御や、各種ランプおよびLEDを発光する制御などを行うものである。そして、この演出制御基板82には、図柄表示装置42を構成する液晶表示器(図示省略)と、各種LEDをLED中継端子板を介して発光制御するランプ制御基板(図示省略)と、スピーカが接続された演出中継端子板(図示省略)とが夫々に接続されている。また、演出制御基板82にも、上述した主制御基板80と同様に、中央制御装置CPU、記憶装置ROM、記憶装置RAMを備えている。このような演出制御基板82は、主制御基板80から受信した演出制御指令信号に従って、図柄表示装置42による演出画像の表示、各LEDの発光、スピーカの発音を制御実行する。
また、払出制御基板81は、賞球や貸球を払い出す球払出装置(図示省略)を駆動制御するものである。この払出制御基板81は、主制御基板80から受信した払出制御指令信号に従って上記した球払出装置(図示省略)を駆動して、所定の賞球を払い出す制御を実行する。
また、発射制御基板84は、上記した発射ハンドル26の操作に従って、図示しない発射装置を駆動制御することにより、遊技球を発射制御するものである。尚、発射制御基板84も、上記した主制御基板80と接続されており、主制御基板80から所定の制御指令信号を入力すると、それに従って駆動制御するようにもなっている。
また、上述した電源基板83は、外部電源から供給された電力を、所定の電圧に変換して、上述した主制御基板80、払出制御基板81、演出制御基板82、発射制御基板84に送電するものである。電源基板83には、外部電源からAC24Vの電流が送電される。そして、このAC24Vを、DC32V、DC12V、DC5Vに変換する回路が夫々配設されている。さらに、過剰の電流が流れないようする過負荷保護回路、リセット回路、バックアップ用コンデンサ(バックアップ電源)などが配設されている。
この電源基板83からDC32V、DC12V、DC6Vの各電力を夫々供給された主制御基板80、払出制御基板81、演出制御基板82、発射制御基板84は、夫々が駆動制御するモータ、ソレノイド、スイッチ、センサ、LED、スピーカ、表示装置などに所定の電力を分配する。
次に、図3に示した制御回路による制御態様をパチンコ遊技機の作動に従って説明する。
上記した発射ハンドル26が遊技者によって操作されることにより、遊技球を遊技領域12に発射する。この遊技球が普通図柄始動ゲート49を通過し、普通図柄始動スイッチS2 がON作動すると、主制御基板80は普通図柄の始動処理を行う。これにより、主制御基板80は、普通当り乱数値と普通当り図柄乱数値を夫々選出し、図柄表示装置42により普通図柄E1 ,E2 の図柄変動を開始して、前記各乱数値に従って停止する。そして、普通図柄E1 ,E2が当りであった場合には、上述したように、可変入賞装置51の開閉翼片を傾動位置に拡開する制御を行う。尚、遊技球が普通図柄始動ゲート49を連続して通過した場合には、それぞれについて各乱数値を選出して記憶装置RAMに普通図柄始動記憶として一旦格納し、該始動記憶数に従って普通図柄始動記憶数表示装置47の発光ダイオードを点灯する。
上記した発射ハンドル26が遊技者によって操作されることにより、遊技球を遊技領域12に発射する。この遊技球が普通図柄始動ゲート49を通過し、普通図柄始動スイッチS2 がON作動すると、主制御基板80は普通図柄の始動処理を行う。これにより、主制御基板80は、普通当り乱数値と普通当り図柄乱数値を夫々選出し、図柄表示装置42により普通図柄E1 ,E2 の図柄変動を開始して、前記各乱数値に従って停止する。そして、普通図柄E1 ,E2が当りであった場合には、上述したように、可変入賞装置51の開閉翼片を傾動位置に拡開する制御を行う。尚、遊技球が普通図柄始動ゲート49を連続して通過した場合には、それぞれについて各乱数値を選出して記憶装置RAMに普通図柄始動記憶として一旦格納し、該始動記憶数に従って普通図柄始動記憶数表示装置47の発光ダイオードを点灯する。
