JP5178443B2 - トラス型セッティングビーム - Google Patents

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Description

本発明は、橋梁等の構造物をブロック一括架設工法を実施する際に既設ブロックと、架設対象ブロックとのジョイント部に臨む端部同士の位置合わせに用いるセッティングビームにおけるビーム本体をトラス構造としてなるトラス型セッティングビームに関するものである。
橋梁の架設を行う工法の1つとして、ブロック一括架設工法(大ブロック架設工法)が知られている。これは、工場で組み立てられた複数の橋桁ブロック(橋梁桁要素)を、橋梁建設現場に移送し、フローティングクレーン等のクレーンで吊り上げて、既設ブロックとしての橋脚等に設置されている既設の橋桁ブロック(既存桁)に、架設対象ブロックとなる別の橋桁ブロックを順次繋いで結合することで、一体物となる橋桁を組み立てる建設工法である。
この種のブロック一括架設工法を実施する場合、既設の橋桁ブロックの端部に、架設対象となる橋桁ブロックの端部を結合するためには、該各ブロック間のジョイント部にて、上記既設橋桁ブロックの端部と、架設対象橋桁ブロックの端部の相対位置や角度を調整する必要があり、かかる調整を行うために、通常は、セッティングビームを用いて上記既設橋桁ブロックと架設対象橋桁ブロックのジョイント部に臨む端部同士を仮結合するようにしている(たとえば、特許文献1参照)。
図5は、従来用いられているセッティングビームの一例の概要を示すもので、架設対象橋桁ブロック2の上面における既設橋桁ブロック1とのジョイント部3側端部寄りの所要個所に、橋幅方向に貫通するピン孔4aを備えた複数のブラケット4が、橋幅方向に所要間隔で設けてある。
上記各ブラケット4の上方には、仮連結桁とするためにI形断面、又は、大荷重が作用する場合は箱桁様の箱形断面形状として、橋軸方向に沿って所要寸法延びる構成としてあるビーム本体5を、その長手方向中間部の重心位置よりも所要寸法長手方向一端部5a寄りの部分が上記各ブラケット4の上方に位置し、且つ該各ビーム本体5の長手方向一端部5aが上記架設対象橋桁ブロック2におけるジョイント部3側端部よりも外側へ所要寸法張り出すように個別に配置して、該各ビーム本体5の下面側所要個所に設けたブラケット6のピン孔6aと、上記架設対象橋桁ブロック2上のブラケット4のピン孔4aに、反力ピン7を挿通させることで、上記架設対象橋桁ブロック2の上側に、上記各ビーム本体5が上記各ブラケット4,6と反力ピン7を介してそれぞれ連結してある。
更に、上記架設対象橋桁ブロック2の上面における上記各ビーム本体5の長手方向他端部5b寄りの所要個所の下方となる位置に、上記反力ピン7を介して連結した状態の上記ブラケット4の下端部からブラケット6の上端部までの上下方向寸法と対応する高さ寸法を有する架台部材8をそれぞれ設けて、上記架設対象橋桁ブロック2に上記各ブラケット4,6及び反力ピン7を介して連結してある上記ビーム本体5の長手方向他端部5b寄りの所要個所を、上記架台部材8の上側に受ける構成としてある。
一方、上記既設橋桁ブロック1の架設対象橋桁ブロック2とのジョイント部3側の端部寄り個所の上面における上記架設対象橋桁ブロック2に設けた各ビーム本体5と個別に対応する橋幅方向所要間隔の複数個所には、上下方向に作動するジャッキ9がジャッキ架台10を介してそれぞれ設置してある。
以上のようにして予め上記既設橋桁ブロック1に各ジャッキ9を設け、且つ上記架設対象橋桁ブロック2に各ビーム本体5を連結した構成とした後は、上記架設対象橋桁ブロック2を、図示しないクレーンで吊り上げて、該架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3側端部を、上記既設橋桁ブロック1のジョイント部3側端部に突合せるように近接配置すると共に、該既設橋桁ブロック1のジョイント部3側端部寄り個所に橋幅方向所要間隔で複数設けてある各ジャッキ9の上側に、上記架設対象橋桁ブロック2に連結した各ビーム本体5にて該架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3側端部よりも張り出させてある長手方向一端部を、それぞれ載置させることでセッティングビームを構成してある。
以上の構成としてあるセッティングビームによれば、上記架設対象橋桁ブロック2の荷重の一部を、各ブラケット4より対応する反力ピン7、ブラケット6及びビーム本体5を介して上記既設橋桁ブロック1の所要個所の上面に設けてある各ジャッキ9へ伝えて受けさせるようにした状態にて、上記各ジャッキ9を伸長作動させることにより、該各ジャッキ9に長手方向一端部5aが載置してある上記各ビーム本体5と一緒に、上記架設対象橋桁ブロック2におけるジョイント部3側端部を押し上げることができるようにしてある。一方、上記各ジャッキ9を収縮作動させることで、上記各ビーム本体5と一緒に、上記架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3側端縁部を自重により下方へ変位させることができるようにしてある。よって、上記各ジャッキ9の伸縮作動に応じて、上記既設橋桁ブロック1のジョイント部3側端部に対する上記架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3側端部の上下方向の相対位置を調整できるようにしてある。したがって、上記各ジャッキ9の伸縮作動により、上記各橋桁ブロック1と2のジョイント部3側端部同士を所定の配置に調整した状態で、既設橋桁ブロック1と架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3に臨む端部同士を、図5に二点鎖線で示す如く、高力ボルト接合する添接板11を介して連結することで一体物とすることができるようにしてある。
特開2004−100382号公報
ところが、図5に示した如きセッティングビームでは、既設橋桁ブロック1側に設けた各ジャッキ9の伸縮作動により各ビーム本体5を介して架設対象橋桁ブロック2の上下方向の相対位置を調整する際、仮連結桁となっている上記各ビーム本体5には、架設対象橋桁ブロック2の荷重の一部が該各ビーム本体5の長手方向(軸線の方向)と直角方向に、すなわち、曲げ応力として作用するため、剛性確保上、部材断面を大きくする必要があり、そのために、上記各ビーム本体5が大重量となってしまい、該各ビーム本体5自体の設置に大型のクレーンが必要とされるというのが実状である。
又、上記従来のセッティングビームは、上下方向のジャッキ9の伸縮作動による既設橋桁ブロック1のジョイント部3側端部と、架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3側端部との上下方向の相対位置の調整しかできない。そのため、たとえば、上記架設対象橋桁ブロック2を図示しないクレーンにより吊り上げて上記既設橋桁ブロック1と端部同士を突合せるように配置する際、該架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3に臨む端面が、該既設橋桁ブロック1のジョイント部3側の端面に対して上下方向の全域に亘り均等な間隔で配置されておらず、架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3側端部における上フランジ側の方が下フランジ側よりも上記既設橋桁ブロック1のジョイント部3側端部に近接していて、上フランジ側に圧縮応力が作用するようになる場合や、架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3側端部における上フランジ側よりも下フランジ側の方が既設橋桁ブロック1のジョイント部3側端面に近接していて、上フランジ側に引っ張り応力が作用するようになる場合には、上記架設対象橋桁ブロック2の既設橋桁ブロック1に対する橋軸方向の相対位置も調整する必要が生じるが、この既設橋桁ブロック1に対する架設対象橋桁ブロック2の橋軸方向の相対位置の調整を行うためには、上記セッティングビームとは別構造の位置調整手段が必要になる。
更に、上記架設対象橋桁ブロック2の荷重の一部を上記各ブラケット4,6と反力ピン7を介してビーム本体5に伝える際、上記反力ピン7には剪断力が作用するため、剛性確保上、該反力ピン7の径を太くする必要がある。そのために、該反力ピン7を通すためのピン孔4a,6aを備えた各ブラケット4,6のサイズも大きくなることから、架設対象橋桁ブロック2では、上記既設橋桁ブロック1との連結のために後から取り付ける添接板11と干渉しないように設置する必要上、上記各ブラケット4の設置個所が、ジョイント部3側の端部より遠くなってしまう。したがって、反力点が上記ジョイント部3より遠くなることで、作用力が大きくなってしまっているというのが実状である。しかも、上記架設対象橋桁ブロック2の大荷重による剪断力に耐えるために太径とする反力ピンは、その製作に手間及びコストが嵩んでしまう。
更には、上記各橋桁ブロック1,2の上方におけるビーム本体5が配置される高さ位置は、上記反力ピン7を介して連結するために上記既設橋桁ブロック1と架設対象橋桁ブロック2にそれぞれ設けた各ブラケット4と6の上下方向の寸法と、架台部材8の上下方向寸法で決まってしまうため、調整代が少ないというのが実状である。
そこで、本発明は、既設ブロックと、架設対象ブロックとのジョイント部に臨む端部同士の上下方向の相対位置の調整を行う際に必要とされる剛性を確保しつつ軽量化を図ることができると共に、構成部材に曲げ応力が作用する虞を抑制でき、従来のセッティングビームで用いていた如き大荷重の剪断力に耐えるための反力ピンを用いることなく反力を受けることができて、該従来の反力ピンを用いる場合に比して架設対象ブロックにおけるジョイント部側端部により近い位置を吊ることができるようにして、作用する反力をジョイント部剪断力相当で設計することが可能となり、更に、上記各ブロックの上方に配置する際の高さ位置を容易に調節することができ、更には、上記各ブロック同士の上下方向の相対位置の調整に加えてブロック配列方向に沿う方向の相対位置の調整も行うことができるトラス型セッティングビームを提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、請求項1に対応して、連結する2つのブロックのうちの一方のブロックの上面における所要個所に、水平面部を備えた架台を設け、且つ上記2つのブロックのうちの他方のブロックの上面におけるジョイント部側端縁部に、上下方向位置調整用ジャッキを備えたジャッキ架台を設け、上記各ブロック配列方向に所要寸法延びる水平材と該水平材の長手方向両端部より長手方向中間部側へ斜め上向きに延びる2つの斜材を備えたトラス構造としてなるビーム本体を、上記2つのブロック間のジョイント部の上方を跨ぐように配置して、該ビーム本体の水平材の長手方向両端部を、上記架台の水平面部と、上記上下方向位置調整用ジャッキにそれぞれ載置し、更に、上記ビーム本体の頂部付近の所要個所と、上記一方のブロックとを、吊り部材を介して上下方向より拘束してなる構成とする。
又、上記構成において、一方のブロックに設けた架台の水平面部よりも反ジョイント部側端部に垂直面部を設け、他方のブロックに設けたジャッキ架台における上下方向位置調整用ジャッキよりも反ジョイント部側に橋軸方向位置調整用ジャッキを設けて、上記架台の水平面部と上記上下方向位置調整用ジャッキにそれぞれ載置するビーム本体の水平材の長手方向両端部を、上記架台の垂直面部と上記ブロック配列方向位置調整用ジャッキに係合させるようにした構成とする。
同様に、上記構成において、他方のブロックに設けたジャッキ架台における上下方向位置調整用ジャッキよりも反ジョイント部側に、ブロック配列方向に沿って引張荷重を作用させる機構を設けて、架台の水平面部に載置したビーム本体の水平材の長手方向一端部を該架台に連結すると共に、上記上下方向位置調整用ジャッキに載置した上記ビーム本体の水平材の長手方向他端部を、上記ブロック配列方向に沿って引張荷重を作用させる機構に連結するようにした構成とする。