遊技領域12を転動流下した遊技球が可変入賞装置51の始動口54に流入すると、図4のように、特別図柄始動スイッチS1がON作動し、主制御基板80は、上記した各乱数値を抽出して特別図柄始動記憶を記憶する始動口処理を行う。ここで、主制御基板80の中央制御装置CPUは、特別図柄始動スイッチS1のON作動により特別図柄始動記憶処理として、記憶装置ROMに記憶されている大当り特別乱数テーブル、大当り図柄乱数テーブル、ハズレ図柄乱数テーブル、リーチ乱数テーブル、リーチ図柄乱数テーブル、リーチ態様乱数テーブル等から抽選によって、大当り乱数値、大当り図柄乱数値などを夫々に抽出し、これら各乱数値を一セットの特別図柄始動記憶として、記憶装置RAMに一旦格納する。尚、遊技球が連続的に始動口54に流入した場合には、夫々に各乱数値を選出して特別図柄始動記憶を順次発生し、その発生順に記憶装置RAMに記憶すると共に、特別図柄始動記憶数表示装置46の発光ダイオードをその始動記憶数に応じて順次点灯する。
そして、主制御基板80は、記憶装置RAMに特別図柄始動記憶が記憶されている場合には、図5のように、発生順に特別図柄始動記憶を消化して特別図柄を変動制御する特別図柄処理を行う。すなわち、特別図柄始動記憶を読み込み、特別図柄始動記憶数表示装置46の発光ダイオードを1個消灯し、特別図柄A,B,Cの図柄変動を開始し、当該特別図柄始動記憶の大当り乱数値を判定する。ここで、大当り乱数値が当りであると、大当り図柄乱数値を選択して当り図柄を選択すると共に、その他の乱数値に従って図柄表示装置42で表示される当り図柄変動パターンを選定し(当り図柄変動パターン選定処理)、演出制御基板82により、図柄表示装置42で、特別図柄A,B,Cを当り図柄態様で確定停止するまでの一連の確定図柄生成工程が表示される(当り図柄処理)。そして、特別図柄A,B,Cが当り図柄態様で確定停止すると、上述したように、特別遊技作動として、大入賞口61を開閉作動する開閉ラウンドを開始する。一方、大当り乱数値がハズレ乱数値であった場合には、ハズレ図柄乱数値を選択してハズレ図柄を選択すると共に、ハズレ図柄変動パターンを選定し(ハズレ図柄変動パターン選定処理)、演出制御基板82により、図柄表示装置42で、特別図柄A,B,Cをハズレ図柄態様で確定停止する(ハズレ図柄処理)。
尚、特別図柄A,B,Cとしては、それぞれ「0」〜「9」の各数字からなり、A=B=Cで確定停止した場合に当りとし、これ以外をハズレとする。すなわち、特別図柄A=B=Cが本発明にかかる当り図柄態様であり、これ以外がハズレ図柄態様である。
次に本発明の要部について説明する。
本実施例にあっては、特別図柄A,B,Cが変動して当りで確定した場合に、遊技者に供与する利益として、以下の四種類の利益内容を設定している。
(1)開閉ラウンドの制限回数15回、確変遊技状態(以下「15R、確変」という)
(2)開閉ラウンドの制限回数3回、確変遊技状態(以下「3R、確変」という)
(3)開閉ラウンドの制限回数15回、通常遊技状態(以下「15R、通常」という)
(4)開閉ラウンドの制限回数3回、通常遊技状態(以下「3R、通常」という)
本実施例にあっては、特別図柄A,B,Cが変動して当りで確定した場合に、遊技者に供与する利益として、以下の四種類の利益内容を設定している。
(1)開閉ラウンドの制限回数15回、確変遊技状態(以下「15R、確変」という)
(2)開閉ラウンドの制限回数3回、確変遊技状態(以下「3R、確変」という)
(3)開閉ラウンドの制限回数15回、通常遊技状態(以下「15R、通常」という)
(4)開閉ラウンドの制限回数3回、通常遊技状態(以下「3R、通常」という)
ここで、開閉ラウンドは、上述したように、特別遊技作動で大入賞口を開閉するラウンドである。また、通常遊技状態は、当りの発生確率が変化しない通常の遊技を行う遊技状態であり、確変遊技状態とは、次回の当りの発生確率を通常遊技状態に比して高くする遊技状態である。このように、各利益内容は、遊技者の獲得できる利益が夫々に異なり、利益差を生じている。すなわち、上記(1)の利益内容が最も高い利益を遊技者に供与し、(2)の利益内容が二番目に高い利益を供与し、(3)の利益内容が三番目に高い利益を供与し、(4)の利益内容が最も低い利益を供与する。
各利益内容(1)〜(4)は、特別図柄A,B,Cの確定停止した当り図柄態様によって決まるように設定されている。本実施例にあっては、特別図柄A,B,Cが「7,7,7」の当り図柄態様で確定停止した場合に(図6(H)参照)、上記(1)の利益内容を供与する。また、「7」以外の奇数図柄で揃った当り図柄態様で確定停止した場合に(図示省略)、上記(2)の利益内容を供与する。また、「6」以外の偶数図柄で揃った当り図柄態様で確定停止した場合に(図示省略)、上記(3)の利益内容を供与し、「6,6,6」の当り図柄態様で確定停止した場合に(図示省略)、上記(4)の利益内容を供与するように制御している。このように、当り図柄態様に各利益内容を割り当てている。
尚ここで、本実施例にあっては、前述したように、特別図柄始動記憶を消化することにより、大当り乱数値を判定し、該判定により当りとなった場合に大当り図柄乱数値によって特別図柄A,B,Cを「0」〜「9」のいずれかで確定停止するようにしている。すなわち、大当り図柄乱数値によって、上記した利益内容が決まるように処理している。一方、大当り乱数値の判定処理としては、大当り乱数テーブルが「0」〜「299」の300コマから構成される大当り乱数テーブルから抽出した大当り乱数値が、通常遊技状態の場合、「7」であると当り判定する。確定遊技状態の場合、大当り乱数値が「7」,「77」,「177」,「207」,「277」であると当り判定する。すなわち、通常遊技状態では当り発生確率が1/300であり、確変遊技状態では当り発生確率が1/60である。
また、本実施例にあっては、特別図柄A,B,Cが当り図柄態様で確定停止する場合に、図5のように、特別図柄A,B,Cを変動して確定停止する通常の確定図柄生成工程と、確定停止に至るまでに一旦停止して再変動する再変動確定図柄生成工程とのいずれかを行うように制御処理している。この再変動確定図柄生成工程は、特別図柄A,B,Cを変動後に擬似停止図柄態様で一旦停止し、その後再変動する擬似図柄生成工程を行い、最終的に当り図柄態様で確定停止する(図6参照)。そのため、遊技者からみれば、特別図柄始動記憶を一つ消化することにより、特別図柄A,B,Cを変動後に停止する一連の流れが連続して複数回行われる。
本実施例では、再変動確定図柄生成工程で、擬似図柄生成工程を三回行うようにしており、各擬似図柄生成工程で特別図柄A,B,Cを擬似停止図柄態様で夫々に一旦停止する。そして、三つの擬似停止図柄態様が一旦停止する順序により、本発明の停止経路パターンを設定している。この停止経路パターンとしては、例えば、擬似停止図柄態様を「4,4,4」、「5,5,5」、「6,6,6」で順次一旦停止して、最後に「7,7,7」の当り図柄態様で確定停止する。
停止経路パターンは、本実施例にあって、下記の四つのパターンを設定している。
(I)全ての擬似停止図柄態様を当り図柄態様とし、徐々に当り図柄態様に近づいていくパターン。
(II)全ての擬似停止図柄態様で当り図柄を表示し、少なくとも三番目の擬似停止図柄態様で当り図柄のリーチ図柄態様を表示することにより、あたかも当り図柄態様に近づいているようにしたパターン。
(III)少なくとも二番目の擬似停止図柄態様で当り図柄を表示し、三番目の擬似停止図柄態様で当り図柄のリーチ図柄態様を表示することにより、あたかも当り図柄態様に近づいているようにしたパターン。
(IV)全ての擬似停止図柄態様を、ランダムに選出したハズレ図柄態様とするパターン。
(I)全ての擬似停止図柄態様を当り図柄態様とし、徐々に当り図柄態様に近づいていくパターン。
(II)全ての擬似停止図柄態様で当り図柄を表示し、少なくとも三番目の擬似停止図柄態様で当り図柄のリーチ図柄態様を表示することにより、あたかも当り図柄態様に近づいているようにしたパターン。