上述の各構成において、ビーム本体の頂部付近の所要個所と、一方のブロックとを上下方向より拘束する吊り部材として、PC鋼棒を用いるようにした構成とする。
本発明のトラス型セッティングビームによれば、以下のような優れた効果を発揮する。(1)連結する2つのブロックのうちの一方のブロックの上面における所要個所に、水平面部を備えた架台を設け、且つ上記2つのブロックのうちの他方のブロックの上面におけるジョイント部側端縁部に、上下方向位置調整用ジャッキを備えたジャッキ架台を設け、上記各ブロック配列方向に所要寸法延びる水平材と該水平材の長手方向両端部より長手方向中間部側へ斜め上向きに延びる2つの斜材を備えたトラス構造としてなるビーム本体を、上記2つのブロック間のジョイント部の上方を跨ぐように配置して、該ビーム本体の水平材の長手方向両端部を、上記架台の水平面部と、上記上下方向位置調整用ジャッキにそれぞれ載置し、更に、上記ビーム本体の頂部付近の所要個所と、上記一方のブロックとを、吊り部材を介して上下方向より拘束してなる構成としてあるので、ビーム本体をトラス構造とすることで、上記一方のブロックの荷重の一部を該ビーム本体を介して他方のブロックに設けてある上下方向位置調整用ジャッキに伝えて支持させるために該ビーム本体に必要とされる剛性を確保しつつ、部材の軽量化を図ることができる。
(2)上記一方のブロックの荷重をビーム本体へ伝える部材となる吊り部材には、引張荷重のみが作用するため、該吊り部材を、従来のセッティングビームで用いていた如き反力ピンに比して細くすることができる。よって、上記吊り部材により上記一方のブロックを支持する位置を、ジョイント部に近い位置とすることができるため、上記ビーム本体に作用する反力を、ジョイント部剪断力相当となるように小さくすることができて、該ビーム本体を、上記ジョイント部剪断力相当を基に設計することが可能になる。又、上下方向位置調整用ジャッキに要求される能力の低減化を図ることができる。
(3)更に、上記ビーム本体と、上記一方のブロックの上下方向の拘束は、上記吊り部材のみを介して行われているため、ビーム本体の水平材の長手方向両端部を載置するようにしてある上下方向位置調整用ジャッキの上端部の高さ位置や、上記架台の水平面部の高さ位置を変更することで、該ビーム本体を上記ブロック間のジョイント部の上方に配置する際の高さ位置を容易に調節することができる。
(4)ビーム本体をトラス構造にすることに伴い、該ビーム本体の構成部材である水平材や各斜材には、曲げ方向の応力がほとんど作用しないため、部材軸方向に強度を持たせることができて、上記ビーム本体の水平材に、ブロック配列方向に沿う方向の応力の伝達を行わせることができるようになる。
(5)したがって、一方のブロックに設けた架台の水平面部よりも反ジョイント部側端部に垂直面部を設け、他方のブロックに設けたジャッキ架台における上下方向位置調整用ジャッキよりも反ジョイント部側に橋軸方向位置調整用ジャッキを設けて、上記架台の水平面部と上記上下方向位置調整用ジャッキにそれぞれ載置するビーム本体の水平材の長手方向両端部を、上記架台の垂直面部と上記ブロック配列方向位置調整用ジャッキに係合させるようにした構成とすることにより、ブロック配列方向位置調整用ジャッキの伸長作動力を、上記ビーム本体の水平材を介して上記一方のブロックに設けてある架台の垂直面へ伝えることで、上記2つのブロック同士を離反させる方向にブロック配列方向の位置調整を行うことができる。
(6)又、他方のブロックに設けたジャッキ架台における上下方向位置調整用ジャッキよりも反ジョイント部側に、ブロック配列方向に沿って引張荷重を作用させる機構を設けて、架台の水平面部に載置したビーム本体の水平材の長手方向一端部を該架台に連結すると共に、上記上下方向位置調整用ジャッキに載置した上記ビーム本体の水平材の長手方向他端部を、上記ブロック配列方向に沿って引張荷重を作用させる機構に連結するようにした構成とすることにより、ブロック配列方向に沿って引張荷重を作用させる機構で上記ビーム本体の水平材の長手方向他端部に対して引張荷重を作用させることで、上記2つのブロック同士を近接させる方向にブロック配列方向の位置調整を行うことができる。
(7)ビーム本体の頂部付近の所要個所と、一方のブロックとを上下方向より拘束する吊り部材として、PC鋼棒を用いるようにした構成とすることにより、上記一方のブロックの荷重を支持するための引張強度を得るために要求される吊り部材の径の寸法をより小さくすることができると共に、軽量化を図ることができ、しかも、該吊り部材の製造を容易なものとすることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明のトラス型セッティングビームの実施の一形態として、図5に示したと同様のブロック一括架設工法における既設ブロックとしての既設橋桁ブロック1と、架設対象ブロックとしての架設対象橋桁ブロック2とのジョイント部3に臨む上記各橋桁ブロック1と2の端部同士の相対位置の調整に適用する場合を示すもので、以下のような構成としてある。
すなわち、本発明のトラス型セッティングビームは、上記各橋桁ブロック1と2のブロック配列方向となる橋軸方向に沿って所要寸法延びる水平材13と、該水平材13の長手方向中間部に下端部を取り付けた所要の高さ寸法を有する垂直材14と、上記水平材13の長手方向両端部と上記垂直材14の上端部との間にそれぞれ両端部を連結した斜材15,16とから、側面形状が略三角形状となるトラス構造のビーム本体12としてある。
更に、上記ビーム本体12を、既設橋桁ブロック1と架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3よりも所要寸法上方に位置させて、その頂部が、上記架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3側端部寄り所要個所の直上に位置し、且つ該ビーム本体12の水平材13の長手方向一端部13aが、上記ジョイント部3を跨いで既設橋桁ブロック1のジョイント部3側端縁部の直上に位置するような配置として、橋幅方向に所要間隔で複数配置するようにする。
上記各ビーム本体12の水平材13の長手方向他端部13bが位置する架設対象橋桁ブロック2の上面には、所要の高さ位置に配した水平面部17aを備え、更に、該水平面部17aの反ジョイント部3側の端部より所要寸法上方へ延びる垂直面部17bを備えた側面形状略L字型の架台17をそれぞれ設けて、上記各ビーム本体12の水平材13の長手方向他端部13bを、上記各架台17における水平面部17aと垂直面部17bとの間の角部に配置した状態で、該各架台17の水平面部17aの上側に載置させるようにする。
一方、上記各ビーム本体12の水平材13の長手方向一端部13aが位置する上記既設橋桁ブロック1の上面には、ジャッキ架台19をそれぞれ設けて、該各ジャッキ架台19上に、上下方向に作動する上下方向位置調整用ジャッキ18をそれぞれ取り付け、上記各ビーム本体12の水平材13の長手方向一端部13aを、上記各上下方向位置調整用ジャッキ18の上側に載置させるようにする。更に、上記各ジャッキ架台19の反ジョイント部3側の端部には、上方へ所要寸法突出して上記各ビーム本体12の水平材13の長手方向一端部13aの端面と所要の間隔を隔てて対峙する支持部19aをそれぞれ設けて、該各支持部19aのジョイント部3側面に、橋軸方向に沿って作動する橋軸方向位置調整用ジャッキ20をそれぞれ取り付け、該各橋軸方向位置調整用ジャッキ20の先端部を、対応する上記各ビーム本体12の水平材13の長手方向一端部13aの端面に近接配置させるようにする。これにより、上記各橋軸方向位置調整用ジャッキ20を伸長作動させると、該各ジャッキ20の先端部が上記各ビーム本体12の水平材13の長手方向一端部13aの端面に接して、該各水平材13を、橋軸方向に沿って架設対象橋桁ブロック2側へ押すことができるようにしてあり、この橋軸方向に沿って押される各水平材13の長手方向他端部13bの端面が、上記架設対象橋桁ブロック2上の各架台17の垂直面部17bに接することで、上記各橋軸方向位置調整用ジャッキ20の伸長作動力が、上記各ビーム本体12の水平材13と上記各架台17を介して架設対象橋桁ブロック2に伝えられるようになり、該架設対象橋桁ブロック2における上面側のフランジ部2aに対して、既設橋桁ブロック1より橋軸方向に沿って離反させる方向に力を作用させることができるようにしてある。
更に、上記各ビーム本体12の頂部と、その下方に位置する上記架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3側端部寄りの所要個所とを、上下方向に延びる吊り部材としてのPC鋼棒21を介してそれぞれ連結し、本発明のトラス型セッティングビームを構成する。
詳述すると、図2に示す如く、上記ビーム本体12の頂部となる上記垂直材14の上端部における各斜材15,16の取付方向と直交する方向となる両側面に、上記PC鋼棒21の上端部を挿通させるための貫通孔22aを備えた荷重受けプレート22が水平方向に突出させて設けてある。更に、上記両側面に突出させて設けてある荷重受けプレート22の下面と、上記垂直材14の両側面に、リブ材23を設けて、上記荷重受けプレート22を、下向きに作用する大きな荷重に耐え得るよう補強するようにしてある。
又、上記架設対象橋桁ブロック2の上面側のフランジ部2aにおけるジョイント部3側端部寄りの位置で、且つ上記ビーム本体12の垂直材14の両側面に設けた各荷重受けプレート22の貫通孔22aの真下となる位置には、PC鋼棒21の長手方向中間部を挿通させるための貫通孔24をそれぞれ穿設する。上記各貫通孔24の所要寸法下方となる位置には、上記PC鋼棒21の下端部を挿通させるための貫通孔25aを備えた荷重伝達プレート25をそれぞれ水平に配置して、該各荷重伝達プレート25を、上記架設対象橋桁ブロック2のウェブ部2bの側面に一体に取り付ける。更に、上記各荷重伝達プレート25の上面と、上記架設対象橋桁ブロック2のウェブ部2bの側面に、リブ材26を設けて、上記各荷重伝達プレート25を、上向きに作用する大きな荷重に耐え得るよう補強するようにしてある。
上記PC鋼棒21には、少なくとも上下両端寄り部分に図示しないねじ部が設けてある。これにより、上記各ビーム本体12の各荷重受けプレート22の貫通孔22aと、その真下に位置する架設対象橋桁ブロック2の上面側のフランジ部2a設けた貫通孔24、及び、該架設対象橋桁ブロック2のウェブ部2bに一体に取り付けてある荷重伝達プレート25の貫通孔25aに、上下方向に延びるPC鋼棒21を挿通させた状態にて、該PC鋼棒21の上端側の図示しないねじ部に螺着させた上部ナット27を、上記荷重受けプレート22の上面に接する位置まで締め込むと共に、上記PC鋼棒21の下端側の図示しないねじ部に螺着させた下部ナット28を、上記荷重伝達プレート25の下面に接する位置まで締め込むことで、上記架設対象橋桁ブロック2の荷重を、荷重伝達プレート25、下部ナット28、PC鋼棒21、上部ナット27、荷重受けプレート22を順に介して上記各ビーム本体12の頂部となる垂直材14の上端部へ伝えることができるようにしてある。
なお、上記のようにして架設対象橋桁ブロック2の荷重を各ビーム本体12側へ伝える際、上記PC鋼棒21には大きな引張応力が作用する。このことに鑑みて、吊り部材として上記PC鋼棒21を用いる構成としてあることにより、上記架設対象橋桁ブロック2の荷重を支持するための引張強度を得るために要求されるPC鋼棒21の径寸法を小さくすることができると共に、軽量化を図ることが可能となる。又、吊り部材の製造を容易なものとすることができる。
その他、図1及び図2において、図5に示したものと同一のものには同一符号が付してある。