(III)少なくとも二番目の擬似停止図柄態様で当り図柄を表示し、三番目の擬似停止図柄態様で当り図柄のリーチ図柄態様を表示することにより、あたかも当り図柄態様に近づいているようにしたパターン。
(IV)全ての擬似停止図柄態様を、ランダムに選出したハズレ図柄態様とするパターン。
ここで、上記(I)の停止経路パターンが、遊技者の当りへの期待感を昂揚でき、次に(II)、その次に(III)であり、そして(IV)では期待感の昂揚を充分に得られない。そのため、最も利益内容が大きな「7」で当り確定する場合には、(I)、(II)、(III)の各停止経路パターンを割り当てていると共に、選定確率が高い順に(I)、(II)、(III)となっている。すなわち、前記した利益内容(1)には、(I)、(II)、(III)の各停止経路パターンが、後述する所定の選定確率に従って割り当てられている。
「7」以外の奇数図柄で当り確定する場合には、(I)、(II)、(III)の各停止経路パターンを割り当てていると共に、選定確率が高い順に(II)、(III)、(I)となっている。すなわち、二番目に大きな利益を供与する前記利益内容(2)には、(I)、(II)、(III)の各停止経路パターンが、後述する所定の選定確率に従って割り当てられている。
「6」以外の偶数図柄で当り確定する場合には、(II)、(III)、(IV)の各停止経路パターンを割り当てていると共に、選定確率が高い順に(III)、(II)、(IV)となっている。すなわち、三番目に大きな利益を供与する前記利益内容(3)には、(II)、(III)、(IV)の各停止経路パターンが、後述する所定の選定確率に従って割り当てられている。
「6」で当り確定する場合には、(II)、(III)、(IV)の各停止経路パターンを割り当てていると共に、選定確率が高い順に(IV)、(III)、(II)となっている。すなわち、最も小さな利益を供与する前記利益内容(4)には、(II)、(III)、(IV)の各停止経路パターンが、後述する所定の選定確率に従って割り当てられている。
次に、このような再変動確定図柄生成工程を行う制御処理について説明する。
前記した主制御基板80の記憶装置ROMには、再変動確定図柄生成工程を実行するか否かを選択するための再変動乱数テーブルと、停止経路パターンを選定するパターン乱数テーブルと、各擬似停止図柄態様を選定する擬似図柄乱数テーブルとが格納されている。そして、始動口54へ遊技球が流入して特別図柄スイッチS1のON作動に従って、大当り乱数値などと共に、前記再変動乱数テーブルから再変動乱数値を抽出し、前記パターン乱数テーブルからパターン乱数値を抽出し、前記擬似図柄乱数テーブルから擬似図柄乱数値を抽出し、これら各乱数値を一セットの特別図柄始動記憶として記憶装置RAMに一旦格納する(図4参照)。
前記した主制御基板80の記憶装置ROMには、再変動確定図柄生成工程を実行するか否かを選択するための再変動乱数テーブルと、停止経路パターンを選定するパターン乱数テーブルと、各擬似停止図柄態様を選定する擬似図柄乱数テーブルとが格納されている。そして、始動口54へ遊技球が流入して特別図柄スイッチS1のON作動に従って、大当り乱数値などと共に、前記再変動乱数テーブルから再変動乱数値を抽出し、前記パターン乱数テーブルからパターン乱数値を抽出し、前記擬似図柄乱数テーブルから擬似図柄乱数値を抽出し、これら各乱数値を一セットの特別図柄始動記憶として記憶装置RAMに一旦格納する(図4参照)。
図5のように、特別図柄始動記憶を消化し、大当り乱数値により当り判定すると、再変動乱数値により再変動確定図柄生成工程を行うか否かの判定を行う。ここで、再変動確定図柄生成工程を行わないと判定すると、上述した通常の確定図柄生成工程が実行される。一方、再変動確定図柄生成工程を行うと判定すると、大当り図柄乱数値を確認してパターン乱数値により停止経路パターンを選定する。そして、前記した停止経路パターンに基づいて、擬似図柄乱数値により三つの擬似停止図柄態様を選定する。