以上の構成としてある本発明のトラス型セッティングビームを使用する場合は、既設橋桁ブロック1の所定個所に、予め、上下方向位置調整用ジャッキ18と橋軸方向位置調整用ジャッキ20を、ジャッキ架台19を介して設けておく。
更に、架設対象橋桁ブロック2に、予め、架台17と上面側フランジ部2aの貫通孔24と荷重伝達プレート25をそれぞれ所定の配置で設け、上記各架台17の水平面部17aの上側に、個別のビーム本体12の水平材13の長手方向他端部13bをそれぞれ載置して、図示しない連結手段を介して仮固定する。なお、この際、上記各ビーム本体12は、水平材13の長手方向の中間部付近を、上記架設対象橋桁ブロック2上に配した図示しない置き台上に載置して支持させるようにしておく。更に、上記各ビーム本体12の各荷重受けプレート22の貫通孔22aと、架設対象橋桁ブロック2の上面側のフランジ部2aに設けた貫通孔24、及び、該架設対象橋桁ブロック2のウェブ部2bに取り付けた荷重伝達プレート25の貫通孔25aに挿通させたPC鋼棒21の上下両端部の図示しないねじ部に、上部ナット27と下部ナット28を螺着させて、それぞれ上記荷重受けプレート22の上面と、上記荷重伝達プレート25の下面に接する位置まで締め込むようにしておく。
その後、橋梁建設現場にて、上記各ビーム本体12が予め取り付けてある架設対象橋桁ブロック2を、図示しないクレーンで吊り上げて、該架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3側端部を、上記既設橋桁ブロック1のジョイント部3側端部に突合せるように近接配置し、この状態にて、上記既設橋桁ブロック1のジョイント部3側端縁部に設けてある各上下方向位置調整用ジャッキ18の上側に、上記各ビーム本体12の水平材13の長手方向一端部13aをそれぞれ載置して、上記架設対象ブロック2の荷重の一部が、上記各PC鋼棒21と各ビーム本体12を経て該各上下方向位置調整用ジャッキ18に受けられるようにすることで、本発明のトラス型セッティングビームを構成するようにする。
なお、上記各ビーム本体12の水平材13の長手方向一端部13aが上記各上下方向位置調整用ジャッキ18の上側に受けられるようになると、上記架設対象橋桁ブロック2上にて各ビーム本体12を支持していた上記図示しない置き台には、上記各ビーム本体12からの荷重が作用しなくなるため、この荷重が作用しなくなった時点で上記図示しない置き台を撤去するようにすればよい。
上記のようにして既設橋桁ブロック1と架設対象橋桁ブロック2との間のジョイント部3に対応させて本発明のトラス型セッティングビームを配設した状態にて、上記上下方向位置調整用ジャッキ18を伸長作動させると、該ジャッキ18の上側に載置してある上記ビーム本体12の水平材13の長手方向一端部13aが、既設橋桁ブロック1に対して相対的に上方へ変位されることで、該ビーム本体12に上記PC鋼棒21を介し連結してある上記架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3側端部の位置が、上記既設橋桁ブロック1におけるジョイント部3側端部に対して相対的に上方へ変位するようになる。
一方、上記上下方向位置調整用ジャッキ18を収縮作動させると、上記とは逆に、ビーム本体12の水平材13の長手方向一端部13aが、既設橋桁ブロック1に対して相対的に下方へ変位されることで、該ビーム本体12に上記PC鋼棒21を介して連結してある上記架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3側端部の位置が、上記既設橋桁ブロック1におけるジョイント部3側端部に対して相対的に下方へ変位するようになる。
したがって、上記上下方向位置調整用ジャッキ18の伸縮作動により、上記既設橋桁ブロック1と、架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3に臨む端部同士の相対的な上下方向位置を調整することができるようになる。
更に、上記橋軸方向位置調整用ジャッキ20を伸長作動させると、該伸長作動力が、上記各ビーム本体12の水平材13を介して架設対象橋桁ブロック2上の各架台17に伝えられることで、該架設対象橋桁ブロック2における上面側のフランジ部2aに対して、既設橋桁ブロック1より橋軸方向に沿って離反させる方向の力が作用するようになるため、上記架設対象橋桁ブロック2の上面側のフランジ部2a側が、既設橋桁ブロック1より離反する方向に相対的に変位されるようになる。
このため、上記架設対象橋桁ブロック2を図示しないクレーンにより吊り上げて該架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3側端部を、上記既設橋桁ブロック1のジョイント部3側端部に突合せるように近接配置した際、上記架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3側端部における上フランジ側の方が下フランジ側よりも上記既設橋桁ブロック1のジョイント部3側端部に近接していて、上フランジ側に圧縮応力が作用するような場合は、上記橋軸方向位置調整用ジャッキ20を伸長作動させることで、上記架設対象橋桁ブロック2の上フランジ側を、既設橋桁ブロック1より離反する方向に変位させて橋軸方向に沿う位置調整を行うことができて、上記上フランジ側に作用している圧縮応力を軽減させることができるようになる。
上記のようにして既設橋桁ブロック1のジョイント部3側端部に対する架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3側端部の上下方向及び橋軸方向に沿う方向の位置調整を行った後は、上記各橋桁ブロック1と2のジョイント部3を、図1に二点鎖線で示す如き高力ボルト接合する添接板11を介して連結するようにすればよい。
このように、本発明のトラス型セッティングビームによれば、ビーム本体12をトラス構造とすることで、上記架設対象橋桁ブロック2の荷重の一部を該ビーム本体12を介して既設橋桁ブロック1側に設けてある上下方向位置調整用ジャッキ18に伝えて支持させるために必要な剛性を確保しつつ、部材の軽量化を図ることができる。
更に、上記ビーム本体12をトラス構造にすることで、該ビーム本体12の構成部材である水平材13、垂直材14及び各斜材15,16には、曲げ方向の応力がほとんど作用しないため、該各部材13,14,15,16を部材軸方向に強度を持たせることができる。よって、上記ビーム本体12の水平材13に橋軸方向に沿う圧縮応力の伝達を行わせることができるようになることから、橋軸方向位置調整用ジャッキ20の伸長作動力を該水平材13を介して架設対象橋桁ブロック2へ伝えることで、既設橋桁ブロック1に対する該架設対象橋桁ブロック2の橋軸方向の位置の調整も行うことができる。
又、上記本発明のトラス型セッティングビームでは、架設対象橋桁ブロック2の荷重の一部をビーム本体12へ伝える部材として、引張荷重のみが作用するPC鋼棒21を用いていることから、該PC鋼棒21を従来のセッティングビームで用いていた如き反力ピンに比して細くすることができる。よって、上記各PC鋼棒21により架設対象橋桁ブロック2を吊る位置を、該架設対象橋桁ブロック2におけるジョイント部3に近い位置とすることができるため、該PC鋼棒21を介して上記架設対象橋桁ブロック2の荷重の一部を支持させる上記ビーム本体12に作用する反力を、ジョイント部3剪断力相当となるよう小さくすることができて、該ビーム本体12を、上記ジョイント部剪断力相当を基に設計することが可能になる。又、上下方向位置調整用ジャッキ20に要求される能力の低減化を図ることができる。
更には、上記ビーム本体12と、上記架設対象橋桁ブロック2との上下方向の拘束は、上記PC鋼棒21のみを介して行われているため、ビーム本体12の水平材13の長手方向両端部を載置するようにしてある上下方向位置調整用ジャッキ18の上端部の高さ位置や、架台17の水平面部17aの高さ位置を適宜変更することで、該ビーム本体12を上記各橋桁ブロック1と2との間のジョイント部3の上方に配置する際の高さ位置を容易に調節することが可能となる。
次に、図3は本発明の実施の他の形態を示すもので、図1及び図2に示したと同様の構成において、既設橋桁ブロック1のジョイント部3側端縁部の上面に設けた各ジャッキ架台19の支持部19aにおけるジョイント部3側面に、橋軸方向位置調整用ジャッキ20をそれぞれ取り付けて、該各ジャッキ20の先端部を、上下方向位置調整用ジャッキ18の上側に長手方向一端部13aを載置したビーム本体12の水平材13の長手方向一端部13aの端面に近接配置させる構成に代えて、上記各ジャッキ架台19の支持部19aと、上記各ビーム本体12の水平材13の長手方向一端部13aとの間に、該水平材13の長手方向一端部13aに引張荷重を作用させるための機構を設け、更に、上記水平材13の長手方向他端部13bを図示しない連結手段により架設対象橋桁ブロック2上の架台17に連結するようにしたものである。
上記水平材13の長手方向一端部13aに引張荷重を作用させるための機構は、具体的には、たとえば、上記各ビーム本体12の水平材13の長手方向一端寄り所要個所における両側面に、該水平材13の長手方向、すなわち、橋軸方向に沿う貫通孔29aを有するブラケット29を突設すると共に、上記ジャッキ架台19の支持部19aにおける上記各ブラケット29の貫通孔29aと個別に対応する位置にそれぞれ貫通孔30を穿設する。
更に、上記各ブラケット29の貫通孔29aと、上記ジャッキ架台19の支持部19aに設けた各貫通孔30に、橋軸方向に沿って延び且つ少なくとも長手方向両端寄り部分に図示しないねじ部を備えたロッド部材31を挿通させて配置して、該ロッド部材31における上記ジャッキ架台19の支持部19aよりも反ジョイント部3側に突出する一端部31aの図示しないねじ部と、上記ビーム本体12の水平材13のブラケット29よりもジョイント部3側に突出する他端部31bの図示しないねじ部に、それぞれナット32,33を螺着させた構成としてある。
34は上記ビーム本体12の水平材13の両側面に設けたブラケット29を補強するためのリブ材である。
その他の構成は図1及び図2に示したものと同様であり、同一のものには同一の符号が付してある。
以上の構成としてある本実施の形態のトラス型セッティングビームを使用する場合は、図1及び図2の実施の形態のセッティングビームと同様に、架設対象橋桁ブロック2に設けてある各架台17に、該架設対象橋桁ブロック2上に図示しない置き台を介し支持させた各ビーム本体12の水平材13の長手方向他端部13bを載置して、ボルトやピン、その他所要の図示しない連結手段により予め連結すると共に、上記各ビーム本体12の各荷重受けプレート22と、架設対象橋桁ブロック2に設けた各荷重伝達プレート25とを、PC鋼棒21を介してそれぞれ上下方向に連結して拘束しておく。
その後、予め上下方向位置調整用ジャッキ18がジャッキ架台19を介して所定個所に設けてある既設橋桁ブロック1のジョイント部3側端部に対し、図示しないクレーンで吊り上げた上記架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3側端部を突合せるように近接配置し、この状態にて、上記既設橋桁ブロック1の側に設けてある各上下方向位置調整用ジャッキ18の上側に、上記架設対象橋桁ブロック2側に取り付けてある上記各ビーム本体12の水平材13の長手方向一端部13aをそれぞれ載置する。
次いで、上記各ビーム本体12の各ブラケット29の貫通孔29aと、上記ジャッキ架台19の支持部19aに設けた各貫通孔30に、個別のロッド部材31を挿通させてから、該各ロッド部材31の両端部にそれぞれナット32,33を螺着させてそれぞれ上記ジャッキ架台19の支持部19aとブラケット29に接する位置まで締め込むことで、上記水平材13の長手方向一端部13aに引張荷重を作用させるための機構を形成して、本実施の形態のトラス型セッティングビームを構成するようにする。