この停止経路パターンと各擬似停止図柄態様とを選定する処理(停止経路パターン選定処理)を詳述すると、パターン乱数テーブルは三つの「0」と二つの「1」と一つの「2」との合計6コマから構成されており、「0」の選出確率が1/2、「1」の選出確率が1/3、「2」の選出確率が1/6となっている。そして、大当り図柄乱数値が「7」の場合にはパターン乱数値がそのまま維持され、「7」以外の奇数の場合にはパターン乱数値に1加算される。また、「6」の場合にはパターン乱数値に4加算され、「6」以外の偶数の場合にはパターン乱数値に5加算される。そして、このように決まったパターン乱数値には、予め前記した(I)〜(IV)のパターンが夫々に設定されており、パターン乱数値が「0」と「3」の場合には前記(I)のパターンが選定され、「1」と「6」の場合には前記(II)のパターンが選定され、「2」「5」の場合には前記(III)のパターンが選定され、「4」と「7」の場合には前記(IV)のパターンが選定される。これにより、大当り図柄乱数値が「7」の場合には、(I)のパターンが1/2の選出確率、(II)のパターンが1/3の選出確率、(III)のパターンが1/6の選出確率となる。また、「7」以外の奇数の場合には、(I)のパターンが1/6の選出確率、(II)のパターンが1/2の選出確率、(III)のパターンが1/3の選出確率となる。また、「6」以外の偶数の場合には、(II)のパターンが1/3の選出確率、(III)のパターンが1/2の選出確率、(IV)のパターンが1/6の選出確率となる。また、「6」の場合には、(II)のパターンが1/6の選出確率、(III)のパターンが1/3の選出確率、(IV)のパターンが1/2の選出確率となる。
そして、擬似図柄乱数値は、「0」〜「9」から構成される擬似図柄テーブルから三つを抽出してなるものである。そして、上記したパターン乱数値により設定された前記(I)〜(IV)の各パターンに従って、前記した擬似図柄乱数値の三つと大当り図柄乱数値とにより、各擬似停止図柄態様を設定する。例えば、大当り乱数値が「7」であり且つ前記(I)のパターンを選定した場合に、擬似図柄乱数値が「0」,「2」,「5」であると、擬似停止図柄態様をその停止順に「0,0,0」、「2,2,2」、「5,5,5」と選定する。また、大当り乱数値が「7」であり且つ前記(II)のパターンを選定した場合に、擬似図柄乱数値が「0」,「2」,「5」であると、例えば、擬似停止図柄態様をその停止順に「7,0,5」、「7,2,7」、「7,5,7」と選定する。また、大当り乱数値が「7」であり且つ前記(III)のパターンを選定した場合に、擬似図柄乱数値が「0」,「2」,「5」であると、例えば、擬似停止図柄態様をその停止順に「5,0,2」、「5,2,7」、「7,2,7」と選定する。このように(I)〜(III)のいずれのパターンにあっても、当り図柄態様を確定するまでの過程で、当該当り図柄態様を予見することができ、遊技者の期待感を高めることができる。そして、(I)のパターンが最も遊技者の期待感を高めることができ、次に(II)のパターン、その次に(III)のパターンの順に期待感を高める効果を生じ得る。そのため、上記のように、最も大きな利益を供与する当り図柄態様「7,7,7」で確定する場合には、(I)のパターンを選定する確率が高く、次に(II)のパターン、その次に(III)のパターンを選定する確率の順としている。
同様に、「7」以外の奇数図柄で当り図柄態様を確定する場合には、二番目に大きな利益を供与することから、(II)のパターンの選定確率が最も高く、次に(III)のパターン、その次に(I)のパターンの順としている。