上記のようにして構成した本実施の形態のトラス型セッティングビームによれば、上記各上下方向位置調整用ジャッキ18の伸縮作動により、図1及び図2の実施の形態と同様に、上記既設橋桁ブロック1と、架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3に臨む端部同士の相対的な上下方向位置を調整することができるようになる。
更に、上記各ロッド部材31の長手方向両端部に螺着させてあるナット32及び33をそれぞれ締め込むようにすると、該各ロッド部材31の長手方向両端部がそれぞれ挿通させてある上記各ジャッキ架台19の支持部19aと、各ビーム本体12の水平材13に設けてある各ブラケット29との間に、上記各ロッド部材31の長手方向、すなわち、橋軸方向に沿って近接させる方向の力が作用するようになるため、上記各ビーム本体12を介して上記架設対象橋桁ブロック2上に設けてある架台17を引張ることで、該架設対象橋桁ブロック2の上面側のフランジ部2a側が、既設橋桁ブロック1に近接する方向に変位されるようになる。
このため、上記架設対象橋桁ブロック2を図示しないクレーンにより吊り上げて該架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3側端部を、上記既設橋桁ブロック1のジョイント部3側端部に突合せるように近接配置した際、上記架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3側端部における上フランジ側よりも下フランジ側の方が上記既設橋桁ブロック1のジョイント部3側端部に近接していて、上フランジ側に引張応力が作用するようになる場合は、上記各ロッド部材31の両端部に螺着させてあるナット32,33を締め込むことで、上記架設対象橋桁ブロック2の上フランジ側を、既設橋桁ブロック1に近接させる方向に変位させて橋軸方向に沿う位置調整を行うことができるため、上記上フランジ側に作用している引張応力を軽減させることができるようになる。
次いで、図4(イ)(ロ)(ハ)は本発明の実施の更に他の形態として、上記図1及び図2の実施の形態のトラス型セッティングビームの使用方法の応用例を示すもので、既設橋桁ブロック1と架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3における橋幅方向の一側寄りと他側寄りの2個所に、上記トラス型セッティングビームを配設する際、上記橋幅方向の一側寄り個所と、他側寄り個所にそれぞれ設けるトラス型セッティングビームのうち、片方のトラス型セッティングビーム、たとえば、図4(イ)における橋幅方向の右側寄り個所と左側寄り個所にそれぞれ設けるトラス型セッティングビームのうち、左側のトラス型セッティングビームを、図1及び図2に示したものとジョイント部3を対称面として反転させた配置となるようにして上記既設橋桁ブロック1と架設対象橋桁ブロック2の上側に取り付けたものである。
すなわち、図4(イ)における橋幅方向の左側のトラス型セッティングビームは、図4(ハ)に示すように、上記既設橋桁ブロック1の上面における所要個所に、水平面部17aとその反ジョイント部3側の垂直面部17bとを備えた架台17を設け、且つ該既設橋桁ブロック1の上面側のフランジ部1aにおける所要個所に貫通孔24を穿設し、更に、上記各貫通孔24の所要寸法下方となる位置に配置する荷重伝達プレート25が、該既設橋桁ブロック1のウェブ部1bの側面に一体に取り付けてある。
一方、上記架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3側端縁部の上側の所要個所に、上下方向位置調整用ジャッキ18と、橋軸方向位置調整用ジャッキ20が、ジャッキ架台19を介して設置してある。
更に、ビーム本体12の水平材13の長手方向一端部13aを、上記既設橋桁ブロック1側に設けてある架台17の水平面部の上側に載置すると共に、上記水平材13の長手方向他端部13bを、上記架設対象橋桁ブロック2側に設けてある上下方向位置調整用ジャッキ18の上側に載置し、この状態で、上記ビーム本体12の頂部となる垂直材14の上端部の両側面に設けてある荷重受けプレート22と、上記既設橋桁ブロック1に設けてある荷重伝達プレート25とを、該既設橋桁ブロック1の上面側フランジ部1aの貫通孔24に挿通させた上下方向のPC鋼棒21を介して上下方向から拘束した構成としてある。
図4(イ)における橋幅方向の右側のトラス型セッティングビームは、図4(ロ)に示す如く、図1及び図2に示したトラス型セッティングビームと同様の構成としてある。その他、図1及び図2に示したものと同一のものには同一符号が付してある。
本実施の形態によれば、図4(ハ)に示したトラス型セッティングビームにて、上下方向位置調整用ジャッキ18を伸長作動させると、上記既設橋桁ブロック1に対してPC鋼棒21を介して上下方向に離反する方向の相対変位が拘束されている上記ビーム本体12が、該上下方向位置調整用ジャッキ18により相対的に押し上げられることで、上記既設橋桁ブロック1のジョイント部3側端部に対し、上記架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3側端部が、相対的に下方へ変位させられるようになる。
一方、図4(ロ)に示したトラス型セッティングビームでは、図1及び図2で説明したように、上下方向位置調整用ジャッキ18の伸長作動に伴い、上記既設橋桁ブロック1のジョイント部3側端部に対して、上記架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3側端部が、相対的に上方へ変位させられるようになる。
したがって、上記橋幅方向の両側に設けてある各トラス型セッティングビームにて、それぞれの上下方向位置調整用ジャッキ18を伸長作動させると、上記架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3側端部を、既設橋桁ブロック1のジョイント部3側端部に対して、図4(イ)における橋幅方向の右側では上方へ、左側では下方へ変位させることができるようになるため、該架設対象橋桁ブロック2のジョイント部3側端部を、捩じるように位置調整することが可能になる。