尚、(IV)のパターンを選定した場合には、擬似図柄乱数値を破棄し、三つのハズレ図柄態様をランダムに選出する。そのため、遊技者の期待感の向上効果が充分に得られない。この(IV)のパターンは、「6」以外の偶数図柄で当り図柄態様を確定停止する場合に、1/6の選定確率として設定しており、「6」で当り図柄態様を確定停止する場合に、1/2の選定確率として設定している。すなわち、比較的低い利益を供与する場合に、選定されるようにしている。
このように各擬似停止図柄態様を選定すると、その他の乱数値に従って図柄表示装置42で表示される再変動パターンを選定し(再変動パターン処理)、擬似停止図柄態様を順次一旦停止する擬似図柄生成工程を繰返した後に当り図柄態様を確定表示する一連の再変動確定図柄生成工程を行う。すなわち、特別図柄A,B,Cを一番目の擬似停止図柄態様で一旦停止し、その後再変動して二番目の擬似停止図柄態様で一旦停止し、その後再変動して三番目の擬似停止図柄態様で一旦停止する。その後、さらに再変動して当り図柄態様で確定停止する(図6参照)。このように特別図柄A,B,Cの変動と停止とが、一つの特別図柄始動記憶の消化によって合計四回連続して繰り返される。
そして、当り図柄態様に従って、(I)〜(IV)のいずれかの停止経路パターンが選定されることから、本実施例にあっては(I)〜(III)のパターンにより遊技者の当り発生への期待感を高めることができる。さらには、当り図柄態様に従って、遊技者に供与される利益も定まっていることから、遊技者は当り図柄態様を介して、獲得利益への期待感を有している。そのため、(I)〜(IV)の停止経路パターンによって、獲得利益への遊技者の期待感を高めることができ得る。
さらに、停止経路パターンを構成する各擬似停止図柄態様は、遊技者が遊技中に最も注目する特別図柄A,B,Cの変動停止によって表示するため、当該停止経路パターンにより、当り図柄態様とそれに伴う利益とを遊技者に期待させる作用効果が高く、遊技の興趣を向上でき且つ該興趣が停止経路態様の表出毎に繰返し生じて比較的長期に亘って安定して発揮され得る。
尚、本実施例にあって、特別図柄A,B,Cにより本発明の選出図柄が構成されており、また、特別図柄始動記憶により、本発明の始動記憶が構成されている。また、主制御基板80と、図柄表示装置42に再変動確定図柄生成工程を表示する演出制御基板82とにより、本発明にかかる遊技制御手段が構成されている。
このような再変動確定図柄生成工程による特別図柄A,B,Cの表示態様について説明する。
可変入賞装置51の始動口54に流入した遊技球による特別図柄始動スイッチS1のON作動により、上記した特別図柄始動記憶を生じて記憶する(図4参照)。そして、特別図柄始動記憶を読み込んで消化すると、特別図柄A,B,Cを図柄表示装置42で変動開始すると共に、各乱数値を確認して確定図柄生成工程を実行するための処理を行う(図5参照)。ここで、大当り乱数値により当り判定し、再変動乱数値により再変動確定図柄生成工程を行うこととなると、パターン乱数値に基づいて停止経路パターンを選定し、擬似図柄乱数値に基づいて三つの擬似停止図柄態様を選定する。
可変入賞装置51の始動口54に流入した遊技球による特別図柄始動スイッチS1のON作動により、上記した特別図柄始動記憶を生じて記憶する(図4参照)。そして、特別図柄始動記憶を読み込んで消化すると、特別図柄A,B,Cを図柄表示装置42で変動開始すると共に、各乱数値を確認して確定図柄生成工程を実行するための処理を行う(図5参照)。ここで、大当り乱数値により当り判定し、再変動乱数値により再変動確定図柄生成工程を行うこととなると、パターン乱数値に基づいて停止経路パターンを選定し、擬似図柄乱数値に基づいて三つの擬似停止図柄態様を選定する。
ここで、例えば、大当り乱数値が「7」であり、停止経路パターンが上記(II)を、擬似停止図柄態様がその停止順に「7,0,5」、「7,2,7」、「7,5,7」を選定した場合には、先ず、特別図柄A,B,Cを順次停止して「7,0,5」で一旦停止する(図6(B)参照)。その後直ぐに、特別図柄A,B,Cを再変動した(図6(C)参照)後に、順次停止して「7,2,7」で一旦停止する(図6(D)参照)。その後直ぐに、特別図柄A,B,Cを再変動した(図6(E)参照)後に、順次停止して「7,5,7」で一旦停止する(図6(F)参照)。このように停止経路パターンに従って、三つの擬似停止図柄態様が順次連続して表示されることにより、遊技者は「7,7,7」での当りへの期待感が高まり、それに伴って「7,7,7」により供与される利益(上記(1)の利益内容)への期待感が高まることとなる。そして、特別図柄A,B,Cを再変動した(図6(G)参照)後に、順次停止して「7,7,7」の当り図柄態様で確定停止する(図6(H)参照)。
特別図柄A,B,Cが当り確定停止図柄態様で確定すると、上述したように大入賞口を開閉する特別遊技作動を実行する。この特別遊技作動は、当り確定停止図柄態様が「7,7,7」であることから、最大15ラウンドの開閉ラウンドを行う。さらに、この特別遊技作動を終了後、次に当り発生するまで、当り発生確率の高い確変遊技状態とする。
また、大当り図柄乱数値が「7」以外の奇数図柄である場合、「6」以外の偶数図柄である場合、「6」である場合のいずれの場合にあっても、パターン乱数値に基づいて停止経路パターンを選定し、擬似図柄乱数値に基づいて三つの擬似停止図柄態様を選定し、再変動確定図柄生成工程を行う。尚、パターン乱数値に基づいて上記(IV)のパターンを選定した場合には、擬似図柄乱数値を破棄して、ランダムに三つの擬似停止図柄態様を選定するように処理する。
そして、各当り図柄態様に従って、上記した(1)〜(4)の利益内容の利益を遊技者に供与する。
このように再変動確定図柄生成工程では、遊技者に供与する利益の利益内容が、当り図柄態様を介して停止経路パターンに割り当てられていることから、該停止経路パターンを構成する擬似停止図柄態様を一旦停止していくことにより、遊技者の利益獲得に対する期待感を向上することができる。特に、停止経路パターンの擬似停止図柄態様は、遊技者の最も注目する特別図柄A,B,Cを変動して一旦停止する擬似図柄生成工程によって表示されることから、当り図柄態様への期待感を向上する効果に優れると共に、再変動確定図柄生成工程を幾度行っても前記期待感の向上効果を安定して維持できる。さらに、再変動確定図柄生成工程は、一つの特別図柄始動記憶の消化により、三回の擬似図柄生成工程による各一旦停止と当り図柄態様の確定停止との合計四回の停止図柄態様を表示することから、該停止図柄態様を表示する毎に、通常の確定図柄生成工程と同様の期待感を遊技者に誘発させ得るため、遊技の趣向性を向上することができる。尚、この再変動確定図柄生成工程は、一つの特別図柄始動記憶の消化により実行されるものであり、通常の確定図柄生成工程の一態様である。
一方、上述した実施例の構成にあっては、再変動確定図柄生成工程で三回の擬似図柄生成工程を行うようにした構成であるが、その他の構成として、擬似図柄生成工程を一回、二回、五回などのように様々な回数で設定した構成とすることもできる。又は、再変動確定図柄生成工程を行う場合毎に、擬似図柄生成工程の実行回数を選定するように制御処理することもできる。この場合には、再変動確定図柄生成工程が実施される度に、擬似図柄生成工程の実行回数が変わるため、各再変動確定図柄生成工程における停止経路パターンの多様性が向上し、遊技者の期待感を向上するという本発明の作用効果が一層向上する。さらにまた、当りにより遊技者に供与する利益を示す利益内容に応じて、擬似図柄生成工程の実行回数を設定した構成とすることもできる。例えば、上述の実施例と同様に四段階の利益内容を設定した構成にあっては、最も大きな利益を発生する場合から順に、四回、三回、二回、一回の各擬似図柄生成工程を行うように設定する。この場合には、擬似図柄生成工程の実行回数によっても、停止経路パターンが構成されることとなる。