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されるものではなく、ビーム本体12は、側面形状がほぼ二等辺三角形状となるものとして示したが、水平材13の長手方向中間部における垂直材14の取付位置を、水平材13の長手方向に多少ずらすことで、ビーム本体12の側面形状を、頂部が水平材13の長手方向の一方に片寄った形状の三角形状となるようにしてもよい。又、上記ビーム本体12は、水平材13と垂直材14と各斜材15,16にそれぞれ対応する部分を備えていれば、一体物として製作するようにしてもよい。更には、水平材13と2つの斜材15及び16で強固なトラス構造のビーム本体12を構築できれば、垂直材14は省略してもよい。
ビーム本体12と架設対象橋桁ブロック2を、PC鋼棒21を介して上下方向から拘束できるようにしてあれば、ビーム本体12側に設ける荷重受けプレート22や、架設対象橋桁ブロック2側に設ける荷重伝達プレート25の配置を適宜変更してもよく、又、架設対象橋桁ブロック2よりPC鋼棒21を介して上記ビーム本体12へ伝える荷重の大小に応じて、PC鋼棒21の本数を適宜増減させるようにしてもよい。
図3の実施の形態におけるビーム本体12の水平材13の長手方向一端部13aに対して引張荷重を作用させるための機構は、ビーム本体12の水平材13の長手方向一端部13aに対して反ジョイント部3側へ引張る方向の荷重を作用させることができれば、図示した以外の構成としてもよい。
図4(イ)(ロ)(ハ)の実施の形態にて、図4(イ)における橋幅方向の左右に設けるトラス型セッティングビームを入れ替えることで、図4(イ)における橋幅方向の右側を下方へ、左側を上方へ捩じるように位置調整できる構成としてもよい。
ブロック一括架設工法で既設ブロックに対して架設対象ブロックを連結するようにしてあれば、橋桁以外の構造物を構築するための既設ブロックと架設対象ブロックとの相対位置の調整に適用してもよい。更には、ブロック同士を突合せ配置した後、該各ブロック同士を互いに連結するために、各ブロック同士の相対位置の調整が必要とされる場合であれば、ブロック一体架設工法以外の工事に用いてもよい。
その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明のトラス型セッティングビームの実施の一形態を示す概略側面図である。 図1のA−A方向矢視図である。 本発明の実施の他の形態を示す概略側面図である。 本発明の実施の更に他の形態を示すもので、(イ)は既設橋桁ブロックと架設対象橋桁ブロック間のジョイント部と対応する鉛直面で切断して既設橋桁ブロック側から見た図、(ロ)は(イ)のB−B方向矢視図、(ハ)は(イ)のC−C方向矢視図である。 従来用いられているセッティングビームの一例の概略を示す側面図である。
符号の説明
1 既設橋桁ブロック(ブロック)
2 架設対象橋桁ブロック(ブロック)
3 ジョイント部
12 ビーム本体
13 水平材
15 斜材
16 斜材
17 架台
17a 水平面部
17b 垂直面部
18 上下方向位置調整用ジャッキ
20 橋軸方向位置調整用ジャッキ(ブロック配列方向位置調整用ジャッキ)
21 PC鋼棒(吊り部材)
29 ブラケット(引張荷重を作用させる機構)
29a 貫通孔
30 貫通孔
31 ロッド部材(引張荷重を作用させる機構)
31a 一端部
31b 他端部
32 ナット(引張荷重を作用させる機構)
33 ナット(引張荷重を作用させる機構)

Claims (4)

  1. 連結する2つのブロックのうちの一方のブロックの上面における所要個所に、水平面部を備えた架台を設け、且つ上記2つのブロックのうちの他方のブロックの上面におけるジョイント部側端縁部に、上下方向位置調整用ジャッキを備えたジャッキ架台を設け、上記各ブロック配列方向に所要寸法延びる水平材と該水平材の長手方向両端部より長手方向中間部側へ斜め上向きに延びる2つの斜材を備えたトラス構造としてなるビーム本体を、上記2つのブロック間のジョイント部の上方を跨ぐように配置して、該ビーム本体の水平材の長手方向両端部を、上記架台の水平面部と、上記上下方向位置調整用ジャッキにそれぞれ載置し、更に、上記ビーム本体の頂部付近の所要個所と、上記一方のブロックとを、吊り部材を介して上下方向より拘束してなる構成を有することを特徴とするトラス型セッティングビーム。
  2. 一方のブロックに設けた架台の水平面部よりも反ジョイント部側端部に垂直面部を設け、他方のブロックに設けたジャッキ架台における上下方向位置調整用ジャッキよりも反ジョイント部側に橋軸方向位置調整用ジャッキを設けて、上記架台の水平面部と上記上下方向位置調整用ジャッキにそれぞれ載置するビーム本体の水平材の長手方向両端部を、上記架台の垂直面部と上記ブロック配列方向位置調整用ジャッキに係合させるようにした請求項1記載のトラス型セッティングビーム。
  3. 他方のブロックに設けたジャッキ架台における上下方向位置調整用ジャッキよりも反ジョイント部側に、ブロック配列方向に沿って引張荷重を作用させる機構を設けて、架台の水平面部に載置したビーム本体の水平材の長手方向一端部を該架台に連結すると共に、上記上下方向位置調整用ジャッキに載置した上記ビーム本体の水平材の長手方向他端部を、上記ブロック配列方向に沿って引張荷重を作用させる機構に連結するようにした請求項1記載のトラス型セッティングビーム。
  4. ビーム本体の頂部付近の所要個所と、一方のブロックとを上下方向より拘束する吊り部材として、PC鋼棒を用いるようにした請求項1、2又は3記載のトラス型セッティングビーム。
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