また、上述した実施例では、停止経路パターンを所定の選定確率により選定するようにして、該停止経路パターンを当り図柄態様(利益内容)に割り当てている構成であるが、その他の構成として、停止経路パターンと利益内容とを一対の関係とするように割り当てた構成とすることもできる。例えば、(1)の利益内容が(I)のパターンのみに割り当てられ、同様に、(2)の利益内容が(II)のパターンのみに、(3)の利益内容が(III)のパターンに、(4)の利益内容が(IV)のパターンのみに夫々に割り当てられている構成とすることもできる。
また、上述した実施例では、停止経路パターンを擬似停止図柄態様を順次表示することにより構成したものであるが、その他の構成として、例えば、上記のように擬似図柄生成工程の実行回数を変えることによって一旦停止する擬似停止図柄態様の停止回数により設定するものとしても良い。また、擬似図柄態様で一旦停止する特定の特別図柄やリーチ図柄態様などにより、停止経路パターンを設定することもできる。
また、上述した実施例では、当り確定図柄態様に応じて四段階の利益内容を設定した構成であるが、三段階や五段階などのように複数段階の利益内容を設定する構成としても良い。そして、各利益内容に応じて停止経路パターンを夫々割り当てるように設定する。同様に、停止経路パターンにあっても、三つのパターンや六つのパターンなどのように複数パターンを設定する構成としても良い。尚、利益内容の設定数に比して、停止経路パターンの設定数を多くし、各利益内容に割り当てる停止経路パターンを増加すれば、遊技者の期待感を昂揚する効果が一層向上し得る。
さらにまた、上述した実施例では、大当り図柄乱数値によって遊技者へ供与する利益が確定したことに伴って、停止経路パターンを選定するように制御処理する構成であるが、その他の構成として、停止経路パターンを選定することに伴って、遊技者へ供与する利益が確定するように制御処理する構成とすることもできる。この場合には、予め設定された複数の停止経路パターンに、遊技者へ供与する利益を示す利益内容が割り当てられており、停止経路パターンを選定することによって、前記利益内容を選定する。
本発明にあっては、上述した実施例に限定されるものではなく、その他の構成についても、本発明の趣旨の範囲内で適宜変更可能である。
1 パチンコ遊技機
42 図柄表示装置
54 始動口
A,B,C 特別図柄(選出図柄)
S1 特別図柄スイッチ(球検出手段)
42 図柄表示装置
54 始動口
A,B,C 特別図柄(選出図柄)
S1 特別図柄スイッチ(球検出手段)
Claims (1)
- 選出図柄を変動表示する図柄表示装置と、
遊技球の入賞を検知する球検知手段を具備する始動口と、
始動口の球検知手段が遊技球を検知することにより始動記憶を発生し、該始動記憶を消化することにより、図柄表示装置で選出図柄を変動開始して停止する一連の確定図柄生成工程を行い、その停止図柄態様によって当り又はハズレを確定して、当りの場合に遊技者に所定の利益を供与する遊技制御手段と
を備えたパチンコ遊技機において、
遊技制御手段は、
始動記憶の消化により、擬似停止図柄態様を表示する単一又は複数の擬似図柄生成行程を介して一旦停止する再変動確定図柄生成行程により、当り停止図柄態様を確定表示する場合にあって、
再変動確定図柄生成行程の図柄確定に至る、予め設定された複数の停止経路パターンのいずれかを選定すると共に、該停止経路パターンに応じて、当りによる利益を割り当てているようにした制御内容を備えていることを特徴とするパチンコ遊技機。
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Legal Events
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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A02 | Decision of refusal |
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